JP2001198622A - 材料属性の算出方法、板材加工方法及び板材加工システム - Google Patents

材料属性の算出方法、板材加工方法及び板材加工システム

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JP2001198622A
JP2001198622A JP2000008283A JP2000008283A JP2001198622A JP 2001198622 A JP2001198622 A JP 2001198622A JP 2000008283 A JP2000008283 A JP 2000008283A JP 2000008283 A JP2000008283 A JP 2000008283A JP 2001198622 A JP2001198622 A JP 2001198622A
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均 小俣
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修 羽山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 曲げ加工前の打ち抜き加工時に実際の板厚、
材料定数を測定し、この測定情報を曲げ加工に反映して
効率よく正確な曲げ加工を行う。 【解決手段】 ワークWを曲げ加工する前のブランキン
グ加工工程でワークWの公称板厚、公称材料定数に基づ
いて展開した各ブランク材の打ち抜き加工を行い、この
打ち抜き時に検出したラムストローク、圧力の諸データ
を基にしてワークWの実際の板厚分布、材料定数分布を
算出する。この板厚分布、材料定数分布により各ブラン
ク材の実際の板厚、材料定数を決定するので、この実際
の板厚、材料定数に基づいて各ブランク材の曲げ加工が
効率よく正確に行われ、曲げ加工後の検査時間の短縮と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、材料属性の算出方
法、板材加工方法及び板材加工システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、板材加工システムにおいては、例
えば材質SPCC、板厚1.6などのようにワークの公称
値が自動プログラミング装置に入力され、この公称値を
基に曲げ加工時に必要な伸び値が計算されて、この伸び
値からブランク材の展開寸法が計算されている。
【0003】曲げ加工前のブランキング加工では、上記
の展開寸法に基づいてパンチ加工機にてブランク材の打
ち抜き加工が行われる。各ブランク材は曲げ加工機にて
曲げ加工される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の板材
加工システムにおいては、実際に加工されるワークの特
性が公称値とかけ離れている場合、例えば公称板厚が1.
6mmのところ、実際の板厚が1.5mmであるような場合に
は、この板厚の差から生じる伸び値では自動プログラミ
ング装置でブランク材の正しい展開長を得ることができ
ないので、実際の曲げ加工後の曲げ寸法が許容範囲内に
入らないという問題点があった。
【0005】また、曲げ加工機では、ワークを曲げ時に
板厚検知機能でワークの板厚が計測され、この計測され
た板厚が曲げ角度を出すためのD値(ラムのストローク
量)の決定に応用しているものもある。しかし、これは
単に曲げ加工機単体において実測された板厚情報を利用
しているにすぎなかった。例えば、曲げ時に板厚検知機
能でブランク材の板厚が計測されたとしても、すでに打
ち抜かれているブランク材は展開寸法を修正することが
できないという問題点があった。あるいは、ブランク材
を修正するにも再加工の手間がかかるという問題点があ
った。
【0006】また、ワークはシート内でも場所により板
厚が変化しているために、各ブランク材の板厚に差が発
生するので、上述したように曲げ寸法が許容範囲内に入
らないという問題点があった。
【0007】また、曲げ角度については、公称板厚、材
料定数(引張強度、ヤング率、n値、f値など)でスプ
リングバック量やストローク量を求めるよりも実際の板
厚、材料定数で求めた方が実際に近い曲げ角度になるこ
とが知られているが、曲げ加工前にワークの実際の板
厚、材料定数が判明していないと展開寸法に反映するこ
とができない。たとえ、最初の曲げ加工時に荷重・スト
ローク情報から材料定数が求められたとしても、この情
報が反映されるのは次回の曲げ加工からとなる。
【0008】本発明は上述の課題を解決するためになさ
れたもので、その目的は、曲げ加工前の打ち抜き加工時
に実際の板厚、材料定数を測定し、この測定情報を曲げ
加工に反映して効率よく正確な曲げ加工を行い得る材料
属性の算出方法、板材加工方法及び板材加工システムを
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1によるこの発明の材料属性の算出方法は、ワ
ークを曲げ加工する前のブランキング加工工程でワーク
の公称板厚、公称材料定数に基づいて展開した各ブラン
ク材の打ち抜き加工を行い、この打ち抜き時に検出した
ラムストローク、圧力の諸データを基にして前記ワーク
の実際の板厚分布、材料定数分布を算出し、この板厚分
布、材料定数分布により各ブランク材の実際の板厚、材
料定数を決定することを特徴とするものである。
【0010】したがって、曲げ加工前のブランキング加
工における打ち抜き加工時に各ブランク材の実際の板
厚、材料定数が効率よく、正確に測定されるので、この
測定情報は曲げ加工に反映され、効率よく正確な曲げ加
工が行われる。
【0011】請求項2によるこの発明の板材加工方法
は、ワークを曲げ加工する前のブランキング加工工程で
ワークの公称板厚、公称材料定数に基づいて展開した各
ブランク材の打ち抜き加工を行い、この打ち抜き時に検
出したラムストローク、圧力の諸データを基にして前記
ワークの実際の板厚分布、材料定数分布を算出し、この
板厚分布、材料定数分布により各ブランク材の実際の板
厚、材料定数を決定し、この実際の板厚、材料定数に基
づいて各ブランク材の曲げ加工を行うことを特徴とする
ものである。
【0012】したがって、曲げ加工前のブランキング加
工における打ち抜き加工時に各ブランク材の実際の板
厚、材料定数が測定され、この測定情報が曲げ加工に反
映されるので、効率よく正確な曲げ加工が行われる。ま
た、例えば曲げ誤差の小さいブランク材のかたまりは検
査時間の簡易化となるので、曲げ加工後の検査時間の短
縮となる。
【0013】請求項3によるこの発明の板材加工方法
は、請求項2記載の板材加工方法において、上記の各ブ
ランク材の曲げ加工は、各ブランク材の実際の板厚、材
料定数に基づいて各ブランク材の伸び値を算出し、この
伸び値とワークの公称板厚、公称材料定数から求めた伸
び値との差が許容値内か否かを判断し、許容値内にある
ブランク材は実際の板厚、材料定数に基づいて曲げ加工
を行い、許容値外にあるブランク材は重要寸法部を優先
的に実際の板厚、材料定数に基づいて曲げ加工を行うか
或いは曲げ加工を中止することを特徴とするものであ
る。
【0014】したがって、予め各ブランク材の伸び誤差
が分かるので、この伸び誤差が許容値内か否かにより実
際に即した曲げ加工が行われることから、製品精度の向
上、曲げ加工時の作業効率の向上、曲げ加工後の検査時
間の短縮となる。
【0015】請求項4によるこの発明の板材加工方法
は、ワークを曲げ加工する前のブランキング加工工程で
ワークの公称板厚、公称材料定数に基づいて展開した各
ブランク材の隙間に試し打ち抜きを行い、この試し打ち
