JP2001181453A - プラスチック添加剤組成物、その製造方法およびブレンド - Google Patents

プラスチック添加剤組成物、その製造方法およびブレンド

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プラスチック添加剤組成物、その製造方法お
よびブレンドを提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂において耐衝撃性改良特性
と加工特性の組合せを与えるプラスチック添加剤粉末組
成物であって、該組成物が(a)100nmより大きい
平均粒径を有する耐衝撃性改良剤粒子50〜98重量
部;(b)第1の加工助剤粒子0〜48重量部;および
(c)第2の加工助剤粒子2〜50重量部を含み、該第
2の加工助剤粒子の組成は、該第1の加工助剤粒子の組
成と同じかまたは異なり、該耐衝撃性改良剤粒子、該第
1の加工助剤粒子および該第2の加工助剤粒子の全重量
部は100に等しい前記組成物が開示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、プラスチック添加剤粉末組成
物、その製造方法、それを含む熱可塑性樹脂ブレンド、
および熱可塑性樹脂の耐衝撃特性を改善し、成形加工性
を向上させる方法に関する。これらの組成物および方法
は、熱可塑性樹脂、特にポリ塩化ビニルに優れた衝撃強
度と成形加工性の組合せを与える優れた粉末流れ特性を
有するプラスチック添加剤粉末を提供する。
【0002】熱可塑性樹脂は通常、その成形加工性およ
び/または特性を変えるために種々の添加剤を必要とす
る。プラスチックのためのそのような添加剤の例として
は、色を変えるための染料および顔料;加工中、高温使
用中および/または長期間の屋外暴露中の分解および着
色を減らすための熱安定剤および酸化防止剤;コストを
下げ、および/または剛性を増加させるための充填剤;
成形加工性を改善し、かつ機械表面への粘着を減らすた
めの滑剤;プラスチック部品における静電気の蓄積を減
らすための静電防止剤;可塑性および可撓性を増加させ
るための可塑剤;衝撃強度を改善して部分破壊を減らす
ための耐衝撃性改良剤(IM);ならびに、樹脂の成形
加工性を最適化し、加工効率を高めるためのレオロジー
特性を調節するための高分子加工助剤(「加工助剤」、
「PA」)が挙げられる。
【0003】熱可塑性樹脂ブレンドの製造中およびプラ
スチック部品の製作中に、通常種々の添加剤が、別々
の、粉末にされた成分、ペレット化された成分または液
体成分として熱可塑性樹脂に添加される。熱可塑性ブレ
ンド配合物は、一般に、1つのものが、種々の物性を有
する多くの物質を取り扱うことを必要とするので、これ
らのブレンドの製造は、コストがかかり、複雑である
(一般に、プラスチックのための種々の添加剤について
の議論のためには、「プラスチック添加剤および変性剤
ハンドブック(Plastics Additives
and Modifiers Handboo
k)」、J.エデンバウム(Edenbaum)編、フ
ァン ノストランド レイン(Van Nostran
d Rein)、1992年参照)。
【0004】したがって、コストを下げるだけでなく、
完全に配合された熱可塑性樹脂ブレンドを製造すること
の複雑さを減らすプラスチック添加剤の組成物を得るこ
とが望ましい。完全に配合された熱可塑性樹脂ブレンド
の物理的使用特性ならびに成形加工性にさらに改善を与
えるプラスチック添加剤の組成物を得ることがまた望ま
しい。
【0005】熱可塑性樹脂のための耐衝撃性改良剤は、
典型的には50〜1000nmの範囲の直径を有するゴ
ム含有粒子であり、これは熱可塑性樹脂中に分散され
る。慣用的には、これらの耐衝撃性改良剤は、少なくと
も1種の硬質ポリマーシェルに取り囲まれた少なくとも
1種のゴム状ポリマー粒子を含み、乳化重合技術を用い
て製造される。ゴム状ポリマー部分は、熱可塑性マトリ
ックス樹脂が物理的衝撃を吸収し、割れの発生を防止
し、かつプラスチック部分での割れの広がりを防止する
ことを可能にし、その結果、破壊を減らし、衝撃強度を
高めると思われる。高い衝撃効率のためには、耐衝撃性
改良剤の平均粒径は一般に、100nmより大きいもの
であるべきである。そのようなゴム状ポリマーは慣用的
には、25℃より下のガラス転移温度(Tg)を与える
エチレン性不飽和モノマーから誘導される単位に基づ
く。ゴム状ポリマーを与えるモノマーの例としては、ブ
タジエン、イソプレン、C〜Cアルキルアクリレー
ト、アルファ−オレフィン、エチレン性不飽和シロキサ
ンおよびエーテルならびにそれらの混合物のコポリマー
が挙げられる。
【0006】ポリマー粒子は粘着性で、乾燥粉末として
分離可能でない傾向があるので、容易に取り扱われる乾
燥粉末として耐衝撃性改良剤を製造するために、典型的
には、硬質ポリマーシェルが、それぞれのゴム状の「コ
ア」粒子の外側に添加される。耐衝撃性改良剤の硬質ポ
リマーシェルは、通常は、コンパウンディング中に耐衝
撃性改良剤(IM)が容易に熱可塑性樹脂中へ分散する
ように、熱可塑性樹脂と相溶性であるように選ばれる。
硬質ポリマーシェルは、通常、ビニル芳香族(例えばス
チレン)、メタクリル(例えばメチルメタクリレート)
およびアクリロニトリルモノマーから誘導される。しば
しば、グラフト結合剤(graftlinking a
gent)が、ゴム状ポリマーかまたは硬質ポリマーに
添加されてシェルのコアへの付着強度を増加させる。
【0007】一般に、IMのゴムの重量分率が増加する
と、熱可塑性配合物において必要とされるIMの量が減
少する。熱可塑性樹脂配合物における耐衝撃性改良剤の
量は、樹脂のタイプおよび用途と共に変わるが、一般に
100部の熱可塑性樹脂に基づいて(phr)3〜30
部である。「有効な」耐衝撃性改良剤の製造において
は、したがって、IMにおけるゴム状コアの重量分率は
典型的には最大にされる。しかしながら、ゴム状コアの
分率が高すぎると、硬質シェルポリマーがゴム状コアを
完全に覆うことができず、よって乏しい粉末特性および
分散性をもたらすことが知られている。使用するモノマ
ーに依存して、粉末にされた耐衝撃性改良剤における最
大のコア:シェル重量比は慣用的には約88:12であ
った。したがって、良好な粉末特性を有し、慣用の装置
を用いて容易に熱可塑性樹脂中に分散する、プラスチッ
クのための耐衝撃性改良剤において、ゴムの重量分率を
増加させることが望ましい。
【0008】熱可塑性樹脂のための加工助剤は典型的に
は、エチレン性不飽和モノマー、例えばビニル芳香族、
(メタ)アクリロニトリルおよび/またはC〜C
ルキルメタクリレートモノマーから重合される単位を含
むポリマーおよびコポリマーである。加工助剤は典型的
には乳化重合技術を用いて製造されて、少なくとも5
0,000〜5,000,000g/モルより大きい範
囲の分子量および25℃より上のTgを有する、20〜
500nmの平均粒径の硬質ポリマー粒子の分散物を生
じる。加工助剤粒子分散物は典型的には乾燥され、分離
されて、自由に流動する(free−flowing)
粉末を形成し、粉末粒子は50〜500ミクロンの平均
粒径を有する。このPA粉末は次に、熱可塑性樹脂配合
物に添加される。
【0009】熱可塑性樹脂配合物において使用されるP
Aの量は、樹脂のタイプおよび用途と共に変化するが、
一般に1〜15phrである。加工助剤は通常、熱可塑
性樹脂と相溶性である。例えば、メチルメタクリレート
(MMA)モノマーを用いて製造され、1,000,0
00g/モルより大きい分子量を有するポリマーおよび
コポリマーに基づく加工助剤は通常PVC樹脂配合物に
添加されて、PVC樹脂の素早い溶解(溶融)を促進
し、よって加工効率を増加させる。加工助剤はまた、熱
可塑性樹脂の溶融強度を増加させるのに有用であり、こ
れは、あるタイプのプロセスの適用中、例えば溶融熱可
塑性樹脂ブレンド配合物の発泡中および熱成形中に重要
である。
【0010】米国特許第5,442,012号は、カプ
