JPH06317242A - 駆動軸トルク制御装置 - Google Patents

駆動軸トルク制御装置

Info

Publication number
JPH06317242A
JPH06317242A JP5103166A JP10316693A JPH06317242A JP H06317242 A JPH06317242 A JP H06317242A JP 5103166 A JP5103166 A JP 5103166A JP 10316693 A JP10316693 A JP 10316693A JP H06317242 A JPH06317242 A JP H06317242A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drive shaft
torque
shaft torque
engine
turbine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP5103166A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3233494B2 (ja
Inventor
Masahiko Ibamoto
正彦 射場本
Kazuhiko Sato
一彦 佐藤
Mitsuyoshi Okada
光義 岡田
Hiroshi Kuroiwa
弘 黒岩
Toshimichi Minowa
利通 箕輪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP10316693A priority Critical patent/JP3233494B2/ja
Priority to US08/217,861 priority patent/US5608626A/en
Priority to DE69405616T priority patent/DE69405616T2/de
Priority to EP94104879A priority patent/EP0616919B1/en
Publication of JPH06317242A publication Critical patent/JPH06317242A/ja
Priority to US08/751,439 priority patent/US5938712A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3233494B2 publication Critical patent/JP3233494B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 高価なトルクセンサを用いることなく、駆動
軸トルクのフィードバック制御を実行して、変速ショッ
クを低減する。 【構成】 エンジン回転数Neとスロットル開度θと駆
動軸回転数Ndとから駆動軸トルクTdを求める駆動軸
トルク算出部10と、変速時における駆動軸トルクの制
御期間を設定するトルク制御期間設定部9と、トルク制
御期間中の目標駆動軸トルクTaを定める目標駆動軸ト
ルク設定部11と、目標駆動軸トルクTaと駆動軸トル
ク算出部10で求められた駆動軸トルクTdとの偏差d
を求めるトルク偏差演算部12と、この偏差dがなくな
るように点火時期を制御してエンジントルクを変更させ
るエンジン制御部7とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンがトルクコン
バータを介して有段式変速機に接続されている車両の駆
動軸トルクを制御する駆動軸トルク制御装置に係り、特
に、変速時に生じるトルク変動(変速ショック)を低減
するものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、有段式自動変速機における変速シ
ョックを低減するためのものとしては、例えば、特開昭
63-254256号公報や特開昭64-4544号公報に記載されてい
るものがある。前者のものは、変速の開始時期とその終
了時期との間における点火時期遅角量を予めメモリ内に
記憶しておき、有段式変速機の入力軸回転数が予め定め
た変速開始判断用回転数になったときに変速開始と判断
し、変速機の入力軸回転数が予め定めた変速終了判断用
回転数になったときに変速終了と判断して、この間にお
ける点火時期をメモリに記憶されている遅角量分だけ遅
らせて、変速ショックを低減させている。また、後者の
ものは、変速の開始時期とその終了時期との間における
エンジントルク低減量を予めメモリ内に記憶しておき、
変速の開始時期及び終了時期を有段式変速機の変速比の
変化から把握し、この間におけるエンジントルクをメモ
リに記憶されている低減量分だけ減少させて、変速ショ
ックを低減させている。
【0003】これらのものは、いずれも、エンジントル
クを減少させることができる操作量の変速中の低減分を
変速段毎に予めメモリに記憶しておき、このメモリに記
憶されている低減分に基づき、変速中のエンジントルク
をオープン制御方式で制御している。ところで、変速シ
ョックは、個々の有段式変速機やその制御機構の微妙な
違いにより異なるので、変速ショックの低減を的確に行
うためには、個々の車両ごとに、変速段毎のエンジント
ルク等の低減分を調べる必要があり、非常に手間がかか
るという欠点がある。また、このように手間をかけて、
変速段毎のエンジントルク等の低減分を調べ、これをメ
モリに設定したとしても、変速機等の経時変化等によ
り、次第に変速ショックの低減を十分に行えなくなって
しまうという欠点もある。
【0004】そこで、このような欠点を解決するものと
して、特開平4-241773号公報に記載されているものが提
案されている。これは、有段式変速機の出力軸である駆
動軸にトルクセンサを設け、このセンサからの出力が運
転状態に応じて定めた目標駆動軸トルクになるようフィ
ードバック制御するものである。このようなトルクセン
サとしては、例えば、ドライブシャフトの捩じれ量を計
るべく、高速で回転するドライブシャフトにストレンゲ
ージを固設し、この変形量を非接触で検出するものであ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
4-241773号公報に記載されているものでは、トルクセン
サが必要になり、非常にコストが嵩んでしまうという問
題点がある。特に、走行中、高速で回転するドライブシ
ャフトに固設されたストレンゲージの変形量を非接触で
読み取ることは、非常に難しく、確実に駆動軸トルクを
検出するためには、非常に大きく且つ高価なものを使用
しなければならない。
【0006】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、開発時の手間がかからず、変速機
が経時変化しても確実に変速ショックを低減できると共
に、製造コストの低減を図ることができる駆動軸トルク
制御装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の駆動軸トルク制御装置は、エンジン回転数とエンジン
トルクとの関係が定められているエンジントルク特性
と、エンジン回転数センサで検出されたエンジン回転数
とでエンジントルクを求めるエンジントルク演算手段
と、トルクコンバータを構成するタービンの回転数を把
握するタービン回転数把握手段と、把握された前記ター