抜き時に検出したラムストローク、圧力の諸データを基
にして前記ワークの実際の板厚分布、材料定数分布を算
出し、この板厚分布、材料定数分布により各ブランク材
の実際の板厚、材料定数を決定し、この実際の板厚、材
料定数に基づいて各ブランク材を展開してブランク加工
を行い、各ブランク材を実際の板厚、材料定数に基づい
て曲げ加工を行うことを特徴とするものである。
【0016】したがって、曲げ加工前の試し打ち抜き加
工時にワークの実際の板厚分布、材料定数分布が測定さ
れることから各ブランク材の実際の板厚、材料定数が決
定され、この測定情報が正確な各ブランク材の展開とブ
ランキング加工に反映される。また測定情報が曲げ加工
にも反映されるので、効率よく正確な曲げ加工が行われ
る。また、例えば曲げ誤差の小さいブランク材のかたま
りは検査時間の簡易化となるので、曲げ加工後の検査時
間の短縮となる。
【0017】請求項5によるこの発明の板材加工方法
は、請求項4記載の板材加工方法において、上記の各ブ
ランク材のブランキング加工は、各ブランク材の実際の
板厚、材料定数に基づいて各ブランク材の伸び値を算出
し、この伸び値と各ブランク材のうちの平均板厚、材料
定数を有するブランク材から求めた平均伸び値との差が
許容値内か否かを判断し、許容値内にあるブランク材は
平均板厚、材料定数に基づいて展開してブランキング加
工を行い、許容値外にあるブランク材は実際の板厚、材
料定数に基づいて展開してブランキング加工を行うか或
いはブランキング加工を中止することを特徴とするもの
である。
【0018】したがって、予め各ブランク材の伸び誤差
が分かるので、この伸び誤差が許容値内か否かにより実
際に即したブランキング加工と曲げ加工が行われること
から、製品精度の向上、曲げ加工時の作業効率の向上、
曲げ加工後の検査時間の短縮となる。
【0019】請求項6によるこの発明の板材加工方法
は、請求項2又は4記載の板材加工方法において、上記
の各ブランク材の曲げ加工は、各ブランク材のうちの平
均板厚、材料定数を有するブランク材を所定角度に曲げ
るときのストローク量を実際の板厚、材料定数に基づい
て計算し、他のブランク材を同じストローク量で折り曲
げたときの角度が所定角度に対する許容値内か否かを判
断し、許容値内にあるブランク材は同じストローク量で
曲げ加工を行い、許容値外にあるブランク材は個々の板
厚、材料定数に基づいて計算したストローク量で曲げ加
工を行うか或いは曲げ加工を中止することを特徴とする
ものである。
【0020】したがって、予め各ブランク材のストロー
ク量制御での曲げ誤差が分かるので、この曲げ誤差が許
容値内か否かにより実際に即したブランキング加工や曲
げ加工が行われることから、製品精度の向上、曲げ加工
時の作業効率の向上、曲げ加工後の検査時間の短縮とな
る。
【0021】請求項7によるこの発明の板材加工方法
は、請求項2又は4記載の板材加工方法において、上記
の各ブランク材の曲げ加工は、各ブランク材のうちの平
均板厚、材料定数を有するブランク材のスプリングバッ
ク量を求めて挟み込み角度を算出し、他のブランク材を
同じ挟み込み角度まで折り曲げた後の仕上がり角度が許
容値内か否かを判断し、許容値内にあるブランク材は同
じ挟み込み角度で曲げ加工を行い、許容値外にあるブラ
ンク材は個々の板厚、材料定数に基づいてスプリングバ
ック量を求めて挟み込み角度を算出し、この挟み込み角
度で曲げ加工を行うことを特徴とするものである。
【0022】したがって、予め各ブランク材の挟み込み
角度制御での曲げ誤差が分かるので、この曲げ誤差が許
容値内か否かにより実際に即したブランキング加工や曲
げ加工が行われることから、製品精度の向上、曲げ加工
時の作業効率の向上、曲げ加工後の検査時間の短縮とな
る。
【0023】請求項8によるこの発明の板材加工システ
ムは、ワークの板厚、材料定数に基づいてブランク材を
展開する自動プログラミング装置と、パンチとダイの協
働でワークをパンチングしてブランキング加工するパン
チ加工機と、パンチ加工機によりワークを打ち抜き加工
時に検出したラムストローク、圧力の諸データを基にし
て前記ワークの実際の板厚分布、材料定数分布を算出
し、この算出した板厚分布、材料定数分布から各ブラン
ク材の実際の板厚、材料定数を決定する板厚・材料定数
演算装置を備えた制御装置と、各ブランク材の実際の板
厚、材料定数に基づいて各ブランク材の曲げ加工を行う
曲げ加工機と、からなることを特徴とするものである。
【0024】したがって、曲げ加工前の打ち抜き加工時
にワークの実際の板厚分布、材料定数分布が測定される
ことから各ブランク材の実際の板厚、材料定数が決定さ
れ、この測定情報が正確な各ブランク材の展開とブラン
キング加工に反映されたり、曲げ加工に反映されるの
で、効率よく正確な曲げ加工が行われる。また、例えば
曲げ誤差の小さいブランク材のかたまりは検査時間の簡
易化となるので、曲げ加工後の検査時間の短縮となる。
【0025】請求項9によるこの発明の板材加工システ
ムは、請求項8記載の板材加工システムにおいて、前記
制御装置は、各ブランク材の実際の板厚、材料定数に基
づいて算出した各ブランク材の伸び値と、ワークの公称
板厚、公称材料定数から求めた伸び値との差が許容値内
か否かを判断する伸び誤差判定手段を備えてなることを
特徴とするものである。
【0026】したがって、請求項3記載の作用と同様で
あり、予め各ブランク材の伸び誤差が分かるので、この
伸び誤差が許容値内か否かにより実際に即した曲げ加工
が行われることから、製品精度の向上、曲げ加工時の作
業効率の向上、曲げ加工後の検査時間の短縮となる。
【0027】請求項10によるこの発明の板材加工シス
テムは、請求項8記載の板材加工システムにおいて、前
記制御装置は、各ブランク材の実際の板厚、材料定数に
基づいて算出した各ブランク材の伸び値と、各ブランク
材のうちの平均板厚、材料定数を有するブランク材から
求めた平均伸び値との差が許容値内か否かを判断する伸
び誤差判定手段を備えてなることを特徴とするものであ
る。
【0028】したがって、請求項5記載の作用と同様で
あり、予め各ブランク材の伸び誤差が分かるので、この
伸び誤差が許容値内か否かにより実際に即したブランキ
ング加工と曲げ加工が行われることから、製品精度の向
上、曲げ加工時の作業効率の向上、曲げ加工後の検査時
間の短縮となる。
【0029】請求項11によるこの発明の板材加工シス
テムは、請求項8記載の板材加工システムにおいて、前
記制御装置は、各ブランク材のうちの平均板厚、材料定
数を有するブランク材を所定角度に曲げるときのストロ
ーク量を実際の板厚、材料定数に基づいて計算し、この
同じストローク量で他のブランク材を折り曲げるときの
角度が所定角度に対する許容値内か否かを判断するスト
ローク制御曲げ誤差判定手段を備えてなることを特徴と
するものである。
【0030】したがって、請求項6記載の作用と同様で
あり、予め各ブランク材のストローク量制御での曲げ誤
差が分かるので、この曲げ誤差が許容値内か否かにより
実際に即したブランキング加工や曲げ加工が行われるこ
とから、製品精度の向上、曲げ加工時の作業効率の向
上、曲げ加工後の検査時間の短縮となる。
【0031】請求項12によるこの発明の板材加工シス
テムは、請求項8記載の板材加工システムにおいて、前
記制御装置は、各ブランク材のうちの平均板厚、材料定
数を有するブランク材のスプリングバック量を求めて挟
み込み角度を算出し、他のブランク材を同じ挟み込み角
度まで折り曲げた後の仕上がり角度が許容値内か否かを
判断する挟み込み角度制御曲げ誤差判定手段と、を備え
てなることを特徴とするものである。
【0032】したがって、請求項7記載の作用と同様で
あり、予め各ブランク材の挟み込み角度制御での曲げ誤
