JP2001181337A - ビニル系ポリマー中の未反応モノマーの低減方法および未反応モノマーの低減されたトナー用樹脂 - Google Patents

ビニル系ポリマー中の未反応モノマーの低減方法および未反応モノマーの低減されたトナー用樹脂

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリマー中に残留する未反応モノマーを、特
別な装置および熱エネルギー等を必要とすることなく、
低コストでかつ効率的に低減する方法を提供する。 【解決手段】 水性媒体中にビニル系ポリマーが粒子状
で分散されてなる水性分散液に、該ビニル系ポリマー中
に含まれる未反応モノマーを水溶化せしめ得る水溶性無
機塩を加えて未反応モノマーを水溶化せしめた後、水性
媒体と共に未反応モノマーを除去することを特徴とする
ビニル系ポリマー中の未反応モノマーの低減方法、およ
び該方法によって未反応モノマーが低減されたビニル系
ポリマーを構成成分とするトナー用樹脂。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特殊な装置、複雑
な工程を必要とすることなく、ポリマー中に残留する未
反応モノマーを効率的に低減する方法、およびその方法
によって未反応モノマーが低減されたポリマーを構成成
分とするトナー用樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】ビニル系ポリマーは、ビニル系モノマー
を塊状重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、分散重合
等の重合方法で重合することによって製造されるのが一
般的であるが、これらの重合方法においては、ビニル系
モノマーを100%の重合率で完全に重合させることは
困難で、多くの場合、ポリマー中に重合にあずからない
未反応モノマーが残留するのが普通である。ポリマー中
に残留する未反応モノマーは、ポリマーの機械的特性、
熱的特性ないしは化学的特性などを損なう他、該ポリマ
ーを取り扱う際、あるいは製品となった際に不快臭を生
じるという問題がある。このため、従来より、ポリマー
中から未反応モノマーを除去する方法がいくつか提案さ
れている。
【0003】例えば、特公平4−55203号公報に、
ポリマー中に未反応モノマーが残留すると、溶融混練加
工の際やポリマー溶液の調製時に臭気が発生し問題であ
るとの指摘がなされており、これを解決するために、ポ
リマー粒子を含む水性スラリーを、懸濁分散剤、および
非イオン界面活性剤またはポリプロピレングリコールあ
るいはその誘導体の存在下に蒸留して未反応モノマーを
留去する方法が提案されている。
【0004】また、特開平1−70765号公報に、電
子写真の現像剤に用いられるトナー用樹脂から未反応モ
ノマーを除去する方法として、懸濁重合後、得られる樹
脂のガラス転移温度以上の温度で加熱し、重合終了時の
水量の5〜50重量%の水を水蒸気として留去すること
によって未反応モノマーを低減する方法が提案されてい
る。
【0005】さらに、特開昭61−228012号公報
に、変性スチレン系重合反応混合物より未反応単量体お
よびその他揮発分を除去するための方法として、多管式
熱交換器型予熱器と脱揮発槽を直結した構成とした揮発
分分離装置を2段連結し、2段階で未反応単量体および
揮発分を除去する方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記特公平4−552
03号公報および特開平1−70765号公報に記載の
方法は、いずれも水蒸気蒸留によって未反応モノマーを
除去しようとするものであるので、水蒸気蒸留のための
多量の熱エネルギーを必要とし、未反応モノマーの除去
コストが増大するという問題がある。また、特開昭61
−228012号公報に記載の方法は、特別の装置、お
よびこれに付随して脱気のための減圧ポンプ等の装置を
必要とし、さらには重合反応混合物を予熱するためのエ
ネルギー消費も必要となり、前記同様処理コストが増大
するという問題がある。
【0007】従って、本発明は、ビニル系ポリマー中の
未反応モノマーを低減するのに、特別な装置および熱エ
