JP2001189184A - コネクタ - Google Patents

コネクタ

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JP2001189184A
JP2001189184A JP2000156542A JP2000156542A JP2001189184A JP 2001189184 A JP2001189184 A JP 2001189184A JP 2000156542 A JP2000156542 A JP 2000156542A JP 2000156542 A JP2000156542 A JP 2000156542A JP 2001189184 A JP2001189184 A JP 2001189184A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】安定した導通抵抗が得られ、大量に安価に製造
できるゼブラコネクタを提供する。 【解決手段】 導電性エラストマ層が (A)平均組成式(1)で示され、脂肪族不飽和基を少
なくとも2個有するオルガノポリシロキサン R SiO(4−n)/2・・・・・(1) (B)基材粒子の表面が金属メッキ層で被覆されてなる
導電化粒子 (C)硬化剤 からなるゼブラコネクタである。基材粒子の表面が、ケ
イ素系化合物を介して金属メッキ層で被覆され、基材粒
子の表面に形成される金属メッキが、2層に形成され、
基材粒子の比表面積が1m/g以下のものであり、導
電化粒子のシリコーンゴム組成物全体に占める体積分率
が25〜75%であることが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶ディスプレイ
(COG、TABタイプ)と回路基板との接続、あるい
は電子回路基板間の接続等に用いられるコネクタに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電子回路基板間等を接続するの
に、U字型金属線コネクタに替えて、銀粉末を含有する
コネクタを使用することが検討されてきた。このコネク
タは、導電性エラストマ層と絶縁性エラストマ層とをゼ
ブラ状に積層させている(ゼブラコネクタ)ため、接触
が安定しており、点接触になり難く、接続不良になりに
くい。しかし、導電性粉末としての銀粉末は凝集しやす
く、長期間保存しておくとエラストマへの添加が困難に
なる問題があった。また、凝集したものを配合すると分
散不良となり、抵抗値の不安定、不均一の原因となり易
い。また、多重積層して積層ブロック体とし、これを適
宜スライス等してゼブラコネクタとするときに、前述の
銀粉末の分散性が悪く、積層ブロック体状態での加硫プ
レスの時に、導電性エラストマ層内もしくは導電性エラ
ストマ層と絶縁性エラストマ層との界面で裂ける現象
(パンク)が起こることがある。このため、大量に安定
したゼブラコネクタを製造することが困難であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、液晶
ディスプレイと回路基板、回路基板間等の接続において
安定した導通抵抗を得ることが可能となり、大量に安価
に製造することができるゼブラコネクタを提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、導電性エラス
トマ層と絶縁性エラストマ層とを、その接合面が互いに
平行となるように交互に、かつ多重に積層したコネクタ
であって、前記導電性エラストマ層が下記(A)〜
(C)からなるシリコーンゴム組成物の硬化物からなる
ことを特徴とするコネクタである。 (A)下記平均組成式(1)で示され、脂肪族不飽和基を少なくとも2個有する オルガノポリシロキサン・・・・・100重量部、 R SiO(4−n)/2・・・・・(1) (式中、Rは同一又は異種の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、nは1 .98〜2.02の正数である。) (B)無機粒子又は有機樹脂粒子からなる基材粒子の表面が金属メッキ層で被覆 されてなる導電化粒子・・・・・90〜800重量部、 (C)硬化剤・・・・・上記(A)成分を硬化させ得る量。
【0005】前記基材粒子の表面が、ケイ素系化合物を
介して金属メッキ層で被覆されていること、前記基材粒
子の表面に形成される金属メッキが、2層に形成されて
いること、前記基材粒子の比表面積が1m/g以下の
ものであること、前記導電化粒子の前記シリコーンゴム
組成物全体に占める体積分率が25〜75%であること
が、各々好ましい。さらに、前記導電化粒子の基材粒子
がシリカであり、該シリカ上にニッケルメッキ層を介し
て金メッキ層が形成されていることが特に好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明者は、特定のオルガノポリ
シロキサンに、予め無機粒子又は有機樹脂粒子からなる
基材粒子の表面をメッキ処理することによって得られ
た、表面が金属メッキ層で被覆された無機粒子又は有機
樹脂粒子(導電化粒子)の特定量を添加して得られたシ
リコーンゴム組成物が、有機過酸化物触媒又はオルガノ
ハイドロジェンポリシロキサン/白金系触媒単独でも、
また有機過酸化物触媒とオルガノハイドロジェンポリシ
ロキサン/白金系触媒の併用系でも硬化し得ること、ま
た、その組成物からの成形物は効果的な安定的な電気的
に低抵抗の部材となり、長期の使用に耐え得ることを知
見し、コネクタに最適であることを知見して、本発明を
得るに至った。
【0007】本発明のコネクタは、導電性エラストマ層
と絶縁性エラストマ層とをゼブラ状に積層させたゼブラ
コネクタ(以下、単にコネクタという)であって、導電
性エラストマ層が (A)下記平均組成式(1)で示され、脂肪族不飽和基を少なくとも2個有する オルガノポリシロキサン・・・・・100重量部、 R SiO(4−n)/2・・・・・(1) (式中、Rは同一又は異種の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、nは1 .98〜2.02の正数である。) (B)無機粒子又は有機樹脂粒子からなる基材粒子の表面が金属メッキ層で被覆 されてなる導電化粒子・・・・・90〜800重量部、 (C)硬化剤・・・・・上記(A)成分を硬化させ得る量、 を含有してなるシリコーンゴム組成物の硬化物としたコ
