JP3416465B2 - 液体吐出方法及び液体吐出ヘッド - Google Patents

液体吐出方法及び液体吐出ヘッド

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JP3416465B2 JP14938397A JP14938397A JP3416465B2 JP 3416465 B2 JP3416465 B2 JP 3416465B2 JP 14938397 A JP14938397 A JP 14938397A JP 14938397 A JP14938397 A JP 14938397A JP 3416465 B2 JP3416465 B2 JP 3416465B2
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    • B41J2/14032Structure of the pressure chamber
    • B41J2/14064Heater chamber separated from ink chamber by a membrane

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱エネルギー等に
よる気泡の発生によって、所望の液体を吐出する液体吐
出方法及び液体吐出ヘッドに関し、特に、気泡の発生を
利用して変位する可動分離膜を用いる液体吐出方法及び
液体吐出ヘッドに関する。
【0002】なお、本発明における「記録」とは、文字
や図形等のように意味を持つ画像を被記録媒体に対して
付与することだけでなく、パターン等のように意味を持
たない画像を付与することをも意味するものである。
【0003】
【従来の技術】 熱等のエネルギーをインクに与えるこ
とで、インクに急峻な体積変化(気泡の発生)を伴う状
態変化を生じさせ、この状態変化に基づく作用力によっ
て吐出口からインクを吐出し、これを被記録媒体上に付
着させて画像形成を行なうインクジェット記録方法、い
わゆるバブルジェット記録方法が従来から知られてい
る。このバブルジェット記録方法を用いる記録装置に
は、特公昭61−59911号公報や特公昭61−59
914号公報に開示されているように、インクを吐出す
るための吐出口と、この吐出口に連通するインク流路
と、インク流路内に配されたインクを吐出するためのエ
ネルギー発生手段としての発熱体(電気熱変換体)とが
一般的に設けられている。
【0004】上記のような記録方法によれば、品位の高
い画像を高速、低騒音で記録することができるととも
に、この記録方法を行うヘッドではインクを吐出するた
めの吐出口を高密度に配置することができるため、小型
の装置で高解像度の記録画像、さらにカラー画像をも容
易に得ることができる等の多くの優れた点を有してい
る。このため、このバブルジェット記録方法は近年、プ
リンター、複写機、ファクシミリ等の多くのオフィス機
器に利用されており、さらに、捺染装置等の産業用シス
テムにまで利用されるようになってきている。
【0005】他方、従来のバブルジェット記録方法にお
いては、発熱体がインクに接した状態で加熱を繰り返す
ため、発熱体の表面にインクの焦げによる堆積物が発生
する場合があった。また、吐出すべき液体が熱によって
劣化しやすい液体の場合や十分に発泡が得られにくい液
体の場合では、前述の発熱体による直接加熱気泡形成で
は良好な吐出が行われない場合もある。
【0006】これに対して、特開昭55−81172号
公報に本出願人は、発泡液と吐出液とを分離する可撓性
膜を介して、発泡液を熱エネルギーによって発泡させて
吐出液を吐出する方法を提案している。この方法では、
可撓性膜と発泡液がノズルの一部に設けられるように構
成されている。これに対してヘッド全体を上下に分離す
る大きな膜を用いる構成が特開昭59−26270号公
報に記載されている。この大きな膜は、液路が形成され
