JP2001175783A - 自動取引システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 １取引における自動取引装置の占有時間を短
縮し、混雑時の利用に対応できるものにする。 【解決手段】 利用者の携帯電話で金融機関の店舗に電
話をかけると取引予約受付装置２はその携帯電話が発信
する電話番号を識別すると共に、利用者に携帯電話で取
引の種類、金額、口座番号を入力させ、これらを取引予
約情報として主制御装置９がメモに格納し、そして前記
電話番号が登録されたものであれば取引予約を成立させ
る。その後、利用者が来店すると携帯電話が定期的に発
信する電話番号を来店監視装置４が識別し、誘導掲示板
５により取引を行う自動取引装置７が指定され、利用者
がその自動取引装置７の電話番号認識部１０に携帯電話
を挿入すると、電話番号認識部１０により電話番号が識
別されて、この電話番号により本人確認が行われ、前記
取引予約情報に基づいた取引を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、金融機関に設置さ
れる自動取引装置の利用法に関するもので、新規な形態
の自動取引システムに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】銀行等の金融機関で使用されている自動
取引装置は、磁気カードや通帳等を用い、顧客の操作に
より現金の預入や支払、あるいは帳票による払込等の取
引を実行することができる。このような自動取引装置
は、銀行業務のかなりの部分を処理しており、これから
もその役割は益々大きくなるものと考えられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術では以下の問題がある。すなわち、現行の自動取引
装置においては、利用者による取引の選択から始まっ
て、取引の進行に合わせて各種の情報の入力を順次行わ
せるため、１取引における装置占有時間が長くなり、そ
のため特に混雑時には長時間顧客を待たせるような事態
が発生するという問題がある。

【０００４】また、混雑時は操作に不慣れな顧客が落ち
ついて操作することできず、誤操作にを誘発して取引時
間を長引かせるという問題も生じることになる。このよ
うな事態に対処するために、混雑時に必要な数の自動取
引装置の設置すれば、コストの大幅な上昇や、設置スペ
ースの増加を招くだけでなく、非混雑時には使用されな
い装置が増え、運用効率が低下するという問題につなが
る。

【０００５】従って、本発明は、１取引に要する時間を
短縮して混雑時における顧客の待ち時間を短縮できると
共に、不慣れな顧客でも落ちついて情報の入力操作をす
ることができると共に、自動取引装置を増設することな
く混雑時に対応可能な自動取引システムを実現すること
を課題とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】そのため、本発明の自動
取引システムは、利用者の携帯電話の電話番号を該利用
者の口座番号や残高等の特定情報と対応づけて金融機関
に登録すると共に、金融機関の店舗に設置された自動取
引装置に携帯電話が自動的にかつ定期的に発信する電話
番号を認識する電話番号認識部を設け、利用者の携帯電
話から金融機関の店舗に電話がかけられたとき、該携帯
電話が発信する電話番号を識別すると共に、取引の種類
や取引金額等の取引内容と口座番号を前記携帯電話によ
りキー入力させて、それらの入力情報と前記電話番号と
を取引予約情報として記憶し、利用者が前記金融機関に
来店したとき、利用者の携帯電話から定期的に発信する
電話番号を電話番号を識別して、前記取引予約情報と照
合することにより予約の有無を確認し、前記取引予約情
報に該当する利用者に対して取引を行う自動取引装置を
指定する表示を行い、指定された自動取引装置の電話番
号認識部が前記利用者の携帯電話の電話番号を認識する
と、それを本人確認情報として前記自動取引装置が前記
取引予約情報に基づく取引を実行することを特徴とす
る。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明によ
る自動取引システムの実施の形態について説明する。図
１は実施の形態を示すブロック図である。金融機関の店
舗には携帯電話１からの取引の予約を受付ける取引予約
受付装置２と、携帯電話検出装置３を接続した来店監視
装置４と、誘導掲示板５を接続した誘導装置６と、店舗
内に設置された複数の自動取引装置７を接続した取引制
御装置８と、主制御装置９を備えており、この主制御装
置９には取引予約受付装置２、来店監視装置４、誘導装
置６、及び取引制御装置（制御手段）８が接続されてい
る。

【０００８】ここで、取引予約受付装置２は携帯電話１
をかけてきた利用客に所定のガイダンスを行って取引に
必要な情報を予め入力させるものである。携帯電話検出
装置３は携帯電話１が定期的に自己識別信号として発信
する電話番号を受信して来店監視装置４に通知するもの
で、来店監視装置４は携帯電話検出装置３からの通知に
より利用者の入店を検知すると共にその電話番号を識別
してその情報を主制御装置９に送るものとなっている。