ビン回転数と検出された前記エンジン回転数とから前記
トルクコンバータのトルク比を求めるトルク比演算手段
と、前記トルク比と前記エンジントルクとから前記ター
ビンのトルクを求めるタービントルク演算手段と、把握
された前記タービン回転数と前記駆動軸回転数センサで
検出された駆動軸回転数とから前記有段式変速機の変速
比を求める変速比演算手段と、前記タービントルクと前
記変速比とから前記駆動軸トルクを求める駆動軸トルク
演算手段と、変速時における前記駆動軸トルクの制御期
間を設定するトルク制御期間設定手段と、前記有段式変
速機の機械的な変速動作開始前の前記駆動軸トルクの値
に応じて、前記制御期間中の目標駆動軸トルクを定める
目標駆動軸トルク設定手段と、前記目標駆動軸トルク設
定手段で設定された前記目標駆動軸トルクと前記駆動軸
トルク演算手段で求められた前記駆動軸トルクとの偏差
を求めるトルク偏差演算手段と、前記偏差がなくなるよ
うに前記前記駆動軸トルクを変えるべく、該偏差に応じ
て駆動軸トルク操作手段の操作量を求め、該操作量を該
駆動軸トルク操作手段に出力する操作量制御手段とを備
えていることを特徴とするものである。
【0008】
【作用】エンジントルク演算手段において、エンジン回
転数とエンジントルクとの関係が定められているエンジ
ントルク特性と、エンジン回転数センサで検出されたエ
ンジン回転数とでエンジントルクが求められる。タービ
ン回転数把握手段では、トルクコンバータを構成するタ
ービンの回転数が把握される。そして、把握されたター
ビン回転数とエンジン回転数センサで検出されたエンジ
ン回転数とからトルクコンバータのトルク比がトルク比
演算手段で求められる。タービントルク演算手段におい
て、このトルク比とエンジントルク演算手段で求められ
たエンジントルクとからタービントルクが求められる。
変速比演算手段では、把握されたタービン回転数と駆動
軸回転数センサで検出された駆動軸回転数とから有段式
変速機の変速比が求められる。そして、駆動軸トルク演
算手段において、この変速比とタービントルク演算手段
で求められたタービントルクとから駆動軸トルクが求め
られる。
【0009】このように、本発明においては、駆動軸ト
ルクセンサを用いなくとも、通常の制御で使用されるセ
ンサのみで、駆動軸トルクを把握することができる。
【0010】変速時には、トルク制御期間設定手段にお
いて、駆動軸トルクの制御期間が設定される。そして、
目標駆動軸トルク設定手段で、有段式変速機の機械的な
変速動作開始前の前記駆動軸トルクの値に応じて、制御
期間中の目標駆動軸トルクが定められる。トルク偏差演
算手段では、目標駆動軸トルク設定手段で設定された目
標駆動軸トルクと駆動軸トルク演算手段で求められた駆
動軸トルクとの偏差が求められ、操作量制御手段で、こ
の偏差がなくなるよう駆動軸トルク操作手段の操作量が
求められる。
【0011】
【実施例】以下、本発明に係る各種実施例を図面に基づ
き詳細に説明する。まず、本発明に係る駆動軸トルク制
御装置の第1の実施例について、図1〜図9を用いて説
明する。
【0012】図1に示すように、エンジン1の出力は、
トルクコンバータ2によりトルク増幅されて有段式変速
機3に与えられる。ここで回転数が変換され、ドライブ
シャフト4、ファイナルギヤ5を経てタイヤ6を駆動す
る。エンジン1には、エンジン1の回転数等を検出する
クランク角センサ16が設けられている。エンジン1に
供給する空気流量を調節するスロットルバルブ13aに
は、その弁開度(以下、スロットル開度とする。)を検
出するスロットルセンサ13が設けられている。また、
ドライブシャフト4には、その回転数(以下、駆動軸回
転数とする。)を検出する車速センサ14が設けられて
いる。
【0013】本実施例の駆動軸トルク制御装置15は、
機能的には、エンジン1を制御するエンジン制御部7
と、有段式変速機3を制御する変速機制御部8と、クラ
ンク角センサ16やスロットルセンサ13や車速センサ
14からの出力によりドライブシャフト4のトルク(以
下、駆動軸トルクとする。)を算出する駆動軸トルク算
出部10と、変速時における駆動軸トルクの制御期間を
設定するトルク制御期間設定部9と、トルク制御期間中
の目標駆動軸トルクTaを定める目標駆動軸トルク設定
部11と、駆動軸トルク算出部10で求められた駆動軸
トルクTdと目標駆動軸トルクTaとの偏差dを求める
トルク偏差演算部12とを有している。エンジン制御部
7は、このトルク偏差演算部12で求められた偏差dが
小さくなるようにエンジン1を制御する。エンジン制御
部7は、具体的には、偏差dが小さくなるよう点火時期
を変更すべく、点火プラグ駆動回路(図示されていな
い。)を制御する。
【0014】図2は駆動軸トルク算出部10の機能ブロ
ック図である。駆動軸トルク算出部10は、スロットル
開度θとエンジン回転数NeとからエンジントルクTe
を求めるエンジントルク演算部21と、エンジン回転数
Neの2乗値Ne2を求めるエンジン回転数乗処理部2
2と、エンジントルクTeをエンジン回転数の2乗値N
2で割ってトルクコンバータ2の入力容量係数Cpを
求める容量係数演算部23と、入力容量係数Cpからト
ルクコンバータ2の回転比eを求める回転比演算部24
と、この回転比eとエンジン回転数Neを掛け合わせて
トルクコンバータ2のタービン回転数Ntを求めるター
ビン回転数演算部25と、タービン回転数Ntを駆動軸
回転数Ndで割って有段式変速機3の変速比rを求める
変速比演算部26と、トルクコンバータ2の回転比eか
らトルクコンバータ2のトルク比tを求めるトルク比演
算部27と、エンジントルクTeにトルクコンバータ2
のトルク比tを掛けてタービントルクTtを求めるター
ビントルク演算部28と、タービントルクTtに変速比
rを掛けて駆動軸トルクTdを求める駆動軸トルク演算
部29とを有している。
【0015】エンジントルク演算部21には、図3に示
すように、エンジン回転数Neとスロットル開度θとエ
ンジントルクTeとの関係を示すエンジントルク特性マ
ップが設けられている。また、回転比演算部24には、
図4に示すように、入力容量係数Cpと回転比eとの関
係を示す容量係数特性マップが設けられている。さら
に、トルク比演算部には、図5に示すように、トルク比
tと回転比eとの関係を示すトルク比特性マップが設け
られている。
【0016】次に、本実施例の駆動軸トルク制御装置1
5の動作について説明する。まず、駆動軸トルク制御装
置15の駆動軸トルク算出部10の動作について説明す
る。
【0017】エンジントルク演算部21では、図3に示
すエンジントルク特性マップを用いて、エンジン回転数
Neとスロットル開度θとに対応するエンジントルクT
eを求める。エンジン回転数2乗処理部22では、エン
ジン回転数の2乗値Ne2を求める。そして、容量係数
演算部23において、(数1)に示すように、エンジン
トルクTeをエンジン回転数の2乗値Ne2で割って、
トルクコンバータ2の入力容量係数Cpを求める。
【0018】 Cp=Te/Ne2・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(数1) 回転比演算部24では、図4に示すように容量係数特性
マップを用いて、入力容量係数Cpに対応する回転比e
(=Ne/Nt)を求める。タービン回転数演算部25
では、(数2)に示すように、回転比eとエンジン回転
数(=トルクコンバータ入力回転数)Neとを掛けてタ
