JP2002060625A - 導電性シリコーンゴム組成物 - Google Patents

導電性シリコーンゴム組成物

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)1分子中に2個以上の脂肪族不飽
和基を有するオルガノポリシロキサン
100重量部、 (B)シリカ微粉末
0.1〜100重量部、 (C)金属粉末又は表面に金属メッキ層を有する導電粉
体30〜700重量部、 (D)接着助剤
0.1〜20重量部、 (E)上記(A)成分の硬化剤 上記(A)
成分を硬化させ得る量 を含有することを特徴とする接着性に優れた導電性シリ
コーンゴム組成物。 【効果】 本発明の導電性シリコーンゴム組成物は、体
積抵抗が小さく、安定した抵抗値を示すことが可能で、
優れたシリコーンゴムを与え、このシリコーンゴムは高
導電用途に使用される電気製品の部品、電気の接点等に
有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気部品、移動体
電気製品などの電流の接点部分や、電磁波シールド、事
務機用ロール部材、静電防止部材、コネクタ類などの部
分に用いられるシール材等、高導電性を必要とする分野
に使用する接着性の導電性シリコーンゴム組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】電気部
品、移動体電気製品などの電流の接点部分や、電磁波シ
ールドなどの部分に用いられるシール材等の高導電性を
必要とする分野では、その部品を高導電性フィラーを添
加したゴムにて形成することが行われている。更に、特
に樹脂又は金属部との接着性が要求される場合は、接着
用プライマーを接着面に塗り、ゴムを成型する工程が必
要であった。
【0003】しかし、プライマーには溶剤が含まれてい
る場合が多いため、環境上、作業上に問題が多く、ま
た、工程時間も長くなるという不利があった。また、低
抵抗にするためには高導電性フィラーを高充填しなくて
はならず、この場合、ゴム表面のフィラー面積を増加さ
せるため、プライマー塗布だけでは十分な接着性が得ら
れないという不具合が生じる可能性があった。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、安定した高導電性を有し、かつ自己接着性に優れた
硬化物を与える導電性シリコーンゴム組成物を提供する
ことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結
果、脂肪族不飽和基を有するオルガノポリシロキサン
に、シリカ微粉末と、金属の粉末或いは無機充填剤や樹
脂などの基材表面を金属メッキした導電粉末と、接着助
剤を配合することにより、体積抵抗値が小さく、安定し
た高導電性を有し、かつ自己接着性に優れた硬化物を与
え、高導電用として使用される電気製品の部品、電気の
接点等に有用な導電性シリコーンゴム組成物を得ること
ができることを知見し、本発明をなすに至った。
【0006】即ち、本発明は、 (A)1分子中に2個以上の脂肪族不飽和基を有するオルガノポリシロキサン 100重量部、 (B)シリカ微粉末 0.1〜100重量部、 (C)金属粉末又は表面に金属メッキ層を有する導電粉体 30〜700重量部、 (D)接着助剤 0.1〜20重量部、 (E)上記(A)成分の硬化剤 上記(A)成分を硬化させ得る量 を含有することを特徴とする接着性に優れた導電性シリ
コーンゴム組成物を提供する。また、本発明は、この組
成物を金属及び樹脂から選ばれる基材にプライマーなし
に硬化接着することにより得られた、上記組成物の硬化
物と基材とが一体化した物品を提供する。
【0007】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の導電性シリコーンゴム組成物の(A)成分は、
1分子中に2個以上の脂肪族不飽和基、特にアルケニル
基を有するもので、下記平均組成式(1)で示されるも
のが好ましい。 R1 aSiO(4-a)/2 (1) (式中、R1は炭素数1〜12の非置換又は置換の1価
炭化水素基であるが、R1の0.001〜20モル%は
アルケニル基である。aは1.5〜2.8の正数であ
る。)
【0008】上記式(1)のアルケニル基含有オルガノ
ポリシロキサンにおいて、R1は、好ましくは炭素数1
〜12、より好ましくは炭素数1〜8の非置換又は置換
の1価炭化水素基であり、具体的にはメチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、ブチ
ル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル
基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニ
ル基、デシル基等のアルキル基、ビニル基、アリル基、
プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基イソブテ
ニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニ
ル基等のアルケニル基、フェニル基、トリル基、キシリ
ル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニ
ルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、ク
ロロメチル基、ブロモエチル基、3,3,3−トリフロ
ロプロピル基、3−クロロプロピル基、シアノエチル基
等のハロゲン置換、シアノ基置換炭化水素基などが挙げ
られる。
【0009】なお、各置換基はそれぞれ異なっていても
同一でもよいが、アルケニル基の含有量は、R1の0.
001〜20モル%であり、特に0.01〜10モル%
であることが好ましく、また、分子中に少なくとも2個
のアルケニル基を有していることが必要である。なおま
た、R1は上記のいずれでもよいが、アルケニル基とし
てはビニル基、他の置換基としてはメチル基、フェニル
基がより好ましい。また、aは1.5〜2.8、好まし
くは1.8〜2.9の範囲の正数である。
【0010】上記式(1)のオルガノポリシロキサン
は、その分子構造が直鎖状であっても、或いはR1Si
3/2単位やSiO4/2単位を含んだ分岐状であってもよ
いが、主鎖部分が基本的にR1 2SiO2/2のジオルガノ
シロキサン単位の繰り返しからなり、分子鎖両末端がR
1 3SiO1/2のトリオルガノシロキシ単位で封鎖された
直鎖状のジオルガノポリシロキサンであることが好まし
い。この場合、特に分子鎖両末端は、トリビニルシリル
基、ジビニルメチルシリル基、ビニルジメチルシリル基
であるものが好ましい。
【0011】なお、分子中のアルケニル基は分子鎖末端
或いは分子鎖途中のケイ素原子のいずれに結合したもの
であっても、また両方に結合したものであってもよい
が、硬化性、硬化物の物性等の点から、少なくとも分子
鎖両末端のケイ素原子に結合したアルケニル基を有する
ものであることが好ましい。
【0012】更に、上記オルガノポリシロキサンの平均
重合度は、組成物を液状とする場合は100〜3,00
0、特に200〜2,000、ミラブルタイプとする場
合は3,000〜100,000、特に4,000〜2
0,000とすることが好ましい。
【0013】上記アルケニル基含有オルガノポリシロキ
サンは、公知の方法によって製造することができ、具体
的にはオルガノポリシロキサンとヘキサオルガノジシロ
キサンとをアルカリ又は酸触媒の存在下に平衡反応を行
うことにより得ることができる。
【0014】次に、(B)成分のシリカ微粉末として
は、その種類に特に限定はなく、従来のシリコーンゴム
組成物に使用されているものを使用できる(但し、表面
が金属メッキされたものは除く)。このようなシリカ微
粉末としては、例えばBET法による比表面積が50m
2/g以上、特に50〜400m2/gの沈澱シリカ、ヒ
ュームドシリカ、焼成シリカや、平均粒径が50μm以
下、特に0.1〜20μmの粉砕石英、珪藻土などが好
適に使用される。なお、これらのシリカ微粉末はそのま
ま用いてもよいが、ヘキサメチルジシラザン等のシラザ
ン類、トリメチルクロロシラン等のシラン類、ポリメチ
ルシロキサン等の有機ケイ素化合物で表面処理し、疎水
性シリカ微粉末として用いてもよいし、配合時に疎水化
処理してもよい。
【0015】(B)成分の配合量は、(A)成分のオル
ガノポリシロキサン100部(重量部、以下同じ)に対
して1〜100部、好ましくは2〜50部であり、1部