ネルギー等を必要とすることなく、低コストでかつ効率
的におこなうことのできる方法の提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明のビニ
ル系ポリマー中の未反応モノマーの低減方法は、水性媒
体中にビニル系ポリマーが粒子状で分散されてなる水性
分散液に、該ビニル系ポリマー中に含まれる未反応モノ
マーを水溶化せしめ得る水溶性無機塩を加えて未反応モ
ノマーを水溶化せしめた後、水性媒体と共に未反応モノ
マーを除去することを特徴とする。そして、この方法に
おいては、水溶性無機塩が、水性分散液中のビニル系ポ
リマー100重量部に対し0.5〜30重量部の範囲で
用いるのが好ましく、また、該水溶性無機塩が無水重亜
硫酸ソーダであるのが好ましく、さらには、水溶性無機
塩による未反応モノマーの水溶化を、水性分散液中に含
有するポリマーのガラス転移点〜150℃の温度下でお
こなうのが好ましい。また、本発明のトナー用樹脂は、
上記方法によって未反応モノマーが低減されたビニル系
ポリマーを構成成分とすることを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明におけるビニル系ポリマー
の例としては、スチレン、α−メチルスチレンなどの芳
香族ビニルモノマー、メタクリル酸エステル、アクリル
酸エステルなどのアクリル系モノマーの単独重合体もし
くは共重合体が挙げられるが、これらに限定されるもの
ではなく、上記モノマーに該モノマーと共重合可能な他
の重合性モノマー、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、塩化ビニル、アクリロニトリルなどを共重合体
せしめてなるポリマーも本発明のビニル系ポリマーとす
ることができる。また、これらビニル系ポリマーは、非
架橋ポリマーまたは架橋ポリマーのいずれであっても良
い。
【0010】上記ビニル系ポリマーは、水性媒体中に粒
子状で懸濁もしくは分散していることが必要であるが、
その粒子径について特に限定するものではない。しか
し、その粒子径が小さすぎると最終工程におけるポリマ
ー粒子の濾過、脱水、乾燥といった後処理工程での作業
性が低下するといった欠点が生じるようになり、反対に
粒子径が大きすぎると粒子内部に残留する未反応モノマ
ーの除去が難しく、その低減効果が期待できなくなるの
で、本発明においては、水性分散液中に含有するポリマ
ー粒子の粒子径は、0.01〜3000μmの範囲であ
るのが好ましい。
【0011】なお、上記ビニル系モノマーを通常の乳化
重合法で重合した場合、一般的には0.05〜10μm
の範囲のポリマー粒子が生成し、また通常の懸濁重合法
で重合した場合には一般的には1〜1000μmの範囲
のポリマー粒子が生成し、いずれも上記好ましい粒子径
範囲に含まれるので、これら乳化重合、懸濁重合によっ
て得られた分散液を、そのまま本発明の水性分散液とし
て用いることができる。また、ビニル系ポリマーが塊状
重合、溶液重合等の方法で得られた場合には、これを上
記好ましい粒子径範囲となるように粉砕し、必要ならば
適宜の分散剤の存在下に水性媒体中に懸濁もしくは分散
することによって本発明の水性分散液とすることができ
る。
【0012】また、ビニル系ポリマー粒子を含む水性分
散液の水性媒体としては、水のみ、または水と水溶性有
機溶媒(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、アセトンなど)との混合物とすることができ
る。水溶性有機溶媒混合物の場合、該有機溶媒が多すぎ
ると未反応モノマーを水溶化する際の水溶性無機塩の溶
解性が低下し、あるいは分散液の分散系が壊れたりする
ことがあるので、該有機溶媒は分散媒体中50重量%を
超えない範囲で含有するのが好ましい。
【0013】また、上記水性媒体には、ビニル系ポリマ
ーの分散状態を安定化する目的で、分散剤を添加するこ
とが好ましい。分散剤としては、例えば、部分鹸化ポリ
ビニルアルコール、ポリメタクリル酸のナトリウム塩、
ポリアクリル酸のナトリウム塩等の水溶性高分子、硫酸
バリウム、硫酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸カルシ
ウム等の水に難溶性または不溶性の無機塩などが挙げら
れる。
【0014】水溶性無機塩による未反応モノマーの水溶
化は、ビニル系ポリマー粒子を含む水性分散液に、該水
溶性無機塩を、必要ならば水溶液として加えることによ
っておこなうことができる。この場合の水溶性無機塩の
添加量は、分散液中のビニル系ポリマー100重量部に
対し0.5〜30重量部の範囲とするのが好ましく、1
〜10重量部の範囲とするのがさらに好ましい。水溶性
無機塩の添加量が0.5重量部より少ないと、未反応モ
ノマーの水溶化が充分におこなわれず、これとは反対に
30重量部より多くなると分散液の分散系が壊れる恐れ
が生じる他、未反応モノマーの低減効果はその添加量に
比例した程には大きくならず不経済である。
【0015】本発明において用いることのできる水溶性
無機塩は、未反応モノマーを水溶化できるものであれば
よく、具体例としては、無水重亜硫酸ソーダ、無水重亜
硫酸カリウム、無水重亜硫酸アンモニウムなどが挙げら
れる。中でも、市場での入手のし易さ、取扱いの容易さ
などの点で無水重亜硫酸ソーダを用いるのが好ましい。
【0016】なお、上記水溶性無機塩による水溶化にお
いては、該水溶性無機塩の多量の添加によって水性分散
液のpHを著しく変動させることがあり、このため該水
性分散系を壊したり、あるいは水溶性無機塩自体が分解
したりすることがあるので、水溶性無機塩の添加に際し
ては、水性分散液のpHを5〜11の範囲となるように
適宜調整するのが好ましい。また、水溶性無機塩による
水溶化においては、水溶化をさらに促進させるため、水
性分散液に酸化剤(例えば、有機過酸化物)を加えてお
くのが好ましい。
【0017】本発明における未反応モノマーの水溶化
は、常温でおこなっても良いが、水溶化の効率を高める
ために加熱下でおこなうのが好ましい。その際の温度条
件について特に限定するものではないが、水性分散液中
に含まれるビニル系ポリマーのガラス転移点以上の温度
でかつ150℃以下の温度条件下でおこなうのが好まし
い。水溶化のための温度がガラス転移点以上であると、
ポリマー粒子内部の未反応モノマーが粒子表面に浸出し
易くなり、水溶性無機塩との接触の機会が増大し、未反
応モノマーの低減効果がより大きくなるので好ましい。
【0018】特に、本発明の方法においては、乳化重
合、懸濁重合、分散重合などによって調製された分散液
をそのまま用いることができるので、これら重合操作終
了直後の分散液が加熱状態にある時に、水溶性無機塩を
加えて水溶化工程を実施するようにすれば、水溶化促進
のための水性分散液の加熱を改めておこなう必要がない
から、エネルギーロスのないきわめて有利な方法という
ことができる。従って、本発明の未反応モノマーの低減
方法は、乳化重合、懸濁重合、分散重合などの重合操作
に引き続いておこなうのに特に適している。
【0019】本発明における未反応モノマーの水溶化
は、上記ビニル系ポリマー粒子を含有する水性分散液に
水溶性無機塩の所定量を加えて、攪拌等により該分散液
を均一化することによっておこなうことができる。その
際の水溶化の処理時間について特に限定するものではな
いが、水性分散液の温度が高くなるにつれて短時間とす
ることができる。一般的には分散液が常温付近の場合で
2〜10時間程度、ガラス転移点ないしそれ以上の温度
の場合で10分〜4時間程度の処理時間とするのが好ま
しい。かくして水溶化処理の終了したビニル系ポリマー
粒子含有分散液からは、常法にしたがい、ポリマー粒子
を濾別し、水洗、脱水などの操作を適宜おこなうことに
より、水溶化した未反応モノマーは水性媒体と共に除去
され、未反応モノマーの低減したビニル系ポリマーが得
られる。
【0020】以上のような本発明の方法によって得られ
たビニル系ポリマーは、未反応モノマーが殆ど残留しな
い程度にまで低減されているので、未反応モノマーに起
因する臭気の発生は全く無いかあるいはあったとしても
極めてわずかであり、したがって、該ポリマーが溶融状
態となるような加工条件もしくは使用条件をともなう種
々の用途にも好ましく用いることができる。
【0021】例えば、電子写真の分野で用いられるトナ
ーは、一般的には樹脂およびその他のトナー構成成分を
溶融混練する工程を経て製造され、また紙面上に形成さ
れたトナー画像はヒートローラー等で熱融着させて定着
されるが、このような溶融状態の繰り返しを伴う電子写
真のトナー用樹脂として、上記本発明の方法によって得
られるビニル系ポリマーは特に好ましく用いることがで
きる。
【0022】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する。
なお、以下の実施例の配合処方において、各成分の配合
量、共重合比は特に断りのない限り重量部で示した。ま
た、「部」は特に断りのない限り「重量部」を示す。
【0023】[実施例1〜6、比較例1]スチレン80
部、n−ブチルアクリレート20部、ジビニルベンゼン
0.5部、ベンゾイルパーオキサイド3部、t−ブチル
パーベンゾエイト0.5部からなるモノマー混合物を、
純水250部、部分鹸化ポリビニルアルコール(日本合
成化学工業社製、ゴーセノールGH−20)0.2部か
らなる水相に添加し、攪拌下、130℃に昇温してオー
トクレーブ反応にて懸濁重合を1時間おこない、ガラス
転移温度(Tg)60℃、平均粒子径150μmのポリ
マー粒子を含有する分散液を得た。上記で得た分散液
に、下記表1の配合処方にしたがって無水重亜硫酸ソー
ダ(SBS)を加え、分散液のpHが5〜9になるよう
に苛性ソーダで調整し、それぞれの条件(処理温度×処
理時間)で水溶化処理をおこない、濾過後、洗浄、脱
水、乾燥してポリマーを得た。得られたポリマーについ
て残留する未反応モノマー量をガスクロマトグラフによ
り測定した。測定結果を下記表1に示した。
【0024】
【表1】
【0025】[実施例7]スチレン・2−エチルへキシ
ルアクリレート・n−ブチルメタクリレート共重合体
(共重合比=70:10:20、Mn=14,000、
Mw=294,000、Tg=70℃)を粉砕した粒子
(平均粒子径=500μm)100部を、純水300
部、ゴーセノールGH−20(実施例1に同じ)0.3
部からなる水相に分散させた後、無水重亜硫酸ソーダ3
部、25%苛性ソーダ水溶液2.5部を加え、90℃で
2時間水溶化処理をおこない、濾過、洗浄、脱水、乾燥
をおこなってポリマーを得た。得られたポリマーに残留
する未反応モノマー量をガスクロマトグラフにより測定
し、測定結果を表2に示した。
【0026】[実施例8]懸濁重合で得たメチルメタク
リレートポリマー粒子(Mn=17,000、Mw=1
15,000、Tg=100℃、平均粒子形=80μ
m、ポリマー粒子中の未反応モノマー量=12,000
ppm)100部を、純水300部、ゴーセノールGH
−20(実施例1に同じ)0.3部からなる水相に分散
させた後、無水重亜硫酸ソーダ6部、25%苛性ソーダ
水溶液5部を加え、オートクレーブ中120℃で3時間
水溶化処理をおこない、濾過、洗浄、脱水、乾燥をおこ
なってポリマー重合体を得た。得られたポリマーに残留
する未反応モノマー量をガスクロマトグラフにより測定
し、測定結果を表2に示した。
【0027】[実施例9]スチレン・ブチルアクリレー
ト共重合体エマルジョンに硝酸カルシウムを加えて塩析
して得た重合体(共重合比=75:25、Mn=57
0,000、Mw=1,780,000、Tg=70
℃、共重合ポリマー中の未反応モノマー量=3,000
ppm)100部を、純水500部、ゴーセノールGH
−20(実施例1に同じ)0.4部からなる水相に分散
させた後、無水重亜硫酸ソーダ4部、25%苛性ソーダ
水溶液4部を加え、オートクレーブを用い110℃で1
時間水溶化処理をおこない、濾過、洗浄、脱水、乾燥し
てポリマーを得た。得られたポリマーに残留する未反応
モノマー量をガスクロマトグラフにより測定し、測定結
果を表2に示した。
【0028】[実施例10]スチレン・ブチルアクリレ
ート共重合体エマルジョン(共重合比=80:20、M
n=80,000、Mw=3,470,000、Tg=
70℃、共重合ポリマー中の未反応モノマー量=800
ppm、ポリマー濃度20重量%)500部(ポリマー
100部)に、無水重亜硫酸ソーダ8部、25%苛性ソ
ーダ水溶液8部を加え、90℃で2時間水溶化処理をお
こなった後、硝酸カルシウムを加えて塩析し、濾過、洗
浄、脱水、乾燥をおこなってポリマーを得た。得られた
ポリマーに残留する未反応モノマー量をガスクロマトグ