ネクタである。
【0008】ここで用いられる導電性エラストマ層を更
に詳しく説明する。本発明のコネクタの導電性エラスト
マ層のシリコーンゴム組成物の第1必須成分であるオル
ガノポリシロキサンは、下記平均組成式(1)で示され
るものである。 R SiO(4−n)/2・・・・・(1) (式中、Rは同一又は異種の非置換又は置換の1価炭
化水素基であり、nは1.98〜2.02の正数であ
る。)
【0009】ここで、上記平均組成式(1)中、R
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル
基、オクチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基等の
シクロアルキル基、ビニル基、アリル基、プロピニル
基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基、フェ
ニル基、トリル基等のアリール基、ベンジル基、フェニ
ルエチル基等のアラルキル基などや、これらの基の炭素
原子に結合した水素原子の一部又は全部をハロゲン原
子、シアノ基などで置換したクロロメチル基、トリフル
オロプロピル基、シアノエチル基などから選択される同
一又は異種の、好ましくは炭素数1〜10、より好まし
くは1〜8の、非置換又は置換の1価炭化水素基であ
る。特に好ましくはメチル基、ビニル基、フェニル基、
トリフルオロプロピル基である。
【0010】この場合、Rの脂肪族不飽和基の含有量
は0.001〜20モル%、特に0.025〜5モル%
であることが好ましい。また、nは1.98〜2.02
の正数である。上記平均組成式(1)で示されるオルガ
ノポリシロキサンは、基本的には直鎖状であることが好
ましい。また、このオルガノポリシロキサンは、単一種
のものであっても、分子構造の異なる2種以上の混合物
であってもよい。更に、上記オルガノポリシロキサン
は、平均重合度が100〜20,000、特に3,00
0から10,000であることが好ましい。
【0011】次に、第2必須成分((B)成分)は、基
材粒子の表面が金属メッキ層で被覆された導電性粒子で
あり、これは基材粒子として無機粒子(無機質充填剤)
又は有機樹脂粒子を使用し、その表面を金属メッキする
ことにより得られる。無機質充填剤としては、シリカ、
二酸化チタン、アルミナ、マイカ、硫酸バリウム、カー
ボンブラック等が挙げられ、中でもシリカ、アルミナ、
特には球状シリカ、球状アルミナや、カーボンブラック
が好ましい。さらに、カーボンブラックとしては、ケッ
チェンブラック、アセチレンブラック、ファーネスブラ
ック、チャンネルブラック等が挙げられるが、ケッチェ
ンブラック、アセチレンブラックが好ましい。
【0012】基材粒子として無機質充填剤を利用し、更
にその内でシリカを利用する場合、原料シリカは、二酸
化ケイ素で構成される粉体で、高い耐熱性を持ってい
る。形状は、粉末状、繊維状、フレーク状等、特に制限
されないが、メッキする金属(好ましくはニッケル、
金)の使用量を最少にし、シリコーンゴム等に高充填す
るためには、同一粒径では最も比表面積の低くなる球状
が望ましい。このようなシリカは、クロルシランを燃焼
させたり、アルコキシシランを加水分解したり、ガス化
した金属ケイ素を酸化したり、石英粉末を溶融したりし
て容易に得ることができる。比表面積を低くするために
は、内部に表面に繋がる空洞を持たないものが望まし
く、溶融石英が好適に用いられる。
【0013】有機樹脂粒子としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン等のポリオレフィン、ポリ
塩化ビニル、スチレン・アクリロニトリル共重合体、ポ
リメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、アミノ樹
脂、フッ素樹脂、ニトリル系樹脂等が挙げられ、これら
の中では特にポリメチルメタクリレートが好ましく、有
機樹脂粒子の形状は、球状の粒子であることが好まし
い。上記基材粒子(無機質充填剤又は有機樹脂粒子)の
平均粒径は適宜選択されるが、0.01〜1,000μ
m、特には0.01〜10μmとすることが好ましい。
平均粒径が小さすぎると、比表面積が高くなるため、メ
ッキ金属量が多くなり、高価になる場合があり、逆に、
平均粒径が大きすぎると、シリコーンゴム組成物に対す
る配合性が低下する。
【0014】上記基材粒子(無機質充填剤又は有機樹脂
粒子)にメッキする金属としては、金、銀、ニッケル、
パラジウム、銅又はこれらの合金などが例示され、これ
ら金属の単層メッキ層であっても、これら金属メッキ層
が2層又はそれ以上積層形成された多層メッキ層であっ
てもよい。これらの中では、ニッケル、金が好ましく、
特に上記基材粒子(無機質充填剤又は有機樹脂粒子)上
にニッケルメッキ層を介して金メッキ層が形成された構
造を有するものが好ましい。
【0015】更に、金属メッキ層と基材粒子との密着性
を向上させるために、基材粒子と金属メッキ層との間に
ケイ素系化合物を挿入することが好ましい。基材粒子と
金属メッキ層との間にケイ素系化合物を挿入した場合
も、2層又はそれ以上積層形成された多層メッキ層であ
ることが好ましい。例えば、基材粒子とニッケルメッキ
層との間にケイ素系化合物を挿入し、さらにニッケルメ
ッキ層に金メッキ層をメッキした基材粒子−ケイ素系化
合物−ニッケルメッキ−金メッキの4層構造を有するも
のが特に好ましい。
【0016】基材粒子と金属メッキ層との間に挿入する
ケイ素系化合物としては、還元性を有するケイ素系高分
子が挙げられる。還元作用を持つケイ素系化合物として
は、アミノプロピルトリエトキシシラン、アミノプロピ
ルトリメトキシシランのような接着性を有するシランカ
ップリング剤のほか、Si−Si結合あるいはSi−H
