JP2001192473A - 金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィルム - Google Patents

金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィルム

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JP2001192473A
JP2001192473A JP2000002501A JP2000002501A JP2001192473A JP 2001192473 A JP2001192473 A JP 2001192473A JP 2000002501 A JP2000002501 A JP 2000002501A JP 2000002501 A JP2000002501 A JP 2000002501A JP 2001192473 A JP2001192473 A JP 2001192473A
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film
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polyester film
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Masahiko Kosuge
雅彦 小菅
Shunsuke Kubota
俊介 窪田
Kimihiko Sato
公彦 佐藤
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 金属板と貼合せた後の製缶加工性、かつ耐熱
性、耐衝撃性、防錆性、深絞り加工性に優れ、特に耐加
水分解性、保味保香性に優れたポリエステルフィルムを
提供する。 【解決手段】 平均粒径2.5μm以下の滑剤を0.0
5〜5.0重量%含有する二軸配向ポリエステルフィル
ムであって、該ポリエステルがポリマー中に可溶なチタ
ン化合物をチタン金属元素として4〜20ミリモル%含
有し、下記式(1)、(2)のいずれか一方あるいは両
方を満足する金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィ
ルム。 0.1≦Ti/P≦3.0 ・・・(1) 5≦Ti+P≦60 ・・・(2) (上記式中、Tiはポリエステル可溶のチタン金属元素
の濃度(ミリモル%)、Pはポリエステル中のリン元素
の濃度(ミリモル%)を示す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金属板貼合せ成形加
工用ポリエステルフィルムに関し、さらに詳しくは金属
板と貼合せて絞り加工などの製缶加工をする際優れた成
形加工性を示し、かつ耐熱性、耐レトルト性、保味保香
性、耐衝撃性、防錆性などに優れた金属缶、例えば飲料
缶、食品缶などを製造し得る金属板貼合せ成形加工用ポ
リエステルに関する。
【0002】
【従来の技術】金属缶には内外面の腐蝕防止として一般
に塗装が施されているが、最近、工程簡素化、衛生性向
上、公害防止などの目的で、有機溶剤を使用せずに防錆
性を得る方法の開発が進められ、その一つとして熱可塑
性樹脂フィルムによる被覆が試みられている。即ち、ブ
リキ、ティンフリースチール、アルミニウム等の金属板
に熱可塑性樹脂フィルムをラミネートした後、絞り加工
等により製缶する方法の検討が進められている。この熱
可塑性樹脂フィルムとしてポリオレフィンフィルムやポ
リアミドフィルムが試みられたが、成形加工性、耐熱
性、耐衝撃性、保味保香性の全てを満足するものではな
い。
【0003】そこで、ポリエステルフィルム、特にポリ
エチレンテレフタレートフィルムがバランスのとれた特
性を有することから注目され、これをベースとしたいく
つかの提案がなされている(特開昭56−10451号
公報、特開昭64−22530号公報、特開平1−19
2545号公報、特開平1−192546号公報、特開
平2−57339号公報等が挙げられる)。しかし、成
形加工性、耐レトルト性、保味保香性等を全て満足する
ことは特に大きな変形を伴う成形加工の場合、不十分と
なることが本発明者らの研究で明らかになった。
【0004】また、成形加工性、耐熱性、耐衝撃性、保
味保香性を満足するものとして共重合ポリエステルフィ
ルムが検討されているが、例えば特開平5−33934
8号公報には、特定の融点、ガラス転移温度および末端
カルボキシル基濃度を有する共重合ポリエステルからな
る金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィルムが、ま
た特開平6−39979号公報には特定の融点、ガラス
転移温度を有する共重合ポリエステルを積層した金属板
貼合せ成形加工用ポリエステルフィルムが提案されてい
るが、本発明者らの研究によれば、これらのフィルムを
用いた缶を例えば飲料容器に使用した場合、飲料の種類
によっては、例えば特開昭55−23136号公報に記
載されているような臭気や味に対する変化が感知される
ことが明らかになった。
【0005】また、特開平6−116376号公報で
は、特定量のアルカリ金属元素とゲルマニウム元素を含
有する共重合ポリエステルからなる金属板成形加工用ポ
