JP3372740B2 - 液体吐出ヘッド及び液体吐出装置 - Google Patents
液体吐出ヘッド及び液体吐出装置Info
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Description
体に作用させることで起こる気泡の発生によって、所望
の液体を吐出する液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッドを用
いたヘッドカートリッジ、液体吐出装置、液体吐出ヘッ
ドの製造方法、液体吐出方法、記録方法および液体吐出
方法を利用して得られた記録物に関する。さらに、これ
らの液体吐出ヘッドを有するインクジェットヘッドキッ
トに関する。
する可動部材を用いる液体吐出ヘッド、液体吐出ヘッド
を用いたヘッドカートリッジ、液体吐出装置に関する。
もしくは、気泡の発生を利用して可動部材を変位させて
液体を吐出する液体吐出方法、記録方法に関する。
金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の
被記録媒体に対し記録を行う、プリンター、複写機、通
信システムを有するファクシミリ、プリンタ部を有する
ワードプロセッサ等の装置、さらには各種処理装置と複
合的に組み合わせた産業用記録装置に適用できる発明で
ある。
字や図形等の意味を持つ画像を被記録媒体に対して付与
することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像
を付与することをも意味するものである。
で、インクに急峻な体積変化(気泡の発生)を伴う状態
変化を生じさせ、この状態変化に基づく作用力によって
吐出口からインクを吐出し、これを被記録媒体上に付着
させて画像形成を行なうインクジェット記録方法、いわ
ゆるバブルジェット記録方法が従来知られている。この
バブルジェット記録方法を用いる記録装置には、米国特
許第4,723,129号等の公報に開示されているよ
うに、インクを吐出するための吐出口と、この吐出口に
連通するインク流路と、インク流路内に配されたインク
を吐出するためのエネルギー発生手段としての電気熱変
換体が一般的に配されている。
画像を高速、低騒音で記録することができると共に、こ
の記録方法を行うヘッドではインクを吐出するための吐
出口を高密度に配置することができるため、小型の装置
で高解像度の記録画像、さらにカラー画像をも容易に得
ることができるという多くの優れた点を有している。こ
のため、このバブルジェット記録方法は近年、プリンタ
ー、複写機、ファクシミリ等の多くのオフィス機器に利
用されており、さらに、捺染装置等の産業用システムに
まで利用されるようになってきている。
利用されるに従って、次のような様々な要求が近年さら
に高まっている。
する検討としては、保護膜の厚さを調整するといった発
熱体の最適化が挙げられている。この手法は、発生した
熱の液体への伝搬効率を向上させる点で効果がある。
の吐出スピードが速く、安定した気泡発生に基づく良好
なインク吐出を行える液体吐出方法等を与えるための駆
動条件が提案されたり、また、高速記録の観点から、吐
出された液体の液流路内への充填(リフィル)速度の速
い液体吐出ヘッドを得るために流路形状を改良したもの
も提案されている。
(a),(b)に示すものが、特開昭63−19997
2号公報等に記載されている。これらの公報に記載され
ている流路構造やヘッド製造方法は、気泡の発生に伴っ
て発生するバック波(吐出口へ向かう方向とは逆の方向
へ向かう圧力、すなわち液室12へ向かう圧力)に着目
した発明である。このバック波は、吐出方向へ向かうエ
ネルギーでないため損失エネルギーとして知られてい
る。
素子2が形成する気泡の発生領域よりも離れ、かつ発熱
素子2に関して吐出口11とは反対側に位置する弁10
を開示する。図25(b)においては、この弁10は、
板材等を利用する製造方法によって、流路3の天井に貼
り付いたように初期位置を持ち、気泡の発生に伴って流
路3内へ垂れ下がるものとして開示されている。この発
明は、上述したバック波の一部を弁10によって抑制す
ることでエネルギー損失を抑制するものとして開示され
ている。
べき液体を保持する流路3内部に、気泡が発生した際を
検討するとわかるように、弁10によるバック波の一部
を抑制することは、液体吐出にとっては実用的なもので
ないことがわかる。
吐出に直接関係しないものである。このバック波が流路
3内に発生した時点では、図25(a)に示すように、
気泡のうち吐出に直接関係する圧力はすでに流路3から
液体を吐出可能状態にしている。従って、バック波のう
ち、しかもその一部を抑制したからといっても、吐出に
大きな影響を与えないことは明らかである。
は、発熱体がインクに接した状態で加熱を繰り返すた
め、発熱体の表面にインクの焦げによる堆積物が発生す
るが、インクの種類によってはこの堆積物が多く発生す
ることで、気泡の発生を不安定にしてしまい、良好なイ
ンクの吐出を行うことが困難な場合があった。また、吐
出すべき液体が熱によって劣化しやすい液体の場合や十
分に気泡が得られにくい液体の場合においても、吐出す
べき液体を変質させず、良好に吐出するための方法が望
まれていた。
させる液体液体(発泡液)と吐出する液体(吐出液)と
を別液体とし、発泡液の発泡による圧力を吐出液に伝達
することで吐出液を吐出する方法が、特開昭61−69
467号公報、特開昭55−81172号、米国特許第
4,480,259号等の公報に開示されている。これ
らの公報では、吐出液であるインクと発泡液とをシリコ
ンゴムなどの可撓性膜で完全分離し、発熱体に吐出液が
直接接しないようにすると共に、発泡液の発泡による圧
力を可撓性膜の変形によって吐出液に伝える構成をとっ
ている。このような構成によって、発熱体表面の堆積物
の防止や、吐出液体の選択自由度の向上等を達成してい
る。
とを完全分離する構成のヘッドにおいては、発泡時の圧
力を可撓性膜の伸縮変形によって吐出液に伝える構成で
あるため、発泡による圧力を可撓性膜がかなり吸収して
しまう。また、可撓性膜の変形量があまり大きくないた
め、吐出液と発泡液とを分離することによる効果を得る
ことはできるものの、かえってエネルギー効率や吐出力
が低下してしまった。
来の気泡(特に膜沸騰に伴う気泡)を液流路中に形成し
て液体を吐出する方式の、根本的な吐出特性を、従来で
は考えられなかった観点から、従来では予想できない水
準に高めることを主たる背景課題とする。
従来では得られなかった気泡を利用した新規な液滴吐出
方法およびそれに用いられるヘッド等を提供すべく鋭意
研究を行った。このとき、流路中の可動部材の機構の原
理を解析すると言った液流路中の可動部材の動作を起点
とする第1技術解析、および気泡による液滴吐出原理を
起点とする第2技術解析、さらには、気泡形成用の発熱
体の気泡形成領域を起点とする第3解析を行うことにし
た。
自由点の配置関係を吐出口側つまり下流側に自由端が位
置する関係にすること、また可動部材を発熱体もしく
は、気泡発生領域に面して配することで積極的に気泡を
制御する全く新規な技術を確立するに至った。
ーを考慮すると気泡の下流側の成長成分を考慮すること
が吐出特性を格段に向上できる要因として最大であると
の知見に至った。つまり、気泡の下流側の成長成分を吐
出方向へ効率よく変換させることこそ吐出効率、吐出速
度の向上をもたらすことも判明した。このことから、発
明者らは気泡の下流側の成長成分を積極的に可動部材の
自由端側に移動させるという従来の技術水準に比べて高
い技術水準に至った。
えば電気熱変換体の液体の流れ方向の面積中心を通る中
心線から下流側、あるいは発泡を司る面における面積中
心等の気泡下流側の成長にかかわる可動部材や液流路等
の構造的要素を勘案することも好ましいということがわ
かった。
製造上のバラツキや材質に起因して可動部材の挙動がわ
ずかに乱れることである。そこで、発明者らは、可動部
材に対する液流路の構造等を考慮することで、吐出力を
一層安定化させつつ、吐出状態を安定化するという画期
的な技術を導き出すに至った。
御すると言ったような可動部材が気泡の発生によって移
動する際の実質的な抵抗を液流路によって制御できると
共に、可動部材の過剰変位に起因する可動部材への機械
的ダメージを低減し、耐久性の向上を図ることができる
液体吐出ヘッドを提供することにある。
て吐出効率、吐出力の向上を図りつつ、発熱体上の液体
への蓄熱を大幅に軽減できると共に、発熱体上の残留気
泡の低減を図ることで、良好な液体の吐出を行いうる液
体吐出ヘッド等を提供することにある。
よる液体供給方向とは逆方向への慣性力が働くのを抑え
ると同時に、可動部材の弁機能によってメニスカス後退
量を低減させることで、リフィル周波数を高め、印字ス
ピード等を向上させた液体吐出ヘッド等を提供すること
にある。
への堆積物を低減すると共に、吐出用液の用途範囲を広
げることができ、しかも吐出効率や吐出力が十分に高い
液体吐出ヘッド等を提供することにある。
体の選択自由度を高くできる液体吐出ヘッド等を提供す
ることにある。
するための本発明の代表的な要件は、次のようなもので
ある。
る液流路と、液体に気泡を発生させる気泡発生領域と、
前記気泡発生領域に面して配され、自由端と支点を備え
た可動部材とを有し、前記気泡発生部での気泡の発生に
基づく圧力によって前記可動部材を変位させ、該可動部
材の変位によって液体を前記吐出口から吐出する液体吐
出ヘッドであって、前記液流路には前記可動部材の変位
を規制する上限ストッパが設けられている液体吐出ヘッ
ド。