結合を有するポリシラン、ポリカルボシラン、ポリシロ
キサン、ポリシラザンを使用することができ、中でも上
に例示するシランカップリング剤や、ポリシランあるい
はケイ素原子に直接結合した水素原子を有するポリシロ
キサンが好適に用いられる。
【0017】このうち、ポリシランとしては、主鎖にS
i−Si結合を持つ下記一般式(2)で表される高分子
化合物が挙げられる。 (R Si)・・・・・(2) 上記一般式(2)中、R、Rはそれぞれ水素原子、
非置換又は置換の1価炭化水素基であり、RとR
は互いに同一であっても異なっていてもよいが、上記1
価炭化水素基としては、脂肪族、脂環式又は芳香族の1
価炭化水素基が用いられる。
【0018】脂肪族又は脂環式の1価炭化水素基として
は、炭素数1〜12、特に1〜6のものが好ましく、例
えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基等のアルキル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基などが挙げ
られる。また、芳香族の1価炭化水素基としては、炭素
数6〜14、特に6〜10のものが好適であり、例えば
フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基、ベン
ジル基等が挙げられる。なお、置換の脂肪族、脂環式又
は芳香族の1価炭化水素基としては、上記に例示した非
置換の1価炭化水素基の水素原子の一部又は全部をハロ
ゲン原子、アルコキシ基、アミノ基、アミノアルキル基
などで置換したもの、例えばモノフルオロメチル基、ト
リフルオロメチル基、m−ジメチルアミノフェニル基等
が挙げられる。
【0019】上記一般式(2)中、Xは、Rと同様の
基もしくはハロゲン原子、アルコキシ基、酸素原子又は
窒素原子であり、アルコキシ基としては、例えばメトキ
シ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等の、好ましくは
炭素数1〜4のもの、ハロゲン原子としてはフッ素原
子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。Xとしては、
これらの中でも通常メトキシ基、エトキシ基が好適に用
いられる。上記一般式(2)中、mは0.1≦m≦1、
好ましくは0.5≦m≦1、kは0.1≦k≦1、好ま
しくは0.5≦k≦1、pは0≦p≦0.5、好ましく
は0≦p≦0.2であり、かつ1≦m+k+p≦2.
5、好ましくは1.5≦m+k+p≦2を満足する数で
あり、qは2≦q≦100,000、好ましくは10≦
q≦10,000の範囲の整数である。
【0020】また、ケイ素原子に直接結合した水素原子
(Si−H基)を有するケイ素系化合物は、ケイ素原子
に直接結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンであれば特に制限されないが、側鎖に
Si−H基、主鎖にSi−O−Si結合を持つ下記一般
式(3)で表されるポリシロキサンが好適に用いられ
る。 (R SiO・・・・・(3) 上記一般式(3)中、R、Rはそれぞれ水素原子、
置換もしくは非置換の1価炭化水素基、アルコキシ基又
はハロゲン原子であり、RとRとは互いに同一であ
っても異なっていてもよいが、上記1価炭化水素基とし
ては、脂肪族、脂環式又は芳香族の1価炭化水素基が用
いられる。
【0021】上記一般式(3)のR、Rに適する脂
肪族又は脂環式の1価炭化水素基としては、炭素数1〜
12、特に1〜6のものが好ましく、例えばメチル基、
エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシ
ル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基等のシクロアルキル基等が挙げられる。芳香族の1
価炭化水素基としては、炭素数6〜14、特に6〜10
のものが好適であり、例えばフェニル基、トリル基、キ
シリル基、ナフチル基、ベンジル基等が挙げられる。な
お、置換の脂肪族、脂環式又は芳香族の1価炭化水素基
としては、上記に例示した非置換の1価炭化水素基の水
素原子の一部又は全部をハロゲン原子、アルコキシ基、
アミノ基、アミノアルキル基などで置換したもの、例え
ばモノフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、m−
ジメチルアミノフェニル基等が挙げられる。
【0022】このうち、アルコキシ基としては、例えば
メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等の炭素数
1〜4のものが好適であり、ハロゲン原子としては、例
えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、通
常メトキシ基、エトキシ基が好適に用いられる。上記一
般式(3)中、aは0.1≦a≦1、好ましくは0.5
≦a≦1、bは0.1≦b≦1、好ましくは0.5≦b
≦1、cは0.01≦c≦1、好ましくは0.1≦c≦
1であり、かつ1≦a+b+c≦2.5、好ましくは1
≦a+b+c≦2.2を満足する数である。dは1≦d
≦1.5である。eは2≦e≦100,000、好まし
くは10≦e≦10,000の範囲の整数である。
【0023】基材粒子表面にケイ素系化合物の層を形成
するには、ケイ素系化合物を溶媒に溶解させ、この中に
基材粒子粉体を投入混合した後に溶媒を除くことで、基
材粒子の表面にケイ素系化合物の層を形成することがで
きる。ケイ素系化合物を溶解させる溶媒としては、水
や、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メタ
ノール、エタノール等のアルコール類、ジメチルホルム
アミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリ
ックトリアミド等の非プロトン性極性溶媒などが挙げら
れ、中でも水が好適に用いられる。
【0024】ケイ素系化合物の厚さは、好ましくは0.
