JPH11105583A - 自動変速機の変速過渡制御装置 - Google Patents
自動変速機の変速過渡制御装置Info
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- JPH11105583A JPH11105583A JP9275459A JP27545997A JPH11105583A JP H11105583 A JPH11105583 A JP H11105583A JP 9275459 A JP9275459 A JP 9275459A JP 27545997 A JP27545997 A JP 27545997A JP H11105583 A JPH11105583 A JP H11105583A
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Abstract
的に変化するように、変速機構の摩擦係合要素の係合圧
やエンジントルクを制御する自動変速機の変速過渡制御
装置であって、係合圧増加の応答性の悪さや、係合圧増
加の限界に起因する変速の遅れや変速ショックが抑制で
きる変速過渡制御装置を提供する。 【解決手段】 変速中の変速機構の実入力軸回転数をス
ロットル開度,エンジン負荷に応じて設定された目標回
転数にあわせるよう、前記係合圧をフィードバック制御
する係合圧制御と、エンジントルクをフィードバック制
御するトルク制御とを、切換えて実行するコントロール
ユニット2(制御手段)を設け、実入力軸回転数の変化
が目標回転数の変化に対して遅れている場合には、トル
ク制御のみを実行し、実入力軸回転数の変化が目標回転
数の変化に対して進んでいる場合には、係合圧制御のみ
を実行する。
Description
回転数が変速時により理想的に変化するように、変速機
構の摩擦係合要素の係合圧の制御や、エンジンのトルク
ダウン制御を行う変速過渡制御装置に関する。
エンジンの回転をトルクコンバータを介して入力し、複
数組のプラネタリギアを有する変速機構により変速して
プロペラシャフト(車軸側)に出力するものが普及して
いる。この種の自動変速機における変速機構は、トルク
コンバータからのインプットシャフトの回転を、シフト
位置に応じて、プラネタリギアを構成する特定のギア又
はキャリアに伝動したり、特定のギア又はキャリアの回
転を適宜アウトプットシャフトに伝動したり、或いは適
宜特定のギア又はキャリアの回転を拘束するために、通
常複数のクラッチやブレーキ等の油圧式摩擦係合要素を
備えている。
イドバルブ等が制御されることにより、前記摩擦係合要
素が締結又は解放されて変速が行われる。この場合、摩
擦係合要素が解放から締結又は締結から解放に切換わる
際に、その締結力の変化が適度に進行しないと、過大な
トルクショックが生じる等の問題がある。例えばシフト
アップにおいて、解放側の摩擦係合要素の負荷がゼロに
低下して変速の第1段階(いわゆるトルクフェーズ)が
終了し、実行ギア比が変化し始める時点以降の段階(い
わゆるイナーシャフェーズ)では、締結側の摩擦係合要
素の締結容量(即ち、供給油圧)を適度に増加させて、
変速機構の入力軸回転数を適度な変化率で減少させる必
要がある。
ぎると、上記入力軸回転数が急速に低下してシフトアッ
プに要する変速時間は短くなるが、出力軸トルクが一時
的に増大して大きな変速ショックが発生する。一方、上
記締結容量が小さすぎると、変速時間が過大となって歯
切れの悪い変速フィーリングとなる。
70号公報に開示されるように、上記摩擦係合要素に供
給する変速時の油圧(係合圧)をフィードバック制御し
て、変速機構の入力軸回転数を所定の変化特性で変化さ
せる制御方式がある。これは、スロットル開度やエンジ
ン負荷などのエンジントルクを推定できる検出値に応じ
て、例えば最適な変速時間を予めマップとして登録して
おき、変速時には、スロットル開度などの実際の検出値
に基づいて前記マップから対応する変速時間を判定し、
この変速時間から前記入力軸回転数の変化率を求め、実
際の入力軸回転数がこの変化率で変化するように、変速
中の各時点での目標回転数を設定し、実際の入力軸回転
数をこの目標回転数にあわせるように前記係合圧をフィ
ードバック制御するものである。
に、変速時にエンジントルクを一様にトルクダウンさせ
ることも行われている。また、例えば特開昭61−11