差が分かるので、この曲げ誤差が許容値内か否かにより
実際に即したブランキング加工や曲げ加工が行われるこ
とから、製品精度の向上、曲げ加工時の作業効率の向
上、曲げ加工後の検査時間の短縮となる。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の板材加工方法及び
板材加工システムの実施の形態について、図面を参照し
て説明する。
【0034】図1を参照するに、本実施の形態に係わる
板材加工システムは、ワークWの板厚、材料定数(引張
強度、ヤング率、n値、f値など)に基づいてブランク
材を展開する自動プログラミング装置1と、パンチPと
ダイDとの協働でワークWをパンチングしてブランキン
グ加工するパンチ加工機としての例えばタレットパンチ
プレス3と、このタレットパンチプレス3で打ち抜かれ
た各ブランク材の曲げ加工を行う曲げ加工機としての例
えばプレスブレーキ5と、から構成されている。
【0035】より詳しくは、上記のパンチ加工機として
の例えばタレットパンチプレス3は、ベース7の両側に
立設したサイドフレーム9,11に上部フレーム13の
両側が支持された態様のフレーム構造に構成されてい
る。上部フレーム13の下部には、多種類のパンチPを
着脱交換自在に備えた円盤状の上部タレット15が回転
自在に装着されている。ベース7の上面には、上部タレ
ット15に対向した下部タレット17が回転自在に装着
されており、この下部タレット17には、多種類のパン
チPと対向した多数のダイDが円弧状に配置され且つ着
脱交換自在に装着されている。上部タレット15と下部
タレット17は制御装置19の制御によって、同方向へ
同期して回転される。
【0036】上部タレット15と下部タレット17の図
1において右側部分に装着されたダイD、パンチPの位
置が加工位置となっており、この加工位置にあるパンチ
Pの上方における上部フレーム13にはストライカ21
が上下動自在に設けられている。このストライカ21は
上部フレーム13内に設けられた駆動装置としての油圧
シリンダ23内の上下動するピストン25のピストンロ
ッド27に例えばラム29(打圧部材)を介して連結さ
れている。
【0037】また、タレットパンチプレス3にはワーク
Wを前後左右方向へ移動して加工位置へ位置決めするた
めのワーク移動位置決め装置31が制御装置19にり制
御されるように設けられている。ワーク移動位置決め装
置31にはベース7上に図1において左右方向のY軸方
向へ移動自在なキャレッジベース33が設けられてお
り、このキャレッジベース33にはほぼ水平面でY軸方
向に直交するX軸方向へ移動自在なキャレッジ35が設
けられている。このキャレッジ35にはX軸方向へ適宜
な間隔でワークWをクランプする複数のワーククランプ
37が設けられている。
【0038】したがって、加工位置に位置決めされたワ
ークWは、パンチPがラム29によって打圧されること
により、パンチPとダイDとの協働でパンチングされ
る。
【0039】また、タレットパンチプレス3の制御装置
19には図2に示されているように、ワークWを打ち抜
き加工時に検出したラムストローク、圧力の諸データを
基にしてワークWの実際の板厚分布、材料定数分布を算
出し、この算出した板厚分布、材料定数分布から各ブラ
ンク材の実際の板厚、材料定数を決定する板厚・材料定
数演算装置としての例えば板厚・材料定数検出部39が
備えられている。
【0040】図2を参照するに、油圧シリンダ23の下
方にはエンコーダ41が設けられており、このエンコー
ダ41からはラム29の昇降動作に伴って移動速度に比
例したパルス信号が出力される。このパルス信号は位置
検出部43に入力され、この位置検出部43でパンチP
の下端位置、つまりラム29のストローク量が検出され
る。このストローク量はワークWの板厚及び材料定数を
検出するための板厚・材料定数検出部39に電送される
よう構成されている。
【0041】また、油圧シリンダ23の加圧室45には
加圧側油圧管路47並びに背圧室49には背圧側油圧管
路51を介してサーボバルブ53が連通されており、主
制御部55から指令が与えられてサーボバルブ53の切
換操作により油圧ポンプ57の圧油が油圧シリンダ23
の加圧室45又は背圧室49に供給されることにより、
ラム29が所定の速度で昇降駆動されるように構成され
ている。
【0042】また、加圧側油圧管路47にはパンチング
時の加圧力を検出する圧力センサ59が接続されてお
り、この圧力センサ59で検出された加圧力が上述した
板厚・材料定数検出部39に電送されるよう構成されて
いる。
【0043】上記構成により、板厚・材料定数検出部3
9では、ワークWの打抜き加工時に位置検出部43から
送られてくるストローク量と圧力センサ59から送られ
てくる打ち抜き荷重とから、図3に示されているように
ストローク・荷重線図が求められる。
【0044】このストローク・荷重線図により、パンチ
PがワークWに接触したA点の位置で荷重が急上昇する
ので、このA点の位置が検出されることから実際の板厚
が検出される。
【0045】また、上記のストローク・荷重線図から材
料常数が求められる。例えば、最大打ち抜き荷重Cmax
の大きさから引張強度(抗張力)が求められる。あるい
は、弾性変形領域Bの傾きからヤング率Eが求められ、
塑性変形領域Cから降伏応力σ、N値、F値、最大引張
応力値などが求められる。
【0046】より詳しくは、打抜きでの材料定数は直接
的には曲げ加工時の計算に用いることができないが、同
じ材料において打抜きの場合と引張の場合とは、同様の
形状のストローク・荷重線図が得られるので、打抜きに
よるストローク・荷重線図から求められた材料定数は引
張による材料定数に換算することができる。
【0047】例えば、基準材料の引張試験で得られるス
トローク・荷重線図から求められる材料定数が、ヤング
率E0T、ポアソン比ν0T、降伏応力σ0T、N値n
0T、F値f0Tとする。この引張での材料定数はタレ
ットパンチプレス3の制御装置19のメモリ61に予め
記憶される。
【0048】基準材料に対して材料定数検出用の基準金
型により打ち抜き加工を行って前述したように得られる
ストローク・荷重線図から求められる材料定数が、ヤン
グ率E0P、ポアソン比ν0P、降伏応力σ0P、N値
0P、F値f0Pとする。この打抜きでの材料定数も
タレットパンチプレス3の制御装置19のメモリ61に
予め記憶しておく。
【0049】実際に使用されるワークWに対して材料定
数検出用の基準金型により打ち抜き加工を行って前述し
たように得られるストローク・荷重線図から求められる
材料定数が、ヤング率E1P、ポアソン比ν1P、降伏
応力σ1P、N値n1P、F値f1Pとすると、実際に
使用されるワークWの引張での材料定数は、ヤング率E
1T〔=(E1P/E0P)E0T〕、ポアソン比ν
1T〔=(ν1P/ν )ν0T〕、降伏応力σ1T
〔=(σ1P/σ0P)σ0T〕、N値n1T〔=(n
1P/n0P)n0T〕、F値f1T〔=(f1P/f
0P)f0T〕に換算される。
【0050】再び図2を参照するに、タレットパンチプ
レス3の制御装置19には自動プログラミング装置1か
らのデータや、上記の板厚・材料定数検出部39で求め
られたストローク・荷重線図あるいは板厚分布、材料定
数分布などのデータを記憶するメモリ61が設けられて
いる。
【0051】さらに、制御装置19には、板厚・材料定
数検出部39により決定した各ブランク材の実際の板
厚、材料定数に基づいて算出した各ブランク材の伸び値
と、ワークWの公称板厚、公称材料定数から求めた伸び
値との差が許容値内か否かを判断する伸び誤差判定手段
としての例えば伸び誤差判定部63が備えられている。
【0052】この伸び誤差判定部63では、板厚・材料
