JP2001172329A - 改善された色彩印象を有するコレステリック層材料およびその製造方法 - Google Patents

改善された色彩印象を有するコレステリック層材料およびその製造方法

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JP2001172329A JP2000255434A JP2000255434A JP2001172329A JP 2001172329 A JP2001172329 A JP 2001172329A JP 2000255434 A JP2000255434 A JP 2000255434A JP 2000255434 A JP2000255434 A JP 2000255434A JP 2001172329 A JP2001172329 A JP 2001172329A
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プレヒトル フランク
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ハイルマン ペーター
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コッホ フォルカー
Robert Parker
パーカー ロバート
Volker Richter
リヒター フォルカー
Peter Schumacher
シューマッハー ペーター
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 改善された色彩印象を有するコレステリック
層材料およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 架橋したコレステリック層が、ほぼ全て
の層厚さにわたって均一な干渉縞パターンを有する。 【効果】 本発明による層材料および該材料に由来する
製品は、目視で認識可能な色ずれを示さないということ
により優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、少なくとも1種の
三次元に架橋し、配向したコレステリック層を含む改善
された色彩印象を有するコレステリック層材料、その製
造方法および使用に関する。
【0002】
【従来の技術】コレステリック層、該層から製造された
顔料ならびにコレステリック顔料を含有する組成物は、
例えば車両または車両付属品分野において、EDV、余
暇、スポーツおよびゲーム分野において、光学素子、例
えば偏光子もしくはフィルタとして、化粧品分野におい
て、テキスタイル、皮革もしくは装飾品分野において、
贈答品において、筆記用具において、または眼鏡フレー
ムにおいて、建設分野において、家庭用品分野におい
て、あらゆる種類の印刷製品ならびに塗料およびコーテ
ィングの製造において、さらに物品の偽造防止加工にお
いて、日用品の被覆または車両の塗装のために多種多様
に使用される。
【0003】この場合、コレステリック層ならびに顔料
および該顔料を含有している組成物は、前記の目的のた
めに使用可能であるために一連の条件を満足しなくては
ならない。一方では色彩印象はできる限り優れていなく
てはならず、他方では、色彩印象は外部の刺激から充分
に独立していなくてはならず、特に色彩印象は広い温度
範囲および圧力範囲で、ならびに溶剤の作用に対して安
定しているべきである。さらにコレステリック層はでき
る限り薄い方がよく、該層から製造した顔料はできる限
りわずかな厚さを有しており、このことによりコストを
下げ、かつ適用を容易にする。
【0004】従来技術から公知のコレステリック層を使
用する際に、不十分な色彩光沢の問題が種々に生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の根底に
は、改善された色彩光沢を有するコレステリック層材料
を提供するという課題が存在する。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記課題は本発明により
意外なことに、少なくとも1種の三次元に架橋し、配向
したコレステリックな層を有するコレステリック層材料
を提供することにより解決されるが、この場合、架橋し
たコレステリック層は、ほぼ全ての層厚さにわたって均
一な干渉縞パターンを有している。この場合、出願人の
調査により、不十分な光沢を有する従来の材料の場合、
薄片に基づいて観察可能な干渉縞パターンは特に不均一
に走っていることが判明した。
【0007】前記の均一性の基準を満足するコレステリ
ックな層材料は、優れた色彩光沢を示す。同じことがこ
の種の層材料に由来する製品、例えば顔料およびシート
に関しても該当する。
【0008】本発明による層材料はさらに、ほぼ平滑な
表面を有しており、かつ干渉縞がほぼ全ての層厚さにわ
たって表面に対して平行に走っていることを特徴とす
る。本発明の範囲での干渉縞の均一性は特に、個々の干
渉縞がその延長方向で反転(方向の逆転)および/また
は目の形成(Augenbildung:円形の干渉縞の形成)を示
さない場合に存在する。それぞれの縞が2つの干渉縞の
間の間隔とほぼ等しい、表面に対して垂直なオフセット
を示すような干渉縞パターンにおけるわずかな逸脱は、
本発明により一緒に包含される。
【0009】干渉縞の均一性および表面の平滑さは、干
渉縞の延長方向での透過型電子顕微鏡(TEM)中で1
0000〜20000倍拡大して調査する薄片に基づい
て特に有利に確認することができる。
【0010】もう1つの有利な実施態様によれば、その
層が干渉縞均一性以外に、例えば外部の刺激により誘発
可能な、目視で確認できる色ずれを示さない本発明によ
るコレステリック層材料が提供される。
【0011】付加的に前記の安定性の基準を満足する有
利なコレステリック層材料は、優れた色彩安定性を温度
および/または溶剤の作用下で示す。同じことがこのよ
うな層材料に由来する製品、例えば顔料およびシートに
も該当する。
【0012】このような本発明による層材料および該材
料に由来する製品は、特に上記の干渉縞の均一性以外
に: a)−30℃〜+250℃、0〜250℃、または0〜
200℃の範囲での層材料の温度変化、 b)80〜160℃または80〜130℃の範囲の温度
への加熱および同時に希釈剤、特に有機希釈剤の作用、
および/または c)キシレン中80℃で15分間の処理および引き続き
乾燥 の際に、目視で認識可能な色ずれを示さないということ
により優れている。
【0013】有利な実施態様によれば、その反射極大
が、例えば80℃で15分間のキシレン処理の後で、よ
り高いか、またはより低い波長範囲に約10nm未満、
例えば0〜8nm、0〜5nmまたは0〜2nmしか推
移しない本発明によるコレステリックな層材料を提供す
る。上記の範囲で反射極大が変化する場合、本発明の範
囲で「目視により認識可能な色ずれ」は存在しない。
【0014】本発明によるコレステリック層材料中で、
それぞれのコレステリック層は、少なくとも1ピッチの
高さの、および約5μm以下、例えば0.5〜3μm、
特に約2μm以下、例えば0.5〜2μm、有利には約
1μm以下、例えば0.5〜1μmの平均乾燥膜厚(乾
燥させ、かつ場合により架橋した層の層厚さ)を有す
る。
【0015】複数の層が同時に存在する場合、個々の層
の厚さは同じかまたは異なっている。従ってもう1つの
対象は、同じかまたは異なった厚さおよび同じかまたは
異なった化学組成の複数のコレステリック層を有するコ
レステリック層材料に関し、該材料はそれぞれ均一な干
渉縞パターンおよび付加的に場合により色ずれ安定性を
有している。
【0016】本発明の対象は特に3層で構成されてお
り、かつ本発明による2つのコレステリック層の間に、
透過光を部分的もしくは完全に吸収する中間層を有する
コレステリック層材料である。この場合、吸収性の中間
層は、例えばPCT/EP98/05544号、PCT
/EP98/05545号またはDE−A−19757
699号に記載されてる特徴を有している。前記の保護
権の開示をここで明文をもって引用する。
【0017】本発明のもう1つの対象は、上記の単層ま
たは多層のコレステリック層材料の粉砕により得られる
少なくとも1種の架橋し、配向したコレステリック層を
含有するコレステリック顔料である。本発明の対象は特
に5〜50μmの範囲の平均粒度および5μmまでの厚
さを有する顔料であり、これはさらに、架橋したコレス
テリック層が干渉縞の均一性および付加的に高い温度安
定性を有しており、かつ室温(約20℃)〜約250℃
の温度範囲で目視により認識可能な色ずれを示さないこ
とを特徴とする。特に80℃から130℃、または80
℃から160℃に温度が上昇する場合、色ずれは検出さ
れない。特に前記の色ずれ安定性は、温度の上昇が有機
溶剤または希釈剤、例えばトルエンもしくはキシレンま
たはその他の塗料技術で通例の溶剤および希釈剤を同時
に作用させた時あるいはキシレン中80℃で15分間処
理し、かつ引き続き乾燥させた後に観察される。
【0018】本発明の対象は、 a)少なくとも1種の架橋性物質を含有するコレステリ
ックな被覆組成物を担体上に塗布、特に流延し、かつそ
の際、配向して第一のコレステリック層を形成し、その
際、該担体は塗布するべきコレステリック層に対してほ
ぼ化学的に不活性であり、 b)塗布した層を乾燥および架橋させ、その際、得られ
る層がほぼ全ての層厚さにわたって均一な干渉縞パター
ンを有するような条件を選択し、かつその際、場合によ
り付加的に、溶剤および/または高温を作用させた場合
に目視により認識可能な色ずれが観察されない条件を選
択し、かつ c)場合により1種以上のコレステリック層を工程a)
により得られた層上に塗布した後で該層材料を担体から
除去する ことにより上記のコレステリック層材料を製造するため
の方法でもある。この場合、さらなる層の塗布、乾燥お