ービン回転数(=トルクコンバータ出力回転数)Ntを
求める。
【0019】 Nt=e×Ne・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(数2) そして、変速比演算部26において、(数3)に示すよ
うに、このタービン回転数Ntを駆動軸回転数Ndで割
って、すなわち有段式変速機3の入力軸回転数Ntをそ
の出力軸回転数Ndで割って有段式変速機3の変速比r
を求める。
【0020】 r=Nt/Nd=Td/Tt・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(数3) トルク比演算部27では、図5に示すトルク比特性マッ
プを用いて、回転比eに対応するトルク比t(=Te/
Tt)を求める。タービントルク演算部28では、(数
4)に示すように、このトルク比tとエンジントルク
(=トルクコンバータ入力トルク)Teとを掛けてター
ビントルク(=トルクコンバータ出力トルク)Ttを求
める。
【0021】 Tt=t×Te・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(数4) そして、駆動軸トルク演算部29において、(数5)に
示すように、タービントルク(=変速機の入力軸トル
ク)Ttに変速比rを掛けて駆動軸トルク(=変速機の
出力軸トルク)Tdを求める。
【0022】 Td=r×Tt・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(数5) 次に、図6に示すアップシフト時のタイムチャートを参
照しつつ、図7に示すアップシフト時のフローチャート
に従って、駆動軸トルク制御装置15の動作について説
明する。変速機制御部8が変速スケジュールに従いアッ
プシフトの変速信号を出力すると、トルク制御期間設定
部9のタイマ(設定時間t1)が動作し始める(ステッ
プ1)。このタイマは変速機油圧系の動作遅れを見越し
て設定されており、実際に変速クラッチが動作し始める
直前でタイマフラグが終了するよう設定されている。タ
ービントルクTt、変速機3の変速比r、駆動軸トルク
Ttは、駆動軸トルク算出部10において常に計算され
ており、タイマフラグの立ち下がり点、すなわち変速ク
ラッチが実際に動作し始める直前で、それぞれ、P1,
Q1,R1として、トルク制御期間設定部9のテーブル
にホールドされる(ステップ2)。
【0023】次に、制御期間設定部9が、実際に変速ク
ラッチが動作し始める直前のタービントルクレベルP1
より僅かに大きいトルクレベルのタービントルクレベル
P2を設定する(ステップ3)。
【0024】続いて、制御期間設定部9が、変速終了時
の変速比Q3よりも僅かに大きいレベルの変速比レベル
Q2を設定する(ステップ4)。変速終了時は、変速ク
ラッチが完全に締結され、変速比は固定的に定まるの
で、変速ギア段毎に変速比を予め求めておき、その値を
テーブル等に記憶させておけば、このテーブルを参照し
て変速終了時の変速比を求めることができる。具体的に
は、変速機制御部8からの変速信号が、例えば3段を指
定していれば、テーブルを参照して、この3段に対応す
る変速比が変速終了時の変速比Q3となる。なお、本実
施例において、変速開始とは、有段式変速機3が機械的
な動作を開始するときで、変速終了とは、同じく有段式
変速機3が機械的な動作を終了するときで、変速中とは
変速開始から変速終了までの間であるものとする。
【0025】アップシフトの場合、変速クラッチが動作
し始めると、エンジン回転数Neが急速に低下するの
で、エンジン1の持つ慣性エネルギが放出され、いわゆ
るイナーシャフェーズと呼ばれるトルク変動が生じる。
そこで、この変動を抑えるため、駆動軸トルク算出部1
0で算出された駆動軸トルクTtを目標駆動軸トルクT
aに追従させる。
【0026】ステップ5では、タービントルクTtがタ
ービントルクレベルP2になってから変速比rが変速比
レベルQ2になるまでの間、トルクフィードバック制御
が実行される。このトルクフィードバック制御の制御期
間は、トルク制御期間設定部9により管理される。トル
クフィードバック制御は、駆動軸トルク算出部10から
得られる現在の駆動軸トルクTdと目標駆動軸トルク設
定部11から得られる目標駆動軸トルクTaとの偏差d
がトルク偏差演算部12で求められ、この偏差dがなく
なるようエンジン制御部7がエンジン1を制御すること
により実行される。
【0027】目標駆動軸トルク設定部11が設定する目
標駆動軸トルクパターンTaは、駆動軸トルクレベルR
1を起点とした所定の傾きの直線パターンである。この
傾きは、目標駆動軸トルク設定部11が変速段毎に予め
記憶しているものを利用する。なお、変速終了時の駆動
軸トルクは、変速終了時の変速比から予測することがで
きるので、この変速終了時の駆動軸トルクと変速開始直
前の駆動軸トルクとが直線的に結ばれるように目標駆動
軸トルクパターンを設定してもよい。
【0028】駆動軸トルク制御を行わない場合、駆動軸
トルクTdは、図6の駆動軸トルク曲線(トルク制御を
行わない場合のトルク曲線を破線で示す。)に示すよう
に、変速開始時に変速クラッチが一瞬離れた際に落ち込
み、変速クラッチが締結され始めると急激に大きくな
る。これに対して、本実施例のように、トルクフィード
バック制御をすると、駆動軸トルクTdは目標駆動軸ト
ルクTaとの偏差がなくなるよう制御されるため、駆動
軸トルクTdの大きな変化はなくなり、変速ショックを
低減することができる。但し、本実施例の場合、点火時
期を変更して、エンジントルクTeを減少させているだ
けであるので、変速開始時に見られる駆動軸トルクTd
の一瞬の落ち込みには対応することができない。
【0029】また、本実施例では、アップシフト時のト
ルクフィードバック制御をタービントルクTtの立上り
で開始しているので、有段式変速機3の機械的な変速開
始時点を的確に把握することができる。これは、有段式
変速機3に最も近い部位、もっと正確に言えば、有段式
変速機3の入力軸に直結しているトルクコンバータ2の
タービン2b(エンジン出力軸よりも変速機に近い。)
の変化を検知しているため、有段式変速機3の機械的な
変化を、ほとんど遅れなく検知することができるからで
ある。さらに、タービントルクTtの変化は、タービン
回転数Ntの変化よりも急激に変化し、有段式変速機3
の機械的な変化を把握し易いからでもある。従って、変
速開始時点に対してトルク制御開始時期が遅くなること
による変速ショックの出現を回避することができる。
【0030】次に、図8に示すダウンシフト時のタイム
チャートを参照しつつ、図9に示すダウンシフト時のフ
ローチャートに従って、駆動軸トルク制御装置15の動
作について説明する。アクセルが踏まれスロットル開度
θが大きくなり、変速機制御部8がダウンシフトの変速
信号を出力すると、その時点の変速比r及び駆動軸トル
クTdのレベルが、それぞれQ1,R1として、トルク
制御期間設定部9のテーブルにホールドされる(ステッ
プ1)。
【0031】駆動軸トルクTdは、アクセルが踏まれた
ので急激に立ち上がるが、変速が開始されると一旦落ち
こみ、変速終了と共にオーバーシュートして再び立上
り、その後に落ち着くのが普通である。一般的に、変速
開始後のトルクの落ちこみを通称『引き』、変速終了後
のオーバーシュートを通称『突き』と呼んでいる。『引
き』や『突き』があると、変速中に一旦減速し続いて加
