JP2003127278A - 金属板貼合せ成形加工用積層ポリエステルフィルム - Google Patents
金属板貼合せ成形加工用積層ポリエステルフィルムInfo
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Abstract
て、耐ピンホール性・耐衝撃性・保味保香性を同時に改
善する。 【解決手段】 共重合ポリエステルの(A)層と(B)
層を備える。(A)層は融点=210〜245℃でガラ
ス転移温度≧75℃。(A)層はチタン化合物を触媒と
して用いて製造されたポリエステルからなる。(A)層
中でのアンチモン元素とゲルマニウム元素の合計量≦2
ミリモル%。(A)層中での含有量(ミリモル%)はチ
タンをTi、リンをP、アセトアルデヒドをAAで表し
た場合に、次式を満足する。0.1≦Ti/P≦3.
0。5≦Ti+P≦60。0.3≦(AA+P)/Ti
≦40。(B)層はエチレンテレフタレートを主たる繰
り返し単位とし、(B)層の融点=210〜245℃で
ガラス転移温度≦75℃。さらに(A)層は、多孔質粒
子および/または不活性球状粒子を0.05〜1重量%
含有する。
Description
工用積層ポリエステルフィルムに関し、さらに詳しくは
金属板に貼合せて絞り加工等の製缶加工をする際、優れ
た成形加工性を示し、耐熱性、耐レトルト性、保味保香
性、耐衝撃性、防錆性等に優れた金属缶、例えば飲料
缶、食品缶などを製造し得る金属板貼合せ成形加工用積
層ポリエステルフィルムに関する。
に塗装が施されているが、最近、工程簡素化、衛生性向
上、公害防止などの目的で、有機溶剤を使用せずに防錆
性を得る方法の開発が進めらており、その一つとして熱
可塑性樹脂フィルムによる被覆が試みられている。即
ち、ブリキ、ティンフリースチール、アルミニウム等の
金属板に熱可塑性樹脂フィルムをラミネートした後、絞
り加工等により製缶する方法の検討が進められている。
この熱可塑性樹脂フィルムとして積層共重合ポリエステ
ルフィルムが試みられ、成形加工性,耐熱性,保味保香
性,耐衝撃性について実用化基準を満たすものが開発さ
れている(特開平6−039979号公報)。
ィルムを用いた場合、コールドパックシステムの如き内
容物を詰めた段階で熱のかからない工程では優れた保味
保香性を示すが、レトルト処理の如き内容物を詰めた段
階で熱処理が行われる工程においては、必ずしも十分な
耐衝撃性・保味保香性が得られない場合がある。
平7−70340号公報では、平均粒径1.0μm以下
の滑剤粒子のフィルム中での凝集粒子密度を規定した共
重合ポリエステルフィルムが提案されている。また特開
平8−269215号公報では、フィルム中での粒子の
変形度を規定したポリエステルフィルムも提案されてい
る。しかしながらこれらのフィルムでは金属板に通常よ
り大きな変形を与えた場合、粒子がフィルムより欠落し
てしまい保味保香性が低下したり、粒子の耐熱性が低下
したりするため十分な製缶特性が得られないという課題
がある。
ルムが持つ優れた成形加工性・耐熱性・防錆性を保持し
ながら、耐衝撃性・保味保香性・耐ピンホール性・深絞
り加工性を改善し、安価で衛生上も望ましい金属板貼合
せ成形加工用積層フィルムを提供することにある。
形加工用積層フィルムは、成形加工される金属板に貼り
合せて利用される金属板貼合せ成形加工用積層フィルム
において、フィルムは共重合ポリエステル(A)層と共
重合ポリエステル(B)層とを備え、(A)層は(B)
層の片面側または両面側に積層され、さらに(A)層は
融点が210〜245℃でガラス転移温度が75℃以上
であり、かつ(A)層はチタン化合物を触媒として用い
て製造されたポリエステルからなるものであって、
(A)層中でのアンチモン元素とゲルマニウム元素の合
計量は2ミリモル%以下であり、かつ(A)層中でのチ
タン元素の割合をTi(ミリモル%)、(A)層中での
リン元素の割合をP(ミリモル%)、(A)層中でのア
セトアルデヒドの割合をAA(ミリモル%)で表した場
合に、下記式(1)〜(3)を満足し、 0.1≦Ti/P≦3.0 ・・・(1) 5≦Ti+P≦60 ・・・(2) 0.3≦(AA+P)/Ti≦40 ・・・(3) その上(A)層は多孔質粒子および/または凝集してい
ない不活性球状粒子を0.05〜1重量%含有するもの
であり、多孔質粒子は平均粒径が0.1〜2.5μm、
粒度分布d=D70(積算粒子数70%の粒子径)/D
30(積算粒子数30%の粒子径)が1.2〜2.0、
細孔容積が0.05〜2.5ml/g、比表面積が50
〜600m2/gおよび耐圧縮力が1〜100MPaで
あって、不活性球状粒子は粒径比(長径/短径)が1.