リエステルフィルムが提案されているが、このフィルム
を用いた場合、コールドパックシステムの如き内容物を
詰めた段階で熱のかからない工程では優れた保味保香性
を示すが、レトルト処理の如き内容物を詰めた段階で熱
処理が行われる工程においては、必ずしも十分な保味保
香性が得られない問題がある。
【0006】また、特開平8−40437号公報では、
特定量のオリゴマー類およびアルカリ金属元素を含有す
るポリエステルフィルムが、さらに特開平9−2413
61号公報および特開平10−231413号公報では
アルカリ金属および触媒金属化合物の含有量とリン化合
物の配合比が特定範囲にある共重合ポリエステルが提案
されているが、これらフィルムを用いてもポリエステル
の生産性や二軸配向フィルム生産時の熱劣化性の面で必
ずしも十分ではなく更なる性能の改良が望まれていた。
【0007】また、さらに特開平9−70934号公報
では、特定の金属を特定量含有する積層ポリエステルフ
ィルムが提案されているが、レトルト処理の如き内容物
を詰めた段階で熱処理が行われる工程においては、耐加
水分解性が十分ではなく、必ずしも十分な保味保香性が
得られない問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
技術の欠点を解消し、ポリエステルフィルムが持つ優れ
た耐熱性、耐衝撃性、深絞り成形性、防錆性を保持しな
がら、耐加水分解性、保味保香性を改善し、さらに高生
産性を有し安価で衛生上も望ましい金属板貼合せ成形加
工用ポリエステルフィルムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するべく鋭意検討を行った結果、フィルムに含有さ
れる特定の金属元素の含有量およびリン元素との存在比
を特定範囲にすることで、耐加水分解性および保味保香
性の向上に顕著な効果を示すことを見出し、本発明の完
成に到った。
【0010】すなわち本発明は、平均粒径2.5μm以
下の滑剤を0.05〜5.0重量%含有し、エチレンテ
レフタレートを主たる繰り返し単位とするポリエステル
からなる二軸配向ポリエステルフィルムであって、該ポ
リエステルがポリマー中に可溶なチタン化合物をチタン
金属元素として4〜20ミリモル%含有し、下記式
(1)、(2)のいずれか一方あるいは両方を満足し、
さらに該ポリエステルに含有されるアンチモン金属元素
およびゲルマニウム金属元素の合計量が高々5ミリモル
%であることを特徴とする金属板貼合せ成形加工用ポリ
エステルフィルムである。 0.1≦Ti/P≦3.0 ・・・(1) 5≦Ti+P≦60 ・・・(2) (上記式中、Tiはポリエステル中に含有されるポリエ
ステル可溶チタン化合物のチタン金属元素の濃度(ミリ
モル%)、Pはポリエステル中に含有されるリン化合物
のリン元素の濃度(ミリモル%)を示す。)
【0011】以下本発明を詳しく説明する。本発明にお
けるポリエステルは、エチレンテレフタレートを主たる
繰返し単位とするポリエステルである。このポリエステ
ルは、エチレンテレフタレート単位を構成する成分以外
の第3成分を共重合した、共重合ポリエチレンテレフタ
レートが耐熱性、成形加工性の点で好ましい。上記第3
成分(共重合成分)は、ジカルボン酸成分またはグリコ
ール成分のいずれでもよい。第3成分として好ましく用
いられるジカルボン酸成分としては、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸、イソフタル酸、フタル酸等の如き芳香
族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、デカンジカルボン酸等の如き脂肪族ジカルボン酸、
シクロヘキサンジカルボン酸等の如き脂環族ジカルボン
酸等が例示でき、これらは単独または二種以上を使用す
ることができる。これらの中、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸およびイソフタル酸が好ましい。第3成分とし
て好ましく用いられるグリコール成分としてはジエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサ
ンジオール等の如き脂肪族ジオール、シクロヘキサンジ
メタノール等の如き脂環族ジオール、ビスフェノールA
等の如き芳香族ジオール、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール等の如きポリアルキレングリコ
ールが例示できる。これらは単独または二種以上を使用
することができる。これらの中、ジエチレングリコール
が好ましい。本発明におけるポリエステルとしては、以
下の3種の共重合ポリエステルが好ましい。 (a) 全ジカルボン酸成分がテレフタル酸およびイソフタ
ル酸を含有してなりそしてテレフタル酸が82モル%以
上であり、イソフタル酸が18モル%以下であり、全ジ
オール成分の82〜100モル%がエチレングリコール
でありそして0〜18モル%がエチレングリコール以外
のジオールからなる共重合ポリエステル。 (b) 全ジカルボン酸成分がテレフタル酸および2,6−
ナフタレンジカルボン酸を含有してなりそしてテレフタ
ル酸が82モル%以上であり、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸が18モル%以下であり、全ジオール成分の8
