JP2001213136A - 空気案内ダクトの製造方法 - Google Patents

空気案内ダクトの製造方法

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JP2001213136A
JP2001213136A JP2000025677A JP2000025677A JP2001213136A JP 2001213136 A JP2001213136 A JP 2001213136A JP 2000025677 A JP2000025677 A JP 2000025677A JP 2000025677 A JP2000025677 A JP 2000025677A JP 2001213136 A JP2001213136 A JP 2001213136A
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air guide
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layer sheet
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JP2000025677A
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Toshiyuki Koyama
利幸 小山
Hiroshi Suzuki
浩 鈴木
Eiji Yamamoto
英治 山本
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Original Assignee
Inoue MTP KK
Inoac Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸音特性、断熱特性および防振特性が改善さ
れた2層構造の空気案内ダクトを確実かつ効率的に製造
し得る方法を提供する。 【解決手段】 車両内装部材10の空気吹出口16とエ
アコンユニット12の空気送出口14とを連通する空気
案内ダクト22を製造するに際し、該ダクトの長手方向
半体30の内面形状を型面32に付与した真空成形型2
8に吸音・断熱機能を有する内層シート26を被せ、熱
可塑性樹脂からなる外層シート24を加熱状態で内層シ
ートの外面に接着剤38を介して被せた後に、真空成形
型を真空吸引することで、内層シートおよび外層シート
に空気案内ダクトにおける半体の形状を付与し、この真
空成形により得られた2つの半体を各内層シートが向き
合うよう当接させて、その長手方向に当接し合う鍔部3
0b,30bを接合することで空気案内ダクトを製造す
るようにしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、空気案内ダクト
の製造方法に関し、更に詳細には、車両のインストルメ
ントパネルやフロアコンソールその他天井パネル等の各
種車両内装部材の内側等に配設されて、エアコンユニッ
トからの調温空気を該車両内装部材の所要位置に設けた
空気吹出口へ案内する空気案内ダクトを好適に製造する
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】乗用車等の乗員室内部には、計器盤や空
調操作盤その他オーディオ機器等を設置したインストル
メントパネル、運転席と助手席との間の床面に設置され
るフロアコンソール、乗員室天井に取付けられる天井パ
ネル等の各種車両内装部材が装着され、これら各種の車
両内装部材に開設した空調用の空気吹出口から調温空気
が吹き出されるようになっている。
【0003】例えば図7に示すように、インストルメン
トパネル10の内部にエアコンユニット12が搭載さ
れ、該ユニット12の空気送出口14は、該インストル
メントパネル10の適所に開設した乗員室向け空気吹出
口16に空気案内ダクト18を介して連通接続されてい
る。またインストルメントパネル10のフロントガラス
20に近接した部位には、デフロスタ用空気吹出口16
が開設され、前記エアコンユニット12の空気送出口1
4に分岐接続する別の空気案内ダクト18に連通接続さ
れている。なお車両の種類によっては、図示しないが前
記フロアコンソールや天井パネル等に乗員室向け空気吹
出口が開設され、この空気吹出口と車両搭載のエアコン
ユニットとを内装の空気案内ダクトにより接続するよう
にした構成も採用されている。
【0004】この空気案内ダクトは、前述の如くインス
トルメントパネル等の各種車両内装部材の内部に配設さ
れる横断面が円筒形状その他異形状をなす中空体であっ