速するので変速ショックが感じられる。『引き』は、変
速機構の慣性モーメントを増加させるためのエネルギ吸
収により生じるので、無くすことは難しく、その前のト
ルクの立上りをフィードバックにより押えることでトル
ク変動を抑制する。『突き』は、トルクの立上りをなだ
らかにすれば抑制できるが、変速フィーリングの点から
適度なトルクの立上りが必要であるため、オーバシュー
ト分だけを押えてトルク変動を抑制する。
【0032】次に、制御期間設定部9が、変速終了時の
変速比Q3より僅か小さなレベルの変速比レベルQ2を
設定する(ステップ2)。ステップ3では、制御期間設
定部9が、変速が終了して駆動軸トルクが落ち着いたと
きの駆動軸トルクを予測して、この駆動軸トルクレベル
R5と駆動軸トルクレベルR1との間を所定の割合でス
ライスした駆動軸トルクレベルR2,R3を設定する。
変速が終了して駆動軸トルクが落ち着いたときの駆動軸
トルクは、現在のエンジントルクTeと変速終了時の変
速比とから求める。
【0033】ステップ4では、『引き』の前の駆動軸ト
ルクの立上りを抑えるべく、駆動軸トルクTdが駆動軸
トルクレベルR2になってから、変速比rが変速比レベ
ルQ2になるまでの間、トルクフィードバック制御が実
行される。このトルクフィードバック制御の制御期間
は、トルク制御期間設定部9により管理される。この
間、目標駆動軸トルク設定部11から、駆動軸トルクレ
ベルR2を起点とした所定の傾きの目標駆動軸トルクパ
ターンTa1が出力され、そして、この目標トルク駆動
軸トルクTa1と現在の駆動軸トルクTdとの偏差dが
なくなるよう、エンジントルクが制御される。
【0034】ステップ5では、制御期間設定部9が、再
び、変速が終了して駆動軸トルクが落ち着いたときの駆
動軸トルクR5を予測して、この駆動軸トルクR5より
僅かに小さいレベルの駆動軸トルクを駆動軸トルクレベ
ルR4として設定する。なお、ステップ3において、変
速が終了して駆動軸トルクが落ち着いたときの駆動軸ト
ルクを予測し、再度、ステップ5において、これを予測
するのは、駆動軸トルクを予測する際、エンジントルク
を用いるので、駆動軸トルクが落ち着くときのエンジン
トルクに近いエンジントルクを用いて、できる限り正確
な駆動軸トルクを求めるためである。
【0035】ステップ6では、『突き』の駆動軸トルク
を抑えるべく、駆動軸トルクTdが駆動軸トルクレベル
R3になってから駆動軸トルクレベルR4になるまでの
間、トルクフィードバック制御が実行される。このトル
クフィードバック制御の制御期間も、トルク制御期間設
定部9により管理される。この間、目標駆動軸トルク設
定部11から、駆動軸トルクレベルR3を起点とした所
定の傾きの目標駆動軸トルクパターンTa2が出力さ
れ、そして、この目標トルク駆動軸トルクTa2と現在
の駆動軸トルクTdとの偏差dがなくなるよう、エンジ
ントルクTeが制御される。
【0036】ダウンシフトの場合、前述したように、有
段式変速機3の機械的な変速開始前から駆動軸トルクT
dが変動し始め、変速終了後も『突き』として駆動軸ト
ルクTdの変動が残るので、本実施例では、有段式変速
機3の機械的な変速開始前からエンジントルク制御を開
始し、変速終了後もエンジントルク制御を実行して、変
速ショックの低減を実現している。
【0037】以上、本実施例によれば、変速時において
駆動軸トルクのフィードバック制御を実行しているの
で、従来技術のように、変速時における各変速段毎のエ
ンジントルクTeの変動量を調べ、それをマップ設定す
る必要が無くなり、その手間を削減することができる。
また、変速毎に、目標駆動軸トルクTaを定めて、これ
と実際の駆動軸トルクTdとの偏差がなくなるようフィ
ードバック制御しているので、有段式変速機3やその油
圧制御機構等が経時変化しても、この経時変化に関わら
ず、変速ショックを確実に低減させることができる。さ
らに、トルクフィードバック制御を行うに当たり、駆動
軸トルクを演算して求めるため高価なトルクセンサを必
要とせず、従来の自動変速機搭載車の制御装置をソフト
ウェアー的に変更するだけで、的確な変速ショックの低
減を実現しているので、その生産性を高め、且つ製造コ
ストの低減を図ることができる。なお、駆動軸トルクを
求めるため、クランク角センサ16、スロットルセンサ
13、車速センサ14を必要としているが、これらのセ
ンサは、通常の制御等において基本的に必要なものであ
り、本実施例を実行するために何ら新たなセンサを追加
する必要はない。
【0038】次に、本発明に係る第2の実施例につい
て、図10及び図11を用いて説明する。
【0039】本実施例は、第1の実施例がタービン回転
数Ntを演算で求めたのに対して、トルクコンバータ2
のタービン2bにその回転数Ntを検出するタービンセ
ンサ17を設け、このセンサ17で直接タービン回転数
Ntを検出するようにしたものである。従って、駆動ト
ルク算出部11aには、図11に示すように、第1の実
施例において設けられていたタービン回転数Ntを求め
るために必要であった、エンジン回転数2乗処理部2
2、容量係数演算部23、回転比演算部24、タービン
回転数演算部25は不要になる。なお、本実施例では、
トルクコンバータ2のトルク比tを求める過程でトルク
コンバータ2の回転比eが必要であるため、駆動トルク
算出部11aは、センサ17で検出したタービン回転数
Ntをエンジン回転数Neで割って回転比eを求める回
転比演算部24aを有している。
【0040】本実施例によれば、タービンセンサ17に
より、直接、タービン回転数Ntを把握できるので、各
種演算過程を経て得られるタービン回転数Ntよりも、
正確なタービン回転数Ntを利用することができる。そ
の結果、駆動軸トルク等をより正確に求めることがで
き、制御精度を向上させることができる。
【0041】次に、本発明に係る第3の実施例につい
て、図12を用いて説明する。本実施例は、スロットル
バルブの弁体を電気信号に応じて駆動させることができ
る電子スロットルバルブ18が設けられているものを対
象にするものである。すなわち、第1の実施例のスロッ
トルバルブ13aは、アクセルペダルと機械的に連結さ
れ、アクセルペダルの操作量に応じてのみ動作するもの
であるが、本実施例の電子スロットルバルブ18は、電
気信号で動作するものであるから、アクセルペダルの操
作量とは独立させて動作させることができる。
【0042】本実施例は、目標駆動軸トルクと現実の駆
動トルクとの偏差に応じて、スロットル弁開度を変更す
るものである。一般的に、空気系の制御は、多少応答が
遅いものの、自由に制御できることからトルク制御範囲
が大きく、トルクを増大・減少いずれの方向にも制御可
能である。従って、本実施例によれば、駆動軸トルクを
増やさなければならない部分、具体的には、アップシフ
トの場合のいわゆるトルクフェーズと呼ばれるトルクの
落ち込み部(図6のR2時点)やダウンシフトの場合の
『引き』の部分に対しても有効に作用し、さらにトルク
変動を少なくすることができる。
【0043】なお、同様の目的で、目標駆動軸トルクと
現実の駆動トルクとの偏差に応じて、スロットル弁開度
を変更するようにしてもよい。また、制御応答性の面か
らは、点火時期を制御した方が好ましいので、現実の駆
動軸トルクが目標駆動軸トルクより大きく、駆動軸トル
クを減少させなければならない部分に関しては、点火時
期を制御し、現実の駆動軸トルクが目標駆動軸トルクよ