0〜1.2、平均粒径0.05〜2.0μmであり、さ
らに(B)層はエチレンテレフタレートを主たる繰り返
し単位とし、(B)層の融点は210〜245℃でガラ
ス転移温度は75℃以下であることを特徴とする。これ
により、耐ピンホール性・耐衝撃性・保味保香性を同時
に改善することが可能となった。
ン酸成分とグリコール成分とを重縮合させて得られるポ
リエステルであり、ポリエチレンテレフタレート,ポリ
ブチレンテレフタレート,ポリエチレンナフタレート,
ポリヘキサメチレンテレフタレート,ポリシクロヘキサ
ンジメチレンテレフタレート等に第三成分を共重合して
なり、中でも共重合ポリエチレンテレフタレート,共重
合ポリエチレンナフタレートが耐熱性、成形加工性の点
で好ましい。
ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸、イソフタル酸、フタル酸等の如
き芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、アゼライン酸、セ
バシン酸、デカンジカルボン酸等の如き脂肪族ジカルボ
ン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等の如き脂環族ジカ
ルボン酸等が例示できる。これらは単独または二種以上
を使用することができる。この中でもイソフタル酸と
2,6−ナフタレンジカルボン酸が、成形加工性・耐衝
撃性・保味保香性の点で特に好ましい。
リコール成分としてはエチレングリコール、ジエチレン
グリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリ
コール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサン
ジオール等の如き脂肪族ジオール、シクロヘキサンジメ
タノール等の如き脂環族ジオール、ビスフェノールA等
の如き芳香族ジオール、ポリエチレングリコール、ポリ
プロピレングリコール等の如きポリアルキレングリコー
ルが例示できる。これらは単独または二種以上を使用す
ることができる。中でも全ジオール成分が主としてエチ
レングリコールからなり、そしてエチレングリコールが
82〜100モル%と他のジオールが0〜18モル%か
らなるのがフレーバー性と耐熱性の点で好ましい。他の
ジオールとしてはトリエチレングリコール、シクロヘキ
サンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ジエチレ
ングリコールがフレーバー性と成形加工性の点で好まし
い。
コール成分とする場合は特にジエチレングリコールを共
重合することが好ましく、全グリコール成分に対してジ
エチレングリコール成分の共重合量が5モル%以下であ
ることがさらに好ましく、4モル%以下であることが特
に好ましい。ジエチレングリコールの共重合量が5モル
%を越えると、耐熱性が低下することがある。なお、こ
のジエチレングリコール成分はエチレングリコールをグ
リコール成分とする共重合芳香族ポリエステルを製造す
る際に副生するジエチレングリコール成分も含む。
210〜245℃、好ましくは215〜235℃の範囲
になる割合で存在することが好ましい。融点が210℃
未満では耐熱性が劣ることになり、融点が245℃を超
えると、ポリマーの結晶性が大きすぎて成形加工性が損
なわれる。
によって合成できる。例えばイソフタル酸の如き第三成
分を共重合する共重合ポリエチレンテレフタレートにつ
いて説明すれば、テレフタル酸およびイソフタル酸の低
級アルキルエステルとエチレングリコールとをエステル
交換反応させるか、またはテレフタル酸およびイソフタ
ル酸とエチレングリコールとを直接エステル化反応させ
るか、またさらにはテレフタル酸グリコールエステルお
よび/またはその低重合体とイソフタル酸をエステル化
反応させて、テレフタル酸−イソフタル酸のグリコール
エステルおよび/またはその低重合体が生成される第一
段階の反応が行われる。この反応生成物を高真空化加熱
して脱グリコール反応を進行させることで所望の重合度
になるまで重縮合反応させて目的のポリエステルを得る
ことができる。上記の方法(溶融重合)により得られた
ポリエステルは、必要に応じて固相状態での重合方法
(固相重合)により、さらに重合度の高いポリマーとす
ることができる。
て溶融重合時の第一段階の反応を行う場合には、該反応
時にエステル交換反応触媒の添加が必要である。一般に
エステル交換反応触媒としてはカルシウム化合物、マン
ガン化合物、チタン化合物などが挙げられ、いずれも用
いることができるが、触媒量を最小化でき、得られるポ
リエステルが優れた保味保香性を有する点でポリマー中
に可溶なチタン化合物を用いることが好ましい。また、
重縮合反応に使用する触媒にも、優れた耐加水分解性お
よび保味保香性の点で、ポリマー中に可溶なチタン化合
物を使用することが好ましい。
縮合触媒として一般的なチタン化合物、例えば、酢酸チ
タンやチタンテトラブトキシドなどを用いることができ
る。保味保香性と耐熱性のバランスを得る上で特に望ま
しいのは、アルキル基またはフェニル基をRとして表
し、2〜4の整数をnで表わした場合に、下記一般式
(I)で表わされる化合物、もしくは下記一般式(I)
で表わされる化合物と下記一般式(II)で表わされる
芳香族多価カルボン酸またはその無水物との反応生成物
である。 Ti(OR)4 ・・・(I) C6H6-n(COOH)n ・・・(II) 一般式(I)で表わされるチタンテトラアルコキサイド
としては、Rがアルキル基および/またはフェニル基で
あれば特に限定されないが、チタンテトライソプロポキ
シド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトラブトキ
シド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラフェノキ
シドなどが好ましく用いられる。また、かかるチタン化
合物として反応させる一般式(II)で表される芳香族
多価カルボン酸またはその無水物としては、フタル酸、
トリメリット酸、ヘミメリット酸、ピロメリット酸およ
びこれらの無水物が好ましく用いられる。上記チタン化
合物と芳香族多価カルボン酸またはその無水物とを反応
させる場合には、溶媒に芳香族多価カルボン酸またはそ
の無水物の一部とを溶解し、これにチタン化合物を滴下
し、20〜200℃の温度で30分以上反応させれば良
い。
可溶なチタン化合物をチタン元素として2〜20ミリモ
ル%含有することが好ましい。さらに好ましくは4〜2