未満では機械的強度が不十分となり、100部を超える
と(C)成分の導電性フィラーの充填が困難となり、作
業性が悪くなる。
【0016】次に、(C)成分の金属粉末及び表面に金
属メッキ層を有する導電粉体(導電性金属メッキ粉末)
は、本発明の導電性シリコーンゴム組成物に導電性を与
えるものである。
【0017】金属粉末の粒径は特に限定されないが、好
ましくは平均粒径が0.05〜100μm、特に0.1
〜10μmの範囲がよい。
【0018】なお、金属粉末の形状は特に限定されず、
例えば、粒状、樹枝状、フレーク状、不定形状であり、
またこれらの形状を有する金属粉末の混合物であっても
よいが、低抵抗のシリコーンゴムを形成するためには完
全に独立した分散ではなく、金属の粉末が部分的に連結
していることが望ましい。
【0019】本発明で使用する金属粉末としては、銀粉
末、金粉末、ニッケル粉末等が例示され、特に銀粉末が
好ましい。
【0020】銀粉末は、特に限定されるものではなく、
例えば電解法、粉砕法、熱処理法、アトマイズ法、化学
的製法などで製造された粉末が挙げられる。
【0021】なお、粉砕法による銀粉末の場合、銀粉末
を粉砕する装置は特に限定されず、例えば、スタンプミ
ル、ボールミル、振動ミル、ハンマーミル、圧延ロー
ラ、乳鉢等の公知の装置が挙げられる。また、還元銀、
アトマイズ銀、電解銀又はこれら2種以上の混合物から
なる銀粉末を圧延する条件は特に限定されず、使用する
銀粉末の粒径や形状により選択する必要がある。
【0022】次に、導電性金属メッキ粉末について説明
する。導電性金属メッキ粉末は、無機充填剤や有機樹脂
粉末を金属メッキしたものであり、シリカ粉末、ガラス
ビーズ、フェノール樹脂粉末、(メタ)アクリル系樹脂
粉末等を金メッキや銀メッキしたものが例示され、金属
メッキシリカ粉末が好ましい。金属メッキシリカ粉末
は、シリカの表面が金属メッキにより被覆されたもの
で、メッキする金属としては、金、銀、ニッケル等が例
示され、金、ニッケルが特に好ましい。
【0023】また、金属メッキシリカ粉末の比表面積
は、1m2/g以下が望ましい。比表面積が1m2/gを
超えると、シリコーンゴム組成物に添加する際に分散性
が悪くなるおそれがある。
【0024】金属メッキシリカ粉末は、シリカ上にニッ
ケル層を介して金層が形成された構造を有するものが特
に好ましい。この場合、金属とシリカの密着性を向上さ
せるために、シリカとニッケルの間にケイ素系化合物を
介在したシリカ−ケイ素系化合物−ニッケル−金の4層
構造を有するものが特に好ましい。ケイ素系化合物とし
てはKBM−603、KBM−903、KBE−60
3、KBE−903(信越化学工業(株)製商品名)等
のカーボンファンクショナル(CF)シランモノマーや
還元性を有するケイ素系高分子化合物が好適に用いられ
る。
【0025】この金属メッキシリカ粉末の製造方法は、
特に限定するものではないが、一例として下記に示す工
程にて製造することができる。 (1)シリカ粉体をケイ素系化合物、好ましくは還元性
を有するケイ素系化合物で処理し、シリカの表面に該ケ
イ素系化合物の層を形成する第1工程。 (2)第1工程で得られた粉体を標準酸化還元電位0.
54V以上の金属からなる金属塩を含む溶液で処理し、
上記シリカ表面のケイ素系化合物層上に該金属コロイド
を析出させる第2工程。 (3)上記金属コロイドを触媒として無電解ニッケルメ
ッキを行い、上記ケイ素系化合物層表面に金属ニッケル
層を形成する第3工程。 (4)更に金メッキを行い、上記金属ニッケル層上に金
層を形成する第4工程。
【0026】本発明の金属メッキシリカ粉末において、
原料シリカは、二酸化ケイ素で構成される粉体で、高い
耐熱性をもっている。形状は、粉末状、繊維状、フレー
ク状等、特に制限されないが、メッキする金属(ニッケ
ル、金)の使用量を最少にし、シリコーンゴム組成物に
高充填するためには、同一粒径では最も比表面積の低く
なる球状が望ましい。このようなシリカは、クロルシラ
ンを燃焼させたり、アルコキシシランを加水分解した
り、ガス化した金属ケイ素を酸化したり、石英粉末を溶
融したりして容易に得ることができる。比表面積を低く
するためには、内部に表面に繋がる空洞をもたないもの
が望ましく、溶融石英が好適に用いられる。シリカ粉末
の平均粒径は0.01〜1,000μm、より望ましく
は0.1〜100μmである。0.01μmより小さい
と、比表面積が高くなるため、メッキ金属の量が多くな
り、高価となる。また、1,000μmより大きいと、
シリコーンゴム組成物等に混合しにくくなる場合があ
る。
【0027】本発明に係る金属メッキシリカ粉末を製造
する場合、上記シリカ粉体を還元性を有するケイ素系化
合物で処理し、シリカ表面に該ケイ素系化合物の層を形
成することが好ましい。
【0028】ここで、還元作用を持つケイ素系化合物と
しては、上記CFシランモノマーのほか、Si−Si結
合或いはSiH結合を有するポリシラン、ポリカルボシ
ラン、ポリシロキサン、ポリシラザンを使用することが
でき、中でもポリシラン或いはケイ素原子に直接結合し
た水素原子を有するポリシロキサンが好適に用いられ
る。
【0029】このうち、ポリシランとしては、主鎖にS
i−Si結合を持つ下記一般式(2)で表される高分子
化合物が挙げられる。 (R2 m3 npSi)q (2)
【0030】上記式(2)中、R2,R3はそれぞれ水素
原子、置換もしくは非置換の1価炭化水素基であり、R
2とR3とは互いに同一であっても異なっていてもよい
が、上記1価炭化水素基としては、脂肪族、脂環式又は
芳香族1価炭化水素基が用いられる。脂肪族又は脂環式
1価炭化水素基としては、炭素数1〜12、特に1〜6
のものが好ましく、例えばメチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル
基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロア
ルキル基などが挙げられる。また、芳香族1価炭化水素
基としては、炭素数6〜14、特に6〜10のものが好
適であり、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、
ナフチル基、ベンジル基等が挙げられる。なお、置換1
価炭化水素基としては、上記に例示した非置換の1価炭
化水素基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、ア
ルコキシ基、アミノ基、アミノアルキル基などで置換し
たもの、例えばモノフルオロメチル基、トリフルオロメ
チル基、m−ジメチルアミノフェニル基等が挙げられ
る。
【0031】Xは、R2と同様の基、アルコキシ基、ハ
ロゲン原子、酸素原子又は窒素原子であり、アルコキシ
基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロ
ポキシ基等の好ましくは炭素数1〜4のもの、ハロゲン
原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げ
られる。Xとしては、これらの中でも通常メトキシ基、
エトキシ基が好適に用いられる。
【0032】mは0.1≦m≦1、好ましくは0.5≦
m≦1、nは0.1≦n≦1、好ましくは0.5≦n≦
1、pは0≦p≦0.5、好ましくは0≦p≦0.2で
あり、かつ1≦m+n+p≦2.5、好ましくは1.5
≦m+n+p≦2を満足する数であり、qは2≦q≦1
00,000、好ましくは10≦q≦10,000の範
囲の整数である。
【0033】また、ケイ素原子に直接結合した水素原子
(SiH基)を有するケイ素系化合物は、ケイ素原子に
直接結合した水素原子を有するオルガノハイドロジェン
ポリシロキサンであれば特に制限されないが、側鎖にS
iH基、主鎖にSi−O−Si結合を持つ下記一般式
(3)で表されるポリシロキサンが好適に用いられる。 (R4 r5 stSiOuv (3)
【0034】上記式中、R4,R5はそれぞれ水素原子、
置換もしくは非置換の1価炭化水素基、アルコキシ基又
はハロゲン原子であり、R4とR5とは互いに同一であっ
ても異なっていてもよいが、上記1価炭化水素基として
は、脂肪族、脂環式又は芳香族1価炭化水素基が用いら
れる。脂肪族又は脂環式1価炭化水素基としては、炭素
数1〜12、特に1〜6のものが好ましく、例えばメチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、
ヘキシル基等のアルキル基、シクロペンチル基、シクロ
ヘキシル基等のシクロアルキル基等が挙げられる。芳香
族1価炭化水素基としては、炭素数6〜14、特に6〜
