JP2001170464A - エマルジョンの製造方法 - Google Patents

エマルジョンの製造方法

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JP2001170464A JP37659899A JP37659899A JP2001170464A JP 2001170464 A JP2001170464 A JP 2001170464A JP 37659899 A JP37659899 A JP 37659899A JP 37659899 A JP37659899 A JP 37659899A JP 2001170464 A JP2001170464 A JP 2001170464A
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Junji Namekata
潤二 行方
Shinichi Koudan
慎一 広段
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】油相と水相の一部とを混合して液晶構造体
を形成する液晶形成工程と、該液晶構造体に水相の残部
を添加、混合して転相させる転相工程とを経てエマルジ
ョンを製造する際に、該液晶形成工程を特定の混合装置
で行うことを特徴とするエマルジョンの製造方法であ
る。 【効果】本発明のエマルジョンの製造方法によれば、特
定の混合機を用いて液晶構造体を形成することにより、
エマルジョンの粘度安定性を維持しながら製造能力を飛
躍的に向上させることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶形成工程と該
液晶構造体の転相工程とを経て粘度安定性に優れたエマ
ルジョンを効率的に製造する製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ヘアリンス、クリーム、柔軟剤、
シャンプー等のO/W型(水中油型)エマルジョンを製
造する好適な方法としては、例えば、特開平10−18
0088公報に記載のように、予め油相と水相の一部と
からなる液晶構造体を形成し、これに水相の残部を加
え、転相させてO/W型エマルジョンを形成させる工程
をライン混合装置により行う方法があり、この方法によ
れば、単に油相と水相とを混合乳化する他の方法に比べ
て容易にO/W型エマルジョンを製造することができ、
且つ油相の分散状態が均一で、しかも安定性にも優れる
乳化液体を得ることができる。このような方法により小
型で安価な装置でエマルジョンを製造することが可能に
なったが、エマルジョンの粘度安定性(経日で粘度が増
大)を維持するため、製造能力には限界があり、製造能
力を向上させる製造方法が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、エ
マルジョンの粘度安定性を維持しながら製造能力を向上
させる製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者等は、エマルジョンの構造形成を支配すると思わ
れる液晶形成工程に着目し、この工程を特定の混合装置
で行うとエマルジョンの粘度安定性を維持しながら製造
能力を向上させることが可能であることを見出し、本発
明を完成するに至った。即ち、本発明は、油相と水相の
一部とを混合して液晶構造体を形成する液晶形成工程
と、該液晶構造体に水相の残部を添加、混合して転相さ
せる転相工程とを経てエマルジョンを製造する際に、該
液晶形成工程を下記の混合装置で行うことを特徴とする
エマルジョンの製造方法である。混合装置:円板の外周
縁から中心に向かう切り込みを所定間隔で偶数本形成す
ることによって得られた偶数個の切片の基端部を一個置
きに上方向に向け折り曲げるか又は交互に上下方向に折
り曲げ、上記折り曲げた羽根又は折り曲げない羽根のい
ずれか一方の羽根の先端が基端側羽根面に対してねじれ
た形状を有する羽根を撹拌軸に取り付け、円筒状のケー
シング内に配置した混合装置。
【0005】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
なお、以下に記載の配合量の%表示は、質量%のことで
ある。本発明において、液晶形成工程は、上記特定の混
合装置で行うが、転相工程は、任意の汎用的な混合装置
を使用できる。例えば、ラインミキサー、ラインアジホ
モミキサー、遠心式ポンプ等のラインミキサーや撹拌槽
等である。
【0006】本発明において用いられる油相は、エマル
ジョンの種類、目的に応じた各種の油性成分からなるも
のであり、このような油性成分として、柔軟剤などの衣
料用仕上げ剤、化粧料、医薬品、洗浄剤等の各種分野の
製品に使用されている疎水性の油分を使用することがで
