JP2001163963A - ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステルならびにポリエステルの製造方法 - Google Patents
ポリエステル重合触媒およびこれを用いて製造されたポリエステルならびにポリエステルの製造方法Info
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Abstract
よびこれを用いて製造されたポリエステルを提供する。 【解決手段】ポリエステルを製造するに際し、重縮合触
媒として、アルミニウム化合物とフェノール部を同一分
子内に有するリン化合物とからなる新規の触媒を使用す
る。
Description
媒およびこれを用いて製造されたポリエステルならびに
ポリエステルの製造方法に関するものであり、さらに詳
しくは、アンチモン化合物を用いない新規のポリエステ
ル重合触媒、およびこれを用いて製造されたポリエステ
ルならびにポリエステルの製造方法に関するものであ
る。
タレート(以下、PET と略す)は、機械的特性および化
学的特性に優れており、多用途への応用、例えば、衣料
用や産業資材用の繊維、包装用や磁気テープ用などの各
種フィルムやシート、ボトルやエンジニアリングプラス
チックなどの成形物への応用がなされている。
テレフタル酸ジメチルとエチレングリコールとのエステ
ル化もしくはエステル交換によってビス(2-ヒドロキシ
エチル)テレフタレートを製造し、これを高温、真空下
で触媒を用いて重縮合することで得られる。重縮合時に
用いられる触媒としては、三酸化アンチモンが広く用い
られている。三酸化アンチモンは、安価で、かつ優れた
触媒活性をもつ触媒であるが、重縮合時に金属アンチモ
ンが析出するため、PET に黒ずみや異物が発生するとい
う問題点を有している。また、最近環境面からアンチモ
ンの安全性に対する問題が指摘されている。このような
経緯で、アンチモンを含まないか極少量のみ含むポリエ
ステルが望まれている。
いて、かつ PET の黒ずみや異物の発生を抑制する試み
が行われている。例えば、特許第2666502号において
は、重縮合触媒として三酸化アンチモンとビスマスおよ
びセレンの化合物を用いることで、PET 中の黒色異物の
生成を抑制している。また、特開平9-291141号において
は、重縮合触媒としてナトリウムおよび鉄の酸化物を含
有する三酸化アンチモンを用いると、金属アンチモンの
析出が抑制されることを述べている。ところが、これら
の重縮合触媒では、結局アンチモンを含まないポリエス
テルという目的は達成できない。
媒の検討も行われている。特に、テトラアルコキシチタ
ネートに代表されるチタン化合物がすでに提案されてい
るが、これを用いて製造された PET は著しく着色する
こと、ならびに熱分解を容易に起こすという問題があ
る。
を重縮合触媒として用いたときの問題点を克服する試み
として、例えば、特開昭55-116722号では、テトラアル
コキシチタネートをコバルト塩およびカルシウム塩と同
時に用いる方法が提案されている。また、特開平8-7358
1号によると、重縮合触媒としてテトラアルコキシチタ
ネートをコバルト化合物と同時に用い、かつ蛍光増白剤
を用いる方法が提案されている。ところが、これらの提
案では、テトラアルコキシチタネートを重縮合触媒とし
て用いたときの PET の着色は低減されるものの、一方
PET の熱分解を効果的に抑制することは達成されていな
い。
媒でかつ、テトラアルコキシチタネートを用いたときの
ような問題点を克服する重縮合触媒としては、ゲルマニ
ウム化合物が実用化されているが、この触媒は非常に高
価であるという問題点や、重合中に反応系から外へ留出
しやすいため反応系の触媒濃度が変化し重合の制御が困
難になるという問題点を有している。
ることが知られている。アルミニウム化合物の中でも、
アルミニウムのキレート化合物は他のアルミニウム化合
物に比べて重縮合触媒として高い触媒活性を有すること
が報告されているが、上述のアンチモン化合物やチタン
化合物と比べると十分な触媒活性を有しているとは言え
ず、しかもアルミニウム化合物を触媒として用いて長時
間を要して重合したポリエステルは熱安定性に劣るとい
う問題点があった。
あるいはフェノール部を同一分子内に有するリン化合物
は酸化防止剤としてよく知られており、ポリエステルの
熱分解を抑制することができることが知られている。フ
ェノール部を同一分子内に有するリン化合物はこのよう
に熱分解を抑制することはできるが、これらの化合物が
ポリエステルの融点を実質的に変化させずに重合反応を
大きく促進することは知られていない。実際に、ポリエ
ステル重合の代表的な触媒であるアンチモン化合物また
はチタン化合物あるいはゲルマニウム化合物を重合触媒
としてポリエステルを重合する際に、フェノール部を同
一分子内に有するリン化合物を添加しても、実質的に有
用なレベルまで重合が促進されることは認められない。
化合物以外の新規の重縮合触媒、およびこれを用いて製
