JP2001162800A - 液体吐出方法および液体吐出ヘッド - Google Patents

液体吐出方法および液体吐出ヘッド

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JP2001162800A
JP2001162800A JP35155099A JP35155099A JP2001162800A JP 2001162800 A JP2001162800 A JP 2001162800A JP 35155099 A JP35155099 A JP 35155099A JP 35155099 A JP35155099 A JP 35155099A JP 2001162800 A JP2001162800 A JP 2001162800A
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Fumi Yoshihira
文 吉平
Kiyomitsu Kudo
清光 工藤
Hiroshi Sugitani
博志 杉谷
Toshio Kashino
俊雄 樫野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐出液と発泡液とを分離する構成で、発泡圧
による力が液流路上流側に逃げるのを抑制し、吐出効率
を向上させる。 【解決手段】 発熱体2の発熱で生じた気泡6による圧
力が、可動部材10と可動分離膜5を変位させる。可動
部材10は気泡6の圧力を主に下流側へ向かうように制
御し、可動分離膜5は第1の液流路3側に向けて変位
し、第1の液流路3内の吐出液に加圧し吐出させる。可
動部材10に圧力の方向が規制されるため、可動分離膜
5は下流側に大きく変形し、第1の液流路3内の吐出液
の吐出効率が向上する。上流方向へ向かって移動し吐出
に寄与しない吐出液量は少ない。気泡6の収縮時には、
変位状態の可動部材10および可動分離膜5が初期状態
に復帰しようと第2の液流路4に向かって変位するた
め、第2の液流路内4の空間が狭くなり、発泡液の充填
量が少量ですみリフィルが速くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギー等に
よる気泡の発生を利用して、所望の液体を吐出する液体
吐出方法および液体吐出ヘッドに関し、特に、気泡の発
生を利用して変形する可動分離膜を用いる液体吐出方法
および液体吐出ヘッドに関する。
【0002】なお、本発明における「記録」とは、文字
や図形等のように意味を持つ画像を被記録媒体に対して
付与することだけでなく、パターン等のように意味を持
たない画像を付与することをも意味するものである。
【0003】
【従来の技術】熱等のエネルギーをインクに与えること
で、インクに急峻な体積変化を伴う状態変化(気泡の発
生など)を生じさせ、この状態変化に基づく作用によっ
て吐出口からインクを吐出し、これを被記録媒体上に付
着させて画像形成を行なうインクジェット記録方法、い
わゆるバブルジェット記録方法が従来から知られてい
る。このバブルジェット記録方法を採用した記録装置
は、特公昭61−59911号公報や特公昭61−59
914号公報に開示されているように、インクを吐出す
るための吐出口と、この吐出口に連通するインク流路
と、インク流路内に配されたインクを吐出するためのエ
ネルギー発生手段としての発熱体(気泡発生手段)とが
設けられている構成が一般的である。
【0004】上記のような記録方法によれば、品位の高
い画像を高速、低騒音で記録することができるととも
に、この記録方法を行うヘッドはインクを吐出するため
の吐出口を高密度に配置することができるため、小型の
装置で高解像度の画像記録が可能である。さらに、カラ
ー画像をも容易に得ることができるなど、バブルジェッ
ト記録方法は多くの優れた点を有している。このため、
このバブルジェット記録方法は近年、プリンター、複写
機、ファクシミリ等の多くのオフィス機器に利用されて
おり、さらに、捺染装置等の産業用システムにまで利用
されるようになってきている。
【0005】一方、従来のバブルジェット記録方法にお
いては、発熱体がインクに接した状態で加熱を繰り返す
ため、発熱体の表面にインクの焦げによる堆積物が発生
する場合があった。また、吐出すべき液体として、熱に
よって劣化しやすい液体を用いる場合や、十分に発泡が
得られにくい液体を用いる場合は、前述したような発熱
体による直接加熱気泡形成では良好な液体吐出が行われ
ない場合もある。
【0006】これに対して、特開昭55−81172号
公報および特公平10−052912号公報には、発泡
液と吐出液とを分離する可撓性の分離膜を設け、2系統
の流路を形成した構成が開示されている。これは、発泡
液を熱エネルギーによって発泡させ、その発泡に伴う圧
力を分離膜を介して間接的に吐出液に作用させ、その結
果、吐出液を吐出口から吐出する方法を提案するもので
