JP2001165302A - 自動変速機のアップシフト制御方法 - Google Patents
自動変速機のアップシフト制御方法Info
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Abstract
ランアップに対してリアルタイムで補正する自動変速機
のアップシフト制御方法を提供する。 【解決手段】2速から3速へのアップシフト実行段階
と、タービン回転数と変速機出力回転数とギヤ比とによ
ってランアップ発生の有無を判断するランアップ発生有
無判断段階と、ランアップ発生と判断されると、タービ
ン回転数の変化率が0未満か否かを判断するタービン回
転数変化判断段階と、タービン回転数の変化率が0以上
であれば設定した制御時間の間にデューティを減少させ
るデューティ減少制御段階と、タービン回転数の変化率
が0未満であればフィードバック制御を行うフィードバ
ック制御段階とを含む。
Description
機に係り、特に2速から3速へのパワーオンアップシフ
ト時に発生するランアップ現象をリアルタイムで制御す
るための自動変速機のアップシフト制御方法に関するも
のである。
駆動力が増加するのに反して負荷側が瞬間的に連結され
ないためにエンジン回転数とタービン回転数とが急上昇
する現象であり、エンジンは駆動力が増加するがクラッ
チなどが連結されなかった場合に発生し、自動変速機が
装着された車両で、2速から3速へのパワーオンアップ
シフトの際に多く発生する。
を適用した波形図である。図1で、点線はエンジン回
転数Neを示し、実線はタービン回転数Ntを示して
おり、段階的に増加してから減少する実線は設定され
たデューティを示す。
ーアップシフトを行う際、従来ではランアップを防止す
るために、変速スタート時点S.Sのところからフィー
ドバック制御を行う一定区間Aだけを基準としてその時
間Tを計測して、目標時間との差にしたがって補正時間
Tcを補正し、目標変速時間Tstと実際変速時間とを
比較して係合デューティを補正していた。
は、目標変速時間Tstと実際変速時間との比較結果に
よる係合デューティの補正を次回の2速から3速の変速
時に行うため、リアルタイムで補正できないという問題
点があった。
来の問題点を解決するためのものであり、2速から3速
へのアップシフト時に発生するランアップに対してリア
ルタイムで補正することにその目的がある。
するため、本発明による自動変速機のアップシフト制御
方法は、走行中にスロットル開度量を感知して2速から
3速へのアップシフト発生の有無を判断しアップシフト
を実行するアップシフト実行段階と;2速から3速のア
ップシフト変速発生時、タービン回転数と変速機出力回
転数とギヤ比とによってランアップ発生の有無を判断す
るランアップ発生有無判断段階と;このランアップ発生
有無判断段階でランアップ発生と判断されると、タービ
ン回転数の変化率が0未満か否かを判断するタービン回
転数変化判断段階と;このタービン回転数変化判断段階
で、タービン回転数の変化率が0以上であれば設定した
制御時間の間にデューティを減少させるデューティ減少
制御段階と;タービン回転数変化判断段階で、タービン
回転数の変化率が0未満であればフィードバック制御を
行うフィードバック制御段階とを含むことを特徴とす
る。このアップシフト制御方法において、ランアップ発
生有無判断段階では、タービン回転数−(2速ギヤ比×
変速機出力回転数)の演算値と第1基準値との大小を比
較し、前記タービン回転数が(2速ギヤ比×変速機出力
回転数)+基準値を超えていればランアップが発生した
と判断することが好ましく、ここで、第1基準値は、1
00(rpm)であることが好適である。また、ランア
ップ発生有無判断段階は、ランアップ非発生時にフィー
ドバック時点を判断する非ランアップフィードバック時
点判断段階をさらに含み、非ランアップフィードバック
時点判断段階の後に、フィードバック制御を行うフィー
ドバック制御段階に移行することが好ましく、さらに、
非ランアップフィードバック時点判断段階では、タービ
ン回転数−(2速ギヤ比×変速機出力回転数)の演算値
と第2基準値との大小を比較することによって判断する
ことが望ましく、ここで、第2基準値は、−35(rp
m)であることが好適である。
本発明による自動変速機のアップシフト制御方法の一実
施の形態について詳細に説明する。
動変速機のランアップ制御装置のブロック構成図であ
る。図2に示したように、この自動変速機のランアップ
制御装置は、スロットルポジションセンサ100、ター
ビン回転数センサ200、エンジン回転数センサ30
0、変速機出力センサ400、変速機コントロールユニ
ット(TCU)500、及び液圧制御部600を含む。
は、加速ペダルの駆動に連動するスロットルバルブの開
度量を感知して、開度量に応じた所定の電気的信号を出