2〜100モル%がエチレングリコールでありそして0
〜18モル%がエチレングリコール以外のジオールから
なる共重合ポリエステル。 (c) ジカルボン成分がテレフタル酸であり、グリコール
成分は、エチレングリコールおよびジエチレングリコー
ルを含有してなりそしてエチレングリコールが95モル
%以上かつジエチレングリコールが5モル%以下の共重
合ポリエステル。
【0012】上記(b)の共重合ポリエステルは、フレー
バー性、成形加工性の点で好ましい。さらに、上記(a)
の共重合ポリエステルに、ジカルボン酸成分としてさら
に2,6−ナフタレンジカルボン酸を含むことが好まし
く、フレーバー性、耐衝撃性がさらに改善される。ま
た、共重合ポリエステル(a)、(b)のエチレングリコール
以外のグリコール成分としては、トリエチレングリコー
ル、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコ
ール、ジエチレングリコールが挙げられ、これらの中1
種以上を含むことはフレーバー性、成形加工性の点で好
ましい。共重合ポリエステル(c)は、全グリコール成分
に対するジエチレングリコール成分の共重合量が4モル
%以下であることが特に好ましい。ジエチレングリコー
ルの共重合量が5モル%を超えると、耐熱性が低下する
ことがある。なお、このジエチレングリコール成分はエ
チレングリコールをグリコール成分とする共重合芳香族
ポリエステルを製造する際に副生するジエチレングリコ
ール成分も含む。
【0013】本発明のポリエステルは任意の方法によっ
て合成される。例えばイソフタル酸の如き第三成分を共
重合する共重合ポリエチレンテレフタレートについて説
明すれば、テレフタル酸およびイソフタル酸の低級アル
キルエステルとエチレングリコールとをエステル交換反
応させるか、またはテレフタル酸およびイソフタル酸と
エチレングリコールとを直接エステル化反応させるか、
またさらにはテレフタル酸グリコールエステルおよび/
またはその低重合体とイソフタル酸をエステル化反応さ
せて、テレフタル酸−イソフタル酸のグリコールエステ
ルおよび/またはその低重合体が生成される第一段階の
反応が行われる。この反応生成物を高真空化加熱して脱
グリコール反応を進行させることで所望の重合度になる
まで重縮合反応させて目的のポリエステルを得ることが
できる。上記の方法(溶融重合)により得られたポリエ
ステルは、必要に応じて固相状態での重合方法(固相重
合)により、さらに重合度の高いポリマーとすることが
できる。
【0014】本発明において、エステル交換反応によっ
て溶融重合時の第一段階の反応を行う場合には、該反応
時にエステル交換反応触媒の添加が必要である。一般に
エステル交換反応触媒としてはカルシウム化合物、マン
ガン化合物、チタン化合物などが挙げられ、いずれも用
いることができるが、触媒量を最小化でき、得られるポ
リエステルが優れた保味保香性を有する点でポリマー中
に可溶なチタン化合物が好ましい。また、重縮合反応に
使用する触媒にも、優れた耐加水分解性および保味保香
性の点で、ポリマー中に可溶なチタン化合物を使用する
ことが必要である。チタン化合物としては、特に限定さ
れず、ポリエステルの重縮合触媒として一般的なチタン
化合物、例えば、酢酸チタンやチタンテトラブトキシド
などが挙げられるが、保味保香性と耐熱性のバランスを
得るうえで特に望ましいのは、下記一般式(I)で表わ
される化合物、もしくは一般式(I)で表わされる化合
物と下記一般式(II)で表わされる芳香族多価カルボン
酸またはその無水物とを反応させた生成物である。 Ti(OR)4 ・・・(I) (上記式中、Rはアルキル基および/またはフェニル基
を示す)
【0015】
【化2】
【0016】(上記式中、nは2〜4の整数を表わす)
【0017】一般式(I)で表わされるチタンテトラア
ルコキサイドとしては、Rがアルキル基および/または
フェニル基であれば特に限定されないが、チタンテトラ
イソプロポキシド、チタンテトラプロポキシド、チタン
テトラブトキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテ
トラフェノキシドなどが好ましく用いられる。また、か
かるチタン化合物として反応させる一般式(II)で表さ
れる芳香族多価カルボン酸またはその無水物としては、
フタル酸、トリメリット酸、ヘミメリット酸、ピロメリ
ット酸およびこれらの無水物が好ましく用いられる。上
記チタン化合物と芳香族多価カルボン酸またはその無水
物とを反応させる場合には、溶媒に芳香族多価カルボン
酸またはその無水物の一部とを溶解し、これにチタン化
合物を滴下し、0〜200℃の温度で30分以上反応さ
せれば良い。
【0018】本発明のポリエステルにはポリマー中に可
溶なチタン金属元素として4〜20ミリモル%含有する
必要がある。特に好ましくは7〜14ミリモル%の範囲
である。該チタン金属元素が4ミリモル%未満ではポリ
エステルの生産性が低下し、目標の分子量のポリエステ
ルが得られない。また、該チタン金属元素が20ミリモ
ル%を超える場合は熱安定性が逆に低下し、フィルム製
造時の分子量低下が大きくなり目的のポリエステルが得
られない。尚、ここで言うポリマー中に可溶なチタン金
属元素とは、エステル交換反応による第一段階反応をす