り小さく、駆動軸トルクを増加させなければならない部
分に関しては、スロットル開度や燃料噴射量を制御する
ようにしてもよい。
【0044】次に、本発明に係る第4の実施例につい
て、図13〜図16を用いて説明する。本実施例は、ト
ルクフィードバック制御において、エンジントルクと共
に有段式変速機3のライン圧も制御するものである。こ
れまでは、各実施例の内容を明確にさせるため、あえて
ライン圧について説明を省略してきたが、実際には変速
時における制御には、ライン圧制御が極めて重要であ
る。そこで、ライン圧制御の説明に当たり、まず、有段
式変速機3及び変速機制御部8aの構成について、図1
4を用いて説明する。
【0045】有段式変速機3は、変速機本体とその油圧
制御機構とで構成されている。変速機本体は、それぞれ
設定されたギヤ比のギヤ31,32が必要組数だけ用意
されていて、各ギヤ31,32ごとにクラッチ33,3
4が設けられている。油圧制御機構は、オイルポンプ3
5と、オイルポンプ35からのオイルの圧力を調節する
ライン圧調節バルブ36と、圧力調節されたオイルをい
ずれかのクラッチ33,34に送る変速バルブ37とを
有している。
【0046】また、変速機制御部8aは、スロットル開
度θ及び駆動軸回転数Nd(∝車速)に応じて変速信号
を作成する変速信号発生部41と、変速信号に応じてラ
イン切替信号を変速バルブ37に出力する変速バルブ制
御部42と、変速信号及びトルク制御期間信号に応じて
圧力調節信号をライン圧調節バルブ36に出力するライ
ン圧制御部43とを有している。変速を実行する場合
は、変速バルブ37に対してライン切替信号を出力し
て、変速信号に応じた変速段のクラッチを締結させるべ
く、油圧回路を切り替え、オイルポンプ35からのオイ
ルを目的のクラッチに供給されるようにする。この際、
ライン圧調節バルブ36は、クラッチに応じた締結圧が
得られるようにライン圧を調節する。
【0047】本実施例は、ライン圧制御を変速中におい
てもライン圧制御部43で実行して、変速ショックをよ
り低減させるものである。すなわち、ライン圧を変えず
に変速バルブ37で一気に油圧回路を切り替えると変速
ショックが大きいが、変速バルブ37で油圧回路を切り
替えると同時にライン圧を下げると、クラッチがいわゆ
る半クラッチ状態で油圧回路が切り替えられることにな
るので、イナーシャフェーズ等のピークトルクに対して
は滑りが生じて、変速ショックが低減される。
【0048】本実施例の動作について、図15及び図1
6に示すタイムチャートに従って説明する。図15は、
アップシフト時のタイムチャートで、図6のタイムチャ
ートにライン圧制御の動作説明波形を追加したものであ
る。変速信号が切換わると同時に、ライン圧は、タービ
ントルクTtを基に算出された変速中ライン圧S1に変
更される。所定時間タイマが働くが、この間、タービン
トルクTtに応じたライン圧に制御される。タイマフラ
グ2の終了時点で、その時のライン圧S2にホールドさ
れる(タービントルクTtに対応しなくなる。)。エン
ジントルク制御の終了時点から、タイマフラグ3で決め
られた時間だけ、さらにライン圧S3に変更される。こ
のライン圧S3は、変速後におけるクラッチの締結に必
要なライン圧S4に対して、一定の割合だけ小さいもの
である。なお、変速機の種類によっては、S3に変更す
る時点をエンジントルク制御の終了時点ではなく、その
前から始めた方が良い場合もあるが、その場合は、変速
比rにもう一つのスレッシュホールドレベルを設けてS
3変更開始点を設定する。変速が終了すると新しいギヤ
比に応じた変速後ライン圧にする。
【0049】図16は、ダウンシフト時のタイムチャー
トで、図8のタイムチャートにライン圧制御の動作説明
波形を追加したものである。変速信号が切換わると同時
に、ライン圧は、変速前におけるクラッチの締結に必要
なライン圧S0に対して一定の割合だけ小さいライン圧
S1に変更される。『引き』の抑制制御が終了した時点
で、新たなクラッチの締結に必要なライン圧S2とす
る。なお、有段式変速機3の機械的な変速開始、すなわ
ちクラッチが動作開始する前に、ライン圧制御を実行す
るのは、前述したように、油圧回路が切り替えられる際
に、クラッチを半クラッチ状態にしておくためである。
【0050】その他の制御は、図6及び図8に準じるの
で説明を省略するが、エンジントルク制御と共に、ライ
ン圧を制御することにより一層滑らかな駆動軸トルク特
性が得られる。なお、本実施例は、第1の実施例のシス
テムにライン圧制御を加えたものとして説明したが、第
2,第3の実施例のシステムと組み合わせてもよいこと
は言うまでもなく、現実的には、いずれのシステムにお
いてもライン圧制御を行うのが普通である。
【0051】次に、以上の実施例における駆動軸トルク
制御装置15,15a,15b,15cのハードウェア
ー的構成について説明する。従来、エンジン制御部7及
び変速機制御部8は、別個の制御装置として、互いに独
立した形で車両に設けられていたが、本発明に係る制御
を行うには、両者の間で制御データの交換を行う必要が
ある。そこで、以上の実施例に関しては、例えば、図1
7に示すように、エンジン制御部7の機能を持たせたマ
イクロコンピュータ50と変速機制御部8の機能を持た
せたマイクロコンピュータ60とに、それぞれ、通信I
C56,66を搭載して、通信IC56,66をシリア
ル伝送路で結ぶ、いわゆるLANシステムを用いて実現
することができる。このような構成の場合、例えば、変
速機制御部8の機能を持たせたマイクロコンピュータ6
0に、トルク制御期間設定部9、駆動軸トルク算出部1
0、目標駆動軸トルク演算部11、トルク偏差演算部1
2等の機能を持たせると良い。なお、各マイクロコンピ
ュータ50,60には、通信IC56,66の他、各種
演算を実行するCPU51,61、CPU51,61が
演算を実行するためのデータやプログラム等が記憶され
ているROM52,62及びRAM53,63、入力回
路54,64、出力回路55,65等が設けられてい
る。
【0052】しかし、最近は、エンジン制御装置と変速
機制御装置とを一体化する傾向にある。そこで、図18
に示すように、両者間50a,60aにデュアルポート
RAM69を設け、このデュアルポートRAM69を通
じて、両者間50a,60aのデータの交換を行うよう
にして、両者50a,60aを一体化してもよい。ま
た、さらに制御装置の一体化が進むと、図19に示すよ
うに、両者の機能を一つのマイクロコンピュータで実現
する方式となる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、変速時において駆動軸
トルクのフィードバック制御を実行しているので、変速
時における各変速段毎のエンジントルクの変動量を予め
調べ、それをマップ設定する必要が無くなり、その手間
を削減することができる。また、変速毎に、目標駆動軸
トルクを定めて、これと実際の駆動軸トルクとの偏差が
なくなるようフィードバック制御しているので、有段式
変速機やその油圧制御機構等が経時変化しても、この経
時変化に関わらず、変速ショックを確実に低減させるこ
とができる。
【0054】さらに、トルクフィードバック制御を行う
に当たり、駆動軸トルクを演算して求めるため、高価な
トルクセンサを必要とせず、従来の自動変速機搭載車の
制御装置をソフトウェアー的に変更するだけで、的確な
変速ショックの低減を実現しているので、その生産性を