セルに包まれたプラスチック添加剤を開示し、これは、
PVCおよび熱可塑性マトリックスポリマーの耐衝撃特
性および加工特性を改良するための、耐衝撃性改良剤お
よび流動性改良(加工助剤)粒子の両方を含む。耐衝撃
性改良剤および加工助剤粒子の両方が、乳化重合により
100nm未満の粒径で別々に製造され、70℃より上
の温度で共ミクロ塊状化され(co−micro−ag
glomerated)、次いで最終的シェルポリマー
によりカプセルで包まれる。カプセルで包むシェルポリ
マーは、容認できる流れ特性を有する耐衝撃性改良剤の
分離を可能にするが、その存在は、カプセルに包まれた
プラスチック添加剤中の耐衝撃性改良剤および加工助剤
成分の濃度および有効性を低下させる。さらに、耐衝撃
性改良剤粒子が100nmより下の粒径を有していなけ
ればならないので、これらのプラスチック添加剤によっ
て与えられる衝撃性改良効率は制限される。その結果、
PVCにおいてこれらのカプセルに包まれたプラスチッ
ク添加剤粉末を使用すると、同じ量の、別々になった耐
衝撃性改良剤および加工助剤を用いた場合と比べて同様
の、しかし改善されていない衝撃強度および加工特性を
与える。
【0011】本発明者らは、米国特許第5,442,0
12号の欠点を克服する新しいプラスチック添加剤粉末
およびこれらの粉末を製造する方法を見出した。本発明
者らは、カプセルで包むシェルを必要とせず、IMおよ
びPAの平均粒径が100nm未満の直径であることを
必要とせずに、高ゴム分率のIMの機能とPAの機能と
を合わせた新しいプラスチック添加剤粉末組成物を見出
した。本発明のプラスチック添加剤はさらに、PVC配
合物において、同じ量の、別々になった耐衝撃性改良剤
および加工助剤を用いた場合に比べて改善された衝撃強
度および加工特性を提供する。向上した衝撃強度は、I
Mの88重量%を超えるゴム含量を有するIM粒子を含
むプラスチック添加剤粉末を提供することにより得ら
れ、一方、優れた粉末特性および加工助剤の機能は、こ
れらの高ゴム含量IM粒子をPA粒子と共に凝固させる
方法によって提供される。その結果、本発明のプラスチ
ック添加剤は、熱可塑性樹脂配合者に、(1)2つ(I
MとPAの両方)ではなく1つの粉末状添加剤を取り扱
うことにおける使用の容易さ;(2)使用されるべき全
プラスチック添加剤の量を少なくすることによる削減さ
れたコスト;および(3)粉末状耐衝撃性改良剤が88
%より多いゴムを含むので、改良された耐衝撃性を提供
する。
【0012】本発明のプラスチック添加剤粉末組成物
は、IM粒子ならびに第1および第2のPAポリマー粒
子を有する粉末粒子として提供される。熱可塑性樹脂、
例えばPVC中にブレンドされるときには、IMポリマ
ー粒子が衝撃強度を増加させ、PAポリマー粒子が加工
効率および溶融強度を改善する。予期しないことには、
本発明者らは、本発明の特定の組成物によって達成され
る耐衝撃特性および成形加工特性が、別々になったIM
およびPA粉末を用いた場合より有効であり、および/
または性能の改善を与えることを見出した。PA粒子は
また、自由に流動する粉末として88%より大きいゴム
重量分率を有する高ゴム含量IMポリマー粒子の製造に
影響を及ぼすように機能する。さらに、PA粒子はま
た、そのような高ゴム含量の柔軟なポリマー粒子の熱可
塑性樹脂中への分散能を増大させるように機能する。
【0013】本発明の第1の態様においては、熱可塑性
樹脂において耐衝撃性改良特性と加工特性の組合せを与
えるプラスチック添加剤粉末組成物が提供され、該組成
物は、(a)100nmより大きい平均粒径を有する耐
衝撃性改良剤粒子50〜98重量部;(b)第1の加工
助剤粒子0〜48重量部;および(c)第2の加工助剤
粒子2〜50重量部を含み、該第2の加工助剤粒子の組
成は、該第1の加工助剤粒子の組成と同じかまたは異な
り、該耐衝撃性改良剤粒子、該第1の加工助剤粒子およ
び該第2の加工助剤粒子の全重量部は100に等しい。
【0014】本発明の第2の態様においては、熱可塑性
樹脂において耐衝撃性改良特性と加工特性の組合せを与
えるプラスチック添加剤粉末組成物が提供され、この組
成物は、(a)100nmより大きい平均粒径を有する
耐衝撃性改良剤粒子であって、少なくとも1種のゴム状
ポリマー89〜94重量部、および少なくとも1種の硬
質ポリマー6〜11重量部を含む耐衝撃性改良剤粒子8
2〜93重量部;(b)100nmより大きい平均粒径
を有する第1の加工助剤粒子であって、1,000,0
00g/モルより大きい分子量を有する第1の加工助剤
粒子5〜10重量部;ならびに(c)100nmより大
きい平均粒径を有する第2の加工助剤粒子であって、
1,000,000g/モルより大きい分子量を有する
第2の加工助剤粒子2〜8重量部を含み、該第2の加工
助剤粒子の組成は、第1の加工助剤粒子の組成と同じか
または異なり、該耐衝撃性改良剤粒子、該第1の加工助
剤粒子および該第2の加工助剤粒子の全重量部は100
に等しい。
【0015】本発明の第3の態様においては、熱可塑性
樹脂において耐衝撃性改良特性と加工特性の組合せを与
えるプラスチック添加剤粉末を製造する方法が提供さ
れ、この方法は、(a)(i)100nmより大きい平
均粒径を有する耐衝撃性改良剤粒子50〜98重量部、
および(ii)第1の加工助剤粒子0〜48重量部を含
む第1の水性粒子分散物を製造すること;(b)第1の
水性粒子分散物を凝固させて、凝固スラリー(coag
ulated slurry)を形成すること;(c)
第2の水性粒子分散物を該凝固スラリーに添加し、該第
2の水性粒子分散物は2〜50重量部の第2の加工助剤
粒子を含み、該第2の加工助剤粒子の組成は、該第1の
加工助剤粒子の組成と同じかまたは異なり、該耐衝撃性
改良剤粒子、該第1の加工助剤粒子および該第2の加工
助剤粒子の全重量部は100に等しく;ならびに(d)
凝固スラリーを5重量%未満の水分含量まで乾燥して、
自由に流動する粉末を形成する工程を含む。
【0016】本発明の第4の態様においては、熱可塑性
樹脂において耐衝撃性改良特性と加工特性の組合せを与
えるプラスチック添加剤粉末を製造する方法が提供さ
れ、この方法は、(a)(i)100nmより大きい平
均粒径を有する耐衝撃性改良剤粒子50〜98重量部、
および(ii)第1の加工助剤粒子0〜48重量部を含
む第1の水性粒子分散物を製造すること;(b)該第1
の水性粒子分散物を凝固させて、凝固スラリーを形成す
ること;(c)該凝固スラリーを乾燥させて、湿潤ケー
キ(wetcake)を形成すること;(d)第2の水
性粒子分散物を該湿潤ケーキに添加し、該第2の水性粒
子分散物は、第2の加工助剤粒子2〜50重量部を含
み、該第2の加工助剤粒子の組成は、第1の加工助剤粒
子の組成と同じかまたは異なり、さらに耐衝撃性改良剤
粒子、該第1の加工助剤粒子および該第2の加工助剤粒
子の全重量部は100に等しいこと;ならびに(e)該
湿潤ケーキを5重量%未満の水分含量まで乾燥して、自
由に流動する粉末を形成することからなる工程を含む。
【0017】本発明の第5の態様においては、(A)熱
可塑性樹脂および(B)本発明の第1の態様に従うプラ
スチック添加剤粉末組成物を含み、(A):(B)の重
量比が1:99〜99:1の範囲にある熱可塑性樹脂ブ
レンドが提供される。本発明の第6の態様においては、
(I)本発明の第4の態様の熱可塑性樹脂ブレンドを溶
融ブレンドすることを含む、熱可塑性樹脂の改質方法が
提供される。本明細書においては、C〜C12アルキ
ル(メタ)アクリレートという語は、アルキルエステル
が1〜12個の炭素原子を有する、メタクリル酸または
アクリル酸のアルキルエステルを含む化合物の種類をい
う。
【0018】本明細書においては、(メタ)アクリロニ
トリルという語は、アクリロニトリルおよびメタアクリ
ロニトリル化合物をいう。本明細書においては、「部」
という語は、重量部をいう。本明細書においては、「平
均粒径」という語は、ポリマー粒子の平均直径をいう。
本明細書に開示されたすべての範囲は、上限値および下