0ミリモル%の範囲である。チタン元素が2ミリモル%
未満では、ポリエステルの生産性が低下する場合がある
ことから、目標の分子量のポリエステルが得ることが困
難になるので好ましくない。また、チタン元素が20ミ
リモル%を超える場合は、熱安定性が逆に低下し、フィ
ルム製造時の分子量低下が大きくなる場合があることか
ら、目的のポリエステルを得ることが困難になるので好
ましくない。なおここで言うチタン元素の含有量とは、
エステル交換反応による第一段階反応をする場合は、エ
ステル交換反応触媒として使用されたチタン化合物と重
縮合反応触媒として使用されたチタン化合物の合計を示
す。
ルの一般的な触媒として用いられるアンチモン化合物お
よびゲルマニウム化合物をいずれか片方あるいは両方を
併用して重縮合触媒として用いた場合、本発明で得られ
る保味保香性と耐加水分解性を具備するポリエステルフ
ィルムが得られないので、アンチモン元素、ゲルマニウ
ム元素を実質的に含有しないことが必要である。すなわ
ち、本発明のポリエステルには、アンチモン元素および
ゲルマニウム元素の合計量が2ミリモル%以下であるこ
とが必要である。
は、チタン化合物を触媒として製造され、下記式(1)
〜(3)の全てを満足する必要がある。 0.1≦Ti/P≦3.0 ・・・(1) 2≦Ti+P≦60 ・・・(2) 0.3≦(AA+P)/Ti≦40 ・・・(3) 上記式中、Tiはポリエステル中に含有されるチタン化
合物のチタン元素としての割合(ミリモル%)、Pはポ
リエステル中に含有されるリン化合物のリン元素の割合
(ミリモル%)、AAはポリエステル中に含有されるア
セトアルデヒドの割合(ミリモル%)である。
(1)式中の(Ti/P)は0.3〜2.5の範囲、
(2)式中の(Ti+P)は4〜40の範囲、(3)式
中の(AA+P)/Tiは0.3〜30の範囲である。
ステルの重合反応性が大幅に低下し、目的のポリエステ
ルを得ることができない。また、(Ti/P)が3.0
を超えると、熱安定性が急激に低下し、目的のポリエス
テルを得ることができない。本発明で用いるポリエステ
ルにおいて、(Ti/P)の適正範囲は通常の金属触媒
よりも狭いことが特徴的であるが、適正範囲にある場
合、本発明のごとく従来にない効果を得ることができ
る。
は、静電印加法によるフィルム製膜プロセスにおける生
産性が大きく低下し、またフィルム厚みの均一性も低下
することに起因する成形加工性の低下や耐衝撃性の低下
が生じ、満足な性能が得られなくなる。また、(Ti+
P)が60を超える場合は、ポリエステルとの相互作用
により生じるポリエステルの低分子成分によりフレーバ
ー性が低下してしまい、満足な性能が得られなくなる。
るため、あるいはポリマーの安定剤として用いられたリ
ン化合物に由来するものである。従来、ポリエステル中
の触媒活性を抑制し、良好な熱安定性を得る為にはリン
酸系の安定剤を添加する技術が広く知られているが、チ
タン触媒を使用する場合、良好な熱安定性を得る為に必
要な量のリン酸系安定剤を添加すると、重合反応活性を
抑制してしまい、目的の重合度を有するポリマーを得る
ことは困難であった。更に従来の技術で重合したチタン
触媒によるポリエステルでは、本発明の目的である耐加
水分解性が低下してしまい課題が生じる場合がある。
ずに高い熱安定性を得る為には、ポリエステル重合時の
副生成物であるアセトアルデヒドと触媒として添加せし
めるチタン化合物の高い相互作用を利用する。さらに、
従来知られているリン酸系安定剤とチタン触媒との相互
作用を考慮した夫々の存在比をコントロールすることに
よって、ポリエステルの生産性、耐加水分解性、保味保
香性性を大きく改善する。
金属化合物のアルカリ金属元素の総量が2ミリモル%以
下であることが保味保香性保持のため好ましい。特に好
ましくは1ミリモル%以下である。このアルカリ金属元
素の総量は、原子吸光分析により定量されるLi、N
a、K元素の濃度の和である。
クロロフェノール、35℃)は、0.50〜0.80の
範囲にあることが好ましく、さらに0.55〜0.7
5、特に0.60〜0.70の範囲が好ましい。固有粘
度が0.50未満であるとフィルムの耐衝撃性が低下す
るため好ましくない。他方、固有粘度が0.80を超え
ると、原料ポリマーの固有粘度を過剰に引き上げる必要
があり生産性に劣る。
(以下Tgと略することがある)は、(B)層において
は成形性の観点から75℃以下である必要があるが、同
時に耐熱性の観点から70℃以上であることが好まし
い。Tgが70℃未満であると、耐熱性が劣りフィルム
のレトルト処理後の保味保香性が悪化することがある。
(A)層においては製缶後の耐衝撃性の観点から75℃
以上である必要がある。
用パンに20mgのサンプルを入れ、290℃加熱ステ
ージ上で5分間加熱溶融後、すばやく試料パンを氷の上
に敷いたアルミ箔上で急冷固化し、Du Pont I
nstruments 910 DSCを用い、昇温速
度20℃/分でガラス転移点を求める方法による。
245℃の範囲、特に215〜235℃の範囲にあるこ
とが好ましい。融点が210℃未満ではフィルムの耐熱
性が劣り好ましくなく、一方融点が245℃を超える
と、フィルムの結晶性が高くなりフィルムの成形加工性
が損なわれるようになるので好ましくない。ここでフィ
ルムの融点測定は、Du Pont Instrume
nts 910 DSCを用い、昇温速度20℃/分で
融解ピークを求める方法による。なおサンプル量は20
mgとする。
ルムは末端カルボキシル基濃度が40eq/106g以
下、特に好ましくは35以下であることが好ましい。な
お、末端カルボキシル基は、A.Conixの方法(M
akromol. Chem. 26, 226(19
58))に従って求めることができる。
取り性を向上させる目的で平均粒径2.5μm以下の粒
子を滑剤として添加することができる。本発明では耐ピ
ンホールの観点より、少なくともポリエステルフィルム
(A)層には、多孔質粒子および/または凝集していな
い不活性球状粒子を含有する必要がある。ここで多孔質
粒子は、平均粒径0.1〜2.5μm、粒度分布d=D
70(積算粒子数70%の粒子径)/D30(積算粒子
数30%の粒子径)が1.2〜2.0、細孔容積0.0
5〜2.5ml/g、比表面積50〜600m2/gお
よび耐圧縮力1〜100Mpaであるものを使用する。
また、不活性球状粒子は、粒径比(長径比/短径比)が
1.0〜1.2、そして平均粒径が0.05〜2.0μ
mである凝集していないものを使用する。
子とは、公称粒径の10倍を越える凝集粒子数が100
0個/粉体1mg以下である物を指す。例えば粒径0.