定数検出部39により決定した各ブランク材の実際の板
厚、材料定数に基づいて算出した各ブランク材の伸び値
と、各ブランク材のうちの平均板厚、材料定数を有する
ブランク材から求めた平均伸び値との差が許容値内か否
かを判断することもできる。
【0053】また、制御装置19には、各ブランク材の
うちの平均板厚、材料定数を有するブランク材を所定角
度に曲げるときのストローク量を実際の板厚、材料定数
に基づいて計算し、この同じストローク量で他のブラン
ク材を折り曲げるときの角度が所定角度に対する許容値
内か否かを判断するストローク制御曲げ誤差判定手段と
しての例えばD値曲げ誤差判定部65が備えられてい
る。
【0054】また、制御装置19には、各ブランク材の
うちの平均板厚、材料定数を有するブランク材のスプリ
ングバック量を求めて挟み込み角度を算出し、他のブラ
ンク材を同じ挟み込み角度まで折り曲げた後の仕上がり
角度が許容値内か否かを判断する挟み込み角度制御曲げ
誤差判定手段としての例えば挟み込み角度曲げ誤差判定
部67が備えられている。
【0055】再び図1を参照するに、曲げ加工機として
の例えばプレスブレーキ5は、立設されたC形フレーム
69L,69Rを備えており、このC形フレーム69
L,69Rの下部前面には上下動可能な下部テーブル7
1が設けられている。この下部テーブル71上にはダイ
Dが着脱可能に装着されている。一方、C形フレーム6
9の上部前面には上部テーブル73が固定して設けられ
ており、この上部テーブル73の下部にはパンチPが着
脱可能に装着されている。
【0056】上記のC形フレーム69の下部にはメイン
シリンダ75L,75Rが設けられており、このメイン
シリンダ75L,75Rに装着されたピストンロッド7
7L,77Rの先端(上端)が上記の下部テーブル71
に取り付けられている。また、下部テーブル71にはク
ラウニング用サブシリンダ79L,79Rが内蔵されて
おり、ピストンロッド81L,81Rを介して下部テー
ブル71の上部に取り付けられている。
【0057】メインシリンダ75Lとサブシリンダ79
Lおよびメインシリンダ75Rとサブシリンダ79Rと
には減圧弁83L,83Rが接続されていると共に、メ
インシリンダ75L,75Rには圧力センサ85L,8
5Rが接続されている。また、上部テーブル73の両側
面には位置目盛り87L,87Rが設けられていると共
に、下部テーブル71の両側面にはブラケット89L,
89Rを介して位置センサ91L,91Rが設けられて
いる。
【0058】さらに、下部テーブル71の上部前面には
ガイドレール93が敷設されていると共に、このガイド
レール93にはワークWに折曲げ加工を行ったときの曲
げ角度を検出する折曲げ角度測定装置95が左右方向へ
移動可能に設けられている。
【0059】この折曲げ角度測定装置95,圧力センサ
85L,85R,位置センサ91L,91Rがそれぞれ
制御装置97に接続されている。
【0060】ガイドレール93の上には、図4を参照す
るに、スライダ99が図4において紙面に対して直交す
る方向へ移動位置決め自在に設けられている。このスラ
イダ99には複数のボルトでブラケット101が取り付
けられており、このブラケット101上には前後方向
(図4において左右方向)にガイドレール103が設け
られている。このガイドレール103に沿って前後方向
へ移動可能のスライダ105が設けられている。このス
ライダ105の上には測定用インジケータ107が設け
られている。
【0061】この測定用インジケータ107は検出ヘッ
ド109を有しており、この検出ヘッド109は検出ヘ
ッド109の前面中央に回転中心P0を有する歯車11
1と一体的に回転するように支持されている。また、歯
車111と噛合するウォーム歯車113が回転自在に設
けられており、このウォーム歯車113はモータ115
により回転駆動されるようになっている。
【0062】従って、モータ115がウォーム歯車11
3を回転させると、このウォーム歯車113と噛合する
歯車111が回転駆動されるので、検出ヘッド109は
前面中央を中心として所望の角度だけ上下方向(図4に
おいて上下方向)に揺動される。
【0063】図5を参照するに、検出ヘッド109は、
中央部分に発光素子であるレーザ投光器117を有し、
このレーザ投光器117の上下には例えばフォトダイオ
ードから成る第一受光器119Aおよび第二受光器11
9Bを有している。
【0064】図5を参照するに、上記の検出ヘッド10
9を用いてワークWの曲げ角度2・θを検出する場合に
ついて説明すると、揺動する検出ヘッド109のレーザ
投光器117から発せられるレーザ光LBは、ワークW
の表面で反射して第一受光器119Aおよび第二受光器
119Bにより受光され、信号に変換されて制御装置9
7に伝達される。すなわち、制御装置97は、検出ヘッ
ド109の角度がθとなる位置まで回動したときに、
レーザ投光器117から発せられたレーザ光LBがワー
クWで反射して、第一受光器119Aにより受光される
反射光量が最大になることを検出する。
【0065】例えば、検出ヘッド109の回動角度に対
する反射光の受光量の変化は、一般的に検出へッドの回
動角度が基準角度θ(図5に示されている例ではθ=0
度の場合である)に対して、反時計回り方向へθ度だ
け回転したときに第一受光器119Aによる受光量が最
大となり、また、検出ヘッド109の回動角度が基準角
度θに対して時計回り方向にθ度だけ回転したときに
第二受光器119Bによる受光量が最大となる。
【0066】第一受光器119Aおよび第二受光器11
9Bは、レーザ投光器117から等距離に設けられてい
るので、第一受光器119Aの受光量が最大となるとき
の検出ヘッド109の角度と、第二受光器119Bの受
光量が最大となるときの検出ヘッド109の角度との中
間位置において、レーザ投光器117からのレーザ光L
Bが曲げられたワークWに垂直に投光されることがわか
る。これより、曲げられたワークWの角度2θは、2・
θ=θ+θより得られる。
【0067】図6を参照するに、プレスブレーキ5の制
御装置97には、CPU121を備えており、このCP
U121には種々のデータを入力するためキーボードの
ごとき入力装置123が接続されていると共に、種々の
データを表示せしめるCRTのごとき表示装置125が
接続されている。また、CPU121にはメインシリン
ダ75L,75R,圧力センサ59L,59R,位置セ
ンサ91L,91Rおよび測定用インジケータ107が
接続されている。
【0068】CPU121には入力装置123から金型
条件としてパンチ先端アールPR,パンチ先端角度P
A,パンチ先端斜面長さPL,パンチたわみ定数PT,
ダイ肩アールDR,ダイ溝角度DAおよびダイV幅Vさ
らに材料条件である材質、板厚T,曲げ長さB,摩擦係
数、などのデータが入力されて記憶されるメモリ127
が接続されている。
【0069】なお、このメモリ127には前述したタレ
ットパンチプレス3の制御装置19の板厚・材料定数検
出部39で算出された各ブランク材の実際の板厚、材料
定数や、伸び誤差判定部63、D値曲げ誤差判定部6
5、挟み込み角度曲げ誤差判定部67で判定された結果
や、各判定部63,65,67で判定されるときに得ら
れたデータとして例えば各ブランク材の実際の板厚、材
料定数に基づいて算出した各ブランク材の伸び値、スト
ローク量、スプリングバック量、挟み込み角度などが、
タレットパンチプレス3の制御装置19から電送されて
取り込まれ、記憶されるように構成されている。
【0070】また、CPU121には、上記のタレット
パンチプレス3の制御装置19から電送されたデータに
基づいて各ブランク材における適正な曲げ加工条件を算
出する演算装置129が接続されており、この演算装置