10のものが好適であり、例えばフェニル基、トリル
基、キシリル基、ナフチル基、ベンジル基等が挙げられ
る。なお、置換の脂肪族、脂環式又は芳香族の1価炭化
水素基としては、上記に例示した非置換の1価炭化水素
基の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子、アルコキ
シ基、アミノ基、アミノアルキル基などで置換したも
の、例えばモノフルオロメチル基、トリフルオロメチル
基、m−ジメチルアミノフェニル基等が挙げられる。ア
ルコキシ基としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、
イソプロポキシ基等の炭素数1〜4のものが好適であ
り、ハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原
子、臭素原子等が挙げられ、通常メトキシ基、エトキシ
基が好適に用いられる。
【0035】rは0.1≦r≦1、好ましくは0.5≦
r≦1、sは0.1≦s≦1、好ましくは0.5≦s≦
1、tは0.01≦t≦1、好ましくは0.1≦t≦1
であり、かつ2≦r+s+t≦2.5、好ましくは2≦
r+s+t≦2.2を満足する数である。uは1≦u≦
1.5である。vは2≦v≦100,000、好ましく
は10≦v≦10,000の範囲の整数である。
【0036】シリカ表面にケイ素系化合物の層を形成す
る工程(第1工程)は、具体的には、ケイ素系化合物を
有機溶剤に溶解させ、この中にシリカ粉体を投入混合し
た後に有機溶剤を除くことで、シリカの表面にケイ素系
化合物の層を形成することによって行うことができる。
【0037】この工程において、ケイ素系化合物を溶解
させる有機溶剤としては、例えばベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族系炭化水素溶剤、ヘキサン、オクタ
ン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素溶剤、テトラ
ヒドロフラン、ジブチルエーテルなどのエーテル系溶
剤、酢酸エチル等のエステル類、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホリック
トリアミド等の非プロトン性極性溶媒や、ニトロメタ
ン、アセトニトリル等が好適に用いられる。
【0038】ケイ素系化合物含有溶液の濃度は、0.0
1〜30%(重量%、以下同様)、好ましくは1〜10
%が好適であり、濃度が0.01%未満では大量の溶剤
を使用することになるのでコストが上昇し、30%を超
えるような濃度ではケイ素系化合物を粉体表面全面に十
分形成できない場合がある。
【0039】シリカ粉体を有機溶剤に溶解したケイ素系
化合物で処理する方法としては、ケイ素系化合物を溶剤
に溶解させて希釈した状態でシリカ粉体と混合し、この
スラリーを容器内で撹拌羽根を回転させ分散接触させる
撹拌式、気流中にこのスラリーを分散させ瞬時に乾燥さ
せる噴霧式などが好適に採用できる。
【0040】上記処理工程では、温度を上げたり減圧に
することにより、有機溶媒を留去するが、通常は溶媒の
沸点以上の温度、具体的には1〜100mmHgという
減圧下で40〜200℃程度の温度で撹拌しながら乾燥
することが効果的である。
【0041】処理後は、しばらく乾燥雰囲気下、或いは
減圧下で40〜200℃程度の温度で静置することで、
溶剤が効果的に留去して処理粉体が乾燥し、ケイ素系化
合物処理シリカ粉体を製造できる。
【0042】ケイ素系化合物層の厚さは、好ましくは
0.001〜1μm、特に好ましくは0.01〜0.1
μmである。0.001μmより薄いと、シリカを完全
に覆うことができなくなるため、メッキが起こらない部
分ができるおそれがある。また、厚すぎると、ケイ素系
化合物の量が多くなって高価となる場合がある。
【0043】なお、上記シリカ粉体は、ケイ素系化合物
処理により疎水性となる。このため、金属塩を溶解させ
る溶媒との親和性が低下し、液中に分散しないため、金
属塩還元反応の効率が低下することがある。このことに
よって起こる金属塩還元反応の効率の低下は、界面活性
剤を添加して向上させることができる。界面活性剤とし
ては、発泡を起こさず表面張力のみを下げるものが望ま
しく、サーフィノール104,420,504(日信化
学工業(株)製)等の非イオン界面活性剤を好適に用い
ることができる。
【0044】次に、第2工程は、上記第1工程で得られ
たシリカ表面にケイ素系化合物層が形成された粉体を標
準酸化還元電位0.54V以上の金属からなる金属塩を
含む溶液で処理し、ケイ素系化合物層上に該金属コロイ
ドを析出させる工程である。これは、ケイ素系化合物処
理粉体の表面を金属塩を含む溶液と接触させるもので、
この処理では、ケイ素系化合物の還元作用により、金属
コロイドがケイ素系化合物の被膜表面に形成され、金属
被膜が形成されるものである。
【0045】ここで、標準酸化還元電位0.54V以上
の金属の塩として、より具体的には、金(標準酸化還元
電位1.50V)、パラジウム(標準酸化還元電位0.
99V)、銀(標準酸化還元電位0.80V)等の塩が
好適に用いられる。なお、標準酸化還元電位が0.54
Vより低い銅(標準酸化還元電位0.34V)、ニッケ
ル(標準酸化還元電位0.25V)等の塩では、ケイ素
系化合物で還元し難い。
【0046】金塩としては、Au+又はAu3+を含んで
なるもので、具体的には、NaAuCl4、NaAu
(CN)2、NaAu(CN)4等が例示される。パラジ
ウム塩としては、Pd2+を含んでなるもので、通常Pd
−Z2の形で表すことができる。Zは、Cl、Br、I
等のハロゲン、アセテート、トリフルオロアセテート、
アセチルアセトネート、カーボネート、パークロレー
ト、ナイトレート、スルフェート、オキサイド等の塩で
ある。具体的には、PdCl2、PdBr2、PdI 2
Pd(OCOCH32、Pd(OCOCF32、PdS
4、Pd(NO32、PdO等が例示される。銀塩と
しては、溶剤に溶解し、Ag+を生成させ得るもので、
通常Ag−Z(Zはパークロレート、ボレート、ホスフ
ェート、スルフォネート等の塩とすることができる)の
形で表すことができる。具体的には、AgBF4、Ag
ClO4、AgPF6、AgBPh4、Ag(CF3
3)、AgNO3等が例示される。
【0047】ここで、金属塩を溶解させる溶媒として
は、水や、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン
類、メタノール、エタノール等のアルコール類、ジメチ
ルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチル
ホスホリックトリアミド等の非プロトン性極性溶媒など
が挙げられ、中でも水が好適に用いられる。
【0048】金属塩の濃度は、塩を溶解させる溶媒によ
って異なるが、0.01%〜塩の飽和溶液までが好まし
い。濃度が0.01%未満では、メッキ触媒の効果が十
分でない場合があり、飽和溶液を超えると、固体塩の析
出がある場合がある。なお、溶媒が水の場合は、金属塩
の濃度が0.01〜20%、特に0.1〜5%の範囲で
あることが好ましい。上記ケイ素系化合物処理粉体を室
温〜70℃の温度で0.1〜120分、より好ましくは
1〜15分程度、金属塩溶液に浸漬すればよい。これに
より、金属コロイド処理粉体が製造できる。
【0049】なお、この第2工程は、まずケイ素系化合
物処理粉体を水で希釈した界面活性剤と接触させ、次い
で上記金属塩を含む溶液と接触させることが好ましく、
これによりシリカ表面が第1工程のケイ素系化合物処理
により疎水性となることで、金属塩を溶解させる溶媒と
の親和性が低下し、液中に分散し難くなって金属塩還元
反応の効率が低下するのを防止することができ、ケイ素
系化合物処理粉体を金属塩を含む溶液に短時間で簡単に
分散させることができる。
【0050】ここで、界面活性剤としては、陰イオン界
面活性剤、陽イオン界面活性剤、両イオン界面活性剤、
非イオン界面活性剤を用いることができる。
【0051】陰イオン界面活性剤としては、スルホン酸
塩系、硫酸エステル塩系、カルボン酸塩系、リン酸エス
テル塩系を用いることができる。また、陽イオン界面活
性剤としては、アンモニウム塩系、アルキルアミン塩
系、ピリジニウム塩系を用いることができる。両イオン
界面活性剤としては、ベタイン系、アミノカルボン酸
系、アミンオキシド系、非イオン界面活性剤としては、
エーテル系、エステル系、シリコーン系を用いることが
できる。
【0052】より具体的に陰イオン界面活性剤として