3μmの粒子であれば、滑剤スラリーを3μm径のポア
フィルターでろ過し、ろ紙上を乾燥後にSEMで観察し
て、3μmを越えるの凝集粒子数をカウントして、観察
領域と滑剤スラリー濃度から、カウント数を粉体1mg
に換算して判断する。
1〜1.5μmであり、特に好ましくは0.3〜1.0
μmである。平均粒径が2.5μmを超えると成形加工
時にピンホールを生じ易くなり好ましくない。ここで、
粒子の平均粒径は、遠心沈降式粒度分布測定器によって
得た等価球径分布における積算50%点の値を用いる。
しくは1.3〜1.9、特に好ましくは1.4〜1.8
である。粒度分布が1.2より小さい場合は粒子径が相
対的に小さくなるため、フィルムの生産性が低下し、ま
た深絞り加工性が劣るようになり好ましくない。粒度分
布が2.0を超える場合はフィルム中で粗大粒子となる
ような大きな粒子が相対的に増えてしまうため、成形加
工時のピンホールや耐衝撃性が劣るようになり好ましく
ない。なお、粒度分布dは、レーザー散乱式粒度分布測
定器によって得られる粒度分布から、積算粒子数(体積
換算)70%の粒子径(D70)と同30%の粒子径
(D30)を読み取り、それらの比(D70/D30)
から求められる。
05〜2.5ml/gである必要がある。好ましくは
0.1〜2.0ml/gであり、さらに好ましくは0.
5〜1.8ml/gである。細孔容積が0.05ml/
gに満たないとフィルムとの親和性が低下し成形加工時
のフィルムの破断を引き起こし、2.5ml/gを超え
る場合には成形加工時に粉砕されてしまい、粒子の一部
が飲料中に混入しやすくなり保味保香性を低下させるた
め好ましくない。ここで、滑剤の細孔容積は、水銀−ヘ
リウム法によって測定する。
く50〜600m2/gであり、好ましくは150〜4
50m2/gである。粒子の比表面積が50m2/gに満
たないと高変形時の耐ピンホール性が低下することがあ
り、600m2/gを超える場合には粒子の表面活性が
高くなりポリエステルの耐熱性が低下することがあるた
め好ましくない。
0MPa以下である必要がある。好ましくは5〜50M
Paである。耐圧縮率が100MPaを超える場合は成
形加工時に粒子自体がフィルムを削ってしまい耐衝撃性
や防錆性を低下させてしまう。ここで、粒子の耐圧縮率
は以下のとおり定義する。微小圧縮試験機を用い、顕微
鏡で対象粒子を観察しながら粒子に荷重をかけていき、
破壊した際の荷重を求め、この操作を少なくとも100
個の粒子について行った結果の平均値を耐圧縮力とす
る。
成する1次粒子としては、無機粒子としてはコロイダル
シリカ、酸化チタン、炭酸カルシウム、燐酸カルシウ
ム、硫酸バリウム、アルミナ、ジルコニア、カオリン、
複合酸化物粒子等が挙げられ、有機粒子としては架橋ポ
リスチレン、アクリル系架橋粒子、メタクリル系架橋粒
子、シリコーン粒子等が挙げられる。
300mgKOH/g以下、より好ましくは200mg
KOH/g以下の濃度で水酸基を有する。水酸基価が3
00mgKOH/gを超える場合、粒子の表面活性が高
くなり、粒子同士の相互作用による凝集粗大粒子を発生
やポリエステルとの相互作用による熱安定性の低下を起
こすことがあり好ましくない。
2.0μmである必要があり、好ましくは0.07〜
1.7μm、さらに好ましくは0.08〜1.5μmで
ある。かかる粒子の平均粒径が0.05μmに満たない
場合は、フィルム生産性が低下し、またフィルム表面性
が平坦になるものの、成形加工性が反って劣るようにな
るため好ましくない。また2.0μmを超える場合は、
成形加工時のピンホールが多発し、満足な製品が得られ
なくなり好ましくない。また、(A)層中には不活性微
粒子と多孔質粒子の両方を含有し、さらに不活性球状粒
子の平均粒径が多孔質粒子の平均粒径よりも小さく、か
つ0.08〜1.5μmの範囲にあることが、高度な深
絞り成形加工性とフィルム生産性および保味保香性との
バランス上、非常に好ましい。
てはシリカ、アルミナ、酸化チタン、炭酸カルシウム、
硫酸バリウムなどが例示でき、有機系滑剤としてはシリ
コーン樹脂微粒子、架橋ポリスチレンなどが例示でき
る。これらのうち、真球状シリカ、真球状シリコーン樹
脂微粒子、球状架橋ポリスチレンが好ましく、真球状シ
リカが特に好ましい。また不活性球状粒子としては、上
記の如き外部添加粒子に限るものではなく、例えばポリ
エステル製造時に用いた触媒などの一部または全部を反
応工程で析出させた内部析出粒子を用いることもでき
る。また、外部添加粒子と内部析出粒子を併用すること
も可能である。
不活性球状粒子を合計量で0.05〜1重量%含有する
ことが必要である。好ましくは0.08〜0.8重量%
であり、さらに好ましくは0.1〜0.7重量%であ
る。合計の含有量が0.05重量%に満たない場合はフ
ィルム生産性が低下し、また深絞り成形加工性が劣るよ
うになるため好ましくない。また、1重量%を超える場
合は深絞り成形加工性が劣るようになり好ましくない。
また、多孔質粒子の含有量は0.01〜0.7重量%の
範囲にあり、不活性球状粒子の含有量は0.01〜0.