129で算出された各ブランク材の適正な曲げ加工条件
と、プレスブレーキ5で任意の挟み角度で折曲げ加工を
行ったときに逐次圧力センサ59L,59R、位置セン
サ91L,91R、測定用インジケータ107で検出さ
れる実曲げ荷重やストローク量、挟み込み角度とを比較
して適正な曲げ加工を行う指令を与える比較判断装置1
31が接続されている。
【0071】なお、本実施の形態では伸び誤差判定部6
3、D値曲げ誤差判定部65、挟み込み角度曲げ誤差判
定部67がタレットパンチプレス3の制御装置19に設
けられているが、プレスブレーキ5の制御装置97に設
けても構わない。
【0072】次に、第1実施の形態として上記構成の板
材加工システムを用いた板材加工方法について説明す
る。
【0073】図7を参照するに、自動プログラミング装
置1では、ワークWの公称板厚、公称材料定数(引張強
度、ヤング率、n値、f値など)のデータが入力され
る。
【0074】この公称板厚、公称材料定数に基づいてブ
ランク材の伸び値が計算され、展開寸法が計算される。
ワークWには図8に示されているように各ブランク材の
板取りが決定される(ステップS1,S2)。
【0075】上記のワークWにおける各ブランク材の展
開データを含む加工プログラムは、図1に示されている
ようにタレットパンチプレス3の制御装置97へ送られ
る。タレットパンチプレス3では上記の加工プログラム
に基づいて各ブランク材が実際にパンチング加工される
ことによりブランキング加工が行われる。
【0076】制御装置19の板厚・材料定数検出部39
では、前述したように各ブランク材が打ち抜かれる毎
に、ラムストローク、圧力の諸データが検出され、この
ストローク値と荷重を基にして各打ち抜き位置における
板厚及び抗張力等の材料定数が算出されるので、例えば
図9に示されているようにワークWの実際の板厚分布、
材料定数分布が算出される。
【0077】したがって、上記の板厚分布、材料定数分
布から各ブランク材の実際の板厚、材料定数が決定され
る。なお、各ブランク材が打ち抜かれるときに、同時に
ブランク識別記号や板厚や抗張力などをマーキングして
も構わない。例えば、各ブランク材に板厚t=0.8mm、
抗張力2.94×10Pa(30kg/mm)、識別記号(A),(B),
(C)…と記載することができる(ステップS3)。
【0078】また、各ブランク材の中で平均的な板厚、
抗張力を有する特定のブランク材を抽出する。例えば、
3つのブランク材のうちのブランク材(A)はt=0.80m
m、抗張力2.94×10Pa(30kg/mm)で、ブランク材
(B)はt=0.81mm、抗張力3.04×10Pa(31kg/mm
で、ブランク材(C)はt=0.82mm、抗張力3.14×10Pa
(32kg/mm)であるとすると、この中でブランク材(B)
が平均的な特定のブランク材となる(ステップS4)。
【0079】次に、制御装置19では、上記の各ブラン
ク材の実際の板厚、材料定数に基づいて下記の3通りの
曲げ誤差の少なくともいずれか1つが予測される(ステ
ップS5)。
【0080】1.公称板厚、材料定数を基に各ブランク
材の伸び誤差を算出する。
【0081】2.各ブランク材の実際の板厚、材料定数
を基にD値制御での各ブランク材の曲げ誤差を算出す
る。
【0082】3.各ブランク材の実際の板厚、材料定数
を基に挟み込み角度制御での各ブランク材の曲げ誤差を
算出する。
【0083】上記の「1.各ブランク材の伸び誤差」に
ついてより詳しく説明すると、制御装置19の板厚・材
料定数検出部39では、各ブランク材の実際の板厚、材
料定数に基づいて各ブランク材の伸び値が算出される。
この各ブランク材の伸び値とワークWの公称板厚、公称
材料定数から求めた伸び値との差が“伸び誤差"とな
る。
【0084】伸び値は、ブランク材の板厚、材質、から
求められる〔伸び値=f(板厚、材質、ダイV幅)〕。
【0085】例えば、図10に示されているようにブラ
ンク材(A)はt=1.16mm、抗張力σ に基づいて伸び値
が1.11mmと算出され、ブランク材(B)はt=1.17mm、抗
張力σに基づいて伸び値が1.12mmと算出され、ブラン
ク材(C)はt=1.18mm、抗張力σに基づいて伸び値が
1.13mmと算出される。
【0086】すでにステップS1で自動プログラミング
装置1により公称板厚、公称材料定数から計算された伸
び値は制御装置19のメモリ61に入力されている。例
えば、公称板厚t=1.20mm、抗張力σから計算された
伸び値が1.20mmである場合、この伸び値1.20mmに対する
各ブランク材の実際の伸び値との差が“伸び誤差"とな
る。
【0087】したがって、伸び誤差は、ブランク材(A)
は0.09mmで、ブランク材(B)は0.08mmで、ブランク材
(C)は0.07mmと算出される。
【0088】上記の「2.D値制御での各ブランク材の
曲げ誤差」についてより詳しく説明すると、制御装置1
9の板厚・材料定数検出部39では、各ブランク材のう
ちの平均板厚、材料定数を有するブランク材を所定角度
に曲げるときのD値(ストローク量)が実際の板厚、材
料定数に基づいて計算される。この同じストローク量で
他のブランク材を折り曲げるときの角度と、上記の所定
角度との差が“D値制御曲げ誤差"となる。
【0089】例えば、図11に示されているように平均
的な板厚、板材定数を有するブランク材(B)を所定角度9
0°に曲げるときのD値がブランク材(B)の実際の板厚、
材料定数にて計算される。この計算されたD値が2.10で
あるとする。
【0090】他のブランク材(A),(C)については、上記
のブランク材(B)の計算されたD値2.10と同じD値で曲
げるときの曲げ角度が、ブランク材(A),(C)の個々の
実際の板厚、材料定数に基づいて計算される。その結
果、ブランク材(A)の曲げ角度が90.5°であるので、曲
げ誤差は0.5°である。ブランク材(C)の曲げ角度が89.5
°であるので、曲げ誤差は0.5°である。
【0091】上記の「3.挟み込み角度制御での各ブラ
ンク材の曲げ誤差」についてより詳しく説明すると、制
御装置19の板厚・材料定数検出部39では、各ブラン
ク材のうちの平均板厚、材料定数を有するブランク材の
スプリングバック量が実際の板厚、材料定数に基づいて
計算される。このスプリングバック量から所定の仕上が
り角度にするための挟み込み角度が計算される。他のブ
ランク材が同じ挟み込み角度まで折り曲げた後の仕上が
り角度が個々の実際の板厚、材料定数に基づいて計算さ
れる。同じ挟み込み角度まで他のブランク材を折り曲げ
るときの仕上がり角度と、上記の所定角度との差が“挟
み込み角度制御曲げ誤差"となる。
【0092】例えば、図12に示されているように平均
的な板厚、板材定数を有するブランク材(B)のスプリン
グバック量が2.0°と算出されたので、所定角度90°に
曲げるための挟み込み角度は88°となる。
【0093】他のブランク材(A),(C)については、上記
のブランク材(B)の計算された挟み込み角度88°と同じ
挟み込み角度まで曲げるときの仕上がり角度が、ブラン
ク材(A),(C)の個々の実際の板厚、材料定数に基づい
て計算されたスプリングバック量から求められる。その
結果、ブランク材(A)のスプリングバック量が2.5°で、
仕上がり角度が90.5°であるので、曲げ誤差は0.5°と
なる。ブランク材(C)のスプリングバック量が1.5°で、
仕上がり角度が89.5°であるので、曲げ誤差は0.5°と
なる(ここまでは、ステップS5)。
【0094】上記の3通りの曲げ誤差、つまり、各ブラ
ンク材の伸び誤差と、D値制御での各ブランク材の曲げ
誤差と、挟み込み角度制御での各ブランク材の曲げ誤差
とに対する許容値が設定される(ステップS6)。