る場合は、エステル交換反応触媒として使用されたチタ
ン化合物と重縮合反応触媒として使用されたチタン化合
物の合計を示す。
【0019】また本発明のポリエステルにはポリエステ
ルの一般的な触媒として用いられるアンチモン化合物お
よびゲルマニウム化合物をいずれか片方あるいは両方を
併用して重縮合触媒として用いた場合、本発明で得られ
る保味保香性と耐加水分解性を具備するポリエステルフ
ィルムが得られないので、アンチモン金属元素、ゲルマ
ニウム金属元素を実質的に含有しないことが必要であ
る。すなわち、本発明のポリエステルには、アンチモン
金属元素およびゲルマニウム金属元素の合計量が高々5
ミリモル%しか含まれないことが必要である。
【0020】本発明におけるポリエステルは上述した通
り、その製造方法により特に制限はないが、チタン化合
物を触媒としかつリン化合物を安定剤として製造され、
そして下記式(1)、(2)のいずれか一方あるいは両
方を満足する必要がある。 0.1≦Ti/P≦3.0 ・・・(1) 5≦Ti+P≦60 ・・・(2) (上記式中、Tiはポリエステル中に含有されるポリエ
ステル可溶チタン化合物のチタン金属元素の濃度(ミリ
モル%)、Pはポリエステル中に含有されるリン化合物
のリン元素の濃度(ミリモル%)を示す。)さらに好ま
しくは、(1)式中の(Ti/P)は0.3〜2.5の
範囲、(2)式中の(Ti+P)は10〜40の範囲で
ある。
【0021】(Ti/P)が0.1未満の場合、ポリエ
ステルの重合反応性が大幅に低下し、目的のポリエステ
ルを得ることができない。また、(Ti/P)が3.0
を超えると、熱安定性が急激に低下し、目的のポリエス
テルを得ることができない。本発明で用いるポリエステ
ルにおいて、(Ti/P)の適正範囲は通常の金属触媒
よりも狭いことが特徴的であるが、適正範囲にある場
合、本発明のごとく従来にない効果を得ることができ
る。一方、(Ti+P)が5に満たない場合は、静電印
可法によるフィルム製膜プロセスにおける生産性が大き
く低下し、またフィルム厚みの均一性も低下することに
起因する成形加工性の低下や耐衝撃性の低下が生じ、満
足な性能が得られなくなる。また、(Ti+P)が60
を超える場合は、ポリエステルとの相互作用により生じ
るポリエステルの低分子成分によりフレーバー性が低下
してしまい、満足な性能が得られなくなる。尚、“リン
元素”とは、触媒を失活するため、あるいはポリマーの
安定剤として用いられたリン化合物に由来するものであ
る。
【0022】また、本発明のポリエステルは、アルカリ
金属化合物のアルカリ金属元素の総量が5ppm以下で
あることが保味保香性保持のため好ましい。特に好まし
くは3ppm以下である。このアルカリ金属元素の総量
は、原子吸光分析により定量されるLi、Na、K元素
のppm濃度の和である。
【0023】本発明におけるフィルムの固有粘度(ο−
クロロフェノール、35℃)は、0.50〜0.80の
範囲にあることが好ましく、さらに0.55〜0.7
5、特に0.60〜0.70の範囲が好ましい。固有粘
度が0.50未満であるとフィルムの耐衝撃性が不足す
るため好ましくない。他方、固有粘度が0.80を超え
ると、原料ポリマーの固有粘度を過剰に引き上げる必要
があり不経済である。
【0024】本発明のフィルムのガラス転移温度(以下
Tgと略することがある)は、70℃以上、特に73℃
以上であることが好ましい。Tgが70℃未満である
と、耐熱性が劣るようになりフィルムのレトルト処理後
の保味保香性が悪化する。ここでフィルムのTgは、D
SC測定用パンに20mgのサンプルを入れ、290℃
加熱ステージ上で5分間加熱溶融後、すばやく試料パン
を氷の上に敷いたアルミ箔上で急冷固化し、Du Po
nt Instruments 910 DSCを用
い、昇温速度20℃/分でガラス転移点を求める方法に
よる。
【0025】本発明のフィルムの融点は、210〜25
0℃の範囲、特に215〜245℃の範囲にあることが
好ましい。融点が210℃未満ではフィルムの耐熱性が
劣り好ましくなく、一方融点が250℃を超えると、フ
ィルムの結晶性が高くなりフィルムの成形加工性が損な
われるようになるので好ましくない。ここでフィルムの
融点測定は、Du Pont Instruments
910 DSCを用い、昇温速度20℃/分で融解ピ
ークを求める方法による。なおサンプル量は20mgと
する。
【0026】さらに、本発明におけるポリエステルフィ
ルムは末端カルボキシル基濃度が40eq/106g以
下、特に好ましくは35以下であることが好ましい。な
お、末端カルボキシル基は、A.Conixの方法(Mak
romol. Chem. 26, 226(1958))に従って求めることがで
きる。
【0027】本発明における上記の如きポリエステル
は、平均粒径2.5μm以下の滑剤を含有する必要があ
る。好ましくは0.05〜2.0μmであり、さらに好
ましくは0.1〜1.5μmである。平均粒径が2.5
μmを超えると成形加工時にピンホールを生じ易くなり
好ましくない。ここで、滑剤の平均粒径は、遠心沈降式
粒度分布測定器によって得た等価球径分布における積算
50%点の値を用いる。本発明で使用される滑剤の含有
量は0.05〜5.0重量%である必要がある。好まし
くは0.08〜3.0重量%であり、さらに好ましくは
0.1〜1.0重量%である。含有量が0.05重量%