5重量%の範囲にあることが好ましい。
させる方法は特に限定されるものではなく、例えば、ポ
リエステル製造工程の任意の段階で添加する方法が挙げ
られる。また、共重合ポリエステルには必要に応じて、
酸化防止剤、熱安定剤、粘度調整剤、可塑剤、色相改良
剤、核剤、紫外線吸収剤などの添加剤を加えることがで
きる。
ポリエステル(B)層の片面あるいは両面に、共重合ポ
リエステル(A)層を積層した積層フィルムである。積
層の方法としては、例えばポリエステル(A)及び
(B)をそれぞれ独立に溶融し、隣接したダイより共押
出しする方法、共重合ポリエステルフィルム(A)に共
重合ポリエステルフィルム(B)をラミネートする方法
等が挙げられる。
要により熱固定された二軸延伸フィルムの形態で使用さ
れる。具体的に逐次二軸延伸による方法を以下に説明す
る。本発明のフィルムは、ポリエステルを溶融してダイ
スより押出し、固化前に積層融着した後、直ちに急冷し
て実質的に非晶質のポリエステルシートを得る。次いで
このシートをロール加熱、赤外線加熱等で加熱して縦方
向に延伸する。このとき延伸温度をポリエステルのガラ
ス転移点(Tg)より20〜40℃高い温度とし、延伸
倍率を2.7〜3.6倍とすることが好ましい。横方向
の延伸はTgより20℃以上高い温度から始め、ポリエ
ステルの融点(Tm)より100〜130℃低い温度ま
で昇温しながら行うのが好ましい。横延伸の倍率は2.
8〜3.7倍とすることが好ましい。また、熱固定の温
度は150℃〜205℃の範囲でポリエステルポリマー
の融点に応じフィルム品質を調整すべく選択する。
特に製缶用金属板としては、ブリキ、ティンフリースチ
ール、アルミニウム等の板が適切である。金属板へのフ
ィルムの貼合せは、例えば下記イやロの方法で行うこと
ができるが、2層フィルムにおいて本発明の性能を発現
するには、ポリエステル(B)層を金属板と貼り合わせ
る必要がある。
しておいてフィルムを貼合せた後冷却し、金属板に接す
るフィルムの表層部(薄層部)を非晶化して密着させ
る。
ーコートしておき、この面と金属板を貼合せる。接着剤
層としては公知の樹脂接着剤、例えばエポキシ系接着
剤、エポキシ−エステル系接着剤、アルキッド系接着剤
等を用いることができる。
下記の方法で測定・評価した。
SCを用い、昇温速度20℃/分で融解ピークを求める
方法による。なおサンプル量は20mgとする。
℃加熱ステージ上で5分間加熱溶融後、すばやく試料パ
ンを氷の上に敷いたアルミ箔上で急冷固化した後、Du
Pont Instruments 910 DSC
を用い、昇温速度20℃/分でガラス転移点を求める方
法による。
量)/106g) A.Conixの方法(Makromal.Chem.
26,226(1958))に準じて測定した。
ける積算体積分率50%の直径を平均粒径とする。
ALD2000)を用いて測定した積算粒度分布から、
積算粒子数(体積換算)70%の粒子径(D70)と同
30%の粒子径(D30)の比をとって、多孔質粒子滑
剤の粒度分布dとする。すなわち、d=D70/D30
である。
を用いた窒素吸着測定により、粉体の空隙が窒素により
充填されていると仮定して相対圧力=0.998におけ
る窒素吸着量から粉体の細孔容積を求める。
を使用し、定容法を用いた窒素吸着測定により、相対圧
力0.3における窒素吸着量を求め、これを用いてB.