【0095】上記の許容値に対する実際の誤差がどの程
度の範囲か、またどのブランク材が許容値内か否かとい
うメッセージが、例えば図13に示されているように制
御装置19の図示せざる表示装置に表示される(ステッ
プS7)。
【0096】図7を参照するに、上記の各誤差が許容値
内か否かは、制御装置19の以下の各判定部で判定され
る(ステップS8)。
【0097】“伸び誤差"については、各ブランク材の
“伸び誤差"が伸び誤差判定部63により許容値内か否
か判断される。
【0098】“伸び誤差"が許容値外のブランク材の場
合は、このブランク材の中の重要寸法部が所定の寸法と
なるように折り曲げられる。例えば、伸び誤差を他のフ
ランジに逃がすために、まず最初に重要寸法部が折り曲
げられる(ステップS9)。あるいは、“伸び誤差"が
許容値外のブランク材の場合は、曲げ加工が実施されな
い(ステップS10)。
【0099】“伸び誤差"が許容値内のブランク材で
は、プレスブレーキ5にて通常の折曲げ加工が行われる
(ステップS11)。
【0100】“D値制御曲げ誤差"については、各ブラ
ンク材の“D値制御曲げ誤差"がD値曲げ誤差判定部6
5により許容値内か否か判断される。
【0101】“D値制御曲げ誤差"が許容値外のブラン
ク材の場合は、作業者に対してアラームが表示される。
この場合、作業者はブランク材の個々の実際の板厚、材
料定数に基づいて所定角度に対するD値(ストローク
量)を算出する。したがって、所定角度に対するD値ス
トローク量を用いてプレスブレーキ5にて折曲げ加工が
行われるので、仕上がり角度は確実に許容値内に入るこ
ととなる(ステップS9)。あるいは、“D値制御曲げ
誤差"が許容値外のブランク材の場合は、曲げ加工が実
施されない(ステップS10)。
【0102】“D値制御曲げ誤差"が許容値内のブラン
ク材では、平均板厚、材料定数によるD値にてプレスブ
レーキ5により通常の折曲げ加工が行われる(ステップ
S11)。
【0103】“挟み込み角度制御曲げ誤差"について
は、各ブランク材の“挟み込み角度制御曲げ誤差"が挟
み込み角度曲げ誤差判定部67により許容値内か否か判
断される。
【0104】“挟み込み角度制御曲げ誤差"が許容値外
のブランク材の場合は、前述したD値制御と同様にブラ
ンク材の個々の実際の板厚、材料定数に基づいてスプリ
ングバック量が求められ、このスプリングバック量に基
づいて所定角度に対する挟み込み角度を算出される。し
たがって、所定角度に対する挟み込み角度を用いてプレ
スブレーキ5にて折曲げ加工が行われるので、仕上がり
角度は確実に許容値内に入ることとなる(ステップS
9)。あるいは、“挟み込み角度制御曲げ誤差"が許容
値外のブランク材の場合は、曲げ加工が実施されない
(ステップS10)。
【0105】“挟み込み角度制御曲げ誤差"が許容値内
のブランク材では、平均板厚、材料定数による挟み込み
角度にてプレスブレーキ5により通常の折曲げ加工が行
われる(ステップS11)。
【0106】以上のように、曲げ加工前のブランキング
加工における打ち抜き加工時に各ブランク材の実際の板
厚、材料定数が測定され、この測定情報が曲げ加工に反
映されるので、効率よく正確な曲げ加工が行われる。ま
た、例えば曲げ誤差の小さいブランク材のかたまりは検
査時間の簡易化となるので、曲げ加工後の検査時間の短
縮となる。
【0107】次に、第2実施の形態として、上記構成の
板材加工システムを用いた他の板材加工方法について説
明する。なお、前述した第1実施の形態と同様の部分は
省略して説明する。
【0108】第1実施の形態と異なる点は、ワークWの
実際の板厚分布、材料定数分布を検出するに当たり、第
1実施の形態ではタレットパンチプレス3で各ブランク
材を打ち抜きにてブランキング加工する時に求められて
いるが、第2実施の形態では捨て穴にて試し打ち抜き加
工時に求められており、ブランキング加工は前述した各
曲げ誤差が許容値内か否かを判断した後に行われている
点にある。
【0109】図14を参照するに、ステップS21,S
22は図7におけるステップS1,S2と同様である。
【0110】ワークWには図15に示されているように
各ブランク材の板取りが決定されており、各ブランク材
の隙間に板情報測定用の試し打ち抜きの捨て穴133が
位置決めされる(ステップS23)。
【0111】上記のワークWにおける試し打ち抜きの捨
て穴133並びに各ブランク材の展開データを含む加工
プログラムは、タレットパンチプレス3の制御装置19
へ送られる。タレットパンチプレス3では上記の加工プ
ログラムに基づいて図16に示されているように捨て穴
133が実際にパンチング加工される。しかし、各ブラ
ンク材は打ち抜かれない。
【0112】制御装置19の板厚・材料定数検出部39
では、各捨て穴133が打ち抜かれる時に各打ち抜き位
置における板厚及び抗張力等の材料定数が算出されるの
で、図9に示されているようにワークWの実際の板厚分
布、材料定数分布が算出される。第1実施の形態の図7
のステップS3とほぼ同様である。
【0113】したがって、上記の板厚分布、材料定数分
布から各ブランク材の実際の板厚、材料定数が決定され
る(ステップS24)。
【0114】また、各ブランク材の中で平均的な板厚、
抗張力を有する特定のブランク材が第1実施の形態の図
7のステップS4と同様に抽出される。あるいは、図1
7に示されているように破砕するテストピースが決定さ
れる(ステップS25)。
【0115】次に、制御装置19では、上記の各ブラン
ク材の実際の板厚、材料定数に基づいて“伸び誤差"と
“D値制御曲げ誤差"と“挟み込み角度制御曲げ誤差"の
3通りのうちの少なくともいずれか1つが予測される。
【0116】上記の“伸び誤差"についてより詳しく説
明すると、制御装置19の板厚・材料定数検出部39で
は、各ブランク材の実際の板厚、材料定数に基づいて各
ブランク材の伸び値が算出される。一方、各ブランク材
のうちの平均板厚、材料定数を有するブランク材の実際
の板厚、材料定数に基づいて“平均伸び値"が算出され
る。この“平均伸び値"と各ブランク材の個々の実際の
伸び値との差が“伸び誤差"となる。
【0117】上記の“D値制御曲げ誤差"と“挟み込み
角度制御曲げ誤差"は、第1実施の形態の図7のステッ
プS5と同様である(ステップS26)。
【0118】ステップS27,S28は図7におけるス
テップS6,S7と同様である。
【0119】図14を参照するに、上記の各誤差が許容
値内か否かは、制御装置19の以下の各判定部で判定さ
れる(ステップS29)。
【0120】“伸び誤差"については、各ブランク材の
“伸び誤差"が伸び誤差判定部63により許容値内か否
か判断される。
【0121】“伸び誤差"が許容値外のブランク材の場
合は、自動プログラミング装置1などによりブランク材
の個々の実際の板厚、材料定数に基づいて計算した伸び
値にて展開寸法が再計算される(ステップS30)。あ
るいは、“伸び誤差"が許容値外のブランク材の場合
は、曲げ加工が実施されない(ステップS31)。
【0122】“伸び誤差"が許容値内のブランク材で
は、自動プログラミング装置1などにより平均板厚、材
料定数のブランク材もしくはテストピースの伸び値にて
展開寸法が算出される(ステップS32)。
【0123】上記のステップS30並びにステップS3
2の展開寸法に基づいてタレットパンチプレス3にて各
ブランク材がパンチングされてブランキング加工が行わ
れる(ステップS33)。
【0124】上記の各ブランク材はプレスブレーキ5に
て折曲げ加工が行われる(ステップS34)。
【0125】つまり、“D値制御曲げ誤差"及び“挟み
込み角度制御曲げ誤差"については、各ブランク材の
“D値制御曲げ誤差"又は“挟み込み角度制御曲げ誤差"