に満たないとフィルム巻き取り性が不十分で生産性に劣
ることになる。また5.0重量%を超えると成形加工時
にフィルムにピンホールを生じてしまい好ましくない。
また本発明に使用される滑剤は特に限定されないが例え
ば無機粒子としてはコロイダルシリカ、多孔質シリカ、
酸化チタン、炭酸カルシウム、燐酸カルシウム、硫酸バ
リウム、アルミナ、ジルコニア、カオリン、複合酸化物
粒子等が挙げられ、有機粒子としては架橋ポリスチレ
ン、アクリル系架橋粒子、メタクリル系架橋粒子、シリ
コーン粒子等が挙げられる。また前記の如き外部添加粒
子に限るものではなく、例えば共重合ポリエステル製造
時に用いた触媒などの一部または全部を反応工程で析出
させた内部析出粒子を用いることもできる。また、外部
添加粒子と内部析出粒子を併用することも可能である。
これらの中でも無機粒子が好ましく、中でもコロイダル
シリカが成形加工上好ましい。本発明において滑剤を共
重合ポリエステルに含有させる方法は特に限定されるも
のではなく、例えば、共重合ポリエステル製造工程の任
意の段階で添加する方法が挙げられる。また、共重合ポ
リエステルには必要に応じて、酸化防止剤、熱安定剤、
粘度調整剤、可塑剤、色相改良剤、核剤、紫外線吸収剤
などの添加剤を加えることができる。
【0028】本発明のフィルムは、二軸延伸し、必要に
より熱固定された二軸延伸フィルムの形態で使用され
る。具体的に逐次二軸延伸による方法を以下に説明す
る。本発明のフィルムは、ポリエステルを溶融してダイ
スより押出し、固化前に積層融着した後、直ちに急冷し
て実質的に非晶質のポリエステルシートを得る。次いで
このシートをロール加熱、赤外線加熱等で加熱して縦方
向に延伸する。このとき延伸温度をポリエステルのガラ
ス転移点(Tg)より20〜40℃高い温度とし、延伸
倍率を2.7〜3.6倍とすることが好ましい。横方向
の延伸はTgより20℃以上高い温度から始め、ポリエ
ステルの融点(Tm)より100〜130℃低い温度ま
で昇温しながら行うのが好ましい。横延伸の倍率は2.
8〜3.7倍とすることが好ましい。また、熱固定の温
度は150℃〜205℃の範囲でポリエステルポリマー
の融点に応じフィルム品質を調整すべく選択する。
【0029】また、本発明のフィルムの厚さ方向の屈折
率は、1.500〜1.540であることが好ましく、
1.505〜1.530であることがさらに好ましい。
この屈折率が低すぎると成形加工性が不十分となり、一
方高すぎると、フィルムが非晶に近い構造となるため、
耐熱性が低下することがある。
【0030】本発明のポリエステルフィルムのフィルム
面の中心線平均粗さ(Ra)は好ましくは30nm以
下、より好ましくは25nm以下、特に好ましくは20
nm以下である。
【0031】本発明のフィルムは、厚みが6〜75μm
が好ましい。さらに8〜75μm、特に10〜50μm
であることが好ましい。厚みが6μm未満では成形加工
時に破れなどが生じやすくなり、一方75μmを超える
ものは過剰品質であって不経済である。
【0032】本発明のフィルムが貼合せられる金属板、
特に製缶用金属板としては、ブリキ、ティンフリースチ
ール、アルミニウム等の板が適切である。金属板へのフ
ィルムの貼合せは、例えば下記、の方法で行うこと
ができる。 金属板をフィルムの融点以上に加熱しておいてフィ
ルムを貼合せた後冷却し、金属板に接するフィルムの表
層部(薄層部)を非晶化して密着させる。 フィルムに予め接着剤層をプライマーコートしてお
き、この面と金属板を貼合せる。接着剤層としては公知
の樹脂接着剤、例えばエポキシ系接着剤、エポキシ−エ
ステル系接着剤、アルキッド系接着剤等を用いることが
できる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明す
る。なお、フィルムの特性は下記の方法で測定、評価し
た。 (1)ポリエステルの固有粘度([η]) オルトクロロフェノール中、35℃で測定する。
【0034】(2)ポリエステルの融点(Tm) Du Pont Instruments 910 D
SCを用い、昇温速度20℃/分で融解ピークを求める
方法による。なおサンプル量は20mgとする。
【0035】(3)ガラス転移温度(Tg) DSC測定用パンに20mgのサンプルを入れ、290
℃加熱ステージ上で5分間加熱溶融後、すばやく試料パ
ンを氷の上に敷いたアルミ箔上で急冷固化した後、Du
Pont Instruments 910 DSC
を用い、昇温速度20℃/分でガラス転移点を求める方
法による。
【0036】(4)末端カルボキシル基濃度(eq(当
量)/106g) A.Conixの方法に準じて測定した。(Makro
mal.Chem.26,226(1958))
【0037】(5)滑剤平均粒径 遠心沈降式粒度分布測定装置で測定した等価球径分布に
おける積算体積分率50%の直径を平均粒径とする。
【0038】(6)アルカリ金属量 フィルムサンプルをο−クロロフェノールに溶解した
後、0.5規定塩酸で抽出操作を行った。この抽出液に
ついて日立製作所製Z−6100形偏光ゼーマン原子吸
光光度計を用いてNa、K、Liの定量を各元素毎に行
い、その和をアルカリ金属量とした。
【0039】(7)チタン金属元素、ゲルマニウム金属
元素、アンチモン金属元素およびリン元素量 フィルムサンプルを240℃に加熱溶融して、円形ディ
