JP2001170547A - 塗布膜の乾燥方法及び装置 - Google Patents
塗布膜の乾燥方法及び装置Info
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Abstract
ことなく塗布膜を均一に乾燥できる。 【解決手段】塗布直後に乾燥ゾーン14を設け、乾燥ゾ
ーン14外からの強さや方向の不均一な風が塗布膜面に
直接当たらないようにし、塗布膜面から蒸発した有機溶
剤が塗布膜面を覆う乾燥環境が形成される。そして、こ
の乾燥環境下で、乾燥ゾーン14にウエブ12幅方向の
一方端から他方端に流れる1方向流れの規則的な乾燥風
を発生させる。
Description
び装置に係り、特に、光学補償シート等の製造におい
て、長尺状支持体に有機溶剤を含む塗布液を塗布して形
成した長尺で広幅な塗布膜面を乾燥する乾燥方法及び装
置に関する。
するために、一対の偏光板と液晶セルとの間に位相差板
として光学補償シートを設けている。長尺状の光学補償
シートの製造法は特開平9−73081号公報に開示さ
れており、長尺状の透明フィルムの表面に配向膜形成用
樹脂を含む塗布液を塗布してからラビング処理を行なっ
て配向膜を形成し、その配向膜の上に液晶性ディスコテ
ィック化合物を含む塗布液を塗布し、塗布した塗布膜を
乾燥する方法が開示されている。
いる液晶性ディスコティック化合物を含む塗布液の乾燥
方法は、該配向膜上に液晶性ディスコティック化合物を
含む塗布液を塗布してから正規の乾燥装置で乾燥するま
で室内空調条件下で初期乾燥を行なって主として塗布液
中の有機溶剤を蒸発させるようにしている。
は、塗布膜1面上に乾燥過程において、図4に示したよ
うなブロードな斑A(細い線で示す)とシャープな斑B
(太い線で示す)の2種類の斑(ムラ)A、Bが発生
し、場合によって製品の得率を下げるという問題があ
る。
った結果、ブロードな斑Aは図5に示すように液晶性デ
ィスコティック化合物を含む塗布液膜2の層の厚みが薄
くなっていることが分かった。図5の符号3は長尺状支
持体、4は配向膜層である。一方、シャープな斑Bが発
生している配向部5(濃色部)の配向方向6は、図6に
示すように、他の正常な配向方向7の配向部8と比べて
ずれていることが分かった。
A、Bに対して、有効な対策として一般的に行なわれて
いる方法としては、塗布液を高濃度化したり、増粘剤を
添加したりすることで塗布液の粘度を増加させ、これに
より、塗布直後の塗布膜面の乾燥風による流動を抑制す
ることで斑の発生を防止する方法がある。別の方法とし
ては、高沸点溶媒を用いることにより、塗布直後の塗膜
面の乾燥風による流動が発生してもレベリング効果が生
じることで斑の発生を防止する方法がある。
の濃度を高濃度化したり、増粘剤を添加したりすること
で塗布液の粘度を増加する方法は、高速塗布により超薄
層な塗布膜を形成する超薄層精密塗布を行なうことがで
きないという欠点がある。また、塗布液粘度が増加する
ほど限界塗布速度(安定塗布できる塗布速度の限界)が
低下するので、粘度の増加と共に高速塗布が不可能にな
るので、生産効率が極端に悪化するという欠点がある。
間の増大、及び塗布膜中に残留する残留溶剤量の増大を
もたらし、それだけ乾燥時間がかかるので生産効率が悪
化するという欠点がある。
たもので、塗布液の粘度等の物性や溶媒の種類を変更す
ることなく塗布膜を均一に乾燥できる乾燥方法及び装置
を提供することを目的とする。
成するために、走行する長尺状支持体に有機溶剤を含む
塗布液を塗布して形成した塗布膜の乾燥方法において、
前記塗布直後に乾燥ゾーンを設けて、前記走行する長尺
状支持体の乾燥される塗布膜面を囲むと共に前記乾燥ゾ
ーンに前記長尺状支持体幅方向の一方端側から他方端側