よび硬化は工程a)およびb)と同様に行う。
【0019】本発明によれば特に、干渉縞の均一性ひい
てはコレステリック層材料の光沢は実質的に以下の方法
パラメータの選択により影響を受けることが確認され
た: a)乾燥器温度および b)乾燥器中で高めた温度で乾燥させたコレステリック
層の滞留時間および c)塗布したコレステリック層の層厚さ。
【0020】均一性に影響を与えることができるその他
の方法パラメータは以下のものである: d)被覆組成物の剪断、および e)被覆組成物の固体含有率。
【0021】乾燥器温度の上昇(例えば60℃から10
0℃)と共に、溶剤の除去が促進されるのみでなく、コ
レステリックフィルムの粘度もまた低下し、このことに
より干渉縞の均一性が明らかに改善される。
【0022】さらに干渉縞の均一性は、乾燥および温度
処理したコレステリック層(Cholesterenschicht)の乾燥
器中での滞留時間の長さにわたって影響を与えることが
できる。温度および滞留時間がより長く、かつより高い
ほど、干渉縞の均一性はより良好である。
【0023】本発明によればさらに層厚さの減少は、干
渉縞の均一性にとって有益であることが確認された。
【0024】被覆速度ひいては剪断力を低すぎる値に選
択しなければ、高い乾燥強度およびわずかな層厚さによ
り達成可能なプラスの効果を付加的に促進することがで
きる。
【0025】本発明によればさらにコレステリック層材
料の溶剤安定性は実質的に硬化条件により影響を与える
ことができることが判明した。従って本発明による層材
料の有利な変法は、均一な干渉縞パターンならびに優れ
た溶剤安定性を示す層材料に関する。
【0026】本発明によれば種々のパラメーターによ
り、特に照射源の出力、硬化時間(つまり照射源の照射
範囲での滞留時間)および硬化の間の層温度により硬化
条件を最適に調整することができる。
【0027】本発明によれば硬化(例えば加熱可能なロ
ーラーによる)中の層温度を変化させることにより、新
たに塗布されるコレステリック層とその下にあるコレス
テリック層との間の付着力を適切に、ひいては要求に応
じて調整できることが確認された。従って例えば安定し
た中間層付着および担体に対してわずかな付着を有する
多層複合構造が製造可能であり、これはこのようにして
複合構造のまま良好に担体からはく離することができ
る。
【0028】有利には本発明により、その上に流延した
コレステリック層の配向を、乾燥および硬化の間に妨げ
ない担体を使用する。さらに担体が該担体上に流延さ
れ、乾燥され、かつ架橋した第一のコレステリック層に
対して、約1cNより小の付着力を有していると有利で
ある。この場合、適切な担体は、プラスチック担体、金
属担体、ガラス担体またはセラミック担体から選択され
る。
【0029】もう1つのプロセス変法は、コレステリッ
ク層を有する多層被覆の場合、第二および場合によりそ
の他の層が複合構造のまま選択的に担体上に存在する第
一の層から除去できるように実施する。
【0030】有利なプロセス変法によれば、はく離層、
例えば架橋し、有利には配向したコレステリック材料を
含むプラスチック担体を使用し、その上に第一のコレス
テリック層を流延する。その他の適切なはく離層材料
は、例えばポリアミド、ポリアクリレートおよびテフロ
ン(登録商標)である。これは、コレステリック層また
は層複合構造を担体から除去しなくてはならない場合
に、例えば層材料から顔料を製造するべき場合に、また
は偏光を反射し、かつ損傷がなく、かつ別の担体上に移
動させるべき層複合構造を製造する場合に特に有利であ
る。この場合、プラスチック担体とはく離層との間の付
着力は有利には、はく離層と第一のコレステリック層と
の間の付着力より少なくとも約2倍〜10倍、例えば5
倍大きい。このことにより担体からのコレステリック層
または層複合構造の容易なはく離が促進され、該担体を
次いで場合により改めて被覆することができる。
【0031】有利には本発明による被覆組成物を、相互
に無関係に約1〜50mPasの範囲の粘度を有するコ
レステリック層およびはく離層のために使用する。さら
に被覆速度は約1〜800m/分の範囲である。被覆組
成物の固体含有率は、通常約30〜70質量%の範囲で
ある。
【0032】有利なプロセス変法によれば、乾燥を約6
0〜150℃、特に約80〜120℃の範囲の温度で行
う。この場合、乾燥帯域の長さを、層の滞留時間が約1
〜120秒であるように選択する。乾燥膜厚は有利には
3μmよりも小である。固体含有率は有利には約30〜
60質量%である。
【0033】有利なプロセス変法によれば、コレステリ
ック層および場合により存在するコレステリックなはく
離層のその後の架橋を放射線硬化により、特に電子線ま
たはUV線により、硬化するべき層を同時に加熱しなが
ら行う。この場合、エミッタ出力は約50〜200ワッ
ト/cmの範囲である。硬化は有利には不活性雰囲気
中、例えば窒素下で、およびUVランプの下での滞留時
間2〜5000msecで行う。
【0034】層温度は放射線硬化の間、約40℃よりも
高く、有利には少なくとも80℃、有利には少なくとも
90℃、例えば90〜120℃に調整する。
【0035】その都度最適なパラメータの組み合わせ
は、本発明による教示から出発してわずかな予備試験の
範囲で当業者により確認可能である。
【0036】実施例が示しているように、高い干渉縞均
一性を有するコレステリック層材料は、例えば約2.5
μm以下、例えば0.9μmの層厚さを選択し、約60
℃以上、例えば85〜100℃の温度で約5〜30秒の
時間にわたって乾燥させると得られる。
【0037】さらにエミッタ出力が約120W/cm、
硬化時間が30〜120ミリセカンドおよび層温度が6
0〜100℃の範囲となるように硬化条件を選択する
と、さらに高い溶剤安定性を有する層材料が得られる。
【0038】本発明による方法の別の変法によれば、最
後に塗布したコレステリック層の上にシートを施与し、
かつ複合構造状の1種以上のコレステリック層を前記の
シートと共に担体から除去する。
【0039】もう1つの変法によれば、1種以上のコレ
ステリック層を圧縮空気、水ジェットまたは水蒸気で吹
き飛ばすことにより担体から除去し、かつ粉砕して顔料
にする。
【0040】本発明の対象は、改善された色ずれ安定性
を有する少なくとも1種のコレステリックな単層または
多層の顔料を含有する組成物でもある。
【0041】本発明のもう1つの対象は、車両または車
両付属品分野、EDV、余暇、スポーツおよびゲーム分
野、光学素子、化粧品分野、テキスタイル、皮革もしく
は装飾品分野、贈答品、筆記用具、または眼鏡フレー
ム、建設分野、家庭用品分野、あらゆる種類の印刷製
品、塗料およびコーティングの製造における本発明によ
る層材料または顔料の使用に関する。
【0042】本発明によるコレステリックなシートもし
くはコレステリックな顔料により達成可能な色彩効果
は、達成可能な反射波長の多様性により条件付けられて
UV領域およびIR領域ならびにもちろん可視光の領域
も含む。本発明による顔料を紙幣、小切手、その他のキ
ャッシュレスな支払手段または証明書に施与する(例え
ば公知の印刷法により)か、またはこれらの中に組み込
むと、前記の物品の同一の複製を著しく困難にする。従
って本発明のもう1つの対象は、物品、特に紙幣、小切
手またはその他のキャッシュレスな支払手段または証明
書の偽造を困難にする加工のための本発明による顔料の
使用である。
【0043】本発明の範囲で光学素子として、ネマチッ
クおよび/またはコレステリックな液晶の光学的特性を
利用する全ての物品が考えられる。具体的にはこれは選
択的にリターデイションフィルム、ノッチフィルター、
ディスプレー用のカラーフィルター、偏光子、あるいは
また装飾目的のための単なる鏡であってもよい。光学素
子の三次元的な形は平坦であってもよいが、あるいはま
た凹形もしくは凸形に湾曲していてもよい。
【0044】本発明の対象は特に、日用品の被覆のため
の、または車両の塗装のための上記の組成物の使用でも
ある。
【0045】有利な使用分野は、場合により担体シート
上に塗布された本発明による層材料を有する偏光子でも
ある。従って例えば互いに調整した反射極大を有するコ
レステリック層を例えば3〜20の数で有する層材料を
有する広帯域偏光子を製造することができ、その際、該
偏光子は約2〜50μmの範囲の全厚さ(担体シートを
含まない)を有している。
【0046】適用目的に応じて本発明による層材料は、
担体上に存在していても、担体からはく離されても、あ
るいは新たな担体に移されてもよい。例えば(透明な接
着層を有する)IR反射性の層複合構造をガラス板また
はプレキシガラス板上に移してもよい。
【0047】コレステリック層の適切な組成物は、同一
出願人のDE−A−19738368.8号ならびに同
第19738369.6号に記載されている。出願の際
の開示を全ての範囲で引用する。特にDE−A−197
38369.6号から、コレステリック層を製造するた
めに、希釈により流延可能にしたコレステリック混合物
を使用することが有利であることが明らかである。該層
を製造するために使用可能なコレステリックおよびネマ
チック分子は、例えばDE−A−4342280号、同
第19602848号、同第19713638号、同第
19532408号、同第19704506号、同第1
9631658号、同第19717371号、同第19
541820号、同第19619460号、同第197
35829号、同第19744321号および同第19
749123号、EP−A−0358208号、WO9
7/00600号、同第97/49694号、同第98
/03610号、同第98/04544号、同第98/
14442号、同第98/23580号および同第98
/47979号に記載されており、これらをここで明文
をもって引用する。
【0048】有利にはコレステリック層は以下のものか
ら選択されるコレステリック混合物を硬化状態で含有し