限値を含み、組み合わせることができる。
【0019】本明細書においては、以下の略語を使用す
る:ALMA=アリルメタクリレート;BA=ブチルア
クリレート;BMA=ブチルメタクリレート;EA=エ
チルアクリレート;IM=耐衝撃性改良剤;MMA=メ
チルメタクリレート;N=窒素;PA=加工助剤;P
D=粒子分散物;p.s.=粒径;SFS=ナトリウム
ホルムアルデヒドスルホキシレート;SLS=ナトリウ
ムラウリルサルフェート;SPS=ナトリウムパーサル
フェート;tBHP=t−ブチルヒドロパーオキシド;
DALMA=ジアリルマレエート;DIW=脱イオン
水;DSC=示差走査熱量計;GPC=ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー;Mw=重量平均分子量。
【0020】本発明のプラスチック添加剤粉末組成物
は、熱可塑性樹脂において耐衝撃性の改良と加工特性の
組合せを提供する。本発明の組成物は、50〜98重量
部、好ましくは75〜96重量部、最も好ましくは82
〜93重量部のIM粒子;0〜48重量部、好ましくは
3〜18重量部、最も好ましくは5〜10重量部の第1
のPA粒子;および2〜50重量部、好ましくは2〜1
8重量部、最も好ましくは2〜8重量部の第2のPA粒
子を含む。本発明においては、第2のPA粒子は、第1
のPA粒子と同じであるか、または異なる。本発明のプ
ラスチック添加剤においては、IM粒子、第1のPA粒
子および第2のPA粒子の全重量部は100に等しい。
【0021】本発明のIM粒子は、80〜100重量
部、好ましくは88〜96重量部、最も好ましくは89
〜94重量部の少なくとも1種のゴム状ポリマー、およ
び0〜20重量部、好ましくは4〜12重量部、最も好
ましくは6〜11重量部の少なくとも1種の硬質ポリマ
ーを含む。ゴム状ポリマーおよび硬質ポリマーの全重量
部は100に等しい。IM粒子は、コア/シェル乳化重
合の技術に従って容易に製造されて、100nm以上、
好ましくは100〜500nmの範囲、より好ましくは
100〜300nmの範囲の平均粒径を有する1種以上
のIM粒子を提供する。アクリル系のコア/シェル耐衝
撃性改良剤は、米国特許第3,859,389号および
第5、612,413号の教示に従って容易に製造され
る。
【0022】IM粒子のゴム状ポリマーは好ましくは、
球状コア粒子の形態であるが、IMがゴム状領域を有す
ることが可能である。ゴム状ポリマーは、1種以上のエ
チレン性不飽和モノマーから誘導される重合単位を含
み、少なくとも1種のゴム状ポリマーのガラス転移温度
は25℃未満、好ましくは0℃未満、最も好ましくは−
40℃未満である。そのようなゴム状ポリマーは、耐衝
撃性改良剤において公知の1種以上のエチレン性不飽和
モノマー(例えばアルキルアクリレート、1,3−ジエ
ン、酢酸ビニル、シロキサン、アルファ−オレフィンお
よびそれらの混合物)から誘導される重合単位から製造
することができる。
【0023】IM粒子においては、費用および効力の理
由のために、コアポリマーにおけるC〜C12アルキ
ル(メタ)アクリレートはBAであるのが好ましい。そ
のようなコアポリマーとしては、BAのホモポリマー、
BAと他のアクリレート、例えばエチルアクリレート、
2−エチルヘキシルアクリレート等とのコポリマー、B
Aと高屈折率を有するモノマー、例えばスチレン等との
コポリマー、BAと(メタ)アクリロニトリル等とのコ
ポリマーが挙げられる。IM粒子のコアポリマーの分子
量は、連鎖移動剤、例えばアルキルメルカプタンの使用
によって調節できる。
【0024】最良の耐衝撃特性のためには、ゴム状ポリ
マー、特にアクリレートモノマー、例えばBAまたは2
−エチルヘキシルアクリレートから形成される場合に
は、硬質ポリマーに対してゴム状架橋剤および/または
グラフト結合剤として機能するために、少なくとも1種
の多不飽和モノマー、例えばALMA、アリルアクリレ
ート、DALMA、ジアリルフマレート ジビニルベン
ゼン、ポリオールのジ−もしくはトリアクリレートエス
テルまたはポリオールのジ−もしくはトリメタクリレー
トエステル等の少なくとも1種から誘導された単位0.
1〜5重量部をさらに含む。IMの硬質ポリマーの少な
くとも1種は、好ましくはシェル様のモルホロジーを有
し、最も好ましくはゴム状ポリマーに対して外側に配置
され、かつグラフトしたシェル様のモルホロジーを有す
る少なくとも1つの領域からなる。IM粒子が、0.0
1〜5重量%の1種以上の多エチレン性不飽和単位をさ
らに含み、それで少なくとも1種の硬質ポリマーの少な
くとも80重量%がゴム状ポリマーにグラフトするのが
好ましい。
【0025】IMは、ゴム状ポリマーと硬質ポリマー領
域との間、またはその外側に追加のシェルを含むことが
できる。そのような追加のシェルが存在する場合には、
それは、第1のコア/シェルポリマーの他の必要条件が
合う限り、屈折率の改善のために、特定のモノマー、例
えばスチレンからさらに誘導されることができる。第1
および第2のPA粒子は、乳化重合の技術(例えば米国
特許第3,833,686号)に従って製造されて、2
0〜500nmの範囲、好ましくは70〜300nmの
範囲、最も好ましくは100〜300nmの範囲の平均
粒径を有する1種以上のPA粒子を提供することができ
る。第1のPA粒子および第2のPA粒子としてはそれ
ぞれ、1段、2段および/または多段のポリマー粒子な
らびにコア/シェルポリマー粒子を挙げることができ
る。
【0026】第1および第2のPA粒子はそれぞれ、1
種以上のエチレン性不飽和モノマーから誘導される重合
単位からなる。好ましいモノマーとしては、ビニル芳香
族、ブタジエン、C〜Cアルキル(メタ)アクリレ
ート、(メタ)アクリロニトリルおよびそれらの混合物
から選択されるものを含む。加工助剤が、50重量部ま
で、好ましくは25重量部までの、C〜C12アルキ
ル(メタ)アクリレートの1種以上、スチレン、(メ
タ)アクリロニトリルおよびそれらの混合物と共重合さ
れた、少なくとも50重量部、好ましくは75重量部の
メチルメタクリレートを含むのが特に好ましい。
【0027】本発明においては、第1および第2の加工
助剤は、少なくとも25℃、好ましくは少なくとも50
℃の、DSCにより測定したガラス転移温度を有する
「硬質」ポリマーを有する。各PAの「硬質」ポリマー
のMwは、好ましくは100,000g/モルより大き
く、より好ましくは1,000,000g/モルより大
きい。ある種の熱可塑性配合物用途、例えばPVCフォ
ームにおいては、PAの分子量は4,000,000g
/モルより大きいのが望ましい。2段または多段のコア
/シェルポリマー粒子の場合には、外側またはシェルポ
リマーがそのような「硬質」ポリマーであるのが好まし
い。
【0028】第1および第2の加工助剤の「硬質」ポリ
マーはまた、特に粒子が1段のポリマー粒子として製造
されるときには、スチレン、メチルメタクリレート、B
A、エチルアクリレート等のようなモノマーのホモポリ
マーまたはコポリマーから形成することができる。加工
助剤ポリマーが架橋剤を含まないのが好ましいが、ポリ
マーは、2個以上の二重結合を含む多官能性モノマー、
例えばALMA、アリルアクリレート、DALMA、ジ
アリルフマレート、ジビニルベンゼン、ポリオールのジ
−もしくはトリアクリレートエステルまたはポリオール
のジ−もしくはトリメタクリレートエステル等の少なく
とも1つの約0.1〜約5%から誘導された1つ以上の
単位を含むことができる。
【0029】プラスチック添加剤が多くの熱可塑性マト
リックス樹脂、例えばPVCと良好な相溶性を有するた
めには、IMと第1および第2の加工助剤との両方の硬
質ポリマー領域(例えばシェル)が、多数の、MMAか
ら誘導された単位を含むのが好ましい。IMの硬質ポリ
マー領域が90重量%より多いMMA単位を含み、第1
および第2の加工助剤の硬質ポリマー領域が90重量%
未満のMMA単位を含むのがさらに好ましい。たとえ
ば、IMの硬質ポリマー領域は、メチルメタクリレート