において、前記液流路の高さが、前記可動部材の支点の
直上より前記可動部材の自由端の直上の方が高く形成さ
れ、前記可動部材の支点の直上が前記上限ストッパを構
成する液体吐出ヘッド。
路の高さが、前記可動部材の自由端に対向する位置か
ら、前記支点に対向する位置までの間の少なくとも一部
で、前記自由端に対向する位置の高さより低くなってい
る部分によって構成されている液体吐出ヘッド。
た第1の液流路と、液体に熱を加えることで該液体に気
泡を発生させる気泡発生領域を有する第2の液流路と、
からなり、前記可動部は、前記第1の液流路と前記気泡
発生領域との間に配され、吐出口側に自由端を有し、前
記気泡発生領域内での気泡の発生による圧力に基づいて
該自由端を前記第1の液流路側に変位させて前記圧力を
前記第1の液流路の吐出口側に導くよう構成される液体
吐出ヘッド。
器とを有するヘッドカートリッジ。
体吐出ヘッドから液体を吐出させるための駆動信号を供
給する駆動信号供給手段とを有し、気泡の発生によって
記録液体を吐出する液体吐出装置。
体吐出ヘッドから吐出された液体を受ける被記録媒体を
搬送する被記録媒体搬送手段とを有する液体吐出装置。
の被記録媒体に対して、前記液体の定着を促す前処理も
しくは後処理装置とを有する記録システム。
体吐出ヘッドに供給される液体を保持した液体容器とを
内包しているヘッドキット。
体吐出ヘッドに供給される液体を保持する液体容器と、
該液体容器に対して液体を充填するための液体充填手段
とを有するヘッドキット。
部材の支点の直上より自由端の直上で高い構成、もしく
は、液流路の高さが、自由端に対向する位置から支点に
対向する位置までの少なくとも一部で、自由端に対向す
る位置の高さよりも低くなっている。このことで、可動
部材が変位する方向における流抵抗が、前記可動部材の
前記支点に近い側より、前記可動部材の自由端に近い側
の方で小さくなり、液体の吐出状態をより安定にしつ
つ、吐出力を高めることができる。
出原理に基づく本発明の液体吐出方法、ヘッド等による
と、発生する気泡とこれによって変位する可動部材との
相乗効果を得ることができ、吐出口近傍の液体を効率よ
く吐出できるため、従来のバブルジェット方式の吐出方
法、ヘッド等に比べて、吐出効率を向上できる。例え
ば、本発明の最も好ましい形態においては、2倍以上と
いう飛躍的な吐出効率の向上を達成できた。また、上限
ストッパによって可動部材の変位が規制されるため、可
動部材の剛性が低い場合には、過剰変位により気泡の成
長方向の圧力伝搬方向が吐出以外の方向や上流方向に向
かうのを抑制することができ、吐出効率の低下を防止す
ることができると共に、可動部材の過剰変位に起因する
可動部材への機械的ダメージを低減し、耐久性の向上を
図ることができる。
低温や低湿で長期放置を行った場合であっても不吐出に
なることを防止でき、仮に不吐出になっても、予備吐出
や吸引回復といった回復処理をわずかに行うだけで正常
状態に即座に復帰できる利点もある。
ブルジェット方式のヘッドの大半が不吐出になるような
長期放置条件においても、本発明のヘッドでは約半分以
下の吐出口が吐出不良になるだけである。また、これら
のヘッドを予備吐出で回復した場合、各吐出口に対して
従来ヘッドで数千発の予備吐出を行う必要があったが、
本発明では100発程度の予備吐出で回復を行うだけで
十分であった。これは、回復時間の短縮や回復による液
体の損失を低減でき、ランニングコストも大幅に下げる
ことが可能であることを意味する。
た構成によれば、連続吐出時の応答性、気泡の安定成
長、液滴の安定化を達成して、高速液体吐出による高速
記録また高画質記録を可能にすることができた。
例の記載から理解される。
流」とは、液体の供給源から気泡発生領域(又は可動部
材)を経て、吐出口へ向かう液体の流れ方向に関して、
又はこの構成上の方向に関しての表現として表されてい
る。
主として液滴の吐出に直接作用するとされる気泡の吐出
口側部分を代表する。より具体的には気泡の中心に対し
て、上記流れ方向や上記構成上の方向に関する下流側、
又は、発熱体の面積中心より下流側の領域で発生する気
泡を意味する。
閉」とは、気泡が成長するとき、可動部材が変位する前
に可動部材の周囲の隙間(スリット)から気泡がすり抜
けない程度の状態を意味する。
義では気泡発生領域と吐出口に直接連通する領域とを区
分するように介在する壁(可動部材を含んでもよい)を
意味し、狭義では気泡発生領域を含む流路を吐出口に直
接連通する液流路とを区分し、それぞれの領域にある液
体の混合を防止するものを意味する。
部」とは可動部材の下流側端部である自由端およびその
近傍を含み、また可動部材の下流側の角近傍を含むもの
を意味している。
領域」とは可動部材の下流側端部である自由端自体、あ
るいは自由端側端、自由端と側端を合わせた領域のいず
れかを意味している。
流路の抵抗」とは、可動部材が気泡の発生に伴って、気
泡発生領域から遠ざかる方向に移動する際に、液流路内
の液体が可動部材に与える抵抗を意味する。従って、本
発明は、この抵抗を変化させること、即ち抵抗勾配を持
たせたり、物理的なストッパによる抵抗や液体を介在さ
せての実質的なストッパによる抵抗等を用いることで、
可動部材の挙動を制御しようとする技術内容を全て含む
ものである。以下、この抵抗を単に「抵抗」または「流
抵抗」と表現する。
吐出原理について説明する。
断した断面模式図を示しており、図2は、この液体吐出
ヘッドの部分破断斜視図を示している。
ための吐出エネルギ発生素子として、液体に熱エネルギ
を作用させる発熱体2(図2においては、40μm×1
05μmの形状の発熱抵抗体)が素子基板1に設けられ
ており、この素子基板上に発熱体2に対応して液流路1
0が配されている。液流路10は吐出口18に連通して
いると共に、複数の液流路10に液体を供給するための
共通液室13に連通しており、吐出口から吐出された液
体に見合う量の液体をこの共通液室13から受け取る。
発熱体2に対向するように面して、金属等の弾性を有す
る材料で構成され、平面部を有する板状の可動部材31
が片持梁状に設けられている。この可動部材の一端は液
流路10の壁や素子基板上に感光性樹脂などをパターニ
ングして形成した土台(支持部材)34等に固定されて
いる。これによって、可動部材は保持されると共に支点
(支点部分)33を構成している。
って共通液室13から可動部材31を経て吐出口18側
へ流れる大きな流れの上流側に支点(支点部分;固定
端)33を持ち、この支点33に対して下流側に自由端
(自由端部分)32を持つように、発熱体2に面した位
置に発熱体2を覆うような状態で発熱体から15μm程
度の距離を隔てて配されている。この発熱体と可動部材
との間が気泡発生領域となる。なお、発熱体、可動部材
の種類や形状および配置はこれに限られることなく、後
述するように気泡の成長や圧力の伝搬を制御しうる形状
および配置であればよい。なお、上述した液流路10
は、後に取り上げる液体の流れの説明のため、可動部材
31を境にして直接吐出口18に連通している部分を第
1の液流路14とし、気泡発生領域11や液体供給路1
2を有する第2の液流路16の2つの領域に分けて説明
する。
と発熱体2との間の気泡発生領域11の液体に熱を作用
し、液体に米国特許第4,723,129号明細書に記
載されているような膜沸騰現象に基づく気泡を発生させ
る。気泡の発生に基づく圧力と気泡は可動部材に優先的
に作用し、可動部材31は図1(b)、(c)もしくは
図2で示されるように支点33を中心に吐出口側に大き
く開くように変位する。可動部材31の変位若しくは変
位した状態によって気泡の発生に基づく圧力の伝搬や気
泡自身の成長が吐出口側に導かれる。
原理の一つを説明する。本発明において最も重要な原理
の一つは、気泡に対面するように配された可動部材が気
泡の圧力あるいは気泡自体に基づいて、定常状態の第1
の位置から変位後の位置である第2の位置へ変位し、こ
の変位する可動部材31によって気泡の発生に伴う圧力
や気泡自身を吐出口18が配された下流側へ導くことで
ある。
路構造を模式的に示した図3と本発明の図4とを比較し
てさらに詳しく説明する。なお、ここでは吐出口方向へ
の圧力の伝搬方向をVA,上流側への圧力の伝搬方向を
VBとして示した。
ては、発生した気泡40による圧力の伝搬方向を規制す
る構成はない。このため気泡40の圧力伝搬方向はV1
〜V8のように気泡表面の垂直方向となり様々な方向を
向いていた。このうち、特に液吐出に最も影響を及ぼす
VA方向に圧力伝搬方向の成分を持つものは、V1〜V
4即ち気泡のほぼ半分の位置より吐出口に近い部分の圧
力伝搬の方向成分であり、液吐出効率、液吐出力、吐出
速度等に直接寄与する重要な部分である。さらに、V1
は吐出方向VAの方向に最も近いため効率よく働き、逆
にV4はVAに向かう方向成分は比較的少ない。
合には、可動部材31が図3の場合のように様々な方向
を向いていた気泡の圧力伝搬方向V1〜V4を下流側
(吐出口側)へ導き、VAの圧力伝搬方向に変換するも
のであり、これにより気泡40の圧力が直接的効率よく
吐出に寄与することになる。
向V1〜V4と同様に下流方向に導かれ、上流より下流
で大きく成長する。このように、気泡の成長方向自体を
可動部材によって制御し、気泡の圧力伝搬方向を制御す
ることで、吐出効率や吐出力また吐出速度等の根本的な
向上を達成することができる。
ッドの吐出動作について詳しく説明する。
のエネルギが印加される前の状態であり、発熱体が熱を
発生する前の状態である。ここで重要なことは、可動部
材31が、発熱体の発熱によって発生した気泡に対し、
この気泡の少なくとも下流側部分に対面する位置に設け
られていることである。つまり、気泡の下流側が可動部
材に作用するように、液流路構造上では少なくとも発熱
体の面積中心3より下流(発熱体の面積中心3を通って
流路の長さ方向に直交する線より下流)の位置まで可動
部材31が配されている。
が印加されて発熱体2が発熱し、発生した熱によって気
泡発生領域11内を満たす液体の一部を加熱し、発生し
た熱によって気泡発生領域11内を満たす液体の一部を
加熱し、膜沸騰に伴う気泡を発生させた状態である。
基づく圧力により、気泡の圧力の伝搬方向を吐出口方向
に導くように第1位置から第2位置へ変位する。ここで
重要なことは前述したように、可動部材31の自由端3
2を下流側(吐出口側)に配置し、支点33を上流側
(共通液室)に位置するように配置して、可動部材の少
なくとも一部を発熱体の下流部分すなわち気泡の下流部
分に対面させることである。
態であるが、気泡40発生に伴う圧力に応じて可動部材
31はさらに変位している。発生した気泡は上流より下
流に大きく成長すると共に可動部材の第1の位置(点線
位置)を越えて大きく成長している。
材31が徐々に変位してゆくことで気泡40の圧力伝搬
方向や体積移動のしやすい方向、すなわち自由端側への
気泡の成長方向を吐出口に均一的に向かわせることがで
きることも吐出効率を高めると考えられる。可動部材は
気泡や発泡圧を吐出口方向へ導く際もこの伝達の妨げに
なることはほとんど伝搬する圧力の大きさに応じて効率
よく圧力の伝搬方向や気泡の成長方向を制御することが
できる。
後、気泡内部圧力の減少によって収縮し、消滅する状態
を示している。
は、気泡の収縮による負圧と可動部材自身のばね性によ
る復元力によって図1(a)の初期位置(第1の位置)
に復帰する。また、消泡時には、気泡発生領域11での
気泡の収縮体積を補うため、また、吐出された液体の体
積分を補うために上流側(B)、すなわち共通液室側か
ら流れのVD1、VD2のように、また、吐出口側から
流れのVcのように液体が流れ込んでくる。
液体の吐出動作について説明したが、以下に本発明に適
用可能な液体吐出ヘッドにおける液体のリフィルについ
て説明する。
態を経て消泡過程に入ったときには、消泡した体積を補
う体積の液体が気泡発生領域に、第1液流路14の吐出
口側と第2液流路16の共通液室13側から流れ込む。
可動部材31を持たない従来の液流路構造においては、
消泡位置に吐出口側から流れ込む液体の量と共通液室か
ら流れ込む液体の量は、気泡発生領域より吐出口に近い
部分と共通液室に近い部分との流抵抗の大きさに起因す
る(流路抵抗と液体の慣性に基づくものである)。
い場合には、多くの液体が吐出口側から消泡位置に流れ
込みメニスカスの後退量がおおきくなることになる。特
に、吐出効率を高めるために吐出口に近い側の流抵抗を
小さくして吐出効率を高めようとするほど、消泡時のメ
ニスカスMの後退が大きくなり、リフィル時間が長くな
って高速印字を妨げることとなっていた。
たため、気泡の体積Wを可動部材の第11位置を境に上
側をW1、気泡発生領域11側をW2とした場合、消泡
時に可動部材が元の位置に戻った時点でメニスカスの後
退はとまり、その後残ったW2の体積分の液体供給は主
に第2流路16の流れVD2からの液供給によって成さ
れる。これにより、従来、気泡Wの体積の半分程度に対
応した量がメニスカスの後退量になっていたのに対し
て、それより少ないW1の半分程度のメニスカス後退量
に抑えることが可能になった。
の圧力を利用して可動部材31の発熱体側の面に沿っ
て、主に第2液流路の上流側(VD2)から強制的に行
うことができるため、より速いリフィルを実現できた。
泡時の圧力を用いたリフィルを行った場合、メニスカス
の振動が大きくなってしまい画像品位の劣化につながっ
ていたが、本実施例のリフィルにおいては可動部材によ
って吐出口側の第1液流路14の領域と、気泡発生領域
11との吐出口側での液体の流通が抑制されるためメニ
スカスの振動を極めて少なくすることができることであ
る。
成は、第2液流路16の液供給路12を介しての発泡領
域への強制リフィルと、上述したメニスカス後退や振動
の要請によって高速リフィルを達成することで、吐出の
安定や高速繰り返し吐出、また記録の分野に用いた場
合、画質の向上や高速記録を実現することができる。
次のような有効な機能を兼ね備えている。それは、気泡
の発生による圧力の上流側への伝搬(バック波)を抑制
することである。発熱対2上で発生した気泡の内、共通
液室13側(上流側)の気泡による圧力は、その多くが
上流側に向かって液体を押し戻す力(バック波)になっ
ていた。このバック波は、上流側の圧力と、それによる
液移動量、そして液移動に伴う慣性力を引き起こし、こ
れらは液体の液流路内へのリフィルを低下させ高速駆動
の妨げにもなっていた。本構成においては、まず可動部
材31によって上流側へのこれらの作用を抑えることで
もリフィル性の向上をさらに図っている。
て、以下に説明する。
体2と実質的に平坦につながる(発熱体表面が大きく落
ち込んでいない)内壁を持つ液体供給路12を有してい
る。このような場合、気泡発生領域11および発熱体2
の表面への液体の供給は、可動部材31の気泡発生領域
11に近い側の面に沿って、VD2のように行われる。
このため、発熱体2の表面上に液体が淀むことが抑制さ
れ、液体中に溶存していた気体の析出や、消泡できずに
残った、いわゆる残留気泡が除去され易く、また、液体
への蓄熱が高くなりすぎることもない。従って、より安
定した気泡の発生を高速に繰り返し行うことができる。
なお、本構成では、実質的に平坦な内壁を持つ液体供給
路12を持つもので説明したが、これに限らず、発熱体
表面となだらかに繋がり、なだらかな内壁を有する液供
給路であればよく、発熱体上に液体の淀みや、液体の供
給に大きな乱流を生じない形状であればよい。
動部材の側部(スリット35)を介してVD1から行わ
れるものもある。しかし、気泡発生時の圧力をさらに有
効に吐出口に導くために図1に示すように気泡発生領域
の全体を覆う(発熱体面を覆う)ように大きな可動部材
を用い、可動部材31が第1の位置への復帰すること
で、気泡発生領域11と第1液流路14の吐出口に近い
領域との液体の流抵抗が大きくなるような形態の場合、
前述のVD1から気泡発生領域11に向かっての液体の
流れが妨げられる。しかし、本構成のヘッド構造におい
ては、気泡発生領域に液体を供給するための流れVD1
があるため、液体の供給性能が非常に高くなり、可動部
材31で気泡発生領域11を覆うような吐出効率向上を
求めた構造を取っても、液体の供給性能を落とすことが
ない。
点の位置は、例えば図5で示されるように、自由端が相
対的に支点より下流側にある。このような構成のため、
前述した発泡の際に気泡の圧力伝搬方向や成長方向を吐
出口側に導く等の機能や効果を効率よく実現できるので
ある。さらに、この位置関係は吐出に対する機能や効果
のみならず、液体の供給の際にも液流路10を流れる液
体に対する流抵抗を小さくでき高速にリフィルできると
いう効果を達成している。これは図5に示すように、吐
出によって後退したメニスカスMが毛管力により吐出口
18へ復帰する際や、消泡に対しての液供給が行われる
場合に、液流路10(第1液流路14、第2液流路16
を含む)内を流れる流れS1、S2,S3に対し、逆ら
わないように自由端と支点33とを配置しているためで
ある。
は、前述のように可動部材31の自由端32が、発熱体
2を上流側領域と下流側領域とに2分する面積中心3
(発熱体の面積中心(中央)を通り液流路の長さ方向に
直交する線)より下流側の位置に対向するように発熱体
2に対して延在している。これによって発熱体の面積中
心位置3より下流側で発生する液体の吐出に大きく寄与
する圧力、又は気泡を可動部材31が受け、この圧力お
よび気泡を吐出口側に導くことができ、吐出効率や吐出
力を根本的に向上させることができる。
して多くの効果を得ている。また、本構成においては、
可動部材31の自由端が瞬間的に機械的変位を行ってい
ることも、液体の吐出に対して有効に寄与していると考
えられる。
の実施例について説明する。
理については先の説明と同じである。なお、以下の各実
施例においては、第1液流路14と第2液流路16と
が、以下に説明するように分離壁30で区分されたヘッ
ドを用いて説明するが、これに限らず、前述した原理説
明のようなヘッドにおいても、本発明を同様に適用する
ことができる。
方向の断面模式図を示している。
を発生させるための熱エネルギを与える発熱体2が設け
られた素子基板1上に、第2液流路16があり、その上
に吐出口18に直接連通した第1液流路14が配されて
いる。
対しての構造は、図示されているように吐出口に向かっ
て可動部材31に対して高さが徐々に高くなっている。
言い換えれば、可動部材の支点部に対して自由端側が第
1液流路内を移動し易い抵抗関係になっている。
に吐出液を供給するための第1共通液室15に連通して
おり、第2液流路の上流側は、複数の第2液流路に発泡
液を供給するための第2共通液室に連通している。
合には、共通液室を一つにして共通化させてもよい。
性を有する材料で構成された分離壁30が配されてお
り、第1液流路と第2液流路とを区分している。なお、
発泡液と吐出液とができる限り混ざり合わない方がよい
液体の場合には、この分離壁によってできる限り完全に
第1液流路14と第2液流路16の液体の流通を分離し
た方がよいが、発泡液と吐出液とがある程度混ざり合っ
ても、問題がない場合には、分離壁に完全分離の機能を
持たせなくてもよい。
出圧発生領域という。;図6中のAの領域とBの気泡発
生領域11)に位置する部分の分離壁は、スリット35
によって吐出口側(液体の流れの下流側)が自由端で、
共通液室(15、17)側に支点33が位置する片持梁
状の可動部材31となっている。この可動部材31は、
気泡発生領域11(B)に面して配されているため、発
泡液の発泡によって第1液流路側に向けて開口するよう
に動作する(図中矢印方向)。この際に、可動部材の支
点側よりも自由端が移動し易い環境となっているため、
自由端が気泡の成長に追従して移動し、気泡を無駄なく
吐出口へ導くことができる。発熱体2としての発熱抵抗
部と、この発熱抵抗部に電気信号を印加するための配線
電極(不図示)とが配された素子基板1上に、第2の液
流路を構成する空間を介して分離壁30が配置されてい
る。
置と、発熱体との配置の関係については、先の説明と同
様である。
体2との構造の関係について説明したが、本実施例にお
いても第2液流路16と発熱体2との構造の関係を同じ
くしている。
本的な概念の一つを示すもので、本発明の第2実施例の
特徴を示すものである。
1と対面して配された可動部材31の液流路中での配置
を模式的に示した断面図である。図8は、図7と同様な
ヘッドの断面斜視図である。
もしくは支点近傍の直上の第1液流路の高さが可動部材
31の自由端の直上の近傍の天井52の方が高い形状に
なっている。
泡40の圧力に基づいて変位する可動部材31の変位方
向では、可動部材の支点33に近い側に比べ、相対的に
可動部材の自由端32に近い側で流抵抗が小さい形状と
なっている。
方向の流方向が小さくなっているため、自由端の動きが
規制されずに、気泡40の圧力伝搬方向や気泡の成長方
向を効率よく吐出口18へ導くことができる。
4の高さが自由端に対向する位置から支点に対向する位
置までの間の少なくとも一部で、前記自由端に対向する
位置の高さより低くなっている。
て低い高さの支点側天井54や中間天井53に接近する
と、今度は変位方向の動きに対して可動部材と天井間の
流抵抗が高くなり、動きが規制されることになる。この
ため、可動部材31の製造上のバラツキ、すなわち形状
や材質等のバラツキ、気泡発生領域11と可動部材の配
置関係のバラツキから生じる吐出特性上の乱れや、発熱
体2による発泡の不均一性が生じた場合であっても、可
動部材の変位量が天井形状によって均一化されるため
に、吐出状態は極めて安定化した状態になる。
持つヘッドにおいては、本発明の構成によって、各液流
路間の吐出特性の均一性をさらに高めることができる。
特に、吐出液流路列の両端部など一部で特性が異なる場
合、その部分のみ本発明を適用しても良い。
安定要因等による吐出のバラツキが発生するような場合
においても、本発明の構造を用いれば、同様に吐出特性
を安定化することができる。
部材31の変位方向における流抵抗を、可動部材31の
支点33に近い側より、相対的に自由端32に近い側で
小さくすることで、吐出状態を安定的に均一化でき、こ
れにより繰り返し吐出時の各吐出間や、複数の液流路間
で極めて均一な吐出特性を得ることができる。従って、
本発明の液体吐出ヘッドを記録ヘッドとして用いた場合
には、画像のムラをさらに低減することができ、画像品
位を著しく向上させることができる。
構造を換えることで、可動部材の変位方向での流抵抗を
相対的に自由端側で低減したが、他の方法で自由端側の
流抵抗を相対的に低くしてもよい。また、液流路側壁で
流抵抗低減部(例えば、可動部材の幅より流路幅を広く
する)と流抵抗増大部(例えば、流路幅を前記流路幅よ
り狭くする)を設けてもよい。
および効果について説明する。
2の少なくとも一部は、可動部材が変位したとき、第1
液流路の天井に接近するか、もしくは係合する構造とな
っている。このような構造によって、前述したような液
体吐出の安定化を達成すると同時に、可動部材31の過
剰変位に起因する可動部材への機械的ダメージを低減
し、耐久性の向上を図ることができる。
前述の実施例と同様な効果を得るための具体的な流路構
造を示した断面図である。基本的な構成は図7と同様で
あるが、可動部材31の支点部側の天井の高さh2より
自由端部側の天井の高さh1が高くなっており、その間
で天井は直線的スロープになっている。このような構成
により、図9(b)で示されるように発生した気泡40
によって可動部材31が変位する際、自由端32は均一
的に変位するようになり、吐出性能は安定して均一な特
性となる。
たような機能を有する流路構造のその他の例を示すもの
である。図10(a)、(b)および(c)は、それぞ
れ、そのような例を示した断面図である。
側天井52と支点部側天井54の中間部21は、支点部
側天井22から連続的に凸曲面状のスロープとなってい
る。
に、発泡の圧力伝搬で可動部材31の自由端が歪みによ
ってさらに変位した場合に、天井の形状に沿って可動部
材が変形した場合を考慮することで、前述したような効
果を得るための流路形状である。可動部材31の歪み方
によっては、凹曲面状の天井形状であってもよい。
急峻にしたものである。
るもので、溝付き部材(第1液流路の天井等を構成する
部材)を複数回エッチングして形成したもので、製造上
の容易性がある。
11(a)〜(c)、図12(a)、(b)および図1
3(a)、(b)を用いて説明する。本実施例における
基本構成は、図9(a)、(b)および図10(a)〜
(c)と同様のため、先の実施例と同様の構成について
は説明を省略する。
が物理的に第1液流路の天井に接する、もしくは係合す
るようにした係合部を有する構成を積極的に用い、可動
部材31の過剰変位を防止し、寿命を飛躍的に向上させ
ることを目的としたものである。
流抵抗を支点部より自由端部で小さくしつつ、天井段差
部55に当接または係合する構成になっており、吐出特
性の均一化と、可動部材31の過剰変位を防止して、耐
久性をも向上させたものである。
22の一部に流路内に突出した突起56を持たせてお
り、可動部材31と当接または係合することで、可動部
材の過剰変位を防止したものである。この構成は、第1
液流路14の流路断面積を大きくしてリフィルの向上を
達成しつつ可動部材の過剰変位を防止したものである。
ときに、可動部材の自由端32近傍の上方への変位を規
制する係合部57を備えたヘッドの構造を示す断面図で
ある。この係合部57によって、自由端部32をより確
実に規制することができ、可動部材の耐久性をさらに高
めることができる。
図であるが、可動部材が変位している状態を吐出口側か
ら視た図12(b)で理解されるように、第1液流路1
4の断面形状が台形形状であるため、可動部材31は自
由端の側端部38間の幅より流路の幅が狭い領域での変
位が規制されており、可動部材の上方への過剰変位が防
止される。
あるが、可動部材が変位している状態を吐出口側から視
た図13(b)で理解されるように、第1液流路14の
側壁22に段差部57が設けられている。
側の幅が可動部材の幅よりも狭くなっているため、可動
部材31の過剰変位を防止できる構造となっている。
によって、吐出ヘッドの耐久性を飛躍的に向上させるこ
とが可能になった。さらに、可動部材の剛性が低い場合
には、過剰変位により気泡の成長方向の圧力伝搬方向が
吐出口方向以外の方向(天井方向)や上流方向に向かう
のを抑制することができ、吐出効率の低下を防止するこ
とができた。
(c)は、本発明の液体吐出ヘッドの第5の実施例を示
した図である。図14(a)に示すように、吐出口側か
ら見た第1の液流路14の形状と、可動部材31が図1
4(b)に示すように気泡発生領域で発生した気泡によ
って第1の液流路14側に変位したときに吐出口側から
見た可動部材31の形状とが、ともに台形であり、相似
になっていることがわかる。これは、吐出口側から見た
形状が台形である第1の液流路14に対し、図14
(c)に示すような先端に向かって幅が小さくなる台形
形状の可動部材31を用いているからである。
4(c)で示すように発熱体2で発生する気泡の可動部
材31の自由端および側端部からの逃げを極力防止し、
気泡から可動部材への作用効率を高めると共に可動部材
31の変位方向に対する抵抗を小さくして、吐出効率の
均一化を図ることが可能となった。
相似形状の他の例を示したもので、長方形若しくは正方
形の相似となっている。なお、相似形状は、これに限ら
ず三角形等であってもよい。
出ヘッドや液体吐出方法の要部の実施例について説明を
行ったが、以下にこれらの実施例に好ましく適用できる
実施態様例について図面を用いて説明する。但し、以下
の説明においては前述の1流路形態の実施例と2流路形
態の実施例のいずれかを取り上げて説明する場合がある
が、特に記載しない限り、両実施例に適用しうるもので
ある。
(b)および(c)は、それぞれ可動部材31の他の形
状を示す平面図であり、符号35は、分離壁に設けられ
たスリットであり、このスリットによって可動部材51
が形成されている。同図(a)は長方形の形状であり、
(b)は支点側が細くなっている形状で可動部材の動作
が容易な形状であり、(c)は支点側が広くなってお
り、可動部材の耐久性が向上する形状である。可動部材
の形状は容易に動作可能な形状で、耐久性に優れた形状
であればよい。
およびこの可動部材を有する分離壁5は厚さ5μmのニ
ッケルで構成したが、これに限られることなく可動部
材、分離壁を構成する材質としては発泡液と吐出液に対
して耐溶剤性があり、可動部材として良好に動作するた
めの弾性を有し、微細なスリットが形成できるものであ
ればよい。
銀、ニッケル、金、鉄、チタン、アルミニウム、白金、
タンタル、ステンレス、りん青銅等の金属、およびその
合金、または、アクリロニトリル、ブタジエン、スチレ
ン等のニトリル基を有する樹脂、ポリアミド等のアミド
基を有する樹脂、ポリカーボネート等のカルボキシル基
を有する樹脂、ポリアセタール等のアルデヒド基を持つ
樹脂、ポリサルフォン等のスルホン基を持つ樹脂、その
ほか液晶ポリマー等の樹脂およびその化合物、耐インク
性の高い、金、タングステン、タンタル、ニッケル、ス
テンレス、チタン等の金属、これらの合金および耐イン
ク性に関してはこれらを表面にコーティングしたもの若
しくはポリアミド等のアミド基を有する樹脂、ポリアセ
タール等のアルデヒドを持つ樹脂、ポリエーテルエーテ
ルケトン等のケトン基を有する樹脂、ポリイミド等のイ
ミド基を有する樹脂、フェノール樹脂等の水酸基を有す
る樹脂、ポリエチレン等のエチル基を有する樹脂、ポリ
プロピレン等のアルキル基を有する樹脂、エポキシ樹脂
等のエポキシ基を有する樹脂、メラミン樹脂等のアミノ
基を有する樹脂、キシレン樹脂等のメチロール基を有す
る樹脂およびその化合物、さらに二酸化珪素等のセラミ
ックおよびその化合物が望ましい。
リプロピレン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレー
ト、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポ
リブタジエン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエー
テルサルフォン、ポリアリレート、ポリイミド、ポリサ
ルフォン、液晶ポリマー(LCP)等の近年のエンジニ
アリングプラスチックに代表される耐熱性、耐溶剤性、
成型性の良好な樹脂、およびその化合物、もしくは、二
酸化珪素、窒化珪素、ニッケル、金、ステンレス等の金
属、合金およびその化合物、もしくは表面にチタンや金
をコーティングしたものが望ましい。
度を達成でき、可動部材として良好に動作する観点から
その材質と形状等を考慮して決定すればよいが、0.5
μm〜10μm程度が望ましい。
ト35の幅は本実施例では2μmとしたが、発泡液と吐
出液とが異なる液体であり、両液体の混液を防止した場
合は、スリット幅を両者の液体間でメニスカスを形成す
る程度の間隔とし、各々の液体同士の流通を抑制すれば
よい。例えば、発泡液として2cP(センチポアズ)程
度の液体を用い、吐出液として100cP以上の液体を
用いた場合には、5μm程度のスリットでも混液を防止
することができるが、3μm以下にすることが望まし
い。
ダーの厚さ(tμm)を対象としており、cmオーダー
の厚さの可動部材は意図していない。μmオーダーの厚
さの可動部材にとって、μmオーダーのスリット幅(W
μm)を対象とする場合、製造のバラツキをある程度考
慮することが望ましい。
いは/かつ側端に対向する部材の厚さが可動部材の厚さ
と同等の場合(図12、図13等)、スリット幅と厚み
の関係を製造のバラツキを考慮して以下のような範囲と
することで発泡液と吐出液の混液を安定的に抑制するこ
とができる。このことは限られた条件ではあるが設計上
の観点として、3cP以下の粘度の発泡液に対して高粘
度(5cP、10cP等)を用いる場合、W/t≦1を
満足するようにすることで、2液の混合を長期にわたっ
て抑制することが可能な構成となった。
リットとしては、このような数μmオーダーであればよ
り確実である。
離させた場合、可動部材がこれらの実質的な仕切部材と
なる。この可動部材が気泡の生成に伴って移動する際に
吐出液に対して発泡液がわずかに混入することが見られ
る。画像を形成する吐出液は、インクジェット記録の場
合、色材濃度を3%ないし5%程度有するものが一般的
であることを考慮すると、この発泡液が吐出液滴に対し
て20%以下の範囲で含まれても大きな濃度変化をもた
らさない。従って、このような混液としては、吐出液滴
に対して20%以下となるような発泡液と吐出液との混
合を本発明に含むものとする。
させても上限で15%の発泡液の混合であり、5cps
以下の発泡液では、この混合比率は、駆動周波数にもよ
るが、10%程度を上限とするものであった。
ればする程、この混液は低減(例えば5%以下)でき
る。
の発熱体が設けられた素子基板の構成について説明す
る。
発明の液体吐出ヘッドの縦断面図を示したもので、同図
(a)は後述する保護膜があるヘッド、(b)は保護膜
がないものである。
0、第1液流路14、第1液流路を構成する溝を設けた
溝付き部材50が配されている。
7に絶縁および蓄熱を目的としたシリコン酸化膜または
窒化シリコン膜106を成膜し、その上に発熱体を構成
するハフニュウムボライド(HfB2 )、窒化タンタル
(TaN)、タンタルアルミ(TaAl)等の電気抵抗
層105(0.01〜0.2μm厚)とアルミニウムの
配線電極(0.2〜1.0μm厚)を図8のようにパタ
ーニングされている。この2つの配線電極104から抵
抗層105に電圧を印加し、抵抗層に電流を流し発熱さ
せる。配線電極間の抵抗層上には、酸化シリコンや窒化
シリコン等の保護層を0.1〜2.0μm厚で形成し、
さらにその上にタンタル等の耐キャビテーション層
(0.1〜0.6μm厚)が成膜されており、インク等
の各種の液体から抵抗層105を保護している。
力や衝撃波は非常に強く、堅くてもろい酸化膜の耐久性
を著しく低下させるため、金属材料のタンタル(Ta)
等の耐キャビテーション層として用いられる。
合わせにより上述の保護層を必要としない構成でもよ
く、その例を図17(b)に示す。このような保護層を
必要としない抵抗層の材料としてはインジュウム・タン
タル・アルミ合金等が挙げられる。
体の構成としては、前述の電極間の抵抗層(発熱部)だ
けでもよく、また抵抗層を保護する保護層を含むもので
もよい。
号に応じて発熱する抵抗層で構成された発熱部を有する
ものを用いたが、これに限られることなく、吐出液を吐
出させるのに十分な気泡を発泡液に生じさせるものであ
ればよい。例えば、発熱部としてレーザ等の光を受ける
ことで発熱するような光熱変換体や高周波を受けること
で発熱するような発熱部を有する発熱体でもよい。
部を構成する抵抗層105と、この抵抗層に電気信号を
供給するための配線電極104で構成される電気熱変換
体の他に、この電気熱変換素子を選択的に駆動するため
のトランジスタ、ダイオード、ラッチ、シフトレジスタ
等の機能素子が一体的に半導体製造工程によって作り込
まれていてもよい。
ている電気熱変換体の発熱部を駆動し、液体を吐出する
ためには、前述の抵抗層105に配線電極104を介し
て図17で示されるような矩形パルスを印加し、配線電
極間の抵抗層105を急峻に発熱させる。前述の各実施
例のヘッドにおいては、それぞれ電圧24V、パルス幅
7μsec、電流150mA、電気信号を6kHzで加
えることで発熱体を駆動させ、前述のような動作によっ
て、吐出口から液体であるインクを吐出させた。しかし
ながら、駆動信号の条件はこれに限られることなく、発
泡液を適正に発泡させることができる駆動信号であれば
よい。
したように本発明においては、前述のような可動部材を
有する構成によって、従来の液体吐出ヘッドよりも高い
吐出力や吐出効率でしかも高速に液体を吐出することが
できる。本実施例の内、発泡液と吐出液とに同じ液体を
用いる場合には、発熱体から加えられる熱によって劣化
せずに、また加熱によって発熱体上に堆積物を生じにく
く、熱によって気化、凝縮の可逆的状態変化を行うこと
が可能であり、さらに液流路や可動部材や分離壁等を劣
化させない液体であれば種々の液体を用いることができ
る。
る液体(記録液体)としては従来のバブルジェット装置
で用いられていた組成のインクを用いることができる。
い、吐出液と発泡液を別液体とした場合には、発泡液と
して前述のような性質の液体を用いればよく、具体的に
は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ
プロパノール、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オク
タン、トルエン、キシレン、二塩化メチレン、トリクレ
ン、フレオンTF、フレオンBF、エチルエーテル、ジ
オキサン、シクロヘキサン、酢酸メチル、酢酸エチル、
アセトン、メチルエチルケトン、水等およびこれらの混
合物が挙げられる。
に関係なく様々な液体を用いることができる。また、従
来吐出が困難であった発泡性が低い液体、熱によって変
質、劣化しやすい液体や高粘度液体等であっても利用で
きる。
又は発泡液との反応によって、吐出や発泡また可動部材
の動作等を妨げるような液体でないことが望まれる。
等をも利用することができる。その他の吐出液体として
は、熱に弱い医薬品や香水等の液体を利用することもで
きる。
に用いることができる記録液体として以下のような組成
のインクを用いて記録を行ったが、吐出力の向上によっ
てインクの吐出速度が高くなったため、液滴の着弾精度
が向上し非常に良好な記録画像をことができる。
組み合わせて吐出させて記録を行った。その結果、従来
のヘッドでは吐出が困難であった十数cP粘度の液体は
もちろん150cPという非常に高い粘度の液体で良好
に吐出でき、高画質な記録物を得ることができた。
いた液体の場合には、吐出速度が低いために、吐出方向
性のバラツキが助長され記録紙上のドットの着弾精度が
悪く、また吐出不安定による吐出量のバラツキが生じ、
これらのことで高品位画像が得られにくかった。しか
し、上述の実施例の構成においては、気泡の発生を発泡
液を用いることで充分に、しかも安定して行うことがで
きる。このことで、液滴の着弾精度の向上とインク吐出
量の安定化を図ることができ、記録画像品位を著しく向
上させることができた。
発明の液体吐出ヘッドの内2流路構成のヘッドの全体構
造を示した分解斜視図である。
1が配されている。この上に第2液流路16の壁16a
および第2共通液室17の壁17aが設けられており、
その上に可動部材31を有する分離壁30が設けられて
いる。さらに、この分離壁30の上に第1液流路14を
構成する複数の溝、第1共通液室15、この第1共通液
室15に第1の液体を供給するための供給路20および
第2共通液室17に第2の液体を供給するための供給路
21が設けられた溝付き部材50が設けられており、こ
のような構成によって2流路の液体吐出ヘッドを構成し
ている。
記実施形態例に係る液体吐出ヘッドを搭載した液体吐出
ヘッドカートリッジを概略説明する。
液体吐出ヘッドカートリッジの模式的分解斜視図であ
り、液体吐出ヘッドカートリッジは、主に液体吐出ヘッ
ド部200と液体容器90とから概略構成されている。
分離壁30、溝付部材50、押さえバネ60、液体供給
部材80、支持体70等から成っている。素子基板1に
は、前述のように発泡液に熱を与えるための発熱抵抗体
が、複数個、列状に設けられており、また、この発熱抵
抗体を選択的に駆動するための機能素子が複数設けられ
ている。この素子基板1と可動壁を持つ前述の分離壁3
0との間に発泡液路が形成され発泡液が流通する。この
分離壁30と溝付部材50との接合によって、吐出され
る吐出液体が流通する吐出流路(不図示)が形成され
る。
板1方向への付勢力を作用させる部材であり、この付勢
力により素子基板1、分離壁30、溝付部材50と、後
述する支持体70とを良好に一体化させている。
めのものであり、この支持体70上にはさらに素子基板
1に接続し電気信号を供給するための回路基板71や、
装置側と接続することで装置側と電気信号のやりとりを
行うためのコンタクトパッド72が配置されている。
れる、インク等の吐出液体と気泡を発生させるための発
泡液とを内部に区分収容している。液体容器90の外側
には、液体吐出ヘッドと液体容器との接続を行う接続部
材を配置するための位置決め部94と接続部を固定する
ための固定軸95が設けられている。吐出液体の供給
は、液体容器の吐出液体供給路92から接続部材の供給
路を介して液体供給部材80の吐出液体供給路81に供
給され、各部材の吐出液体供給路83,61,20を介
して第1の共通液室に供給される。発泡液も同様に、液
体容器の供給路93から接続部材の供給路を介して液体
供給部材80の発泡液供給路82に供給され、各部材の
発泡液体供給路84,61,21を介して第2液室に供
給される。
ては、発泡液と吐出液が異なる液体である場合も、供給
を行いうる供給形態および液体容器で説明したが、吐出
液体と発泡液体とが同じである場合には、発泡液と吐出
液の供給経路および容器を分けなくてもよい。
に液体を再充填して使用してもよい。このためには、液
体容器に液体注入口を設けておくことが望ましい。ま
た、液体吐出ヘッドと液体容器とは一体であってもよ
く、分離可能としてもよい。
出ヘッドを搭載した液体吐出装置の概略構成を示してい
る。本実施例では、特に吐出液体としてインクを用いた
インク吐出記録装置を用いて説明する。液体吐出装置の
キャリッジHCは、インクを収容する液体タンク部90
と、液体吐出ヘッド部200とが着脱可能なヘッドカー
トリッジを搭載しており、被記録媒体搬送手段で搬送さ
れる記録紙等の被記録媒体150の幅方向に往復移動す
る。
上の液体吐出手段に駆動信号が供給されると、この信号
に応じて液体吐出ヘッドから被記録媒体に対して記録媒
体が吐出される。
は、被記録媒体搬送手段とキャリッジを駆動するための
駆動源としてのモータ111、駆動源からの動力をキャ
リッジに伝えるためのギア112、113、キャリッジ
軸115等を有している。この記録装置およびkno記
録装置で行う液体吐出方法によって、各種の被記録媒体
に対して液体を吐出することで良好な画像の記録物を得
ることができた。
体吐出ヘッドを適用したインク吐出装置を動作させるた
めの装置全体のブロック図である。
り印字情報を制御信号として受ける。印字情報は印字装
置内部の入力インタフェイス301に一時保存されると
同時に、記録装置内で処理可能なデータに変換され、ヘ
ッド駆動信号供給手段を兼ねるCPU302に入力され
る。CPU302はROM303に保存されている制御
プログラムに基づき、前記CPU302に入力されたデ
ータをRAM304等の周辺ユニットを用いて処理し、
印字するデータ(画像データ)に変換する。
録用紙上の適当な位置に記録するために、画像データに
同期して記録用紙および記録ヘッドを移動する駆動用モ
ータを駆動するための駆動データを作る。画像データお
よびモータ駆動データは、各々ヘッドドライバ307
と、モータドライバ305を介し、ヘッド200および
駆動モータ306に伝達され、それぞれ制御されたタイ
ミングで駆動され画像を形成する。
等の液体の付与が行われる被記録媒体としては、各種の
紙やOHPシート、コンパクトディスクや装飾板等に用
いられるプラスチック材、布帛、アルミニウムや銅等の
金属材、牛皮、豚皮、人工皮革等の皮革材、木、合板等
の木材、竹材、タイル等のセラミックス材、スポンジ等
の三次元構造体等を対象とすることができる。
OHPシート等に対して記録を行うプリンタ装置、コン
パクトディスク等のプラスチック材に記録を行うプラス
チック用記録装置、金属板に記録を行う金属用記録装
置、皮革に記録を行う皮革用記録装置、木材に記録を行
う木材用記録装置、セラミックス材に記録を行うセラミ
ックス用記録装置、スポンジ等の三次元網状構造体に対
して記録を行う記録装置、また布帛に記録を行う捺染装
置等をも含むものである。
としては、それぞれの被記録媒体や記録条件に合わせた
液体を用いればよい。
ヘッドを記録ヘッドとして用い、被記録媒体に対して記
録を行う、インクジェット記録システムの一例を説明す
る。
ド201を用いたインクジェット記録システムの構成を
説明するための模式図である。本実施例における液体吐
出ヘッドは、被記録媒体150の記録可能幅に対応した
長さに360dpiの間隔で吐出口を複数配したフルラ
イン型のヘッドであり、イエロー(Y),マゼンタ
(M),シアン(C),ブラック(Bk)の4色に対応
した4つのヘッドをホルダ1202によりX方向に所定
の間隔を持って互いに平行に固定支持されている。
供給手段を構成するヘッドドライバ307から信号が供
給され、この信号に基づいて各ヘッドの駆動が成され
る。
Bkの4色のインクがそれぞれ204a〜204dのイ
ンク容器から供給されている。なお、符号204eは発
泡液が蓄えられた発泡液容器であり、この容器から各ヘ
ッドに発泡液が供給される構成になっている。
ジ等のインク吸収部材が配されたヘッドキャップ203
a〜203dが設けられており、非記録時に各ヘッドの
吐出口を覆うことでヘッドの保守を成すことができる。
うな各種、非記録媒体を搬送するための搬送手段を構成
する搬送ベルトである。搬送ベルト206は、各種ロー
ラにより所定の経路に引き回されており、モータドライ
バ305に接続された駆動用ローラにより駆動される。
おいては、記録を行う前後に被記録媒体に対して各種の
処理を行う前処理装置251および後処理装置252を
それぞれ被記録媒体搬送経路の上流と下流に設けてい
る。
の種類やインクの種類に応じて、その処理内容が異なる
が、例えば、金属、プラスチック、セラミックス等の被
記録媒体に対しては、前処理として、紫外線とオゾンの
照射を行い、その表面を活性化することでインクの付着
性の向上を図ることができる。また、プラスチック等の
静電気を生じやすい被記録媒体においては、静電気によ
ってその表面にごみが付着しやすく、このごみによって
良好な記録が妨げられる場合がある。このため、前処理
としてイオナイザ装置を用い被記録媒体の静電気を除去
することで、被記録媒体からごみの除去を行うとよい。
また、被記録媒体として布帛を用いる場合には、滲み防
止、先着率の向上等の観点から布帛にアルカリ性物質、
水溶性物質、合成高分子、水溶性金属塩、尿素およびチ
オ尿素から選択される物質を付与する処理を前処理とし
て行えばよい。前処理としては、これらに限らず、被記
録媒体の温度を記録に適切な温度にする処理等であって
もよい。
録媒体に対して熱処理、紫外線照射等によるインクの定
着を促進する定着処理や、前処理で付与し未反応で残っ
た処理剤を洗浄する処理等を行うものである。
インヘッドを用いて説明したが、これに限らず、前述し
たような小型のヘッドを被記録媒体の幅方向に搬送して
記録を行う形態のものであってもよい。
ジェットヘッドを有するインクジェットヘッドキットを
説明する。図24は、このようなインクジェットヘッド
キットを示した模式図であり、このインクジェットヘッ
ドキットは、インクを吐出するインク吐出部511を有
する本発明のインクジェットヘッド510と、このヘッ
ドと不可分もしくは分離可能な液体容器であるインク容
器520と、このインク容器にインクを充填するための
インクを保持したインク充填手段とを、キット容器50
1内に納めたものである。
容器の大気連通口521やインクジェットヘッドとの接
続部や、もしくはインク容器の壁に開けた穴などに、イ
ンク充填手段の挿入部(注射針等)531の一部を挿入
し、この挿入部を介してインク充填手段内のインクをイ
ンク容器内に充填すればよい。
ドと、インク容器やインク充填手段等を一つのキット容
器内に納めてキットにすることで、インクが消費されて
しまっても前述のようにすぐに、また容易にインクをイ
ンク容器内に充填することができ、記録の開始を迅速に
行うことができる。
ットでは、インク充填手段が含まれるもので説明を行っ
たが、インクジェットヘッドキットとしては、インク充
填手段を持たず、インクが充填された分離可能タイプの
インク容器とヘッドとがキット容器510内に納められ
ている形態のものであってもよい。
ンクを充填するインク充填手段のみを示しているが、イ
ンク容器の他に発泡液を発泡液容器に充填するための発
泡液充填手段をキット容器内に納めた形態のものであっ
てもよい。
に比べ、相対的に可動部材の自由端に近い側で変位方向
への流抵抗が小さくなっているため、自由端の動きが規
制されず、気泡の圧力伝搬方向や気泡の成長方向を効率
よく吐出口に導くことができる。又、繰り返し吐出時の
各吐出口間や複数の液流路間で極めて均一な吐出特性を
得ることができる。
吐出原理に基づく本発明の液体吐出ヘッド等によると、
発生する気泡とこれによって変位する可動部材との相乗
効果を得ることができ、吐出口近傍の液体を効率よく吐
出できるため、従来のバブルジェット方式の吐出方法、
ヘッド等に比べて吐出効率を向上できる。また、上限ス
トッパによって可動部材の変位が規制されるため、可動
部材の剛性が低い場合には、過剰変位により気泡の成長
方向の圧力伝搬方向が吐出以外の方向や上流方向に向か
うのを抑制することができ、吐出効率の低下を防止する
ことができると共に、可動部材の過剰変位に起因する可
動部材への機械的ダメージを低減し、耐久性の向上を図
ることができる。
温や低湿で長期放置を行った場合であっても不吐出にな
ることを防止でき、仮に不吐出になっても予備吐出や吸
引回復といった回復処理をわずかに行うだけで正常状態
に即座に復帰できる利点もある。これに伴い、回復時間
の短縮や回復による液体の損失を低減でき、ランニング
コストも大幅に下げることが可能である。
た構成によれば、連続吐出時の応答性、気泡の安定成
長、液滴の安定化を達成して、高速液体吐出による高速
記録また高画質記録を可能にすることができた。
として、発泡しやすい液体や、発熱体上への堆積物(こ
げ等)が生じにくい液体を用いることで、吐出液の選択
の自由度が高くなり、発泡が生じにくい高粘性液体、発
熱体上に堆積物を生じやすい液体等、従来のバブルジェ
ット吐出方法で吐出することが困難であった液体につい
ても良好に吐出することができた。
響を与えず吐出することができた。
液体吐出記録ヘッドとして用いることで、さらに高画質
な記録を達成することができた。
体の吐出効率等がさらに向上した液体吐出装置や記録シ
ステム等を提供することができた。
ドキットを用いることで、ヘッドの利用、再利用を容易
に成すことができる。
出ヘッドの一例を用いて吐出原理を説明するための模式
断面図である。
部分破断斜視図である。
伝搬を示す模式断面図である。
の圧力伝搬を示す模式断面図である。
の模式断面図である。
図である。
る可動部材に対する第2液流路のストッパ構造を示す断
面図である。
である。
吐出ヘッドの第3の実施例の縦断面図である。
出ヘッドの第3の実施例の変形例の縦断面図である。
出ヘッドの第4の実施例の縦断面図である。
体吐出ヘッドの第4の実施例の変形例の要部縦断面図で
ある。
体吐出ヘッドの第4の実施例の変形例の要部縦断面図で
ある。
出ヘッドの第5の実施例の変形例の要部縦断面図であ
る。
体吐出ヘッドの第5の実施例の要部を示す模式図であ
る。
形状を説明するための平面図である。
体吐出ヘッドの要部を説明するための縦断面図である。
るための模式的分解斜視図である。
ートリッジを説明するための模式的分解斜視図である。
出装置の一例を示す概略斜視図である。
出装置を駆動するための装置ブロック図である。
ット記録システムの構成を説明するための模式的斜視図
である。
トを示す模式図である。
るための図であって、(a)は斜視図であり、(b)は
断面図である。
Claims (55)
- 【請求項1】 液体を吐出する吐出口と、吐出口に連通
する液流路と、液体に気泡を発生させる気泡発生領域
と、前記気泡発生領域に面して配され、自由端と支点を
備えた可動部材とを有し、前記気泡発生部での気泡の発
生に基づく圧力によって前記可動部材を変位させ、該可
動部材の変位によって液体を前記吐出口から吐出する液
体吐出ヘッドであって、前記液流路には前記可動部材の変位を規制する上限スト
ッパが設けられていることを特徴とする液体吐出ヘッ
ド。 - 【請求項2】 請求項1記載の液体吐出ヘッドにおい
て、前記液流路の高さが、前記可動部材の支点の直上よ
り前記可動部材の自由端の直上の方が高く形成され、前
記可動部材の支点の直上が前記上限ストッパを構成する
ことを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項3】 請求項1記載の液体吐出ヘッドにおい
て、前記上限ストッパは、前記液流路の高さが、前記可
動部材の自由端に対向する位置から、前記支点に対向す
る位置までの間の少なくとも一部で、前記自由端に対向
する位置の高さより低くなっている部分によって構成さ
れていることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項4】 請求項2の液体吐出ヘッドにおいて、前
記流路形状は前記支点に対向する位置から前記自由端に
対向する位置の間で、前記自由端に対向する位置に向か
って液流路の高さが連続的に高くなる形状であることを
特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項5】 請求項4の液体吐出ヘッドにおいて、前
記高さは直線的に変化していることを特徴とする液体吐
出ヘッド。 - 【請求項6】 請求項4の液体吐出ヘッドにおいて、前
記高さは曲線的に変化していることを特徴とする液体吐
出ヘッド。 - 【請求項7】 請求項2の液体吐出ヘッドにおいて、前
記液流路を吐出口側から見た形状と前記可動部材が変位
したときに吐出口側から見た形状とが相似形であること
を特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項8】 請求項1,2もしくは3のいずれかの項
に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記可動部材が変位
したときに、前記可動部材の一部が前記液流路を構成す
る壁の一部と接することを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項9】 請求項1の液体吐出ヘッドにおいて、前
記変位によって前記気泡を吐出口に向かう上流よりも下
流に大きく膨張させて前記可動部材を変位させることを
特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項10】 請求項1,2もしくは3のいずれかの
項に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記可動部材に面
した位置に発熱体が設けられており、該可動部材と該発
熱体との間が前記気泡発生領域であることを特徴とする
液体吐出ヘッド。 - 【請求項11】 請求項1,2もしくは3のいずれかの
項に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前記可動部材は、
支点と、該支点より下流側に位置する自由端であること
を特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項12】 請求項10の液体吐出ヘッドにおい
て、前記液流路は、前記発熱体に沿った該発熱体より上
流から前記発熱体上に液体を供給するための供給路を有
することを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項13】 請求項12の液体吐出ヘッドにおい
て、前記供給路は、前記発熱体より上流側に実質的に平
坦、もしくはなだらかな内壁を有し、該内壁に沿って液
体を前記発熱体上に供給する供給路であることを特徴と
する液体吐出ヘッド。 - 【請求項14】 請求項10の液体吐出ヘッドにおい
て、前記可動部材の前記発熱体に近い面に沿った上流か
ら前記発熱体上に液体を供給するための液流路を有する
ことを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項15】 請求項10の液体吐出ヘッドにおい
て、前記可動部材の前記発熱体に近い面に沿った上流側
から前記発熱体上に液体を供給する供給路を有すること
を特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項16】 請求項2記載の液体吐出ヘッドにおい
て、前記液流路は、吐出口に連通した第1の液流路と、 液体に熱を加えることで該液体に気泡を発生させる気泡
発生領域を有する第2の液流路と、からなり、 前記可動部は、前記第1の液流路と前記気泡発生領域と
の間に配され、吐出口側に自由端を有し、前記気泡発生
領域内での気泡の発生による圧力に基づいて該自由端を
前記第1の液流路側に変位させて前記圧力を前記第1の
液流路の吐出口側に導くよう構成されることを特徴とす
る液体吐出ヘッド。 - 【請求項17】 請求項3記載の液体吐出ヘッドにおい
て、前記液流路は、吐出口に連通した第1の液流路と、 液体に熱を加えることで該液体に気泡を発生させる気泡
発生領域を有する第2の液流路と、からなり、 前記可動部材は、前記第1の液流路と前記気泡発生領域
との間に配され、吐出口側に自由端を有し、前記気泡発
生領域内での気泡の発生による圧力に基づいて該自由端
を前記第1の液流路側に変位させて前記圧力を前記第1
の液流路の吐出口側に導くよう構成され、 前記第1の液流路の高さは、前記自由端に対向する位置
から、前記支点に対向する位置まで間の少なくとも一部
で、前記自由端に対向する位置の高さより低くなってい
ることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項18】 請求項16もしくは17の液体吐出ヘ
ッドにおいて、前記流路形状は前記支点に対向する位置
から前記自由端に対向する位置の間で、前記自由端に対
向する位置に向かって液流路の高さが連続的に高くなる
形状であることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項19】 請求項18の液体吐出ヘッドにおい
て、前記高さは直線的に変化していることを特徴とする
液体吐出ヘッド。 - 【請求項20】 請求項18の液体吐出ヘッドにおい
て、前記高さは曲線的に変化していることを特徴とする
液体吐出ヘッド。 - 【請求項21】 請求項16もしくは17の液体吐出ヘ
ッドにおいて、前記液流路を吐出口側から見た形状と前
記可動部材が変位したときに吐出口側から見た形状とが
相似形であることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項22】 請求項16もしくは17の液体吐出ヘ
ッドにおいて、前記可動部材が変位したときに、前記可
動部材の一部が前記液流路の天井と接することを特徴と
する液体吐出ヘッド。 - 【請求項23】 請求項16もしくは17の液体吐出ヘ
ッドにおいて、前記可動部材に面した位置に発熱体が設
けられており、該可動部材と該発熱体との間が前記気泡
発生領域であることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項24】 請求項23の液体吐出ヘッドにおい
て、前記第2の液流路は、前記発熱体より上流側に実質
的に平坦、もしくはなだらかな内壁を有し、該内壁に沿
って液体を前記発熱体上に供給する液流路であることを
特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項25】 請求項1,2,3,16、もしくは1
7のいずれかの項に記載の液体吐出ヘッドにおいて、前
記可動部材は板状であることを特徴とする液体吐出ヘッ
ド。 - 【請求項26】 請求項25の液体吐出ヘッドにおい
て、前記発熱体の全面が前記可動部材に面していること
を特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項27】 請求項25の液体吐出ヘッドにおい
て、前記可動部材の総面積が前記発熱体の総面積より大
であることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項28】 請求項25の液体吐出ヘッドにおい
て、前記可動部材の支点が前記発熱体の直上から外れた
位置に配されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項29】 請求項25の液体吐出ヘッドにおい
て、前記可動部材の自由端は前記発熱体が配された液流
路を実質的に直交する形状を有することを特徴とする液
体吐出ヘッド。 - 【請求項30】 請求項25の液体吐出ヘッドにおい
て、前記可動部材の前記自由端は前記発熱体より吐出口
に近い位置に配されていることを特徴とする液体吐出ヘ
ッド。 - 【請求項31】 請求項25の液体吐出ヘッドにおい
て、前記可動部材は前記第1流路と第2流路との間に配
された分離壁の一部として構成されていることを特徴と
する液体吐出ヘッド。 - 【請求項32】 請求項31の液体吐出ヘッドにおい
て、前記分離壁は、金属、樹脂、もしくはセラミックス
で構成されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項33】 請求項16もしくは17の液体吐出ヘ
ッドにおいて、前記第1の液流路の複数に第1の液体を
供給するための第1の共通液室と、前記第2の液流路の
複数に第2の液体を供給するための第2の共通液室とが
配されていることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項34】 請求項16もしくは17の液体吐出ヘ
ッドにおいて、前記第1の液流路に供給される液体と前
記第2の液流路に供給される液体とが同じ液体であるこ
とを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項35】 請求項16もしくは17の液体吐出ヘ
ッドにおいて、前記第1の液流路に供給される液体と前
記第2の液流路に供給される液体とが異なる液体である
ことを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項36】 請求項10の液体吐出ヘッドにおい
て、前記発熱体は電気信号を受けることで熱を発生する
発熱抵抗体を有する電気熱変換体であることを特徴とす
る液体吐出ヘッド。 - 【請求項37】 請求項23の液体吐出ヘッドにおい
て、前記発熱体は電気信号を受けることで熱を発生する
発熱抵抗体を有する電気熱変換体であることを特徴とす
る液体吐出ヘッド。 - 【請求項38】 請求項23の液体吐出ヘッド、前記発
熱体が配された部分の前記第2液流路の形状は、室形状
であることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項39】 請求項23の液体吐出ヘッド、該第2
流路の形状は、発熱体の上流で狭窄部を有する形状であ
ることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項40】 請求項23の液体吐出ヘッドにおい
て、前記発熱体の表面から前記可動部材までの距離が3
0μm以下であることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項41】 請求項16もしくは17の液体吐出ヘ
ッドにおいて、前記吐出口から吐出される液体はインク
であることを特徴とする液体吐出ヘッド。 - 【請求項42】 請求項1,2,16、もしくは17の
いずれかの項に記載の液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘ
ッドに供給される液体を保持する液体容器とを有するこ
とを特徴とするヘッドカートリッジ。 - 【請求項43】 請求項42のヘッドカートリッジにお
いて、前記液体吐出ヘッドと、前記液体容器とは分離可
能であることを特徴とするヘッドカートリッジ。 - 【請求項44】 請求項1,2,3,16、もしくは1
7のいずれかの項に記載の液体吐出ヘッドと、該液体吐
出ヘッドから液体を吐出させるための駆動信号を供給す
る駆動信号供給手段とを有し、気泡の発生によって記録
液体を吐出することを特徴とする液体吐出装置。 - 【請求項45】 請求項42の液体吐出装置において、
前記液体吐出ヘッドからインクを吐出し、記録紙、布
帛、プラスチック、金属、木材、皮革のいずれかにイン
クを付着させることで記録を行うことを特徴とする液体
吐出装置。 - 【請求項46】 請求項42の液体吐出装置において、
前記液体吐出ヘッドから複数色の記録液体を吐出し、被
記録媒体に前記複数色の記録液体を付着させることでカ
ラー記録を行うことを特徴とする液体吐出装置。 - 【請求項47】 請求項42の液体吐出装置において、
前記吐出口が被記録媒体の記録可能領域の前幅に渡っ
て、複数配されていることを特徴とする液体吐出装置。 - 【請求項48】 請求項42に記載の液体吐出装置と、
記録後の被記録媒体に対して、前記液体の定着を促す前
処理装置もしくは後処理装置とを有することを特徴とす
る記録システム。 - 【請求項49】 請求項1,2,3,16、もしくは1
7のいずれかの項に記載の液体吐出ヘッドと、該液体吐
出ヘッドから吐出された液体を受ける被記録媒体を搬送
する被記録媒体搬送手段とを有することを特徴とする液
体吐出装置。 - 【請求項50】 請求項49に記載の液体吐出装置と、
記録後の被記録媒体に対して、前記液体の定着を促す前
処理もしくは後処理装置とを有することを特徴とする記
録システム。 - 【請求項51】 請求項49の液体吐出装置において、
前記液体吐出ヘッドからインクを吐出し、記録紙にイン
クを付着させることで記録を行うことを特徴とする液体
吐出装置。 - 【請求項52】 請求項49の液体吐出装置において、
前記液体吐出ヘッドからインクを吐出し、記録紙にイン
クを付着させることで記録を行うことを特徴とする液体
吐出装置。 - 【請求項53】 請求項49の液体吐出装置において、
前記液体吐出ヘッドから複数色の記録液体を吐出し、被
記録媒体に前記複数色の記録液体を付着させることでカ
ラー記録を行うことを特徴とする液体吐出装置。 - 【請求項54】 請求項1,2,3,16、もしくは1
7のいずれかの項に記載の液体吐出ヘッドと、該液体吐
出ヘッドに供給される液体を保持した液体容器とを内包
していることを特徴とするヘッドキット。 - 【請求項55】 請求項1,2,3,16,もしくは1
7のいずれかに記載の液体吐出ヘッドと、該液体吐出ヘ
ッドに供給される液体を保持する液体容器と、該液体容
器に対して液体を充填するための液体充填手段とを有す
ることを特徴とするヘッドキット。
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