は、アルキルベンゼンスルホン酸塩、スルフォコハク酸
エステル、ポリオキシエチレン硫酸アルキル塩、アルキ
ルリン酸エステル、長鎖脂肪酸セッケン等を用いること
ができる。また、陽イオン界面活性剤としては、塩化ア
ルキルトリメチルアンモニウム塩、塩化ジアルキルジメ
チルアンモニウム塩、塩化アルキルピリジニウム塩等を
用いることができる。両イオン界面活性剤としては、ベ
タイン系スルホン酸塩、ベタイン系アミノカルボン酸ア
ミン塩を用いることができる。非イオン界面活性剤とし
ては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン変性
ポリシロキサン等を用いることができる。また、市販さ
れているこのような界面活性剤を混合した水溶液、例え
ば商品名ママレモン(ライオン(株)製)などを利用す
ることもできる。
【0053】なお、必要によっては、上記したような界
面活性剤を金属塩溶液100部に対して0.0001〜
10部、特に0.001〜1部、とりわけ0.01〜
0.5部の範囲で使用することができる。
【0054】また、上記金属塩処理後は、金属塩を含ま
ない上記と同様の溶剤で処理し、粉体に担持されなかっ
た不要な金属塩を除き、最後にこの粉体から不要な溶媒
を乾燥除去することができる。乾燥は、通常0〜150
℃で常圧又は減圧下で行うのが好ましい。
【0055】第3工程は、表面に上記金属コロイドが付
着された粉体にこの金属コロイドを触媒として無電解ニ
ッケルメッキを行い、上記ケイ素系化合物層表面に金属
ニッケル層を形成する工程である。
【0056】この無電解ニッケルメッキ液は、通常、硫
酸ニッケル、塩化ニッケル等の水溶性ニッケル金属塩、
次亜リン酸ナトリウム、ヒドラジン、水素化ホウ素ナト
リウム等の還元剤、酢酸ナトリウム等のpH調整剤、フ
ェニレンジアミンや酒石酸ナトリウムカリウムのような
錯化剤などを含み、市販品を用いることができる。
【0057】無電解ニッケルメッキ法としては、常法に
従い、無電解メッキ液中に粉体を投入してメッキを行う
バッチ法か、水に分散させた粉体にメッキ液を滴下する
滴下法を採用し得る(導電性フィラーの開発と応用 p
182、技術情報協会、1994)。いずれの方法で
も、メッキ速度をコントロールすることで、凝集を防ぎ
密着性のよい均一な被膜を得ようとすることに変わりは
ないが、しかし、こうしたニッケル被覆シリカを得るこ
とが困難な場合がある。これは、比表面積の高い粉体
は、本来、メッキ反応が非常に活発になり、急激に始ま
りコントロールできなくなる一方、メッキの開始が雰囲
気の酸素の影響を受けてしばしば遅れるためニッケルメ
ッキに時間がかかり、均一にメッキされた粉体が得にく
いからである。
【0058】このため、シリカのニッケルメッキを以下
の方法で行うことが好ましい。即ち、ニッケルメッキ液
を還元剤、pH調整剤、錯化剤などを含有した水溶液と
ニッケル塩水溶液に分離する。シリカは、還元剤、pH
調整剤、錯化剤などを含有した水溶液に分散し、ニッケ
ルメッキの最適な温度に保温しておく。これにニッケル
塩水溶液を気体と同伴させて、シリカの分散した還元剤
含有水溶液に加えることが、凝集のないニッケル被覆シ
リカを得るために非常に効果的であることを見出したも
のである。ニッケル塩水溶液は、気体により還元剤、p
H調整剤、錯化剤などを含有した水溶液中で速やかに均
一に分散され、粉体表面はニッケルメッキ化される。
【0059】気体の導入は、しばしば発泡によるメッキ
の効率の低下をもたらすが、これは、消泡性界面活性剤
を添加して防止することができる。界面活性剤として
は、消泡作用をもち、表面張力を下げるものが望まし
く、KS−538(信越化学工業(株)製)等のポリエ
ーテル変性シリコーン系界面活性剤を好適に用いること
ができる。
【0060】無電解ニッケルメッキにおいては、メッキ
液中の酸素濃度がニッケルの析出に影響を及ぼす。溶存
酸素の量が多いと、メッキ触媒の核となるコロイド状パ
ラジウムがパラジウムカチオンに酸化され、液中に溶出
したり、一度析出したニッケル表面が酸化されたりし
て、ニッケルの析出が抑制される。逆に、溶存酸素の量
が少ないと、メッキ液の安定性が低下し、シリカ以外の
場所にもニッケルの析出が起こりやすくなり、微細なニ
ッケル粉の生成やこぶ状の析出物の生成が起こる。この
ため、メッキ液中の溶存酸素の量を1〜20ppmの間
に管理することが好ましい。20ppmを超えると、メ
ッキ速度の低下と未メッキ部の発生が認められるおそれ
があり、1ppmより少ないと、こぶ状析出物の発生が
認められる場合がある。
【0061】このために、気体は、空気のような含酸素
気体とアルゴンや窒素のような不活性気体を混合して用
いるのがよい。粉体のメッキにおいては、しばしばメッ
キの開始が遅いが、一度メッキが開始されれば反応が暴
走するという現象を起こすことがあるので、これを防止
するために、例えば窒素を最初に用い、ニッケルメッキ
反応が開始するのを確認後、空気に切り替えるというこ
とを行うことも効果的である。メッキ温度は35〜12
0℃、接触時間は1分〜16時間が好適に用いられる。
より望ましくは40〜85℃で10〜60分で処理され
る。
【0062】第4工程は、上記無電解ニッケルメッキ
後、金メッキを行って、上記ニッケル層上に金メッキ層
を形成する工程である。
【0063】この場合、金メッキ液としては、電気メッ
キ液でも無電解メッキ液でもよく、公知の組成のもの或
いは市販品を用いることができるが、無電解金メッキ液
が好ましい。金メッキ方法としては、上述した常法に従
って行うことができる。このとき、ニッケルの酸化され
て不動態化した表面を希酸で除き、金メッキを行うこと
は効果的である。メッキ温度、接触時間は、ニッケルメ
ッキの場合と同じである。また、メッキの最後に、不要
な界面活性剤を除くため、水洗を行うとよい。
【0064】こうして得られたシリカは、シリカ−ケイ
素系化合物−ニッケル−金という4層構造を持つ金属メ
ッキシリカ粉末となる。
【0065】ニッケル層の厚さは、好ましくは0.01
〜10.0μm、特に好ましくは0.1〜2.0μmで
ある。0.01μmより薄いと、シリカを完全に覆い、
かつ十分な硬度や強度が得られにくくなる場合がある。
また、10.0μmより厚いと、ニッケルの量が多くな
り、かつ比重が高くなるため、配合時に高価となる。
【0066】金層の厚さは、好ましくは0.001〜
1.0μm、特に好ましくは0.01〜0.1μmであ
る。0.001μm未満では、抵抗率が高くなるため、
配合時に十分な導電性が得られにくくなるおそれがあ
り、また、1.0μmを超えると、金の量が多くなって
高価となる。
【0067】最後に、この金属メッキシリカ粉末をN2
等の不活性気体下又はH2等の還元性気体存在下に20
0℃以上の温度で熱処理することが望ましい。処理条件
は、通常200〜900℃、処理時間は1分〜24時間
が好適に用いられる。より望ましくは250〜500℃
で処理時間は30分〜4時間行うのがよい。これによ
り、粉体と金属間にあるケイ素系化合物はセラミックに
変化し、より高い耐熱性と絶縁性と密着性を持つことに
なる。このときの雰囲気を水素のような還元系で行うこ
とにより、金属中の酸化物を減少させ、ケイ素系化合物
を安定な構造に変えることで、シリカと金属が強固に結
合し、高い導電性を示す粉体を得ることができる。
【0068】なお、このように水素還元系雰囲気で熱処
理すると、ケイ素系化合物は主として炭化ケイ素のセラ
ミックとなる。
【0069】即ち、上記高温処理により、粉体と金属間
にあるケイ素系化合物が部分的又は全部がセラミックに
変化し、より高い耐熱性と絶縁性と密着性を持つことに
なる。
【0070】上記金属メッキシリカ粉末は、シリコーン
との親和性を有する目的で各種アルコキシシラン、チタ
ネート系処理剤、カーボンファンクショナルシラン、シ
ラザン類、シラノール含有低分子シロキサン等で疎水処
理を施してもよい。
【0071】また、(C)成分と併用して、従来から知
られている導電性カーボンブラック、導電性亜鉛華、導
電性酸化チタン等の他の導電性無機物等の導電材や、増
量剤としてシリコーンゴムパウダー、ベンガラ、炭酸カ
ルシウム等の充填剤を添加してもよい。
【0072】(C)成分の配合量は、(A)成分のオル
ガノポリシロキサン100部に対し30〜700部であ
り、特に50〜600部が好ましい。配合量が30部未
満では求める低抵抗値が得られない場合があり、700
部を超えると加工性が悪く、射出成形が不可能になる場
合がある。
【0073】(D)成分は、本発明の組成物に接着性を
付与するための成分であり、接着性を付与できるもので