のホモポリマーまたは、メチルメタクリレートと、約5
0%まで、好ましくは約20%までの少なくとも1種の
コモノマー例えばエチルアクリレート、BA、2−エチ
ルヘキシルアクリレート、ブチルメタクリレート、スチ
レン、アクリロニトリル等とのコポリマーを含むことが
できる。
【0030】乳化重合技術で公知の種々の界面活性剤
を、本発明で使用する粒子分散物を製造するのに使用で
きる。界面活性剤としては、長鎖アルキルスルホン酸の
アルカリ金属またはアンモニウム塩、長鎖アルキルサル
フェート、芳香族スルホネートの誘導体、エトキシル化
アリアリール(alyaryl)ホスフェート、脂肪酸
が挙げられるが、これらに限定されない。例としては、
ナトリウムラウリルサルフェート、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリ
ウム、ラウリル(エトキシ)サルフェートおよびスルホ
ネート、ラウリル(ポリエトキシ)サルフェートおよび
スルホネート、アルカリール(ポリエトキシ)サルフェ
ートおよびスルホネート等が挙げられる。
【0031】IM粒子ならびに第1および第2のPA粒
子はそれぞれ、粒子分散物として提供される。本発明の
方法のためにそのような粒子分散物を製造する方法は、
乳化重合技術で公知の、ラテックス乳化重合技術によっ
て最良に得られる。好ましいIM分散物ならびに第1お
よび第2のPAの分散物は、先に記載した。本発明のプ
ラスチック添加剤粉末を製造する方法においては、第1
工程は、第1の水性粒子分散物を製造することを含む。
第1の水性粒子分散物は、50〜98重量部、好ましく
は80〜95重量部、最も好ましくは85〜90重量部
のIM粒子および0〜48重量部、好ましくは3〜18
重量部、最も好ましくは5〜10重量部の第1のPA粒
子を合わせるか、混合するか、またはブレンドすること
によって製造される。
【0032】第1の水性粒子分散物は、2〜70%、好
ましくは5〜60%、最も好ましくは10〜50%の範
囲のパーセント固形分重量分率を有する。これらのパー
セント固形分重量分率範囲は、それぞれ所望の固形分重
量分率を有するか、または合わせたときに所望の重量分
率を有する、IMおよび第1のPA粒子分散物をブレン
ドすることによって達成することができる。したがっ
て、各IMおよびPA粒子分散物の固形分重量分率は2
〜70%、好ましくは5〜60%、最も好ましくは10
〜50%の範囲にある。さらに、IMおよび第1のPA
ポリマー分散物は、特に高いパーセント固形分重量分率
で製造され、次いで希釈されて、好ましい、より低いパ
ーセント固形分重量分率を達成することができる。第1
の水性粒子分散物を希釈して、次の凝固工程のために好
ましいより低いパーセント固形分重量分率を達成するこ
とがまた可能である。第1の水性粒子分散物はまた、5
重量部までの、流動助剤(flow aid)ポリマー
粒子の分散物、例えば米国特許第4,463,131号
に記載されたものを含むことができる。
【0033】第1の水性粒子分散物は次に凝固されて、
凝固スラリーを形成する。凝固工程は、当分野で公知の
種々の凝固方法、例えば無機酸の塩、例えば塩化ナトリ
ウム、酢酸マグネシウム、次亜リン酸カルシウムの水性
溶液を用いた水性電解質(塩)凝固によって行うことが
できる。電解質溶液が2価カチオンを含む塩、例えば塩
化カルシウム(CaCl)を用いて製造されるのが好
ましい。水溶性または部分的に水溶性の溶媒、例えばメ
タノール等を用いる凝固(「メタノール凝固」)がまた
可能である。水性電解質溶液が、0.1〜2.0重量
%、好ましくは0.2〜1.0重量%の濃度を有する、
該水性電解質凝固を用いて、第1の水性粒子分散物を凝
固させるのが好ましい。凝固温度が高すぎると、乏しい
分散を引き起こすことになる、過剰に大きい粒子をもた
らすので、凝固温度を調節することがまた重要である。
それに対して、温度が低すぎると、広い粒径範囲および
過剰の粉塵をもたらす過剰に小さい粒子が得られる。凝
固温度は、ラテックス組成、粒径、乳化剤のタイプおよ
びpHと共に変化する。例えば、第1の水性粒子分散物
が、88%より多いゴムを有するアクリルベースのIM
ポリマー粒子を含むときには、凝固温度は0〜45℃の
範囲、好ましくは0〜20℃の範囲である。それに対し
て、第1の水性粒子分散物が88%未満のゴムを有する
アクリルベースのIMポリマー粒子を含むときには、凝
固温度は85℃の高さであることができるが、好ましく
は70℃未満である。得られる凝固スラリーは、1〜6
0%、好ましくは5〜40%、最も好ましくは5〜20
%の範囲のパーセント固形分重量分率を有するべきであ
る。
【0034】第2の水性粒子分散物を次に、凝固スラリ
ーに加える。第2のPA粒子の組成は、先に記載してあ
り、第1のPA粒子の組成とは異なる組成であることが
できるが、組成が同じであるのが好ましい。第2の水性
粒子分散物は、2〜50重量部、好ましくは2〜18重
量部、最も好ましくは2〜8重量部の第2のPA粒子を
凝固スラリーに添加する。凝固スラリーに添加される第
2の水性粒子分散物の量は、IM粒子、第1のPA粒子
および第2のPA粒子の全重量部が100に等しいこと
を与えることによって決定される。第2の水性粒子分散
物は、2〜70%、好ましくは5〜60%、最も好まし
くは10〜50%の範囲のパーセント固形分重量分率を
有するべきである。これらのパーセント固形分重量分率
範囲は、乳化重合により所望のパーセント固形分重量分
率を有する第2のPA粒子分散物を製造することによっ
て達成することができる。第2の水性粒子分散物を希釈
して、好ましい、より低いパーセント固形分濃度を達成
することがまた可能である。
【0035】本発明においては、第2のPA粒子が凝固
スラリーに添加されたときに、続いて、凝固スラリー粒
子の上で凝固するのが望ましい。幾らかの第2のPA粒
子はまた、凝固スラリー粒子の間で、別々に、凝固する
ことができるが、これは、最終的なプラスチック添加剤
粉末における粉塵を避けるために最小にされるべきであ
る。IMおよび第1のPA粒子の凝固スラリー上でのこ
の第2のPA粒子の次の凝固は、凝固スラリーの温度お
よび電解質濃度によって調節される。電解質濃度は、
0.1〜2.0%、好ましくは0.2〜1.0%、最も
好ましくは0.4〜0.6%の範囲であるべきである。
IMのゴム含量が88%を越えるときには、第2の水性
粒子分散物の温度は、凝固スラリーに添加されたとき、
得られる混合物が0〜45℃の範囲、好ましくは0〜2
0℃の範囲の温度を有するように調節されなければなら
ない。IMゴム含量が88%以下のときには、より高い
凝固温度を使用することができる。
【0036】第2のPA粒子添加後、第2のPA粒子
が、得られる凝固スラリーにおいて完全に凝固したこと
を確実にするのが望ましい。これは、次に、5〜40
%、好ましくは10〜40%、最も好ましくは20〜4
0%の範囲の濃度を有する追加の電解質を添加すること
によって行うことができる。乾燥工程の直前のプロセス
において加えられる過剰量の水を最小にするのが望まし
いので、より高い濃度の電解質溶液が好ましい。第2の
PA粒子添加後、得られる凝固スラリーが、乾燥された
後に良好な圧縮特性を有する自由に流れる粉末を形成す
ることを確実にするのが望ましい。これは、得られる凝
固スラリーを、乾燥前に、少なくとも85℃、好ましく
は少なくとも95℃の温度に加熱することによって行う
ことができる。
【0037】記載された方法に従って第2の水性粒子分
散物を添加する工程後、得られる凝固スラリーは、1〜
60%、好ましくは5〜40%、最も好ましくは5〜2
0%の範囲のパーセント固形分重量分率を有するべきで
ある。得られる凝固スラリーは、150〜400ミクロ
ン、好ましくは200〜300ミクロン、最も好ましく
は200〜250ミクロンの範囲の平均スラリー粒径を
有する。非常に小さい粒子からの粉塵の存在、および熱
可塑性樹脂中に不十分に分散する望ましくない大きいス
ラリー粒子の存在を避けるために、スラリーの粒径分布