に流れる一方向流れの乾燥風を発生させたことを特徴と
する。
に、走行する長尺状支持体に塗布機により有機溶剤を含
む塗布液を塗布して形成した塗布膜の乾燥装置におい
て、前記塗布機の直後に設けられ、前記走行する長尺状
支持体の乾燥される塗布膜面を囲む乾燥ゾーンを形成す
る乾燥装置本体と、前記乾燥ゾーン内に前記長尺状支持
体幅方向の一方端側から他方端側に流れる一方向流れの
乾燥風を発生させる一方向気流発生手段と、を備えたこ
とを特徴とする。
直後に乾燥ゾーンを設けたことで、乾燥ゾーン外からの
強さや方向の不均一な風が、有機溶剤を多く含み塗布液
が流動し易い状態の塗布膜面に当たらないようにできる
と共に、塗布膜面から蒸発した有機溶剤が塗布膜面を覆
う乾燥環境が形成される。この乾燥環境下で、長尺状支
持体幅方向の一方端から他方端に流れる1方向流れの規
則的な乾燥風を発生させると、塗布膜面近傍の有機溶剤
濃度を常に一定に維持した状態で塗布膜の乾燥を行なう
ことができるので、乾燥時における上記した2種類の斑
(ムラ)の発生を防止でき、均一な乾燥を行なうことが
できる。
布膜の乾燥方法及び装置の好ましい実施の形態について
詳説する。
図であり、また、図2は図1を上方から見た平面図であ
る。
の乾燥装置10は、主として、走行する長尺状支持体1
2(以下、「ウエブ12」と言う)を通過させて塗布膜
の乾燥が行なわれる乾燥ゾーン14を形成する乾燥装置
本体16と、乾燥ゾーン14内にウエブ12幅方向の一
方端側から他方端側に流れる一方向流れの乾燥風を発生
させる一方向気流発生手段18とで構成される。この乾
燥装置10は、走行するウエブ12に有機溶剤を含む塗
布液を塗布する塗布機20の直後に設けられる。
ー20Aを備えたバー塗布装置を使用することができ、
複数のバックアップローラ22、24、26に支持され
て走行するウエブ12の下面に塗布液が塗布されて塗布
膜が形成される。
設けられ、走行するウエブ12の塗布膜面側(ウエブの
下面側)に沿った長四角な箱体状に形成され、箱体の各
辺のうちの塗布膜面側の辺(箱体の上辺)が切除されて
いる。これにより、走行するウエブ12の乾燥される塗
布膜面を囲む乾燥ゾーン14が形成される。乾燥ゾーン
14は、乾燥装置本体16を、ウエブ12の走行方向に
直交した複数の仕切板28、28…で仕切ることによ
り、複数の分割ゾーン14A、14B、14C、14
D、14E、14F、14G(本実施例では7つの分割
ゾーン)に分割される。この場合、乾燥ゾーン14を分
割する仕切板28の上端と、ウエブ12に形成された塗
布膜面との距離は、0.5mm〜12mmの範囲が好ま
しく、更に好ましくは1mm〜10mmの範囲である。
また、乾燥ゾーン14には一方向気流発生手段18(図
2参照)が設けられる。
燥装置本体16の両側辺の一方側に形成された吸込口1
8A、18B、18C、18D、18E、18F、18
Gと、他方側に吸込口18A〜18Gに対向して形成さ
れた排気口18H、18I、18J、18K、18L、
18M、18Nと、排気口18H〜18Nに接続された
排気手段18P、18Q、18R、18S、18T、1
8U、18Wとで構成される。これにより、排気手段1
8P〜18Wを駆動させることにより、吸込口18A〜
18Gから分割ゾーン14A〜14Gに吸い込まれたエ
アが排気口18H〜18Nから排気されるので、各分割
ゾーン14A〜14Gには、ウエブ12幅方向の一方端
側(吸込口側)から他方端側(排気口側)に向けて一方
向に流れる乾燥風が発生する。この一方向気流発生手段
18は、排気手段18P〜18Wにより、分割ゾーン1
4A〜14Gごとに個々に排気量を制御できるようにな
っている。吸込口18A〜18Gから吸い込まれる乾燥
風としては、温度・湿度が空調された空調風が好まし