ている: a)少なくとも1種のコレステリックで重合性のモノマ
ー、 b)少なくとも1種の非キラルでネマチックな重合性モ
ノマーおよびキラル化合物、 c)少なくとも1種のコレステリックな架橋性ポリマ
ー、 d)重合性の希釈剤中のコレステリックなポリマー、ま
たは e)ガラス転移温度以下への急速な冷却によりそのコレ
ステリック相を凍結することができる少なくとも1種の
コレステリックなポリマー。
【0049】硬化によりコレステリック層中でコレステ
リックな分子の配向を固定する。複数のコレステリック
層を使用する際に、これらは同じか、または異なってい
る光学的特性を有している。これらは特に同じか、また
は異なった波長の光を反射することができる。つまり同
じか、または異なった色であることができる。最後に挙
げた場合では特に興味深い色彩効果を達成することがで
きる。例えば該層は異なった旋光性を有しており、例え
ば1つの層が特定の波長の光を左回りの円偏光で反射
し、これに対してもう1つの層は、同じ波長を右回りの
円偏光で反射する。従って有利には例えば本発明による
顔料を前記の有利な実施態様で含有している塗料は特に
光沢が優れている、というのも統計学的に分散した塗料
層中の顔料が入射光の方を向いているので、該塗料は一
定の波長の右回りの円偏光も左回りの円偏光も反射し、
これに対して、1つのコレステリック層のみを有する
か、もしくは同一の旋光性の複数のコレステリック層を
有する顔料を含有している塗料は、左回りの円偏光か、
または右回りの円偏光を透過するからである。異なった
反射波長の複数のコレステリック層を形成することによ
り広帯域偏光子を製造することができる。
【0050】複数の層は、その機械的特性に関して同じ
か、または異なっていてもよい。これらは例えば異なっ
た厚さまたは脆性を有していてもよい。
【0051】本発明により使用可能な被覆組成物の有利
な1群(上記の群b))は、ネマチック成分として少な
くとも1種の一般式I: Z1−Y1−A1−Y3−M−Y4−A2−Y2−Z2 (I) [式中、Z1、Z2は、相互に無関係に反応性で重合性の
基を有する基を表し、Y1〜Y4は、相互に無関係に化学
的な単結合、−O−、−S−、−O−CO−、−CO−
O−、−O−CO−O−、−CO−NR−、−NR−C
O−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−または
−NR−CO−NRを表し、かつRはC1〜C4−アルキ
ルを表し、A1、A2は、相互に無関係に1〜30個の炭
素原子を有するスペーサーを表し、その中で炭素鎖は場
合によりエーテル官能基中の酸素、チオエーテル官能基
中の硫黄もしくは隣接していないイミノ基もしくはC1
〜C4−アルキルイミノ基により中断されており、かつ
Mは、メソゲン基を表す]の液晶化合物を含有してい
る。
【0052】有利には基Z1およびZ2は、
【0053】
【化1】
【0054】であり、その際、基Rは、C1〜C4−アル
キルを表し、かつ同じかまたは異なっていてもよい。
【0055】反応性で重合性の基から、シアネートが自
発的にシアヌレートへと三量化し、かつ従って有利であ
る。エポキシド基、チイラン基、アジリジン基、イソシ
アネート基およびイソチオシアネート基を有する化合物
は、重合のために、補足的な反応性基を有するその他の
化合物を必要とする。例えばイソシアネートをアルコー
ルと重合してウレタンに、およびアミンと重合して尿素
誘導体が得られる。同じことがチイランとアジリジンに
該当する。補足的な反応性基はこの場合、第一の化合物
と混合される第2の本発明による化合物中に存在してい
るか、またはこれらを、2つ以上の前記の補足的な基を
有する補助化合物により重合混合物に導入することがで
きる。前記の化合物がそれぞれこれらの反応性基を2つ
有している場合、主として熱可塑性を有する直鎖状のポ
リマーが生じる。該化合物が2つより多くの反応性基を
有している場合、機械的に特に安定している架橋ポリマ
ーが生じる。マレインイミド基は特にオレフィン性化合
物、例えばスチレンとのラジカル共重合のために適切で
ある。
【0056】有利な重合性基Z1およびZ2は、ラジカル
重合に到達可能な基であり、つまり特にオレフィン系不
飽和基、およびこれらの中でもY1もしくはY2との組み
合わせで、基:
【0057】
【化2】
【0058】が特に重要である。
【0059】本発明による化合物中に含有されている分
子部分Z1、Z2、A1、A2、MおよびXは、架橋成分Y
1〜Y4、例えば−O−、−S−、−CO−O−、−O−
CO−、−O−CO−O−、−CO−NR−、−NR−
CO−、−O−CO−NR−、−NR−CO−O−また
は−NR−CO−NR−を介して、または直接結合を介
して相互に結合している。前記の基を有するキラルで重
合性の化合物は、特に低い相転移温度および広い相範囲
の有利な特性を有しており、従って室温での適用のため
に特に適切である。このことは特にカーボネート基に該
当する。
【0060】スペーサーA1およびA2として、この目的
のために公知の全ての基が該当する。該スペーサーは、
通例、1〜30個、有利には3〜12個の炭素原子を有
しており、かつ主として直鎖状の脂肪族基からなる。こ
れらは鎖中で例えば隣接していない酸素原子もしくは硫
黄原子またはイミノ基もしくはアルキルイミノ基、例え
ばメチルイミノ基により中断されていてもよい。スペー
サー鎖の置換基としてこの場合さらにフッ素、塩素、臭
素、シアン、メチルおよびエチルが該当する。
【0061】代表的なスペーサーは例えば次のものであ
る: −(CH2p−、−(CH2CH2O)mCH2CH2−、
−CH2CH2SCH2CH2−、−CH2CH2NHCH2
CH2−、
【0062】
【化3】
【0063】その際、mは、1〜3、およびpは、1〜
12を表す。
【0064】基Mとして全ての公知のメソゲン基を使用
することができる。特に式Ia: −(−T−Y5−)r−T− (Ia) の基が該当し、上記式中、変項は以下のものを表す:T
は、2価の飽和もしくは不飽和の同素環式基もしくは複
素環式基、Y5は、Y1〜Y4の定義による架橋成分、−
CH2−O−、−O−CH2−、−CH=N−、−N=C
H−または−N=N−、rは、0、1、2または3、そ
の際、基TおよびY5は、r>0の場合、同じか、また
は異なっていてもよい。
【0065】有利にはrは1または2である。
【0066】基Tは、フッ素、塩素、臭素、シアン、ヒ
ドロキシまたはニトロにより置換された環系であっても
よい。有利な基Tは、以下のものである:
【0067】
【化4】
【0068】
【化5】
【0069】メソゲン基Mとして例えば次のものが有利
である:
【0070】
【化6】
【0071】
【化7】
【0072】以下の式のメソゲン基Mは、特に有利であ
る:
【0073】
【化8】
【0074】その際、それぞれの環は以下の基からの3
つまでの同じか、または異なった置換基を有していても
よい:C1〜C20−アルキル、C1〜C20−アルコキシ、
1〜C20−アルコキシカルボニル、C1〜C20−モノア
ルキルアミノカルボニル、C1〜C20−アルキルカルボ
ニル、C1〜C20−アルキルカルボニルオキシ、C1〜C
20−アルキルカルボニルアミノ、ホルミル、ハロゲン、
シアン、ヒドロキシまたはニトロ。
【0075】芳香族環のために有利な置換基はフッ素、
塩素、臭素、シアン、ホルミルおよびヒドロキシ以外に
特に短鎖の脂肪族基、例えばメチル、エチル、n−プロ
ピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソブチル、t−
ブチルならびに上記のアルキル基を有するアルコキシ
基、アルコキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、
アルキルカルボニルオキシ基、アルキルカルボニルアミ
ノ基およびモノアルキルアミノカルボニル基である。
【0076】特に有利な基Mの外側のベンゼン環は有利
には以下の置換基パターンを有している:
【0077】
【化9】
【0078】あるいはこれらはClの代わりに同様に
F、Br、CH3、OCH3、CHO、COCH3、OC
OCH3またはCNで置換されており、その際、置換基
は混合されて存在していてもよい。さらに次の構造:
【0079】
【化10】
【0080】が挙げられ、その際、sは、2〜20、有
利には8〜15を表す。
【0081】特に有利な基Mの平均的なベンゼン環の有
利な置換基パターンは次のものである:
【0082】
【化11】
【0083】
【化12】
【0084】有利な本発明による化合物Iは、式中で基
の対Z1およびZ2、Y1およびY2、Y3およびY4ならび
にA1およびA2がそれぞれ同じである化合物である。
【0085】以下の式のメソゲン基Mは殊に有利であ
る:
【0086】
【化13】
【0087】本発明による化合物Iからなる混合物を製
造することもできる。そのような混合物は多くの場合、
純粋な混合物成分に対して低下した粘度を有していても
よく、かつ通例、比較的低い液晶相転移温度を有してい
てもよいので、これらは部分的に室温での適用に適切で
ある。
【0088】本発明による化合物の混合物中で例えば
「三核」だけではなく、場合により環のところで置換さ
れた式:
【0089】
【化14】
【0090】[この場合、式Ia中で、Y5は、
【0091】
【化15】
【0092】Tは、場合により置換された3つの同じ基
【0093】
【化16】
【0094】およびrは、2を表す]のメソゲン基M
が、分子フラグメントとして現れるのみではなく、例え
ば式:
【0095】
【化17】
【0096】[この場合、式Ia中で、Y5は、化学的
単結合、Tは、異なった基
【0097】
【化18】
【0098】(不飽和の同素環式)および
【0099】
【化19】
【0100】(飽和の複素環式)およびrは、1を表
す]または
【0101】
【化20】