が狭いのがまた望ましい。粒径分布範囲(「スパン(s
pan)」)は、次のように定義される:
【0038】スパン=(d90−d10)/d50 式中、dは、粒径分布における粒子の直径であって、
該直径以下の直径の粒子が、体積に基づいて、すべての
粒子のX%以下である場合の粒径を言う。本発明のプラ
スチック添加剤の、得られた凝固スラリーは、3.0未
満、好ましくは2.0未満、最も好ましくは1.5未満
のスパンを有する。当分野で公知の種々の方法、例えば
ろ過を用いて望ましくない大きいスラリー粒子を分別す
ることがまた可能である。
【0039】得られた凝固スラリーは5重量%未満の水
分含量に乾燥されて、自由に流動する粉末を形成する。
粒子スラリーを乾燥する種々の方法は、当業者には公知
であり、ケミカル エンジニアーズ ハンドブック(C
hemical Engineer’s Handbo
ok)、第5版、ペリー アンド チルトン(Perr
y and Chilton)編、1973(固‐液粒
子分散物の乾燥に関する)に記載されている。好ましい
乾燥方法としては、流動床乾燥機、ロータリー乾燥機、
スプレー乾燥機、連続式またはバッチ式トレー乾燥機、
フラッシュ乾燥機および空気輸送(pneumatic
conveying)乾燥機が挙げられる。乾燥工程
中、例えばスラリー粒子の温度を、個々のIMならびに
/または第1および第2のPAポリマー粒子の硬質ポリ
マー成分(例えば外側のシェル)のTgより下に保持す
ることによって、スラリー粒子が粒子間で融合しないよ
うに、乾燥温度を調節するのが重要である。乾燥温度が
高すぎると、個々のポリマー粒子が、粉末粒子中で互い
に融合することがあり、これは、熱可塑性マトリックス
への次の分散を妨害し得る。自由に流動する低粉塵のプ
ラスチック添加剤粉末は、水分含量が5%未満、好まし
くは3%未満、最も好ましくは1%未満のときに達成さ
れる。
【0040】得られる凝固スラリーの形成後に、乾燥工
程を行うのが好ましいが、第2の水性粒子分散物を凝固
スラリーへ添加する工程と、得られた凝固スラリーを乾
燥する工程とを同時に行うことがまた可能である。これ
は、全体的に効率的なプロセス経済を提供するという目
的のためには望ましい。乾燥工程は、1工程または多工
程で進めることができる。多工程の乾燥は、得られる凝
固スラリーから十分な量の水を除去して湿潤ケーキを形
成する(湿潤ケーキは好ましくは60重量%未満の水分
含量を有する)ために使用することができる。この場
合、次の乾燥の前にまず湿潤ケーキを形成することがで
き、ここでは、粉末生成物へと最終的に乾燥する前に、
追加のプラスチック添加剤成分が湿潤ケーキに添加され
る。湿潤ケーキは、当分野で公知の方法に従い、例えば
減圧ろ過ベルト、遠心機、ブフナーロート等を用いたス
ラリーのろ過によって製造することができる。
【0041】本発明の方法の幾つかの他の実施態様がま
た可能である。1つの変形は、凝固スラリーを50重量
%未満の水分含量まで乾燥して湿潤ケーキを形成し、そ
の次に、またはそれと同時に第2の水性粒子分散物を湿
潤ケーキに添加した後、上記したようにして、自由に流
動する低粉塵のプラスチック添加剤粉末へと乾燥するこ
とを含む。本発明の別の変形は、粉末または水性形態で
1種以上の他の公知のプラスチック添加剤組成物を添加
することを含む。これらの添加剤は、最終的な凝固工程
または湿潤ケーキの形成後に、標準の装置(例えば高速
ミキサー、ブレンダー、ニーダー、押出機、流動乾燥床
等)を用いて組成物にブレンドすることができる。熱可
塑性配合物に典型的にブレンドされる他の成分、例えば
滑剤、熱安定剤、蝋、染料、顔料、充填剤等はそれぞ
れ、水性溶液、液体、粉末またはペレットの形態を有す
ることができ、またこの混合装置を用いて、本発明に含
まれることができる。
【0042】本発明のプラスチック添加剤粉末は、熱可
塑性樹脂ブレンドの製造を含む種々の方法において使用
されることができる。本発明の熱可塑性樹脂ブレンド
は、熱可塑性樹脂および本発明のプラスチック添加剤粉
末を含み、ここで添加剤対樹脂の重量比は1:99〜9
9:1の範囲にある。これらのブレンドは、プラスチッ
ク加工技術において公知の溶融ブレンド法によって容易
に製造される。例えば、本発明のプラスチック添加剤粉
末は、熱可塑性樹脂粉末またはペレットとブレンドさ
れ、そして押出機を用いて溶融加工処理されることがで
きる。本発明の熱可塑性樹脂ブレンドは、添加剤対樹脂
の重量比が3:97〜30:70の範囲にあるときに、
耐衝撃性改良熱可塑性樹脂として特に有用である。本発
明の熱可塑性樹脂ブレンドはまた、本発明のプラスチッ
ク添加剤粉末の濃縮されたペレットを製造するために、
より多量の本発明のプラスチック添加剤粉末とブレンド
することができる。
【0043】本発明の熱可塑性樹脂ブレンドはまた、慣
用のプラスチック加工装置を用いて、ブレンド、押出し
およびペレット化の工程によってペレットへと形成され
ることができる。そのようなペレットは、本発明のプラ
スチック添加剤粉末および1種以上の熱可塑性樹脂を、
添加剤対樹脂の重量比10:90〜80:20の範囲
で、容易に含むことができる。本発明の熱可塑性樹脂ブ
レンドは多くの用途を有し、そのような用途としては、
圧延シート、熱成形シート、射出成形品、ブロー成形
品、押出成形品等が挙げられる。プラスチック添加剤の
成分モノマーが、屈折率を熱可塑性樹脂に注意深く合わ
せるようなやり方で添加されるときには、得られるポリ
マーは透明性を必要とする用途において有用である。
【0044】本発明のプラスチック添加剤は好ましく
は、ポリ(塩化ビニル)(PVC)および塩素化PVC
(CPVC)にブレンドされて、衝撃強度および加工性
を改善する。本発明のプラスチック添加剤は、PVCの
サイディング(siding)、窓用形材および、PV
C製品の効率的な加工処理、衝撃強度および耐侯性が必
要とされる他の屋外建築用製品(building p
roduct)の製造のために特に有用である。プラス
チック添加剤は、第1および第2の加工助剤が5〜20
重量部の範囲でプラスチック添加剤中に存在するときに
PVCのサイディングを製造するのに有用であり、プラ
スチック添加剤は、PVC配合物中に4〜20phrの
範囲で存在する。本発明のプラスチック添加剤粉末はま
た、第1および第2の加工助剤が25〜50重量部の範
囲でプラスチック添加剤粉末中に存在するときにPVC
フォームを製造するのに有用であると思われる。
【0045】プラスチック添加剤は、PVC以外の多く
の熱可塑性樹脂中にブレンドすることができ、そのよう
な熱可塑性樹脂としては、アルキル(メタ)アクリレー
ト、ビニル芳香族(例えばスチレン)および/または
(メタ)アクリロニトリルのポリマーおよびコポリマ
ー、芳香族ポリエステル、例えばポリ(エチレンテレフ
タレート)またはポリ(ブチレンテレフタレート)、ポ
リカーボネート、ポリアミド、ポリアセタールならびに
ポリオレフィンに基づく熱可塑性樹脂が挙げられる。プ
ラスチック添加剤は、これらの熱可塑性樹脂の1種以上
の種々のブレンドおよびアロイと混合することができ
る。そのようなブレンドの有用性は種々多様であるが、
例えばアプライアンスまたはコンピュータのための装置
パネル(equipment panel)およびハウ
ジング、ならびに自動車部品、例えばドアパネルおよび
バンパーが挙げられる。
【0046】
【実施例】以下に記載される粒子分散物の製造において
は、平均粒径(直径)は、ブルックヘイブン インスト
ゥルメンツ BI−90(Brookhaven In
struments BI−90)を用いた光子相関ス
ペクトロスコピー(photon correlati
on spectroscopy)にて測定した。
【0047】粒子分散物A(PD−A) 94%ゴムコアの耐衝撃性改良剤ポリマー分散物の製造 以下の成分を反応器に加え、不活性なN環境下で55
℃に加熱した:1346.42gの水、パラ‐ニトロソ
フェノール0.25%溶液 19.56g、酒石酸1.
