JP2001178814A - カテーテルチューブの製造方法 - Google Patents

カテーテルチューブの製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた注入性や挿入性等を維持しつつトルク
伝達性や操作性を向上させた新規なカテーテルチューブ
の製造方法の提供。 【解決手段】 潤滑性に優れたフッ素樹脂からなる内層
チューブ4上に補強層6及び外層樹脂7を被覆するに際
して予めその内層チューブ4の表面を脱フッ素処理液に
よって表面処理してフッ素成分を除去する。これによっ
て、内層チューブ4に対して補強層6及び外層樹脂7の
密着力が向上し、補強層6及び外層樹脂7の剥離を未然
に防止することができるため、優れた注入性や挿入性等
を維持しつつトルク伝達性及び操作性を向上させること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、病院等の医療機関
で用いられるカテーテルチューブの製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、病院等の医療機関においては患者
の生体内の所定の部位に外部から薬液や造影剤を注入し
たり、生体内の体液等を取り出すためにカテーテルチュ
ーブと称されるチューブ状の医療器具が用いられてい
る。
【0003】一般に、このカテーテルチューブは、血管
や尿道等を利用して生体内に挿入されるようになってい
ることから、特に挿入時において、途中の血管壁や臓器
等を傷つけることなく正確に生体内の所定の箇所まで到
達できるような高い操作性と安全性が要求されている。
【0004】そのため、従来のカテーテルチューブは、
挿入時に血管壁や臓器等を傷つけることなく、かつ曲げ
やすく弾力性に富んたチューブ挿入先端部と、この挿入
先端部を生体内に押し込んで所定の箇所まで確実に到達
させるために補強されたチューブ状のトルク伝達部とか
ら構成されている。
【0005】そして、このようなカテーテルチューブの
製造方法の一例としては、金属芯線が挿入された長さ数
十〜数百mの内層チューブの外周全体に、耐食性の金属
線や繊維等の線材からなる編組を編組機によって連続的
に施してその周囲に補強層を備えたチューブ体を形成し
た後、このチューブ体を実際のカテーテルチューブの長
さ(例えば2〜3m)に切断すると共に、その補強層の
端末を一定の長さに亘って除去し、その後、このチュー
ブ体全体に外層樹脂を押し出して一括被覆した後、上記
金属芯線を延伸してチューブ体から引き抜いて形成して
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
カテーテルチューブは、上述したような高い操作性と安
全性に加え、薬液や造影剤に対する優れた注入性やガイ
ドワイヤを挿入した際のスムーズな挿入性が要求されて
きている。
【0007】そのため、最近ではこの内層チューブをポ
リテトラフルオロエチレン(PTFE)等の潤滑性(低
摩擦抵抗)に優れたフッ素樹脂で形成することでチュー
ブ内面の潤滑性を向上させたものが開発されてきてい
る。
【0008】しかしながら、このように内層チューブを
潤滑性に優れたフッ素樹脂で形成すると、この内層チュ
ーブに対する補強層や外層樹脂の密着力が低下してこれ
らが内層チューブから剥離してしまい、優れたトルク伝
達性や操作性が得られ難いといった欠点があった。
【0009】尚、内層チューブの内面にシリコーン系の
塗料をコートすることでチューブ内面に潤滑性を付与さ
せる方法も提案されているが、この方法ではその塗料が
薬液等と共に生体内に流れ出たり、その内層チューブ内
に別のカテーテルやガイドワイヤー等を挿入した際にそ
の内面から削り取られたりしてその機能(潤滑性)を長
期に亘って持続することができないといった問題があ
る。
【0010】そこで、本発明はこのような課題を有効に
解決するために案出されたものであり、その目的は、優
れた注入性や挿入性等を維持しつつトルク伝達性や操作
性を向上させた新規なカテーテルチューブの製造方法を
提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、フッ素樹脂からなる内層チューブ上に補強
層を被覆形成した後、その補強層上に熱可塑性樹脂から
なる外層を被覆形成するようにしたカテーテルチューブ
の製造方法において、上記内層チューブ上に補強層を被