9432号公報や特開昭61−119434号公報に開
示されるように、変速時のパラメータ(変速時間やエン
ジン回転数など)の基準値からの偏差に応じて、次回の
変速時におけるトルクダウン量を変更する学習制御も知
られている。
は、従来では、変速時において一様に行われるもの(ト
ルクダウン量は変速期間において一定)であり、前記入
力軸回転数の実回転数と目標回転数の偏差を変速中の各
制御サイクル毎に補正するフィードバック制御として
は、前記摩擦係合要素の係合圧制御しか行われていなか
った。つまり、一定量のトルクダウン制御を行ったとし
ても、実際の変速時においては実際の入力軸回転数が目
標回転数から多少ともずれることは避けられず、しかも
この実際の偏差がなんらかの原因により大きくなったと
しても、これをリアルタイムで補正する制御は、前記係
合圧の調整によるフィードバック制御のみであった。
記係合圧制御に応答の遅れがあることや、制御量の限界
が存在することに起因する不具合があった。すなわち、
例えばシフトアップの際には、図6に例示するように、
前記入力軸回転数の実回転数Nt1の変化が目標回転数
Nt0の変化に対して遅れぎみになり、通常は変速直後
から偏差ΔNtがプラス方向に生じる。そしてこの場
合、この偏差ΔNtに対応して係合圧(摩擦係合要素の
油圧)が即座にプラス方向に補正されるべきであるが、
実際には油圧増加の物理的な遅れによって、図6で符号
ΔTで示すようなタイムラグを経た後に係合圧が増加し
始める。
圧回路の流路抵抗などの物理的条件により、当然に上限
があり、例えば図6に示すように変速中の偏差ΔNtが
その限界以上に大きくなった場合には、これに対応する
補正量としての係合圧増加が十分にできない。このた
め、実際の油圧補正量の変化は、図6の最下段に示すよ
うに、理想的な補正量(偏差ΔNtに応じた波形)に対
して時間軸方向にずれるとともに、油圧補正の限界で頭
打ちになったような波形となり、必ずしも理想的な変速
が実現できないことがあった。
の粘性が高いために、油圧増加の物理的な遅れによる前
記タイムラグΔTが無視できない大きさとなり、結果と
して変速時間が過大となったり、変速終了時の変速ショ
ックが増加したりして、より良好な変速フィーリングが
得られないという問題があった。
答性の悪さや、係合圧増加の限界に起因する変速の遅れ
や変速ショックの増加が抑制できて、変速フィーリング
のさらなる向上が図れる自動変速機の変速過渡制御装置
を提供することを目的としている。
め、請求項1記載の自動変速機の変速過渡制御装置は、
複数の摩擦係合要素の締結・解放切換により変速を行う
変速機構を有するとともに、前記摩擦係合要素の係合圧
を制御する液圧制御要素を有する自動変速機の変速過渡
制御装置で、変速中のエンジントルクをトルクダウンす
るトルクダウン手段と、変速中の前記変速機構の実入力
軸回転数をスロットル開度,エンジン負荷に応じて設定
された目標回転数にあわせるよう、前記液圧制御要素を
介して前記係合圧をフィードバック制御する係合圧制御
と、前記トルクダウン手段を介して前記エンジントルク
をフィードバック制御するトルク制御とを、切換えて実
行する制御手段と、を備えたことを特徴とする。
装置は、前記制御手段が、前記実入力軸回転数の変化が
前記目標回転数の変化に対して遅れている場合には、前
記トルク制御のみを実行し、前記実入力軸回転数の変化
が前記目標回転数の変化に対して進んでいる場合には、
前記係合圧制御のみを実行することを特徴とする。
装置は、複数の摩擦係合要素の締結・解放切換により変
速を行う変速機構を有するとともに、前記摩擦係合要素
の係合圧を制御する液圧制御要素を有する自動変速機の
変速過渡制御装置で、変速中のエンジントルクをトルク
ダウンするトルクダウン手段と、変速中の前記変速機構
の実入力軸回転数をスロットル開度,エンジン負荷に応
じて設定された目標回転数にあわせるよう、前記液圧制
御要素を介して前記係合圧をフィードバック制御する係
合圧制御と、前記トルクダウン手段を介して前記エンジ
ントルクをフィードバック制御するトルク制御とを、併
用して実行する制御手段と、を備えたことを特徴とす
る。
装置は、前記制御手段が、前記実入力軸回転数と前記目
標回転数の差に応じた補正量が設定値以下の場合には、
前記係合圧制御のみを実行し、前記実入力軸回転数と前
記目標回転数の差に応じた補正量が設定値を越えた場合
には、前記係合圧制御とともに前記トルク制御を実行す