て、ポリエチレン(PE)等の材質からなる中空パリソン
をブロー成形することで製造されている。このブロー成
形によるダクト製造方法は、低コストで適宜の剛性と軽
量性とを備えた空気案内ダクトを製造し得るので広く実
施されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来の空気案内
ダクトは、エアコンユニットからの送気音が乗員室へ
漏れて耳障りであったり、内外の温度差に起因してダ
クト内壁に結露を生じたり、他部材との接触により車
両走行中に不快な異音が発生し易い、等の問題を内在し
ている。これに関連して出願人は、発泡ポリエチレンシ
ートを樋状に成形してダクトの上部半体および下部半体
を作成し、これら上部半体および下部半体の長手端部を
接合することで空気案内ダクトとする技術について、特
願平11−211269号として出願した。この発泡ポ
リエチレンシートを素材とする空気案内ダクトは、従来
のポリエチレン材質の空気案内ダクトに比べて吸音特
性、断熱特性、防振特性が向上しており、従って前記
〜の欠点は軽減されることになった。しかし最近の車
両の高級化に伴い、乗員室の静粛性や快適性等の更なる
向上が求められているために、先願の前記発泡ポリエチ
レンシートからなる空気案内ダクトをもってしても、静
粛性をもたらす吸音効果、結露防止をもたらす断熱効
果、快適性をもたらす防振効果の諸点で完全な満足度は
得られるに至っていない。
【0006】前述した難点に鑑み出願人は、吸音特性、
断熱特性および防振特性の何れについても飛躍的に特性
改善がなされた新たな構成に係る空気案内ダクトを案出
し、これにつき特願平11−371809号として特許
出願を行なった。この提案に係る空気案内ダクトを概略
的に述べれば、空気案内ダクトとして必要な形状を保持
し得る剛性を備えた外層シートと、該外層シートの内面
に貼着されて吸音・断熱機能を果たす内層シートとの2
層構造に主たる特徴を有している。しかし、この外層シ
ートと内層シートとからなる2層構造のダクトを製造す
るに際しては、前述した従来の中空パリソンをブロー成
形する如き方法は採用することができない。そこで、前
記2層構造の空気案内ダクトを確実かつ効率的に製造し
得る方法が求められるに至っている。
【0007】
【発明の目的】本発明は、前述した新たな発明に係る2
層構造の空気案内ダクトを効率的に製造する方法の模索
に呼応して提案されたもので、吸音特性、断熱特性およ
び防振特性の何れについても飛躍的に特性改善がなされ
た前記2層構造の空気案内ダクトを確実かつ効率的に製
造し得る方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、所期
の目的を達成するため本発明は、各種の車両内装部材の
空気吹出口と車両搭載のエアコンユニットの空気送出口
とを連通する空気案内ダクトの製造方法であって、空気
案内ダクトの長手方向における半体の内面形状を型面に
付与した真空成形型に吸音・断熱機能を有する内層シー
トを被せ、この真空成形型に被せた内層シートの外面に
接着剤を塗布し、熱可塑性樹脂からなる外層シートを加
熱して軟化させた状態で、前記内層シートの外面に前記
接着剤を介して被せた後に、前記真空成形型を真空吸引
することで、前記内層シートおよび外層シートに前記空
気案内ダクトにおける半体の形状を付与し、この真空成
形により得られた2つの半体を各内層シートが向き合う
よう当接させて、その長手方向に当接し合う鍔部を接合
することで空気案内ダクトを製造するようにしたことを
特徴とする。
【0009】同じく前記課題を解決し、所期の目的を達
成するため本願の別の発明は、各種の車両内装部材(10)
の空気吹出口と車両搭載のエアコンユニットの空気送出
口とを連通する空気案内ダクトの製造方法であって、吸
音・断熱機能を有する内層シートと熱可塑性樹脂の外層
シートとを接着してなる積層シートを僅かな間隔で2枚
対向させて、夫々の内層シートを相互に向き合わせ、前
記2枚の積層シートにおける夫々の外層シートを加熱し
て軟化させた後に、これら2枚の積層シートの間に圧力
気体を吹込んで膨らませると共に、空気案内ダクトの長
手方向における半体の外面形状を型面に付与した一対の
真空成形型により前記2枚の積層シートを挟持し、該真
空成形型を真空吸引して各積層シートに前記半体の形状
を付与することで、2つの半体を向き合わせた空気案内
ダクトを製造するようにしたことを特徴とする。
【0010】同じく前記課題を解決し、所期の目的を達
成するため本願の更に別の発明は、各種の車両内装部材
の空気吹出口と車両搭載のエアコンユニットの空気送出