ラフにより測定し、測定結果を表2に示した。
【0029】[比較例2]実施例7において、無水重亜
硫酸ソーダを加えないことを除いて全く同様の処理をお
こない、得られたポリマーの未反応モノマー量を同様に
測定し、測定結果を表2に示した。
【0030】
【表2】
【0031】[実施例11]実施例1で得たポリマー8
0部、カーボンブラック(三菱化学社製、MA−10
0)4部、電荷制御剤(オリエント化学社製、ボントロ
ンS−34)2.4部、ポリプロピレン(三洋化成工業
社製、ビスコール550P)1.6部を混合し、熱ロー
ルミキサー(東洋精機社製、ラボプラストミル)を用い
て130℃で熱混練し、冷却後粉砕、分級して平均粒径
8〜10μmトナーAを得た。また、比較例1のポリマ
ーを用い、トナーAと同様の方法でトナーBを得た。以
上で得たトナーAおよびトナーBについて、未反応モノ
マー量(ガスクロマトグラフにより測定)、臭気(パネ
ラーによる官能テスト)、保存性(50℃×24時間放
置によるブロッキングの有無)について試験し、試験結
果を下記表3に示した。
【0032】
【表3】
【0033】上記表3の記号説明 臭気; ○:臭気を感じない、△:わずかに臭気を感
じる 保存性; ○:良好、×:ブロッキング発生
【0034】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のビニル
系ポリマー中の未反応モノマーの低減方法は、ビニル系
ポリマーを粒子状で含有する水性分散液に、未反応モノ
マーを水溶化することのできる水溶性無機塩を加える方
法を採用することによって、ポリマー中の未反応モノマ
ーを効率的かつ確実に低減することができる。しかも、
本発明の方法には、何ら特別の装置を必要とせず、また
必ずしも熱エネルギーを必要としないから、未反応モノ
マーの低減がきわめて低コストでおこなえるという特徴
がある。また、本発明の方法によって得られたビニル系
ポリマーは、電子写真法におけるトナー用樹脂とした場
合、トナー製造時およびコピーの際の定着時の臭気の問
題が解消され、かつトナー特性の改善にも寄与するなど
優れた特徴を有するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 正夫 埼玉県北葛飾郡鷲宮町桜田5−13−1 藤 倉化成株式会社開発研究所内 (72)発明者 久木元 豊 東京都港区芝公園2−6−15 藤倉化成株 式会社内 Fターム(参考) 2H005 AA01 AB02 CA04 CB20 EA03 EA07 4J100 AB02P AB03P AL01P CA01 EA06 GB01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性媒体中にビニル系ポリマーが粒子状
    で分散されてなる水性分散液に、該ビニル系ポリマー中
    に含まれる未反応モノマーを水溶化せしめ得る水溶性無
    機塩を加えて未反応モノマーを水溶化せしめた後、水性
    媒体と共に未反応モノマーを除去することを特徴とする
    ビニル系ポリマー中の未反応モノマーの低減方法。
  2. 【請求項2】 水溶性無機塩が、ビニル系ポリマー10
    0重量部に対し0.5〜30重量部であることを特徴と
    する請求項1記載のビニル系ポリマー中の未反応モノマ
    ーの低減方法。
  3. 【請求項3】 水溶性無機塩が、無水重亜硫酸ソーダで
    あることを特徴とする請求項1または請求項2記載のビ
    ニル系ポリマー中の未反応モノマーの低減方法。
  4. 【請求項4】 未反応モノマーの水溶化を、水性分散液
    中に含有されるビニル系ポリマーのガラス転移点以上、
    150℃以下の温度下で行うことを特徴とする請求項1
    記載のビニル系ポリマー中の未反応モノマーの低減方
    法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4いずれか一項に記載の
    方法によって未反応モノマーが低減されたビニル系ポリ
    マーを構成成分とすることを特徴とするトナー用樹脂。
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