あれば特に制限されない。接着助剤としてはシランカッ
プリング剤やチタンカップリング剤等も使用できるが、
本発明では1分子中にアルコキシ基及び/又はエポキシ
基を1個以上含有する化合物、1分子中にSiH基、エ
ポキシ基、アルコキシ基又はアルケニロキシ基から選ば
れる互いに異なる2種以上の基を含有する有機ケイ素化
合物、1分子中にSiH基と芳香環及び/又はカルボニ
ル基をそれぞれ1個以上有する有機ケイ素化合物が好ま
しい。
【0074】このようなものとしては、例えば下記
(i)、(ii)、(iii)で示される有機ケイ素化
合物が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いるこ
とができる。 (i)1分子中にケイ素原子に結合したアルコキシ基を
少なくとも1個、好ましくは2個以上、更に好ましくは
3個以上有する下記平均組成式(4) R6 b7 c(OR8dSiO(4-b-c-d)/2 (4) (式中、R6は非置換又は置換1価炭化水素基、R7は付
加反応性又は縮合反応性の官能基を有する1価の有機
基、R8は非置換又は置換1価炭化水素基を示し、b,
c,dは、0≦b≦3、0≦c≦3、0<d≦4、0<
b+c+d≦4を満足する数である。)で示される有機
ケイ素化合物。 (ii)1分子中にSiH基を少なくとも1個、好まし
くは2個以上、より好ましくは3個以上含有する下記平
均組成式(5) R9 efSiO(4-e-f)/2 (5) (式中、R9は置換1価炭化水素基を示し、e,fは0
<e≦3、0<f≦3、1≦e+f<4を満足する数で
ある。)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキ
サンなどの有機ケイ素化合物。 (iii)1分子中に少なくとも1個、好ましくは2個
以上、より好ましくは3個以上のSiH基を有し、かつ
非置換又は置換の好ましくは2価又は3価の芳香環を1
個以上、好ましくは1〜4個及び/又はカルボニル基を
含有する有機ケイ素化合物。
【0075】ここで、上記式(4)において、R6の非
置換又は置換1価炭化水素基としては、脂肪族不飽和結
合を除く炭素数1〜8のものが好ましく、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、
シクロヘキシル基、オクチル基等のアルキル基、フェニ
ル基、トリル基、キシリル基等のアリール基、ベンジル
基、フェニルエチル基等のアラルキル基などや、これら
の炭化水素基の一部又は全部をハロゲン原子、シアノ基
で置換した、クロロメチル基、ブロモエチル基、3,
3,3−トリフルオロプロピル基、3−クロロプロピル
基、シアノエチル基等のハロゲン置換、シアノ基置換炭
化水素などが挙げられる。
【0076】R7の官能基を有する有機基としては、
(メタ)アクリロキシプロピル基等のCH2=CR−C
OO(CH2n−(Rは水素原子又はメチル基、nは1
〜8の整数)で示される基、ビニル基、アリル基、プロ
ペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基等の炭素数2
〜6のアルケニル基、アミノプロピル基等のH2N−
(CH2n−(nは1〜8の整数)で示される基、メル
カプトプロピル基等のHS(CH2n−(nは1〜8の
整数)で示される基、グリシジルオキシプロピル基等の
G−(CH2n−(nは1〜8の整数、ただし、Gは下
記式で示されるエポキシ含有基である)などの付加反応
性、縮合反応性の官能基を有する1価の基である。
【0077】
【化1】
【0078】R8の非置換又は置換1価炭化水素基とし
ては、炭素数1〜8のものが好ましく、R1と同様な基
が挙げられるが、アルキル基、アルコキシ置換アルキル
基が好ましく、例えばメチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ペンチル基、オクチル基、メトキシエチ
ル基、メトキシメチル基、エトキシエチル基、エトキシ
メチル基等を挙げることができる。
【0079】b,c,dは、0≦b≦3、好ましくは0
≦b≦2、0≦c≦3、好ましくは0<c≦2、0<d
≦4、好ましくは1≦d<4、より好ましくは2≦d≦
3、0<b+c+d≦4、好ましくは1≦b+c+d≦
3を満足する数である。
【0080】即ち、この成分は、テトラアルコキシシラ
ン等のテトラ(オルガノオキシ)シラン、オルガノトリ
アルコキシシラン等のオルガノトリ(オルガノオキシ)
シラン、ジオルガノジアルコキシシラン等のジオルガノ
ジ(オルガノオキシ)シラン、並びにこれらシラン化合
物の部分加水分解縮合物として、ケイ素原子を2個乃至
数個有するオルガノアルコキシシロキサン、ケイ素原子
を2個乃至数個有するアルコキシシロキサン等のオルガ
ノオキシ基含有シロキサンに分類される。オルガノアル
コキシシロキサン、アルコキシシロキサン等のオルガノ
オキシ基含有シロキサンとしては直鎖状、環状、分岐状
及び網状のいずれの構造を有するものであってもよく、
また単一重合体でも共重合体であってもよいが、通常、
常温で液体のものが好ましい。
【0081】このような上記式(4)として具体的に
は、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−
メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アク
リロキシプロピルトリメトキシシラン、アリルトリメト
キシシラン、アリルトリエトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチ
ル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、メルカプトエチルト
リエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメト
キシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラン、テ
トラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラ
ブトキシシラン及びこれらのシランの1種又は2種以上
の部分加水分解縮合物等が例示される。
【0082】また、上記式(5)において、R9は、エ
ポキシ基置換炭化水素基又はアルコキシ基もしくはアル
ケニロキシ基含有基である。
【0083】エポキシ基置換炭化水素基としては、例え
ば上記式G−(CH2n−で示されるアルキレン基等の
2価炭化水素基を介してケイ素原子に結合したγ−グリ
シドキシプロピル基、β−(3,4−エポキシシクロヘ
キシル)エチル基等のエポキシ基等が挙げられる。ま
た、アルコキシ基もしくはアルケニロキシ基含有基にお
いて、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、イ
ソブトキシ基、tert−ブトキシ基、メトキシメトキ
シ基、メトキシエトキシ基、エトキシメトキシ基、エト
キシエトキシ基等の炭素数1〜4のものが挙げられ、ア
ルケニロキシ基としては、ビニロキシ基、プロペニロキ
シ基、アリロキシ基等の炭素数2〜8のものが挙げられ
る。上記アルコキシ基もしくはアルケニロキシ基含有基
としては、特に −X−SiYyz (XはCOO基、CONH基、OCONH基、CO基、
酸素原子の1又は2以上を介在してもよい炭素数1〜1
2のアルキレン基、Yはアルコキシ基又はアルケニロキ
シ基、Zは炭素数1〜6のアルキル基又はフェニル基を
示し、yは1,2又は3、zは0,1又は2であり、y
+z=3である。)で示されるものが好ましい。具体的
にはγ−メチルジメトキシシリルプロピル基、γ−ジメ
チルメトキシシリルプロピル基、γ−トリメトキシシリ
ルプロピル基、γ−トリエトキシシリルプロピル基等が
例示される。
【0084】なお、ケイ素原子に結合した水素原子(S
iH基)は、分子鎖末端のケイ素原子、即ち≡SiO
1/2で示される1官能性シロキサン単位のケイ素原子に
結合したものであってもよいが、望ましくは分子鎖途中
のケイ素原子、即ち=SiO2/ 2で示される2官能性シ
ロキサン単位のケイ素原子に結合したものであることが
好ましい。
【0085】上記式(5)において、e,fは0<e≦
3、好ましくは1≦e≦2、0<f≦3、好ましくは
0.1≦f≦1、1≦e+f<4、好ましくは1.6≦
e+f≦3を満足する数であり、この式(5)の有機ケ
イ素化合物(オルガノポリシロキサン)は直鎖状、分岐
状、環状のいずれであってもよい。
【0086】この式(5)の有機ケイ素化合物の粘度