【０００９】誘導掲示板５はＣＲＴやＬＣＤ等のディス
プレイにより構成され、図２に示したように複数の自動
取引装置７にそれぞれ対応して設けられている。誘導装
置６は主制御装置９から送られてくる利用者情報に基づ
いて予約した利用者の氏名を誘導掲示板５表示させ、ど
の自動取引装置７で取引を行うかを利用者に通知するも
ので、複数の予約を受付けた場合は、先着順に順位をつ
けて表示させる。

【００１０】自動取引装置７は通常は磁気カードや通帳
等を用い、利用者の操作により現金の預入や支払、ある
いは帳票による払込等の各種の金融取引を実行するもの
で、本実施の形態では、図３に示したように周囲と電波
遮蔽できるように形成された電話番号認識部１０を設け
て、この電話番号認識部１０に携帯電話１を挿入するこ
とで本人確認を行うものとなっている。

【００１１】取引制御装置８は利用者の入店情報をきっ
かけとして主制御装置９から送られてくる利用者の予約
取引に関する情報をメモリ等に格納し、本人確認後、予
約された取引を自動取引装置７で直ちに実行するように
準備するものとなっている。また、主制御装置９は取引
予約受付装置２、来店監視装置４、誘導装置６、取引制
御装置８等、システム全体の制御を行うもので、図示し
ないセンタのホストコンピュータ（上位装置）と交信を
行って取引を円滑に遂行するものとなっている。

【００１２】本システムを利用する利用者は金融機関に
自身の携帯電話１の電話番号の予め登録申請を行い、金
融機関は申請された携帯電話１の電話番号をセンタのホ
ストコンピュータが管理する利用者の情報ファイル等に
口座番号や残高、利用者の氏名等の特定情報と対応づけ
て登録する。次に上述した構成の作用について説明す
る。

【００１３】まず、利用者が携帯電話１から最寄りの金
融機関の店舗に電話をかけると、取引予約受付装置２に
接続される。このとき携帯電話１の電話番号は取引予約
受付装置２によって自動的に識別され、そして取引予約
受付装置２のガイダンスに従って利用者は携帯電話１の
テンキー等を操作して、取引の種類や取引金額等の取引
内容と口座番号を入力する。

【００１４】入力された情報は自動識別された電話番号
と共に取引予約情報として主制御装置９に送られ、主制
御装置９はこれを図示しないメモリ（記憶手段）に格納
すると共に、センタのホストコンピュータに転送して取
引の可否を問い合わせる。ホストコンピュータは主制御
装置９から送られてきた情報と管理しているファイルの
情報とを照合して取引の可否を判断し、取引が可能であ
ればその旨の情報を利用者の氏名の情報と共に主制御装
置９に通知する。

【００１５】取引可能の通知を受けると、主制御装置９
は利用者の氏名を利用者の入力情報及び電話番号に対応
付けて前記メモリに格納すると共に、取引予約受付装置
２に予約可能な旨の通知を送り、これにより取引予約受
付装置２は携帯電話１をかけてきた利用者に取引の予約
を受付けた旨の通知を送って予約が成立する。次に、利
用者が店舗に到着すると、その利用者の携帯電話１から
定期的に発信される電話番号を携帯電話検出装置３が検
出し、その検出信号から来店監視装置４は電話番号を識
別して、利用者の来店情報として電話番号を主制御装置
９に通知する。

【００１６】主制御装置９は来店監視装置４から送られ
てきた電話番号と図示しないメモリに格納されている取
引予約情報中の電話番号を照合して、予約をしている利
用者か否かを確認し、予約している利用者の場合、各自
動取引装置７の取引制御装置８に装置使用中か否かを打
診して、空いている自動取引装置７があれば、それに対
応する誘導掲示板５の誘導装置６に利用者氏名の情報を
送り、更に取引制御装置８には利用者の電話番号、氏
名、口座番号、取引の種類、取引金額等の本人確認や取
引に必要な情報を通知する。

【００１７】空いている自動取引装置７がなければ、予
め定められた自動取引装置７を選んで、それに対応する
誘導掲示板５の誘導装置６に利用者氏名の情報を送る等
の方法が取られる。また、予約した利用者が複数来店し
た場合は、来店順に自動取引装置７に振り分ける等の方
法も取られる。

