JP2001180250A - 空気案内ダクト - Google Patents

空気案内ダクト

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JP2001180250A
JP2001180250A JP37180999A JP37180999A JP2001180250A JP 2001180250 A JP2001180250 A JP 2001180250A JP 37180999 A JP37180999 A JP 37180999A JP 37180999 A JP37180999 A JP 37180999A JP 2001180250 A JP2001180250 A JP 2001180250A
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guide duct
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air guide
duct
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Toshiyuki Koyama
利幸 小山
Hiroshi Suzuki
浩 鈴木
Eiji Yamamoto
英治 山本
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Inoac Corp
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Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸音特性、断熱特性および防振特性の何れに
ついても飛躍的に特性改善がなされた新たな構成に係る
空気案内ダクトを提供する。 【解決手段】 各種の車両内装部材10の内側に配設さ
れ、この車両内装部材に開設した空気吹出口16および
車両搭載のエアコンユニット12の空気送出口14を連
通接続して、エアコンユニット12からの調温空気を該
空気吹出口16へ案内するようにした空気案内ダクト2
2において、この空気案内ダクト22は、ダクトに必要
な形状が付与されると共に、その形状を保持し得る剛性
を備えた外層シート24と、この外層シート24の内面
に全面的に貼着されて吸音・断熱機能を果たす内層シー
ト26とから構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空気案内ダクト
に関し、更に詳細には、車両の乗員室におけるインスト
ルメントパネルやフロアコンソールその他天井パネル等
の各種車両内装部材の内側等に配設されて、エアコンユ
ニットからの調温空気を該車両内装部材の所要位置に設
けた空気吹出口へ案内する空気案内ダクトの改良に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】乗用車等の乗員室内部には、計器盤や空
調操作盤その他オーディオ機器等を設置したインストル
メントパネル、運転席と助手席との間の床面に設置され
るフロアコンソール、乗員室天井に取付けられる天井パ
ネル等の各種車両内装部材が装着され、これら各種の車
両内装部材に開設した空調用の空気吹出口から調温空気
が吹き出されるようになっている。
【0003】例えば図5に示すように、インストルメン
トパネル10の内部にエアコンユニット12が搭載さ
れ、該ユニット12の空気送出口14は、該インストル
メントパネル10の適所に開設した乗員室向け空気吹出
口16に空気案内ダクト18を介して連通接続されてい
る。またインストルメントパネル10のフロントガラス
20に近接した部位には、デフロスタ用空気吹出口16
が開設され、前記エアコンユニット12の空気送出口1
4に分岐接続する別の空気案内ダクト18に連通接続さ
れている。なお車両の種類によっては、図示しないが前
記フロアコンソールや天井パネル等に乗員室向け空気吹
出口が開設され、この空気吹出口と車両搭載のエアコン
ユニットとを内装の空気案内ダクトにより接続するよう
にした構成も採用されている。
【0004】従来の空気案内ダクトは、前述の如くイン
ストルメントパネルやフロアコンソール等の各種車両内
装部材に配設し得るように矩形状や円筒形状その他異形
状の中空体であって、ポリエチレン(PE)等を材質とす
るパリソンを射出成形または押出成形し、このパリソン
をブロー成形機でブロー成形することで製造されてい
る。このような空気案内ダクトは、ダクトに必要とされ
る適宜の剛性を有し、軽量かつ低コストで成形し得るた