は、25℃において好ましくは1〜1,000cp、特
に好ましくは5〜200cp程度である。具体的には、
下記化合物を例示することができる。
【0087】
【化2】
【0088】
【化3】 (上記式中、xは1〜50の整数、yは1〜100の整
数、zは1〜100の整数である。)
【0089】次に、(iii)成分は、1分子中に少な
くとも1個以上のSiH基を有し、かつ分子中のシロキ
サン骨格を形成するケイ素原子に結合した1〜3価の基
として、フェニレン骨格等の非置換又は置換の好ましく
は2価又は3価の芳香環を1個以上、好ましくは1〜4
個有する及び/又はカルボニル基を有する有機ケイ素化
合物である。
【0090】なお、芳香環を有する1〜3価の基として
は、エステル構造(−COO−)、エーテル酸素(−O
−)を含有するものであってもよい。
【0091】この2価又は3価の芳香環を有する又はカ
ルボニル基を有する1〜3価の基としては、例えば下記
の部分構造をもったものが挙げられる。
【0092】
【化4】
【0093】具体的には、下記化合物を例示することが
できる。
【化5】
【0094】
【化6】
【0095】なお、(ii)成分、(iii)成分の有
機ケイ素化合物としては、分子中の部分構造として、例
えば下記に示すような1〜3価の環状メチルハイドロジ
ェンシロキサン構造を有するものが好ましい。
【0096】
【化7】
【0097】(D)成分の配合量は、(A)成分のオル
ガノポリシロキサン100部に対して0.1〜20部の
範囲で添加するのがよく、0.1部未満では求める自己
接着性が劣るものとなり、20部を超えると得られるゴ
ム組成物の物性に悪影響を及ぼす可能性がある。好まし
くは0.2〜15部である。
【0098】次に、(E)成分の硬化剤について説明す
る。本発明においては、上記成分を2本ロール、ハンバ
リーミキサー、ドウミキサー(ニーダー)などのゴム練
機を用いて均一に混合し、必要に応じて常圧又は減圧下
で加熱処理を施すことにより導電性シリコーンゴム組成
物を得ることができ、この導電性シリコーンゴム組成物
に適宜な硬化剤を配合して硬化させることで、安定した
高導電性を有するゴム状弾性体を与える。この場合、硬
化方法としては、有機過酸化物による硬化方法と付加架
橋剤と触媒による付加硬化方法が採用される。
【0099】有機過酸化物による硬化方法では、有機過
酸化物系硬化剤が使用され、具体的にはベンゾイルパー
オキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイ
ド、p−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジ
クミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−ビス(2,
5−t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチル
パーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート等の有機
過酸化物が好適に用いられる。
【0100】これらの有機過酸化物は、単独で用いても
2種類以上を併用してもよいが、これら有機過酸化物の
添加量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン100
部に対し0.1〜10部、特に0.2〜5部が好まし
い。添加量が少なすぎると架橋が不十分となる場合があ
り、多すぎても硬化速度の向上は望めない場合がある。
【0101】付加反応による硬化方法では、硬化剤とし
て分子中に2個以上のSiH基を有するオルガノハイド
ロジェンポリシロキサンと白金金属系付加反応触媒から
なる付加反応系硬化剤が使用される。この場合、オルガ
ノハイドロジェンポリシロキサンとしては、下記一般式
(6) R10 ghSiO(4-g-h)/2 (6) (式中、R10は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価
炭化水素基である。gは0.7〜2.1、hは0.00
2〜1、g+hは0.8〜3の正数である。)で示され
るオルガノハイドロジェンポリシロキサンを用いること
ができる。
【0102】上記式(6)のオルガノハイドロジェンポ
リシロキサンにおいて、R10はR1と同様であるが、脂
肪族不飽和結合を有しないものであることが好ましく、
特にメチル基が好ましい。gは0.7〜2.1、好まし
くは1〜2、hは0.002〜1、好ましくは0.01
〜0.9で、かつg+hは0.8〜3、好ましくは1.
5〜2.8を満足する正数である。
【0103】上記オルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンは、付加反応触媒の存在下において(A)成分に対す
る架橋剤として作用するものであり、1分子中に少なく
とも2個、好ましくは3個以上のケイ素原子に結合した
水素原子を有するものであり、このSiH基は分子鎖末
端或いは分子鎖途中のいずれに位置するものであって
も、また両方に位置するものであってもよい。
【0104】このようなオルガノハイドロジェンポリシ
ロキサンとしては、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メ
チルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチル
シロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジ
ェンポリシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロ
ジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン、両末端ジメ
チルハイドロジェンポリシロキシ基封鎖ジメチルシロキ
サン、両末端ジメチルハイドロジェンポリシロキシ基封
鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンポリシロ
キサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチ
ルハイドロジェンポリシロキサン・ジフェニルシロキサ
ン・ジメチルシロキサン共重合体、(CH32HSiO
1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(C
32HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C65)S
iO3/2単位とからなる共重合体等を挙げることができ
る。上記式(6)のオルガノハイドロジェンポリシロキ
サンは、その分子構造が直鎖状であっても、分岐状、環
状或いは三次元網状構造を有するものであってもよい。
分子量に特に限定はないが、常温で液体であることが好
ましく、その粘度は25℃において0.1〜1,000
センチポイズ、特に0.5〜500センチポイズである
ことが望ましい。
【0105】なお、上記オルガノハイドロジェンポリシ
ロキサンは、公知の方法によって製造することができ
る。
【0106】上記オルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンの配合量は、(A)成分のオルガノポリシロキサン1
00部に対して0.1〜100部、好ましくは0.3〜
50部、特に0.5〜20部であることが好ましい。配
合量が少なすぎると架橋が不十分となる場合があり、多
すぎても硬化速度の向上が望めない場合がある。
【0107】特に、上記オルガノハイドロジェンポリシ
ロキサンは、分子中のケイ素原子に結合した水素原子
(SiH)が(A)成分のオルガノポリシロキサン中の
アルケニル基に対してモル比で0.3〜20モル/モ
ル、好ましくは0.8〜3モル/モルとなるように配合
することが好ましい。
【0108】また、付加反応触媒としては、白金黒、塩
化第二白金、塩化白金酸と1価アルコールとの反応物、
塩化白金酸とオレフィン類との錯体、白金ビスアセトア
セテート系の白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム
系触媒等を使用することができる。付加反応触媒の配合
量は、(A)成分のオルガノポリシロキサンに対して白
金、パラジウム又はロジウム金属として0.1〜2,0
00ppm、特に1〜500ppmの範囲が好ましい。
【0109】本発明の導電性シリコーンゴム組成物に
は、上記主成分以外に任意成分としてトリアリルイソシ