が許容値内か否か判断された後に、第1実施の形態のス
テップS9又はステップS11と同様にして曲げ加工が
行われる。
【0126】あるいは、“D値制御曲げ誤差"及び“挟
み込み角度制御曲げ誤差"が許容値外のブランク材の場
合は、曲げ加工が実施されない(ステップS31)。
【0127】以上のように、曲げ加工前の試し打ち抜き
加工時にワークの実際の板厚分布、材料定数分布が測定
されることから各ブランク材の実際の板厚、材料定数が
決定され、この測定情報が正確な各ブランク材の展開と
ブランキング加工に反映される。また測定情報が曲げ加
工にも反映されるので、効率よく正確な曲げ加工が行わ
れる。また、例えば曲げ誤差の小さいブランク材のかた
まりは検査時間の簡易化となるので、曲げ加工後の検査
時間の短縮となる。
【0128】なお、この発明は前述した実施の形態に限
定されることなく、適宜な変更を行うことによりその他
の態様で実施し得るものである。
【0129】前述した実施の形態では、曲げ誤差等の計
算がパンチ加工機の制御装置内で行われているが、ネッ
トワーク等の他のコンピュータにより計算しても構わな
い。
【0130】
【発明の効果】以上のごとき発明の実施の形態の説明か
ら理解されるように、請求項1の発明によれば、曲げ加
工前のブランキング加工における打ち抜き加工時に各ブ
ランク材の実際の板厚、材料定数を効率よく正確に測定
できるので、この測定情報を曲げ加工に反映でき、効率
よく正確な曲げ加工を行える。
【0131】請求項2の発明によれば、曲げ加工前のブ
ランキング加工における打ち抜き加工時に各ブランク材
の実際の板厚、材料定数を測定できるので、この測定情
報を曲げ加工に反映でき、効率よく正確な曲げ加工を行
える。また、例えば曲げ誤差の小さいブランク材のかた
まりは検査時間の簡易化となるので、曲げ加工後の検査
時間の短縮を図ることができる。
【0132】請求項3の発明によれば、予め各ブランク
材の伸び誤差を計算できるので、この伸び誤差が許容値
内か否かにより実際に即した曲げ加工を行うことができ
ることから、製品精度の向上、曲げ加工時の作業効率の
向上、曲げ加工後の検査時間の短縮を図ることができ
る。
【0133】請求項4の発明によれば、曲げ加工前の試
し打ち抜き加工時にワークの実際の板厚分布、材料定数
分布を測定できるので、各ブランク材の実際の板厚、材
料定数を決定できる。この測定情報を正確な各ブランク
材の展開とブランキング加工に反映でき、曲げ加工にも
反映できるので、効率よく正確な曲げ加工を行える。ま
た、例えば曲げ誤差の小さいブランク材のかたまりは検
査時間の簡易化となるので、曲げ加工後の検査時間の短
縮を図ることができる。
【0134】請求項5の発明によれば、予め各ブランク
材の伸び誤差を計算できるので、この伸び誤差が許容値
内か否かにより実際に即した曲げ加工を行うことができ
ることから、製品精度の向上、曲げ加工時の作業効率の
向上、曲げ加工後の検査時間の短縮を図ることができ
る。
【0135】請求項6の発明によれば、予め各ブランク
材のストローク量制御での曲げ誤差を計算できるので、
この曲げ誤差が許容値内か否かにより実際に即したブラ
ンキング加工や曲げ加工が行われることから、製品精度
の向上、曲げ加工時の作業効率の向上、曲げ加工後の検
査時間の短縮を図ることができる。
【0136】請求項7の発明によれば、予め各ブランク
材の挟み込み角度制御での曲げ誤差を計算できるので、
この曲げ誤差が許容値内か否かにより実際に即したブラ
ンキング加工や曲げ加工が行われることから、製品精度
の向上、曲げ加工時の作業効率の向上、曲げ加工後の検
査時間の短縮を図ることができる。
【0137】請求項8の発明によれば、曲げ加工前の打
ち抜き加工時にワークの実際の板厚分布、材料定数分布
を測定できるので、各ブランク材の実際の板厚、材料定
数を決定できる。この測定情報を正確な各ブランク材の
展開とブランキング加工に反映したり、曲げ加工に反映
することにより、効率よく正確な曲げ加工を行える。ま
た、例えば曲げ誤差の小さいブランク材のかたまりは検
査時間の簡易化となるので、曲げ加工後の検査時間の短
縮を図ることができる。
【0138】請求項9の発明によれば、請求項3記載の
効果と同様であり、予め各ブランク材の伸び誤差を計算
できるので、この伸び誤差が許容値内か否かにより実際
に即した曲げ加工を行うことができることから、製品精
度の向上、曲げ加工時の作業効率の向上、曲げ加工後の
検査時間の短縮を図ることができる。
【0139】請求項10の発明によれば、請求項5記載
の効果と同様であり、予め各ブランク材の伸び誤差を計
算できるので、この伸び誤差が許容値内か否かにより実
際に即した曲げ加工を行うことができることから、製品
精度の向上、曲げ加工時の作業効率の向上、曲げ加工後
の検査時間の短縮を図ることができる。
【0140】請求項11の発明によれば、請求項6記載
の効果と同様であり、予め各ブランク材のストローク量
制御での曲げ誤差を計算できるので、この曲げ誤差が許
容値内か否かにより実際に即したブランキング加工や曲
げ加工が行われることから、製品精度の向上、曲げ加工
時の作業効率の向上、曲げ加工後の検査時間の短縮を図
ることができる。
【0141】請求項12の発明によれば、請求項7記載
の効果と同様であり、予め各ブランク材の挟み込み角度
制御での曲げ誤差を計算できるので、この曲げ誤差が許
容値内か否かにより実際に即したブランキング加工や曲
げ加工が行われることから、製品精度の向上、曲げ加工
時の作業効率の向上、曲げ加工後の検査時間の短縮を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すもので、板材加工シ
ステムで使用される各装置の正面概略説明図である。
【図2】本発明の実施の形態を示すもので、パンチ加工
機の制御装置のブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態を示すもので、打ち抜き時
におけるストローク・荷重線図である。
【図4】本発明の実施の形態を示すもので、図1におけ
る曲げ加工機の測定用インジケータ部の拡大側面図であ
る。
【図5】本発明の実施の形態を示すもので、検出ヘッド
の内部構成を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態を示すもので、曲げ加工機
(プレスブレーキ)の制御装置のブロック図である。
【図7】本発明の第1実施の形態を示すフローチャート
図である。
【図8】第1実施の形態のワークシートにおける各ブラ
ンク材の板取展開図である。
【図9】第1実施の形態のワークシートの板厚分布図で
ある。
【図10】第1実施の形態の“伸び誤差"の説明図であ
る。
【図11】第1実施の形態の“D値制御曲げ誤差"の説
明図である。
【図12】第1実施の形態の“挟み込み角度制御曲げ誤
差"の説明図である。
【図13】第1実施の形態のメッセージの表示状態説明
図である。
【図14】本発明の第2実施の形態を示すフローチャー
ト図である。
【図15】第2実施の形態のワークシートにおける捨て
穴及び各ブランク材の板取展開図である。
【図16】第2実施の形態のワークシートにおける捨て
穴の打ち抜き加工状態図である。
【図17】第2実施の形態のワークシートにおけるテス
トピースの位置を示す説明図である。
【符号の説明】
1 自動プログラミング装置 3 タレットパンチプレス(パンチ加工機) 5 プレスブレーキ(曲げ加工機) 19 制御装置 23 油圧シリンダ 29 ラム 39 板厚・材料定数検出部(板厚・材料定数演算装
置) 41 エンコーダ 43 位置検出部 55 主制御部 59 圧力センサ 61 メモリ 63 伸び誤差判定部(伸び誤差判定手段) 65 D値曲げ誤差判定部(ストローク制御曲げ誤差判