高め、且つ製造コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第一の実施例の駆動軸トルク制御
装置の機能ブロック図のである。
【図2】本発明に係る第1の実施例の駆動軸トルク算出
部の機能ブロック図である。
【図3】本発明に係る第一の実施例のエンジントルク特
性マップを示す説明図である。
【図4】本発明に係る第一の実施例のトルクコンバータ
の容量係数特性マップを示す説明図である。
【図5】本発明に係る第一の実施例のトルクコンバータ
のトルク比特性マップを示す説明図である。
【図6】本発明に係る第1の実施例のアップシフト時の
タイムチャートである。
【図7】本発明に係る第1の実施例のアップシフト時の
フローチャートである。
【図8】本発明に係る第1の実施例のダウンシフト時の
タイムチャートである。
【図9】本発明に係る第1の実施例のダウンシフト時の
フローチャートである。
【図10】本発明に係る第2の実施例の駆動軸トルク制
御装置の機能ブロック図である。
【図11】本発明に係る第2の実施例の駆動軸トルク算
出部の機能ブロック図である。
【図12】本発明に係る第3の実施例の駆動軸トルク制
御装置の機能ブロック図である。
【図13】本発明に係る第4の実施例の駆動軸トルク制
御装置の機能ブロック図である。
【図14】本発明に係る第4の実施例の変速機制御部の
機能ブロック図である。
【図15】本発明に係る第4の実施例のアップシフト時
のタイムチャートである。
【図16】本発明に係る第4の実施例のダウンシフト時
のタイムチャートである。
【図17】本発明に係る一実施例の駆動軸トルク制御装
置の回路ブロック図である。
【図18】本発明に係る他の実施例の駆動軸トルク制御
装置の回路ブロック図である。
【図19】本発明に係るさらに他の実施例の駆動軸トル
ク制御装置の回路ブロック図である。
【符号の説明】
1…エンジン、2…トルクコンバータ、2a…(トルク
コンバータの)ポンプ 2b…(トルクコンバータの)タービン、3…有段式変
速機、4…ドライブシャフト、5…ファイナルギヤ、6
…タイヤ、7,7a…エンジン制御部、8,8a…変速
機制御部、9,9a…トルク制御期間設定部、10,1
0a…駆動軸トルク算出部、11…目標駆動軸トルク設
定部、12…トルク偏差演算部、13…スロットルセン
サ、14…車速センサ、15,15a,15b,15c
…駆動軸トルク制御装置、16…クランク角センサ、1
7…タービンセンサ、18…電子スロットルバルブ、2
1…エンジントルク演算部、23…容量係数演算部、2
4,24a…回転比演算部、25…タービン回転数演算
部、26…変速比演算部、27…トルク比演算部、28
…タービントルク演算部、29…駆動軸トルク演算部、
31,32…変速ギヤ、33,34…変速クラッチ、3
6…ライン圧調節バルブ、37…変速バルブ、41…変
速信号発生部、42…変速バルブ制御部、43…ライン
圧制御部、50,50a,60,60a…マイクロコン
ピュータ、51,61,71…CPU、52,62,7
2…ROM、53,63,73…RAM、54,64,
74a,74b…入力回路、55,65,75a,75
b…出力回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒岩 弘 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 箕輪 利通 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンがトルクコンバータを介して有段
    式変速機に接続され、該有段式変速機の出力軸である駆
    動軸のトルク(以下、駆動軸トルクとする。)を変える
    ことが可能な駆動軸トルク操作手段と、該エンジンの回
    転数を検出するエンジン回転数センサと、該駆動軸の回
    転数を検出する駆動軸回転数センサとを備えている車両
    の駆動軸トルク制御装置において、 エンジン回転数とエンジントルクとの関係が定められて
    いるエンジントルク特性と、前記エンジン回転数センサ
    で検出されたエンジン回転数とでエンジントルクを求め
    るエンジントルク演算手段と、 前記トルクコンバータを構成するタービンの回転数(以
    下、タービン回転数とする。)を把握するタービン回転
    数把握手段と、 把握された前記タービン回転数と検出された前記エンジ
    ン回転数とから前記トルクコンバータのトルク比を求め
    るトルク比演算手段と、 前記トルク比と前記エンジントルクとから前記タービン
    のトルク(以下、タービントルクとする。)を求めるタ
    ービントルク演算手段と、 把握された前記タービン回転数と前記駆動軸回転数セン
    サで検出された駆動軸回転数とから前記有段式変速機の
    変速比を求める変速比演算手段と、 前記タービントルクと前記変速比とから前記駆動軸トル
    クを求める駆動軸トルク演算手段と、 変速時における前記駆動軸トルクの制御期間を設定する
    トルク制御期間設定手段と、 前記有段式変速機の機械的な変速動作開始前の前記駆動
    軸トルクの値に応じて、前記制御期間中の目標駆動軸ト
    ルクを定める目標駆動軸トルク設定手段と、 前記目標駆動軸トルク設定手段で設定された前記目標駆
    動軸トルクと前記駆動軸トルク演算手段で求められた前
    記駆動軸トルクとの偏差を求めるトルク偏差演算手段
    と、 前記偏差がなくなるように前記前記駆動軸トルクを変え
    るべく、該偏差に応じて前記駆動軸トルク操作手段の操
    作量を求め、該操作量を該駆動軸トルク操作手段に出力
    する操作量制御手段と、 を備えていることを特徴とする駆動軸トルク制御装置。
  2. 【請求項2】前記タービン回転数把握手段は、 前記エンジントルクと前記エンジン回転数とから前記ト
    ルクコンバータの容量係数を求める容量係数演算手段
    と、 前記トルクコンバータの容量係数と回転比との予め定め
    られた関係と、前記容量係数演算手段で求められた前記
    容量係数とから、前記トルクコンバータの回転比を求め
    る回転比演算手段と、 前記回転比に前記エンジン回転数を乗算して前記タービ
    ン回転数を求めるタービン回転数演算手段と、 を有して構成されているを特徴とする請求項1記載の駆
    動軸トルク制御装置。
  3. 【請求項3】前記タービン回転数把握手段は、 前記タービンの回転数を直接測定するタービン回転数検
    出手段を有して構成されていることを特徴とする請求項
    1記載の駆動軸トルク制御装置。
  4. 【請求項4】前記トルク制御期間設定手段は、アップシ
    フトの場合、 前記タービントルク演算手段で求められた前記タービン
    トルクが、前記有段式変速機の機械的な変速動作開始前
    のタービントルクより僅かに大きい値以上になったと
    き、前記駆動軸トルクの制御開始時期とし、前記変速比
    演算手段で求められた前記変速比が、前記有段式変速機
    の機械的な変速動作終了時の変速比より僅かに大きい値
    以下になったとき前記駆動軸トルクの制御終了時期とす
    ることを特徴とする請求項1、2又は3記載の駆動軸ト
    ルク制御装置。
  5. 【請求項5】前記目標駆動軸トルク設定手段は、アップ
    シフトの場合、 前記有段式変速機の機械的な変速動作開始前の前記駆動