E.T 1点法での粉体の比表面積を求める。なお、こ
こで言う比表面積とは粉体の単位重量当りの全表面積を
表わす。
て、顕微鏡で対象粒子を観察しながら荷重範囲に応じて
一定の速度で荷重をかけていき(荷重0.01〜0.2
g間:荷重速度3mg/秒,0.2〜2g間:29mg
/秒,2〜20g間:270mg/秒,20〜200g
間:1440mg/秒)、破壊した際の荷重を耐圧縮力
とし、この操作を少なくとも100個の粒子について行
った結果の平均値を平均耐圧縮力とする。
れに一定量のジ−n−ブチルアミンを加え、過剰の無水
酢酸をアセチル化し、残ったジ−n−ブチルアミンをH
Clにて滴定することにより、水酸基により消費された
無水酢酸量を求め、水酸基価を下記式にて求める。なお
参考文献として「J.Pharm.Sci.,66,2
73(1977)」を挙げることができる。 水酸基価(mgKOH/g)=((A−B)×F)/S A:本試験のN/2 HCl溶液の使用量(ml) B:空試験のN/2 HCl溶液の使用量(ml) F:N/2 HCl溶液の力価(KOHmg/ml) S:サンプル採取量(g)。
後、0.5規定塩酸で抽出操作を行った。この抽出液に
ついて日立製作所製Z−6100形偏光ゼーマン原子吸
光光度計を用いてNa、K、Liの定量を元素毎に行
い、その和をアルカリ金属量とした。
アンチモン元素およびリン元素量 フィルムサンプルを240℃に加熱溶融して、円形ディ
スクを作成し、リガク製蛍光X線装置3270型を用い
て触媒金属元素およびリン元素濃度を定量した。
し、1H−NMRにて測定した。
0℃で30日間保持した。この際の分子量低下を(1)
記載の固有粘度測定によって評価した。 ○:IV低下が0.04以下 △:IV低下が0.04を超え0.10未満 ×:IV低下が0.10以上。
板厚0.25mmのティンフリースチール板と貼合せた
後、冷却して被覆鋼鈑を得た。この被覆鋼鈑を観察し、
ラミネート性を下記の判定基準で評価した。 <気泡、しわの判定基準(ラミネート性A)> 〇:気泡、しわが見られない。 △:気泡、しわが長さ10cm当り2〜3箇所見られ
る。 ×:気泡、しわが多数見られる。 <熱収縮率の判定基準(ラミネート性B)> 〇:収縮率が2%未満。 △:収縮率が2%以上5%未満。 ×:収縮率が5%以上。
ィンフリースチール板を150mm径の円板状に切り取
り、絞りダイスとポンチを用いて4段階で深絞り加工
し、55mm径の側面無継目容器(以下、缶と略するこ
とがある)を作成した。この缶について以下の観察を行
い、下記の基準で評価した。 ○:フィルムに異常なく加工されたフィルムに白化や破
断が認められない。 △:フィルムの缶上部に白化が認められる。 ×:フィルムの一部にフィルム破断が認められる。
験を行い、下記の基準で評価した。 ○:異常なく加工され、缶内フィルム面の防錆性試験
(1%NaCl水溶液を缶内に入れ、電極を挿入し、缶
体を陽極にして6Vの電圧をかけた時の電流値を測定す
る。以下、ERV試験と略することがある)において
0.2mA以下を示す。 ×:フィルムに異常はないが、ERV試験では電流値が
0.2mAを超えており、通電箇所を拡大観察するとフ
ィルムの粗大滑剤を起点としたピンホール状の割れが認
められる。
冷却した後、10個ずつを高さ30cmから塩ビタイル
床面に落とした後、ERV試験を行い、下記の基準で評
価した。 ○:全10個について0.2mA以下であった。 △:1〜5個について0.2mAを超えていた。 ×:6個以上について0.2mAを超えていたか、ある
いは落下後既にフィルムのひび割れが認められた。
保持した後、前述の耐衝撃性評価を行い、下記の基準で
評価した。 ○:全10個について0.2mA以下であった。 △:1〜5個について0.2mAを超えていた。 ×:6個以上について0.2mAを超えていたか、ある
いは200℃×5分間加熱後既にフィルムのひび割れが
認められた。
菌器で120℃、1時間レトルト処理を行った後、55
℃で60日間保存した。処理後の缶を10個ずつ高さ5
0cmから塩ビタイル床面に落とした後、缶内のERV
試験を行い、下記の基準で評価した。 ○:全10個について0.2mA以下であった。 △:1〜5個について0.2mAを超えていた。 ×:6個以上について0.2mAを超えていたか、ある
いは落下後既にフィルムのひび割れが認められた。
し、常温(20℃)で60日間保管した。その充填液を
用いて30人のパネラーにて試飲テストを行い、比較用
のイオン交換水と比較し、下記の基準で評価した。 ◎:30人中3人以下が比較液と比べて味、香りの変化
を感じた。 〇:30人中4人〜6人が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。 △:30人中7人〜9人が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。 ×:30人中10人以上が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。
し、蒸気滅菌器で125℃、1時間レトルト処理を行っ
た後、常温(20℃)で60日間保管した。その充填液
を用いて30人のパネラーにて試飲テストを行い、比較
用のイオン交換水と比較し、下記の基準で評価した。 ◎:30人中3人以下が比較液と比べて味、香りの変化
を感じた。 〇:30人中4人〜6人が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。 △:30人中7人〜9人が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。 ×:30人中10人以上が比較液と比べて味、香りの変
化を感じた。
表1に示す酸成分、ジエチレングリコール、重合触媒
と、エチレングリコールを用い、表1および表2に記載
された金属含有量および滑剤粒子を使用して得られた共
重合ポリエチレンテレフタレートを用意した。
80℃で溶融したあと、互いに隣接した二層ダイから重
なるように共押出して、積層、融着させて急冷固化し、
未延伸積層フィルムを作成した。次いでこの未延伸フィ
ルムを縦方向に110℃で3.0倍延伸した後、横方向
に120℃で3.0倍延伸し、180℃で熱固定して二
軸配向フィルムを得た。得られた各フィルムの厚みは2
5μmであった。
に示す。なお表3中で、COOHはフィルム中に含有す
るカルボキシル基濃度(eq/106g)、AAはフィ
ルム中に含有するアセトアルデヒド濃度(ミリモル%)
を示す。
は2,6−ナフタレンジカルボン酸、IAはイソフタル
酸、DEGはジエチレングリコールを示す。そして例え
ば「TA(90)」とは、テレフタル酸成分が90モル
%であることを示す。また表中で、TBTはテトラブト
キシチタン、TMAはトリメリット酸、GeO2は二酸
化ゲルマニウム、Sb2O3は三酸化アンチモンを示す。
さらに表中で、Tiはフィルム中に残存するポリマー可
溶性チタン触媒金属元素の濃度(ミリモル%)、Pはフ
ィルム中に残存するリン元素濃度(ミリモル%)、Ak
はフィルム中に残存するアルカリ金属元素(Na,K,
Li)の濃度(ミリモル%)、Geはフィルム中に残存
するゲルマニウム触媒金属元素の濃度、Sbはフィルム
中に残存するアンチモン触媒金属元素の濃度を示す。
トキシチタン)とTMA(トリメリット酸)の混合触媒
(て実施例2と5)は、次の要領で調製した。無水トリ
メリット酸のエチレングリコール溶液(0.2%)にテ
トラブトキシチタンを無水トリメリット酸に対して1/
2モル添加し、空気中常圧下で80℃に保持して60分
間反応せしめた。その後、常温に冷却し、10倍量のア
セトンによって生成触媒を再結晶化させ、析出物をろ紙
によって濾過し、100℃で2時間乾燥せしめ、目的の
触媒を得た。
ングリコール、重合触媒と、エチレングリコールを用
い、表1および表2に記載された金属含有量および滑剤
粒子を使用して得られた共重合ポリエチレンテレフタレ
ートをそれぞれ別々に常法により乾燥、280℃で溶融
したあと、互いに隣接した三層ダイから(A)(B)
(C)(ただしC=A)の順序に重なるように共押出し
て、積層、融着させて急冷固化し、未延伸積層フィルム
を作成した。次いでこの未延伸フィルムを縦方向に11
0℃で3.0倍延伸した後、横方向に120℃で3.0
倍延伸し、180℃で熱固定して二軸配向フィルムを得
た。得られた各フィルムの厚みは25μmであった。フ
ィルムの特性を表3に、評価結果を表4に示す。
状シリカ粒子を0.1重量%含有することのみ異なる
が、それ以外は実施例1〜4と同法で得られた二軸配向
フィルム。フィルムの特性を表3に、評価結果を表4に
示す。
エチレングリコール、重合触媒と、エチレングリコール
を用い、表1および表2に記載された金属含有量および
滑剤粒子を使用して得られた共重合ポリエチレンテレフ
タレートを常法により乾燥、280℃で溶融したあと、
急冷固化し、未延伸単層フィルムを作成した。次いでこ
の未延伸フィルムを縦方向に110℃で3.0倍延伸し
た後、横方向に120℃で3.0倍延伸し、180℃で
熱固定して二軸配向フィルムを得た。得られた各フィル
ムの厚みは25μmであった。フィルムの特性を表3
に、評価結果を表4に示す。
るフィルムの融点,ガラス転移温度が適正範囲にあり、
Ti化合物を本発明の規定する範囲量を使用したフィル
ムでは良好な性能が得られたが、滑剤粒子の細孔容積・
比表面積が本発明の範囲を外れる場合(比較例1〜3)
や、チタン金属以外にゲルマニウム金属およびアンチモ
ン金属の合計量が2ミリモル%を超える場合(比較例4
〜6)、また(Ti/P)の存在比が3.0を超える場
合(比較例7)、あるいは単層フィルムの場合(比較例
9〜10)は、成形加工性・耐衝撃性・保味保香性を全
て満足するには至らなかった。
を有する滑剤を添加し、かつ特定範囲のガラス転移温度
・融点を持ち、特定量のチタン化合物を用いて製造され
た共重合ポリエステルフィルムを積層させることで耐ピ
ンホール性・耐衝撃性・保味保香性を同時に改善し、安
価で衛生上も望ましい金属板貼合せ成形加工用積層ポリ
エステルフィルムを提供することができる。
Claims (13)
- 【請求項1】 成形加工される金属板に貼り合せて利用
される金属板貼合せ成形加工用積層フィルムにおいて、
フィルムは共重合ポリエステル(A)層と共重合ポリエ
ステル(B)層とを備え、(A)層は(B)層の片面側
または両面側に積層され、さらに(A)層は融点が21
0〜245℃でガラス転移温度が75℃以上であり、か
つ(A)層はチタン化合物を触媒として用いて製造され
たポリエステルからなるものであって、(A)層中での
アンチモン元素とゲルマニウム元素の合計量は2ミリモ
ル%以下であり、かつ(A)層中でのチタン元素の割合
をTi(ミリモル%)、(A)層中でのリン元素の割合
をP(ミリモル%)、(A)層中でのアセトアルデヒド
の割合をAA(ミリモル%)で表した場合に、下記式
(1)〜(3)を満足し、 0.1≦Ti/P≦3.0 ・・・(1) 5≦Ti+P≦60 ・・・(2) 0.3≦(AA+P)/Ti≦40 ・・・(3) その上(A)層は多孔質粒子および/または凝集してい
ない不活性球状粒子を0.05〜1重量%含有するもの
であり、多孔質粒子は平均粒径が0.1〜2.5μm、
粒度分布d=D70(積算粒子数70%の粒子径)/D
30(積算粒子数30%の粒子径)が1.2〜2.0、
細孔容積が0.05〜2.5ml/g、比表面積が50
〜600m2/gおよび耐圧縮力が1〜100MPaで
あって、不活性球状粒子は粒径比(長径/短径)が1.