覆形成する前、或いは補強層を被覆形成した後にその内
層チューブの外表面を予め脱フッ素処理液で表面処理し
てその表層部のフッ素成分を除去するようにしたもので
ある。
【0012】すなわち、上述したように内層チューブを
潤滑性に優れたフッ素樹脂で形成した場合、その上にそ
のまま補強層や外層を被覆形成すると、内層チューブに
対する補強層及び外層の密着力が低下してしまい、トル
ク伝達性や操作性が大幅に低下してしまう。そのため、
本発明では、内層チューブ上に補強層を被覆形成する
前、或いは補強層を被覆形成した後にその内層チューブ
の外表面を予め脱フッ素処理液で表面処理し、具体的に
は密着力を低下させるその表層部のフッ素成分を予め除
去することによって内層チューブに対する補強層及び外
層の密着力を大幅に向上させたものである。
【0013】これによって、内層チューブに対する補強
層及び外層が容易に剥離しなくなるため、フッ素樹脂本
来の優れた薬液等注入性や挿入性を維持しつつトルク伝
達性や操作性に優れたカテーテルチューブを得ることが
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施する好適一形
態を添付図面を参照しながら説明する。
【0015】図1は、本発明に係るカテーテルチューブ
1の実施の一形態を示す一部破断側面図、図2(A)は
そのA−A断面図、図2(B)はそのB−B断面図であ
る。
【0016】図示するように、このカテーテルチューブ
1は、補強されたチューブ状のトルク伝達部2の先端部
に、弾力性に富んだ挿入先端部3が連続的に形成された
構造となっている。
【0017】このトルク伝達部2は、図1及び図2
(A)に示すように、フッ素樹脂からなる内層チューブ
4の外側に金属線や繊維等の線材5からなる補強層(編
組)6が被覆形成されると共に、その外側にさらに同じ
く熱可塑性樹脂からなる外層7が被覆形成されたもので
あり、この補強層6によって潰れや曲げ抵抗が向上して
良好なトルク伝達性が発揮されるようになっている。
【0018】一方、挿入先端部3は、図1及び図2
(B)に示すようにトルク伝達部2のような補強層6を
有しない二層構造となっており、これによって樹脂本来
の良好な弾力性及び可撓性が発揮されるようになってい
る。
【0019】次に、このような構造をした本発明のカテ
ーテルチューブ1の製造方法を説明する。
【0020】先ず、図3に示すように、長さが数十m〜
数百mの金属芯線8上に、潤滑性(低摩擦抵抗)に富ん
だフッ素系樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチレン
(PTFE)、エチレンテトラフルオロエチレン(ET
FE)、ポリフルオロアルコキシフッ素樹脂(PF
A)、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレ
ンコポリマー(FEP)等のフッ素系樹脂を一体的に被
覆して長さ方向に連続した1本の内層チューブ4を形成
した後、図4に示すようにその内層チューブ4の表面を
脱フッ素処理液、例えば、ナトリウム金属とアンモニア
の混合溶液、又はナトリウム金属とテトラヒドロフラン
の混合溶液或いはナトリウム金属とナフタレンの混合溶
液等といったアルカリ金属を含む溶液でその外表面のみ
を表面処理する。これによって潤滑性を発揮する内層チ
ューブ4の表層部のフッ素成分が強制的に除去されるた
め、その外表面の潤滑性が低下する。尚、この表面処理
方法としては、特に限定するものではないが、例えば、
この脱フッ素処理液を溜めた処理槽中に内層チューブ4
を一定時間直接浸漬する方法や内層チューブ4上に直接
塗布したりする方法等が容易に採用できる。
【0021】次に、このようにして内層チューブ4の表
面処理が行われたならば、図5に示すようにその内層チ
ューブ4の外表面側全体に亘って編組機(図示せず)を
用いて補強層(編組)6を被覆形成した後、図6に示す
ように、この補強層6の一部を化学的除去法や機械的除
去法或いはレーザー除去法等の従来公知の除去技術によ
って一定の長さ、すなわち上述した挿入先端部3の長さ
分だけ間欠的に除去する。ここで、この補強層6を構成
する線材5としては、特に限定されるものでなく、ステ
ンレス鋼やチタン−ニッケル合金線,プラチナ等の金属
線、あるいはポリイミド等の硬質の繊維を用いることが
できる。また、金属芯線8にあっては、その断面形状が
円形であればその径の大きさは特に限定されるものでな
く、得られるカテーテルチューブの大きさによってそれ
ぞれ異なるものである。さらに、内層チューブ4や補強
層6の厚さも同様である。また、この補強層6は上記線
材5を内層チューブ4の外側にコイル状に巻き付けてな
るものであっても良い。
【0022】その後、このようにして補強層6が間欠的
に除去されたならば、図7に示すようにその内層チュー
ブ4上に、外層7となる熱可塑性樹脂、例えば、ポリウ
レタン系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエチレン
系、ポリ塩化ビニル系、フッ素樹脂系、シリコン系の熱
可塑性樹脂を押出してその周囲にさらに外層7を被覆形
成して多層構造とした後、図8に示すように、補強層6
を除去した位置でこれを実際のカテーテルチューブの長
さ、例えば2〜3m程度に分割した後、金属芯線8を伸
線して引く抜くことで上述したようなカテーテルチュー
ブ1が得られる。尚、この外層7を形成する熱可塑性樹
脂中には造影剤として硫酸バリウム、酸化ビスマス、タ
ングステンカーバイト等の微粒子を適宜添加しても良
い。
【0023】そして、このようにして得られた本発明の
カテーテルチューブ1にあっては、その内層チューブ4
が潤滑性に優れたフッ素樹脂から構成されているため、
薬液や造影剤に対して優れた注入性やガイドワイヤ等に
対してスムーズな挿入性並びに安全性が発揮できること
は勿論、この内層チューブ4の外周面、すなわち補強層
6及び外層7が被覆形成される面側は予め上述したよう
な脱フッ素処理液によって表面処理されているため、補
強層6や外層7に対して優れた密着力を発揮することが
できる。この結果、内層チューブ4に対して補強層6や
外層7が容易に剥離しなくなるため、優れたトルク伝達
性及び操作性を長期に亘って維持することが可能とな
る。
【0024】次に、図9及び図10は、本発明の他の実
施の形態を示したものであり、そのチューブ硬さを長さ
方向に亘って多段階的に変化させたカテーテルチューブ
に対する実施の形態を示したものである。
【0025】すなわち、上記実施の形態で示したカテー
テルチューブ1にあっては、その硬さがトルク伝達部2
と挿入先端部3とでそれぞれ一定のものとなっている
が、従来のカテーテルチューブのなかには、外層7を構
成する樹脂として硬さの異なる複数の樹脂を用いてこれ
を長さ方向に順次被覆し、チューブ硬さをその長さ方向
に多段階的に変化させることによって操作性をより向上
させたものが提案されている。
【0026】ところが、このようなカテーテルチューブ
を得るに際して、上述したように内層チューブ4の外表
面全体を均一に表面処理してから硬さの異なる外層樹脂
を順次多段階に被覆すると、後から被覆される範囲が先
に被覆された外層の熱履歴を受けて初期の表面効果が徐
々に低下してしまい、その後に被覆される外層樹脂の密
着力が低下してしまうおそれがある。
【0027】そのため、本実施の形態では、内層チュー
ブ4に対して実際のカテーテルチューブの長さを一単位
として多段階の表面処理を施すことで外層樹脂の多段階
被覆による表面処理効果の低下を未然に抑制するように
したものである。
【0028】例えば、実際のカテーテルチューブの長さ
が1800mmであり、その内層チューブ4上に被覆さ
れる外層樹脂として硬さの異なる3種類の熱可塑性樹脂
7a,7b,7cを用いる場合には、先ず、図9に示す
ようにその表面処理範囲を先端(挿入先端部)側から3
つの範囲(100mm,200mm,1500mm)に
分け、その処理度合いを後端側から先端側に従って徐々
に高くしておく。尚、この処理度の高低(強弱)は、処
理液の濃度を変えることにより、あるいは処理時間をそ
れぞれ変化させることにより容易に調節することができ
る。
【0029】そして、図10(1)に示すように、この
内層チューブ4上に必要な補強層6を形成した後、同図
(2)〜(4)に示すように、トルク伝達部2側から順
に硬さの異なる外層樹脂7a,7b,7cを被覆した場
合、先の外層樹脂被覆工程時の熱履歴によって隣接する
範囲の表面効果が多少低下することになるが、上述した
ようにこの隣接する未被覆範囲は、被覆済みの範囲より
も高い度合いで予め表面処理されているため、熱履歴に
よってその隣接する範囲の表面効果が多少低下してもそ
の表面処理効果は、実際の被覆時において被覆済みの表
面処理範囲と同等以上を保つことが可能となる。
【0030】この結果、いずれの範囲においても十分な
表面処理効果が維持されて優れた密着力が得られること
になるため、多段階被覆構造のカテーテルチューブにあ
っても上記実施の形態と同様に優れた潤滑性を発揮しつ
つ、剥離によるトルク伝達力や操作性の低下等といった
不都合を確実に回避することができる。
【0031】尚、本実施の形態では、トルク伝達部2に
補強層6を設けた例で説明したが、この補強層6を省略
し、外層樹脂7の硬度変化のみで必要なトルクを発揮さ
せるような構成としても良い。また、外層樹脂7の被覆
する順序や範囲或いは使用する外層樹脂7や処理範囲の
数も本実施の形態に限定されるものでないことは勿論で
ある。
【0032】
【実施例】以下、本発明方法を実証すべく具体的実施例
を説明する。
【0033】(実施例)先ず、φ0.6mmの銀メッキ
軟銅線上に、水分散型PTFEディスパージョン塗布焼
き付けを繰り返して厚さ0.03mmのPTFE層(内
層チューブ)を形成した後、φ0.03mmのSUS素
線16本(1本持ち)をピッチ2.5mmで編組処理
し、さらにその編組(補強層)上から水分散型PTFE
ディスパージョン塗布焼き付け処理したコアチューブを
200mm製作した。
【0034】次に、このコアチューブに対して、アルカ
リ金属溶液(潤工社製;テトラエッチA)を用いそれぞ
れ濃度30,50,60%に調整された処理槽(各槽長
1500mm,200mm,100mm)に浸漬・洗浄
を順次繰り返した後、このチューブ上に所定の長さに従
って硬さの異なるポリアミド系の3種の外層樹脂(ショ
アD80,60,40)を3回に分けて処理度合いが低
い範囲から順に全長に亘って被覆し、その後、長さ18
00mm間隔で切断し、銀メッキ軟銅線を引き抜いて外
径0.95mmのチューブ体を得た。
【0035】そして、このようにして得られたチューブ
体の硬さの異なる各部から試料長50mmで切断し、こ
れらを半割にしてPTFE層と外層間の剥離力を測定し
たところ、いずれの部位においても剥離力に差がないも
のが得られた。
【0036】また、トルク伝達性については、内径3.
0mm、外径5.0mm、長さ500mmのポリエチレ
ンチューブを曲げR50mmでU字型に曲げたチューブ
内に長さ1800mmの試料チューブを挿入し、チュー
ブ先端をポリエチレンチューブの片端より50mm突出
させ、手元側を360°回転する毎の先端の回転角を測
定したところ、目標の90±20°以内に対し、90±
10°の回転遅れで安定して回転が先端に伝達した。
【0037】(比較例)実施例と同様にして得られたコ
アチューブを濃度30%に調整されたアルカリ金属溶液
(潤工社;テトラエッチA)の処理槽に通して均一に表
面処理した以外は実施例と同様なチューブ体を製造し、
同様な方法でその剥離力とトルク伝達性を評価したとこ
ろ、各部位の剥離力の差が大きく、トルク伝達性も90
±20°の目標値に対し、90〜200°とバラツキが
大きく回転遅れが不安定であった。
【0038】
【発明の効果】以上要するに本発明は、内層チューブ上
に補強層及び外層樹脂を被覆するに際して予めその内層
チューブの表面を脱フッ素処理液によって表面処理して
フッ素成分を除去するようにしたことから、潤滑性に優
れたフッ素樹脂からなる内層チューブに対して補強層及
び外層樹脂の密着力を向上させることができる。この結
果、補強層及び外層樹脂の剥離を未然に防止することが
できるため、トルク伝達性等の低下を確実に防止するこ
とが可能となり、注入性、挿入性、トルク伝達性、操作
性、安全性の全てに優れた高品質なカテーテルチューブ
を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカテーテルチューブの実施の一形
態を示す一部破断側面図である。
【図2】(A)は図1中A−A線拡大断面図である。
(B)は図1中B−B線拡大断面図である。
【図3】金属芯線上に内層チューブを被覆形成した状態
を示す全体概略図である。
【図4】図3に示す内層チューブの外表面を脱フッ素処
理液で均一に表面処理した状態を示す全体概略図であ
る。
【図5】図4に示す内層チューブ上に補強層を被覆形成
した状態を示す全体概略図である。
【図6】図5に示す内層チューブ上に補強層の一部を一
定間隔で間欠的に除去した状態を示す全体概略図であ
る。
【図7】図6に示す内層チューブ体上にさらに外層樹脂
を被覆形成した状態を示す全体概略図である。