ある。この公報に記載の構成では可撓性の分離膜がノズ
ルの一部のみに設けられているが、これに対して、ヘッ
ド全体を上下に分離する大きな分離膜を設ける構成が、
特開昭59−26270号公報に開示されている。この
大きな分離膜は、流路を形成する2つの板部材に挟持さ
れることによって、2つの液路内の液体が互いに混合さ
れないようにするものである。
【0007】他方、発泡液自体の発泡特性を向上させる
ために、比較的低沸点の液体を発砲液として用いる構成
(特開平5−229122号公報に開示)や、導電性を
有する液体を発泡液として用いる構成(特開平4−32
9148号公報に開示)などが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような従来の分離膜を用いた液体吐出ヘッドは、発泡
液と吐出液とを分離した構成であり、熱エネルギーによ
る発泡液の気泡形成が全て液体吐出に寄与するわけでは
なく、また、吐出液に作用するエネルギーの一部は、必
ず分離膜を復帰させようとする反作用のために用いられ
る。このように、エネルギーの利用効率があまりよくな
いので、より吐出効率を向上させた液体吐出ヘッドが望
まれている。
【0009】そこで本発明の第1の目的は、可撓性の分
離膜により吐出液と発泡液とを完全に分離する構成にお
いて、発泡の圧力によって生じた力で可動性膜を変位さ
せて吐出液に圧力を伝達する際に、圧力が液流路の上流
側に逃げるのを抑制し、可動分離膜の変位を安定させる
ことにより、吐出効率、吐出安定性およびリフィル効率
に優れた液体吐出方法および液体吐出ヘッドを提供する
ことにある。
【0010】また、本発明の第2の目的は、気泡発生手
段(発熱体)上への堆積物の量を低減するとともに、吐
出液に対して熱的影響を与えず効率良く液体を吐出する
ことができる液体吐出方法および液体吐出ヘッドを提供
することにある。
【0011】また、本発明の第3の目的は、吐出液の粘
度や材質組成の制限が小さく選択自由度が大きい液体吐
出方法および液体吐出ヘッドを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、液体を吐出す
る吐出口に連通する第1の液流路と、液体に気泡を発生
させる気泡発生領域を含む第2の液流路と、第1の液流
路と第2の液流路とを互いに常に実質的に分離する可動
分離膜と、第2の液流路内に設けられ、気泡発生領域に
対向する可動部と固定部からなる変位可能な片持ち梁状
の可動部材とを少なくとも有する液体吐出ヘッドを用
い、気泡発生部での気泡の発生に基づく圧力によって、
可動部材を可動分離膜に向けて変位させ、可動部材の可
動部の変位に伴う可動分離膜の変形によって第2の液流
路内の液体に吐出エネルギーを付与して吐出させること
によって、吐出効率が向上できるものである。
【0013】特に、本発明者達は、本発明の液体吐出ヘ
ッドにおいて、吐出液として多様な液体が使用可能であ
り、同時に発泡液として常に低粘度の液体を使用できる
ということに着目した。つまり、発泡液中で動作する可
動部材は、吐出液によらず安定的に変位し、発泡パワー
の方向制御を行うことが可能であり、バック波を抑制し
た効率の良い安定的な吐出が可能になる。
【0014】前述のように構成された本発明において
は、気泡発生領域における気泡の発生および成長に伴っ
て、気泡発生領域上に設けられた可動部材が変位するこ
とで、圧力の作用する方向を下流側に集中させ、それに
より、可動分離膜が、第1の液流路側に変位する際、可
動分離膜の下流側部分が、該可動分離膜の上流側部分よ
りも大きく第1の液流路側に変位する。すなわち、気泡
の発生による圧力が第1の液流路の吐出口側に導かれる
ことで、第1の液流路内の液体が吐出口から効率良く吐
出される。
【0015】また、可動分離膜が、気泡発生領域と対向
する部分に、第1の液流路側に凹状をなす凹部を有する
ことが好ましい。この凹部の初期状態の容積が、最高変
位時に変形して逆に凸状となったときの凸部の体積より
も大きくなるようにすると、可動分離膜の変位量が一定
となり、ノズル毎にばらつきのない良好な吐出が行われ
る。
【0016】第1の液流路内にもう一つの可動部材を設
け、その自由端を気泡発生領域の上流側端部よりも下流
側に、支点(固定部)を自由端よりも上流側にそれぞれ
配置すると、第1の液流路内におけるバック波も制御さ
れるため、より吐出効率が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0018】(第1の実施形態)図1は、本実施形態の
液体吐出ヘッドの流路方向の断面図である。
【0019】本実施形態の液体吐出ヘッドは、図1に示
すように、天板15と素子基板16が積層された積層体
の端面にオリフィスプレート9が固着されており、両板
15,16間には後述する複数の第1および第2の液流
路3,4が設けられ、オリフィスプレート9には、板厚