造されたポリエステルならびにポリエステルの製造方法
を提供するものである。
ミニウム化合物を触媒として用いて重合したポリエステ
ルの熱安定性を向上する目的で重合時に各種酸化防止剤
の添加効果を検討したところ、アルミニウム化合物にフ
ェノール部を同一分子内に有するリン化合物を組み合わ
せることによって、ポリエステルの熱安定性が向上する
とともに、もともと触媒活性に劣るアルミニウム化合物
が重縮合触媒として十分な活性をもつようになることを
見いだし本発明に到達した。本発明の重縮合触媒を用い
ると、アンチモン化合物を用いない品質に優れたポリエ
ステルを得ることができる。
て、アルミニウム化合物とフェノール部を同一分子内に
有するリン化合物とからなるポリエステル重合触媒およ
びこれを用いて製造されたポリエステルならびにポリエ
ステルの製造方法を提供する。
の新規の重縮合触媒、およびこれを用いて製造されたポ
リエステルならびにポリエステルの製造方法を提供する
ものである。本発明の重縮合触媒は、アルミニウム化合
物とフェノール部を同一分子内に有するリン化合物とか
らなるポリエステル重合触媒である。
ム化合物としては特に限定はされないが、例えば、ギ酸
アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩基性酢酸アルミニ
ウム、プロピオン酸アルミニウム、蓚酸アルミニウム、
アクリル酸アルミニウム、ラウリン酸アルミニウム、ス
テアリン酸アルミニウム、安息香酸アルミニウム、トリ
クロロ酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、クエン酸
アルミニウム、サリチル酸アルミニウムなどのカルボン
酸塩、塩化アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化
塩化アルミニウム、炭酸アルミニウム、リン酸アルミニ
ウム、ホスホン酸アルミニウムなどの無機酸塩、アルミ
ニウムメトキサイド、アルミニウムエトキサイド、アル
ミニウムn-プロポキサイド、アルミニウムiso-プロポキ
サイド、アルミニウムn-ブトキサイド、アルミニウムt
−ブトキサイドなどアルミニウムアルコキサイド、アル
ミニウムアセチルアセトネート、アルミニウムアセチル
アセテート、アルミニウムエチルアセトアセテート、ア
ルミニウムエチルアセトアセテートジiso-プロポキサイ
ドなどのアルミニウムキレート化合物、トリメチルアル
ミニウム、トリエチルアルミニウムなどの有機アルミニ
ウム化合物およびこれらの部分加水分解物、酸化アルミ
ニウム、金属アルミニウムなどが挙げられる。これらの
うちカルボン酸塩、無機酸塩およびキレート化合物が好
ましく、これらの中でもさらに酢酸アルミニウム、塩化
アルミニウム、水酸化アルミニウム、水酸化塩化アルミ
ニウムおよびアルミニウムアセチルアセトネートがとく
に好ましい。
ては、得られるポリエステルのジカルボン酸や多価カル
ボン酸などのカルボン酸成分の全構成ユニットのモル数
に対して5×10-7〜0.01モルが好ましく、更に好ましく
は1×10-6〜0.005モルである。
部を同一分子内に有するリン化合物としては、フェノー
ル構造を有するリン化合物であれば特に限定はされない
が、フェノール部を同一分子内に有する、ホスホン酸系
化合物、ホスフィン酸系化合物、ホスフィンオキサイド
系化合物、亜ホスホン酸系化合物、亜ホスフィン酸系化
合物、ホスフィン系化合物からなる群より選ばれる一種
または二種以上の化合物を用いると触媒活性の向上効果
が大きく好ましい。これらの中でも、一種または二種以
上のフェノール部を同一分子内に有するホスホン酸系化
合物を用いると触媒活性の向上効果がとくに大きく好ま
しい。
ィン酸系化合物、ホスフィンオキサイド系化合物、亜ホ
スホン酸系化合物、亜ホスフィン酸系化合物、ホスフィ
ン系化合物とは、それぞれ下記式(4)〜(9)で表さ
れる構造を有する化合物のことを言う。
るホスホン酸系化合物としては、例えば、p−ヒドロキ
シフェニルホスホン酸、p−ヒドロキシフェニルホスホ
ン酸ジメチル、p−ヒドロキシフェニルホスホン酸ジエ
チル、p−ヒドロキシフェニルホスホン酸ジフェニル、
などが挙げられる。本発明のフェノール部を同一分子内
に有するホスフィン酸系化合物としては、例えば、ビス
(p−ヒドロキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(p−
ヒドロキシフェニル)ホスフィン酸メチル、ビス(p−
ヒドロキシフェニル)ホスフィン酸フェニル、p−ヒド
ロキシフェニルフェニルホスフィン酸、p−ヒドロキシ
フェニルフェニルホスフィン酸メチル、p−ヒドロキシ
フェニルフェニルホスフィン酸フェニル、p−ヒドロキ
シフェニルホスフィン酸、p−ヒドロキシフェニルホス
フィン酸メチル、p−ヒドロキシフェニルホスフィン酸
フェニル、および下記式(4)〜(7)で表される化合
物などが挙げられる。本発明のフェノール部を同一分子
内に有するホスフィンオキサイド系化合物としては、例
えば、ビス(p−ヒドロキシフェニル)ホスフィンオキ