た2つの板材によって挟持されることで、2つの板材に
よる各々の液体が互いに混合されないことを目的とする
ものである。
【0007】他方、発泡液自体に特徴をもたせ発泡特性
を考慮したものとして、吐出液よりも低沸点液体を用い
る特開平5−229122号公報や導電性液体を発泡液
として用いる特開平4−329148号公報が併在して
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
分離膜を用いた液体吐出方法は、発泡液と吐出液とを分
離するだけの構成、或いは発泡液自体の改良を行うだけ
のものであり、実用的な水準ではない。
【0009】本発明者等は、分離膜を用いた液滴吐出に
ついて吐出液滴を中心に検討したところ、熱エネルギー
による気泡形成がもたらす液体吐出は、分離膜の変化を
介在しているために効率が下がってしまい、結果的に実
用化されていないという結論に至った。
【0010】そこで、本発明者等は、分離膜の分離機能
による効果を生かしながら、液体吐出をより高い水準に
できる液体吐出方法及び装置を研究するに至った。本発
明は、この研究の中で生まれたもので、液滴吐出のため
に吐出効率を向上させることができ、吐出液滴の体積あ
るいは吐出速度を安定及び高める画期的な吐出方法及び
装置を提供するものである。すなわち、本発明は、吐出
口に連通する吐出液用の第1の液流路と、発泡液を供給
する或いは移動可能に備えると共に気泡発生領域を含む
第2の液流路と、第1、第2の液流路を分離する可動分
離膜とを備えた液体吐出ヘッドにおいて、吐出効率が向
上できるものである。
【0011】特に、本発明者等は、特開平5−2291
22号公報に開示された液体吐出ヘッドにおいては、気
泡発生領域となる小空間が、吐出口よりも吐出液の流れ
方向に関して上流側に形成されているが、気泡発生領域
自体が発熱体と同等の幅、長さしか持たず、気泡発生領
域において気泡が発生した場合、可撓性膜はその気泡の
発生によって、吐出液の吐出方向に関して垂直方向のみ
に変位するため、十分な吐出速度をえることができず、
効率的な吐出動作を行うことができないという問題があ
ることを解明した。また、この場合における原因には、
閉鎖された小空間のみ、常に同じ発泡液が繰り返し使用
されるという点にも問題があることを着眼し、本発明に
より効率的な吐出動作を実現させるに至ったものであ
る。
【0012】本発明は、上述したような従来の技術が有
する問題点に鑑みてなされたものであって、第1の目的
は、可動分離膜により吐出液と発泡液とを実質的に分
離、より好ましくは完全に分離する構成において、発泡
の圧力によって生じた力で可動分離膜を変形させて吐出
液に圧力を伝達した際に、圧力が上流側に逃げるのを防
止するだけでなく、圧力を吐出口方向に導き、吐出効率
を損なうことなく、高い吐出力を得ることができる液体
吐出方法及び液体吐出ヘッドを提供することにある。
【0013】また、本発明の第2の目的は、上述した構
成によって、発熱体上に堆積する堆積物の量を低減する
とともに、吐出液に対して熱的影響を与えず効率良く液
体を吐出することができる液体吐出方法及び液体吐出ヘ
ッドを提供することにある。
【0014】また、本発明の第3の目的は、吐出液の粘
度や材質組成にかかわらず、選択自由度が広い液体吐出
方法及び液体吐出ヘッドを提供することにある。
【0015】特に、本発明の主たる目的は、上述した目
的に加え、気泡の収縮に伴う吐出口に連通する液路中の
流れ速度及び速度分布を制御し、吐出された液滴の主摘
に追従して発生する副摘(サテライト)の方向を安定化
させると共に、その量自身を減少させることで、記録画
像品位を向上させた液体吐出ヘッドを提供することにあ
る。さらに、メニスカスの後退量を減少させ、リフィル
特性を向上させ高周波振動に対応した液体吐出ヘッドを
提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上述した課題を達成する