【図8】図6に示す内層チューブ体を一定間隔で複数に
分割した状態を示す全体概略図である。
【図9】内層チューブの外表面に対してその長さ方向に
沿って多段階の表面処理を施した状態を示す概念図であ
る。
【図10】図9に示す内層チューブに対して硬さの異な
る外層樹脂を多段階に被覆形成する工程を示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 カテーテルチューブ 2 トルク伝達部 3 挿入先端部 4 内層チューブ 5 線材 6 補強層(編組) 7 外層(樹脂) 8 金属芯線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 宏幸 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内 (72)発明者 白土 正夫 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内 Fターム(参考) 4C081 AC08 BB03 BB07 BB08 BC02 CA022 CA042 CA131 CA132 CA212 CA232 CA272 CF21 CF24 CG03 CG05 CG07 DA03 DA04 DA05 DC03 DC04 DC05 EA02 EA05

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素樹脂からなる内層チューブ上に補
    強層を被覆形成した後、その補強層上に熱可塑性樹脂か
    らなる外層を被覆形成するようにしたカテーテルチュー
    ブの製造方法において、上記内層チューブ上に補強層を
    被覆形成する前、或いは補強層を被覆形成した後にその
    内層チューブの外表面を予め脱フッ素処理液で表面処理
    してその表層部のフッ素成分を除去するようにしたこと
    を特徴とするカテーテルチューブの製造方法。
  2. 【請求項2】 フッ素樹脂からなる内層チューブ上に補
    強層を被覆形成した後、その補強層上に硬さの異なる2
    種以上の熱可塑性樹脂からなる外層をその長さ方向に順
    次多段階に被覆形成するようにしたカテーテルチューブ
    の製造方法において、上記内層チューブ上に補強層を被
    覆形成する前、或いは補強層を被覆形成した後にその内
    層チューブの外表面を予め脱フッ素処理液で表面処理し
    てその表層部のフッ素成分を除去すると共に、その処理
    度合いをその内層チューブの長さ方向に順次多段階に変
    化させたことを特徴とするカテーテルチューブの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 上記内層チューブを構成するフッ素樹脂
    として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、エ
    チレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、ポリフル
    オロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、テトラフルオロ
    エチレンヘキサフルオロプロピレンコポリマー(FE
    P)のいずれか1種或いはこれらの混合樹脂を用いるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載のカテーテルチュ
    ーブの製造方法。
  4. 【請求項4】 上記外層を構成する熱可塑性樹脂とし
    て、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポ
    リエチレン系、ポリ塩化ビニル系、フッ素樹脂系、シリ
    コン系のいずれかを用いたことを特徴とする請求項1又
    は2に記載のカテーテルチューブの製造方法。
  5. 【請求項5】 上記脱フッ素処理液として、ナトリウム
    金属とアンモニアの混合溶液、又はナトリウム金属とテ
    トラヒドロフランの混合溶液或いはナトリウム金属とナ
    フタレンの混合溶液のいずれかを用いたことを特徴とす
    る請求項1又は2に記載のカテーテルチューブの製造方
    法。
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