【００１８】これにより利用者に対して取引を行う自動
取引装置７を指定し、また図示しないスピーカからアナ
ウンス等で告知される。このとき告知される内容は、利
用者の氏名とどこの自動取引装置７の前に並べばよいか
である。表示を氏名のみとするのは、分かり易いことに
加え、電話番号や口座番号等の取引予約時の入力情報が
盗聴され、解読されてしまったときでも、不正に利用さ
れることを防ぐためである。

【００１９】利用者は誘導掲示板５に自分の氏名が表示
された自動取引装置７に並び、順番がきたら自動取引装
置７の電話番号認識部１０に携帯電話を挿入する。自動
取引装置１は携帯電話１が発生する電話番号を電話番号
認識部１０が認識すると、その電話番号を取引制御装置
８に送り、これを受けて取引制御装置８は電話番号によ
る本人確認を行って、該当する利用者の氏名、口座番
号、取引の種類、取引金額等の情報を自動取引装置に送
る。

【００２０】これにより自動取引装置７は取引が出金で
あれば、取引金額分の出金処理を行って利用者に支払う
と共に、取引内容をレシートに印字して利用者に放出す
る。また、取引が入金の場合は、利用者が投入した現金
を取り込んで入金処理を行い、取引内容をレシートに印
字して利用者に放出する。同様に、振込等の取引におい
ても、電話番号による本人確認の後、直ちに取引に対応
した処理を行う。

【００２１】取引内容の情報は取引制御装置８から主制
御装置９に送られ、ホストコンピュータに転送されて利
用者の残高情報等の更新が行われる。このように本実施
の形態では、利用者は携帯電話１の挿入と、現金及びレ
シート等の受渡しの操作をするのみで、取引の際のキー
入力等を省略して取引を済ませることができる。

【００２２】尚、当然の対策として、取引予約後一定時
間内に利用者が店舗に到着しないときの予約解除や、予
約解除後の入店時の自動案内（上記の取引と同様に、入
店を検知して自動的にアナウンスで案内すること等が考
えられる）、他店舗利用時の予約解除等も主制御装置９
により行われる。また、上述した実施の形態において、
契約時に一般加入電話と携帯電話１の各々の電話番号を
申請して登録しておくことにより、一般加入電話の発信
者番号通知が有効なら、取引予約を一般加入電話からも
可能とすることもできる。

【００２３】また、上述した実施例では、支払取引にお
いて、本人確認後に自動取引装置７による出金処理を開
始するものとしたが、例えば自動取引装置７内に複数人
分の取引に用いるスタッカ（集積部）を設けておき、取
引予約受付後、自動取引装置７の空き時間を利用して予
約を受付けた利用者に支払う現金を予め利用者毎にスタ
ッカに集積して、本人確認後直ちに支払える要にしてお
けば、実際の取引時に収納部からの現金の繰出しや、鑑
別、計数等の処理を省けるので、より短時間で取引を行
うことができる。

【００２４】更に、上述した実施の形態では、誘導掲示
板５と誘導装置６、自動取引装置７と取引制御装置８を
１対１で設けるものとしているが、誘導装置６及び取引
制御装置８にそれぞれ複数の誘導掲示板５及び自動取引
装置７を管理させることも可能である。

【００２５】

【発明の効果】以上説明したように本発明の自動取引シ
ステムは、利用者の携帯電話の電話番号を該利用者の口
座番号や残高等の特定情報と対応づけて金融機関に登録
すると共に、金融機関の店舗に設置された自動取引装置
に携帯電話が自動的にかつ定期的に発信する電話番号を
認識する電話番号認識部を設け、利用者の携帯電話から
金融機関の店舗に電話がかけられたとき、該携帯電話が
発信する電話番号を識別すると共に、取引の種類や取引
金額等の取引内容と口座番号を前記携帯電話によりキー
入力させて、それらの入力情報と前記電話番号とを取引
予約情報として記憶し、利用者が前記金融機関に来店し
たとき、利用者の携帯電話から定期的に発信する電話番
号を電話番号を識別して、前記取引予約情報と照合する
ことにより予約の有無を確認し、前記取引予約情報に該
当する利用者に対して取引を行う自動取引装置を指定す
る表示を行い、指定された自動取引装置の電話番号認識
部が前記利用者の携帯電話の電話番号を認識すると、そ
れを本人確認情報として前記自動取引装置が前記取引予
約情報に基づく取引を実行するものとしている。