【0102】[この場合、式Ia中でY5は、化学的単
結合、Tは、異なった基
【0103】
【化21】
【0104】(不飽和の同素環式)および
【0105】
【化22】
【0106】(不飽和の複素環式)およびrは、1を表
す]の「二核」の基Mが現れてもよい。
【0107】この場合、特に有利な「二核」のメソゲン
基Mはフラグメント:
【0108】
【化23】
【0109】であり、これらは付加的にさらに例えば前
記のように芳香族環のところで置換されていてもよい。
【0110】式Iの化合物1種以上を含有している液晶
組成物は、付加的に1種以上のキラルな化合物を含有し
ていてもよい。このようにして特に興味深い光学的特性
を有しており、かつ例えば観察角度に依存して異なった
波長の光を反射するコレステリックな液晶相が生じる。
このような液晶組成物は特に光学素子における使用のた
めに適切である。
【0111】キラルな成分として特に一方では大きなね
じり力を有しており、かつ他方では液晶相構造を妨げる
ことなく液晶化合物と良好に混合可能な成分が適切であ
る。
【0112】例えば上記の群b)に記載されている混合
物中で使用する有利なキラル化合物は例えば一般式I
b、Ic、Id、Ie: (Z1−Y5n−X (Ib)、(Z1−Y1−A1
5nX (Ic)、(P1−Y5nX (Id)、
(Z1−Y1−A1−Y3−M−Y4nX (Ie) の化合物であり、上記式中で変項A1、Z1、Y1、Y3
4、Y5およびnは、式Iに関する上記のものを表し、
1は、水素、C1〜C30−アルキル、C1〜C30−アシ
ル、C3〜C8−シクロアルキルから選択された基を表
し、これらの基は場合により1〜3個のC1〜C6−アル
キルにより置換されており、かつその際、アルキル基、
アシル基およびシクロアルキル基の炭素鎖はエーテル官
能基中の酸素、チオエーテル官能基中の硫黄により、ま
たは隣接していないイミノ基もしくはC1〜C4−アルキ
ルイミノ基により中断されていてもよく、nは、1〜6
の数を表し、かつXは、n価のキラルな基である。
【0113】基Xは例えば:
【0114】
【化24】
【0115】
【化25】
【0116】
【化26】
【0117】
【化27】
【0118】であり、その際、Lは、C1〜C4−アルキ
ル、C1〜C4−アルコキシ、ハロゲン、COOR、OC
OR、CONHRまたはNHCORであり、かつRは、
1〜C4−アルキルを表す(記載した式中の末端の線は
遊離の原子価を表す)。
【0119】例えば
【0120】
【化28】
【0121】は特に有利である。
【0122】前記の、およびその他の有利なキラル成分
は例えばDE−A4342280号およびドイツ特許出
願第19520660.6号および同第1952070
4.1号で挙げられている。
【0123】その他の適切な基Xは次のものである:
【0124】
【化29】
【0125】式中で、R3、R4、R5、R6およびR
7は、同じか、または異なっており、かつ水素、または
1〜16個の炭素原子を有する不斉炭素原子を有する
か、または有していない直鎖状または分枝鎖状のアルキ
ル基を表し、その際、隣接していない、および末端にな
いCH2基の1つ以上がOにより代えられていてもよ
く、および/または1つまたは2つのCH2基は、CH
=CH−により代えられていてもよく、またはR4およ
びR5は、これらがオキシラン−、ジオキソラン−、テ
トラヒドロフラン−、テトラヒドロピラン−、ブチロラ
クトン−またはバレロラクトン系に結合している場合に
は、一緒に−(CH24−または−(CH25−を表し
ていてもよい。
【0126】特に有利なキラル成分は、以下の化合物
(A)〜(G)である:
【0127】
【化30】
【0128】
【化31】
【0129】適切なネマチック化合物(Nematen)のため
の非限定的な例として以下の式(H)および(K)の化
合物を挙げることができる:
【0130】
【化32】
【0131】式中で、n1およびn2は、相互に無関係に
2、3、4または6を表し、その際、式(K)のモノマ
ーは、有利にはn1/n2が2/3、2/4、2/6、3
/4、3/6、4/4、4/6、6/4および6/6で
ある化合物の混合物として使用する。式(H)および
(K)の化合物中で、中心のベンゼン核におけるメチル
置換基は場合により水素原子により代えられていてもよ
い。
【0132】本発明による化合物または液晶組成物を重
合する場合、液晶の配向状態を固定することができる。
重合は、重合性の基に応じて、例えば熱的もしくは光化
学的に行うことができる。この場合、本発明による化合
物または液晶組成物と一緒にその他のモノマーも共重合
することができる。前記のモノマーはその他の重合可能
な液晶化合物、同様に有利に共有結合形で共重合される
キラル化合物、または通常の架橋剤、例えば複数の原子
価を有するアクリレート、ビニル化合物またはエポキシ
ドであってもよい。重合性の液晶化合物として特にイソ
シアネート、イソチオシアネートまたはエポキシドの場
合、架橋剤は有利には複数の原子価を有するアルコール
であるので、例えばウレタンを形成することができる。
架橋剤はその量において、一方では満足のいく機械的安
定性を達成し、しかし他方では液晶相の挙動に影響を与
えないような重合比に合わせて調整しなくてはならな
い。従って架橋剤の量は特にポリマーの適用に依存す
る。顔料の製造のためには比較的大量の架橋剤が有利で
あり、熱可塑性層の製造のため、または例えばディスプ
レイ用の配向層のためには、比較的少量の架橋剤を必要
とする。架橋剤の量は、若干の予備試験により確認する
ことができる。
【0133】本発明による化合物または液晶組成物から
製造した重合生成物のもう1つの変法は、ポリマー助剤
を重合前に添加することにより可能である。そのような
助剤は、有利には出発混合物、あるいはまた出発混合物
と相容性の有機溶剤中で可溶性であるとよい。このよう
なポリマー助剤の一般的な代表例は、例えばポリエステ
ル、セルロースエステル、ポリウレタン、ならびにポリ
エーテル−もしくはポリエステル変性された、あるいは
また変性されていないシリコーンである。所望の目的の
ために場合により添加するべきポリマー助剤の量、その
化学的性質ならびにできれば溶剤の量および種類は、通
例、当業者に公知であるか、または若干の予備試験によ
り同様に実験により確認される。
【0134】式Ia〜Ieの化合物以外に、共有結合で
はない形でポリマー架橋に組み込まれるさらに別の化合
物を混合することができる。これは例えば市販のネマチ
ック液晶であってもよい。
【0135】その他の添加剤は顔料、着色剤ならびに充
填剤であってもよい。
【0136】顔料の場合、これは無機化合物、例えば酸
化鉄、酸化チタンおよびカーボンブラックであってもよ
く、有機化合物の場合、例えばモノアゾ顔料、モノアゾ
染料ならびにこれらの金属塩のクラスからの顔料もしく
は染料、ジスアゾ顔料、縮合したジスアゾ顔料、イソイ
ンドリン誘導体、ナフタリン−またはペリレンテトラカ
ルボン酸の誘導体、アントラキノン顔料、チオインジゴ
誘導体、アゾメチン誘導体、キナクリドン、ジオキサジ
ン、ピラゾロキナゾロン、フタロシアニン顔料または塩
基性の染料、例えばトリアリールメタン染料およびこれ
らの塩であってもよい。
【0137】塗布前に液晶材料を易揮発性の溶剤中に溶
解させ、かつ場合により必要な添加剤と組み合わせる。
添加剤として重合抑制剤もしくは重合開始剤、流展剤、
脱気剤、付着剤、結合剤、分散剤などを使用することが
できる。
【0138】コレステリック層ならびに場合により存在
するはく離層は、1つの、有利には可動式の担体上に、
場合により反応性で流延可能なコレステリック混合物の
相を、有利には流延により塗布し、かつ固体のコレステ
リック層を形成させる。有利には異方性の相の反応性で
流延可能なコレステリック混合物を塗布する。有利な1
実施態様では、反応性で流延可能なコレステリック混合
物を流延前に希釈し、かつ固体のコレステリック層を場
合により希釈剤の除去下(つまりその間もしくはその
後)で形成させる。固体のコレステリック層の形成は、
架橋により、重合により、またはガラス転移温度以下へ
の急冷(コレステリックな相の凍結)により行い、その
際、ポリマー化合物の共有結合の架橋および重合とは、
ポリマーへのモノマー化合物の共有結合と理解する。硬
化とは架橋、重合またはコレステリック層の凍結と解釈
する。本発明の範囲では混合物中に含有されている化合
物の少なくとも1種が共有結合の形成のための能力があ
る場合に該混合物を反応性と称する。
【0139】可動式の担体は有利には帯状であり、かつ
例えば帯状の金属−、紙−またはプラスチックシートで
ある。コレステリック混合物は、それぞれ塗布するべき
混合物の全質量に対して有利には約5〜95質量%、特
に約30〜80質量%、特に約40〜70質量%、殊に
有利には約55〜60質量%の希釈剤の割合で塗布す
る。
【0140】本発明による方法で使用可能な希釈剤には
例えば直鎖状または分枝鎖状のエステル、特に酢酸エス
テル、例えばエチルアセテートおよびブチルアセテー
ト、環式エーテルおよびエステル、アルコール、ラクト
ン、脂肪族および芳香族炭化水素、例えばトルエン、キ
シレンおよびシクロヘキサン、ならびにケトン、アミ
ド、N−アルキルピロリドン、特にN−メチルピロリド
ン、および特にテトラヒドロフラン(THF)、ジオキ
サンおよびメチルエチルケトン(MEK)である。14
0℃よりも低い沸点を有する有機希釈剤は有利である。
【0141】適切な希釈剤はさらに例えばエーテルおよ
び環式エーテル、例えばテトラヒドロフランまたはジオ
キサン、塩素化炭化水素、例えばジクロロメタン、1,
1,2,2−テトラクロロエタン、1−クロロナフタリ
ン、クロロベンゼンまたは1,2−ジクロロベンゼンで
ある。これらの希釈剤は特にポリエステルおよびポリカ
ーボネートにとって適切である。セルロース誘導体にと
って適切な希釈剤は例えばエーテル、例えばジオキサン