い。
の幅よりも大きくなるように形成して、乾燥ゾーン14
の両側の開放部分を整風板32で蓋をした整風部分を設
けるようにした。この整風部分は、吸込口18A〜18
Gから塗布膜端までの距離と、塗布膜端から排気口18
H〜18Nまでの距離を確保すると共に、乾燥風が吸込
口18A〜18Gのみから乾燥ゾーン14内に吸い込ま
れ易くするもので、乾燥ゾーン14に急激な乾燥風の流
れを作らないようにしたものである。この整風部分、即
ち整風板32の長さとしては、吸込口側及び排気口側と
もに、50mm以上150mm以下の範囲が好ましい。
塗布機に一番近い分割ゾーン14Aは、ウエブ12に塗
布液が塗布された直後に、乾燥ゾーン14外の新鮮な空
気、例えば上記した空調風が乾燥ゾーン14に入り込み
にくくすることが重要である。この為には、塗布機20
に隣接するように分割ゾーン14Aを配置することや前
記した整風板32の他に、塗布機20のワイヤーバー2
0Aの位置と、バックアップローラ24の位置を調整
し、ウエブ12が分割ゾーン14Aの直近を走行するよ
うにして、ウエブ12で分割ゾーン14Aの開放部をあ
たかも蓋をするように構成することが好ましい。
16の反対側位置には、前記空調風等の風により、ウエ
ブ12の安定走行が阻害されないように遮蔽板34が設
けられる。
の作用を説明する。
形成用樹脂をラビング処理して配向膜となる層を有する
ものであると共に、塗布液は液晶性ディスコティック化
合物を含む有機溶剤性塗布液の例で説明する。
持され走行するウエブ12に塗布機20のワイヤーバー
20Aで塗布液を塗布した直後、乾燥装置10によって
塗布膜面の初期乾燥が行なわれる。この初期乾燥は、塗
布直後、遅くとも5秒以内の塗布直後に乾燥風による乾
燥を開始することが好ましい。
面は有機溶剤が十分に含まれた状態にあり、特に有機溶
剤を溶媒とする塗布液を塗布した直後の初期乾燥では有
機溶剤の蒸発の分布(ゆらぎ)によって塗布膜面に温度
分布が発生する。これが原因で表面張力の分布が発生
し、塗布膜面内で塗布液の流動が起き、乾燥の遅い部分
の塗布膜が薄くなり、ブロードな斑(ムラ)Aとなる。
向方向は、配向膜形成用樹脂の表面をラビング処理して
決めているが、初期乾燥においてラビング方向と異なる
風向きの風速が速い場合、風が合流する場合、風の渦が
発生している場合等の風が塗布膜面に当たることで塗布
膜面の一部に配向方向のずれを生じさせ、これがシャー
プな斑(ムラ)Bの原因となる。
面の斑(ムラ)A、Bを防止するためには、塗布してか
ら塗布膜面における塗膜液の流動が停止するまでの初期
乾燥の間、外部からの不均一な風が塗布膜面に当たるの
を阻止すると共に、塗布膜面近傍の有機溶剤濃度を常に
一定に保つことが重要になる。
を塗布した直後、初期乾燥を行なうために上記構成の乾
燥装置10を設けた。即ち、塗布直後に乾燥ゾーン14
を形成したことで、乾燥ゾーン14外の強さや方向の不
均一な風が、有機溶剤を多く含み塗布液が流動し易い状
態の塗布膜面に当たらないようにできる。これにより、
塗布膜面に当たった風の勢いで塗布膜面の配向方向がず
れることが原因で発生するシャープな斑(ムラ)Bを防
止し、均一な乾燥を行なうことができる。
布膜面から蒸発した有機溶剤が塗布膜面を覆う乾燥環境
が形成される。この乾燥環境下で、排気手段18P〜1
8Wを駆動させると、吸込口18A〜18Gから分割ゾ
ーン14A〜14Gに吸い込まれたエアが排気口18H
〜18Nから排気されるので、各分割ゾーン14A〜1
4Gには、ウエブ幅方向の一方端側(吸込口側)から他
方端側(排気口側)に向けて一方向に流れる乾燥風が発
生する。これにより、塗布膜面が有機溶剤で覆われた状
態のまま、蒸発した有機溶剤を含む乾燥エアが排気口1