001〜1μm、特に好ましくは0.01〜0.1μm
である。0.001μmより薄いと、基材粒子を完全に
覆うことができなくなるため、基材粒子表面に金属メッ
キが起こらない部分ができるおそれがある。また、厚す
ぎると、ケイ素系化合物の量が多くなって高価となる場
合がある。なお、上記基材粒子粉体は、ケイ素系化合物
処理により疎水性となる。このため、金属塩を溶解させ
る溶媒との親和性が低下し、液中に分散しないため、金
属塩還元反応の効率が低下することがある。このことに
よって起こる金属塩還元反応の効率の低下は、界面活性
剤を添加して向上させることができる。界面活性剤とし
ては、発泡を起こさず表面張力のみを下げるものが望ま
しい。界面活性剤としては、陰イオン界面活性剤、陽イ
オン界面活性剤、両イオン界面活性剤、非イオン界面活
性剤を用いることができる。
【0025】陰イオン界面活性剤としては、スルホン酸
塩系、硫酸エステル塩系、カルボン酸塩系、リン酸エス
テル塩系を用いることができる。また、陽イオン界面活
性剤としては、アンモニウム塩系、アルキルアミン塩
系、ピリジニウム塩系を用いることができる。両イオン
界面活性剤としては、ベタイン系、アミノカルボン酸
系、アミンオキシド系を用いることができる。非イオン
界面活性剤としては、エーテル系、エステル系、シリコ
ーン系を用いることができる。例えば、サーフィノール
104、420、504(商品名、日信化学工業(株)
製)等の非イオン界面活性剤を好適に用いることができ
る。界面活性剤は、金属塩溶液100重量部に対して
0.0001〜10重量部、特に0.001〜1重量
部、とりわけ0.01〜0.5重量部の範囲で使用する
ことができる。
【0026】得られた基材粒子表面にケイ素系化合物層
が形成させた粉体を、金属塩を含む溶液で処理し、ケイ
素系化合物層上に該金属の金属コロイドを析出させる。
これは、ケイ素系化合物処理粉体の表面を、金属塩を含
む溶液と接触させるもので、この処理では、ケイ素系化
合物の還元作用により、金属コロイドがケイ素系化合物
の被膜表面に形成され、金属被膜が形成されるものであ
る。金属コロイドを形成させる金属としては、パラジウ
ム、金、銀等が挙げられる。金属塩を溶解させる溶媒と
しては、水や、アセトン、メチルエチルケトン等のケト
ン類、メタノール、エタノール等のアルコール類、ジメ
チルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチ
ルホスホリックトリアミド等の非プロトン性極性溶媒等
が挙げられる。
【0027】金属塩の濃度は、塩を溶解させる溶媒によ
って異なるが、0.01%〜塩の飽和溶液までが好まし
い。濃度が0.01%未満では、得られた金属コロイド
のメッキ触媒の効果が十分でない場合があり、飽和溶液
を超えると、固体塩の析出がある場合がある。なお、溶
媒が水の場合は、金属塩の濃度が0.01〜20%、特
に0.1〜5%の範囲であることが好ましい。上記ケイ
素系化合物処理粉体を室温〜70℃の温度で0.1〜1
20分、より好ましくは1〜15分程度、金属塩溶液に
浸漬すればよい。これにより、金属コロイド処理粉体が
製造できる。
【0028】上記金属コロイドが付着された粉体の場合
には、この金属コロイドが触媒となって無電解メッキが
行われる。例えば、無電解ニッケルメッキを行い、上記
ケイ素系化合物表面に金属ニッケル層を形成する。この
無電解ニッケルメッキ液は、通常、硫酸ニッケル、塩化
ニッケル等の水溶性ニッケル金属塩、次亜リン酸ナトリ
ウム、ヒドラジン、水素化ホウ素ナトリウム等の還元
剤、酢酸ナトリウム、フェニレンジアミンや酒石酸ナト
リウムカリウムのような錯化剤などを含み、市販品を用
いることもできる。
【0029】無電解ニッケルメッキ法としては、無電解
メッキ液中に粉体を投入してメッキを行うバッチ法か、
水に分散させた粉体にメッキ液を滴下する滴下法を用い
る。ニッケルメッキ層の厚さは、好ましくは0.01〜
10μm、特に好ましくは0.1〜2μmである。0.