きるが、通常、衣類の風合いを変える、皮膚に保湿効果
を与える、髪に栄養を与える、抗菌・殺菌効果を与える
などの機能を持つものが好適に使用される。具体的に
は、例えばシリコーンオイル,環状シリコーン,変性シ
リコーンなどの合成油、流動パラフィン,流動イソパラ
フィン,パラフィンワックスなどの鉱油、ホホバ油,オ
リーブ油,オリーブスクワラン,ヒマシ油,カルナウバ
ワックスなどの植物油、ラノリン,スクワラン,ミンク
油などの動物油、ラウリン酸ヘキシル,パルミチン酸イ
ソプロピル,オレイン酸,ステアリン酸等の脂肪酸や脂
肪酸エステルなどを挙げることができ、さらに具体的機
能として、トリクロサン,ヒノキチオール,トリクロカ
ルバン,イソプロピルメチルフェノールなどの油溶性の
抗菌・殺菌剤、ブチルパラベン,プロピルパラベン,安
息香酸,サリチル酸,ソルビン酸などの油溶性の防腐
剤、ジブチルヒドロキシトルエン,ブチルヒドロキシア
ニソール,トコフェロールなどの油溶性の酸化防止剤、
リナロール,シトロネロール,ゲラニオール,ゲラニル
アセテートなどの油溶性の香料、その他油溶性のUV吸
収剤、防虫剤、保湿剤等を挙げることができ、これらは
1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用するこ
とができる。
【0007】本発明の上記油性成分の配合量は、その種
類、エマルジョンの目的、用途等により適宜選定される
ものであるが、通常、エマルジョン全体の0〜20重量
%、特に1〜15重量%であることが望ましい。油性成
分の配合量が少なすぎると油性成分配合の効果が十分に
得られない場合があり、油性成分の配合量が多すぎると
液晶構造体及びエマルジョンの形成が困難となる場合が
ある。
【0008】本発明の油相は、上記油性成分の他に、膜
形成成分を必須成分として含有するものであり、膜形成
成分としては、第4級アンモニウム塩、第3級アミン
塩、イミダゾリン塩、イミダゾリニウム塩、アミノ酸系
カチオン界面活性剤などのカチオン界面活性剤から選ば
れる1種又は2種以上か、あるいは上記カチオン界面活
性剤と高級アルコールとの混合物が好適に使用される。
【0009】上記膜形成成分としては、第4級アンモニ
ウム塩としてステアリルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、
ドデシルトリメチルアンモニウムクロライド、ジ牛脂ア
ルキルジメチルアンモニウムブロマイド、ジオレイルジ
メチルアンモニウムクロライド、オレイルトリメチルア
ンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウ
ムクロライド等、アミノ酸系カチオン界面活性剤として
ヤシ油脂肪酸L−アルギニンエチル−DL−ピロリドン
カルボン酸、4−グアニジノブチルラウリルアミド酢酸
等が例示され、第3級アミン塩としてジステアリルメチ
ルアミン塩酸塩、ジオレイルメチルアミン塩酸塩、ジス
テアリルメチルアミン硫酸塩等が例示され、これら第3
級アミン塩の場合、アルキル鎖は、−COO−,−CO
NH−等の官能基で分断されていてもよい。また、イミ
ダゾリン塩として1−オクタデカノイルアミノエチル−
2−ヘプタデシルイミダゾリン塩酸塩、1−オクタデセ
ノイルアミノエチル−2−ヘプタデセニルイミダゾリン
塩酸塩等、イミダゾリニウム塩としてメチル−1−牛脂
アミドエチル−2−牛脂アルキルイミダゾリニウムメチ
ルサルフェート、メチル−1−ヘキサデカノイルアミド
エチル−2−ペンタデシルイミダゾリニウムクロライ
ド、エチル−1−オクタデセノイルアミドエチル−2−
ヘプタデセニルイミダゾリニウムエチルサルフェート
等、高級アルコールとしてセトステアリルアルコール、
ドデシルアルコール、セチルアルコール、ステアリルア
ルコール、ベヘニルアルコール等が例示される。
【0010】上記膜形成成分の配合量は、乳化液体全体
に対して1〜30重量%、特に2〜20重量%が好適で
ある。配合量が少なすぎると液晶構造体及びエマルジョ
ンの形成が困難となる場合があり、一方、過剰量配合す
ると粘度の経日安定性が不良となる場合がある。また、
上記油相中における油性成分との配合割合は、上記油性
成分が膜形成成分の0重量%を超え、50重量%以下、
特に0重量%を超え、20重量%以下であることが望ま
しく、油性成分の配合割合が大きすぎると油性成分を包
含している膜形成成分からなるベシクルが破壊してしま
う場合がある。
【0011】本発明の油相には、上記油性成分及び膜形
成成分以外に、本発明の効果を妨げない範囲で、エチレ
ングリコール,プロピレングリコール,グリセリン等の
多価アルコールやエタノール,イソプロピルアルコール