ることを特徴とする。
面を参照して説明する。 (第1例)まず、本発明の第1例について説明する。本
例の変速過渡制御装置は、図1に示すように、タービン
回転数計測手段1と、変速機用のコントロールユニット
2と、デュ−ティソレノイドバルブ3と、エンジン用の
コントロールユニット4とよりなる。
動変速機10における変速機構11の入力軸回転数Nt
(この場合、トルクコンバータ12のタービンランナに
連結された回転軸の回転数)を検出するセンサである。
の制御手段を構成するもので、具体的には予め設定され
たプログラムに従って動作するとともに、各種設定値を
記憶するメモリを備えたマイクロコンピュータよりな
る。
後述する図2のフローチャートに示す処理により、変速
中のイナーシャフェーズにおいて前記変速機構の実入力
軸回転数をスロットル開度,エンジン負荷に応じて設定
された目標回転数にあわせるよう、デュ−ティソレノイ
ドバルブ3を介して締結側の摩擦係合要素の係合圧をフ
ィードバック制御する係合圧制御と、コントロールユニ
ット4を介してエンジントルクをフィードバック制御す
るトルク制御とを、切換えて実行する点に特徴を有する
ものである。
実入力軸回転数の変化が前記目標回転数の変化に対して
遅れている場合には、前記トルク制御のみを実行し、前
記実入力軸回転数の変化が前記目標回転数の変化に対し
て進んでいる場合には、前記係合圧制御のみを実行す
る。
結側の摩擦係合要素の締結力がエンジントルクに対して
不足しており、締結側の摩擦係合要素が滑りぎみである
ため、この摩擦係合要素を早く締結させる方向に補正す
る必要がある場合には、この補正を前記トルク制御によ
り行い、逆に締結側の摩擦係合要素の締結力がエンジン
トルクに対して過大で、この摩擦係合要素の締結力を緩
める方向に補正する必要がある場合には、この補正を前
記係合圧制御により行うものである。
本発明の液圧制御要素に相当し、変速機構ケーシングの
下部に設けられる油圧制御回路に組込まれた調圧手段
で、コントロールユニット2の油圧制御信号に従って動
作して、図示省略したオイルポンプの出力圧であるライ
ン圧を調圧し、変速機構の摩擦係合要素に供給される油
圧(即ち、係合圧)を調整するものである。
4は、やはりマイクロコンピュータよりなるエンジン2
0の制御手段で、点火時期制御、吸入空気量制御、燃料
供給量制御、吸排気弁の開閉時期の制御、過給圧の制御
など、一般に知られたエンジンの各種電子制御を行う。
この場合、このコントロールユニット4は、変速機用の
コントロールユニット2からのトルクダウン指令に従っ
て、コントロールユニット2の処理で設定されたトルク
ダウン量に応じて変速中のエンジンの出力トルクをリア
ルタイムで低減させる機能を有し、本発明のトルクダウ
ン手段を構成する。
は、エンジン20の点火時期、吸入空気量、燃料供給
量、吸排気弁の開閉時期、又は過給圧などが調整される
ことによって、実現される。
圧の制御、或いはトルクフェーズにおける締結側の油圧
の制御も、例えばコントロールユニット2により従来ど
おり行われる構成とすればよいが、本例は、イナーシャ
フェーズにおける締結側の油圧或いはエンジントルクの
フィードバック制御に特徴を有するものであるので、そ
の他の制御処理については説明を省略する。また、変速
機10やエンジン20の構成及び動作についても、本発
明は特に限定されないので、その説明を省略する。
のコントロールユニット2のシフトアップの場合の特徴
的な制御処理を説明する。なお、図2の一連の処理は、
例えば、変速が開始されてイナーシャフェーズの目標開
始時点となった時に開始され、ステップS12で変速終
了と判定されるまで、例えば一定周期で繰り返し実行さ
れる。
ると、ステップS2が実行される。ステップS2では、
タービン回転数計測手段1の検出値を読取り、必要な演
算を行って前記入力軸回転数Ntの実回転数Nt1のそ
の時点での値を検知する。
ットル開度又はエンジン負荷の検出値から、前記入力軸
回転数Ntの目標回転数Nt0のその時点での値を読み
込み、この目標回転数Nt0とステップS2で検知した
実回転数Nt1との偏差ΔNt(ΔNt=Nt1−Nt
0)を求める。
数Nt0の値は、例えばスロットル開度又はエンジン負
荷に応じて予め設定されたデータから得られる。なおこ
のデータとしては、スロットル開度等に応じて変速中の