アネート、アルキルマレエート、エチニルシクロヘキサ
ノール等のアセチレンアルコール類及びシラン、シロキ
サン変性物、ハイドロパーオキサイド、テトラメチルエ
チレンジアミン、ベンゾトリアゾール及びそれらの混合
物からなる群から選ばれる化合物などの1種又は2種以
上の付加反応制御剤等を本発明の効果を妨げない範囲で
添加することができる。
【0110】また、本発明の導電性シリコーンゴム組成
物には、上記した成分以外に、撥水性、シール滑り性を
付与する目的で非反応性のシリコーンオイル、例えば直
鎖状のジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキ
サン、フェニルメチルポリシロキサン、水酸基含有オル
ガノポリシロキサンを添加することができ、また、目的
に応じて各種の添加剤、例えば酸化チタン、酸化鉄、酸
化セリウム、酸化バナジウム、酸化コバルト、酸化クロ
ム、酸化マンガン等の金属酸化物等を添加することがで
き、また目的とする特性を損なわない限り、顔料、耐熱
剤、難燃剤、可塑剤、反応制御剤等を添加してもよい。
【0111】本発明の導電性シリコーンゴム組成物は、
上記した(A)〜(E)成分とその他の任意成分とを常
温で均一に混合することによって製造することができる
が、必要に応じて(D)成分を除いた成分をプラネタリ
ーミキサーやニーダー等で100〜200℃の範囲で3
0分〜4時間、特に2〜4時間加熱処理し、その後
(D)成分を混合して硬化成形することができる。成形
方法は混合物の粘度により自由に選択でき、注入成形、
圧縮成形、射出成形、トランスファー成形等のいずれの
方法を採用してもよい。その硬化条件は、通常80〜2
00℃にて3分〜3時間程度の時間で硬化させることが
好ましい。
【0112】この場合、本発明の組成物を液状とする場
合は射出成形が有効に採用され、この点から組成物の粘
度を25℃において300〜100,000ポイズ、特
に1,000〜5,000ポイズの液状とすることが好
ましい。ミラブルタイプとする場合は圧縮成形が有効に
採用される。
【0113】本発明においては、ステンレススチール、
スチール、アルミニウム、銅等の金属、ポリカーボネー
ト(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、
ポリブチレンテレフタレート(PBT)等の樹脂から選
ばれる基材に、上記導電性シリコーンゴム組成物を硬化
接着することにより、プライマーなしに上記基材と上記
導電性シリコーンゴム組成物の硬化物とが直接一体に接
合した物品、例えば各種電気製品の部品、電気の接点、
シール材などを得ることができる。
【0114】
【発明の効果】本発明の導電性シリコーンゴム組成物
は、体積抵抗が小さく、安定した抵抗値を示すことが可
能で、優れたシリコーンゴムを与え、このシリコーンゴ
ムは高導電用途に使用される電気製品の部品、電気の接
点等に有用である。
【0115】
【実施例】以下、合成例及び実施例、比較例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制
限されるものではない。なお、下記の例において、部は
重量部を示す。
【0116】[合成例] 金属メッキシリカ粉末の合成シリカのケイ素系化合物処理 シリカとして、球状シリカUS−10(三菱レーヨン
(株)製;平均粒径10μm;比表面積0.4m2
g)を用いた。PPHS(フェニルハイドロジェンポリ
シラン)5gをトルエン65gに溶解させ、この溶液を
US−10 100gに加え、1時間撹拌し、スラリー
にした。ロータリーエバポレーターにて、80℃の温
度,45mmHgの圧力でトルエンを65g留去させ、
乾燥させたところ、PPHS処理球状シリカが得られ
た。このPPHS処理球状シリカは、最後にローラー、
ジェットミル等により解砕された。
【0117】パラジウムコロイド析出シリカの製造 PPHS処理球状シリカは疎水化され、水に投入すると
水表面に浮くようになる。界面活性剤としてサーフィノ
ール504(日信化学工業(株)製界面活性剤)の0.
5%水溶液50gに、上で得られたPPHS処理球状シ
リカ100gを投入し、撹拌して水中に分散させた。パ
ラジウム処理は、上記シリカ−水分散体150gに対
し、1%PdCl2水溶液を70g(塩化パラジウムと
して0.7g、パラジウムとして0.4g)添加して、
30分撹拌後、濾過し、水洗した。これらの処理によ
り、シリカ表面はパラジウムコロイドが付着した黒灰色
に着色したパラジウムコロイド析出シリカが得られた。
このシリカは濾過により単離し、水洗後、直ちにメッキ
化を行った。
【0118】パラジウムコロイド析出シリカのニッケル
メッキ化 ニッケルメッキ用還元液として、イオン交換水で希釈し
た次亜リン酸ナトリウム2.0M、酢酸ナトリウム1.
0M、グリシン0.5Mの混合溶液100gを用いた。
パラジウムコロイド析出シリカをKS−538(信越化
学工業(株)製消泡剤)0.5gと共にニッケルメッキ
還元液中に分散させた。激しく撹拌しながら液温を室温
から65℃に上げた。イオン交換水で希釈した水酸化ナ
トリウム2.0Mを空気ガスにより同伴させながら滴下
し、同時にイオン交換水で希釈した硫酸ニッケル1.0
Mを窒素ガスにより同伴させながら、還元液中に滴下し
た。これにより、細かい発泡と共にシリカが黒色とな
り、シリカ表面全面に金属ニッケルが析出した。
【0119】ニッケルメッキシリカの金メッキ化 金メッキ液として高純度化学研究所製金メッキ液K−2
4N100gを希釈せず用いた。全面に金属ニッケルが
析出したシリカを金メッキ液中に分散させた。激しく撹
拌しながら液温を室温から95℃に上げると、細かい発
泡と共にシリカが金色となり、シリカ表面に金が析出し
た。メッキ水底に沈殿したシリカは、濾過、水洗、乾燥
(50℃で30分)の後、水素で置換された電気炉で3
00℃で1時間焼成した。実体顕微鏡観察により、シリ
カ全表面が金により覆われたシリカが得られていること
がわかった。このシリカは、IPC分析により、パラジ
ウム、ニッケル、金が検出された。
【0120】シリカ−ケイ素系化合物−ニッケル−金構
造を持つ導電性シリカの同定 金メッキシリカは、エポキシ樹脂(アラルダイトA/
B)に混合後、硬化させ、その切片を電子顕微鏡にて観
察したところ、シリカ部と複相メッキ部の2層構造が確
認された。また、この金メッキシリカを、オージェ電子
分光分析により、表面をイオンエッチングしながら深さ
方向に存在する構成元素を分析したところ、深さ方向に
金層、ニッケル層、ケイ素系化合物層(炭素とケイ素含
有層)、シリカ層の4層構造を形成していることが明ら
かとなった。顕微鏡により観察した外観は黄色、比重は
3.5で、各層の厚みは、金層0.03μm、ニッケル
層0.25μmであった。
【0121】シリカ−ケイ素系化合物−ニッケル−金構
造を持つ導電性シリカの特性 金メッキシリカの抵抗率は、4端子を持つ円筒状のセル
に金メッキシリカを充填し、両末端の面積0.2cm2
の端子からSMU−257(ケースレ社製電流源)より
1〜10mAの電流を流し、円筒の中央部に0.2cm
離して設置した端子から2000型ケースレ社製ナノボ
ルトメーターで電圧降下を測定することで求めた。抵抗
率は2.2mΩ・cmであった。このシリカを乳鉢に入
れ、1分間すり潰し、熱処理(200℃,4時間)後の
変化を調べたところ、外観、抵抗率の変化はなかった。
【0122】[実施例1](A)成分として両末端がそ
れぞれトリビニルシロキシ基で封鎖された25℃の粘度
が1,000cpsのジメチルポリシロキサン(a)と
両末端がそれぞれジメチルビニルシロキシ基で封鎖され
た25℃の粘度が1,000cpsのジメチルポリシロ
キサン(b)、(B)成分のシリカ微粉末として乾式シ
リカ(R−972、日本アエロジル社製、BET比表面
積130m2/g、(C)成分の平均粒径8μmの銀粉
末を配合し、室温でプラネタリーミキサーにて2時間撹
拌混合し、その後に(E)成分としてジクミルパーオキ
サイドを加え、(D)成分として下記式(7)の化合物
を加え、室温にて均一になるまで混合し、シリコーンゴ
ム組成物を得た。この組成物を165℃で10分間加熱
硬化させ、80mm×80mm×2mm(厚み)のシリ
コーンゴムシートを得た。得られたシートの体積抵抗
率、また各接着用基体との接着性を下記のように測定し
た。結果を表1に示す。
【0123】
【化8】
【0124】[実施例2](A)成分として両末端がそ
れぞれジメチルビニルシロキシ基で封鎖された25℃の
粘度が1,000cpsのジメチルポリシロキサン
(c)、実施例1に記載の(B)、(C)成分を同様に