ための本発明による解決手段を次に述べる。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】なお、上述した本発明の特徴である変位工
程を具体的に実施するための装置としては、以下に説明
する構成を挙げることができる。加えて、本発明の技術
思想に包含される他の構成によって変位工程を達成でき
るものは、本発明に含まれるものである。
【0021】以下に言う「方向規制」は、可動分離膜自
体の構成(例えば、弾性率の分布や変形伸長部と非変形
部との組合せ等)、あるいは可動分離膜に作用する付加
部材または第1の液流路構造によるもの等の他、これら
の組合せのすべてを含むものである。
【0022】また、以下に言う可動分離膜の「変位領
域」や「可動領域」は、気泡発生領域で発生する気泡に
よって、変位する領域及び変位することが可能な領域を
含むものである。
【0023】本発明による代表的な液体吐出ヘッドは、
液体を吐出する吐出口に連通する第1の液流路と、液体
にエネルギー発生素子を用いて気泡を発生させる気泡発
生領域を具備する第2の液流路と、前記第1の液流路と
第2の液流路とを実質的に分離する可動分離膜とを有
し、前記第1の液流路における液体の流れに関して前記
吐出口よりも上流側で前記気泡により変位せしめて液体
を吐出させる液体吐出ヘッドにおいて、前記気泡の収縮
に伴う前記可動分離膜の第2の液流路側への変位時に前
記可動分離膜の方向を規制する、前記気泡発生領域に前
記可動分離膜を介して対面した吐出口方向に自由端を具
備し、前記可動分離膜に少なくとも一部で接着されてい
る板状の可動部材を有することを特徴とする。
【0024】
【0025】また、前記気泡発生領域の前記可動部材に
対向する位置に、前記気泡を発生させるための熱を発生
する発熱体を有することを特徴とする。
【0026】また、前記気泡発生領域において発生した
気泡の下流部分は、前記発熱体の面積中心より下流側で
発生した気泡であることを特徴とする。
【0027】また、前記可動部材は、前記発熱体の面積
中心より前記吐出口側に前記自由端が位置することを特
徴とする。
【0028】
【0029】また、前記可動分離膜は、樹脂から構成さ
れていることを特徴とする。
【0030】また、前記第1の液流路に供給するための
液体が貯留されている第1の共通液室と、前記第2の液
流路に供給するための液体が貯留されている第2の共通
液室とを有することを特徴とする。
【0031】また、前記第1の液流路に供給される液体
と前記第2の液流路に供給される液体とは異なる液体で
あることを特徴とする。
【0032】また、前記第2の液流路に供給される液体
は、前記第1の液流路に供給される液体に比べて、低粘
度性、発泡性、熱安定性のうち少なくとも1つの性質に
おいて優れている液体であることを特徴とする。
【0033】また、前記可動分離膜の先端部は、その延
長線の位置が前記吐出口の下部より上部になるように、
かつ吐出口が形成されいるオリフィスプレートから離隔
するように配置されていることを特徴とする。
【0034】また、前記可動部材の自由端の近傍に可動
部材の幅が第2の液流路の幅よりも広くなるような下位
変位抑制部が設けられていることを特徴とする。
【0035】また、前記可動分離膜にたるみ部を配設し
たことを特徴とする。
【0036】本発明は、上述したように構成されている
ので、気泡の発生によって生じた圧力により気泡発生領
域上に設けられた可動分離膜が膨張し、可動分離膜上に
配設された可動部材が第1の液流路側に変位して前記圧
力によって、可動分離膜が第1の液流路側の吐出口方向
にふくらむ。それにより、吐出口から高い吐出力で効率
よく液体が吐出される。
【0037】また、可動分離膜の変形領域にたるみ部を
設けた場合、発泡によって生じた圧力により気泡の体積
がより有効に可動分離膜の変形に作用するので、可動部
材が第1の液流路側に、より大きく変位するとともに吐