定手段) 67 挟み込み角度曲げ誤差判定部(挟み込み角度制御
曲げ誤差判定手段) 85 圧力センサ 87 位置目盛り 91 位置センサ 95 折曲げ角度測定装置 97 制御装置 107 測定用インジケータ 109 検出ヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4E048 AD01 AD04 4E063 AA01 BA07 FA05 LA08 LA13 LA15 LA19

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワークを曲げ加工する前のブランキング
    加工工程でワークの公称板厚、公称材料定数に基づいて
    展開した各ブランク材の打ち抜き加工を行い、この打ち
    抜き時に検出したラムストローク、圧力の諸データを基
    にして前記ワークの実際の板厚分布、材料定数分布を算
    出し、この板厚分布、材料定数分布により各ブランク材
    の実際の板厚、材料定数を決定することを特徴とする材
    料属性の算出方法。
  2. 【請求項2】 ワークを曲げ加工する前のブランキング
    加工工程でワークの公称板厚、公称材料定数に基づいて
    展開した各ブランク材の打ち抜き加工を行い、この打ち
    抜き時に検出したラムストローク、圧力の諸データを基
    にして前記ワークの実際の板厚分布、材料定数分布を算
    出し、この板厚分布、材料定数分布により各ブランク材
    の実際の板厚、材料定数を決定し、この実際の板厚、材
    料定数に基づいて各ブランク材の曲げ加工を行うことを
    特徴とする板材加工方法。
  3. 【請求項3】 上記の各ブランク材の曲げ加工は、各ブ
    ランク材の実際の板厚、材料定数に基づいて各ブランク
    材の伸び値を算出し、この伸び値とワークの公称板厚、
    公称材料定数から求めた伸び値との差が許容値内か否か
    を判断し、許容値内にあるブランク材は実際の板厚、材
    料定数に基づいて曲げ加工を行い、許容値外にあるブラ
    ンク材は重要寸法部を優先的に実際の板厚、材料定数に
    基づいて曲げ加工を行うか或いは曲げ加工を中止するこ
    とを特徴とする請求項2記載の板材加工方法。
  4. 【請求項4】 ワークを曲げ加工する前のブランキング
    加工工程でワークの公称板厚、公称材料定数に基づいて
    展開した各ブランク材の隙間に試し打ち抜きを行い、こ
    の試し打ち抜き時に検出したラムストローク、圧力の諸
    データを基にして前記ワークの実際の板厚分布、材料定
    数分布を算出し、この板厚分布、材料定数分布により各
    ブランク材の実際の板厚、材料定数を決定し、この実際
    の板厚、材料定数に基づいて各ブランク材を展開してブ
    ランキング加工を行い、各ブランク材を実際の板厚、材
    料定数に基づいて曲げ加工を行うことを特徴とする板材
    加工方法。
  5. 【請求項5】 上記の各ブランク材のブランキング加工
    は、各ブランク材の実際の板厚、材料定数に基づいて各
    ブランク材の伸び値を算出し、この伸び値と各ブランク
    材のうちの平均板厚、材料定数を有するブランク材から
    求めた平均伸び値との差が許容値内か否かを判断し、許
    容値内にあるブランク材は平均板厚、材料定数に基づい
    て展開してブランキング加工を行い、許容値外にあるブ
    ランク材は実際の板厚、材料定数に基づいて展開してブ
    ランキング加工を行うか或いはブランキング加工を中止
    することを特徴とする請求項4記載の板材加工方法。
  6. 【請求項6】 上記の各ブランク材の曲げ加工は、各ブ
    ランク材のうちの平均板厚、材料定数を有するブランク
    材を所定角度に曲げるときのストローク量を実際の板
    厚、材料定数に基づいて計算し、他のブランク材を同じ
    ストローク量で折り曲げたときの角度が所定角度に対す
    る許容値内か否かを判断し、許容値内にあるブランク材
    は同じストローク量で曲げ加工を行い、許容値外にある
    ブランク材は個々の板厚、材料定数に基づいて計算した
    ストローク量で曲げ加工を行うか或いは曲げ加工を中止
    することを特徴とする請求項2又は4記載の板材加工方
    法。
  7. 【請求項7】 上記の各ブランク材の曲げ加工は、各ブ
    ランク材のうちの平均板厚、材料定数を有するブランク
    材のスプリングバック量を求めて挟み込み角度を算出
    し、他のブランク材を同じ挟み込み角度まで折り曲げた
    後の仕上がり角度が許容値内か否かを判断し、許容値内
    にあるブランク材は同じ挟み込み角度で曲げ加工を行
    い、許容値外にあるブランク材は個々の板厚、材料定数
    に基づいてスプリングバック量を求めて挟み込み角度を
    算出し、この挟み込み角度で曲げ加工を行うことを特徴
    とする請求項2又は4記載の板材加工方法。
  8. 【請求項8】 ワークの板厚、材料定数に基づいてブラ
    ンク材を展開する自動プログラミング装置と、パンチと
    ダイの協働でワークをパンチングしてブランキング加工
    するパンチ加工機と、パンチ加工機によりワークを打ち
    抜き加工時に検出したラムストローク、圧力の諸データ
    を基にして前記ワークの実際の板厚分布、材料定数分布
    を算出し、この算出した板厚分布、材料定数分布から各
    ブランク材の実際の板厚、材料定数を決定する板厚・材
    料定数演算装置を備えた制御装置と、各ブランク材の実
    際の板厚、材料定数に基づいて各ブランク材の曲げ加工
    を行う曲げ加工機と、からなることを特徴とする板材加
    工システム。
  9. 【請求項9】 前記制御装置は、各ブランク材の実際の
    板厚、材料定数に基づいて算出した各ブランク材の伸び
    値と、ワークの公称板厚、公称材料定数から求めた伸び
    値との差が許容値内か否かを判断する伸び誤差判定手段
    を備えてなることを特徴とする請求項8記載の板材加工
    システム。
  10. 【請求項10】 前記制御装置は、各ブランク材の実際
    の板厚、材料定数に基づいて算出した各ブランク材の伸
    び値と、各ブランク材のうちの平均板厚、材料定数を有
    するブランク材から求めた平均伸び値との差が許容値内
    か否かを判断する伸び誤差判定手段を備えてなることを
    特徴とする請求項8記載の板材加工システム。
  11. 【請求項11】 前記制御装置は、各ブランク材のうち
    の平均板厚、材料定数を有するブランク材を所定角度に
    曲げるときのストローク量を実際の板厚、材料定数に基
    づいて計算し、この同じストローク量で他のブランク材
    を折り曲げるときの角度が所定角度に対する許容値内か
    否かを判断するストローク制御曲げ誤差判定手段を備え
    てなることを特徴とする請求項8記載の板材加工システ
    ム。
  12. 【請求項12】 前記制御装置は、各ブランク材のうち
    の平均板厚、材料定数を有するブランク材のスプリング
    バック量を求めて挟み込み角度を算出し、他のブランク
    材を同じ挟み込み角度まで折り曲げた後の仕上がり角度
    が許容値内か否かを判断する挟み込み角度制御曲げ誤差
    判定手段と、を備えてなることを特徴とする請求項8記
    載の板材加工システム。
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