サイド、トリス(p−ヒドロキシフェニル)ホスフィン
オキサイド、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メチルホ
スフィンオキサイドなどが挙げられる。また、本発明の
重縮合触媒を構成するフェノール部を同一分子内に有す
るリン化合物としては、下記一般式(1)〜(3)で表
される化合物を用いると特に触媒活性が向上するため好
ましい。
を含む炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基またはハロ
ゲン基またはアルコキシル基またはアミノ基などの置換
基およびフェノール部を含む炭素数1〜50の炭化水素
基を表す。R4,R5,R6はそれぞれ独立に水素、炭素数1〜
50の炭化水素基、水酸基またはハロゲン基またはアル
コキシル基またはアミノ基などの置換基を含む炭素数1
〜50の炭化水素基を表す。R2,R3はそれぞれ独立に水
素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基またはアルコ
キシル基などの置換基を含む炭素数1〜50の炭化水素
基を表す。ただし、炭化水素基は分岐構造やシクロヘキ
シル等の脂環構造やフェニルやナフチル等の芳香環構造
を含んでいてもよい。R2とR4の末端どうしは結合してい
てもよい。)
るリン化合物としては、例えば、p−ヒドロキシフェニ
ルホスホン酸、p−ヒドロキシフェニルホスホン酸ジメ
チル、p−ヒドロキシフェニルホスホン酸ジエチル、p
−ヒドロキシフェニルホスホン酸ジフェニル、ビス(p
−ヒドロキシフェニル)ホスフィン酸、ビス(p−ヒド
ロキシフェニル)ホスフィン酸メチル、ビス(p−ヒド
ロキシフェニル)ホスフィン酸フェニル、p−ヒドロキ
シフェニルフェニルホスフィン酸、p−ヒドロキシフェ
ニルフェニルホスフィン酸メチル、p−ヒドロキシフェ
ニルフェニルホスフィン酸フェニル、p−ヒドロキシフ
ェニルホスフィン酸、p−ヒドロキシフェニルホスフィ
ン酸メチル、p−ヒドロキシフェニルホスフィン酸フェ
ニル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)ホスフィンオキ
サイド、トリス(p−ヒドロキシフェニル)ホスフィン
オキサイド、ビス(p−ヒドロキシフェニル)メチルホ
スフィンオキサイド、および下記式(10)〜(13)
で表される化合物などが挙げられる。これらのうちで、
下記式(12)で表される化合物およびp−ヒドロキシ
フェニルホスホン酸ジメチルがとくに好ましい。
220(三光株式会社製)があり、使用可能である。
るリン化合物をポリエステルの重合時に添加することに
よってアルミニウム化合物の触媒活性が向上するととも
に、重合したポリエステルの熱安定性も向上する。
るリン化合物の使用量としては、得られるポリエステル
のジカルボン酸や多価カルボン酸などのカルボン酸成分
の全構成ユニットのモル数に対して5×10-7〜0.01モル
が好ましく、更に好ましくは1×10-6〜0.005モルであ
る。
合物およびフェノール部を同一分子内に有するリン化合
物に加えて、アルカリ金属またはそれらの化合物あるい
はアルカリ土類金属またはそれらの化合物からなる群よ
り選ばれる一種もしくは二種以上の金属または金属化合
物を共存することにより、触媒活性をさらに向上するこ
とができるので好ましい。
並びにアルカリ土類金属及びそれらの化合物としては、
アルカリ金属及びアルカリ土類金属の他に、Li,Na,K,R
b,Cs,Be,Mg,Ca,Sr,Baから選ばれる一種もしくは二種以
上の化合物であれば特に限定はされないが、例えば、こ
れらの金属のギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、蓚酸な
どの飽和脂肪族カルボン酸塩、アクリル酸、メタクリル
酸などの不飽和脂肪族カルボン酸塩、安息香酸などの芳
香族カルボン酸塩、トリクロロ酢酸などのハロゲン含有
カルボン酸塩、乳酸、クエン酸、サリチル酸などのヒド
ロキシカルボン酸塩、炭酸、硫酸、硝酸、リン酸、ホス
ホン酸、炭酸水素、リン酸水素、硫酸水素、亜硫酸、チ
オ硫酸、塩酸、臭化水素酸、塩素酸、臭素酸などの無機
酸塩、1-プロパンスルホン酸、1-ペンタンスルホン酸、
ナフタレンスルホン酸などの有機スルホン酸塩、ラウリ
ル硫酸などの有機硫酸塩、メトキシ、エトキシ、n-プロ
ポキシ、iso-プロポキシ、n-ブトキシ、tert−ブトキ
シなどのアルコキサイド、アセチルアセトネートなどの
キレート化合物、水素化物、酸化物、水酸化物などが挙
げられる。これらのアルカリ金属及びそれらの化合物並
びにアルカリ土類金属及びそれらの化合物のうち、水酸
化物等のアルカリ性の強いものを用いる場合、これらは
エチレングリコール等のジオールもしくはアルコール等
の有機溶媒に溶解しにくい傾向があるため、水溶液で重
合系に添加しなければならず重合工程上問題となる。さ
らに、水酸化物等のアルカリ性の強いものを用いた場
合、重合時にポリエステルが加水分解等の副反応を受け
易くなるとともに、重合したポリエステルは着色し易く
なる傾向があり、耐加水分解性も低下する傾向がある。
従って、本発明のアルカリ金属及びそれらの化合物並び
にアルカリ土類金属及びそれらの化合物として好適なも
のは、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の飽和脂肪族
カルボン酸塩、不飽和脂肪族カルボン酸塩、芳香族カル
ボン塩、ハロゲン含有カルボン酸塩、ヒドロキシカルボ
ン酸塩、硫酸、硝酸、リン酸、ホスホン酸、リン酸水
素、硫酸水素、亜硫酸、チオ硫酸、塩酸、臭化水素酸、
塩素酸、臭素酸から選ばれる無機酸塩、有機スルホン酸
塩、有機硫酸塩、キレート化合物、および酸化物であ
る。これらの中でもさらに、取り扱い易さや入手のし易
さ等の観点から、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の
飽和脂肪族カルボン酸塩、とくにアルカリ金属及びアル
カリ土類金属の酢酸塩が好ましい。
びにアルカリ土類金属及びそれらの化合物の使用量とし
ては、得られるポリエステルのジカルボン酸や多価カル
ボン酸などのカルボン酸成分の全構成ユニットのモル数
に対して1×10-6〜0.1モルの範囲であることが好まし
く、更に好ましくは5×10-6〜0.05モルの範囲であるこ
とである。
公知の方法で行うことができる。例えば、PETを製造す
る場合は、テレフタル酸とエチレングリコールとのエス
テル化後、重縮合する方法、もしくは、テレフタル酸ジ
メチルなどのテレフタル酸のアルキルエステルとエチレ
ングリコールとのエステル交換反応を行った後、重縮合
する方法のいずれの方法でも行うことができる。また、
重合の装置は、回分式であっても、連続式であってもよ
い。
ステル化反応およびエステル交換反応にも触媒活性を有
する。テレフタル酸ジメチルなどのジカルボン酸のアル
キルエステルとエチレングリコールなどのグリコールと
のエステル交換反応は、通常亜鉛などのエステル交換触
媒の存在下で行われるが、これらの触媒の代わりかもし
くはこれらの触媒と共存して本発明の触媒を用いること
もできる。また、本発明の触媒は、溶融重合のみならず
固相重合や溶液重合においても触媒活性を有する。
反応の開始直前が望ましいが、エステル化反応もしくは
エステル交換反応の開始前および反応途中の任意の段階
で反応系に添加することもできる。とくに、アルミニウ
ム化合物は重縮合反応の開始直前に添加することが好ま
しい。
もしくはニート状であってもよいし、エチレングリコー
ルなどの溶媒のスラリー状もしくは溶液であってもよ
く、特に限定されない。また、アルミニウム化合物とフ
ェノール部を同一分子内に有するリン化合物とを予めニ
ート状もしくはエチレングリコールなどの溶媒中で混合
したものを添加してもよいし、これらを別々に添加して
もよい。また、アルミニウム化合物とフェノール部を同
一分子内に有するリン化合物を同じ添加時期に添加して
もよいし、これらを別々の添加時期に添加してもよい。
また、アルミニウム化合物とフェノール部を同一分子内
に有するリン化合物と、アルカリ金属及びそれらの化合
物並びにアルカリ土類金属及びそれらの化合物とを予め
混合したものを添加してもよいし、これらを別々に添加
してもよい。また、これらを同じ添加時期に添加しても
よいし、これらを別々の添加時期に添加してもよい。
重合する際には、アンチモン化合物やゲルマニウム化合
物を併用してもよい。ただし、アンチモン化合物として
は重合して得られるポリエステルに対してアンチモン原
子として50ppm以下の量で添加することが好ましい。よ
り好ましくは30ppm以下の量で添加することである。ア
ンチモンの添加量を50ppm以上にすると、金属アンチモ
ンの析出が起こり、ポリエステルに黒ずみや異物が発生
するため好ましくない。ゲルマニウム化合物としては重
合して得られるポリエステル中にゲルマニウム原子とし
て20ppm以下の量で添加することが好ましい。より好ま
しくは10ppm以下の量で添加することである。ゲルマニ
ウムの添加量を20ppm以上にするとコスト的に不利とな
るため好ましくない。
ては、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酢酸アン
チモン、アンチモングリコキサイドなどが挙げられ、こ
れらのうち三酸化アンチモンが好ましい。また、ゲルマ
ニウム化合物としては、二酸化ゲルマニウム、四塩化ゲ
ルマニウムなどが挙げられ、これらのうち二酸化ゲルマ
ニウムが好ましい。
スズ化合物、コバルト化合物などの他の重合触媒をポリ
エステルの熱安定性および色調を損なわない範囲で共存
させることが可能である。
ン酸を含む多価カルボン酸およびこれらのエステル形成
性誘導体から選ばれる一種または二種以上とグリコール
を含む多価アルコールから選ばれる一種または二種以上
とから成るもの、またはヒドロキシカルボン酸およびこ
れらのエステル形成性誘導体から成るもの、または環状
エステルから成るものをいう。
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン
酸、ドデカンジカルボン酸、 テトラデカンジカルボン
酸、ヘキサデカンジカルボン酸、1,3ーシクロブタン
ジカルボン酸、1,3ーシクロペンタンジカルボン酸、
1,2ーシクロヘキサンジカルボン酸、1,3ーシクロヘ
キサンジカルボン酸、1,4ーシクロヘキサンジカルボン
酸、2,5ーノルボルナンジカルボン酸、ダイマー酸な
どに例示される飽和脂肪族ジカルボン酸またはこれらの
エステル形成性誘導体、フマル酸、マレイン酸、イタコ
ン酸などに例示される不飽和脂肪族ジカルボン酸または
これらのエステル形成性誘導体、オルソフタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、5ー(アルカリ金属)スルホ
イソフタル酸、ジフェニン酸、1,3ーナフタレンジカ
ルボン酸、1,4ーナフタレンジカルボン酸、1,5ーナ
フタレンジカルボン酸、2,6ーナフタレンジカルボン
酸、2,7ーナフタレンジカルボン酸、4、4’ービフ
ェニルジカルボン酸、4、4’ービフェニルスルホンジ
カルボン酸、4、4’ービフェニルエーテルジカルボン
酸、1,2ービス(フェノキシ)エタンーp,p’ージカ
ルボン酸、パモイン酸、アントラセンジカルボン酸など
に例示される芳香族ジカルボン酸またはこれらのエステ
ル形成性誘導体が挙げられ、これらのジカルボン酸のう
ちテレフタル酸およびナフタレンジカルボン酸とくに
2,6ーナフタレンジカルボン酸が好ましい。
として、エタントリカルボン酸、プロパントリカルボン
酸、ブタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、トリメ
リット酸、トリメシン酸、3、4、3’、4’ービフェ
ニルテトラカルボン酸、およびこれらのエステル形成性
誘導体などが挙げられる。
1、2ープロピレングリコール、1、3ープロピレング
リコール、ジエチレングリ コール、トリエチレングリ
コール、1、2ーブチレングリコール、1、3ーブチレ
ングリコール、2、3ーブチレングリコール、1,4ー
ブチレングリコール、1、5ーペンタンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、1,6ーヘキサンジオー ル、1,
2ーシクロヘキサンジオール、1,3ーシクロヘキサン
ジオール、1,4ーシクロヘキサンジオール、1,2ーシ
クロヘキサンジメタノール、1,3ーシクロヘキサンジ
メタノール、1,4ーシクロヘキサンジメタノール、1,
4ーシクロヘキサンジエタノール、1,10ーデカメチ
レングリコール、1、12ードデカンジオール、ポリエ
チレングリコール、ポリトリメチレングリコール、ポリ
テトラメチレングリコールなどに例示される脂肪族グリ
コール、ヒドロキノン、4, 4’ージヒドロキシビスフ
ェノール、1,4ービス(βーヒドロキシエトキシ)ベ
ン ゼン、1,4ービス(βーヒドロキシエトキシフェニ
ル)スルホン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)エーテ
ル、ビス(p−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス
(p−ヒドロキシフェニル)メタン、1、2ービス(p
−ヒドロキシフェニル)エタン、ビスフェノールA、ビ
スフェノールC、2,5ーナフタレンジオール、これら
のグリコールにエチレンオキシドが付加したグリコー
ル、などに例示される芳香族グリコールが挙げられ、こ
れらのグリコールのうちエチレングリコールおよび1,
4ーブチレングリコールが好ましい。
して、トリメチロールメタン、トリメチロールエタン、
トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、グリ
セロール、ヘキサントリオールなどが挙げられる。
エン酸、リンゴ酸、酒石酸、ヒドロキシ酢酸、3ーヒド
ロキシ酪酸、p−ヒドロキシ安息香酸、pー( 2ーヒ
ドロキシエトキシ)安息香酸、4ーヒドロキシシクロヘ
キサンカルボン酸、またはこれらのエステル形成性誘導
体などが挙げられる。
ン、β-プロピオラクトン、β-メチル-β-プロピオラク
トン、δ-バレロラクトン、グリコリド、ラクチドなど
が挙げられる。
ン系化合物を共重合成分として含むことができる。リン
系化合物としては二官能性リン系化合物が好ましく、例
えば、フェニルホスホン酸ジメチル、フェニルホスホン
酸ジフェニル、(2-カルボキシルエチル)メチルホスフ
ィン酸、(2-カルボキシルエチル)フェニルホスフィン
酸、(2-メトキシカルボキシルエチル)フェニルホスフ
ィン酸メチル、(4-メトキシカルボニルフェニル)フェ
ニルホスフィン酸メチル、[2-(β-ヒドロキシエトキシ
カルボニル)エチル]メチルホスフィン酸のエチレング
リコールエステル、(1,2-ジカルボキシエチル)ジメチ
ルホスフィンオキサイド、9,10-ジヒドロ-10-オキサ-
(2,3-カルボキシプロピル)-10-ホスファフェナンスレ
ン-10-オキサイドなどが挙げられる。これらのリン系化
合物を共重合成分として含むことで、得られるポリエス
テルの難燃性等を向上させることが可能である。
ン酸のエステル形成性誘導体としては、これらのアルキ
ルエステル、酸クロライド、酸無水物などが挙げられ
る。
酸成分がテレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体
もしくはナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形
成性誘導体であり、主たるグリコール成分がアルキレン
グリコールであるポリエステルが好ましい。主たる酸成
分がテレフタル酸またはそのエステル形成性誘導体もし
くはナフタレンジカルボン酸またはそのエステル形成性
誘導体であるポリエステルとは、全酸成分に対してテレ
フタル酸またはそのエステル形成性誘導体とナフタレン
ジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導体を合計し
て70モル%以上含有するポリエステルであることが好ま
しく、より好ましくは80モル%以上含有するポリエステ
ルであり、さらに好ましくは90モル%以上含有するポリ
エステルである。主たるグリコール成分がアルキレング
リコールであるポリエステルとは、全グリコール成分に
対してアルキレングリコールを合計して70モル%以上含
有するポリエステルであることが好ましく、より好まし
くは80モル%以上含有するポリエステルであり、さらに
好ましくは90モル%以上含有するポリエステルである。
ここで言うアルキレングリコールは、分子鎖中に置換基
や脂環構造を含んでいても良い。
酸またはそのエステル形成性誘導体としては、1,3ー
ナフタレンジカルボン酸、1,4ーナフタレンジカルボ
ン酸、1,5ーナフタレンジカルボン酸、2,6ーナフタ
レンジカルボン酸、2,7ーナフタレンジカルボン酸、
またはこれらのエステル形成性誘導体が好ましい。
としては、エチレングリコール、1、2ープロピレング
リコール、1、3ープロピレングリコール、1、2ーブ
チレングリコール、1、3ーブチレングリコール、2、
3ーブチレングリコール、1,4ーブチレングリコー
ル、1、5ーペンタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,6ーヘキサンジオー ル、1,2ーシクロヘキサ
ンジオール、1,3ーシクロヘキサンジオール、1,4ー
シクロヘキサンジオール、1,2ーシクロヘキサンジメ
タノール、1,3ーシクロヘキサンジメタノール、1,4
ーシクロヘキサンジメタノール、1,4ーシクロヘキサ
ンジエタノール、1,10ーデカメチレングリコール、
1、12ードデカンジオール等があげられる。これらは
同時に2種以上を使用しても良い。
またはそのエステル形成性誘導体、ナフタレンジカルボ
ン酸またはそのエステル形成性誘導体以外の酸成分とし
て蓚酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン
酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン
酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、 テ
トラデカンジカルボン酸、ヘキサデカンジカルボン酸、
1,3ーシクロブタンジカルボン酸、1,3ーシクロペン
タンジカルボン酸、1,2ーシクロヘキサンジカルボン
酸、1,3ーシクロヘキサンジカルボン酸、1,4ーシク
ロヘキサンジカルボン酸、2,5ーノルボルナンジカル
ボン酸、ダイマー酸などに例示される飽和脂肪族ジカル
ボン酸またはこれらのエステル形成性誘導体、フマル
酸、マレイン酸、イタコン酸などに例示される不飽和脂
肪族ジカルボン酸またはこれらのエステル形成性誘導
体、オルソフタル酸、イソフタル酸、5ー(アルカリ金
属)スルホイソフタル酸、ジフェニン酸、4、4’ービ
フェニルジカルボン酸、4、4’ービフェニルスルホン
ジカルボン酸、4、4’ービフェニルエーテルジカルボ
ン酸、1,2ービス(フェノキシ)エタンーp,p’ージ
カルボン酸、パモイン酸、アントラセンジカルボン酸な
どに例示される芳香族ジカルボン酸またはこれらのエス
テル形成性誘導体、エタントリカルボン酸、プロパント
リカルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、ピロメリット
酸、トリメリット酸、トリメシン酸、3、4、3’、
4’ービフェニルテトラカルボン酸などに例示される多
価カルボン酸およびこれらのエステル形成性誘導体など
を共重合成分として含むことができる。また、乳酸、ク
エン酸、リンゴ酸、酒石酸、ヒドロキシ酢酸、3ーヒド
ロキシ酪酸、p−ヒドロキシ安息香酸、pー( 2ーヒ
ドロキシエトキシ)安息香酸、4ーヒドロキシシクロヘ
キサンカルボン酸などに例示されるヒドロキシカルボン
酸またはそのエステル形成性誘導体を含むこともでき
る。また、ε-カプロラクトン、β-プロピオラクトン、
β-メチル-β-プロピオラクトン、δ-バレロラクトン、
グリコリド、ラクチドなどに例示される環状エステルを
含むこともできる。
リコール以外のグリコール成分として、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコ
ール、ポリトリメチレングリコール、ポリテトラメチレ
ングリコールなどに例示される脂肪族グリコール、ヒド
ロキノン、4, 4’ージヒドロキシビスフェノール、
1,4ービス(βーヒドロキシエトキシ)ベンゼン、1,
4ービス(βーヒドロキシエトキシフェニル)スルホ
ン、ビス(p−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス
(p−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(p−ヒド
ロキシフェニル)メタン、1、2ービス(p−ヒドロキ
シフェニル)エタン、ビスフェノールA、ビスフェノー
ルC、2,5ーナフタレンジオール、これらのグリコー
ルにエチレンオキシドが付加したグリコール、などに例
示される芳香族グリコール、トリメチロールメタン、ト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタ
エリスリトール、グリセロール、ヘキサントリオールな
どに例示される多価アルコールなどを共重合成分として
含むことができる。
ン系化合物を共重合成分として含むことができる。リン
系化合物としては二官能性リン系化合物が好ましく、例
えば、フェニルホスホン酸ジメチル、フェニルホスホン
酸ジフェニル、(2-カルボキシルエチル)メチルホスフ
ィン酸、(2-カルボキシルエチル)フェニルホスフィン
酸、(2-メトキシカルボキシルエチル)フェニルホスフ
ィン酸メチル、(4-メトキシカルボニルフェニル)フェ
ニルホスフィン酸メチル、[2-(β-ヒドロキシエトキシ
カルボニル)エチル]メチルホスフィン酸のエチレング
リコールエステル、(1,2-ジカルボキシエチル)ジメチ
ルホスフィンオキサイド、9,10-ジヒドロ-10-オキサ-
(2,3-カルボキシプロピル)-10-ホスファフェナンスレ
ン-10-オキサイドなどが挙げられる。これらのリン系化
合物を共重合成分として含むことで、得られるポリエス
テルの難燃性等を向上させることが可能である。
ンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
プロピレンテレフタレート、ポリ(1,4ーシクロヘキサ
ンジメチレンテレフタレート)、ポリエチレンナフタレ
ート、ポリブチレンナフタレート、ポリプロピレンナフ
タレートおよびこれらの共重合体が好ましく、これらの
うちポリエチレンテレフタレートおよびこの共重合体が
特に好ましい。
系、アミン系等の安定剤やフェノール系、芳香族アミン
系等の酸化防止剤を含むことができ、これらを一種もし
くは二種以上含有することによってポリエステルの熱安
定性を高めることなどができる。
リメチルホスフェート等のリン酸エステル、亜リン酸、
トリフェニルホスファイト、トリス(2,4-ジ-tert-ブチ
ルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4-ジ-tert-
ブチルフェニル)4,4'-ビフェニレンジホスファイト等
の亜リン酸エステル、ジステアリルペンタエリスリトー
ルジホスファイト等の亜ホスホン酸エステル、メチルホ
スホン酸、フェニルホスホン酸等のホスホン酸ならびに
ホスホン酸のモノあるいはジアルキルエステルなどが挙
げられる。
キス-[メチル-3-(3',5'-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]メタン、4,4'-ブチリデンビ
ス-(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、1,3,5-トリ
メチル-2,4,6-トリス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキ
シベンジル)ベンゼン、チオジエチレンービス[3-(3,5-
ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]などが挙げられる。
合物等の青み付け剤、有機系、無機系、および有機金属
系のトナー、ならびに蛍光増白剤などを含むことがで
き、これらを一種もしくは二種以上含有することによっ
て、ポリエステルの黄み等の着色を抑えることができ
る。
合体や安定剤、酸化防止剤、制電剤、消泡剤、染色性改
良剤、染料、顔料、艶消剤、その他の添加剤が含有され
ていてもよい。
明はもとよりこれらの実施例に限定されるものではな
い。なお、各実施例および比較例においてポリエステル
の固有粘度(IV)は次のようにして測定した。フェノー
ル / 1,1,2,2-テトラクロロエタンの 6 / 4 混合溶媒
(重量比)を用いて、温度30℃で測定した。
テレフタレートに対し、触媒として、塩化アルミニウム
の3g/lエチレングリコール溶液をポリエステル中の酸成
分に対してアルミニウムとして0.015mol%加え、次いで
前記した式(12)で表される化合物(化合物A)をポ
リエステル中の酸成分に対して0.01mol%加えて、常圧に
て245℃で10分間攪拌した。次いで50分を要して275℃ま
で昇温しつつ反応系の圧力を徐々に下げて0.1mmHgとし
てさらに同温同圧で3時間重縮合反応を行った。得られ
たポリマーの物性値を表1に示す。化合物Aは、三光株式
会社製SANKO-220を用いた。
を変更したこと以外は実施例1と全く同様にしてポリエ
ステルを重合した。得られたポリマーの物性値を表1に
示す。表中、化合物Aとは前記した式(12)で表され
る化合物、化合物Bとはp−ヒドロキシフェニルホスホ
ン酸ジメチルのことをそれぞれ指す。化合物Aは、三光
株式会社製SANKO-220を用いた。金属触媒の添加量は金
属原子としての添加量である。
ンをアンチモン原子としてポリエステル中の酸成分に対
して0.05mol%添加して、実施例1と同様にしてポリエス
テルを重合した。得られたポリマーの物性値を表1に示
す。
ンをアンチモン原子としてポリエステル中の酸成分に対
して0.05mol%添加して、次いで前記した式(12)で表
される化合物(化合物A)をポリエステル中の酸成分に
対して0.01mol%加えて、実施例1と同様にしてポリエス
テルを重合した。得られたポリマーの物性値を表1に示
す。化合物Aは、三光株式会社製SANKO-220を用いた。
るリン化合物をアンチモン化合物と共存して用いても、
アンチモン化合物の触媒活性は影響を受けないが、該フ
ェノール部を同一分子内に有するリン化合物を本発明の
アルミニウム化合物と共存して用いると、もともと触媒
活性に劣っていたアルミニウム化合物の触媒活性が大幅
に向上し、アンチモン化合物と同等の触媒活性をもつよ
うになる。
の新規の重縮合触媒、およびこれを用いて製造されたポ
リエステルならびにポリエステルの製造方法が提供され
る。本発明のポリエステルは、衣料用繊維、産業資材用
繊維、各種フィルム、シート、ボトルやエンジニアリン
グプラスチックなどの各種成形物、および塗料や接着剤
などへの応用が可能である。
Claims (9)
- 【請求項1】アルミニウム化合物と、フェノール部を同
一分子内に有するリン化合物とからなるポリエステル重
合触媒。 - 【請求項2】フェノール部を同一分子内に有するリン化
合物が、ホスホン酸系化合物、ホスフィン酸系化合物、
ホスフィンオキサイド系化合物、亜ホスホン酸系化合
物、亜ホスフィン酸系化合物、ホスフィン系化合物から
なる群より選ばれる一種または二種以上の化合物である
請求項1記載のポリエステル重合触媒。 - 【請求項3】フェノール部を同一分子内に有するリン化
合物が、一種または二種以上のホスホン酸系化合物であ
る請求項1記載のポリエステル重合触媒。 - 【請求項4】フェノール部を同一分子内に有するリン化
合物が、下記一般式(1)〜(3)で表される化合物か
らなる群より選ばれる一種または二種以上である請求項
1記載のポリエステル重合触媒。 【化1】 【化2】 【化3】 (式(1)〜(3)中、R1はフェノール部を含む炭素数
1〜50の炭化水素基、水酸基またはハロゲン基または
アルコキシル基またはアミノ基およびフェノール部を含
む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。R4,R5,R6はそれ
ぞれ独立に水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸基
またはハロゲン基またはアルコキシル基またはアミノ基
を含む炭素数1〜50の炭化水素基を表す。R2,R3はそ
れぞれ独立に水素、炭素数1〜50の炭化水素基、水酸
基またはアルコキシル基を含む炭素数1〜50の炭化水
素基を表す。ただし、炭化水素基は分岐構造や脂環構造
や芳香環構造を含んでいてもよい。R2とR4の末端どうし
は結合していてもよい。) - 【請求項5】アルカリ金属及びそれらの化合物並びにア
ルカリ土類金属及びそれらの化合物からなる群より選ば
れる一種もしくは二種以上を共存することを特徴とする
請求項1〜4のいずれかに記載のポリエステル重合触
媒。 - 【請求項6】請求項1〜5のいずれかに記載の触媒を用
いて製造されたポリエステル。 - 【請求項7】ポリエステルを製造する際に、請求項1〜
5のいずれかに記載の触媒を用いることを特徴とするポ
リエステルの製造方法。 - 【請求項8】ポリエステルを製造する際に、アンチモン
化合物をアンチモン原子としてポリエステルに対して50
ppm以下の量で添加することを特徴とする請求項7記載
のポリエステルの製造方法。 - 【請求項9】ポリエステルを製造する際に、ゲルマニウ
ム化合物をゲルマニウム原子としてポリエステルに対し
て20ppm以下の量で添加することを特徴とする請求項7
記載のポリエステルの製造方法。
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