出口方向にシフトしながら可動分離膜が吐出方向にふく
らむので、さらに効率よく高い吐出力が得られる。
【0038】また、伸びた可動分離膜は、気泡の収縮に
伴なう圧力に加えて可動部材が有する弾性力によって元
の位置に素早く復帰するので、圧力の作用方向の制御に
加え、第1の液流路に吐出液をリフィルする速さが高ま
り、高速の印字に於ても、安定した吐出が得られる。
【0039】さらに、可動分離膜に可動部材を接着さ
せ、可動部材のバネ性によって復帰する速度を高めるこ
とで、吐出された副摘(サテライト)を減少させ画像品
位を向上させることができる。
【0040】また、可動部材の作用で、可動分離膜の変
位形状を規制することができるので、メカニカス後退時
の液流路中の液流速分布を均一化させメカニカス形状を
均一化し、サテライトの方向を安定化させることで画像
品位を向上させることができる。
【0041】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を図面を参照
して説明する。
【0042】[本発明の実施に適用可能な例]以下に、
本発明の実施に適用可能な2つの例について説明する。
【0043】図1乃至図3は、本発明に適用可能な液体
吐出方法の例を説明するものための図であり、吐出口
は、第1の液流路の端部域に配されており、吐出口の上
流側(第1の液流路における吐出液の流れ方向に関し
て)に、発生した気泡の成長にしたがって変位する変位
可能な可動分離膜の変位領域が存在している。また、第
2の液流路は、発泡液を収納し、あるいは、発泡液で充
填され(好ましくは、補充可能、より好ましくは、発泡
液の移動可能)ており、気泡の発生領域を備えている。
【0044】本例では、この気泡発生領域も、上述した
吐出液の流れ方向に関して吐出口側よりも上流域に対応
して位置する。加えて、分離膜は、気泡発生領域を形成
する電気熱変換体よりも長く、可動領域として有する
が、上記流れ方向に関して、電気熱変換体の上流側端部
と第1の液流路の共通液室との間、好ましくは、該上流
側端部に不図示の固定部を有している。したがって、分
離膜の実質的な可動範囲は、図1〜図3で理解される。
【0045】これらの図における可動分離膜の状態は、
可動分離膜自体の弾性、厚さ、あるいは他の付加的構造
から得られるもの全てを代表する要素である。
【0046】(第1の例)図1は、本発明に適用可能な
液体吐出方法の第1の例(吐出工程の途中から本発明の
変位工程を有する場合)を説明するための流路方向の断
面図である。
【0047】本例は図1に示すように、吐出口11に直
接連通した第1の液流路3内に、第1の共通液室143
から供給される第1の液体が満たされており、また、気
泡発生領域7を有する第2の液流路4に、発熱体2によ
って熱エネルギーを与えられることにより発泡する発泡
用の液体が満たされている。なお、第1の液流路3と第
2の液流路4との間には、第1の液流路3と第2の液流
路4とを互いに分離する可動分離膜5が設けられてい
る。また、可動分離膜5とオリフィスプレート9とは互
いに密着固定され、ここでもそれぞれの液流路内の液体
が混ざり合うことはない。
【0048】ここで、可動分離膜5は、通常、気泡発生
領域7において発生する気泡によって変位する際、方向
性を持たないか、むしろ、変位自由度の高い共通液室側
へ変位が進行する場合がある。
【0049】本例においては、この可動分離膜5の動き
に着眼したものであって、可動分離膜5自体に直接的あ
るいは間接的に作用する変位の方向を規制する手段を設
け、それにより、可動分離膜5の気泡によって生じる変
位(移動、膨張または伸長等)を吐出口方向に向けるよ
うにした。
【0050】図1(a)に示す初期状態においては、第
1の液流路3内の液体が毛細管力によって吐出口11近
傍まで引き込まれている。なお、本例においては、吐出
口11が発熱体2の第1の液流路3への投影領域に対
し、第1の液流路3の液体流れ方向に関して下流側に位
置している。
【0051】この状態において、発熱体2(本形態にお
いては、40μm×105μmの形状を有する発熱抵抗
体)に熱エネルギーが与えられると、発熱体2が急速に
加熱され、気泡発生領域7の第2の液体に接触する表面
は第2の液体を加熱発泡させる(図1(b))。この加
熱発泡により生じる気泡6は、米国特許第4,723,
129号に記載されているような膜沸騰現象に基づく気
泡であり、発熱体表面全域に一斉にきわめて高い圧力を
伴って発生するものである。このときに発生する圧力
は、圧力波となって第2の液流路4内の第2の液体を伝
搬し、可動分離膜5に作用して、それにより、可動分離
膜5が変位して、第1の液流路3内の第1の液体の吐出
が開始される。
【0052】発熱体2の表面全体に発生した気泡6が急
速に成長していくと、膜状となる(図1(c))。発生
初期のきわめて高い圧力による気泡6の膨張は、可動分
離膜5をさらに変位せしめ、それにより、吐出口11か
らの第1の液流路3内の第1の液体の吐出が進む。
【0053】その後、さらに気泡6が成長すると、可動
分離膜5の変位が大きくなる(図1(d))。なお、図
1(d)に示す状態までは、可動分離膜5は、可動分離
膜5の発熱体2に対向する領域の中央部5Cに対してそ
の上流側部5Aの変位と下流側部5Bの変位とがほぼ等
しくなるように伸長し続けている。
【0054】その後、さらに気泡6が成長すると、気泡
6及び変位を続ける可動分離膜5が、それぞれ上流側部
5Aよりも下流側部5Bが相対的に大きく吐出口方向に
変位し、それにより、第1の液流路3内の第1の液体
が、吐出口11方向に直接的に移動せしめられる(図1
(e))。
【0055】このように、液体を吐出口方向へ直接移動
させるように可動分離膜5が下流側の吐出方向へ変位す
る工程を有することにより、より吐出効率が向上する。
さらに、相対的に上流側への液体の移動が少なくなり、
ノズル内、特に、可動分離膜5の変位領域への液体のリ
フィル(上流側からの補充)に有効に作用することにな
る。
【0056】また、図1(d)、図1(e)に示すよう
に、可動分離膜5自体も図1(d)から図1(e)に変
化するように吐出口方向へ変位する場合、上述した吐出
効率及びリフィル効率をさらに向上させることができる
とともに、第1の液流路3内の発熱体2の投影領域の第
1の液体を吐出口方向へ輸送移動を生じさせ、吐出量の
向上を図ることができる。
【0057】(第2の例)図2は、本発明に適用可能な
液体吐出方法の第2の例(初期段階から本発明の変位工
程を有する例)を説明するための流路方向の断面図であ
る。
【0058】本例も上述した第1の例と基本的に同様な
構成で、図2に示すように、吐出口11に直接連通した
第1の液流路13内に、第1の共通液室143から供給
される第1の液体が満たされており、また、気泡発生領
域17を有する第2の液流路14に、発熱体12によっ
て熱エネルギーを与えられることにより発泡する発泡用
の液体が満たされている。なお、第1の液流路13と第
2の液流路14との間には、第1の液流路13と第2の
液流路14とを互いに分離する可動分離膜15が設けら
れている。また、可動分離膜15とオリフスプレート1
9とは互いに密着固定され、ここでもそれぞれの液流路
内の液体が混ざり合うことはない。
【0059】図2(a)に示す初期状態においては、図
1(a)と同様に、第1の液流路13内の液体が毛細管
力によって吐出口11近傍まで引き込まれている。な
お、本例においては、吐出口11が発熱体12の第1の
液流路13への投影領域に対し、下流側に位置してい
る。
【0060】この状態において、発熱体12(本形態に
おいては、40μm×115μmの形状を有する発熱抵
抗体)に熱エネルギーが与えられると、発熱体12が急
速に加熱され、気泡発生領域17の第2の液体に接触す
る表面は第2の液体を加熱発泡させる(図2(b))。