スクを作成し、リガク製蛍光X線装置3270型を用い
て触媒金属元素およびリン元素濃度を定量した。
【0040】(8)ジエチレングリコール量 フィルムをCDCl3/CF3COOD混合溶媒にて溶解
し、1H−NMRにて測定した。
【0041】(9)耐加水分解性 フィルムをイオン交換水を満注した容器に浸漬し、70
℃で30日間保持した。この際の分子量低下を(1)記
載の固有粘度測定によって評価した。 ○:IV低下が0.04以上 △:IV低下が0.04を超え0.10未満 ×:IV低下が0.10以上
【0042】(10)ラミネート性 フィルムを、共重合ポリエステルの融点以上に加熱した
板厚0.25mmのティンフリースチール板と貼合せた
後、冷却して被覆鋼鈑を得た。この被覆鋼鈑を観察し、
ラミネート性を下記の判定基準で評価した。 [気泡、しわの判定基準(ラミネート性A)] 〇:気泡、しわが見られない。 △:気泡、しわが長さ10cm当り2〜3箇所見られ
る。 ×:気泡、しわが多数見られる。 [熱収縮率の判定基準(ラミネート性B)] 〇:収縮率が2%未満。 △:収縮率が2%以上5%未満。 ×:収縮率が5%以上。
【0043】(11)深絞り加工性−1 前項(10)と同じ方法でフィルムをラミネートしたテ
ィンフリースチール板を150mm径の円板状に切り取
り、絞りダイスとポンチを用いて4段階で深絞り加工
し、55mm径の側面無継目容器(以下、缶と略するこ
とがある)を作成した。この缶について以下の観察を行
い、下記の基準で評価した。 ○:フィルムに異常なく加工されたフィルムに白化や破
断が認められない。 △:フィルムの缶上部に白化が認められる。 ×:フィルムの一部にフィルム破断が認められる。
【0044】(12)深絞り加工性−2 前項(11)で得られた缶について以下の観察および試
験を行い、下記の基準で評価した。 ○:異常なく加工され、缶内フィルム面の防錆性試験
(1%NaCl水溶液を缶内に入れ、電極を挿入し、缶
体を陽極にして6Vの電圧をかけた時の電流値を測定す
る。以下、ERV試験と略することがある)において
0.2mA以下を示す。 ×:フィルムに異常はないが、ERV試験では電流値が
0.2mAを超えており、通電箇所を拡大観察するとフ
ィルムの粗大滑剤を起点としたピンホール状の割れが認
められる。
【0045】(13)耐衝撃性 深絞り加工性が良好な缶について、水を満注し、0℃に
冷却した後、10個ずつを高さ30cmから塩ビタイル
床面に落とした後、ERV試験を行い、下記の基準で評
価した。 ○:全10個について0.2mA以下であった。 △:1〜5個について0.2mAを超えていた。 ×:6個以上について0.2mAを超えていたか、ある
いは落下後既にフィルムのひび割れが認められた。
【0046】(14)耐熱脆化性 深絞り加工性が良好であった缶を200℃、5分間加熱
保持した後、前述の耐衝撃性評価を行い、下記の基準で
評価した。 ○:全10個について0.2mA以下であった。 △:1〜5個について0.2mAを超えていた。 ×:6個以上について0.2mAを超えていたか、ある
いは200℃×5分間加熱後既にフィルムのひび割れが
認められた。
【0047】(15)耐レトルト性 深絞り加工性が良好な缶について、水を満注し、蒸気滅
菌器で120℃、1時間レトルト処理を行った後、55
℃で60日間保存した。処理後の缶を10個ずつ高さ5
0cmから塩ビタイル床面に落とした後、缶内のERV
試験を行い、下記の基準で評価した。 ○:全10個について0.2mA以下であった。 △:1〜5個について0.2mAを超えていた。 ×:6個以上について0.2mAを超えていたか、ある
いは落下後既にフィルムのひび割れが認められた。
【0048】(16)保味保香性−1 深絞り加工性が良好な缶について、イオン交換水を充填
し、常温(20℃)で60日間保管した。その充填液を
用いて30人のパネラーにて試飲テストを行い、比較用
のイオン交換水と比較し、下記の基準で評価した。 ◎:30人中3人以下が比較液と比べて味、香りの変化
を感じた。 〇:30人中4人〜6人が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。 △:30人中7人〜9人が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。 ×:30人中10人以上が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。
【0049】(17)保味保香性−2 深絞り加工性が良好な缶について、イオン交換水を充填
し、蒸気滅菌器で125℃、1時間レトルト処理を行っ
た後、常温(20℃)で60日間保管した。その充填液
を用いて30人のパネラーにて試飲テストを行い、比較
用のイオン交換水と比較し、下記の基準で評価した。 ◎:30人中3人以下が比較液と比べて味、香りの変化
を感じた。 〇:30人中4人〜6人が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。 △:30人中7人〜9人が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。 ×:30人中10人以上が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。