力し、タービン回転数センサ200は、変速機の入力側
と連結されているトルクコンバータのタービン側の回転
数を感知して、回転数に応じた所定の信号を出力する。
ンジンの動作状態によって可変するクランク軸の回転数
を検出して回転数に応じた所定の信号を出力する。
ら変速機に伝達された動力が変速機を介して可変し出力
される回転数を感知して回転数に応じた所定の電気的信
号を出力し、TCU500は、2速から3速へのアップ
シフト時にランアップ発生の時点を判断してランアップ
の発生時点でデューティ値を減少させた後、タービン回
転数が最高値である時点にてフィードバック制御を行
う。一方、液圧制御部600は、TCU500から出力
されるデューティ制御信号によって2速から3速へのシ
フト変速のための液圧制御を行う。
実施の形態としての自動変速機のアップシフト制御方法
(前記ランアップ制御装置使用)を詳細に説明する。
に継続して踏むと、スロットルポジションセンサー10
0は、運転者によって駆動した加速ペダルに連動するス
ロットルバルブの開度量を検出してこれを電気的信号に
してTCU500に出力する。
ジションセンサ100から出力する信号の入力を受けて
現在のスロットルバルブの開度量と車速を判断し、シフ
トパターンによって2速から3速へのアップシフトライ
ンを横断すると、2速から3速へのパワーオンアップシ
フトを行うことを判断してアップシフトの変速スタート
時点S.Sのところからシフト変換信号を出力するとと
もに、アップシフトの動作が行われるように液圧制御部
600にデューティ制御信号を出力する(S100:ア
ップシフト実行段階)。
力する制御信号によりソレノイドバルブのライン圧を制
御して2速から3速へ変速する変速バルブの作動を制御
する。
200、300は、タービンの回転数Ntとエンジンの
回転数Neとを継続的に感知してTCU500に入力す
る。
エンジン回転数センサ300とから感知されるタービン
及びエンジン回転数Nt、Neは、図4に示したとおり
である。
動変速機ランアップ制御装置を用いたアップシフト制御
方法におけるランアップ制御の波形図である。図4に示
したように、2速から3速へのアップシフトが行われる
とエンジン回転数Ne及びタービン回転数Ntはシフト
のスタート時点S.Sのところから継続して増加する。
また、このときにTCU500から出力するデューティ
制御信号Dは設定されたパターンによって制御されてい
る。
アップシフト時にランアップが発生するか否かを判断す
るために、タービン回転数Ntと、変速機出力センサ4
00から出力する変速機出力回転数Noと、2速ギヤ比
と、第1基準値と、から所定の計算式により演算し、こ
の演算値とNtとを比較する。
比×No(変速機出力回転数)+100(rpm)の演
算値より大きいかを判断する(S200:ランアップ発
生有無判断段階)。
で、TCU500は、タービン回転数Ntが2速ギヤ比
×No(変速機出力回転数)+100(rpm)の演算
値を超えていればランアップが発生したと判断し、デュ
ーティ制御のための条件を判断する。次に、TCU50
0がランアップ発生と判断した時点においてタービン回
転数Ntが減少していれば、ランアップに伴う制御をす
る必要がないので、タービン回転数Ntが減少している
かそれとも徐々に増加しているかを判断する。ここで、
TCU500は、ランアップが発生したと判断すると、
図示されていない内部タイマーを作動させて時間をチェ
ックする。
少しているかそれとも増加しているかの判断のためにタ
ービン回転数Ntの変化率NT(dNt/dt)を求め
て、変化率が0以上の正の値であればタービン回転数N
tが増加していると判断し、負の値であればタービン回
転数Ntが減少していると判断する(S300:タービ
ン回転数変化判断段階)。
00でタービン回転数Ntの変化率NTが正の値である
と、TCU500はランアップの発生時点から経過した
時間が1演算周期以上であるかを判断する(S40
0)。ここで、1演算周期とは、TCU500がある信
号の入力を受け、演算して出力値を得るのに必要とする
時間を意味する。
時点からの経過時間が1演算周期より小さければ、ター
ビン回転数Ntの変化率NTに等しいデューティ値(α
%)が設定されたデューティ比で減算演算した後、その
演算結果に該当するデューティでシフト変速を制御する
(S500:デューティ減少制御段階)。
ーティー減少制御段階S500における補正結果として
のデューティ制御信号は液圧制御部600に入力され、
液圧制御部600は入力されるデューティ制御信号に応
じてソレノイドライン圧を調整して2速から3速への変
速を制御する。
点からの経過時間が1演算周期より大きいと判断する
と、自動変速機のアップシフト制御方法を適用するエン
ジンや自動変速機の特性に適合するように予め予設定さ