方向に貫通する吐出口1が第1の液流路3に対応して設
けられている。従って、第1および第2の液流路3,4
と吐出口1とは同数設けられている。
【0020】この液体吐出ヘッドにおいては、吐出口1
に連通している第1の液流路3と、吐出口1に連通して
いない第2の液流路4とが、可撓性を有する可動分離膜
5により完全に分離されている。すなわち、天板15と
可動分離膜5との間に第1の液流路3が、可動分離膜5
と素子基板16との間に第2の液流路4が、それぞれ区
画形成されている。第1の液流路3には、第1の共通液
室143から供給される第1の液体(吐出液)が満たさ
れており、第2の液流路4には、発熱体(気泡発生手
段)2が配設され、この発熱体2の周囲が気泡発生領域
7となっており、発熱体2によって熱エネルギーを与え
られることにより発泡する第2の液体(発泡液)が満た
されている。また、第2の液流路4には、発泡液回収口
23が設けられており、一部しか図示されていないが、
第2の液流路4を含む発泡液の循環経路が構成されてい
る。
【0021】第1の液流路3と第2の液流路4との境界
には、第1の液流路3と第2の液流路4とを互いに分離
する可動分離膜5が設けられている。可動分離膜5の、
気泡発生領域7と対向する部分には、第1の液流路3側
に凹、第2の液流路4側に凸となる凹部8が設けられ、
その凹部8の両端は角部8aとなっている。この凹部8
の分だけ、可撓性の可動分離膜5の撓み変形量が大きく
とれる。また、可動分離膜5は、オリフィスプレート9
にしっかりと固定され、図示しないが上流側(図1右
側)でも両板15,16に固定され、それぞれの液流路
3,4内の液体が混ざり合うことはない。
【0022】第2の液流路4内には、発熱体2に対向的
に、一端支持の変位可能な梁状の可動部材10が設けら
れている。すなわち、可動部材10は、可動部と固定部
とからなり、可動部の先端を自由端10a、固定部の可
動部との境界位置を支点10bとする。また、図示しな
いが、素子基板16には、発熱体2に電気信号を供給す
るための電気回路が構成されている。
【0023】本発明は、可動部材10および可動分離膜
5の変位に着目して、発熱体2の表面に生じる気泡の成
長により、可動分離膜5の凹部8を第1の液流路3の吐
出口側に効率よく変位するようにした。以下、この液体
吐出ヘッドによる液体吐出方法について、図1(a)〜
(f)を順番に参照しながら説明する。
【0024】図1(a)に示す初期状態においては、第
1の液流路3内の吐出液が毛細管力によって吐出口1近
傍まで引き込まれている。なお本実施形態では、吐出口
1が発熱体2よりも液の流れの下流側に位置している。
【0025】この状態において、発熱体2(本実施形態
においては、40μm×115μmの矩形の電気熱変換
素子)に電気信号が印加されると、発熱体2が急速に発
熱し、気泡発生領域7の表面に接する発泡液が加熱され
発泡開始する(図1(b)参照)。この加熱発泡により
生じる気泡6は、米国特許第4,723,129号に記
載されているような膜沸騰現象に基づく気泡であり、発
熱体2の表面全域に一斉にきわめて高い圧力を伴って発
生するものである。このときに発生する圧力は、圧力波
となって第2の液流路4内の発泡液を伝搬し、可動部材
10と可動分離膜5に作用する。それにより、可動部材
10は素子基板16に固定された部分を支点として変位
し、気泡6の圧力が主に下流側へ向かうように制御す
る。それと同時に、効率よく下流側に向けられた圧力に
より、可動分離膜5の凹部8が、第1の液流路3側に向
けて変位して、第1の液流路3内の吐出液が加圧され吐
出口より突出し始める。ただし、凹部8の支点となる角
部8aは、可動分離膜5の変位にほとんど関与しない。
【0026】発熱体2の表面全体に発生した気泡6が急
速に成長していくと、膜状となる(図1(c)参照)。
発生初期のきわめて高い圧力による気泡6の膨張は、可
動部材10および可動分離膜5をさらに変形させ、それ
により、第1の液流路3内の吐出液の吐出口1からの突
出量が増大する。
【0027】図1(c)に示すように、可動部材10
が、気泡6の圧力が下流側へ向かうように制御するた
め、可動分離膜5は、初期の段階から、可動領域(凹部
8)のうち上流側部分よりも下流側部分の方が相対的に
大きく変位する。そのため、初期状態から第1の液流路
3内の吐出液が吐出口1へ向けて効率良く移動させられ
る。
【0028】その後、さらに気泡6が成長すると、図1
(c)の状態からさらに可動部材10および可動分離膜
5が変位し、可動分離膜5の角部8a付近を除いた凹部
8全体が第1の液流路3内に入り込むに至る(図1
(d)参照)。特に、可動領域(凹部8)の下流側部分
が上流側部分よりもさらに大きく吐出口1方向に変位す
ることにより、第1の液流路3内の吐出液が吐出口1方
向により強く加圧されて移動する。可動領域(凹部8)
の上流側部分の変位は小さいため、上流方向へ向かって