【0050】[実施例1〜7および比較例1〜5]表1
に示す酸成分、ジエチレングリコール、重合触媒と、エ
チレングリコールを用い、フィルム中金属含有量が表1
記載の値になるようにして得られた共重合ポリエチレン
テレフタレート(平均粒径0.5μm、球状シリカ粒子
を0.1重量%含有)を乾燥した後、280℃で溶融押
出し、急冷固化して未延伸フィルムを得た。次いでこの
未延伸フィルムを縦方向に110℃で3.0倍延伸した
後、横方向に120℃で3.0倍延伸し、180℃で熱
固定して二軸配向フィルムを得た。得られた各フィルム
の厚みは25μmであった。フィルムの特性を表1に、
評価結果を表2に示す。
【0051】なお、実施例6に記載のTBT(テトラブ
トキシチタン)とTMT(トリメリット酸)の混合触媒
は、以下の要領で調製した。無水トリメリット酸のエチ
レングリコール溶液(0.2%)にテトラブトキシチタ
ンを無水トリメリット酸に対して1/2モル添加し、空
気中常圧下で80℃に保持して60分間反応せしめた。
その後、常温に冷却し、10倍量のアセトンによって生
成触媒を再結晶化させ、析出物をろ紙によって濾過し、
100℃で2時間乾燥せしめ、目的の触媒を得た。
【0052】
【表1】
【0053】
【表2】
【0054】表2からも明らかなように、ポリマー可溶
性チタン化合物をチタン金属として4〜20モル%の範
囲で含有し、(Ti/P)や(Ti+P)が適正範囲に
ある本発明のフィルムは良好な性能が得られたが、ポリ
マー可溶性チタン化合物の添加量がチタン金属元素とし
て本発明の範囲を外れる場合(比較例1〜3)や(Ti
/P)の存在比が3.0を超える場合(比較例4)、ま
たチタン金属以外にゲルマニウム金属およびアンチモン
金属の合計量が5ミリモル%を超える場合(比較例5)
は保味保香性や耐加水分解性が不良であった。
【0055】また、本発明のフィルムを使用した缶は、
耐熱性、深絞り成形加工性、耐衝撃性が良好であると共
に、特に保味保香性、耐加水分解性に優れたものであっ
た。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、優れた耐熱性、耐衝撃
性、深絞り成形性、防錆性を保持しながら、耐加水分解
性、保味保香性を改善し、さらに高生産性を有し安価で
衛生上も望ましい金属板貼合せ成形加工用ポリエステル
フィルムを提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 67/02 C08L 67/02 // B65D 1/09 (C08L 67/02 (C08L 67/02 101:00) 101:00) B65D 1/00 B (72)発明者 佐藤 公彦 愛媛県松山市北吉田町77番地 帝人株式会 社松山事業所内 Fターム(参考) 3E033 BA07 BA17 BB08 CA03 CA07 CA14 CA20 4F071 AA01 AA45 AA46 AA84 AA86 AA88 AB01 AC20 AE11 AF31Y AH04 BB08 BC01 BC02 4J002 BC032 BG002 CF061 CP032 DE096 DE136 DE146 DE236 DG046 DH046 DJ016 DJ036 FA082 FA096 FD172 FD176 GF00 GG01 4J029 AA03 AB01 AB04 AB07 AC02 AD01 AD02 AD06 AD07 AE03 BA02 BA03 BA05 BA08 BA10 BB13A BD06A BF09 BF25 CA02 CA06 CB04A CB05A CB06A CC06A CD03 JB131 JC771 JE182 JF321 JF361 JF471

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平均粒径2.5μm以下の滑剤を0.0
    5〜5.0重量%含有し、エチレンテレフタレートを主
    たる繰り返し単位とするポリエステルからなる二軸配向
    ポリエステルフィルムであって、該ポリエステルがポリ
    マー中に可溶なチタン化合物をチタン金属元素として4
    〜20ミリモル%含有し、下記式(1)、(2)のいず
    れか一方あるいは両方を満足し、さらに該ポリエステル
    に含有されるアンチモン金属元素およびゲルマニウム金
    属元素の合計量が高々5ミリモル%であることを特徴と
    する金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィルム。 0.1≦Ti/P≦3.0 ・・・(1) 5≦Ti+P≦60 ・・・(2) (上記式中、Tiはポリエステル中に含有されるポリエ
    ステル可溶チタン化合物のチタン金属元素の濃度(ミリ
    モル%)、Pはポリエステル中に含有されるリン化合物
    のリン元素の濃度(ミリモル%)を示す。)
  2. 【請求項2】 ポリエステルは、全ジカルボン酸成分が
    テレフタル酸およびイソフタル酸を含有してなりそして
    テレフタル酸が82モル%以上であり、イソフタル酸が
    18モル%以下であり、全ジオール成分の82〜100
    モル%がエチレングリコールでありそして0〜18モル
    %がエチレングリコール以外のジオールからなる共重合