め広く実施されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで従来の空気案
内ダクトは、エアコンユニットからの送気音が乗員室
へ漏れて耳障りであったり、内外の温度差に起因して
ダクト内壁に結露が発生したり、また他部材との接触
により不快な異音が発生し易い、等の様々な問題を内在
している。これに関連して出願人は、発泡ポリエチレン
シートを樋状に成形してダクトの上部半体および下部半
体を作成し、これら上部半体および下部半体の長手端部
を接合することで空気案内ダクトとする技術について、
特願平11−211269号として出願した。この発泡
ポリエチレンシートを素材とする空気案内ダクトは、従
来のポリエチレン材質の空気案内ダクトに比べれば、吸
音特性、断熱特性、防振特性が向上しているために、前
記〜の欠点は軽減されるに至っている。
【0006】しかし最近の車両では、乗員室の静粛性や
快適性等の要請が大きいために、先願に係る発泡ポリエ
チレンシートからなる空気案内ダクトをもってしても、
静粛性をもたらす吸音効果、結露防止につながる断熱効
果、快適性をもたらす防止効果の諸点では満足が得られ
るに至っていない。
【0007】
【発明の目的】本発明は、従来技術に係る空気案内ダク
トに内在している前記欠点を好適に解決するべく提案さ
れたもので、吸音特性、断熱特性および防振特性の何れ
についても飛躍的に特性改善がなされた新たな構成に係
る空気案内ダクトを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、所期
の目的を達成するため本発明は、各種の車両内装部材の
内側に配設され、この車両内装部材に開設した空気吹出
口および車両搭載のエアコンユニットの空気送出口を連
通接続して、該エアコンユニットからの調温空気を該空
気吹出口へ案内するようにした空気案内ダクトにおい
て、この空気案内ダクトは、ダクトに必要な形状が付与
されると共に、その形状を保持し得る剛性を備えた外層
シートと、この外層シートの内面に全面的に貼着されて
吸音・断熱機能を果たす内層シートとから構成したこと
を特徴とする。
【0009】この場合に前記外層シートは、例えば発泡
ポリエチレンや発泡ポリプロピレンの如き発泡素材に代
表される熱可塑性樹脂シートおよびポリエチレンやポリ
プロピレンその他ABS樹脂等に代表される熱可塑性樹
脂シートから好適に選択される。また前記内層シート
は、ウレタンフォームの如き連続気泡または独立気泡の
シートや、レジンフェルトの如き繊維生地シートから好
適に選択される。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る空気案内ダク
トにつき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しな
がら以下説明する。なお、図5に関連して既出の部材と
同一または同等の部材については、同じ符号を付して説
明を省略する。また本発明の対象となる空気案内ダクト
は、先に述べたダクトと同様に、乗員室内に組付けられ
るインストルメントパネルやフロアーコンソールその他
天井パネル等の内側に設置されて、車両搭載のエアコン
ユニットと前記パネル等の所要位置に開設置した空気吹
出口とを連通し、該エアコンユニットからの調温空気を
空気吹出口へ案内するものである。
【0011】図1は、本発明の好適な実施例に係る空気
案内ダクトを一部省略して示す斜視図、図2は、図1の
A−A線断面図である。図において空気案内ダクト22
は2枚のシートを積層させたラミネート構造をなすもの
であって、該ダクト22の外側に位置する外層シート2
4と、該ダクト22の内側に位置する内層シート26と
から構成されている。ここで外層シート24は、空気案
内ダクト22に必要な形状が付与されると共に、その形
状を保持し得る程度の剛性を備えた機能性シートとして
把握される。また内層シート26は、前記外層シート2
4の内面に全面的に貼着されて吸音・断熱等の機能を果
たす機能性シートとして把握される。
【0012】すなわち外層シート24としては、発泡素
材系または硬質系の熱可塑性樹脂シートが前記機能を発
揮するのに好適である。より具体的には、外層シート2
4を構成する発泡素材系の熱可塑性樹脂シートとして発
泡ポリエチレンや発泡ポリプロピレン等が挙げられる。
また硬質系の熱可塑性樹脂シートとしては、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンその他ABS樹脂等が挙げられる。
これらの熱可塑性樹脂シートは、何れも空気案内ダクト