    軸トルクの値を基点とし、変速段毎に予め定められた傾
    きで駆動軸トルクが変化する目標駆動軸トルクを発生す
    ることを特徴とする請求項4記載の駆動軸トルク制御装
    置。
  6. 【請求項6】前記トルク制御期間設定手段は、ダウンシ
    フトの場合、 前記有段式変速機の機械的な変速動作開始前の駆動軸ト
    ルクと該有段式変速機の機械的な変速動作が終了して駆
    動軸トルクが制定した際の駆動軸トルクとの間を予め定
    めた割合で分割して、第1の駆動軸トルクレベルと第2
    の駆動軸トルクレベル(第1の駆動軸トルクレベルより
    大きい)とを定め、 前記駆動軸トルク演算手段が求めた前記駆動軸トルクが
    前記第1の駆動軸トルクレベル以上になったとき、第1
    の制御開始時期とし、前記変速比演算手段で求められた
    前記変速比が、前記有段式変速機の機械的変速動作終了
    時の変速比より僅かに小さい値以上になったとき前記駆
    動軸トルクの第1の制御終了時期とし、 前記駆動軸トルク演算手段が求めた前記駆動軸トルクが
    前記第2の駆動軸トルクレベル以上になったとき、第2
    の制御開始時期とし、前記駆動軸トルク演算手段が求め
    た前記駆動軸トルクが前記有段式変速機の機械的な変速
    動作が終了して駆動軸トルクが制定した際の前記駆動軸
    トルクより僅かに小さい値以上になったとき、第2の制
    御終了時期とすることを特徴とする請求項1、2、3、
    4又は5記載の駆動軸トルク制御装置。
  7. 【請求項7】前記目標駆動軸トルク設定手段は、ダウン
    シフトの場合、 前記第1の制御開始時期から前記第1の制御終了時期ま
    での間、前記第1の駆動軸トルクレベルを基点として変
    速段毎に予め定められた傾きで駆動軸トルクが変化する
    目標駆動軸トルクを発生し、前記第2の制御開始時期か
    ら前記第2の制御終了時期までの間、前記第2の駆動軸
    トルクレベルを基点として変速段毎に予め定められた傾
    きで駆動軸トルクが変化する目標駆動軸トルクを発生す
    ることを特徴とする請求項6記載の駆動軸トルク制御装
    置。
  8. 【請求項8】前記操作量は、前記エンジンの点火時期、
    該エンジンに供給する空気の流量、該エンジンに供給す
    る燃料の流量のうち、少なくとも一つであることを特徴
    とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の駆動
    軸トルク制御装置。
  9. 【請求項9】前記操作量制御手段は、前記目標駆動軸ト
    ルクに対して前記駆動軸トルク演算手段により求められ
    た前記駆動軸トルクが小さい場合は、前記エンジンに供
    給する空気の流量を多くするよう制御することを特徴と
    する請求項1、2、3、4、5、6又は8記載の駆動軸
    トルク制御装置。
  10. 【請求項10】前記有段式変速機は、各変速段毎の変速
    ギヤと、各変速段毎の該ギヤと前記トルクコンバータと
    を接続する複数の変速クラッチと、各変速段毎の変速ク
    ラッチの締結力を調節する調節機構とを備え、 前記操作量制御手段は、変速時において前記調整機構の
    操作量を制御することを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5、6、7、8又は9記載の駆動軸トルク制御装
    置。
  11. 【請求項11】エンジンがトルクコンバータを介して有
    段変速機に接続され、該有段式変速機の出力軸である駆
    動軸のトルク(以下、駆動軸トルクとする。)を変える
    ことが可能な駆動軸トルク操作手段を備えている車両の
    駆動軸トルク制御装置において、 前記駆動軸トルクを把握する駆動軸トルク把握手段と、 変速時における前記駆動軸トルクの制御期間を設定する
    トルク制御期間設定手段と、 前記有段式変速機の機械的な変速動作開始前の前記駆動
    軸トルクの値に応じて、前記制御期間中の目標駆動軸ト
    ルクを定める目標駆動軸トルク設定手段と、 前記目標駆動軸トルク設定手段で設定された前記目標駆
    動軸トルクと前記駆動軸トルク演算手段で求められた前
    記駆動軸トルクとの偏差を求めるトルク偏差演算手段
    と、 前記偏差がなくなるように前記前記駆動軸トルクを変え
    るべく、該偏差に応じて前記駆動軸トルク操作手段の操
    作量を求め、該操作量を該駆動軸トルク操作手段に出力
    する操作量制御手段と、 を備え、 前記操作量制御手段は、前記目標駆動軸トルクに対して
    前記駆動軸トルク演算手段により求められた前記駆動軸
    トルクが小さい場合は、前記エンジンに供給する空気の
    流量を多くするよう制御することを特徴とする駆動軸ト
    ルク制御装置。
JP10316693A 1993-03-26 1993-04-28 駆動軸トルク制御装置 Expired - Fee Related JP3233494B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10316693A JP3233494B2 (ja) 1993-04-28 1993-04-28 駆動軸トルク制御装置
US08/217,861 US5608626A (en) 1993-03-26 1994-03-25 Drive shaft torque controlling apparatus for use in a vehicle having a power transmission mechanism and method therefor
DE69405616T DE69405616T2 (de) 1993-03-26 1994-03-28 Vorrichtung zur Regelung der Antriebskraft im Antriebsstrang eines Kraftfahrzeuges
EP94104879A EP0616919B1 (en) 1993-03-26 1994-03-28 Drive shaft torque controlling apparatus for use in a vehicle having a power transmission mechanism and method therefor
US08/751,439 US5938712A (en) 1993-03-26 1996-11-20 Drive shaft torque controlling apparatus for use in a vehicle having a power transmission mechanism and method therefor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10316693A JP3233494B2 (ja) 1993-04-28 1993-04-28 駆動軸トルク制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06317242A true JPH06317242A (ja) 1994-11-15
JP3233494B2 JP3233494B2 (ja) 2001-11-26