    ポリエステルである請求項1記載の金属板貼合せ成形加
    工用ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 ポリエステルは、全ジカルボン酸成分が
    テレフタル酸および2,6−ナフタレンジカルボン酸を
    含有してなりそしてテレフタル酸が82モル%以上であ
    り、2,6−ナフタレンジカルボン酸が18モル%以下
    であり、全ジオール成分の82〜100モル%がエチレ
    ングリコールでありそして0〜18モル%がエチレング
    リコール以外のジオールからなる共重合ポリエステルで
    ある請求項1記載の金属板貼合せ成形加工用ポリエステ
    ルフィルム。
  4. 【請求項4】 ポリエステルがNa、K、Liより選ば
    れる少なくとも1種類のアルカリ金属化合物をアルカリ
    金属として高々5ppmしか含有しない請求項1記載の
    金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 ポリエステルの重縮合触媒として使用さ
    れるポリマー可溶性チタン化合物が、下記一般式(I)
    で表わされる化合物、もしくは下記一般式(I)で表わ
    される化合物と下記一般式(II)で表わされる芳香族多
    価カルボン酸またはその無水物とを反応させた生成物で
    ある請求項1記載の金属板貼合せ成形加工用ポリエステ
    ルフィルム。 Ti(OR)4 ・・・(I) (上記式中、Rはアルキル基および/またはフェニル基
    を示す) 【化1】 (上記式中、nは2〜4の整数を表わす)
  6. 【請求項6】 二軸配向フィルムの固有粘度が0.5〜
    0.8の範囲である請求項1記載の金属板貼合せ成形加
    工用ポリエステルフィルム。
  7. 【請求項7】 二軸配向フィルムの融点が210〜25
    0℃の範囲であり、かつガラス転移点が70℃以上であ
    る請求項1記載の金属板貼合せ成形加工用ポリエステル
    フィルム。
  8. 【請求項8】 ポリエステルを構成するグリコール成分
    は、エチレングリコールおよびジエチレングリコールを
    含有してなりそしてエチレングリコールが95モル%以
    上かつジエチレングリコールが5モル%以下である請求
    項1記載の金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィル
    ム。
  9. 【請求項9】 二軸配向フィルムの末端カルボキシル基
    濃度が40eq/106g以下である請求項1記載の金
    属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィルム。
  10. 【請求項10】 二軸配向フィルムの厚さ方向の屈折率
    が1.500〜1.540の範囲にある請求項1記載の
    金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィルム。
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KR1020017011205A KR100716478B1 (ko) 2000-01-07 2001-01-05 금속판 접합성형 가공용 이축배향 폴리에스테르 필름
US09/914,997 US6617006B1 (en) 2000-01-07 2001-01-05 Biaxially oriented polyester film to be laminated on a metal plate and molded
EP01900263A EP1191053B1 (en) 2000-01-07 2001-01-05 Biaxially oriented polyester film for metal sheet laminating molding
DE2001618152 DE60118152T8 (de) 2000-01-07 2001-01-05 Biaxial orientierter polyesterfilm zur formung von laminierten metallfolien
PCT/JP2001/000025 WO2001049778A1 (fr) 2000-01-07 2001-01-05 Film polyester oriente bi-axialement pour moulage par laminage de feuille metallique

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007204538A (ja) * 2006-01-31 2007-08-16 Mitsubishi Polyester Film Copp 太陽電池裏面封止用ポリエステルフィルム
JP2008308641A (ja) * 2007-06-18 2008-12-25 Toray Ind Inc ポリエステル樹脂組成物の製造方法
JP2009001670A (ja) * 2007-06-21 2009-01-08 Toray Ind Inc ポリエステル樹脂の製造方法

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