01μmより薄いと、シリカを完全に覆い、かつ十分な
硬度や強度が得られにくくなる場合がある。また、10
μmより厚いと、ニッケルの量が多くなり、かつ比重が
高くなるため、配合時に問題となることがある。特に好
ましくは、上記無電解ニッケルメッキ後、金メッキを行
い、上記ニッケルメッキ層上に金メッキ層を形成する。
この場合、金メッキ液としては、電気メッキ液でも無電
解メッキ液でもよく、公知の組成のものあるいは市販の
メッキ液を用いることができるが、中でも無電解金メッ
キ液が好ましい。公知の組成の金メッキ液を用いる場合
は、金メッキ法としては、常法に従って行うことができ
る。
【0030】金メッキ層の厚さは、好ましくは0.00
1〜1μm、特に好ましくは0.01〜0.1μmであ
る。0.001μm未満では、抵抗率が高くなるため、
配合時に十分な導電性が得られにくくなるおそれがあ
り、また、1μmを超えると、金の量が多くなって高価
となる。導電化粒子の抵抗値は100mΩ・cm(10
0×10−3Ω・cm)以下、より好ましくは10mΩ
・cm以下、更に好ましくは5mΩ・cm以下であるこ
とが望ましい。
【0031】導電化粒子の組成物全体に占める体積分率
は、25〜75%(体積%)の範囲が好ましく、特に3
0〜60%が好ましい。体積分率が25%未満では導電
性が不十分となることがあり、75%を超えると加工性
が悪くなることがある。なお、得られた導電化粒子の比
表面積は、1m/g以下が好ましい。比表面積が1m
/gを超えると、シリコーンゴム組成物に添加する際
の分散性が低下するおそれがある。導電化粒子の配合を
配合割合で示せば、上記オルガノポリシロキサン100
重量部に対し90〜800重量部であり、特に100〜
500重量部が好ましい。配合量が少ないと十分な導電
性を付与し得ないことがあり、多すぎると加工性に問題
が生じる場合がある。
【0032】第3必須成分の硬化剤としては、既知のオ
ルガノハイドロジェンポリシロキサン/白金系触媒(付
加反応用硬化剤)又は有機過酸化物触媒を使用し得る。
白金系触媒としては公知のものが使用できる。具体的に
は白金元素単体、白金化合物、白金複合体、塩化白金
酸、塩化白金酸のアルコール化合物、アルデヒド化合
物、エーテル化合物、各種オレフィン類とのコンプレッ
クスなどが例示される。白金系触媒の添加量は、第1成
分のオルガノポリシロキサンに対し白金原子として1〜
2,000ppmの範囲とすることが望ましい。
【0033】もう一方のオルガノハイドロジェンポリシ
ロキサンは、ケイ素原子に直結した水素原子を少なくと
も2個以上有するものであれば特に制限されず、直鎖
状、分岐鎖状、環状のいずれであってもよいが、下記平
均組成式(4)で表されるものが好ましい。 R SiO(4−f−g)/2・・・・・(4) (上記平均組成式(4)中、RはRと同様の非置換
又は置換の1価炭化水素基で、好ましくは脂肪族不飽和
結合を有さないものである。f、gは、0≦f<3、0
<g<3、0<f+g<3の数である。) 特に重合度が300以下のものが好ましい。
【0034】具体的には、ジメチルハイドロジェンシリ
ル基で末端が封鎖されたジオルガノポリシロキサン、ジ
メチルシロキサン単位とメチルハイドロジェンシロキサ
ン単位及び末端トリメチルシロキシ単位との共重合体、
ジメチルハイドロジェンシロキサン単位(H(CH
SiO0.6単位)とSiO単位とからなる低粘度
流体、1,3,5,7−テトラハイドロジェン−1,
3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、1
−プロピル−3,5,7−トリハイドロジェン−1,
3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサン、
1,5−ハイドロジェン−3,7−ジヘキシル−1,
3,5,7−テトラメチルシクロテトラシロキサンなど
が例示される。
【0035】この硬化剤としてのオルガノハイドロジェ
ンポリシロキサンの添加量は、第1成分のオルガノポリ
シロキサンの脂肪族不飽和基(アルケニル基)に対し
て、ケイ素原子に直結した水素原子が50〜500モル
%となる割合で用いることが望ましい。また、有機過酸
化物触媒としては、例えばベンゾイルパーオキサイド、
2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、p−メチ
ルベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパ
ーオキサイド、2,4−ジクミルパーオキサイド、2,
5−ジメチル−ビス(2,5−t−ブチルパーオキシ)
ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチル
パーベンゾエートなどが挙げられる。有機過酸化物触媒
の添加量は、第1成分のオルガノポリシロキサン100
重量部に対して0.1〜5重量部とすればよい。
【0036】本発明に係るシリコーンゴム組成物には、
上記必須成分に加え、任意成分として、本発明の効果を
妨げない範囲で、必要に応じ、補強性シリカ粉末を添加
してもよい。補強性シリカ粉末は、機械的強度の優れた