移動する吐出液の量は少ない。
【0029】その後、気泡6の最大体積を経て、気泡6
が収縮を開始する。吐出口1から突出していた吐出液の
表面張力よりも可動分離膜5を介して伝った圧力の方が
大きくなった時点で、吐出液の液滴が吐出口1から外部
の記録媒体(図示せず)に向かって吐出・飛翔する。そ
して、気泡6の成長が止まって体積の減少(消泡)が開
始すると、可動分離膜5の凹部8は変位前の初期位置に
戻り始める(図1(e)参照)。この消泡による負圧に
伴い発泡液の再充填(リフィル)が行われる。すなわ
ち、図示しない循環経路から第2の液流路4に発泡液が
流入してくる。このとき、変位状態にあった可動部材1
0および可動分離膜5の凹部8が復帰して第2の液流路
4に向かって変位するため、第2の液流路内4の空間は
狭くなり、発泡液の充填量が少量ですみ、リフィルは速
やかに完了する。このように、可動分離膜5の凹部8
が、気泡6の収縮とともに、変位しない角部8aがもた
らす自己復元力により、速やかに図1(f)に示す初期
状態に戻るため、第1の液流路3内のリフィルが促進さ
れる。また、凹部8の角部8aが、発泡による変位直後
のリバウンドを抑制する働きがあるため、凹部8は変位
直後直ちに初期状態に戻るので、高速駆動が可能とな
る。
【0030】また、駆動条件を高速にすることにより、
第2の液流路4に残留気泡が発生する可能性があるが、
可動部材10が初期状態に復帰しようとする下方への変
位により、第2の液流路4には発泡液回収口23に向う
流れが発生し、残留気泡が除去されやすい。
【0031】このように、本実施形態によると、吐出効
率とりわけ吐出速度を向上させることができるととも
に、吐出液のリフィルおよび吐出液滴の体積の安定化に
も効果的である。特に、発泡圧が上流側に作用して液体
吐出に寄与しないいわゆるバック波を可動部材10によ
り抑制することができるため、極めて効率のよい液体吐
出が可能になる。
【0032】また、本実施形態の構成によれば、吐出液
と発泡液とを別種の液体とすることができる。このた
め、従来、熱を加えても発泡が十分に行われにくく吐出
力が不十分であったポリエチレングリコール等の高粘度
の液体を第1の液流路3に供給して吐出液として用いる
ことができる。また、このとき、発泡が良好に行われる
液体(例えば粘度1〜2cp程度のエタノール:水=
4:6の混合液など)を第2の液流路4に供給して発泡
液として用いることで、それぞれの液体の特長をいかし
て吐出液の良好な吐出が行える。さらに、発泡液とし
て、熱を受けても発熱体の表面にコゲ等の堆積物を生じ
させない液体を選択すると、発泡を安定化させることが
でき、吐出液のより良好な吐出を行うために好ましい。
【0033】このように、本発明の液体吐出ヘッドにお
いては、高粘性液体等の液体であっても加熱に弱い液体
であっても吐出液として用いることができ、この液体を
第1の液流路3に吐出液として供給し、第2の液流路4
に熱的に変質しにくく良好に発泡を生じさせる液体を供
給すれば、加熱に弱い液体に熱的な害を与えることな
く、しかも上述したように高吐出効率、高吐出力で吐出
させることができる。
【0034】(第2の実施形態)図2は、本発明の第2
の実施形態の液体吐出ヘッドの流路方向の断面図であ
る。以下、第2の実施形態と第1の実施形態との相違点
について説明する。
【0035】第2の実施形態の液体吐出ヘッドは、第1
の液流路3内に、可動部と固定部とからなるもう一つの
可動部材11を有している。もう一つの可動部材11の
可動部の先端を自由端11a、固定部の可動部との境界
位置を支点11bとする。自由端11aは、第1の液流
路3内の気泡発生領域7の上方にあたる位置にあり、支
点11bは、自由端11aよりも上流側において可動分
離膜5の第1の液流路3側の面に固定されている。それ
以外の構成は、第1の実施形態と実質的に同様であるの
で同一の符号を付与し説明を省略する。
【0036】この液体吐出ヘッドを用いた液体吐出方法
は、第1の実施形態とほぼ同じであるが、特徴的な点は
以下の通りである。
【0037】図2(a)に示す初期状態から発熱体2が
発熱すると、発熱体2上の気泡発生領域7に気泡6が発
生し(図2(b)参照)、それにより、可動部材10が
変位し、それに伴い可動分離膜5が主に第1の液流路3
の下流側に向かって変位する(図2(c)参照)。もう
一つの可動部材11は、気泡発生領域7の上方にあたる
位置に自由端11aが、その上流側に支点11bがそれ
ぞれ設けられているため、可動分離膜5の変形はこの可
動部材11に規制されて、第1の液流路3の上流側部分
の変位が抑制され、下流側部分の方により大きく変位す
る(図2(d)参照)。可動部材11が規制することに
よって、可動分離膜5の安定的な変位を常に得ることが
できる。このように、気泡6の成長にともなって、可動
分離膜5の下流側部分が上流側により変位し、それによ
り、気泡6の成長が主に吐出口1側に伝達され、第1の
液流路3内の吐出液が吐出口1から効率良く吐出され
る。その後、気泡6が収縮すると可動分離膜5が変位前
の初期位置に戻るが、その際、消泡による負圧力と、可
動分離膜5の自己復元力と、さらに可動部材11の弾性
(撓み効果)によって、可動分離膜5がより早く変位前
の初期位置に復帰するため、吐出の高速化が達成でき
る。また、第2の液流路4側の発泡液のリフィルも速や
かに完了する(図2(e),(f)参照)。また、可動
部材11により、吐出液の上流側への移動が抑制される
ため、リフィル特性の向上やクロストークの低減等の効
果が得られる。
【0038】以上述べたように、本実施形態においても
第1の実施形態と同様な効果が得られ、さらに、吐出液
の流路(第1の液流路3)内にも可動部材11が設けら
れているため、第2の液流路4内でのバック波を抑制で
きるのみならず、第1の液流路3内でのバック波も抑制
でき、さらに効率のよい液体吐出が可能である。従っ
て、第1の実施形態よりさらに高粘度の液体を吐出液と
して用いて吐出することができる。
【0039】なお、可動部材11の自由端11aは、必
ずしも気泡発生領域7に対向するように配設されていな
くても、支点11bよりも下流側に配設され、可動分離
膜5の伸長を吐出口1方向に導くものであればよい。し
かし、発熱体2の少なくとも一部に可動分離膜5を介し
て可動部材11の自由端11aを対向させ、可動分離膜
5の変位を効率的に制御可能にすることが好ましい。特
に、発熱体2または気泡発生領域7の面積中心よりも下
流側に自由端11aが位置するように、可動部材11を
可動分離膜5と対向的に配設することにより、気泡が発
熱体2に対し垂直方向に膨張しようとする成分を、可動
部材11により吐出口1方向に集中的に向かわせること
が可能となるため、吐出効率が飛躍的に向上する。ま
た、自由端11aが気泡発生領域7よりも下流側に設け
られている場合においても、自由端11aがより大きく
変位して可動分離膜5を吐出口1方向により大きく変位
させることができ、吐出効率が向上する。
【0040】なお、本実施形態においては、第1の液流
路内の可動部材11が可動分離膜の変位を規制すること
により吐出効率向上の効果が得られるものであるから、
可動部材は可動分離膜よりも剛性の高いものである。
【0041】(第3の実施形態)図3は、本発明の第3
の実施形態の液体吐出ヘッドの流路方向の断面図であ
る。以下、第1の実施形態との相違点について説明す
る。
【0042】本実施形態の液体吐出ヘッドは、可動分離
膜17の下面(第1の液流路に接する面)に突起部20
が設けられている。この突起部20は、可動分離膜17
を部分的に強化するとともに、可動部材10の自由端が
可動分離膜17の面と直接接触しないようにして、可動
分離膜17を傷つけることを防いでいる。図3(a)に
示す初期状態でも、図3(b)に示す最大発泡状態で
も、可動部材10の自由端10aは突起部(強化部分)
20に接触する。これにより、可動分離膜5の耐久性が
向上し、安定した吐出が得られる。また、突起部20に
より、可動部材10が可動分離膜に密着することを防げ
るため、両者の間隙に発泡液の流通するスペースが確保
でき、リフィル効率の低下を防げる。それ以外の構成
は、第1の実施形態と実質的に同様であるので同一の符
号を付与し説明を省略する。
【0043】(第4の実施形態)図4は、本発明の第4
の実施形態の液体吐出ヘッドの流路方向の断面図、図5
は、その流路方向に垂直に切断した断面図である。以
下、第1の実施形態との相違点について説明する。
【0044】本実施形態は、第3の実施形態と同様に、
可動部材10と可動分離膜5を接触させない構成であ
る。図4、図5に示すように、可動部材10の変位を規
制する可動部材ストッパー21が設けられている。具体
的には、図5に示すように、素子基板16上にスペーサ
19が設けられ、このスペーサ19上にストッパー21
が配設されている。図5(a)に示す初期状態では、可
動部材10は第1の液流路3内の比較的下方に位置しス
トッパー21には接触していない。図5(b)に示す最
大発泡状態では、可動部材10は第1の液流路3内の上
方に向けて変位し、自由端10aの両側部がストッパー
21に当接する。このように、ストッパー21により可
動部材10の変位が規制されるため、可動分離膜5には
接触せず部分的に大きな負荷を与えることがない。これ
により、可動分離膜5の耐久性が向上し、安定した吐出
が得られる。また、ストッパー21により、可動部材1
0と可動分離膜5との密着を防ぎ、両者の間隙に発泡液
の流通スペースを確保し、リフィル効率の低下を防げ
る。それ以外の構成は、第1の実施形態と実質的に同様
であるので同一の符号を付与し説明を省略する。
【0045】(第5の実施形態)図6は、本発明の第5
の実施形態の液体吐出ヘッドの流路方向の断面図であ
る。以下、第1の実施形態との相違点について説明す
る。
【0046】本実施形態では、素子基板18に発泡液回
収口23と発泡液供給口22とが設けられており、この
発泡液回収口23と発泡液供給口22と第2の液流路4
とを含む循環経路が構成されている。本実施形態では、
発泡液供給口22が可動部材10の支点(素子基板18
への固着部分)10bよりも下流側に位置している。す
なわち、図1〜図5に示す第1〜4の実施形態において
は、発泡液は可動部材10の上流より供給されるため、
可動部材10と可動分離膜5との間隙または可動部材1
0の側方の僅かなスペースからのみ発泡液が流入するの
で、リフィル効率には限界がある。これに対し、図6に
示す本実施形態においては、発泡液供給口22が可動部
材10の支点より下流側かつ発熱体2の上流側に位置し
ているので、障害物がなく円滑に十分な量の発泡液が第
2の液流路4に供給できる。しかも、発泡液供給口22
の断面積を大きくすればするほど多量の発泡液供給が可
能なので、発泡液リフィル時の流抵抗を任意に低減で
き、リフィル効率が向上し高速駆動が可能になる。
【0047】以上説明した各実施形態において、気泡の
成長方向の規制手段となる可動部材10およびもう一つ
の可動部材11の材料としては、耐久性の観点からは、
銀、ニッケル、金、鉄、チタン、アルミニュウム、白
金、タンタル、ステンレス、りん青銅などの金属、およ
びその合金、または、アクリロニトリル、ブタジエン、
スチレン等のニトリル基を有する樹脂、ポリアミド等の
アミド基を有する樹脂、ポリカーボネイト等のカルボキ
シル基を有する樹脂、ポリアセタール等のアルデヒド基
を持つ樹脂、ポリサルフォン等のスルホン基を持つ樹
脂、そのほか液晶ポリマー等の樹脂およびその化合物が
好ましい。また、耐インク性の観点からは、金、タング
ステン、タンタル、ニッケル、ステンレス、チタン等の
金属、これらの合金および耐インク性に関してはこれら
を表面にコーティングしたもの若しくは、ポリアミド等
のアミド基を有する樹脂、ポリアセタール等のアルデヒ
ド基を持つ樹脂、ポリエーテルエーテルケトン等のケト
ン基を有する樹脂、ポリイミド等のイミド基を有する樹
脂、フェノール樹脂等の水酸基を有する樹脂、ポリエチ
レン等のエチル基を有する樹脂、ポリプロピレン等のア
ルキル基を持つ樹脂、エポキシ樹脂等のエポキシ基を持
つ樹脂、メラミン樹脂等のアミノ基を持つ樹脂、キシレ
ン樹脂等のメチロール基を持つ樹脂およびその化合物、
さらに二酸化珪素等のセラミックおよびその化合物が好
ましい。
【0048】可動分離膜の厚さは、分離壁としての強度
を達成でき、可動分離膜としての変位が良好に動作する
という観点からその材質と形状等を考慮して決定すれば
よいが、0.5μm〜10μm程度が望ましい。
【0049】また、可動分離膜の材質としては、ポリイ
ミド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポ
リエチレンテレフタレート、メラミン樹脂、フェノール
樹脂、ポリブタジエン、ポリウレタン、ポリエーテルエ
ーテルケトン、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレー
ト、シリコンゴム、ポリサルフォンなどの、近年のエン
ジニアリングプラスチックに代表される、耐熱性、耐溶
剤性、成型性が良好で、柔軟性があり薄膜化が可能な樹
脂、およびその化合物が好ましい。
【0050】本発明においては、可動分離膜の材料はポ
リパラキシリレン(PPX)であることが最も好まし
い。このPPXの基本的な構造、製造法、重合法等につ
いては、米国特許第3379803号公報、特公昭44
−21353号公報、特公昭52−37479号公報等
に開示されている。具体的には図7の化学式(A)〜
(F)で定義されるもので(ただしnは5000以上の
整数)、単独で使用しても組合わせで使用しても、いず
れでもよいものである。
【0051】これらのPPXに共通する特徴としては、
以下の点が挙げられる。PPXはイオン性不純物を含ま
ず、結晶化度約60%、分子量50万程度の高純度の結
晶性ポリマーであり、撥水性、ガスバリヤ性に優れてい
る。また、150℃以下の温度のすべての有機溶剤に対
して不溶であり、ほとんどの酸、アルカリなどの腐食液
への耐性を有している。また、繰り返し変位に対する優
れた安定性を示している。さらに、成膜時の厚みの精密
なコントロールが容易で、被着物の形状にぴったりあっ
た形で成膜することができるとともに、被着物によって
は0.2μmの厚さでもピンホールのない膜を作ことが
できる。さらに、被着物に対して効果ストレスによる機
械的応力や、熱歪みによる熱的応力が加わらないので、
成膜後の被着物への接着安定性に優れている。
【0052】そこで、図7(A)、(B)、(C)に示
す材料からなる可動分離膜を蒸気重合法により成膜した
液体吐出ヘッドを作成し、それぞれの物性及び基本特性
と、成膜時の蒸着に関する性質について調べた。その結
果を下表に示す。
【0053】
【表1】 これらの試料の熱分解温度は、約700℃程度(一例と
しては680℃)であり、前述した発熱素子2の膜沸騰
開始時および気泡消泡時の表層温度や、この発熱素子2
の表層の最高到達温度のいずれよりも高くなっている。
【0054】また、いずれの試料も、融点が気泡の消泡
時の発熱素子の表層温度よりも高くなっている。なお、
それぞれの試料の融点と発熱素子2の膜沸騰開始時の表
層温度とを比較すると、試料A,Cの融点が膜沸騰開始
時の発熱素子2の表層温度よりも高くなっている。
【0055】上述の試料を可動分離膜として用いた液体
吐出ヘッドはいずれも、従来知られているポリイミド等
の他の有機材料を可動分離膜として使用した液体吐出ヘ
ッドに比べて、各ノズルでの液滴吐出回数が飛躍的に増
大し、ヘッドの耐久性が向上しただけでなく、不吐出を
検知した場合に回復処理を行うことによりすぐに正常な
状態に復帰できることが確認できた。また、インクによ
る腐食などは見られなかった。
【0056】なお、上述の可動分離膜を使用する場合に
おいても、ヘッド用基体(素子基板に可動分離膜を一体
化したもの)および天板がいずれもシリコン系の材料で
構成されているので、ヘッドの放熱特性が優れており、
上述のヘッドの高寿命化の効果をより一層優れたものと
している。
【0057】
【発明の効果】本発明によると、吐出液と発泡液とを分
離する構成において、可動部材が気泡の成長方向を規制
することにより、上流側への力の伝達いわゆるバック波
を抑制して、発生したエネルギーの多くを液体吐出に寄
与させるようにして、吐出効率が向上する。また、消泡
時の可動部材の復帰動作によって液体のリフィル効率も
向上するため、連続的な液体吐出の高速化が図れる。
【0058】さらに、吐出口と連通する液流路にももう
一つの可動部材を設ける構成とすると、発泡液中におけ
るバック波も吐出液中におけるバック波も抑制できるた
め、さらに吐出効率がよくなる。また、消泡時のもう一
つの可動部材の復帰動作は、可動分離膜の復帰動作を付
勢して促進するように作用するため、リフィル効率がさ
らに向上し、液体吐出の高速化に効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液体吐出ヘッドの第1の実施形態によ
る液体吐出工程を順番に示す、流路方向に沿う断面図で
ある。
【図2】本発明の液体吐出ヘッドの第2の実施形態によ
る液体吐出工程を順番に示す、流路方向に沿う断面図で
ある。
【図3】本発明の液体吐出ヘッドの第3の実施形態によ
る液体吐出工程を順番に示す、流路方向に沿う断面図で
ある。
【図4】本発明の液体吐出ヘッドの第4の実施形態の天
板を外した状態の斜視図である。
【図5】本発明の液体吐出ヘッドの第4の実施形態の流
路方向に垂直な断面図である。
【図6】本発明の液体吐出ヘッドの第5の実施形態の流
路方向に沿う断面図である。
【図7】(A)〜(F)は、可動分離膜として用いられ
るポリパラキシリン(PPX)の代表例の化学式を示す
図である。
【符号の説明】
1 吐出口 2 発熱体(気泡発生手段) 3 第1の液流路 4 第2の液流路 5 可動分離膜 6 気泡 7 気泡発生領域 8 凹部 8a 角部 9 オリフィスプレート 10 可動部材 11 もう一つの可動部材 11a 自由端 11b 支点 15 天板 16 素子基板 17 可動分離膜 18 素子基板 19 スペーサ 20 突起部 21 ストッパー 22 供給口 23 回収口 143 第1の共通液室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉谷 博志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 樫野 俊雄 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF06 AF52 AF66 AG30 AG56 AG58 AG60 BA05 BA13

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出する吐出口に連通する第1の
    液流路と、液体に気泡を発生させる気泡発生領域を含む
    第2の液流路と、前記第1の液流路と前記第2の液流路
    とを互いに常に実質的に分離する可動分離膜と、前記第
    2の液流路内に設けられ、前記気泡発生領域に対向する
    可動部と固定部からなる変位可能な片持ち梁状の可動部
    材とを少なくとも有する液体吐出ヘッドを用い、 前記気泡発生部での気泡の発生に基づく圧力によって、
    前記可動部材を前記可動分離膜に向けて変位させ、前記
    可動部材の前記可動部の変位に伴う前記可動分離膜の変
    形によって前記第2の液流路内の液体に吐出エネルギー
    を付与して吐出させる液体吐出方法。
  2. 【請求項2】 前記可動分離膜が、前記気泡発生領域と
    対向する部分に、前記第1の液流路側に凹状をなす凹部
    を有する請求項1に記載の液体吐出方法。
  3. 【請求項3】 前記可動部材の自由端が、気泡発生手段
    の面積中心より上流側に位置する請求項1または2に記
    載の液体吐出方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の液流路内に、前記可動分離膜
    に対向する変位可能なもう一つの可動部材が設けられて
    いる請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体吐出方
    法。
  5. 【請求項5】 前記第1の液流路内に設けられている前
    記もう一つの可動部材が、前記可動分離膜よりも高い剛
    性を有している請求項4に記載の液体吐出方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の液流路内に配設された前記可
    動部材が、前記可動分離膜の面に接触しない請求項1〜
    5のいずれか1項に記載の液体吐出方法。
  7. 【請求項7】 前記可動分離膜が、前記可動部材と当接
    可能な突起部を有している請求項6に記載の液体吐出方
    法。
  8. 【請求項8】 前記可動部材の変位を規制するストッパ
    ーが設けられている請求項6に記載の液体吐出方法。
  9. 【請求項9】 前記第2の液流路が、回収口を含む循環
    経路の一部をなしている請求項1〜8のいずれか1項に
    記載の液体吐出方法。
  10. 【請求項10】 前記第2の液流路の、前記可動部材の
    前記固定部よりも下流側に連通する供給口を有し、前記
    第2の液流路および前記回収口および前記供給口が連通
    して前記循環経路の一部をなしている請求項9に記載の
    液体吐出方法。
  11. 【請求項11】 液体を吐出する吐出口に連通する第1
    の液流路と、液体に気泡を発生させる気泡発生領域を含
    む第2の液流路と、前記第1の液流路と前記第2の液流
    路とを互いに常に実質的に分離する可動分離膜とを有す
    る液体吐出ヘッドにおいて、 前記第2の液流路内に、前記気泡発生領域に対向する可
    動部と固定部からなる変位可能な片持ち梁状の可動部材
    を有することを特徴とする液体吐出ヘッド。
  12. 【請求項12】 前記可動分離膜が、前記気泡発生領域
    と対向する部分に、前記第1の液流路側に凹状をなす凹
    部を有する請求項11に記載の液体吐出ヘッド。
  13. 【請求項13】 前記可動部材の自由端が、気泡発生手
    段の面積中心より上流側に位置する請求項11または1
    2に記載の液体吐出ヘッド。
  14. 【請求項14】 前記第1の液流路内に、前記可動分離
    膜に対向する変位可能なもう一つの可動部材が設けられ
    ている請求項11〜13のいずれか1項に記載の液体吐
    出ヘッド。
  15. 【請求項15】 前記第1の液流路内に設けられている
    前記もう一つの可動部材が、前記可動分離膜よりも高い
    剛性を有している請求項14に記載の液体吐出ヘッド。
  16. 【請求項16】 前記第2の液流路内に配設された前記
    可動部材が、前記可動分離膜の面に接触しない請求項1
    1〜15のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  17. 【請求項17】 前記可動分離膜が、前記可動部材と当
    接可能な突起部を有している請求項16に記載の液体吐
    出ヘッド。
  18. 【請求項18】 前記可動部材の変位を規制するストッ
    パーが設けられている請求項16に記載の液体吐出ヘッ
    ド。
  19. 【請求項19】 前記第2の液流路が、回収口を含む循
    環経路の一部をなしている請求項11〜18のいずれか
    1項に記載の液体吐出ヘッド。
  20. 【請求項20】 前記第2の液流路の、前記可動部材の
    前記固定部よりも下流側に連通する供給口を有し、前記
    第2の液流路および前記回収口および前記供給口が連通
    して前記循環経路の一部をなしている請求項19に記載
    の液体吐出ヘッド。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020131697A (ja) * 2019-02-19 2020-08-31 キヤノン株式会社 液体吐出ヘッド、液体吐出モジュール、液体吐出装置、および液体吐出ヘッドの製造方法
CN113173005A (zh) * 2020-01-27 2021-07-27 佳能株式会社 液体排出头和液体排出模块

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