44%溶液 16.99g、およびSLS28%溶液
2.19g。55℃で、134.99gのBA、28%
SLS 0.85g、0.95gのALMAおよび3
4.85gの水を含むモノマー混合物を反応器に添加し
た後、直ちに0.22gのtBHP、1.31gのSF
Sおよび24.99gの水を添加した。反応器中の最初
のモノマー混合物を反応させ、ピーク温度に15分間保
持し、次いで53℃に冷却した。32.65gの水、2
0%SLS 4.06g、107.90gのBAおよび
0.76gのALMAを含む第2のモノマー混合物を反
応器に加えた後、0.17gのtBHPを加えた。反応
後、混合物を15分間ピーク温度に保持し、次いで53
℃に冷却した。146.92gの水、28%SLS 1
8.29g、485.59gのBAおよび3.42gの
ALMAを含む第3のモノマー混合物を反応器に加えた
後、0.78gのtBHPを加えた。混合物を反応さ
せ、15分間ピーク温度に保持し、次いで57℃に冷却
した。146.92gの水、18.29gのSLS、4
85.59gのBA、3.42gのALMA、13.0
8gのDALMAおよび10gの水を含む第4のモノマ
ー混合物を反応器に加えた後、0.78gのtBHPを
加えた。混合物を反応させ、3分間ピーク温度に保持し
た後、0.2gのtBHP、0.14gのSFSおよび
8.33gの水を加えた。混合物を一定温度に1時間保
持した後、53℃に冷却した。2.97gの28%SF
S、20gの水、83.36gのMMAおよび0.25
gのnDDMの混合物を調製した後、150gの追加の
水と一緒に反応器に添加した。混合物を10分間撹拌し
た後、0.18gのSFSおよび15gの水を添加し、
次いでさらに3分間撹拌した。0.18gのSPSおよ
び15gの水を反応器に加え、混合物を反応させた。混
合物がピーク温度に達した後、0.08gのSFSを1
0gの水と一緒に添加し、次いで0.08gのSPSお
よび10gの追加の水を加えた。混合物を一定温度に1
時間保持した後、室温に冷却した。得られた混合物は、
平均粒径130nmを有し、94%のゴムコアおよび6
%の外側硬質相を有するコア‐シェルIMポリマー粒子
のPDであった。
【0048】PD−B 88%ゴムコアの耐衝撃性改良剤ポリマー分散物の製造 この粒子分散物は、MMAモノマー混合物が28%SF
S 5.94g、40gの水、166.72gのMMA
および0.50gのnDDMを含み、150gの追加の
水と一緒に次に反応器に添加され、かつ10分間撹拌
後、0.24gのSFSおよび15gの水を添加し、次
いでさらに3分間撹拌した後、0.24gのSPSおよ
び15gの水を反応器に添加し、混合物を反応させたこ
と以外は、PD−Aについての手順に従って作られた。
残りの工程は、PD−Aについての工程と同じであっ
た。得られた混合物は、平均粒径130nmを有し、8
8%のゴムのコアおよび12%の外側硬質相を有するコ
ア‐シェルポリマー粒子の分散物であった。分散物の一
部を、分離したIMとして使用できる粉末まで乾燥し
た。
【0049】加工助剤分散物:PD−C 2段ポリマーPA粒子の分散物を、米国特許第3,83
3,686号の実施例1に記載された方法に従って製造
したが、以下の変更があった:第1段の組成は60%M
MAおよび40%EAであり;第2段の組成はMMAで
あり;第1段:第2段の重量比は1:3であり;平均粒
径は250nmであり;粒子分散物の固形分重量分率は
54%であった。GPCにより測定したMwは1.2ミ
リオンg/モルであった。DSCにより測定したポリマ
ー全体のTgは97℃であった。分散物の一部を粉末ま
で乾燥し、分離したPAとして使用した。
【0050】流動助剤分散物:PD−D エラストマーでない(non−elastomeri
c)硬質の流動助剤(flow aid)ポリマー粒子
の分散物を、米国特許第4,463,131号の実施例
2に記載された方法に従って製造し、これは以下の特徴
を有していた:全体的に均質な組成は、90%MMAお
よび10%EAであり;平均粒径は102nmであり;
かつ粒子分散物の固形分重量分率は40%であった。
【0051】加工助剤分散物:PD−E 2段ポリマーPA粒子の分散物を、米国特許第3,83
3,686号に記載された方法に従って製造したが、以
下の変更があった:第1段の組成は55%MMA、35
%EAおよび10%BMAであり;第2段の組成は88
%MMA、6%EAおよび6%BMAであり;第1段:
第2段の重量比は1:3であり;平均粒径は170nm
であり;かつ粒子分散物の固形分重量分率は48%であ
った。GPCにより測定したMwは3.2ミリオンg/
モルであった。DSCにより測定したポリマー全体のT
gは90℃であった。分散物の一部を粉末まで乾燥し、
分離したPAとして使用した。
【0052】加工助剤分散物:PD−F 1段ポリマー加工助剤粒子の分散物を、米国特許第3,
833,686号に記載された方法に従って製造した
が、以下の変更があった:全体的に均質な組成は、84
%MMA、4%BMAおよび12%BAであり;平均粒
径は194nmであり;かつ粒子分散物の固形分重量分
率は54%であった。GPCにより測定したMwは6.
0ミリオンg/モルであった。DSCにより測定したポ
リマー全体のTgは91℃であった。分散物の一部を粉
末まで乾燥し、分離したPAとして使用した。
【0053】加工助剤分散物:PD−G 1段ポリマー加工助剤粒子の分散物を、米国特許第3,
833,686号に記載された方法に従って製造した
が、以下の変更があった:全体的に均質な組成は、88
%MMAおよび12%BAであり;平均粒径は130n
mであり;かつ粒子分散物の固形分重量分率は38%で
あった。GPCにより測定したMwは4.5ミリオンg
/モルであった。DSCにより測定したポリマー全体の
Tgは93℃であった。分散物の一部を粉末まで乾燥
し、分離したPAとして使用した。
【0054】実施例1 80.6部のIM(94%ゴム)、7.5部の第1のP
A、11.9部の第2のPA 30%固形分量まで希釈した後、4333.33gのP
D−A IM分散物を30%固形分のPD−C PA分
散物405gと混合して、第1の水性粒子分散物を製造
した。分散物の混合物を7℃に冷却した。別の容器中
で、CaClの0.405%溶液9476.67gを
連続的に撹拌し、7℃に冷却した。一様の撹拌を維持し
ながら、第1の水性分散物をゆっくりと電解質溶液中に
注いで、第1の水性分散物を凝固させて凝固スラリーを
形成した。数分後、さらに30%固形分PD−C(第2
の水性分散物)639.68gを凝固スラリーに添加し
た。1分遅れた後、次いで631.78gのCaCl
20%溶液を、この得られた凝固スラリーに添加した。
得られた凝固スラリーを85℃に加熱し、この温度に5
分間保持し、そして室温に冷却した。スラリーをろ過
し、さらに8000gの水で洗浄した後、流動床乾燥機
を用いて粉末まで乾燥した。
【0055】実施例2 77.1部のIM(88%ゴム)、7.5部の第1のP
A、3.5部の流動助剤および11.9部の第2のPA 30%固形分量まで希釈した後、4000gのPD−B
IM分散物を、30%固形分PD−C PA分散物3
91.67g、および30%固形分PD−D流動助剤分
散物180gと混合した。分散物の混合物を42℃に加
熱した。別の容器中で、CaClの0.405%溶液
9143.33gを連続的に撹拌し、42℃に加熱し
た。一様の撹拌を維持しながら、混合物をゆっくりと電
解質溶液を含む容器中に注いだ。数分後、さらに30%
固形分PD−Cを617.18g添加した。1分遅れた
後、CaClの20%溶液609.56gを混合物に
添加した。得られた凝固スラリーを85℃に加熱し、こ
の温度に5分間保持した。実施例1と同様にして、スラ
リーを冷却し、ろ過し、洗浄し、乾燥した。
【0056】比較例3 88.1部のIM(88%ゴム)、11.9部の流動助
剤、第1または第2のPAは有しない 30%固形分量まで希釈した後、4492gのPD−B
IM分散物を40℃に加熱した。別の容器中で、Ca
Clの0.405%溶液8984gを連続的に撹拌
し、40℃に加熱した。一様の撹拌を維持しながら、分
散物をゆっくりと電解質溶液を含む容器中に注いだ。数
分後、30%固形分のPD−D流動助剤分散物606.
42gを容器に添加して混合物を作った。1分遅れた
後、CaCl の20%溶液6598.93gを混合物
に添加した。得られた凝固スラリーを85℃に加熱し、
この温度に5分間保持した。実施例1と同様にして、ス
ラリーを冷却し、ろ過し、洗浄し、乾燥した。
【0057】実施例4 実施例1、2および比較例3からの3種の粉末を、圧
縮、かさ密度および粉末粒度分布(powder pa
rticle distribution)について評
価した。かさ密度は、100ccのカップ中の粉末のグ
ラム重量を100で割って算出し、密度をg/ccで与
えた。粉末流動性は、ASTM D 1895−96に
おける、ろうと流動試験(funnel flow t
est)によって測定した。粉末圧縮は、27ccのバ
ラバラの粉末をカップに入れ、3.5kgの重りで3分
間タッピングした(tapping)後、20メッシュ
のふるい上に置き、30秒間振動させることによって測
定した。圧縮値(パーセント)は、ふるい上に残ってい
る重量を初期重量で割って100%をかけた値に等し
い。平均粒径およびスパンは、コールター LS−13
0粒子サイジング器具(Coulter LS−130
particle sizing instrume
nt)(ベックマン コールター社(Beckman
Coulter,Inc.)、ヒュラートン(Full
erton)、カリフォルニア)を用いて測定した。結
果を表1に示す。