Family

ID=14346929

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10316693A Expired - Fee Related JP3233494B2 (ja) 1993-03-26 1993-04-28 駆動軸トルク制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3233494B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001066971A1 (fr) 2000-03-10 2001-09-13 Hitachi, Ltd. Transmission automatique, machine dynamoelectrique et voiture
EP1302697A2 (en) 2001-10-09 2003-04-16 Hitachi, Ltd. Automatic transmission, controller apparatus and automobile
EP1686292A1 (en) 2005-02-01 2006-08-02 Hitachi, Ltd. Automatic transmission system of automobile with shift-change control system
JP2008157196A (ja) * 2006-12-26 2008-07-10 Toyota Motor Corp 車両用駆動力制御装置
US7628720B2 (en) 2006-02-22 2009-12-08 Hitachi, Ltd. Vehicle control apparatus and method

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001066971A1 (fr) 2000-03-10 2001-09-13 Hitachi, Ltd. Transmission automatique, machine dynamoelectrique et voiture
US6941830B2 (en) 2000-03-10 2005-09-13 Hitachi, Ltd. Automatic transmission, dynamo-electric machine, and car
US7093512B2 (en) 2000-03-10 2006-08-22 Hitachi, Ltd. Automatic transmission, dynamo-electric machine, and car
US7476176B2 (en) 2000-03-10 2009-01-13 Hitachi, Ltd. Automatic transmission, dynamo-electric machine, and car
EP1302697A2 (en) 2001-10-09 2003-04-16 Hitachi, Ltd. Automatic transmission, controller apparatus and automobile
EP1686292A1 (en) 2005-02-01 2006-08-02 Hitachi, Ltd. Automatic transmission system of automobile with shift-change control system
US7628720B2 (en) 2006-02-22 2009-12-08 Hitachi, Ltd. Vehicle control apparatus and method
US7967721B2 (en) 2006-02-22 2011-06-28 Hitachi, Ltd. Control apparatus for an automatic transmission
JP2008157196A (ja) * 2006-12-26 2008-07-10 Toyota Motor Corp 車両用駆動力制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3233494B2 (ja) 2001-11-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5785627A (en) Torque feedback shift control device and method
US6064934A (en) Process and device for regulating the torque derived from a drive unit
JPH0481658B2 (ja)
KR20030096050A (ko) 자동변속기의 변속제어장치 및 변속제어방법
JP3317078B2 (ja) 自動変速機の制御装置
KR100491904B1 (ko) 자동차의자동변속기의제어장치및제어방법
JP3233494B2 (ja) 駆動軸トルク制御装置
US6631319B1 (en) Method and device for controlling the drive unit of a vehicle
JPH11325232A (ja) 自動変速機のクラッチ油圧の制御装置と制御方法
JP2005539186A (ja) 自動車のドライブトレインを操作するための方法
JP3193244B2 (ja) 車両の駆動トルク制御装置
EP1557590A1 (en) Automatic gear shift controller
US6450920B1 (en) Method of controlling upshift for an automatic transmission
JP3323976B2 (ja) 変速ショック低減装置
JP2899981B2 (ja) 自動変速機のライン圧制御装置
JP3158818B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP4977833B2 (ja) 自動変速機の変速速度制御装置
JPS6215134A (ja) 自動変速機搭載車両の変速時のエンジン制御装置
JP3324255B2 (ja) 自動変速機の変速ショック軽減装置
JPH0858434A (ja) 自動変速機搭載車の発進制御装置
JPH08326891A (ja) 車両用無段変速機の変速制御装置
JPH04325733A (ja) 自動変速機付車両のエンジン制御装置
JP3132545B2 (ja) 内燃エンジンの制御装置
JPS60222645A (ja) 自動変速機の変速シヨツク軽減装置
JP3298430B2 (ja) エンジンと自動変速機の総合制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20070921

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080921

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080921

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090921

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees