JP2001164093A - 樹脂組成物およびそれを用いたビルドアップ配線基板 - Google Patents

樹脂組成物およびそれを用いたビルドアップ配線基板

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JP2001164093A JP34668699A JP34668699A JP2001164093A JP 2001164093 A JP2001164093 A JP 2001164093A JP 34668699 A JP34668699 A JP 34668699A JP 34668699 A JP34668699 A JP 34668699A JP 2001164093 A JP2001164093 A JP 2001164093A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビルドアップ配線基板において、絶縁樹脂と
銅配線との間に高い密着性を得ることができる絶縁樹脂
組成物を提供するとともに、高い密着性を有するビルド
アップ配線基板およびビルドアップ配線基板の製造方法
を提供する。 【解決手段】 エポキシ樹脂、エポキシ硬化剤、およ
び、不飽和エチレン基を有するトリアジンジチオール化
合物を含む、樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はビルドアップ配線基
板を製造するための樹脂組成物、その組成物を用いたビ
ルドアップ配線基板およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子部品をコンパクトに電子
機器に組み込むために、プリント基板が一般に使用され
ている。近年、電子機器に対する小型化、高性能化およ
び低価格化等の要求に伴い、プリント配線板の微細化、
多層化および電子部品の高密度実装化が急速に進み、プ
リント配線板に対してビルドアップ多層配線構造を備え
た配線基板の検討が活発に行われている。この配線基板
は、基板の上に積み重ねられた複数の導体配線を含み、
各導体配線の間には絶縁膜(いわゆる層間絶縁膜)が存
在する。このような複数の配線間の導通をとるために、
ビアホールと呼ばれる微細な穴が絶縁膜に形成されてい
る。ビアホールは感光性樹脂を用いたフォトリソグラフ
ィー技術により形成するか、または、レーザーを照射す
ることにより形成することができる。
【0003】一般に、ビルドアップ多層配線構造を備え
たプリント配線基板(ビルドアップ配線基板)は、次の
ような手順に従って作製される。まず、配線パターンと
穴埋めされたスルーホールを有する両面配線板をコア基
板として用意する。コア基板の両面に、感光性樹脂を全
体的に塗布し、露光および現像を行うことにより、また
は、絶縁膜用の樹脂層を形成した後にレーザー照射する
ことにより、ビアホールを備えた絶縁膜を形成する。次
いで、無電解メッキまたは電気メッキ等の常用のメッキ
法を使用して、コア基板の両面に形成された絶縁膜の表
面に、導体メッキ層を全面に形成する。さらに、この導
体メッキ層を所望の配線パターンに従ってエッチングす
ることにより、コア基板上に新たな導体配線が形成され
る。その後、必要に応じて、上述の絶縁膜の形成から導
体配線の形成までの一連の工程を繰り返すことにより、
回路の集積度の高い多層配線構造を備えたプリント配線
基板が得られる。
【0004】ビルドアップ配線基板の絶縁樹脂層と、導
体としての銅配線とはそのままでは密着性は低いという
問題がある。この為、従来の技術として、絶縁樹脂を膨
潤液、粗化液、中和液に順次浸漬し、樹脂の表面に微細
な凹凸を形成し、この上に無電解銅メッキ、電解銅メッ
キを順次施して銅膜を形成することでアンカー効果を持
たせることにより、密着性が得られている。しかしなが
ら、この物理的なアンカー効果により得られる銅と樹脂
との密着性は、多くの樹脂の場合に、JIS-C-6481に準じ
た90°剥離試験で1kg/cm未満となり、積層プリ
ント基板の絶縁樹脂と銅膜との間で得られる密着性より
も低い。一般的に、当業界においては、ビルドアップ配
線基板に対して1kg/cm以上の密着性が求められて
いる。
【0005】銅配線と絶縁樹脂との間の密着性を向上さ
せる方法としては、上述の物理的アンカー効果に起因す
るもののほか、銅と樹脂中の構成成分との間の化学的密
着性がある。かかる構成成分として、分子レベルでは、
公知の技術として、各種の有機化合物が提案されてい
る。そのなかでも、チオール基を2個以上有する複素環
状化合物は、銅に対する密着性を高めるものとしての報
告例がある。特開平5−158240号公報には、銅と
の密着性に優れる化合物として、1,3,5−トリメル
カプトピリジン、2,5−ジメルカプト−1,3,4−
チアジアゾール等の化合物が提案されている。しかし、
これらの化合物は銅との密着性は優れていても絶縁樹脂
中に配合されたときに樹脂との密着性が低いため、結果
的に絶縁樹脂膜と銅配線との密着性を向上することがで
きない。
【0006】一方、特開平5−65466号公報には、
銅のマイグレーションによる汚染を防止するための銅害
防止剤として、6−ジブチルアミノ−1,3,5−トリ
アジン−2,4−ジチオール、6−フェニルアミノ−
1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオール等の化合
物の使用が提案されている。トリアジンチオール化合物
は、金属とキレートを形成する作用により、金属と化学
的に結合することにより、銅のマイグレーションを防止
するものである。しかしながら、このような化合物を用
いたとしても、この化合物と樹脂との密着性が低いため
に、銅配線と絶縁樹脂膜との高い密着性は得られない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上の通り、ビルドア
ップ配線基板において、絶縁樹脂と銅配線との間に十分
な密着性を得ることができる絶縁樹脂組成物は存在しな
い。本発明はビルドアップ配線基板において、絶縁樹脂
と銅配線との間に高い密着性を得ることができる絶縁樹
脂組成物を提供するとともに、高い密着性を有するビル
ドアップ配線基板およびその製造方法を提供するもので
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によると、エポキ
シ樹脂、エポキシ硬化剤、および、不飽和エチレン基を
有するトリアジンジチオール化合物を含む樹脂組成物が
提供される。さらに、エポキシ樹脂、エポキシ硬化剤、
不飽和エチレン基を有するトリアジンジチオール化合
物、不飽和エチレン基を有するビニルもしくはアクリル
化合物、および、前記不飽和エチレン基の重合を開始す
るための重合開始剤を含む樹脂組成物が提供される。さ
らに、上記組成物において、エポキシ硬化剤がフェノー
ルノボラック型のエポキシ硬化剤または酸無水物である
組成物が提供される。さらに、上記組成物において、不
飽和エチレン基を有するトリアジンジチオール化合物
が、エポキシ樹脂100重量部に対して0.01〜5重
量部である樹脂組成物が提供される。さらに、配線パタ
ーンを有する基板、前記基板上に上記樹脂組成物から得
られた絶縁樹脂層および前記絶縁樹脂層の上に銅配線パ
ターンを有する、ビルドアップ配線基板が提供される。
さらに、配線パターンを有する基板上に上記組成物のワ
ニスを塗布すること、このワニスを乾燥しそして硬化さ
せて絶縁樹脂層を形成させること、この絶縁樹脂層に、
前記配線パターンと次に形成される銅配線層との間の導
通を行うためのビアホールを形成させること、この絶縁
樹脂層の上に銅配線層を形成させること、および、この
銅配線層を所望のパターンでエッチングして配線パター
ンを得ることを含む、ビルドアップ配線基板の製造方法
が提供される。さらに、上記銅配線層が、上記絶縁樹脂
層を粗化処理した後に、銅を無電解メッキし、次に電解
メッキすることにより形成される、ビルドアップ配線基
板の製造方法が提供される。
【0009】本発明の樹脂組成物は不飽和エチレン基を
有するトリアジンジチオール化合物(以下において、単
に「トリアジンジチオール化合物」とも呼ぶ)を含む。
かかる樹脂組成物は銅配線との高い密着性を有する。こ
の高い密着性は、この化合物中のジチオール基が銅とキ
レートを形成するとともに、不飽和エチレン基が樹脂成
分と反応することにより樹脂構造内に取り込まれること
によるものと考えられる。不飽和エチレン基を有するト
リアジンジチオール化合物としては、下記式
【0010】
【化1】
【0011】(式中、RはHまたはC1 〜C5 アルキル
である)で示されるものが挙げられる。具体的には、R
がそれぞれ、n−プロピルおよび水素である6−(4−
ビニルベンジル−n−プロピル)アミノ−1,3,5−
トリアジン−2,4−ジチオールおよび6−(4−ビニ
ルベンジル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4
−ジチオールがある。かかる化合物は銅配線と樹脂層と
の密着性を改良するために十分な量で用いられ、通常、
エポキシ樹脂100重量部に対して0.01〜5重量
部、好ましくは0.1〜5重量部の量で用いられる。こ
れより多量であると、コストが嵩み、かつ、樹脂の物性
が低くなることがあるからである。
【0012】本発明の組成物はビルドアップ配線基板の
ための絶縁樹脂として好適なエポキシ樹脂を含む。エポ
キシ樹脂としては、コア基板の曲げや基板上への部品の
実装時に優れた耐クラック性、高い柔軟性および優れた
信頼性を示すことができる組成物を提供することができ
るものである。エポキシ樹脂は好適には脂環式構造を有
するエポキシである。特に好適な脂環式エポキシは、EH
PE-3150(ダイセル化学) 等のシクロヘキサン骨格の多官
能エポキシ樹脂、ERL-4299( ユニオンカーバイド社) 、
セロキサイド2021 (ダイセル化学) 、CY-175( チバガイ
ギー社) 、セロキサイド2080( ダイセル化学) 等の脂環
式二官能エポキシ、エポリードGT300 等の脂環式三官能
エポキシ、エポリードGT400 等の脂環式四官能エポキシ
およびそれらの混合物である。
【0013】エポキシ硬化剤としてはフェノールノボラ
ック樹脂および酸無水物が挙げられる。フェノールノボ
ラック樹脂としては群栄化学製のPSM-4300があり、酸無
水物としては新日本理化(株)より販売されるリカシッ
ドHH、リカシッドTMEGがある。エポキシ硬化剤は、通
常、エポキシ樹脂成分中に含まれるエポキシ基1当量に
対してエポキシ硬化剤の活性水素当量として0.8〜
1.1当量となるような配合比で含まれることが望まし
い。このような量を用いるとエポキシ硬化物の物性が良
好になるからである。
【0014】本発明の組成物は不飽和エチレン基を有す
るビニルもしくはアクリル化合物を含んでもよい。かか
る化合物は、本発明に用いるトリアジンジチオールのエ
チレン基と重合反応を起こし、絶縁樹脂構造内にトリア
ジンチオール化合物を取り込む作用を有する。このよう
な化合物としては、ジフェン酸エステルジアクリレー
ト、ビスフェノールAジエポキシアクリル酸付加物、ビ
スフェノールFジエポキシアクリル酸付加物、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラア
クリレート等の多官能アクリレートおよびこれらの多官
能アクリレートに対応するメタクリレート類、アクリル
酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸プロピル、
アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、メタク
リル酸メチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n
−ブチル、メタクリル酸イソブチルまたはジアリルフタ
レート等のモノマーもしくはオリゴマー等を挙げること
ができる。このような化合物は、使用されるときには、
得られるエポキシ硬化物の物性を損なわない範囲の量で
含まれ、通常、エポキシ樹脂100重量部当たりに30
重量部以下の量で含まれる。
【0015】本発明の組成物はさらに不飽和エチレン基
の重合を開始するための重合開始剤を含んでもよい。重
合開始剤としてはα−アミノアルキルフェノンまたはそ
の誘導体、ベンゾインエーテルまたはその誘導体、ケタ
ールまたはその誘導体、アセトフェノンまたはその誘導
体、ベンゾフェノンまたはその誘導体、チオキサントン
またはその誘導体、有機過酸化物、N−フェニルグリシ
ン等の熱重合開始剤が挙げられる。重合開始剤は、通
常、トリアジンジチオール化合物およびビニルもしくは
アクリル化合物の合計量に対して1〜5重量%の量で使
用される。
【0016】本発明の組成物は、一般に、ワニス状組成
物として基板上に塗布、含浸される。ワニス状組成物と
するのに、本発明の組成物は適当な溶媒を含むことがで
きる。溶媒の例としては、エチレングリコールモノエー
テルのようなエーテル類、シクロヘキサンのようなケト
ン類、アセテートのようなエステル類、トルエン、キシ
レン等の有機溶剤を挙げることができる。さらに、エポ
キシ化合物の硬化促進を目的として、トリフェニルホス
フィンまたはイミダゾールなどの硬化促進剤を添加して
もよい。このような硬化促進剤は、通常、エポキシ樹脂
100重量部に対して1〜10重量部の量で添加するこ
とができる。また、必要に応じて、種々の添加剤、例え
ば、シリカ、アルミナ、アエロジルなどの体質顔料、フ
タロシアニンなどの着色顔料、シリコーンおよびフッ素
系化合物からなる消泡剤、レベリング剤、酸化防止剤な
どを添加することができる。
【0017】さらに、難燃性が必要なときには、少量の
リン系難燃剤を添加することもできる。このようなリン
系難燃剤は、リン成分と窒素成分を共存させることで、
窒素化合物がリン成分の分解および熱縮合を促進させ、
ポリリン酸を生成し、そのポリリン酸がエポキシ樹脂の
表面に皮膜を生成し、断熱効果、酸素遮断効果を生じ、
その結果、燃焼を防止しようとするものである。本発明
の組成物中に使用してよいリン成分としては、トリメチ
ルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸
エステルが例示されるが、特にこれらに限定されるもの
ではない。また、リン成分は本発明の組成物中に10重
量%以上存在すると吸水しやすくなるため好ましくな
い。
【0018】次に、図1にビルドアップ配線基板10の
断面図を示す。ビルドアップ配線基板10はコア基板1
の両面に多層化された配線回路層12および13を有し
ており、また、配線回路層12および13は、それぞ
れ、本発明の樹脂組成物に由来する絶縁膜2および銅配
線3が交互に積み重ねられた構成を有している。さら
に、基板1には、下層の配線回路12および上層の配線
回路13を接続するために、絶縁性樹脂4で穴埋めされ
たスルーホール5が形成されている。図から理解される
ように、配線回路の層間にビルドアップ用の絶縁膜(い
わゆる層間絶縁膜)を形成する必要がある。ビルドアッ
プ用の絶縁膜は、上層の配線回路との接続を行うビアホ
ールを除いて、下層の配線回路の全面に形成されてい
る。
【0019】ビルドアップ配線基板の製造方法 図1に示されるようなビルドアップ配線基板10は以下
の通りに製造される。以下の説明は本発明の方法を例示
するものであって、限定しようとするものではない。 (1)コア基板の作製 基板にスルーホール5を形成し、その基板の両面および
スルーホールの内壁に配線パターン3を形成し、さらに
スルーホールの内部に絶縁性樹脂4を充填することによ
り、図2(A)に示すように、両面に配線3を有する積
層基板(コア基板1)を作製することができる。
【0020】(2)絶縁膜の作製 コア基板1の両面に、その全面を覆うようにして本発明
の樹脂組成物を被覆する。被覆法としては、スクリーン