0〜1.2、平均粒径0.05〜2.0μmであり、さ
らに(B)層はエチレンテレフタレートを主たる繰り返
し単位とし、(B)層の融点は210〜245℃でガラ
ス転移温度は75℃以下であることを特徴とする金属板
貼合せ成形加工用積層フィルム。 - 【請求項2】 (A)層は、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸を5〜30モル%共重合した共重合ポリエステル
からなることを特徴とする請求項1記載の金属板貼合せ
成形加工用積層フィルム。 - 【請求項3】 (B)層は、イソフタル酸および/また
は2,6−ナフタレンジカルボン酸を、合計量で5〜3
0モル%共重合した共重合ポリエステルからなることを
特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の金属板貼合
せ成形加工用積層フィルム。 - 【請求項4】 チタン化合物は、アルキル基またはフェ
ニル基をRとして表し、2〜4の整数をnで表わした場
合に、下記一般式(I)で表わされる化合物、もしくは
下記一般式(I)で表わされる化合物と下記一般式(I
I)で表わされる芳香族多価カルボン酸またはその無水
物との反応生成物であることを特徴とする請求項1〜3
のいずれかに記載の金属板貼合せ成形加工用ポリエステ
ルフィルム。 Ti(OR)4 ・・・(I) C6H6-n(COOH)n ・・・(II) - 【請求項5】 (A)層と(B)層を構成する共重合ポ
リエステルはいずれも、固有粘度が0.5〜0.8であ
ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金
属板貼合せ成形加工用積層フィルム。 - 【請求項6】 (A)層と(B)層を構成する共重合ポ
リエステルはいずれも、ジオール成分とジカルボン酸成
分とを重縮合して得られるポリエステルであり、さらに
重縮合させるジオール成分中ではエチレングリコールを
95モル%以上とジエチレングリコールを5モル%以下
の割合で含有するものであることを特徴とする請求項1
〜5のいずれかに記載の金属板貼合せ成形加工用積層フ
ィルム。 - 【請求項7】 (A)層と(B)層を構成する共重合ポ
リエステルはいずれも、末端カルボキシル基濃度が40
eq/106g以下であることを特徴とする請求項1〜
6のいずれかに記載の金属板貼合せ成形加工用積層フィ
ルム。 - 【請求項8】 多孔質粒子の粒度分布dが、1.3〜
1.9であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか
に記載の金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィル
ム。 - 【請求項9】 多孔質粒子の含有量が、(A)層中では
0.01〜0.7重量%であることを特徴とする請求項
1〜8のいずれかに記載の金属板貼合せ成形加工用ポリ
エステルフィルム。 - 【請求項10】 多孔質粒子の水酸基価が、300mg
KOH/g以下であることを特徴とする請求項1〜9の
いずれかに記載の金属板貼合せ成形加工用ポリエステル
フィルム。 - 【請求項11】 不活性球状粒子が、シリカであること
を特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の金属板
貼合せ成形加工用ポリエステルフィルム。 - 【請求項12】 不活性微粒子の含有量が、(A)層中
では0.01〜0.5重量%であることを特徴とする請
求項1〜11のいずれかに記載の金属板貼合せ成形加工
用ポリエステルフィルム。 - 【請求項13】 (A)層中には不活性微粒子と多孔質
粒子の両方を含有し、不活性微粒子の平均粒径は0.0
8〜1.5μmであって、かつ多孔質粒子の平均粒径よ
りも小さいことを特徴とする請求項1〜12のいずれか
に記載の金属板貼合せ成形加工用ポリエステルフィル
ム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001326067A JP2003127278A (ja) | 2001-10-24 | 2001-10-24 | 金属板貼合せ成形加工用積層ポリエステルフィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003127278A true JP2003127278A (ja) | 2003-05-08 |
JP2003127278A5 JP2003127278A5 (ja) | 2005-05-19 |
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ID=19142517
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JP2001326067A Pending JP2003127278A (ja) | 2001-10-24 | 2001-10-24 | 金属板貼合せ成形加工用積層ポリエステルフィルム |
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JP (1) | JP2003127278A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007204538A (ja) * | 2006-01-31 | 2007-08-16 | Mitsubishi Polyester Film Copp | 太陽電池裏面封止用ポリエステルフィルム |
JP2011099005A (ja) * | 2009-11-04 | 2011-05-19 | Teijin Dupont Films Japan Ltd | 光学用二軸延伸ポリエステルフィルム |
WO2015102305A1 (ko) * | 2013-12-30 | 2015-07-09 | 삼성정밀화학(주) | 생분해성 폴리에스테르 수지 제조용 조성물 및 생분해성 폴리에스테르 수지의 제조 방법 |
-
2001
- 2001-10-24 JP JP2001326067A patent/JP2003127278A/ja active Pending
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JP2011099005A (ja) * | 2009-11-04 | 2011-05-19 | Teijin Dupont Films Japan Ltd | 光学用二軸延伸ポリエステルフィルム |
WO2015102305A1 (ko) * | 2013-12-30 | 2015-07-09 | 삼성정밀화학(주) | 생분해성 폴리에스테르 수지 제조용 조성물 및 생분해성 폴리에스테르 수지의 제조 방법 |
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