【0058】
【表1】 表1の結果は、本発明の2種のプラスチック添加剤(実
施例1および2)が、IMおよび流動助剤粒子だけを含
む比較例3と同様の粉末密度、流動および圧縮特性を有
することを示す。
【0059】実施例5 実施例1、2および比較例3からの3種の粉末試料を、
PVC中での耐衝撃特性について評価した。実施例1お
よび2の場合には、IMが加工助剤と共に凝固されてお
り、さらに追加のPA粉末をPVC配合物に添加しなか
った。比較例3の場合には、さらに1部の乾燥PD−C
PA粉末(別々に凍結乾燥した後、真空オーブン中で
乾燥した)を配合物に添加し、それによって、すべての
3つのPVC配合物が等量の加工助剤を含んだ。各粉末
をPVCマスターバッチ配合物にブレンドして、変性配
合物を製造した(表2)。200gの各変性配合物を、
所定の温度で2−ロールミルにて8分間加工処理した
後、2分間、高温で、1MPaの圧力で、次いで3分
間、高温で、7MPaの圧力で、次いで冷却しながら5
分間、7MPaの圧力をかけることによって3mm厚さ
のプレートにプレスした。各プレートから、シャルピー
試料片(Charpy specimen)を切り出
し、0.1mm半径でノッチを付けた後、0.1mm
v−ノッチ シャルピー衝撃法(v−notch Ch
arpy Impact method)、ISO R
179に従って耐衝撃性について試験した。耐衝撃性
の結果を表3に示す。
【0060】
【表2】
【0061】
【表3】 表3の結果は、実施例1のプラスチック添加剤を用いて
最良の衝撃特性が観察されることを示す。これらの結果
はまた、PVCの耐衝撃特性が、実施例2のプラスチッ
ク添加剤粉末8phrをPVC配合物にブレンドしたと
きに、比較例3の耐衝撃性改良剤/流動助剤プラスチッ
ク添加剤の7phrをPD−CからのPA粉末1phr
と共に別にブレンドするのに比べて改善されることを示
す。
【0062】実施例6 実施例1、2および比較例3のプラスチック添加剤粉末
を、2つのパドル(paddle)を備えたブラベンダ
ータイプの混合ボウル(Brabender−type
mixing bowl)を用いてPVC加工特性に
ついて評価した。62gのPVC配合物(表2)を11
0℃でミキサーに加え、1分間平衡させた後、60rp
mの一定のパドル速度で混合しながら、毎分8℃の速度
にて最終温度190℃まで加熱した。混合物が、PVC
溶融に相当するピークトルクに達したときに、トルク
値、経過時間および溶融温度を記録した。平衡トルク値
は、混合物が、最終設定温度190℃で10分混合され
た後に記録された。結果を表4に示す。
【0063】
【表4】 表4の結果は、実施例1および2のプラスチック添加剤
は、別々にIM粉末(比較例3)およびPA粉末(PD
−C)を添加した場合に比べて、PVC配合物における
同様の加工特性を与えることを示す。
【0064】実施例7 実施例1、2および比較例3からのプラスチック添加剤
粉末を、PVC押出し物を製造するときのダイスエル
(die swell)特性へのそれらの影響について
評価した。PVC配合物(表2)を、45rpmで回転
する1段スクリューおよび0.635cmの直径の垂直
キャピラリーダイを備えた実験室規模の1軸押出機を用
いて押出した。3つのバレル帯域およびダイは、170
/180/185℃および190℃の設定温度にそれぞ
れプログラムされた。一定状態の出力速度および約18
0℃の溶融温度に達した後、押出し試料を集めた。正確
に50.8cm長さの押出し物を繰り返し集めるよう
に、高温の押出し物をダイ出口のすぐ下で切断した。等
しい長さの棒材間の重量の差は、溶融弾性およびダイ出
口での膨張の相対的程度の間接的測定として役立った。
各例を2回繰り返し、棒材の重量を平均した。結果を表
5に示す。
【0065】
【表5】 表5の結果は、実施例1および2のプラスチック添加剤
は、別々にIM粉末(比較例3)およびPA粉末(PD
−C)を添加した場合に比べて、同様の低いダイスエル
をPVC配合物において与えることを示す。したがっ
て、表3〜5の結果は、8phrの実施例1および2の
プラスチック添加剤は、7phrの粉末IMを1phr
の従来の粉末加工助剤と共に別々に添加する従来のアプ
ローチに比べて、PVCにおける加工性能を低下させる
ことなく耐衝撃性能を改善したことを示す。この場合、
PVCにおけるIMの全PHR重量を増加させずに耐衝
撃性能が改善された。
【0066】表3〜5の結果はまた、実施例1および2
のプラスチック添加剤が、IMおよびPA粉末の従来の
ブレンドより、PVC耐衝撃特性および加工性能の改善
に有効であることを示す。この場合、PVC配合物にお
けるプラスチック添加剤の有効性は、10%より多く改
善される。
【0067】実施例8〜10:凝固実験 比較例8 87.5部のIM(94%ゴム)、12.5部の第1の
PA、第2のPAはなし 30%固形分量まで希釈した後、600gのPD−Aを
10%固形分のPD−C 257gと混合した。得られ
た第1の水性分散物を10℃に冷却した。別の容器中
で、CaClの0.405%溶液1200gを連続的
に撹拌し、10℃に冷却した。一様の撹拌を維持しなが
ら、第1の水性分散物をゆっくりと電解質溶液中に注い
だ。1分遅れた後、CaClの20%溶液80gを混
合物に添加した。得られた凝固スラリーを95℃に加熱
し、この温度に5分間保持した。室温に冷却後、試料を
ろ過し、さらに500gの水で洗浄し、次いで流動床乾
燥機で乾燥した。得られた粉末の特性は表6に示され
る。
【0068】実施例9 87.5部のIM(94%ゴム)、第1のPAなし、1
2.5部の第2のPA PD−CをPD−Aとプレミックスせず、最終的な20
%CaCl溶液の添加の直前に凝固分散物に添加した
こと以外は実施例8に記載したのと同様にして、凝固ブ
レンドを製造した。得られた粉末の特性は表6に示され
る。
【0069】実施例10 87.5部のIM(94%ゴム)、第1のPAなし、1
2.5部の第2のPA PD−CをPD−Aとプレミックスせず、20%CaC
溶液を添加した後に凝固分散物に添加したこと以外
は実施例9に記載したのと同様にして、凝固ブレンドを
製造した。得られた粉末の特性は表6に示される。 実施例11 実施例8〜10で製造した粉末について、圧縮、粉末粒
径および分布、ならびにかさ密度を、実施例4に記載し
たようにして測定した。結果を表6に示す。
【0070】
【表6】 表6の結果は、第2の水性粒子分散物を、第1の水性粒
子分散物の凝固後に混合物に添加したときに、最良の粉
末圧縮特性(0%圧縮)が得られることを示す。
【0071】実施例12〜14 87.5部のIM(94%ゴム)、8.5部の第1のP
A、4部の第2のPA:種々のPA 実施例8に記載された方法に従って、94%ゴムのIM
分散物(PD−A)を、PA分散物PD−E、PD−F
およびPD−Gと共に5℃で凝固させた。各実施例にお
いて、IMの重量分率は87.5部であり、加工助剤の
全重量分率は12.5部であった(表7)。最初の凝固
で使用されたCaCl濃度は0.6%であり、最初の
凝固工程の前に全PAの68%(第1のPAとして8.
5部の量)がIM分散物とまず混合されるように、各P
A分散物の量を分けた。残りの32%の各PA分散物
(第2のPAとして4.0部の量)を、最初の凝固工程
後でかつ20%CaCl溶液の添加前に加えた。実施
例8の記載に従って、スラリーを加熱し、乾燥した。実
施例12〜14の粉末を、実施例4に記載したようにし
て粉末特性について分析した。結果を表8に示す。
【0072】
【表7】
【0073】
【表8】 表8の結果は、種々の加工助剤が94%ゴムのIMと共
に凝固されて優れた粉末特性を有するプラスチック添加
剤を与えることができることを示す。240〜270ミ
クロンの範囲のスラリーの平均粒径は、速いろうと流動
時間を与える。スラリーの粒径(p.s.)スパンは、
1.6〜2.1の範囲であり、これはスラリーの粒径分
布が平均p.s.付近で狭いことを示す。したがって、
これらの粉末は容易に取り扱われ、粉塵がない。
【0074】実施例15 実施例12〜14および比較例3の粉末を、実施例6に
記載したようにして、PVC加工特性への影響について
評価した。結果を表9に示す。
【0075】
【表9】 表9の結果は、実施例12、13および14のプラスチ
ック添加剤が、7phrのIM/流動助剤粉末および
0.9phrのPA粉末を含む従来のプラスチック添加
剤粉末ブレンドと同様の加工特性を、PVC中7.2p
hrの濃度で与えることを示す。
【0076】実施例16 実施例13および14の粉末を、実施例5に記載した方
法に従って、PVCの耐衝撃特性への影響について評価
した。結果を表10に示す。
【0077】
【表10】 表10の結果は、実施例13および14のプラスチック
添加剤が、7phrのIM/流動助剤粉末および0.9
phrのPA粉末を含む従来のプラスチック添加剤粉末
ブレンドと同様の加工特性を、PVC中7.2phrの
濃度で与えることを示す。
【0078】実施例17 実施例12〜14および比較例3の粉末を、実施例7に
記載されているようにして、ダイスエル特性について評
価した。押出機のバレル温度は175/185/190
℃に設定し、ダイ温度は195℃であった。結果を表1
1に示す。
【0079】
【表11】 表11の結果は、実施例12〜14のプラスチック添加
剤は、別々に7.0phrのIM粉末(比較例3)およ
びPD−Eから製造されたPA粉末0.9phrを用い
る場合に比べて同様の低いダイスエルをPVC配合物に
おいて与えることを示す。したがって表7〜11の結果
は、8phrの実施例12〜14のプラスチック添加剤
は、0.9〜1.0phrの従来の粉末加工助剤と共に