として必要な形状を容易に付与し得ると共に、付与され
た形状を安定的に保持する剛性を備えているので、その
意味において外層シート24として極めて好適に使用さ
れる。
【0013】次に内層シート26としては、連続または
独立気泡の発泡シートや、繊維生地のシートが前記機能
を発揮させるに好適である。例えば、発泡シートとして
は、使用するポリオールの種類により連続気泡にも独立
気泡にもなし得るウレタンフォームのシートが挙げられ
る。また繊維生地シートとしては、綿、羊毛、石綿、ガ
ラス等の繊維を機械的作用や化学的作用により絡み合わ
せたレジンフェルトのシートが好適に使用される。なお
内層シート26に吸音・断熱等の機能を発揮させるため
には、該シートに或る程度の厚みが必要とされる。例え
ば、内層シート26に40倍発泡のウレタンフォームを
使用する場合は、シート厚み5〜10ミリ程度のものが
採用される。
【0014】図3は、実施例に係る空気案内ダクト22
を製造する工程の一例を示すものであって、先ず図3
(1)に示すように、発泡ポリエチレンの熱可塑性樹脂シ
ートからなる外層シート24と、ウレタンフォームの内
層シート26とを準備する。この外層シート24を構成
する発泡ポリエチレンとしては、例えば25倍発泡で厚
み5ミリ程度のものが採用される。また内層シート26
を構成するウレタンフォームとしては、40倍発泡で厚
み10ミリ程度のものが採用される。そして図3の(2)
に示す如く、前記外層シート24と内層シート26と
を、例えばセメダインG284(商品名)等の液状接着剤
28により全面的に接着する。これにより得られた2層
構造のシートを所要の真空成形型(図示せず)にセット
し、図3の(3)に示すように真空成形することで、中央
部分に長手方向へ延在する通路部24aを有し、かつ該
通路部24aの両側から鍔部24bが水平に延出する所
謂ハット部材が成形される。このハット部材が、最終製
品としての空気案内ダクト22を長手方向に分割した形
態を備えるダクト半体30である。
【0015】次いで前記ダクト半体30を2つ用意し、
図3(4)に示すように、上下の関係で 対向的に重ね合わ
せ、その当接し合う鍔部24b,24bを例えば超音波
溶着させることで、両ダクト半体30,30が一体化さ
れた空気案内ダクト22(図3(5)参照)が製造される。
すなわち該空気案内ダクト22は、ダクトとして必要な
任意形状が付与され、かつ該形状を保持し得る剛性を備
えた外層シート24と、この外層シート24の内面に全
面的に貼着されて吸音・断熱機能を果たす内層シート2
6とから構成されている。なお前述した鍔部24b,2
4bの間には、内層シート26をなすウレタンフォーム
が挟圧されているが、熱可塑性樹脂と該ウレタンフォー
ムとには溶融温度差があるために、先に述べた超音波溶
着を施すと該ウレタンフォームが劣化して収縮飛散す
る。従って、熱可塑性樹脂シートである前記鍔部24
b,24bは相互に確実に溶着される。
【0016】外層シート24をハット形状に成形する手
段として真空成形を採用したが、それ以外に圧空成形
や、コンポジット成形を採用してもよいことは勿論であ
る。また対向させたダクト半体30,30の鍔部24b,
24bを接続する手段として、超音波溶着を使用した例
を挙げたが、要所要所をリベット締めするようにしても
よいし、またダクト外周を囲繞するバンド部材を使っ
て、所要間隔毎にバンド締めするようにしてもよい。更
に図3では、ハット形状に成形した2つのダクト半体3
0,30を重ね合わせて空気案内ダクト22を製造する
例を示したが、外層シート24に内層シート26を接着
したラミネート構造のシートを先に製造し、この内層シ
ート26が内側となるように折り曲げて長手方向に延在
するダクト形状とし、これにより対向し合う両長手端縁
部を超音波溶着等により接合するようにしてもよい。
【0017】ところで外層シート24の内側となる部位
に貼合わされる内層シート26は、例えば図4に示すよ
うに、シート表面に凹凸や波形等の所謂プロファイル加
工を施して、ダクト内方に露出する表面面積を増大させ
るようにしておけば、更なる吸音効果の向上を図ること
ができる。
【0018】実施例に係る空気案内ダクト22は、外層
シート24の内面に吸音・断熱機能を果たす内層シート
26が全面的に貼着されているから、吸音特性、断熱特
性および防振特性の何れについても飛躍的な改善がなさ
れる。以下の表は、空気案内ダクトに採用した各材質の
差によって、吸音特性に相違が生じていることを示すも
のである。 表 PE材質の従来の空気案内ダクト 57dB 発泡PEの空気案内ダクト −5dB 実施例のダクト(発泡PE+ウレタン) −9dB 実施例のダクト(発泡PE+ウレタン+凹凸) −12dB すなわち実施例に係る空気案内ダクト22は、従来のポ