印刷法、カーテンコート法、ロールコート法、スピンコ
ート法等の方法で塗布しそして乾燥させて、所望の厚
さ、例えば、30〜60μmの皮膜を形成させる。次い
で、皮膜を硬化させ、そして耐熱性を向上させるため
に、皮膜を適当な温度、例えば、100〜200℃で加
熱する。その後に形成する上層の配線回路と接続すべき
箇所、即ち、ビアホール部分に適当な露光量のレーザー
光(炭酸ガスレーザ、エキシマレーザ、YAGレーザ
等)を照射する。これにより、図2(B)に示すよう
に、ビアホール6を備えた絶縁膜2が形成される。
【0021】(3)導体(銅)メッキ 続いて、上記の絶縁膜2の上に配線前駆体としての導体
を全面に被覆する。この導体被覆工程は、例えば、無電
解メッキ、電解メッキ等の常用のメッキ法を用いて行う
ことができる。また、このメッキ工程の前に、コア基板
1を膨潤液、粗化液および中和液に順次浸漬し、絶縁膜
2の表面に適当な微細凹凸を形成することが望ましい。
絶縁膜2と導体メッキとの密着性がさらに向上するから
である。この工程により、図2(C)に示すように、コ
ア基板1の両面に形成された絶縁膜2の表面に、導体メ
ッキ層7が全面に形成される。
【0022】(4)配線の形成 導体メッキ層を所望の配線パターンに従ってエッチング
する。このパターニング工程は、常用のエッチング法に
従って行うことができる。これにより、図4(D)に示
すように、導体配線3を備えたコア基板1を形成するこ
とができる。さらに、図示していないが、絶縁膜2の形
成から導体配線3の形成までの一連の工程を繰り返すこ
とにより、図1に示したような多層のビルドアップ配線
基板10が得られる。
【0023】次に、本発明をさらに具体的に説明するた
めに実施例を示すとともに、本発明の効果を比較例との
対比において示す。なお、本発明がこれらの実施例に限
定されるものでないということは言うまでもない。
【0024】実施例1 シクロヘキサン骨格の脂環式エポキシ樹脂(EHPE-3150、
ダイセル化学)60重量部、セロキサイド2080(ダイセ
ル化学)40重量部、フェノールノボラック樹脂(PSM-4
300 、群栄化学)60重量部、2−メチル−4−エチル
−イミダゾール(四国化成)4重量部、シリカ粉末30
重量部および6−(4−ビニルベンジル−n−プロピ
ル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジチオ
ール5重量部をジオキサン150重量部中に溶解し、塗
液を調製した。調製した組成物を、銅箔基板上に50μ
mの厚さ(乾燥後の膜厚)にドクターブレード法により
塗布し、次いで、120℃で20分間加熱して乾燥し、
さらに170℃で60分間加熱して硬化させた後に室温
まで放冷した。次いで、このようにして得られた絶縁膜
を有する基板を、前処理剤(シプレー製、コンディショ
ナー、65℃、10分間)、酸化剤(スプレー製、プロ
モーター、75℃、10分間)、中和剤(シプレー製、
ニュートライザー、60℃、10分間)に順次浸漬し
た。次いで、樹脂膜上に無電解銅メッキおよび電解銅メ
ッキをそれぞれ0.5μmおよび30μmの厚さで施
し、合計で約30μmの厚さの導体層を形成した。樹脂
膜と導体層との密着性を測定するために、上記の通りに
得られた導体層のピール強度をJISの「プリント配線
板用銅張積層板試験方法C6481」に準じて測定し
た。導体層の90°ピール強度は1.0kg/cmであ
った。
【0025】比較例1 シクロヘキサン骨格の脂環式エポキシ樹脂(EHPE-3150、
ダイセル化学)60重量部、セロキサイド2080(ダイセ
ル化学)40重量部、フェノールノボラック樹脂(PSM-4
300 、群栄化学)60重量部、2−メチル−4−エチル
−イミダゾール(四国化成)4重量部、シリカ粉末30
重量部をジオキサン150重量部中に溶解し、塗液を調
製した。調製した組成物を、実施例1と同様に成膜し、
上記の前処理剤、酸化剤および中和剤に順次浸漬した後
に、無電解銅メッキおよび電解銅メッキをそれぞれ0.
5μmおよび30μmの厚さで施し、合計で約30μm
の厚さの導体層を樹脂膜上に形成した。実施例1と同一
の試験法により測定して、導体層の90°ピール強度は
0.75kg/cmであった。
【0026】実施例2 比較例1で作製した塗液を銅箔基板上に乾燥後の膜厚が
50μmとなるように塗布し、100℃で10分間乾燥
した。次いで、実施例1で作製した塗液を乾燥後の膜厚
が2μmとなるように塗布し、120℃で20分間加熱
乾燥し、170℃で60分間加熱して硬化させた後に室
温まで放冷した。この上に実施例1と同様にして30μ
mの厚さの導体層を形成し、導体層の90°ピール強度
を測定したところ、1.0kg/cmであった。この結
果は、銅導体層と接触する絶縁膜の表面層のみに本発明
の樹脂組成物を用いたときにも、樹脂膜と導体層との密
着性が向上することを示す。
【0027】実施例3 シクロヘキサン骨格の脂環式エポキシ樹脂(EHPE-3150、
ダイセル化学)60重量部、セロキサイド2080(ダイセ
ル化学)40重量部、フェノールノボラック樹脂(PSM-4
300 、群栄化学)60重量部、2−メチル−4−エチル
−イミダゾール(四国化成)4重量部、シリカ粉末30
重量部、ビスフェノールA−ジエポキシ−アクリル酸付
加物(大阪有機化学)30重量部、N−フェニルグリシ
ン0.6重量部および6−(4−ビニルベンジル−n−
プロピル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−
ジチオール5重量部をジオキサン180重量部中に溶解
し、塗液を調製した。調製した組成物を、銅箔基板上に
50μmの厚さ(乾燥後の膜厚)にドクターブレード法
により塗布し、次いで、120℃で20分間加熱して乾
燥し、さらに170℃で60分間加熱して硬化させた後
に室温まで放冷した。次いで、このようにして得られた
絶縁膜を有する基板を、前処理剤(シプレー製、コンデ
ィショナー、65℃、10分間)、酸化剤(スプレー
製、プロモーター、75℃、10分間)、中和剤(シプ
レー製、ニュートライザー、60℃、10分間)に順次
浸漬した。次いで、樹脂膜上に無電解銅メッキおよび電
解銅メッキをそれぞれ0.5μmおよび30μmの厚さ
で施し、合計で約30μmの厚さの導体層を形成した。
実施例1と同様に、導体層の90°ピール強度を測定し
たところ、1.1kg/cmであった。
【0028】本発明の樹脂組成物を使用することによ
り、樹脂と銅導体との密着性に優れたビルドアップ配線
基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ビルドアップ配線基板の断面図を示す。
【図2】ビルドアップ配線基板の製造工程を示す断面図
である。
【符号の説明】 1…コア基板 2…絶縁膜 3…配線パターン 4…絶縁性樹脂 5…スルーホール 6…ビアホール 7…導体メッキ層 10…ビルドアップ配線基板 12…配線回路 13…配線回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 4/00 C09D 4/00 5/25 5/25 H05K 3/46 H05K 3/46 T B Fターム(参考) 4J002 CC032 CD001 EE029 EH078 EK009 EL136 EV319 EV347 FD142 FD146 FD159 4J026 AB04 BA22 BA27 BA28 BA40 BA48 BA50 BB02 DB06 DB13 DB15 GA01 GA07 4J036 AA01 DB15 FA12 FB07 JA05 4J038 DA062 DB261 FA012 JA42 KA03 NA12 NA21 PB09 PC02 PC08 5E346 AA06 AA12 AA15 AA32 AA43 BB01 CC09 CC31 DD03 DD25 DD32 EE31 EE33 EE38 FF15 GG15 GG17 GG19 HH11

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂、エポキシ硬化剤、およ
    び、不飽和エチレン基を有するトリアジンジチオール化
    合物を含む、樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 不飽和エチレン基を有するビニルもしく
    はアクリル化合物および前記不飽和エチレン基の重合を
    開始するための重合開始剤をさらに含む、請求項1記載
    の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 配線パターンを有する基板、前記基板上
    に、エポキシ樹脂、エポキシ硬化剤および不飽和エチレ
    ン基を有するトリアジンジチオール化合物を含む樹脂組
    成物から得られた絶縁樹脂層、および、前記絶縁樹脂層
    の上に銅配線パターンを有する、ビルドアップ配線基
    板。
  4. 【請求項4】 配線パターンを有する基板上に、エポキ
    シ樹脂、エポキシ硬化剤および不飽和エチレン基を有す
    るトリアジンジチオール化合物を含む樹脂組成物のワニ
    スを塗布すること、このワニスを乾燥しそして硬化させ
    て絶縁樹脂層を形成させること、この絶縁樹脂層に、前
    記配線パターンと次に形成される銅配線層との間の導通
    を行うためのビアホールを形成させること、この絶縁樹
    脂層の上に銅配線層を形成させること、および、この銅
    配線層を所望のパターンでエッチングして配線パターン
    を得ることを含む、ビルドアップ配線基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記銅配線層が、前記絶縁樹脂層を粗化
    処理した後に、銅を無電解メッキし、次に電解メッキす
    ることにより形成される、請求項4記載のビルドアップ
    配線基板の製造方法。
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