7〜7.2phrの粉末IMを別々に添加する従来のア
プローチに比べて、PVCにおける加工性能を低下させ
ることなく耐衝撃性能を改善することを示す。この場
合、PVCにおいて変性剤の全重量を増加せずに(故
に、費用を増大させずに)、耐衝撃性能が改善される。
【0080】実施例18 実施例12〜14のプラスチック添加剤粉末を、PVC
の溶融強度および溶融伸びへの影響について評価した。
粉末を実施例5のPVCマスターバッチとブレンドし、
バレル設定温度175/185/195℃およびダイ設
定温度195℃で、50rpmで回転する1軸の実験室
規模の押出機を用いて押出した。PVC配合物を、小さ
い2mm直径のキャピラリー垂直ダイを通して毎分約1
4gの速度で押出した。ダイを出るポリマー溶融ストラ
ンドをレオテンスタイプ(Rheotens−typ
e)の測定装置に供給し、ホットメルトの引張り特性を
記録した。結果を表12に示す。
【0081】
【表12】 表12の結果は、比較例3のプラスチック添加剤(IM
および流動助剤で、加工助剤なし)を含むPVCの溶融
特性(溶融引張り強度および溶融ドロー比)が、比較例
3のIMおよびPD−E加工助剤の分離した組合せに比
べて低下することを示す。さらに、7.2phrの実施
例12、13および14のプラスチック添加剤は、全部
で7.9phrの分離したIMおよびPA粉末の場合に
比べて同様のPVC溶融特性を与える。したがって表7
〜12の結果は、7.2phrの実施例12〜14のプ
ラスチック添加剤は、7phrのIMおよび0.9ph
rのPAを別々に添加する従来のアプローチに比べて同
様のPVCにおける耐衝撃特性ならびに加工性能を与え
ることを示す。したがって本発明のプラスチック添加剤
粉末は驚くべきことに、分離したIMおよびPA粉末を
用いる従来のアプローチよりも有効である。
【0082】比較例19 77.1部のIM(96%ゴム)、7.5部の第1のP
A、3.5部の流動助剤および11.9部の第2のPA ゴムのコア比を耐衝撃性改良剤全体の96%まで増やし
たこと以外は、PD−Aにおけるようにして、IM分散
物を製造した。実施例2の方法により得られた分散物を
5〜23℃の種々の温度で凝固させる試みの結果、大量
のゴム状粘着性の非流動物質が得られた。 比較例20 77.1部のIM(74nm、94%ゴム)、7.5部
の第1のPA、3.5部の流動助剤および11.9部の
第2のPA 平均粒径を130nmから74nmに減らしたこと以外
は、PD−Aにおけるようにして、IM分散物を製造し
た。実施例2の方法により得られた分散物を5〜23℃
の種々の温度で凝固させる試みの結果、大量のゴム状粘
着性の非流動物質が得られた。
【0083】実施例21 77.1部のIM(245nm、88%ゴム)、7.5
部の第1のPA、3.5部の流動助剤および11.9部
の第2のPA 平均粒径を130nmから245nmに増やしたこと以
外はPD−Bにおけるようにして、IM分散物を製造し
た。23℃にて実施例2の方法によってPD−C PA
分散物およびPD−D流動助剤分散物を用いて得られた
分散物を凝固すると、その結果、自由に流動する粉末が
得られた。 実施例22 77.1部のIM(80%ゴム)、7.5部の第1のP
A、3.5部の流動助剤および11.9部の第2のPA ゴムのコアの量を全ポリマーの80%に減らしたこと以
外はPD−Bにおけるようにして、コポリマー分散物を
製造した。63℃にて実施例2の方法によって得られた
分散物を凝固すると、その結果、自由に流動する粉末が
得られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 モリス・クリストファー・ウィルス アメリカ合衆国ペンシルバニア州19152, フィラデルフィア,ランドン・ストリー ト・8398 (72)発明者 ロバート・ウィリアム・コイル アメリカ合衆国ペンシルバニア州18976, ウォーリントン,フォーン・レーン・2640

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂において耐衝撃性改良特性
    と加工特性の組合せを与えるプラスチック添加剤粉末組
    成物であって、該組成物が (a)100nmより大きい平均粒径を有する耐衝撃性
    改良剤粒子50〜98重量部; (b)第1の加工助剤粒子0〜48重量部;および (c)第2の加工助剤粒子2〜50重量部を含み、 該第2の加工助剤粒子の組成は、該第1の加工助剤粒子
    の組成と同じかまたは異なり、 該耐衝撃性改良剤粒子、該第1の加工助剤粒子および該
    第2の加工助剤粒子の全重量部は100に等しい前記組
    成物。
  2. 【請求項2】 耐衝撃性改良剤粒子を82〜93重量部
    含む請求項1記載の組成物。
  3. 【請求項3】 耐衝撃性改良剤粒子が、 少なくとも1種のゴム状コアポリマー80〜96重量
    部、および少なくとも1種の硬質シェルポリマー4〜2
    0重量部を含む請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂において耐衝撃性改良特性
    と加工特性の組合せを与えるプラスチック添加剤粉末組
    成物であって、該組成物が (a)100nmより大きい平均粒径を有する耐衝撃性
    改良剤粒子であって、少なくとも1種のゴム状ポリマー
    89〜94重量部、および少なくとも1種の硬質ポリマ
    ー6〜11重量部を含む該耐衝撃性改良剤粒子82〜9
    3重量部; (b)100nmより大きい平均粒径を有する第1の加
    工助剤粒子であって、1,000,000g/モルより
    大きい分子量を有する該第1の加工助剤粒子5〜10重
    量部;および (c)100nmより大きい平均粒径を有する第2の加
    工助剤粒子であって、1,000,000g/モルより
    大きい分子量を有する該第2の加工助剤粒子2〜8重量
    部を含み、 該第2の加工助剤粒子の組成は、該第1の加工助剤粒子
    の組成と同じかまたは異なり、 該耐衝撃性改良剤粒子、該第1の加工助剤粒子および該
    第2の加工助剤粒子の全重量部は100に等しい前記組
    成物。
  5. 【請求項5】 熱可塑性樹脂において耐衝撃性改良特性
    と加工特性の組合せを与えるプラスチック添加剤粉末を
    製造する方法であって、該方法が (a)(i)100nmより大きい平均粒径を有する耐
    衝撃性改良剤粒子50〜98重量部;および(ii)第
    1の加工助剤粒子0〜48重量部を含む第1の水性粒子
    分散物を製造し; (b)第1の水性粒子分散物を凝固させて、凝固スラリ
    ーを形成させ; (c)第2の水性粒子分散物を凝固スラリーに添加し、 該第2の水性粒子分散物は、第2の加工助剤粒子2〜5
    0重量部を含み、 該第2の加工助剤粒子の組成は、該第1の加工助剤粒子
    の組成と同じかまたは異なり、また該耐衝撃性改良剤粒
    子、該第1の加工助剤粒子および該第2の加工助剤粒子
    の全重量部は100に等しく;さらに (d)凝固スラリーを5重量%未満の水分含量まで乾燥
    して、自由に流動する粉末を形成する工程を含む前記方
    法。
  6. 【請求項6】 第1の水性分散物が、 耐衝撃性改良剤粒子80〜95重量部、および第1の加
    工助剤粒子3〜18重量部を含む請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 工程(b)の凝固スラリーを、0〜45
    ℃の範囲の温度で形成する請求項5記載の方法。
  8. 【請求項8】 工程(c)の後の凝固スラリーが、15
    0〜400ミクロンの範囲の平均スラリー粒径および
    3.0未満の粒径分布スパンを有する請求項5記載の方
    法。
  9. 【請求項9】 (A)熱可塑性樹脂、ならびに(B)熱
    可塑性樹脂において耐衝撃性改良特性と加工特性の組合
    せを与えるプラスチック添加剤粉末組成物であって、
    (a)100nmより大きい平均粒径を有する耐衝撃性
    改良剤粒子50〜98重量部;(b)第1の加工助剤粒
    子0〜48重量部;および(c)第2の加工助剤粒子2
    〜50重量部を含み、 該第2の加工助剤粒子の組成は、該第1の加工助剤粒子
    の組成と同じかまたは異なり、 該耐衝撃性改良剤粒子、該第1の加工助剤粒子および該
    第2の加工助剤粒子の全重量部が100に等しい前記組
    成物、を含む熱可塑性樹脂ブレンドであって、 該(A):(B)の重量比が1:99〜99:1の範囲
    にある前記熱可塑性樹脂ブレンド。
  10. 【請求項10】 熱可塑性樹脂を改質する方法であっ
    て、(I)(A)熱可塑性樹脂、ならびに(B)熱可塑
    性樹脂において耐衝撃性改良特性と加工特性の組合せを
    与えるプラスチック添加剤粉末組成物であって、(a)
    100nmより大きい平均粒径を有する耐衝撃性改良剤
    粒子50〜98重量部;(b)第1の加工助剤粒子0〜
    48重量部;および(c)第2の加工助剤粒子2〜50
    重量部を含み、 該第2の加工助剤粒子の組成は、該第1の加工助剤粒子
    の組成と同じかまたは異なり、さらに、 該耐衝撃性改良剤粒子、該第1の加工助剤粒子および該
    第2の加工助剤粒子の全重量部が100に等しい前記組
    成物を溶融ブレンドすることを含み、 該(A):(B)の重量比が1:99〜99:1の範囲
    にある前記方法。
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