またはケトン、例えばアセトンである。群d)のポリマ
ーとしてコポリイソシアネートを使用する場合、例えば
US−A−08,834,745号に記載されている重
合性希釈剤を使用することは有意義である。このような
重合性の希釈剤は例えば次のものである:α,β−不飽
和のモノカルボン酸もしくはジカルボン酸、特にC3
6−モノカルボン酸もしくはジカルボン酸と、C1〜C
12−アルカノール、C2〜C12−アルカンジオールまた
はこれらのC1〜C6−アルキルエーテルおよびフェニル
エーテルのとエステル、例えばアクリレートおよびメタ
クリレート、ヒドロキシエチル−もしくはヒドロキシプ
ロピルアクリレートもしくは−メタクリレートならびに
2−エトキシエチルアクリレートまたは−メタクリレー
ト、ビニル−C1〜C12−アルキルエーテル、例えばビ
ニルエチル−、ビニルヘキシル−またはビニルオクチル
エーテル、C1〜C12−カルボン酸のビニルエステル、
例えばビニルアセテート、ビニルプロピオネート、ビニ
ルラウレート、C3〜C9−エポキシド、例えば1,2−
ブチレンオキシド、スチレンオキシド、N−ビニルピロ
リドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルホルム
アミド、ビニル芳香族化合物、例えばスチレン、α−メ
チルスチレン、クロロスチレンおよび2つ以上の架橋性
基を有する化合物、例えばジオール(ポリエチレングリ
コールを含む)とアクリル酸もしくはメタクリル酸のジ
エステルまたはジビニルベンゼン。
【0142】有利な重合性希釈剤の例は、2−エトキシ
エチルアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレ
ート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレ
ングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコー
ルジメタクリレート、ジエチレングリコールモノメチル
エーテルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート
およびテトラエチレングリコールジメタクリレートであ
る。特に有利な重合性希釈剤はスチレンである。
【0143】混合物もまた少量で、重合性希釈剤を不活
性希釈剤に加えて含有していてもよい。添加可能な有利
な重合性溶剤は、アクリレート、特に高官能性アクリレ
ート、例えばビス−、トリス−またはテトラアクリレー
ト、特に有利には高沸点のオリゴアクリレートである。
有利な添加量は、混合物の全質量に対して約5質量%で
ある。
【0144】場合により水もまた希釈剤に添加すること
ができ、あるいは単独の希釈剤として使用することもで
きる。
【0145】架橋性または重合性の混合物は、光化学的
重合のために市販されている光重合開始剤を含有してい
てもよい。電子線による硬化のためにこれらは不要であ
る。適切な光重合開始剤は例えばイソブチル−ベンゾイ
ンエーテル、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェ
ニル−ホスフィンオキシド、1−ヒドロキシシクロヘキ
シル−フェニルケトン、2−ベンジル−2−ジメチルア
ミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−フラン−1−
オン、ベンゾフェノンおよび1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフェニルケトンの混合物、2,2−ジメトキシ−2
−フェニルアセトフェノン、過フッ化ジフェニルチタノ
セン、2−メチル−1−(4−[メチルチオ]フェニ
ル)−2−(4−モルホリニル)−1−プロパン、2−
ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1
−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−2
−ヒドロキシ−2−プロピルケトン、2,2−ジエトキ
シアセトフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチルジフ
ェニル−スルフィド、エチル−4−(ジメチルアミノ)
ベンゾエート、2−イソプロピルチオキサントンおよび
4−イソプロピル−チオキサントンの混合物、2−(ジ
メチルアミノ)エチルベンゾエート、d,l−カンファ
ーキノン、エチル−d,l−カンファーキノン、ベンゾ
フェノンおよび4−メチルベンゾフェノンの混合物、ベ
ンゾフェノン、4,4′−ビスジメチルアミン−ベンゾ
フェノン、(η5−シクロペンタジエニル)(η6−イソ
プロピルフェニル)−鉄(II)−ヘキサフルオロ−ホ
スフェート、トリフェニルスルホニウム−ヘキサフルオ
ロホスフェートまたはトリフェニルスルホニウム塩の混
合物、ならびにブタンジオールジアクリレート、ジプロ
ピレングリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジ
アクリレート、4−(1,1−ジメチルエチル)シクロ
ヘキシルアクリレート、トリメチロールプロパントリア
クリレートおよびトリプロピレングリコールジアクリレ
ートである。
【0146】顔料層の光沢は、少量の適切な流展剤の添
加により向上することができる。例えば使用されるコレ
ステリック層の量に対して約0.005〜1質量%、特
に0.01〜0.5質量%を使用することができる。適
切な流展剤は例えばグリコール、シリコーンオイルおよ
び特にアクリレートポリマー、例えばByk−Chem
ie社から商品名Byk361もしくはByk358で
市販されているアクリレートコポリマーおよびTego
社から商品名Tego flow ZFS 460で市
販されている変性されたシリコーン不含のアクリレート
ポリマーである。
【0147】場合により重合性または架橋性の混合物
は、UVおよび天候の影響に対する安定剤を含有してい
る。このために例えば2,4−ジヒドロキシベンゾフェ
ノンの誘導体、2−シアン−3,3−ジフェニルアクリ
レートの誘導体、2,2′,4,4′−テトラヒドロベ
ンゾフェノンの誘導体、オルトヒドロキシフェニルベン
ゾトリアゾールの誘導体、サリチル酸エステル、オルト
ヒドロキシフェニル−s−トリアジンまたは立体障害ア
ミンである。これらの物質を単独で、または有利には混
合物の形で使用することができる。
【0148】流延可能な反応性のコレステリック混合物
は、23℃で測定して有利には約0.1〜50mPa
s、特に約1〜10mPasの範囲の粘度を有してい
る。
【0149】特に有利には約1〜800m/分、特に約
5〜100m/分の速度でコレステリック混合物を担体
上に塗布する。
【0150】本方法の有利な1実施態様では、該混合物
をロールコーター、リバースロールコーター、ナイフリ
バースロールコーター、スロットダイ、キスコーターを
用いて、または特に押出コーター、ドクターコーターま
たはナイフコーターを用いて支持体上に塗布する。
【0151】有利には、該混合物を塗布する際に高い剪
断勾配をかける被覆装置を用いて該混合物を塗布する。
剪断勾配に影響を与えるための措置は、被覆装置に通じ
た当業者には慣用のものである。
【0152】有利には、その被覆ギャップ幅が約2〜5
0μm、特に約4〜15μmの範囲である被覆装置を使
用する。さらに約0.01〜0.7バール、有利には
0.05〜0.3バールの塗布過剰圧力で作業すること
は有利である。
【0153】コレステリック層を製造するために特に適
切な装置は、ナイフコーターを有する被覆装置であり、
該装置を用いてコレステリック混合物を、極めて高い精
度で回転するローラーにより案内される担体シート上に
塗布することができる。該被覆ナイフは精密キャリッジ
を装備しているので、担体シートに対して規定のギャッ
プを正確に調整することができる。
【0154】塗布した層は、乾燥装置、例えば循環空気
乾燥機により乾燥させ、かつ引き続き、または乾燥の代
わりに、熱的に、UV線により、または電子線により重
合させるか、もしくは架橋させることができ、その際、
UV線によるか、または電子線による硬化は有利であ
る。
【0155】塗布した層は有利には、塗布した層の乾燥
質量に対して揮発性希釈剤の残留量が1質量%よりも少
なくなるまで乾燥させる。乾燥は、有利には20〜10
0℃の範囲の温度で、約1〜120秒の時間にわたって
行う。この場合、最適な乾燥条件はそれぞれ使用される
層厚さおよび被覆速度に合わせて適合させる。こうして
例えば平均乾燥膜厚0.2〜1μmを有する硬化したコ
レステリック層が得られる。最低乾燥膜厚は、ピッチの
高さ、つまり反射波長対屈折率の比率に相応する。
【0156】本発明により製造したコレステリックな層
は、50nm以下、例えば40、30、20または10
nm以下の平均層厚さの変動を有し、このことによりコ
レステリック層の高い色彩安定性が得られる。平均層厚
さの変動は、容易な方法で、例えば薄片を用いて顕微鏡
により測定することができる。適切な測定方法は例えば
EP−A−0566100号に記載されている方法に準
拠して実施することができる。
【0157】はく離層のため、ならびにコレステリック
層のための結合剤として、モノマー薬剤および該モノマ
ーとポリマー結合剤との混合物もまた使用することがで
きる。モノマー薬剤として有利には、2つ以上の架橋性
基、例えばアクリル基、メタクリル基、α−クロロアク
リル基、ビニル基、ビニルエーテル基、エポキシド基、
シアネート基、イソシアネート基またはイソチオシアネ
ート基を有するものが該当する。特に有利にはアクリル
基、メタクリル基またはビニルエーテル基である。2つ
の架橋性基を有するモノマー薬剤は例えばジオール、例
えばプロパンジオール、ブタンジオール、ヘキサンジオ
ール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコールまたはテトラプロピレングリコー
ルのジアクリレート、ジビニルエーテルまたはジメタク
リレートである。
【0158】3つの架橋性基を有するモノマー薬剤は例
えばトリオール、例えばトリメチロールプロパン、1〜
20個のエチレンオキシド単位を有するエトキシル化ト
リメチロールプロパン、1〜20個のプロピレンオキシ
ド単位を有するプロポキシル化トリメチロールプロパ
ン、混合されたエトキシル化およびプロポキシル化トリ
メチロールプロパン(その際、エチレンオキシド単位と
プロピレンオキシド単位との合計は1〜20である)の
トリアクリレート、トリビニルエーテルまたはトリメタ
クリレートである。3つの架橋性基を有するモノマー薬
剤は、例えばグリセリン、1〜20個のエチレンオキシ
ド単位を有するエトキシル化グリセリン、1〜20個の
プロピレンオキシド単位を有するプロポキシル化グリセ
リン、混合されたエトキシル化およびプロポキシル化グ
リセリン(その際、エチレンオキシド単位とプロピレン
オキシド単位との合計は1〜20個である)のトリアク
リレート、トリビニルエーテルまたはトリメタクリレー
トでもある。
【0159】4つの架橋性基を有するモノマー薬剤は、
例えばテトラオール、例えばビス−トリメチロールプロ
パン、1〜20個のエチレンオキシド単位を有するエト
キシル化ビス−トリメチロールプロパン、1〜20個の
プロピレンオキシド単位を有するプロポキシル化ビス−
トリメチロールプロパン、混合されたエトキシル化およ
びプロポキシル化ビス−トリメチロールプロパン(その
際、エチレンオキシド単位とプロピレンオキシド単位と
の合計は1〜20である)のテトラアクリレート、テト
ラビニルエーテルまたはテトラメタクリレートである。
4つの架橋性基を有するモノマー薬剤は、例えばテトラ
オール、例えばペンタエリトリトール、1〜20個のエ
チレンオキシド単位を有するエトキシル化ペンタエリト
リトール、1〜20個のプロピレンオキシド単位を有す
るプロポキシル化ペンタエリトリトール、混合されたエ
トキシル化およびプロポキシル化ペンタエリトリトール
(その際、エチレンオキシド単位とプロピレンオキシド
単位との合計は1〜20である)のテトラアクリレー
ト、テトラビニルエーテルまたはテトラメタクリレート
である。
【0160】空気中での架橋または重合の際の反応性を
向上させるために、結合剤およびモノマー薬剤は、第一
級または第二級アミンを0.1〜10%含有していても
よい。適切なアミンのための例は、エタノールアミン、
ジエタノールアミンまたはジブチルアミンである。
【0161】顔料含有の組成物の製造は、当業界で公知
の通例の分散法により、および希釈剤、分散剤、光重合
開始剤および場合によりその他の添加剤の使用下に行う
ことができる。
【0162】希釈剤として水または有機液体またはこれ
らの混合物を使用することができ、その際、有機液体が
有利である。特に有利には140℃を下回る沸点を有す
る有機液体、特にエーテル、例えばテトラヒドロフラ
ン、ケトン、例えばエチルメチルケトンおよびエステ
ル、例えばブチルアセテートである。
【0163】分散剤として、低分子量の分散剤、例えば
ステアリン酸またはポリマー分散剤を使用することがで
きる。適切なポリマー分散剤または分散樹脂は、当業者
に公知である。特に組み込まれた官能基を有するか、も
しくは有していないスルホネート基、ホスフェート基、
ホスホネート基またはカルボキシル基を有するポリウレ
タン、カルボキシル基を有する塩化ビニルコポリマー、
ポリイミンポリエステルまたはポリエーテルアクリレー
トが挙げられる。
【0164】架橋性もしくは重合性の顔料含有組成物を
製造するために、光化学重合用に市販されている光重合
開始剤、例えばコレステリック混合物の光化学重合のた
めに上に記載した光重合開始剤を使用することができ
る。
【0165】本発明による層材料および顔料は、基本的
に以下の層の順序を有する: 1)場合により第一の担体、 2)場合により1つのはく離層、 3)少なくとも1つのコレステリックな色彩効果層、 4)場合により1つの透過光を部分的もしくは完全に吸
収する層、 5)場合により後からコレステリック層上に例えば貼り
合わせにより施与した第二の担体。
【0166】担体として有利には公知の、ポリエステ
ル、例えばポリエチレンテレフタレートまたはポリエチ
レンナフタレートならびにポリオレフィン、セルロース
トリアセテート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリ
イミド、ポリアミドイミド、ポリスルホン、アラミドま
たは芳香族ポリアミドからなる有利には熱可塑性のフィ
ルムを使用する。担体の厚さは、有利には約5〜100
μm、特に約10〜20μmである。担体は被覆前にコ
ロナ放電処理、プラズマ処理、わずかな接着剤処理、熱
処理、ダスト除去処理などを行ってもよい。担体は、有
利には、0.03μm以下、特に0.02μm以下、特
に有利には0.01μm以下の平均中心線表面粗さを有
する。担体の表面の粗さのプロフィールは、層担体にそ
の製造の際に添加する充填剤により変化させることがで
きる。適切な充填剤の例は、Ca、SiおよびTiの酸
化物および炭酸塩、ならびにアクリル物質の微細な有機
粉末である。
【0167】該担体は、金属化したシートまたは有利に
は研磨した金属帯状物であってもよく、これは例えばエ
ンドレスベルトとして形成されていてもよい。
【0168】本発明によるコレステリックな層材料を製
造するための方法は、有利には以下のように実施する: a)第一工程で、はく離層を層担体上に上記の被覆装置
を用いて塗布し、乾燥させ、かつ硬化させる。前記はく
離層の層厚さは、約0.5〜20μm、特に約0.5〜
10μm、特に有利には約0.5〜3μmである。はく
離層は、コレステリック層であってもよく、または公知
の方法により硬化させるか、もしくは架橋させる結合剤
を有する結合剤含有層であってもよい。はく離層のため
の流延可能な混合物は、23℃で測定して有利には約1
〜500mPas、特に約10〜100mPasの範囲
の粘度を有する。特に有利には該混合物を毎分約1〜8
00メートル、特に毎分約5〜100メートルの速度で
層担体上に施与する。硬化もしくは架橋は、有利には電
子線もしくはUV照射により行う。
【0169】担体上のはく離層の付着力は、少なくとも
1cN、有利には少なくとも3cNおよび特に有利には
少なくとも10cNであり、これは架橋の際の温度およ
び照射強度の調整により調整可能である。UV硬化の場
合、硬化させるべき層の温度は少なくとも80℃、有利
には少なくとも90℃、エミッタ出力約50〜200ワ
ット/cmで照射の時間は5〜500msの範囲であ
る。
【0170】高い付着力の調整は、2つの利点と結びつ
いている:担体またははく離層の成分の、その上に存在
するコレステリック層への有害な拡散が生じない、担体
上に残っているはく離層からコレステリック層を離層し
た後で該担体をその後の被覆プロセスで使用することが
できる。
【0171】b)引き続き第一のコレステリック層を、
所望のコレステリック層または−混合物ではく離層上に
塗布し、乾燥させ、かつ硬化させる。コレステリック層
の製造のために使用される被覆組成物は有利には比較可
能な、または例えばはく離層のための被覆組成物と同一
の組成物を使用する。前記の層の乾燥膜厚は例えば約
0.2〜1μmの範囲であり、最低層厚さはピッチの高
さに相応する。
【0172】c)次の工程で場合により第二のコレステ
リック層を第一のコレステリック層の上に塗布し、その
際、層厚さをb)においてと同様に測定し、次いでb)
においてと同様に乾燥させ、かつ硬化させる。流延工程
は有利にはb)の製造と同様に行う。このようにして任
意の数の別のコレステリック層を同様に塗布することが
できる。
【0173】はく離層を乾燥させるための乾燥条件は重
要ではない。というのも高い干渉縞均一性は前記の層に
とって重要ではないからである。これに対してコレステ
リック層のための乾燥条件は、最適な干渉縞均一性が達
成されるように調整する。
【0174】コレステリック層の硬化もしくは架橋は、
有利にははく離層の場合と同じ条件下で実施する。この
場合、それぞれの下の層、つまり例えばはく離層または
その他のコレステリック層の上のそれぞれのコレステリ
ック層の付着のために、1cNより小の範囲、有利には
0.1〜0.8cNの範囲の値が存在する。このことに
よりコレステリック層は、意外にも問題なくはく離層か
ら、および場合により相互に分離することができる。照
射強度および/または温度の変更により、コレステリッ
ク相の付着は互いに要求に応じて調整することができ
る。
【0175】d)引き続きコレステリック層を担体層か
らはく離し、かつさらに加工することができる。
【0176】第一のはく離層からのコレステリックな多
層構造のはく離は、例えば該複合構造を、直径の小さい
リバースロールを介して案内することにより行う。その
結果、架橋したコレステリック材料ははく離層から離層
する。別の公知法、例えば薄刃を用いた層担体のはく
離、エアーナイフを用いて、層複合構造のスクラッチお
よび引き続き圧縮空気、水流または蒸気流を用いたその
後の吹き飛ばし、超音波、機械的除去、例えばナイフは
く離またはこれらの組み合わせも同様に適切である。
【0177】こうして担体を有していないコレステリッ
クな多層材料を場合により所望の粒度に粉砕して多層顔
料に加工することができる。これは例えばユニバーサル
ミル中での粉砕により行うことができる。粉砕した顔料
を引き続き粒度分布を狭くするために、例えばふるい分
けにより分級することができる。
【0178】本発明を添付の図面に関連させて詳細に説
明する。その際、図1は、著しく不均一な干渉縞パター
ンを有する単一のコレステリック層(d=4.8μm)
のTEM撮影を示し、図2は、わずかに不均一な干渉縞
パターンを有するコレステリックな2層(d=2×2.
4μm)のTEM撮影を示し、その際、C1=第一のコ
レステリック層、C2=第二のコレステリック層、G=
界面であり、図3は、明らかに目視可能な干渉縞の反転
および目の形成を有する市販の顔料のTEM撮影を示
し、図4は、均一な干渉縞パターン(わずかな垂直のオ
フセットが層の上端に観察されるが、しかし光沢は実質
的に影響を受けていない)を有する本発明による単層
(d=0.9μm)のTEM撮影を示し、図5は、均一
な干渉縞パターンを有する本発明による多層構造(それ
ぞれ厚さ0.9μmの8層)のTEM撮影を示す。
【0179】図6〜9は、付着力の測定を示す。平坦な
金属板17上に長さ約5cmの接着テープ18を1つ固
定する。接着テープ18としてその都度、PET−対照
シートを用いて、それ以外は同一の測定条件で約7.3
〜7.9cN、特に約7.6cNの付着力を生じる市販
の接着テープを使用することができる。PET対照シー
トとしてここでは帝人社のPETシート、タイプE2R
を使用するが、これは厚さ9μm、幅6.35mm、D
IN4768による表面粗さ:Rz=0.86μm、D
IN4768/1により:Ra=0.012μm、EP
−B−0032710号により(干渉対比法(interfere
nce contrast method)):75〜125nmである。接
着層は上を向いており、かつ金属板の方を向いていな
い。層担体1およびコレステリック層2からなる測定す
るべき複合構造を、コレステリック層2が図6Aに記載
されているように接着テープ18の接着層と接触するよ
うに塗布する。次いで該複合構造の自由な末端を、金属
板17の平面で160℃の角度を形成するように曲げ
る。毎秒0.1mmの一定の速度で自由なテープ末端を
接着したテープの末端に対して矢印の方向に引っ張り、
その際、テープ中の張力は、位置Cでの層複合構造が亀
裂するまで増加する(図7)。図9には、力の推移が記
載されており、かつ点Aは、層複合構造の亀裂ピークで
ある。その後の測定の経過において、担体1に対するコ
レステリック層2の付着強度を、図8に記載されている
ように測定した。力の表である図9では点Bは、担体上
でのコレステリック層の付着強度を意味する。
【0180】層複合構造中での引っ張り強さを解像度の
高いセンサでとらえ、かつはく離力としてy−T−プロ
ッターでcNにより記録した。
【0181】一般的な方法: a)干渉縞均一性の測定 被覆した試験体の材料片を切り取り、かつ約160℃で
12時間、AGAR100(エポキシド樹脂)、DDS
A(ドデシルスクシン酸無水物)、MNA(メチルエン
ディック酸無水物)およびBDMA(ベンジルジメチル
アミン)からなる4成分樹脂中に埋め込む。次いで固定
した試験体をホルダーに挟み、切断し、かつダイヤモン
ドナイフを用いて市販のミクロトーム上で切断速度1m
m/s、層厚さ100nmで切断する。該切片を蒸留水
にとり、クロロホルムで引き延ばし、スロットダイヤフ
ラム中に回収し、かつ市販の透過型電子顕微鏡(TE
M)中、デジタルカメラを用いて20000倍の拡大率
で撮影する。干渉パターンの暗い帯域は、電子線が小棒
形の分子の長手軸に走っている位置で比較的電子吸収が
高い帯域である。ピッチの高さは、上下に重なった2つ
の干渉パターンの2.5倍に相応する。
【0182】b)本発明による層材料の色ずれ安定性の
測定:例えば層担体、はく離層およびその上に被覆した
コレステリック層からなる被覆した試験体の材料片を、
80℃に加熱したキシレン浴中で15分間処理し、かつ
引き続き乾燥させるが、これは例えば約80℃で1時間
行うことができる。その後、こうして処理した試験体の
反射極大を未処理の試験体と比較して公知の光学的な方
法で測定し、かつ色ずれをここから算定する。するとこ
うして測定した色ずれは多くても約5〜10nm、有利
には3nmより小であり、本発明によるコレステリック
層の充分な溶剤安定性または温度安定性が与えられる。
特に前記の条件下で通常の塗料組成物中の本発明による
コレステリック顔料において、目視により認識可能な、
80℃および130℃の間の適用温度での色の違いは確
認されない。
【0183】例1:不均一な干渉縞パターンを有するコ
レステリックな単層材料の製造 式(H)のネマチック化合物100gを、式(B)のキ
ラル化合物4.52g、テトラヒドロフラン104.5
g、テトラヒドロフラン中流展剤(Byk社のBYK
363)の1%水溶液5gおよび光重合開始剤Irga
cure 184(チバガイギー)2gと共に攪拌して
清澄な溶液が得られた。
【0184】該混合物をDE1973836.9号に記
載されている被覆装置(ナイフ被覆装置)を用いて被覆
装置過剰圧力0.2バールで厚さ14μmのPET層担
体上に、乾燥厚さ4.8μmで被覆した。85℃に加熱
した乾燥帯域中での滞留時間は24秒であり、その後、
被覆した材料をUV照射によりランプ出力120W/c
mで、温度60℃において作用時間120msで窒素雰
囲気下で架橋させた。
【0185】こうして得られた層は、黒色の支持体上で
青色への著しい角度依存性を有する緑色の色調を示し、
色の印象は、白濁により、つまり平面に観察したときに
曇りの形成により妨害される。こうして得られた効果層
の試験体を、上記の通りに、干渉縞均一性に関して調査
した。図1は相応するTEM撮影を示す。
【0186】例2:不均一な干渉縞パターンを有するコ
レステリック多層材料の製造例1と同様に実施したが、
しかし乾燥膜厚は2.4μmであった。上記の層上に第
二の層を同じ厚さおよび同じ条件下で塗布した。干渉縞
の調査の際に、第一および第二の層の境界線に顕著な障
害が観察された(図2)。
【0187】担体上の第一の層の付着強度は0.7c
N、第一の層の上の第二の層の付着強度は2.3cNで
あった。
【0188】例3:市販のコレステリックなエフェクト
ピグメントの干渉縞の均一性に関する調査 市販のコレステリックなエフェクトピグメント(LC−
ピグメントグリーン、ワッカー社)を、上記の通りに固
定し、かつ電子顕微鏡で調査した。そのTEM撮影を図
3が示している。干渉縞の均一性(目の形成、反転)
は、全ての層厚さにわたって明らかに認識することがで
きる。
【0189】例4:均一な干渉縞パターンを有するコレ
ステリックな単層の製造 例2と同様に実施したが、しかし第二の層の乾燥膜厚は
0.9μmであり、かつ両方の層のための架橋温度は1
00℃であった。
【0190】担体上での第一の層の付着強度は、>8c
Nであり、第一の層上での第二の層の付着強度は0.8
cNであった。
【0191】第二層を層複合構造のスクラッチにより第
1層からはく離し、上記の通りに固定し、かつ顕微鏡で
調査した。図4は、相応するTEM撮影を示す。コレス
テリック層は意外なことに干渉縞パターンにおいて不均
一性を示さない。
【0192】例5:均一な干渉縞パターンを有するコレ
ステリックな多層複合構造の製造 例1と同様に実施したが、しかし乾燥膜厚は0.9μm
であり、かつ架橋温度は100℃であった。被覆を同様
にさらに7回繰り返し、層担体上には全乾燥膜厚7.2
μmを有する8層の複合構造が存在していた。
【0193】TEM−薄片は全ての層複合構造にわたっ
て完全に障害のない干渉縞の形成を示した(図5)。担
体上での第一層の付着強度は、8cNより大であり、そ
れぞれその直ぐ下の層の上にある全ての層の付着強度は
1cNより小であった。
【0194】例6:高い色光沢のコレステリックエフェ
クトピグメントの製造 例5からの層複合構造を、エアーナイフで担体からはく
離し、その際、第一の層は担体上に残留していた。はく
離したフレークを粒度15μmに粉砕した。粉砕工程の
間、多層複合構造を離層して単層の顔料フレークが得ら
れた。該フレークを、メラミンで架橋したセルロースア
セトブチレート(CAB)−焼き付け塗料からなる噴霧
調製物中に混入した(顔料濃度4質量%、固体含有率2
0質量%、ブチルアセテートからなる溶剤混合物、ブチ
ルアセテートおよびキシレンを6:3:3の比で)。前
記の混合物を黒色の板上に乾燥厚さ25μmで噴霧し
た。該板は、青色への著しい角度依存性を有する光沢の
ある緑色の色調を示した)。
【0195】引き続きそれぞれの板につき、80℃、1
30℃もしくは160℃の焼き付け温度で30分間処理
した。通例の分光計中で3つの試験体のその後の測定の
際に反射波長(λmax)の変化は確認されなかった。
【0196】例7:広帯域偏光子の製造 例5と同様に実施したが、しかしそれぞれの層中のネマ
チック化合物対キラル化合物の比率を変えることにより
種々の反射波長を有する層複合構造を製造した。
【0197】以下の調製物を使用した:
【0198】
【表1】
【0199】コレステリック化合物(Cholester)および
ネマチック化合物 (Nemat)をTHF100g中に取り、
かつByk 361(THF中1%)5gおよびIrg
acure 181 2gを添加した。
【0200】まず調製物番号0を有する第一の層を例5
と同様に塗布したが、ただし担体上に層厚さ1.0μm
で塗布した。その上に順次さらに以下の調製物を用いて
それぞれ層厚さ1.3μmを有する層を13層被覆し、
かつ乾燥帯域中で9.6秒の滞留時間、および48ms
のUV照射時間で被覆した。乾燥および硬化の際の温度
を例5と同様に選択した。部分層の反射極大を以下の表
が示している。
【0201】
【表2】
【0202】担体上での第一層の付着強度は、8cNよ
り大であり、第一層の上の第二層の付着強度は0.7c
Nであり、それぞれその下の層の上での層3〜14の付
着強度は約1.75cNであった。
【0203】エアーナイフを用いた層複合構造の分離の
際に、該複合構造は第一層と第二層との間で分離され、
層2〜14は、全体として分離可能である。はく離した
層複合構造は、金属的な外見を有する表面を示し、通例
の分光計中での透過測定の際に400〜700nmの波
長範囲にわたって40%の均一な反射が測定された。該
複合構造は、透明度の高い右旋光性の広帯域偏光子とし
て使用することができる。
【0204】TEM−薄層撮影は、全ての14層の干渉
縞パターンの均一な推移を示した。
【0205】例8:高い耐溶剤性および異なった干渉縞
均一性を有するコレステリック層の製造 a)式(H)のネマチック化合物100gを、式(B)
のキラルな化合物3.25g、テトラヒドロフラン10
3.25g、テトラヒドロフラン中のByk361の1
%溶液5gならびにIrgacure 184 2gと
共に攪拌して清澄な溶液が得られた。該混合物をナイフ
コーターを用いて塗布過剰圧力0.2バールで厚さ14
μmのPET層担体上に乾燥膜厚2.5μmで被覆し
た。塗布装置に続く乾燥帯域中での滞留時間は100℃
で24秒であった。塗布速度は10m/分であった。架
橋は出力120W/cmを有するUVランプを用いて1
00℃で窒素雰囲気下に行った。
【0206】こうして得られた層は、黒色の支持体上
で、斜めに見たときに黒色への著しい角度依存性を有す
る深赤色の光沢のある印象を生じた。
【0207】b)セクションa)と同様に実施したが、
しかし乾燥の間の温度は60℃であった。
【0208】c)セクションa)と同様に実施したが、
しかし乾燥の間の温度は25℃であった。
【0209】干渉縞の均一性に関する特性および耐溶剤
性を以下の表にまとめる:
【0210】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】著しく不均一な干渉縞パターンを有する単一の
コレステリック層のTEM撮影を示す。
【図2】わずかに不均一な干渉縞パターンを有するコレ
ステリックな2層のTEM撮影を示す。
【図3】明らかに目視可能な干渉縞の反転および目の形
成を有する市販の顔料のTEM撮影を示す。
【図4】均一な干渉縞パターンを有する本発明による単
層のTEM撮影を示す。
【図5】均一な干渉縞パターンを有する本発明による多
層構造のTEM撮影を示す
【図6】付着力の測定を示す。
【図7】付着力の測定を示す。
【図8】付着力の測定を示す。
【図9】付着力のグラフを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 201/00 C09D 201/00 G02B 5/30 G02B 5/30 G02F 1/1335 510 G02F 1/1335 510 (72)発明者 フランク プレヒトル ドイツ連邦共和国 フランクフルト ヴィ ーラントシュトラーセ 61 (72)発明者 ノルベルト シュナイダー ドイツ連邦共和国 アルトリップ マーデ ンブルクシュトラーセ 5エフ (72)発明者 ペーター ハイルマン ドイツ連邦共和国 バート デュルクハイ ム オットー−シュミット−グロース−シ ュトラーセ 42 (72)発明者 フォルカー コッホ ドイツ連邦共和国 バッテンベルク アム ヒッパーリング 3 (72)発明者 ロバート パーカー ドイツ連邦共和国 マンハイム クー 2 9−10 (72)発明者 フォルカー リヒター ドイツ連邦共和国 ハイデルベルク カー ル−クリスト−シュトラーセ 34 (72)発明者 ペーター シューマッハー ドイツ連邦共和国 マンハイム ヴァルト パルクダム 6

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 三次元に架橋し、配向したコレステリッ
    ク層を少なくとも1つ有するコレステリック層材料にお
    いて、架橋したコレステリック層がほぼ全ての層厚さに
    わたって均一な干渉縞パターンを有することを特徴とす
    る、コレステリック層材料。
  2. 【請求項2】 干渉縞が層表面に対してほぼ平行に延び
    ており、かつそれぞれのコレステリック層がほぼ平滑な
    表面を有している、請求項1記載のコレステリック層材
    料。
  3. 【請求項3】 干渉縞パターンが縞の反転および/また
    は目の形成を示さない、請求項1または2記載のコレス
    テリック層材料。
  4. 【請求項4】 コレステリック層が、約5μmより小、
    特に約2μmより小、有利には約1μm以下の平均乾燥
    膜厚を有している、請求項1から3までのいずれか1項
    記載のコレステリック層材料。
  5. 【請求項5】 コレステリック層が少なくとも1ピッチ
    の高さの平均乾燥膜厚を有する、請求項1から4までの
    いずれか1項記載のコレステリック層材料。
  6. 【請求項6】 同じかまたは異なった厚さおよび同じか
    または異なった化学組成の複数のコレステリック層を有
    しており、該コレステリック層はそれぞれほぼ全ての層
    厚さにわたって均一な干渉縞パターンを有している、請
    求項1から5までのいずれか1項記載のコレステリック
    層材料。
  7. 【請求項7】 架橋したコレステリック層が、温度変化
    および/または希釈剤を作用させた場合に、目視により
    認識可能な色ずれを示さない、請求項1から6までのい
    ずれか1項記載のコレステリック層材料。
  8. 【請求項8】 キシレン中80℃で15分処理し、かつ
    引き続き乾燥させた後、コレステリック層の反射極大が
    目視により認識可能な色ずれを示さない、請求項7記載
    のコレステリック層材料。
  9. 【請求項9】 5〜50μmの範囲の平均粒度および
    0.2〜5μmの厚さを有する架橋し、配向したコレス
    テリック層を有するコレステリック顔料において、架橋
    したコレステリック層が、請求項1から8までのいずれ
    か1項記載の特性を有することを特徴とする、コレステ
    リック顔料。
  10. 【請求項10】 請求項1記載のコレステリック層材料
    の製造方法において、 a)少なくとも1種の架橋性の物質を含有するコレステ
    リックな被覆組成物を担体上に流延して第一のコレステ
    リック層を形成し、かつ該層を配向させ、その際、該担
    体は塗布するべきコレステリック層に対してほぼ化学的
    に不活性であり、 b)該層を乾燥および架橋させ、その際、得られる層が
    ほぼ全ての層厚さにわたって均一な干渉縞パターンを有
    するように条件が選択されており、 c)場合により1種以上の別の配向したコレステリック
    層を工程a)により得られた層の上に塗布した後で層材
    料を担体から除去することを特徴とする、請求項1記載
    のコレステリック層材料の製造方法。
  11. 【請求項11】 その上に流延したコレステリック層の
    配向を乾燥および硬化の間に妨げない担体を使用する、
    請求項10記載の方法。
  12. 【請求項12】 担体が、その上に流延し、乾燥させ、
    かつ架橋させた第一のコレステリック層に対して、約1
    cNよりも小さい付着力を有する、請求項10または1
    1記載の方法。
  13. 【請求項13】 担体をプラスチック担体、金属担体、
    ガラス担体またはセラミック担体から選択する、請求項
    10から12までのいずれか1項記載の方法。
  14. 【請求項14】 プラスチック担体が、架橋し、有利に
    配向したコレステリック材料からなるはく離層を有して
    おり、該層の上に第一のコレステリック層を流延する、
    請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 プラスチック担体とはく離層との間の
    付着力が、はく離層と第一のコレステリック層との間の
    付着力の少なくとも約2倍の大きさである、請求項14
    記載の方法。
  16. 【請求項16】 コレステリック層のための被覆組成物
    が約1〜50mPasの範囲の粘度を有し、かつ塗布速
    度が約1〜800m/分の範囲である、請求項10から
    15までのいずれか1項記載の方法。
  17. 【請求項17】 コレステリック層および場合により存
    在するコレステリックなはく離層の架橋を電子線または
    UV線により、硬化させるべき層を同時に加熱しながら
    行い、その際、エミッタ出力は約50〜200ワット/
    cm、特に約100〜140ワット/cmであり、照射
    時間は約2〜5000msec、特に約30〜200m
    secである、請求項10から16までのいずれか1項
    記載の方法。
  18. 【請求項18】 放射線硬化中の層温度が少なくとも約
    60℃、特に少なくとも約80℃、有利には少なくとも
    約90℃である、請求項17記載の方法。
  19. 【請求項19】 最後に塗布したコレステリック層上に
    もう1つの担体シートを施与し、かつ複合構造状の1種
    以上のコレステリック層を担体から除去する、請求項1
    0から18までのいずれか1項記載の方法。
  20. 【請求項20】 圧縮空気、水流または水蒸気で吹き飛
    ばすことにより1種以上のコレステリック層を担体から
    除去し、かつ粉砕して顔料を得る、請求項10から18
    でのいずれか1項記載の方法。
  21. 【請求項21】 請求項9記載のコレステリック顔料を
    少なくとも1種含有している組成物。
  22. 【請求項22】 車両または車両付属品分野において、
    EDV、余暇、スポーツおよびゲーム分野において、光
    学素子、例えば偏光子もしくはフィルタにおいて、化粧
    品分野において、テキスタイル、皮革もしくは装飾品分
    野において、贈答品において、筆記用具において、また
    は眼鏡フレームにおいて、建設分野において、家庭用品
    分野において、あらゆる種類の印刷製品において、塗料
    およびコーティングの製造において、物品の偽造防止加
    工においての、請求項9記載の顔料の使用。
  23. 【請求項23】 日用品の被覆または車両の塗装のため
    の請求項21記載の組成物の使用。
  24. 【請求項24】 場合により担体シート上に施与され
    た、請求項1から8までのいずれか1項記載の層材料を
    有する偏光子。
  25. 【請求項25】 互いに調整した反射極大を有する3〜
    20の数のコレステリック層を有する広帯域偏光子であ
    り、その際、該偏光子が約2〜50μmの範囲の全厚さ
    (担体シートを含まない)を有する、請求項1から8ま
    でのいずれか1項記載の層材料を含む広帯域偏光子。
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