等の低級アルコールなどの有機溶剤、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル,ソルビタン脂肪酸エステル,ポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等の各種乳化
剤などの添加剤を、通常の使用量で配合することができ
る。
【0012】次に、本発明の水相としては、液晶形成工
程に使用される液晶形成用水相(水相の一部)と転相工
程に使用される転相用水相(水相の残部)とからなるも
のである。ここで、液晶形成用水相と転相用水相とは、
同一成分からなるものであっても、異なっていてもよ
く、それぞれ液晶構造体の形成に適した水相成分からな
る水相、エマルジョンの形成及び安定性に適した水相成
分からなる水相とすることができるが、得られるエマル
ジョンの乳化均一性を考慮すると、転相用水相として、
ヒドロキシエチルセルロース,ヒドロキシプロピルセル
ロース,ヒドロキシプロピルメチルセルロース,メチル
セルロース等の疎水基を有するセルロースポリマー又は
カルボキシビニルポリマーを転相用水相全体に対して
0.1重量%以上含む水相、又は油相を全体の1重量%
以上含むO/W型エマルジョンからなる水相を使用する
と、いずれの場合も転相時の水相と油相との親和力が増
すので、油相の分散が良好となり、均一な乳化液体が得
られるので好適である。
【0013】特に、転相用水相として、上記疎水基を有
するセルロースポリマー又はカルボキシビニルポリマー
を転相用水相全体に対して0.2重量%以上含む水相、
又は油相を全体の3重量%以上含むO/W型エマルジョ
ンからなる水相を使用すれば、転相時の水相と油相との
親和力がより増加するので、液晶構造体に転相させる際
の温度を上記油相の融点以下としても、油相の分散性に
優れたエマルジョンを得ることが可能となり、より好適
である。
【0014】本発明の水相を形成する水相成分として
は、水の他に乳化剤、分散安定剤、低温安定化剤、無機
塩類、色素及びその他の各種水溶性有効成分等が例示さ
れる。具体的には、乳化剤としてポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテル,ポリオキシエチレンオクチルフ
ェニルエーテル,グリセリン脂肪酸エステル,ポリオキ
シエチレンソルビタン脂肪酸エステル,ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル,脂肪酸ポリエチレングリコール
等の非イオン界面活性剤など、分散安定剤としてポリア
クリル酸,カルボキシメチルセルロースなど、低温安定
化剤としてエチレングリコール,プロピレングリコー
ル,グリセリンなど、無機塩類として塩化ナトリウム,
塩化カルシウム等の塩酸塩,硫酸ナトリウム塩等の硫酸
塩など、色素としてアシッドレッド138,アシッドブ
ルー9,アシッドイエロー141,リアクティブブル
ー、その他の各種水溶性有効成分としてイソチアゾロン
などの抗菌剤、ヒドロキシエタンジホスホン酸などの酸
化防止剤などが挙げられる。また、上記疎水基を有する
セルロースポリマーやカルボキシビニルポリマーにグリ
シン等を適宜量混合したものを性能向上剤として配合し
ても好適である。
【0015】なお、本発明により製造された乳化液体
は、転相工程が終了した後であっても、本発明の効果を
妨げない範囲で、更に上記性能向上剤、低温安定化剤、
無機塩類、色素、香料等を適宜配合することもできる。
【0016】上記エマルジョンにおける水相と油相との
配合割合は、油相の組成、目的とする粘度等により適宜
選定されるが、通常、重量比で油相:水相=1:2〜
1:20となる量が好適である。油相の配合割合が低す
ぎると油相配合の効果を得るのが困難となる場合があ
り、高すぎるとエマルジョン形成が困難となる場合があ
る。また、液晶構造体を形成する際に使用される液晶形
成用水相(水相の一部)の油相に対する配合割合は、液
晶構造体形成及び膜形成成分のベシクル化率の点からベ
シクルになる直前の液晶構造体を形成する量が好適であ
り、通常、重量比で油相:液晶形成用水相=1:0.5
〜1:3となる量が好適である。一方、液晶構造体に対
して添加される水相の残部(転相用水相)の配合割合
は、エマルジョンの油相の配合量、安定性、油相の成分
等により適宜選定されるが、通常、重量比で液晶構造
体:転相用水相=1:0.5〜1:15となる量が好適
である。
【0017】本発明で用いられる混合装置を図面を用い
て具体的に説明する。図1は、円筒状のケーシング内に
配置する羽根の斜視図であり、図2は、図1の羽根に撹
拌軸を取り付けて、円筒状のケーシング内に配置した混
合機の模式図である。図1の羽根は、円板の外周縁から
中心に向かう切り込みを所定間隔で偶数本形成すること
によって得られた偶数個の切片の基端部を一個置きに上
方向に向け折り曲げ、羽根先端が交互に上・水平となる