れ、かつ、各センサにより検知される車両の走行状態に
応じて補正される設定時間aが1演算周期より大きいか
否かを判断する(S600)。このときTCU500
は、1演算周期が予設定時間aを超えていればデューテ
ィの補正動作を中止させてデューティ補正時間T1をリ
セットする(S800)。この段階S800に続いて、
再度、タービン回転数Ntが2速ギヤ比×No(変速機
出力回転数)+100(rpm)の演算値より大きいか
を判断するランアップ発生有無判断段階S200ヘ戻
る。しかし、1演算周期が予設定時間a以下であれば、
TCU500は時間を継続して進行させる。
300で、タービン回転数Ntの変化率が0未満の場合
には、TCU500は直ちに従来のフィードバック制御
方法と同様のフィードバック制御F.Bを行う(S70
0:フィードバック制御段階)。
200で、タービン回転数Ntが2速ギヤ比×No(変
速機出力回転数)+100(rpm)の演算値以下であ
れば、TCU500はタービン回転数Ntが2速ギヤ比
×No+第2基準値(−35rpm)の演算値を超えて
いるか否かを判断する(S210:非ランアップフィー
ドバック時点判断段階)。この非ランアップフィードバ
ック時点判断段階S210で、タービン回転数Ntが2
速ギヤ比×No−35(rpm)を超える場合には、直
ちにフィードバック制御(F.B)段階(S700)に
移行する。また、タービン回転数Ntが2速ギヤ比×N
o−35(rpm)以下の場合には、ランアップ発生有
無判断段階S200に戻って、再度ランアップ発生の有
無を判断する。
×No)> ―35(rpm)の演算を行うのは、フィ
ードバック制御F.B時点を求めるためである。
機のアップシフト制御方法によると、2速から3速への
パワーアップシフト時にランアップが発生するようにな
るとタービン回転数Ntと変速機出力回転数Noと2速
ギヤ比によってランアップの発生有無を判断し、エンジ
ン回転数が急激に増加するのを防止するために、ランア
ップの時点から一定の時点に至るまでデューティを減少
させる制御を行うことにより、ランアップをリアルタイ
ムで制御することができる。
御方法の波形図である。
速機のランアップ制御装置のブロック構成図である。
である。
制御方法による波形図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 走行中にスロットル開度量を感知して2
速から3速へのアップシフト発生の有無を判断しアップ
シフトを実行するアップシフト実行段階と、 2速から3速のアップシフト変速発生時、タービン回転
数と変速機出力回転数とギヤ比とによってランアップ発
生の有無を判断するランアップ発生有無判断段階と、 前記ランアップ発生有無判断段階でランアップ発生と判
断されると、タービン回転数の変化率が0未満か否かを
判断するタービン回転数変化判断段階と、 前記タービン回転数変化判断段階で、前記タービン回転
数の変化率が0以上であれば設定した制御時間の間にデ
ューティを減少させるデューティ減少制御段階と、 前記タービン回転数変化判断段階で、タービン回転数の
変化率が0未満であればフィードバック制御を行うフィ
ードバック制御段階とを含むことを特徴とする自動変速
機のアップシフト制御方法。 - 【請求項2】 前記ランアップ発生有無判断段階では、 前記タービン回転数−(2速ギヤ比×変速機出力回転
数)の演算値と第1基準値との大小を比較し、前記ター
ビン回転数が(2速ギヤ比×変速機出力回転数)+基準
値を超えていればランアップが発生したと判断すること
を特徴とする請求項1に記載の自動変速機のアップシフ
ト制御方法。 - 【請求項3】 前記第1基準値が、100(rpm)で
あることを特徴とする請求項2に記載の自動変速機のア
ップシフト制御方法。 - 【請求項4】 前記ランアップ発生有無判断段階は、ラ
ンアップ非発生時にフィードバック時点を判断する非ラ
ンアップフィードバック時点判断段階をさらに含み、 非ランアップフィードバック時点判断段階の後に、フィ
ードバック制御を行う前記フィードバック制御段階に移
行することを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の
アップシフト制御方法。 - 【請求項5】 前記非ランアップフィードバック時点判
断段階では、 タービン回転数−(2速ギヤ比×変速機出力回転数)の
演算値と第2基準値との大小を比較することによって判
断することを特徴とする請求項4に記載の自動変速機の
アップシフト制御方法。 - 【請求項6】 前記第2基準値が、−35(rpm)で
あることを特徴とする請求項5に記載の自動変速機のア
ップシフト制御方法。
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