リエチレンだけの材質の空気案内ダクトや、出願人の特
許出願に係り公知ではない発泡ポリエチレン材質の空気
案内ダクトに比べて、吸音特性が著しく向上しているこ
とが、この表から判明する。
【0019】
【発明の効果】以上に説明した構成を有する本発明の空
気案内ダクトは、車両に静粛性をもたらす吸音効果、結
露防止につながる断熱効果、快適性をもたらす防止効果
の何れについても飛躍的な特性改善がなされるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る空気案内ダクトの
一部省略斜視図である。
【図2】図1のA−A線断面図である。
【図3】(1)〜(5)は、実施例に係る空気案内ダクトを製
造する際の工程図である。
【図4】内層シートの表面に凹凸や波形等の所謂プロフ
ァイル加工を施した状態を示す斜視図である。
【図5】車両におけるインストルメントパネルの要部縦
断面図であって、エアコンユニットと空気吹出口とを空
気案内ダクトにより連通している状態を示している。
【符号の説明】
10 車両内装部材(インストルメントパネル) 12 エアコンユニット 14 空気送出口 16 空気吹出口 22 空気案内ダクト 24 外層シート 26 内層シート
【手続補正書】
【提出日】平成12年1月6日(2000.1.6)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】実施例に係る空気案内ダクト22は、外層
シート24の内面に吸音・断熱機能を果たす内層シート
26が全面的に貼着されているから、吸音特性、断熱特
性および防振特性の何れについても飛躍的な改善がなさ
れる。以下の表は、空気案内ダクトに採用した各材質の
差によって、吸音特性に相違が生じていることを示すも
のである。 すなわち実施例に係る空気案内ダクト22は、従来のポ
リエチレンだけの材質の空気案内ダクトや、出願人の特
許出願に係り公知ではない発泡ポリエチレン材質の空気
案内ダクトに比べて、吸音特性が著しく向上しているこ
とが、この表から判明する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 浩 愛知県安城市今池町3丁目1番36号 株式 会社イノアックコーポレーション安城事業 所内 (72)発明者 山本 英治 愛知県安城市今池町3丁目1番36号 株式 会社イノアックコーポレーション安城事業 所内 Fターム(参考) 3L011 BL01 3L080 AB07 AB08 AD02 AD03 AD04 AE01 AE02

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各種の車両内装部材(10)の内側に配設さ
    れ、この車両内装部材(10)に開設した空気吹出口(16)お
    よび車両搭載のエアコンユニット(12)の空気送出口(14)
    を連通接続して、該エアコンユニット(12)からの調温空
    気を該空気吹出口(16)へ案内するようにした空気案内ダ
    クト(22)において、 この空気案内ダクト(22)は、 ダクトに必要な形状が付与されると共に、その形状を保
    持し得る剛性を備えた外層シート(24)と、 この外層シート(24)の内面に全面的に貼着されて吸音・
    断熱機能を果たす内層シート(26)とから構成したことを
    特徴とする空気案内ダクト。
  2. 【請求項2】 前記外層シート(24)は、発泡ポリエチレ
    ンや発泡ポリプロピレンの如き発泡素材からなる熱可塑
    性樹脂シートである請求項1記載の空気案内ダクト。
  3. 【請求項3】 前記外層シート(24)は、ポリエチレンや
    ポリプロピレンその他ABS樹脂等の熱可塑性樹脂シー
    トである請求項1記載の空気案内ダクト。
  4. 【請求項4】 前記内層シート(26)は、ウレタンフォー
    ムの如き連続気泡または独立気泡の発泡シートである請
    求項1記載の空気案内ダクト。
  5. 【請求項5】 前記内層シート(26)は、レジンフェルト
    の如き繊維生地シートである請求項1記載の空気案内ダ
    クト。
  6. 【請求項6】 前記内層シート(26)のダクト内方に露出
    する表面に凹凸形状を付して、これにより表面面積を増
    大させるようにしてある請求項4または5の何れかに記
    載の空気案内ダクト。
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