ように上方向羽根1と水平羽根2とを形成し、かつ、上
記折り曲げた羽根1の先端が基端側羽根面に対してねじ
れた形状を有するものである。更に、上記円板基体の中
心部に貫通孔(図示せず)を穿設し、この貫通孔の周縁
部に円筒状の撹拌軸取り付け部3を穿設したものであ
る。
【0018】上記羽根1,2の合計枚数は、偶数枚であ
れば特に制限されるものでないが、6〜16枚、特に8
〜12枚であることが好ましい。上方向羽根1の折り曲
げ角度θ1(図2参照)としては、元の円板面に対し2
0〜45度が好ましい。羽根1のねじれ角度θ2は、上
方向に折り曲げた元の面に対し、30〜60度が好まし
い。また、図2において、羽根の直径dとケーシング4
の内径Dとの比、d/Dは、0.5〜0.9が好まし
く、円筒状のケーシングの内壁面と羽根先端とのクリア
ランスCは、3〜50mmが好ましい。
【0019】図3は、円筒状のケーシング8内に配置す
る羽根の斜視図であり、図4は、図3の羽根に撹拌軸を
取り付けて、円筒状のケーシング内に配置した混合機の
模式図である。図3の羽根は、円板の外周縁から中心に
向かう切り込みを所定間隔で偶数本形成することによっ
て得られた偶数個の切片の基端部を交互に上下方向に向
け折り曲げ、羽根先端が交互に上・下方向となるように
上方向羽根5と下方向羽根6とを形成し、かつ、上記折
り曲げた上方向羽根5の先端が基端側羽根面に対してね
じれた形状を有するものである。更に、上記円板基体の
中心部に貫通孔(図示せず)を穿設し、この貫通孔の周
縁部に円筒状の撹拌軸取り付け部7を穿設したものであ
る。
【0020】上記羽根5,6の合計枚数は、偶数枚であ
れば特に制限されるものでないが、6〜16枚、特に8
〜12枚であることが好ましい。上方向羽根5の折り曲
げ角度θ3(図4参照)としては、元の円板面に対し2
0〜45度が好ましい。下方向羽根6の折り曲げ角度θ
4(図4参照)としては、元の円板面に対し20〜45
度が好ましい。上方向羽根5のねじれ角度θ5は、上方
向に折り曲げた元の面に対し、30〜60度が好まし
い。また、図4において、羽根の直径dとケーシング8
の内径Dとの比、d/Dは、0.5〜0.9が好まし
く、円筒状のケーシングの内壁面と羽根先端とのクリア
ランスCは、3〜50mmが好ましい。
【0021】本発明に用いられる混合装置に、油相と水
相の一部を供給して液晶構造体を形成する。この際、混
合装置の回転数は、300〜5000rpm、羽根先端
速度は、2〜30m/s、滞留時間は、15〜180秒
が好ましい。
【0022】図5は、発明の製造方法において使用され
る装置配置の一例を示すものである。図5において、1
は油相混合槽、2は水相加温槽、3は水相調製槽であ
り、これらの槽内の油相及び水相は、それぞれ定量供給
ポンプ4,4,4により、液晶構造体形成用混合装置5
又は転相用混合装置6内に供給される。そして、上述し
たように転相工程終了後に、乳化液体に性能向上剤等を
調合する場合は、転相用混合装置6及び/又は調合用撹
拌槽7に供給される。本発明の場合、上記油相混合槽
1、水相加温槽2、水相調製槽3、定量供給ポンプ4,
4,4、転相用混合装置6及び調合用撹拌槽7は、製造
工程に転相を伴うエマルジョンの製造装置として、従来
より使用されている装置を用いるものである。
【0023】ここで、本発明で得られるエマルジョン
は、例えばヘアリンス、クリーム、乳液、液体洗剤、柔
軟剤などの繊維仕上げ剤等として使用され、その粘度が
高い乳化液体を製造する方法として好適である。
【0024】
【発明の効果】本発明のエマルジョンの製造方法によれ
ば、特定の混合機を用いて液晶構造体を形成することに
より、エマルジョンの粘度安定性を維持しながら製造能
力を飛躍的に向上させることが出来る。
【0025】〔実施例、比較例〕以下、実施例及び比較
例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は、下
記の実施例に制限されるものではない。
【0026】[実施例1]図5に示した製造方式を用
い、以下の手順で乳化液体を製造した。最初に、油相混
合槽1にジステアリルジメチルアンモニウムクロライド
を20kg仕込み、撹拌して50℃に加温した。また、
水相加温槽2と水相調製槽3には、それぞれポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル(エチレンオキサイド
平均付加モル数:40)1.3kg、エチレングリコー
ル6.7kg、塩化カルシウム0.1kg及び精製水1
05.2kgを混合、溶解し、同一組成の水相液を調製
し、40℃に加温した。次に、液晶構造体形成用混合装
置5(ケーシング:内径6.6cm、長さ8.4cm、
内容積285ml;羽根径5.3cm、12枚羽根、2