この加熱発泡により生じる気泡16は、米国特許第4,
723,129号に記載されているような膜沸騰現象に
基づく気泡であり、発熱体表面全域に一斉にきわめて高
い圧力を伴って発生するものである。このときに発生す
る圧力は、圧力波となって第2の液流路14内の第2の
液体を伝搬し、可動分離膜15に作用して、それによ
り、可動分離膜15が変位して、第1の液流路13内の
第1の液体の吐出が開始される。
【0061】発熱体12の表面全体に発生した気泡16
が急速に成長していくと、膜状となる(図2(c))。
発生初期のきわめて高い圧力による気泡16の膨張は、
可動分離膜15をさらに変位せしめ、それにより、吐出
口1からの第1の液流路13内の第1の液体の吐出が進
む。このとき、図2(c)に示すように、可動分離膜1
5は、初期の段階から可動領域のうち、上流側部15A
よりも下流側部15Bの変位が相対的に大きく変位して
いる。それにより、第1の液流路13内の第1の液体が
吐出口11へ初期から効率良く移動せしめられる。
【0062】その後、さらに気泡16が成長すると、図
2(c)の状態に対して可動分離膜15の変位及び気泡
の成長が促進されるため、それに伴って可動分離膜15
の変位も大きくなる(図2(d))。特に、可動領域の
下流側部15Bが上流側部15A及び中央部15Cより
もさらに大きく吐出口方向に変位することにより、第1
の液流路13内の第1の液体が吐出口方向に直接的に加
速して移動するとともに、上流側部15Aの変位が全工
程中で少ないため、上流方向への液移動が少なくなる。
【0063】したがって、吐出効率、とりわけ吐出速度
を向上させることができるとともに、ノズルの液体のリ
フィル及び吐出液滴の体積の安定化にも有利となる。
【0064】その後、さらに気泡16が成長すると、可
動分離膜15の下流側部15B及び中央部15Cがさら
に吐出口方向に変位、伸長し、上述した効果、すなわ
ち、吐出効率及び吐出速度の向上が図られる(図2
(e))。特に、この場合の可動分離膜15の形状にお
いては、断面形状から示されるものだけではなく、液流
路の幅方向の変位、伸長も大きくなるため、第1の液流
路13内の第1の液体を吐出口方向に移動させる作用領
域が大きくなり、相乗的に吐出効率が向上する。特に、
このときの可動分離膜15の変位形状を人間の鼻の形状
に類似していることから鼻形状と称する。なお、この鼻
形状においては、図2(e)に示すように、初期状態に
おいて上流側に位置していたB点が初期状態において下
流側に位置していたA点よりも下流側に位置するような
「S」字形状や図1(e)のようにこれらのA,B点が
同等の位置にあるような形状を含むものとする。
【0065】(可動分離膜に適用可能な変位の例)図3
は、本発明の液体吐出方法における可動分離膜の変位工
程を説明するための流路方向の断面図である。
【0066】なお、本例においては、特に、可動分離膜
の可動範囲及び変位の変化に着目して説明を行うため、
気泡や第1の液流路や吐出口の図示は省略するが、いず
れの図も基本的な構成として、第2の液流路24のう
ち、発熱体22の投影領域近辺が気泡発生領域27であ
り、第2の液流路24と第1の液流路23とは可動分離
膜25によって、常時、すなわち初期から変位期間にわ
たって実質的に分離されている。また、発熱体22の下
流側端部(図中H線)を境に下流側に吐出口、上流側に
第1の液体の供給部が設けられている。なお、この例以
降における「上流側」、「下流側」は、可動分離膜の可
動範囲の中央部から見て、流路の液体流れ方向に関して
の意味である。
【0067】図3(a)に示すものにおいては、可動分
離膜25が、初期状態から図中、、の順で変位し
ていき、上流側よりも下流側の方が大きく変位する工程
を初期から有しており、特に、吐出効率を高めるととも
に下流側の変位が第1の液流路23内の第1の液体を吐
出口方向へ押し出すような移動を生じさせる作用がある