口とを連通する空気案内ダクトの製造方法であって、吸
音・断熱機能を有する内層シートと、熱可塑性樹脂から
なる外層シートとを接着して多層シートとし、この多層
シートの外層シートを加熱して軟化させた状態で、空気
案内ダクトの長手方向における半体の内面形状を型面に
付与した真空成形型に被せてから、前記真空成形型を真
空吸引することで、前記多層シートに前記空気案内ダク
トにおける半体の形状を付与し、この真空成形により得
られた2つの半体を各内層シートが向き合うよう当接さ
せて、その長手方向に当接し合う鍔部を接合することで
空気案内ダクトを製造するようにしたことを特徴とす
る。
【0011】前記何れの製造方法においても、前記内層
シートは、ウレタンフォームの如き連続気泡または独立
気泡のシートや、レジンフェルトの如き繊維生地シート
から好適に選択される。また前記外層シートは、例えば
発泡ポリエチレンや発泡ポリプロピレンの如き発泡素材
に代表される熱可塑性樹脂シートおよびポリエチレンや
ポリプロピレンその他ABS樹脂等に代表される熱可塑
性樹脂シートから好適に選択される。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る空気案内ダク
トの製造方法について、好適な実施例を挙げて、添付図
面を参照しながら以下説明する。なお、図7に関連して
既出の部材と同一または同等の部材については、同じ符
号を付して説明を省略する。また図6は、本発明に係る
方法により製造された空気案内ダクト22の一部省略斜
視図であって、この空気案内ダクト22は、発泡ポリエ
チレンの如き熱可塑性樹脂シートからなる外層シート2
4と、該外層シート24の内面に貼着されて、吸音・断
熱機能を果たすウレタンフォームの如き内層シート26
との2層構造を有している。すなわち前記2層構造を採
用した空気案内ダクト22は、車両に静粛性をもたらす
吸音効果、結露防止につながる断熱効果、快適性をもた
らす防振効果に関して特性改善がなされている。
【0013】(第1の製造方法について)図1および図2
は、図6に示した空気案内ダクト22の第1の製造方法
を工程順に示すものである。この方法の実施には、符号
28で指示する真空成形型が使用される。すなわち真空
成形型28には、所要形状の前記空気案内ダクト22を
長手方向に2つに分割して得られる半体30(図5参照)
の内面形状が、該成形型28の外部型面32に付与され
ている。この真空成形型28には複数の真空吸引路34
が穿設され、夫々の真空吸引路34における一方の開孔
は外部型面32に開口させると共に、他方の開孔は真空
吸引源(図示せず)に接続するプラグ36に連通してい
る。
【0014】図1の(1)に示すように、前記真空成形型
28における外部型面32に、吸音機能および断熱機能
を有する内層シート26を被せる。この内層シート26
としては、連続または独立気泡の発泡シートや、繊維生
地のシートが前記機能を発揮させるに好適である。例え
ば、発泡シートとしては、使用するポリオールの種類に
より連続気泡にも独立気泡にもなし得るウレタンフォー
ムのシートが挙げられる。また繊維生地のシートとして
は、綿、羊毛、石綿、ガラス等の繊維を機械的作用や化
学的作用により絡み合わせたレジンフェルトのシートが
好適に使用される。なお内層シート26に吸音・断熱等
の機能を発揮させるためには、該シートに或る程度の厚
みが必要とされ、例えば40倍発泡のウレタンフォーム
を使用する場合は、シート厚み5〜10ミリ程度のもの
が採用される。
【0015】このように真空成形型28に被せた内層シ
ート26の外面には、図1の(2)に示すように、セメダ
インG284(商品名)等の液状接着剤38を全面的に塗
布する。次いで熱可塑性樹脂からなる外層シート24を
電気ヒータ等により加熱して軟化させた後、この軟化状
態にある外層シート24を、図1の(3)に示す如く、前
記内層シート26の外面に載置する。この状態では、外
層シート24と内層シート26とは接着剤38を介して
被着されているだけで、空気案内ダクト22に必要な形
状は未だ付与されていない。なお本願に云う接着剤は、
外層シート24および内層シート26を被着し得ればよ
いので、いわゆる粘着剤と一般に称されるものも含まれ
る。
【0016】ここで外層シート24としては、発泡素材
系または非発泡素材系の熱可塑性樹脂シートが前記機能
を発揮するのに好適である。具体的には、外層シート2
4を構成する発泡素材系のものとして発泡ポリエチレン
や発泡ポリプロピレン等が挙げられる。また非発泡素材
系のものとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンその
他ABS樹脂等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂シ
ートは、何れも空気案内ダクトとして必要な形状を容易
に付与し得ると共に、付与された形状を安定的に保持す
る剛性を備えている。
【0017】次に図1の(4)に示すように、真空成形型
28の前記プラグ36に接続する真空吸引源(図示せず)
を付勢して、該真空成形型28の真空吸引を行なう。こ
の真空成形型28における外部型面32の要所には、前
記プラグ36に連通する真空吸引路34が開放している
から、前記内層シート26および外層シート24は外部
型面32に強制的に吸引密着し、前記空気案内ダクト2
2における半体30の形状が付与される。そこで真空成
形型28に付与されていた真空を解除すると、図2の
(1)に示す如く半体30が脱型される。なお半体30
は、図5に示したように、中央部分に長手方向へ延在す
る通路部30aを有し、かつ該通路部30aの両側から
鍔部30bが水平に延出する所謂ハット部材として成形
される。
【0018】このように真空成形型28により真空成形
された半体30を2つ準備し、これら2つの半体30,
30を、図2の(2)に示すように、各半体30における
内層シート26が相互に向き合うよう当接させ、その長
手方向に延在して当接し合う鍔部30b,30bを超音
波溶着手段により接合することで、前記空気案内ダクト
22が製造される。なお前述した鍔部30b,30bの
内側には、内層シート26をなすウレタンフォームが存
在しているが、外層シート24をなす熱可塑性樹脂と該
ウレタンフォームとには溶融温度差があるために、前記
超音波溶着を施すと該ウレタンフォームが劣化して収縮
飛散してしまう。従って図2の(3)に示す如く、最終製
品としての空気案内ダクト22は、前記鍔部30b,3
0bにおける熱可塑性樹脂シートの部分で前記半体3
0,30が確実に溶着されている。
【0019】(第2の製造方法について)図3は、図6に
示した空気案内ダクト22を製造する第2の方法を工程
順に示すものである。この方法の実施には、符号40,
40で指示する一対の真空成形型が使用される。すなわ
ち夫々の真空成形型40には、図5に関して説明したダ
クト半体30の外面形状が該成形型40の内部型面42
に予め付与されている。この真空成形型40には複数の
真空吸引路43が穿設され、各真空吸引路43における
一方の開孔は内部型面42に開口すると共に、他方の開
孔は図示しない真空吸引源に接続するプラグ44に連通
している。
【0020】図3において符号46は、先に述べた吸音
・断熱機能を有する内層シート26と、熱可塑性樹脂の
外層シート24とを接着剤で接着した積層シートを指示
している。本実施例では、図3の(1)に示すように、2
枚の積層シート46,46を僅かな間隔で対向させ、夫
々の内層シート26が相互に向き合うようにしてある。
すなわち2枚の積層シート46,46の周縁部をスペー
サ48を介して上下のクランプ50,50で挟持するこ
とで、両積層シート46,46を水平に保持するように
なっている。なお前記スペーサ48には圧縮気体供給源
(図示せず)に接続するノズル52が配設され、該ノズル
52を介して圧縮気体を両積層シート46,46の間に
強制的に吹込み可能となっている。
【0021】ここで積層シート46を構成する前記内層
シート26は、例えば使用するポリオールの種類により
連続気泡にも独立気泡にもなし得るウレタンフォームの
シートや、綿、羊毛、石綿、ガラス等の繊維を絡み合わ
せたレジンフェルトの繊維シートである。また外層シー
ト24としては、発泡ポリエチレンや発泡ポリプロピレ
ンの如き発泡素材系や、ポリエチレン、ポリプロピレン
その他ABS樹脂等の非発泡素材系の熱可塑性樹脂シー
トが選択的に使用される。
【0022】図3の(1)に示す如く、開放状態にある前
記一対の真空成形型40,40の間には、対をなして平
行に離間した電熱ヒータの如き面状加熱源54,54が
到来位置している。これら面状加熱源54,54の内側
には、水平に配設した2枚の積層シート46,46が位
置し、各面状加熱源54により夫々の外層シート24の
加熱がなされる。この加熱により熱可塑性樹脂からなる
外層シート24が軟化したタイミングをもって、図3の
(2)に示すように面状加熱源54,54を真空成形型4
0,40の間から退避させると共に、前記ノズル52か
ら圧縮気体を両積層シート46,46の間に強制的に吹
込むと該シート46,46は膨み始める。
【0023】そこで図4の(1)に示す如く、前記一対の
真空成形型40,40により前記2枚の積層シート46,
46を挟持すると共に、該真空成形型40,40を真空
吸引する。これにより夫々の積層シート46には前記半
体30の形状が付与され、また得られた2つの半体3
0,30は図に示す鍔部30b,30bの部分で自己接合
される。次いで図4の(2)に示す如く、真空成形型40,
40を開放すると、2つの半体30,30を向き合わせ
た空気案内ダクト22が製造される。
【0024】(第3の製造方法について)この第3の製造
方法は、先に述べた第1の製造方法を更に発展させたも
のである。すなわち吸音・断熱機能を有する内層シート
26と、熱可塑性樹脂からなる外層シート24とは、例
えば接着剤により予め全面的に接着しておくことで多層
シートを作っておく。得られた多層シートは、その外層
シート24を電熱ヒータ等により加熱して軟化させる。
そして、図1に関して前述した真空成形型28の上面に
前記多層シートを被せてから、該真空成形型28の真空
吸引を行なう。これにより前記多層シートには、前記空
気案内ダクト22における半体30の形状が付与され
る。このように真空成形で得た半体30を2つ用意し、
両半体30,30を各内層シート26,26が向き合うよ
うに当接させてから、その長手方向に当接し合う鍔部3
0b,30bを接合することによっても、前記空気案内
ダクト22が好適に製造される。
【0025】このように第1〜第3の製造方法の何れに
よっても、ダクトに必要とされる形状を保持し得る剛性
を備えた外層シートと、該外層シートの内面に貼着され
て吸音・断熱機能を果たす内層シートとの2層構造に係
り、これにより吸音特性、断熱特性および防振特性の飛
躍的な改善がなされた空気案内ダクトを確実かつ効率的
に製造することができる。
【0026】
【発明の効果】以上に説明したように本発明に係る製造
方法によれば、吸音特性、断熱特性および防振特性の何
れについても大きく特性改善がなされた特願平11−3
71809号に係る2層構造の空気案内ダクトを、確実
かつ効率的に製造し得る有益な効果を奏するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明に係る空気案内ダクトの製造方法を
経時的に示す工程図である。
【図2】第1の発明に係る空気案内ダクトの製造方法の
経時的な工程図であって、図1に引続いて実施される工
程を示している。
【図3】第2の発明に係る空気案内ダクトの製造方法を
経時的に示す工程図である。
【図4】第2の発明に係る空気案内ダクトの製造方法の
経時的な工程図であって、図3に引続いて実施される工
程を示している。
【図5】空気案内ダクトを長手方向に分割して得られる
半体の説明斜視図である。
【図6】本発明に係る方法により製造される空気案内ダ
クトの斜視図である。
【図7】インストルメントパネルの要部縦断面図であっ
て、エアコンユニットと空気吹出口とを空気案内ダクト
で連通した状態を示している。
【符号の説明】
10 車両内装部材(インストルメントパネル) 12 エアコンユニット 14 空気送出口 16 空気吹出口 22 空気案内ダクト 24 外層シート 26 内層シート 28 真空成形型 30 半体 30b 鍔部 32 型面(真空成形型の) 38 接着剤 40 真空成形型(一対) 46 積層シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 浩 愛知県安城市今池町3丁目1番36号 株式 会社イノアックコーポレーション安城事業 所内 (72)発明者 山本 英治 愛知県安城市今池町3丁目1番36号 株式 会社イノアックコーポレーション安城事業 所内 Fターム(参考) 3L011 BL01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各種の車両内装部材(10)の空気吹出口(1
    6)と車両搭載のエアコンユニット(12)の空気送出口(14)
    とを連通する空気案内ダクト(22)の製造方法であって、 空気案内ダクト(22)の長手方向における半体(30)の内面
    形状を型面(32)に付与した真空成形型(28)に吸音・断熱
    機能を有する内層シート(26)を被せ、 熱可塑性樹脂からなる外層シート(24)を加熱して軟化さ
    せた状態で、前記内層シート(26)の外面に接着剤(38)を
    介して被せた後に、 前記真空成形型(28)を真空吸引することで、前記内層シ
    ート(26)および外層シート(24)に前記空気案内ダクト(2
    2)における半体(30)の形状を付与し、 この真空成形により得られた2つの半体(30,30)を各内