段、上方向羽根の折り曲げ角度30度、下方向羽根の折
り曲げ角度30度、上方向羽根のねじれ角度30度、2
200rpm)に油相混合槽1の油相と水相加温相2の
水相液をそれぞれ6.3kg/hr、14.3kg/h
rの速度で供給し、45℃で液晶を形成させ、引き続き
転相用混合装置6(内容積500ml、タービン羽根、
2段、4500rpm)に供給した。この際、転相用混
合装置6には水相調製槽3より転相用水相液を21.4
kg/hr供給し、40℃で転相を行ない、42kg/
hrで乳化液体を得た。液晶構造体形成用混合装置5内
の滞留時間は50秒であった。
【0027】[実施例2]液晶構造体形成用混合装置5
に供給する油相混合槽1からの油相量を12.6kg/
hr、水相加温槽2からの水相量を28.6kg/hr
とし、転相用混合装置6に供給する水相調製槽3からの
水相量を42.8kg/hrとした以外は実施例1と同
様にして、84kg/hrで乳化液体を得た。液晶構造
体形成用混合装置5内の滞留時間は25秒であった。 [比較例1]液晶構造体形成用混合装置5の撹拌羽根を
羽根径5.3cm、4枚羽根パドル、2段に変えた以外
は実施例1と同様にして、42kg/hrで乳化液体を
得た。
【0028】[比較例2]液晶構造体形成用混合装置5
の撹拌羽根を羽根径5.3cm、4枚羽根パドル、2段
に変えた以外は実施例2と同様にして、84kg/hr
で乳化液体を得た。実施例1、2及び比較例1、2で得
た乳化液体を25℃、50℃で保存し、経日での粘度及
び凍結復元後の粘度測定結果を表1に示した。
【0029】
【表1】 *粘度はBL型粘度計にて、ローターNo2または3を
使用し、回転数30rpmで10回転目の数値を読み取
った。 *凍結復元条件:−15℃、40時間と25℃、8時間
を3回繰り返した。
【0030】これより、本発明の液晶構造体形成用混合
装置によれば、短い滞留時間でも、即ち製造能力を高め
ても、経日及び凍結復元に対して粘度安定性の優れた乳
化組成物の得られることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いた混合装置の羽根の構造を説明す
る斜視図である。
【図2】本発明に用いた混合機の構造を説明する模式図
である。
【図3】本発明に用いた混合装置の羽根の構造を説明す
る斜視図である。
【図4】本発明に用いた混合機の構造を説明する模式図
である。
【図5】本発明の装置配置の一例を示す図である。
【符号の説明】
図1〜4において、1,2,5,6は羽根、4,8はケ
ーシングである。図5において、1は油相混合槽、2は
水相加温槽、3は水相調製槽、4は定量供給ポンプ、5
は液晶構造体形成用混合装置、6は転相用混合装置、7
は調合用撹拌槽である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C083 AB342 AC112 AC182 AC692 CC01 CC05 DD31 EE01 FF05 4G035 AB38 AB40 AB54 4G065 AA01 AB02X AB03X AB05X AB06X AB10X AB11X AB12X AB17X AB28X AB32X AB33X BA03 BA04 BA07 BB01 CA03 DA02 DA08 GA01 4G078 AA03 AA04 AB05 BA05 DA21

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】油相と水相の一部とを混合して液晶構造体
    を形成する液晶形成工程と、該液晶構造体に水相の残部
    を添加、混合して転相させる転相工程とを経てエマルジ
    ョンを製造する際に、該液晶形成工程を下記の混合装置
    で行うことを特徴とするエマルジョンの製造方法。混合
    装置:円板の外周縁から中心に向かう切り込みを所定間
    隔で偶数本形成することによって得られた偶数個の切片
    の基端部を一個置きに上方向に向け折り曲げるか又は交
    互に上下方向に折り曲げ、上記折り曲げた羽根又は折り
    曲げない羽根のいずれか一方の羽根の先端が基端側羽根
    面に対してねじれた形状を有する羽根を撹拌軸に取り付
    け、円筒状のケーシング内に配置した混合装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100431517B1 (ko) * 2001-12-22 2004-05-22 강희승 교반장치
JP2006312165A (ja) * 2005-04-08 2006-11-16 Sumitomo Chemical Co Ltd エマルションの製造方法

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