シリコーンゴムを得るために添加されるものであるが、
この目的のためには、比表面積が50m/g以上、好
ましくは100〜300m/gのものであることが好
ましい。比表面積が50m/gに満たないと硬化物の
機械的強度が十分でないことがある。このような補強性
シリカとしては、例えば煙霧質シリカ、沈降シリカ等が
挙げられ、またこれらの表面をクロロシランやヘキサメ
チルジシラザンなどの有機ケイ素化合物で疎水化したも
のも好適に用いられる。
【0037】補強性シリカ粉末の添加量は、第1成分の
オルガノポリシロキサン100重量部に対して3〜70
重量部、特に10〜50重量部とすることが好ましく、
3重量部未満では添加量が少なすぎて補強効果が得られ
ない場合があり、70重量部を超えると加工性が悪くな
り、また機械的強度が低下してしまうおそれが生じる。
また、本発明に係る導電化粒子と併用して、従来から知
られている導電性カーボンブラック、導電性亜鉛華、導
電性酸化チタンや導電性無機酸化物などの導電剤や、増
量剤としてシリコーンゴムパウダー、ベンガラ、粉砕石
英、炭酸カルシウムなどの、充填剤を添加してもよい。
【0038】また、組成物には、必要に応じて、着色
剤、耐熱性向上剤等の各種添加剤や反応制御剤、離型剤
あるいは充填剤用分散剤などを添加することは任意とさ
れる。この充填剤用分散剤としては、ジフェニルシラン
ジオール、各種アルコキシシラン、カーボンファンクシ
ョナルシラン、シラノール基含有低分子量シロキサンな
どが使用され得るが、それらは、本発明の効果を損なわ
ないように、最小限の添加量に止めることが好ましい。
更に、本発明に使用されるシリコーンゴム組成物を難燃
性、耐火性にするために、白金含有材料、白金化合物と
二酸化チタン、白金と炭酸マンガン、白金とγ−Fe
、フェライト、マイカ、ガラス繊維、ガラスフレー
ク等の公知の添加剤を添加してもよい。
【0039】更に、スポンジ状のコネクタとして使用す
る場合は、無機、有機の発泡剤を添加してもよい。この
発泡剤としては、有機発泡剤としてアゾビスイソブチロ
ニトリル、ジニトロペンタメチレンテトラミン、ベンゼ
ンスルフォンヒドラジド、アゾジカルボナミド等が例示
され、その添加量は、(A)成分のオルガノポリシロキ
サン100重量部に対し1〜10重量部の範囲が好適で
ある。このように、本発明に使用される組成物に発泡剤
を添加すると、スポンジ状の導電性シリコーンゴムが得
られる。
【0040】本発明に係るシリコーンゴム組成物は、上
記した成分を2本ロール、バンバリーミキサ、ドウミキ
サ(ニーダ)等のゴム混練機を用いて均一に混合して、
必要に応じて熱処理を施すことにより、得ることができ
る。得られたシリコーンゴム組成物の体積抵抗率は、1
Ω・cm以下、特には1×10−1Ω・cm以下と低抵
抗が可能となり、成形品は、金型加圧成形、押し出し成
形、カレンダー成形等の成形法により、必要とされる用
途に適した形状に成形することができる。なお、硬化条
件は、成形物の肉厚により適宜選択することができる
が、通常80〜400℃で10秒〜30日の条件にて行
うことができる。
【0041】本発明のコネクタを構成する一方の絶縁性
エラストマ層を形成するエラストマは、形状的に安定
し、自重で甚だしく変形したり、硬化後、塑性変形しな
い弾性材料であればよく、これには天然ゴム、ブタジエ
ン−スチレン、アクリロニトリル−ブタジエン、アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン、エチレン−プロピ
レン、エチレン−プロピレン−ジエン等の各共重合体ゴ
ム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、ブタジエンゴ
ム、イソプレンゴム、クロロスルホン化ポリエチレンゴ
ム、ポリサルファイドゴム、ブチルゴム、フッ素ゴム、
ウレタンゴム、ポリイソブチルゴム等の合成ゴム類のほ
か、ポリエステルエラストマ等の熱可塑性エラストマ、
塑性化塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。
【0042】これらの内では、時効特性、電気特性、耐
熱性、圧縮永久歪、加工性等に優れ、価格的にも安定し
ているシリコーンゴムが好ましい。シリコーンゴム類と
しては、通常、ジメチル、メチルフェニル、メチルビニ
ル等の各ポリシロキサン類、シリカのような充填剤を配
合して適当なレオロジー特性が付与されたハロゲン化ポ
リシロキサン類等が挙げられる。本発明のコネクタの製
造方法は、上記導電性エラストマ層を用いて形成した低
抵抗の導電性エラストマ層と絶縁性エラストマ層とを交
互に積層し硬化し、ゼブラコネクタ状にスライス後、裁
断して製造する。
【0043】コネクタの硬度を、好ましくは50〜80
°H、特に好ましくは60〜80°Hとすることによっ
て、電子回路基板間等の接続の際、圧縮率が2〜10%
と極めて小さい値でも均一な接続が可能になり、圧縮に
よる座屈をほとんどなくすことができ、確実で安定した
接続状態が得られ、機器に与える負荷が小さくなり、I
C検査機器等の小型軽量化が達成される。このコネクタ
となる導電性エラストマ層及び絶縁性エラストマ層は、