    層シート(26,26)が向き合うよう当接させて、その長手
    方向に当接し合う鍔部(30b,30b)を接合することで空気
    案内ダクト(22)を製造するようにしたことを特徴とする
    空気案内ダクトの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記接着剤(38)は、前記内層シート(26)
    の外面に予め塗布してあるか、または前記真空成形型(2
    8)に被せた後の内層シート(26)の外面に塗布される請求
    項1記載の空気案内ダクトの製造方法。
  3. 【請求項3】 各種の車両内装部材(10)の空気吹出口(1
    6)と車両搭載のエアコンユニット(12)の空気送出口(14)
    とを連通する空気案内ダクト(22)の製造方法であって、 吸音・断熱機能を有する内層シート(26)と熱可塑性樹脂
    の外層シート(24)とを接着してなる積層シート(46)を僅
    かな間隔で2枚対向させて、夫々の内層シート(26)を相
    互に向き合わせ、 前記2枚の積層シート(46,46)における夫々の外層シー
    ト(24)を加熱して軟化させた後に、これら2枚の積層シ
    ート(46,46)の間に圧力気体を吹込んで膨らませると共
    に、 空気案内ダクト(22)の長手方向における半体(30)の外面
    形状を型面に付与した一対の真空成形型(40,40)により
    前記2枚の積層シート(46,46)を挟持し、該真空成形型
    (40,40)を真空吸引して各積層シート(46)に前記半体(3
    0)の形状を付与することで、2つの半体(30,30)を向き
    合わせた空気案内ダクト(22)を製造するようにしたこと
    を特徴とする空気案内ダクトの製造方法。
  4. 【請求項4】 各種の車両内装部材(10)の空気吹出口(1
    6)と車両搭載のエアコンユニット(12)の空気送出口(14)
    とを連通する空気案内ダクト(22)の製造方法であって、 吸音・断熱機能を有する内層シート(26)と、熱可塑性樹
    脂からなる外層シート(24)とを接着して多層シートと
    し、 この多層シートの外層シート(24)を加熱して軟化させた
    状態で、空気案内ダクト(22)の長手方向における半体(3
    0)の内面形状を型面(32)に付与した真空成形型(28)に被
    せてから、 前記真空成形型(28)を真空吸引することで、前記多層シ
    ートに前記空気案内ダクト(22)における半体(30)の形状
    を付与し、 この真空成形により得られた2つの半体(30,30)を各内
    層シート(26,26)が向き合うよう当接させて、その長手
    方向に当接し合う鍔部(30b,30b)を接合することで空気
    案内ダクト(22)を製造するようにしたことを特徴とする
    空気案内ダクトの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記内層シート(26)は、ウレタンフォー
    ムの如き連続気泡または独立気泡の発泡シートである請
    求項1〜4の何れかに記載の空気案内ダクトの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 2つの半体(30,30)における長手方向に
    当接し合う鍔部(30b,30b)は超音波溶着により接合され
    る請求項1または4記載の空気案内ダクトの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記内層シート(26)は、レジンフェルト
    の如き繊維生地シートである請求項1、3および4の何
    れかに記載の空気案内ダクトの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記外層シート(24)は、発泡ポリエチレ
    ンや発泡ポリプロピレンの如き発泡素材からなる熱可塑
    性樹脂シートである請求項1、3および4の何れかに記
    載の空気案内ダクトの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記外層シート(24)は、ポリエチレンや
    ポリプロピレンその他ABS樹脂等の熱可塑性樹脂シー
    トである1、3および4の何れかに記載の空気案内ダク
    トの製造方法。
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