各時点での目標回転数Nt0の値そのものを登録してお
いてもよいし、例えばスロットル開度等に応じて最適な
変速時間を登録しておき、この変速時間と変速前後の回
転数から回転数変化率を求め、この回転数変化率から各
時点での目標回転数Nt0を求めるようにしてもよい。
求められた最新の偏差ΔNtが、0より大きいか否か判
定し、0より大きい場合はステップS8に進み、0以下
の場合にはステップS10に進む。
められた最新の偏差ΔNtの絶対値に比例したトルクダ
ウン量のトルクダウンをコントロールユニット4に対し
て指令する。一方ステップS10では、ステップS4で
求められた最新の偏差ΔNtの絶対値に比例した係合圧
の補正を行う。すなわちこの場合には、デュ−ティソレ
ノイドバルブ3を介して、締結側の摩擦係合要素の油圧
を偏差ΔNtに比例した分だけ低減させる。
たか否か判定し、終了していれば一連の処理を終了し、
終了していなければステップS2に戻って処理を繰り返
す。なお、変速が終了したか否かの判定は、例えば、実
回転数Nt1がギア比と車速から予想される変速後の回
転数に到達したか否かによって判定できる。
うに、変速直後に実回転数Nt1の変化が目標回転数N
t0の変化に対して遅れた状態(摩擦係合要素が滑りぎ
みの状態)では、偏差ΔNt>0となるので、ステップ
S6の判定でステップS8に進み、偏差ΔNtの絶対値
に比例したトルク制御が行われる。つまり、偏差ΔNt
>0となっている期間中は、この偏差ΔNtを打ち消す
ように(実回転数Nt1を目標回転数Nt0に一致させ
るように)トルクダウンが行われ、エンジントルクTe
を制御対象とするフィードバック制御が実行される。
は、係合圧増加の応答性に比較して格段に高く、低温時
の低下も少ないので、図3に示すように、エンジントル
クTeがこの偏差ΔNtを補正するように遅れなく対応
して変化し、実回転数Nt1が目標回転数Nt0に一致
するように的確に調整される。
に実回転数Nt1の変化が目標回転数Nt0の変化に対
して進んだ状態(摩擦係合要素の締結力が過大な状態)
では、偏差ΔNt≦0となるので、ステップS6の判定
でステップS10に進み、偏差ΔNtの絶対値に比例し
た分だけ係合圧を補正する係合圧制御が行われる。つま
り、偏差ΔNt≦0となっている期間中は、この偏差Δ
Ntを打ち消すように(実回転数Nt1を目標回転数N
t0に一致させるように)係合圧を低減する補正が行わ
れ、係合圧を制御対象とするフィードバック制御が実行
される。
答性は、係合圧を増加させる制御の応答性に比較して格
段に高く、低温時の低下も少ないので、図3に示すよう
に、摩擦係合要素の油圧がこの偏差ΔNtを補正するよ
うに遅れなく対応して変化し、実回転数Nt1が目標回
転数Nt0に一致するように即座に調整される。
に低温時の油圧増加の遅れに起因するフィードバック制
御のタイムラグの問題が解消されて、実回転数Nt1が
より理想的に変化するようになり、変速ショックも抑制
されて変速フィーリングが向上する。
説明する。本例の変速過渡制御装置は、コントロールユ
ニットの制御処理の一部に特徴を有し、他の構成は第1
例と同様であるので、装置構成及び同様の処理ステップ
については、重複する説明を省略する。本例では、図4
に示すように、まずステップS2で、前記実回転数Nt
1のその時点での値を検知し、次にステップS4で、前
記偏差ΔNtを求める。
で求められた最新の偏差ΔNtの絶対値に比例した係合
圧の補正を行う。すなわち、例えば図5に示すように、
シフトアップの際の実回転数Nt1の変化が遅れて、実
回転数Nt1が目標回転数Nt0を上回っている場合に
は、デュ−ティソレノイドバルブ3を介して、締結側の
摩擦係合要素の油圧を偏差ΔNtに比例した分だけ増加
させる。
求められた最新の偏差ΔNtが、油圧増加の限界値に対
応する設定値より大きいか否か判定し、設定値より大き
い場合はステップS26に進み、設定値以下の場合には
ステップS12に進む。
で求められた最新の偏差ΔNtから前記設定値を差引い
た値に比例したトルクダウン量のトルクダウンをコント
ロールユニット4に対して指令する。すなわち、ここで
のトルクダウンは、補正すべき偏差ΔNtのうち、係合
圧の増加により補正できない分(油圧増加の限界を上回
る分)を、エンジンのトルクダウンで行うものである。
そしてステップS12では、変速が終了したか否か判定
し、終了していれば一連の処理を終了し、終了していな