8H〜18Nから排気されて次第に乾燥される。この場
合、排気手段18P〜18Wの排気量が大き過ぎると、
塗布膜面を有機溶剤が均等に覆わなくなるので、排気手
段18P〜18Wの排気量を調整して、排気量が大きく
なりすぎないようにする必要がある。これにより、塗布
膜面近傍における有機溶剤濃度を均等にできるので、塗
布膜面の各部分から有機溶剤を均等に蒸発させることが
できる。従って、塗布膜面からの有機溶剤の蒸発分布が
原因で発生するブロードな斑(ムラ)Aを防止し、均一
な乾燥を行なうことができる。
走行することで、乾燥ゾーン14の入口側と出口側にお
ける塗布膜面近傍の有機溶剤濃度が異なる場合がある
が、乾燥ゾーン14を、複数の分割ゾーン14A〜14
Gに分割したことで解消することができる。即ち、7分
割された各分割ゾーン14A〜14Gに設けた各排気手
段18P〜18Wの排気量を制御して、各分割ゾーン1
4A〜14Gを流れる乾燥風の風速を調整することによ
り、乾燥ゾーン14の入口側と出口側における塗布膜面
近傍の有機溶剤濃度の異なりを解消することができる。
これにより、塗布膜面には、ブロードな斑(ムラ)Aも
シャープな斑(ムラ)Bもともに発生しない良好な乾燥
を行なうことができる。
めに仕切板28の上端と塗布膜面との間隔を0.5mm
〜12mmとし、塗布膜面が仕切板28に当たらない範
囲においてできるだけ狭くすることにより各分割ゾーン
14A〜14Gに設けた各排気手段18P〜18Wの個
々の排気精度をアップさせることができる。また、乾燥
ゾーン14の両側部のウエブの下に整風板32を設けて
吸込口18A〜18Gから流入してくる風、及び排気口
18H〜18Nから排気される風を整流することで塗布
膜面を流れる溶剤を含んだ風の流れが一様になるように
した。尚、乾燥風としては、乾燥装置10が設置され
た、例えば空調室等の空調風を使用することができる
が、塗布液に含有される有機溶剤と同じ溶剤を含む風
を、乾燥装置本体16の吸込口18A〜18Gから吸い
込ませるようにしてもよい。或いは、排気手段18P〜
18Wにより排気される乾燥風の一部を吸込口18A〜
18Gから吸い込ませてもよい。
一般に幅0.3〜5m、長さ45〜10000m、厚さ
5〜200μmのポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレン−2,6ナフタレート、セルロースダイアセテー
ト、セルローストリアセテート、セルロースアセテート
プロピオネート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド等のプ
ラスチックフィルム、紙、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、エチレンブテン共重合体等の炭素数が2〜10のα
−ポリオレフィン類を塗布又はラミネートした紙、アル
ミニウム、銅、錫等の金属箔等、或いは帯状基材の表面
に予備的な加工層を形成させたものが含まれる。更に、
前記したウエブ12には、光学補償シート塗布液、磁性
塗布液、写真感光性塗布液、表面保護、帯電防止あるい
は滑性用塗布液等がその表面に塗布され、乾燥された
後、所望する長さ及び幅に裁断されるものも含まれ、こ
れらの代表例としては、光学補償シート、各種写真フィ
ルム、印画紙、磁気テープ等が挙げられる。
ーティング法の他、カーテンコーティング法、エクスト
ルージョンコーティング法、ロールコーティング法、デ
ィップコーティング法、スピンコーティング法、印刷コ
ーティング法、スプレーコーティング法及びスライドコ
ーティング法を使用することができる。特にバーコーテ
ィング法、エクストルージョンコーティング法、スライ
ドコーティング法が好適に使用できる。
布液の塗布層の数は単層に限定されるものではなく、必
要に応じて同時多層塗布方法にも適用できる。
明の乾燥装置10を組み込んだものであり、乾燥装置1
0の各排気手段18P〜18Wの排気量を調整した場合
の効果を、製造された光学補償シートの斑(ムラ)の発
生状況との関係で調べた。
の排気量については、表1の1〜3の3実施例について
行い、各実施例において各分割ゾーン14A〜14Gを
流れる乾燥風の風速を表1に示した。
説明すると、図3のように送出機40で送り出されたウ
エブ12は複数のガイドローラ42、42…によって支
持されながらラビング処理装置44、塗布機20そし
て、初期乾燥を行なう本発明の乾燥装置10、本乾燥を
行なう乾燥ゾーン46、加熱ゾーン48、紫外線ランプ
50を通過して巻取機52で巻き取られる。
リアセチルセルロース(フジタック、富士写真フイルム
(株)製)を使用した。そして、ウエブ12の表面に、
長鎖アルキル変性ポバール(MP−203、クラレ
(株)製)の2重量パーセント溶液をフィルム1m2 当
り25ml塗布後、60°Cで1分間乾燥させて造られ
た配向膜用樹脂層を形成したウエブ12を、18m/分
で搬送走行させながら、樹脂層表面にラビング処理を行
って配向膜を形成した。ラビング処理におけるラビング
ローラ54の押しつけ圧力は、配向膜樹脂層の1cm2
当たり98Pa(10k gf/cm2 )とすると共に、
回転周速を5.0m/秒とした。
て得られた配向膜上に、塗布液としては、ディスコティ
ック化合物TE−8の(3)とTE−8の(5)の重量
比で4:1の混合物に、光重合開始剤(イルガキュア9
07、日本チバガイギー(株)製造)を前記混合物に対
して1重量パーセント添加した混合物の40重量%メチ
ルエチルケトン溶液とする液晶性化合物を含む塗布液を
使用した。ウエブ12を走行速度18m/分で走行させ
ながら、この塗布液を配向膜上に、塗布液量がウエブ1
m2 当り5mlになるようにワイヤーバー20Aで塗布
した。そして、塗布直後に、本発明の乾燥装置10を使
用して初期乾燥を行なった。
28の上端と塗布膜面との間隔は5〜9mmの範囲に設定
して行なった。また、本発明の乾燥装置10で初期乾燥
されたウエブ12は、100°Cに調整された乾燥ゾー
ン46及び、130°Cに調整された加熱ゾーン48を
通過させてネマチック相を形成した後、この配向膜及び
液晶性化合物が塗布されたウエブ12を連続搬送しなが
ら、液晶層の表面に紫外線ランプ50により紫外線を照
射した。
斑が発生したことを示し、○は斑が発生しなかったこと
を示す。
を全て同じ0.5m/秒とした実施例1では、ブロード
斑Aが発生し、シャープ斑Bは発生しなかった。また、
塗布機20に近い分割ゾーン14Aの風速を1.0m/
秒、次の分割ゾーン14Bの風速を1.5m/秒とし、
それ以後の分割ゾーン14C〜14Gの風速を0.5m
/秒とした実施例2は、ブロード斑A及びシャープ斑B
ともに発生せず、良好な結果であった。また、分割ゾー
ン14Aの風速を1.0m/秒、次の分割ゾーン14B
の風速を1.5m/秒とし、分割ゾーン14C、Dの風
速を0.5m/秒とし、分割ゾーン14E、F、Gとし
た実施例3は、ブロード斑A及びシャープ斑Bともに発
生し、最も悪い結果であった。
置すると共に、乾燥ゾーンを分割し個々の排気手段で最
適風速に設定することは、初期乾燥過程で発生する斑
(ムラ)を抑制するために効果的であることが分かっ
た。
乾燥方法及び装置によれば、塗布直後の初期乾燥過程で
発生する斑(ムラ)を抑制でき、均一な乾燥ができる。
従って、従来のように、塗布液の粘度等の物性や溶媒の
種類を変更する必要がないので、使用できる塗布液の種
類の幅や溶剤の種類の幅を広げることができる。
置を組み込んだ工程図