【００２６】従って、利用者は取引に際して携帯電話の
電話番号を認識させる簡単な操作と現金及びレシート等
の受渡しの操作をするのみで、取引の際のキー入力等を
省略して取引を済ませることができるようにしているた
め、１取引における自動取引装置の占有時間を短縮する
ことが可能になり、特に混雑時に長時間顧客を待たせる
ような事態がを予防できるという効果が得られる。

【００２７】また、１取引における自動取引装置の占有
時間が短縮することで装置の台数を増やすことなく多数
の利用者に対応できるので運用効率が向上すると共に、
装置の増設に伴うコストの上昇や設置スペースの増加を
防止できるという効果も得られる。更に、利用者は店舗
外で予め取引に必要な情報を入力することができるの
で、落ちついて入力操作を行うことが可能となり、これ
により装置に不慣れな利用者の誤入力による取引時間の
延長も無くなるので、この点でも自動取引装置の占有時
間を短縮できるものとなる。

【００２８】更に、一般加入電話による予約も可能とす
ることで、予約のみ家族に依頼しておける等の利用の利
便性も向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施の形態を示すブロック図である。

【図２】誘導掲示板の配置を示す図。

【図３】電話番号認識部を示す図。

【符号の説明】

１ 携帯電話 ２ 取引予約受付装置 ３ 携帯電話検出装置 ４ 来店監視装置 ５ 誘導掲示板 ６ 誘導装置 ７ 自動取引装置 ８ 取引制御装置 ９ 主制御装置 １０ 電話番号認識部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０４Ｌ 9/00 ６７５Ａ (72)発明者 茂木 博 東京都港区虎ノ門１丁目７番12号 沖電気 工業株式会社内 Ｆターム(参考） 3E040 AA04 AA07 BA07 BA18 CA02 CA14 CB01 CB04 DA03 EA10 FH02 FH05 FJ04 FJ05 FJ09 5B055 BB03 BB12 CC18 EE02 EE13 HB01 PA21 5J104 AA07 KA01 KA02 KA07 KA10 KA11 KA14 KA15 MA02 NA21 PA02 PA10

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】利用者の携帯電話の電話番号を該利用者の
   口座番号や残高等の特定情報と対応づけて金融機関に登
   録すると共に、金融機関の店舗に設置された自動取引装
   置に携帯電話が自動的にかつ定期的に発信する電話番号
   を認識する電話番号認識部を設け、 利用者の携帯電話から金融機関の店舗に電話がかけられ
   たとき、該携帯電話が発信する電話番号を識別すると共
   に、取引の種類や取引金額等の取引内容と口座番号を前
   記携帯電話によりキー入力させて、それらの入力情報と
   前記電話番号とを取引予約情報として記憶し、 利用者が前記金融機関に来店したとき、利用者の携帯電
   話から定期的に発信する電話番号を識別して、前記取引
   予約情報と照合することにより予約の有無を確認し、 前記取引予約情報に該当する利用者に対して取引を行う
   自動取引装置を指定する表示を行い、 指定された自動取引装置の電話番号認識部が前記利用者
   の携帯電話の電話番号を認識すると、それを本人確認情
   報として前記自動取引装置が前記取引予約情報に基づく
   取引を実行することを特徴とする自動取引システム。
2. 【請求項２】 請求項１において、 自動取引装置の電話番号認識部は携帯電話が挿入可能で
   あり、挿入された携帯電話を電磁遮蔽するように形成さ
   れていることを特徴とする自動取引システム。
3. 【請求項３】 請求項１において、 金融機関の店舗は、 利用客からの取引の予約を受付ける取引予約受付装置
   と、 来店した利用者の携帯電話の電話番号を識別する来店監
   視装置と、 各自動取引装置に対応して設けられ、取引予約した利用
   者の氏名を表示する誘導掲示板と、 この誘導掲示板に表示を行わせる誘導装置と、 自動取引装置に取引を実行させる取引制御装置と、 前記取引予約受付装置から送られてくる取引予約情報を
   記憶手段に記憶させ、前記来店監視装置から送られてく
   る電話番号を前記記憶手段の取引予約情報と照合して、
   前記取引予約情報に該当する利用者が取引を行う自動取
   引装置に対応する誘導掲示板に表示させるための氏名の
   情報を前記誘導装置に送ると共に、前記取引制御装置に
   取引予約情報を転送する制御手段を備えたことを特徴と
   する自動取引システム。