印刷法やカレンダー法等を用いて製造されるが、安定し
た生産性を考慮すると、カレンダー法により積層するの
が好ましい。
【0044】例えば、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム上に絶縁性エラストマ層をカレンダーで薄膜に製膜
して設け、加熱硬化した後、この絶縁性エラストマ層上
に導電性エラストマ層をカレンダーで薄膜に製膜して硬
化し、得られた積層薄膜をポリエチレンテレフタレート
フィルムから剥離して、これを同順に多数枚積層して積
層ブロック体とし、スライス後、裁断してコネクタとす
る。なお、本発明のコネクタは、このような製法に限定
されるものではなく、さまざまな製法で製造することが
可能である。また、本発明における硬度の測定は、JI
S K 6253(ISO 7619)に規程されてい
る試験方法で行われる。
【0045】
【実施例】[実施例1〜4及び比較例1〜3]ベースフ
ィルムとしての厚さ0.5mmのポリエチレンテレフタ
レートフィルム上に、絶縁性シリコーンゴムコンパウン
ド(商品名:KE971U、信越化学工業(株)製)
(硬化剤としてC−19A/B(商品名、信越化学工業
(株)製)を使用)を厚さ0.03mmとなるようにカ
レンダーで分だしし、200℃の加熱炉中で硬化して絶
縁性エラストマ層を形成した。
【0046】別に、平均粒径10μmの球状シリカ:U
S−10(商品名、三菱レーヨン(株)製、平均粒径1
0μm)を用い、PPHS(フェニルハイドロジェンポ
リシラン)5gをトルエン65gに溶解させ、この溶解
液にUS−10の100gに加え、1時間攪拌し、80
℃の温度、45mmHgの圧力でトルエンを65g留去
させ、乾燥させ、PPHS処理球状シリカを得た。この
PPHS処理球状シリカは疎水化され、水に投入すると
水表面に浮くようになった。界面活性剤としてサーフィ
ノール504(商品名、日信化学工業(株)製)の0.
5%水溶液50gににPPHS処理球状シリカ100g
を投入し、攪拌、分散した。パラジウム処理は、上記シ
リカ−水分散体に1%PdCl水溶液を70g添加し
て、30分攪拌後、濾過、水洗いした。
【0047】これらの処理により、シリカ表面はパラジ
ウムコロイドが付着したパラジウムコロイド析出シリカ
が得られた。ニッケルメッキ用還元液として次亜リン酸
ナトリウム2.0モル、酢酸ナトリウム1.0モル、グ
リシン0.5モルの混合溶液100gを用い、消泡剤:
KS−538(商品名、信越化学工業(株)製)と共に
このパラジウムコロイド析出シリカをニッケルメッキ還
元液中に分散させ、攪拌しながら、イオン交換水で希釈
した水酸化ナトリウム2.0モルを空気ガスにより、同
時にイオン交換水で希釈した硫酸ニッケル1.0モルを
窒素ガスにより同伴させながら、ニッケルメッキ還元液
中に滴下してシリカ表面全面に金属ニッケルを析出させ
た。ニッケルメッキの厚さは0.25μmであった。
【0048】この金属ニッケルが析出したシリカを、金
メッキ液として高純度化学研究所製金メッキ液:K−2
4N(商品名)100g中に分散させ、シリカ表面に金
を析出させた。この金メッキシリカの比表面積は0.4
/g、比重2.39、金メッキの厚さは0.03μ
mであった。この球状の金メッキシリカを、ジメチルシ
ロキサン単位99.85モル%とメチルビニルシロキサ
ン単位0.15モル%とからなる平均重合度が約8,0
00のメチルビニルポリシロキサンに表1に示すとおり
の量を添加し、得られたコンパウンド100重量部に対
して、硬化剤としてジクミルパーオキサイドであるC−
8A(商品名、信越化学工業(株)製)を0.4重量部
添加し、混練して、導電性エラストマコンパウンドを調
整した。
【0049】この導電性エラストマコンパウンドを、先
に形成した絶縁性エラストマ層上に厚さ0.03mmと
なるようにカレンダーで分だしして導電層を形成した。
この積層物をベースフィルムから剥離して、同順に多数
枚積層して積層ブロック体とし、加硫処理(処理条件:
165℃、10時間)後、積層面に対して直角にスライ
スし、さらに二次加硫して(処理条件:165℃、10
時間)硬度を60°H(JIS K 6253)に基づ
き測定)とし、所定のサイズに裁断してゼブラ状のコネ
クタを製造した(実施例1)。
【0050】また、シリカとして、球状シリカUS−1
0(前出)から4μm以下の大きさの粒子を除去したも
のを用いた以外は、実施例1と同様にして、ニッケル−
金構造を有する金メッキシリカを得、導電性エラストマ
コンパウンドを調製し、同様に絶縁性エラストマ上に形
成、硬化し、積層ブロック体とし、加硫、二次加硫処理
後所定のサイズに裁断してゼブラ状のコネクタを製造し
た(実施例2)。このときの金メッキシリカの比表面積
は0.4m/g、比重2.39、金メッキの厚さは
0.03μmであった。
【0051】また、シリカに替えて、1次粒子が平均粒
径20nmの酸化アルミニウム:Oxide C(商品
名、日本アエロジル(株)製)を用いた以外は、実施例
1と同様にして、ニッケル−金構造を有する金メッキア
ルミナを得、導電性エラストマコンパウンドを調製し、
同様に絶縁性エラストマ上に形成し、積層ブロック体と