して配合し、2時間撹拌混合し、その後に、(E)成分
として下記式(8)で示されるジメチルハイドロジェン
ポリシロキサン、及び塩化白金酸の1%2−エチルヘキ
サノール溶液、更に反応制御剤としてエチニルシクロヘ
キサノールを加え、(D)成分として上記式(7)の化
合物を加え、均一に混合し、シリコーンゴム組成物を得
た。この組成物を165℃で10分間加熱硬化してそれ
ぞれ80mm×80mm×2mm(厚み)のシリコーン
ゴムシートを得た。得られたシートの体積抵抗率を測定
した。また各接着用基体との接着性を下記のように測定
した。結果を表1に示す。
【0125】
【化9】
【0126】[実施例3]実施例1に記載の(C)成分
を上記合成例1に示した金メッキシリカ粉末を使用した
以外は、実施例1と同成分を室温にて均一になるまで混
合し、シリコーンゴム組成物を得た。この組成物を16
5℃で10分間加熱硬化させた後、実施例1と同様のシ
ートを得て、同様の測定をした。結果を表1に示す。
【0127】[実施例4]実施例1に記載の(D)成分
として、下記式(9)のものを使用した以外は、実施例
1と同成分を室温にて均一になるまで混合し、シリコー
ンゴム組成物を得た。この組成物を165℃で10分間
加熱硬化して、実施例1と同様のシートを得て、同様の
測定をした。結果を表1に示す。
【0128】
【化10】
【0129】[実施例5]実施例1に記載の(D)成分
として下記式(10)のものを使用した以外は、実施例
1と同成分を室温にて均一になるまで混合し、シリコー
ンゴム組成物を得た。この組成物を165℃で10分間
加熱硬化して、実施例1と同様のシートを得て、同様の
測定をした。結果を表1に示す。
【0130】
【化11】
【0131】[実施例6]実施例2に記載の(D)成分
として下記式(11)のものを使用した以外は、実施例
2と同成分を使用し、同様の方法にてシリコーンゴム組
成物を得た。この組成物を用いて同様の方法でシートを
得、同様の測定を行った。結果を表1に示す。
【0132】
【化12】
【0133】[実施例7]実施例1に記載の(C)成分
の導電性付与剤の基材のシリカを1次粒子が平均粒径2
0nmの酸化アルミニウム(OxideC、日本アエロ
ジル社製商品名)に変更した以外は上記合成例と同様の
手法によりニッケル−金構造を持つ金属メッキアルミナ
を得たものを使用した以外は、実施例1と同成分を室温
にて均一になるまで混合し、シリコーンゴム組成物を得
た。この組成物を165℃で10分間加熱硬化して、実
施例1と同様のシートを得て、同様の測定をした。結果
を表1に示す。
【0134】[実施例8]実施例1に記載の(C)成分
の導電性付与剤の基材のシリカを1μmの球状ポリメチ
ルメタクリレート樹脂に変更した以外は上記合成例と同
様の手法によりニッケル−金構造を持つ金属メッキアル
ミナを得たものを使用した以外は、実施例1と同成分を
室温にて均一になるまで混合し、シリコーンゴム組成物
を得た。この組成物を165℃で10分間加熱硬化し
て、実施例1と同様のシートを得て、同様の測定をし
た。結果を表1に示す。
【0135】[比較例1]実施例1の(D)成分を除い
た以外は、表1に示す成分を使用し、シリコーンゴムシ
ートを得て、同様の測定をした。結果を表1に示す。
【0136】
【表1】 注:接着性は接着基材とシリコーン組成物をプレスで一
体成型し、硬化物を得た後に、180°ピール剥離する
ことにより確認し、下記基準で評価した。 ○:ゴム破壊100% △:ゴム破壊と界面剥離混在 ×:界面剥離
【0137】表1の結果より、本発明のシリコーンゴム
組成物は、高導電性に優れかつプライマーなどを使用せ
ずに一体成型による樹脂、金属等の基体と接着が可能で
あり、生産性が向上し、製造コストを低減できるもので
ある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成13年8月21日(2001.8.2
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0103
【補正方法】変更
【補正内容】
【0103】上記オルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンは、付加反応触媒の存在下において(A)成分に対す
る架橋剤として作用するものであり、1分子中に少なく
とも2個、好ましくは3個以上のケイ素原子に結合した
水素原子(SiH基)を有するものであり、このSiH
基は分子鎖末端或いは分子鎖途中のいずれに位置するも
のであっても、また両方に位置するものであってもよ
い。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0134
【補正方法】変更
【補正内容】
【0134】[実施例8]実施例1に記載の(C)成分
の導電性付与剤の基材のシリカを1μmの球状ポリメチ
ルメタクリレート樹脂に変更した以外は上記合成例と同
様の手法によりニッケル−金構造を持つ金属メッキ樹脂
を得たものを使用した以外は、実施例1と同成分を室温
にて均一になるまで混合し、シリコーンゴム組成物を得
た。この組成物を165℃で10分間加熱硬化して、実
施例1と同様のシートを得て、同様の測定をした。結果
を表1に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 9/00 C08L 83/05 C08L 83/05 H01B 1/00 C H01B 1/00 1/22 Z 1/22 C08K 5/54 Fターム(参考) 4J002 CP042 CP081 CP091 CP131 CP141 DA067 DA079 DJ016 DJ017 EB077 EK009 EK039 EK049 EK059 EX008 EX018 EX038 EX068 FD016 FD117 FD149 FD208 GM00 5G301 DA05 DA10 DA29 DA42 DD08 DD10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)1分子中に2個以上の脂肪族不飽和基を有するオルガ ノポリシロキサン 100重量部、 (B)シリカ微粉末 0.1〜100重量部、 (C)金属粉末又は表面に金属メッキ層を有する導電粉体 30〜700重量部、 (D)接着助剤 0.1〜20重量部、 (E)上記(A)成分の硬化剤 上記(A)成分を硬化させ得る量 を含有することを特徴とする接着性に優れた導電性シリ
    コーンゴム組成物。
  2. 【請求項2】 (C)成分の金属粉末が銀粉末である請
    求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 (C)成分の導電粉体が、シリカ上にニ
    ッケル層を介して金層が形成された構造を有する導電性
    シリカ粉体である請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 (D)成分が、1分子中にアルコキシ基
    及び/又はエポキシ基を1個以上含有する化合物である
    請求項1乃至3のいずれか1項記載の組成物。
  5. 【請求項5】 (D)成分が、1分子中にSiH基、エ
    ポキシ基、アルコキシ基又はアルケニロキシ基から選ば
    れる互いに異なる少なくとも2つの基を含有する有機ケ
    イ素化合物である請求項1乃至4のいずれか1項記載の
    組成物。
  6. 【請求項6】 (D)成分が、1分子中にSiH基と芳
    香環及び/又はカルボニル基を有する基をそれぞれ1個
    以上有する有機ケイ素化合物である請求項1乃至5のい
    ずれか1項記載の組成物。
  7. 【請求項7】 (E)成分の硬化剤が、有機過酸化物で
    ある請求項1乃至6のいずれか1項記載の組成物。
  8. 【請求項8】 (E)成分の硬化剤が、1分子中に2個
    以上のオルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金属
    金属系触媒とからなる付加反応系硬化剤である請求項1
    乃至6のいずれか1項記載の組成物。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至8のいずれか1項記載の導
    電性シリコーンゴム組成物を金属及び樹脂から選ばれる
    基材にプライマーなしに硬化接着することにより得られ
    た、上記組成物の硬化物と基材とが一体化した物品。
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