ければステップS2に戻って処理を繰り返す。
うに、変速途中に実回転数Nt1の変化が目標回転数N
t0の変化に対して大きく遅れた状態(摩擦係合要素が
滑りぎみの状態)となり、偏差ΔNtが油圧増加では補
正できない大きさになった場合には、偏差ΔNt>設定
値となるので、ステップS24の判定でステップS26
に進み、偏差ΔNtが設定値を上回る分のトルクダウン
が行われる。つまり、偏差ΔNt>設定値となっている
期間中は、この偏差ΔNtを打ち消すように(実回転数
Nt1を目標回転数Nt0に一致させるように)、係合
圧を制御対象とするフィードバック制御(係合圧制御)
と、エンジントルクを制御対象とするフィードバック制
御(トルク制御)とが併用され、トルク制御で係合圧制
御の不足分が補われる。
圧増加の限界に起因するフィードバック制御の補正量不
足の問題が解消されて、実回転数Nt1がより理想的に
変化するようになり、変速ショックも抑制されて変速フ
ィーリングが向上する。
種の態様があり得る。例えば、図2及び図4に例示した
ような制御処理におけるトルクダウンを行うか否かに関
する判定処理等は、エンジン用のコントロールユニット
4により実行する態様もあり得る。さらに、エンジン用
のコントロールユニットと変速機用のコントロールユニ
ットを1セットのユニットに統合し、この一つのユニッ
トで変速機とエンジンの全ての制御を行う態様でもよい
ことはいうまでもない。
制御手段が、変速中の変速機構の実入力軸回転数をスロ
ットル開度,エンジン負荷に応じて設定された目標回転
数にあわせるよう、液圧制御要素を介して変速機構の摩
擦係合要素の係合圧をフィードバック制御する係合圧制
御と、トルクダウン手段を介してエンジントルクをフィ
ードバック制御するトルク制御とを、切換えて実行す
る。このため、特に低温時に増加応答性の悪い係合圧制
御を、必要に応じてトルク制御に切換えて、前述の係合
圧制御のタイムラグの問題を解消することができて、よ
り良好な変速フィーリングを得ることができる。
構の入力軸の実回転数の変化が目標回転数の変化に対し
て遅れている場合(締結側の摩擦係合要素の締結力を増
加方向に補正すべき場合)には、エンジンのトルク制御
のみを実行し、実回転数の変化が目標回転数の変化に対
して進んでいる場合(締結側の摩擦係合要素の締結力を
低減方向に補正すべき場合)には、係合圧制御のみを実
行するようにすれば、入力軸回転数を調整するための係
合圧のフィードバック制御は、係合圧を低減させる方向
にしか行われないようになる。このため、係合圧増加の
応答性が問題にならなくなり、前述のタイムラグに起因
する変速の遅れや変速ショックの増加が抑制できる。
は、制御手段が、変速中の前記変速機構の実入力軸回転
数をスロットル開度,エンジン負荷に応じて設定された
目標回転数にあわせるよう、前記液圧制御要素を介して
前記係合圧をフィードバック制御する係合圧制御と、前
記トルクダウン手段を介して前記エンジントルクをフィ
ードバック制御するトルク制御とを、併用して実行す
る。このため、油圧増加の限界に起因して可能な補正量
が不足する場合があるという係合圧制御の短所を、エン
ジンのトルク制御により補うことができて、より良好な
変速フィーリングを得ることができる。
の入力軸の実回転数と目標回転数の差に応じた補正量が
設定値以下の場合には、前記係合圧制御のみを実行し、
実回転数と目標回転数の差に応じた補正量が設定値を越
えた場合には、前記係合圧制御とともに前記トルク制御
を実行するようにすれば、係合圧制御だけでは補正量が
不足する状況でのみトルク制御を効果的に実行すること
ができて、油圧増加の限界に起因した変速の遅れや変速
ショックの増加が的確に抑制できる。
を示すブロック図である。
ある。
すフローチャートである。
段) 10 変速機 11 変速機構 12 トルクコンバータ 20 エンジン
Claims (4)
- 【請求項1】 複数の摩擦係合要素の締結・解放切換に
より変速を行う変速機構を有するとともに、前記摩擦係
合要素の係合圧を制御する液圧制御要素を有する自動変
速機の変速過渡制御装置で、 変速中のエンジントルクをトルクダウンするトルクダウ
ン手段と、 変速中の前記変速機構の実入力軸回転数をスロットル開
度,エンジン負荷に応じて設定された目標回転数にあわ
せるよう、前記液圧制御要素を介して前記係合圧をフィ
ードバック制御する係合圧制御と、前記トルクダウン手
段を介して前記エンジントルクをフィードバック制御す
るトルク制御とを、切換えて実行する制御手段と、を備
えたことを特徴とする自動変速機の変速過渡制御装置。 - 【請求項2】 前記制御手段は、前記実入力軸回転数の
変化が前記目標回転数の変化に対して遅れている場合に
は、前記トルク制御のみを実行し、前記実入力軸回転数
の変化が前記目標回転数の変化に対して進んでいる場合
には、前記係合圧制御のみを実行することを特徴とする
請求項1記載の自動変速機の変速過渡制御装置。 - 【請求項3】 複数の摩擦係合要素の締結・解放切換に
より変速を行う変速機構を有するとともに、前記摩擦係
合要素の係合圧を制御する液圧制御要素を有する自動変
速機の変速過渡制御装置で、 変速中のエンジントルクをトルクダウンするトルクダウ
ン手段と、 変速中の前記変速機構の実入力軸回転数をスロットル開
度,エンジン負荷に応じて設定された目標回転数にあわ
せるよう、前記液圧制御要素を介して前記係合圧をフィ
ードバック制御する係合圧制御と、前記トルクダウン手
段を介して前記エンジントルクをフィードバック制御す
るトルク制御とを、併用して実行する制御手段と、を備
えたことを特徴とする自動変速機の変速過渡制御装置。 - 【請求項4】 前記制御手段は、前記実入力軸回転数と
前記目標回転数の差に応じた補正量が設定値以下の場合
には、前記係合圧制御のみを実行し、前記実入力軸回転
数と前記目標回転数の差に応じた補正量が設定値を越え
た場合には、前記係合圧制御とともに前記トルク制御を
実行することを特徴とする請求項3記載の自動変速機の
変速過渡制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27545997A JP3540569B2 (ja) | 1997-10-08 | 1997-10-08 | 自動変速機の変速過渡制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27545997A JP3540569B2 (ja) | 1997-10-08 | 1997-10-08 | 自動変速機の変速過渡制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11105583A true JPH11105583A (ja) | 1999-04-20 |
JP3540569B2 JP3540569B2 (ja) | 2004-07-07 |
Family
ID=17555834
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27545997A Expired - Fee Related JP3540569B2 (ja) | 1997-10-08 | 1997-10-08 | 自動変速機の変速過渡制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3540569B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008087668A (ja) * | 2006-10-03 | 2008-04-17 | Nissan Motor Co Ltd | 自動変速機の変速制御装置 |
JP2011088575A (ja) * | 2009-10-23 | 2011-05-06 | Aisin Seiki Co Ltd | 車両制御装置 |
-
1997
- 1997-10-08 JP JP27545997A patent/JP3540569B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008087668A (ja) * | 2006-10-03 | 2008-04-17 | Nissan Motor Co Ltd | 自動変速機の変速制御装置 |
JP2011088575A (ja) * | 2009-10-23 | 2011-05-06 | Aisin Seiki Co Ltd | 車両制御装置 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3540569B2 (ja) | 2004-07-07 |
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