図
4A〜14G…分割ゾーン、16…乾燥装置本体、18
…一方向気流発生手段、18A〜18G…吸込口、18
H〜18N…排気口、18P〜18W…排気手段、20
…塗布機、22、24、26…バックアップローラ、2
8…仕切板、32…整風板、A…ブロードな斑、B…シ
ャープな斑
Claims (10)
- 【請求項1】走行する長尺状支持体に有機溶剤を含む塗
布液を塗布して形成した塗布膜の乾燥方法において、 前記塗布直後に乾燥ゾーンを設けて、前記走行する長尺
状支持体の乾燥される塗布膜面を囲むと共に前記乾燥ゾ
ーンに前記長尺状支持体幅方向の一方端側から他方端側
に流れる一方向流れの乾燥風を発生させたことを特徴と
する塗布膜の乾燥方法。 - 【請求項2】前記乾燥ゾーンを前記長尺状支持体の走行
方向において複数の分割ゾーンに分割し、分割した各分
割ゾーンごとに前記一方向に流れる乾燥風の風速を調整
することを特徴とする請求項1に記載の塗布膜の乾燥方
法。 - 【請求項3】前記乾燥風は、前記有機溶剤と同一の溶剤
ガスを含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の塗
布膜の乾燥方法。 - 【請求項4】前記長尺状支持体は、予め塗布された配向
膜形成用樹脂をラビング処理して配向膜となる層を有す
るものであると共に、前記塗布液は液晶性ディスコティ
ック化合物を含むものであることを特徴とする請求項1
〜3の何れか1の塗布膜の乾燥方法。 - 【請求項5】走行する長尺状支持体に塗布機により有機
溶剤を含む塗布液を塗布して形成した塗布膜の乾燥装置
において、 前記塗布機の直後に設けられ、前記走行する長尺状支持
体の乾燥される塗布膜面を囲む乾燥ゾーンを形成する乾
燥装置本体と、 前記乾燥ゾーン内に前記長尺状支持体幅方向の一方端側
から他方端側に流れる一方向流れの乾燥風を発生させる
一方向気流発生手段と、 を備えたことを特徴とする塗布膜の乾燥装置。 - 【請求項6】前記一方向気流発生手段は、 前記乾燥装置本体の側面に形成され、前記長尺状支持体
幅方向の前記一方端側と前記他方端側にそれぞれ形成さ
れた開口部と、 前記他方端側開口部に接続された排気手段と、 を備えたことを特徴とする請求項5の塗布膜の乾燥装
置。 - 【請求項7】前記乾燥ゾーンを、前記長尺状支持体の走
行方向に直交する仕切板で仕切って複数の分割ゾーンを
形成し、各分割ゾーンごとに前記一方向気流発生手段を
設けると共に、各一方向気流発生手段の排気量を個別に
制御可能としたことを特徴とする請求項5又は6記載の
塗布膜の乾燥装置。 - 【請求項8】前記乾燥ゾーンは、前記塗布膜の面を囲む
ように形成されると共に、該乾燥ゾーンに配設された前
記仕切板の上端と前記塗布膜面との間隔は0.5〜12
mmの範囲に設定されていることを特徴とする請求項7
の塗布膜の乾燥装置。 - 【請求項9】前記乾燥ゾーンの前記一方端側開口部から
は前記有機溶剤と同一の溶剤ガスを含む乾燥風が吸い込
まれることを特徴とする請求項6〜8の何れか1記載の
塗布膜の乾燥装置。 - 【請求項10】前記長尺状支持体は、予め塗布された配
向膜形成用樹脂をラビング処理して配向膜となる層を有
するものであると共に、前記塗布液は液晶性ディスコテ
ィック化合物を含むものであることを特徴とする請求項
5〜9の何れか1記載の塗布膜の乾燥装置。
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JP35939299A JP4147370B2 (ja) | 1999-12-17 | 1999-12-17 | 塗布膜の乾燥方法及び装置 |
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