し、加硫、二次加硫処理後所定のサイズに裁断してゼブ
ラ状のコネクタを製造した(実施例3)。
【0052】さらに、シリカに代えて、平均粒径が1μ
mの球状ポリメチルメタクリレート樹脂を用いた以外
は、実施例1と同様にして、ニッケル−金構造を有する
金メッキを得、導電性エラストマコンパウンドを調製
し、同様に絶縁性エラストマ上に形成、硬化し、積層ブ
ロック体とし、加硫、二次加硫処理後所定のサイズに裁
断してゼブラ状のコネクタを製造した(実施例4)。
【0053】比較例として、実施例1の金メッキシリカ
の配合量が少ない場合(比較例1)、金属メッキシリカ
に替えて銀粉末450重量部を添加した導電性エラスト
マコンパウンドを用いた場合(比較例2)、銀メッキさ
れたガラスビーズS−5000S−3(東芝パロティー
ニ社製、)300重量部を添加した導電性エラストマコ
ンパウンドを用いた場合(比較例3)を製造した。な
お、ゼブラ状のコネクタ製造は実施例1と同様とした。
実施例1〜4および比較例1〜3の組成と、各々得られ
たゼブラ状コネクタの抵抗値を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】比較例1では、金メッキシリカの添加量が
少なく、導電性エラストマ層に十分な抵抗値がでず、絶
縁状態となり、コネクタとしての機能が得られなかっ
た。比較例1及び3では、導電性エラストマ層と絶縁性
エラストマ層との界面で裂ける現象が生じることがあ
り、量産性に不適合であった。また、凝集・分散性の問
題もあり、導電性粒子の添加に際して作業性が不安定で
あり、導電性エラストマとしての信頼性が悪い結果とな
った。
【0056】
【発明の効果】本発明の導電性エラストマ層は、体積抵
抗率が小さく、安定した抵抗値を示し、多くの電流を流
すことができ、この導電性エラストマ層を用いてなる本
発明のコネクタは、低抵抗のバラツキが小さく、安定し
た接続状態が得られ、微小電流をも流せることから、カ
ラー液晶モジュールやプラズマディスプレイ用モジュー
ル等との接続に好適に用いることができ、高電流値を必
要とする回路にも十分安定した状態で使用することがで
きた。また、ICチップ等の検査の接続に用いると、低
い圧縮率でも安定した接続ができるため、機器に与える
負荷が小さく、ICチップの端子の変形や内部破壊を引
き起こすことなく、より精密な検査を行うことができ、
これらの検査機器等の小型軽量化を図ることができた。
さらに、本発明のコネクタは既存の設備で製造すること
ができ、また積層ブロック体製作時に不良品の発生も減
少し、生産性が高く、製造コストを低減することができ
た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01B 5/16 H01B 5/16 H01R 11/01 H01R 11/01 D

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性エラストマ層と絶縁性エラストマ
    層とを、その接合面が互いに平行となるように交互に、
    かつ多重に積層したコネクタであって、前記導電性エラ
    ストマ層が下記(A)〜(C)からなるシリコーンゴム
    組成物の硬化物からなることを特徴とするコネクタ。 (A)下記平均組成式(1)で示され、脂肪族不飽和基を少なくとも2個有する オルガノポリシロキサン・・・・・100重量部、 R SiO(4−n)/2・・・・・(1) (式中、Rは同一又は異種の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、nは1 .98〜2.02の正数である。) (B)無機粒子又は有機樹脂粒子からなる基材粒子の表面が金属メッキ層で被覆 されてなる導電化粒子・・・・・90〜800重量部、 (C)硬化剤・・・・・上記(A)成分を硬化させ得る量。
  2. 【請求項2】 前記基材粒子の表面が、ケイ素系化合物
    を介して金属メッキ層で被覆されていることを特徴とす
    る請求項1に記載のコネクタ。
  3. 【請求項3】 前記基材粒子の表面に形成される金属メ
    ッキが、2層に形成されていることを特徴とする請求項
    1または請求項2に記載のコネクタ。
  4. 【請求項4】 前記基材粒子の比表面積が1m/g以
    下のものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載のコネクタ。
  5. 【請求項5】 前記導電化粒子の前記シリコーンゴム組
    成物全体に占める体積分率が25〜75%であることを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコネクタ。
  6. 【請求項6】 前記導電化粒子の基材粒子がシリカであ
    り、該シリカ上にニッケルメッキ層を介して金メッキ層
    が形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいず
    れかに記載のコネクタ。
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