ため、吐出速度の向上を図ることができる。なお、図3
(a)では、上記可動範囲は実質一定とした。
【0068】図3(b)に示すものにおいては、可動分
離膜25が、図中、、の順で変位していくに従っ
て、可動分離膜25の可動範囲が吐出口側へ移動または
拡大している。この形態において、上記可動範囲はその
上流側が固定されている。ここで可動分離膜25の下流
側が上流側よりも大きく変位していくと共に、気泡の成
長自体をも吐出口方向に成長させることができるため、
吐出効率をより一層高めることができる。
【0069】図3(c)に示すものにおいては、可動分
離膜25が、初期状態から図中に示す状態までは上
流側と下流側とが均等または上流側の方がやや大きく変
位するが、図中からに示すようにさらに気泡が成長
すると、下流側の方が上流側よりも大きく変位する。そ
れにより、可動領域上部の第1の液体をも吐出口方向へ
移動させることができ、吐出効率を向上させることがで
きるとともに、吐出量を増大させることができる。
【0070】さらに、図3(c)中に示す工程におい
ては、可動分離膜25のある点Uが、初期状態において
それによりも下流に位置していた点Dよりも吐出口側に
変位するため、この膨張して吐出口側に突き出した部分
によってより一層吐出効率が向上する。なお、この形状
を、前述したように鼻形状と称する。
【0071】以上説明したような工程を有する液体吐出
方法が本発明に適用可能だが、図3に示したものはそれ
ぞれ必ずしも独立したものではなく、それぞれの成分を
を有する工程も本発明に適用可能とする。また、鼻形状
を有する工程も、図3(c)に示したものだけでなく、
図3(a),(b)に示したものにも導入可能である。
また、図3において用いた可動分離膜においては、伸縮
性を有するか否かは問わず、予めたるみを持たせたもの
でもよい。また、図面上の可動分離膜の厚さは特に寸法
上の意味はない。
【0072】なお、本明細書中の「方向規制手段」は、
可動分離膜自体の構成もしくは特徴によるもの、気泡発
生手段の可動分離膜に対する作用もしくは配置関係、気
泡発生領域周囲の流体抵抗関係、可動分離膜に直接ある
いは間接的に作用する部材、または、可動分離膜の変位
もしくは伸長を規制する部材(手段)のいずれか少なく
とも1つを対象とするもので、本願が規定する「変位」
をもたらすもの全てを含むものである。したがって、本
願発明には、上記方向規制手段の複数(2つ以上)を含
む実施形態は当然含まれる。ただし、以下に記載する実
施例としては、複数の方向制御手段を任意に組み合せせ
たものは明記していないが、本発明は、以下の実施例に
限られることはない。
【0073】(第1の実施の形態) (実施例1)図4は、本発明の液体吐出ヘッドの第1の
実施例を示す流路方向の断面摸式図である。
【0074】(a)は、非吐出時の状態を示し((b)
〜(d)は吐出時の状態を示す)、(b)は、気泡40
がほぼ最大体積に成長した時の状態を示し、(c)は、
気泡の収縮過程の状態を示し、(d)は、気泡がほぼ消
滅した時の状態を示す。
【0075】図4(a)に示すように、本液体吐出ヘッ
ドは、素子基板1上に配置されている発熱体(例えば、
40×105μm)2が、第2の液流路4の発熱体2近
傍の気泡発生領域30内にある液体を加熱し、膜沸騰を
発生させることで、この領域での気泡を発生させる。
【0076】また、この領域と、吐出口11と連通する
第1の液流路3とは可動分離膜5によって実質的に分離
され、第1の液流路3の液体と第2の液流路4の液体は
混ざらない構成となっている。ただし、第1と第2の液
流路3,4の液体は、用途に応じて同じでも異なったも
のでもよい。
【0077】さらに、本発明の場合は、自由端を吐出口
側に具備する可動部材26が、気泡発生領域30で発生
した気泡で変位する可動分離膜5の変位領域に対面して
配設されている。自由端の位置は、可動部材26自身の
目的から、発熱体2の面積中心Fより吐出口側に位置す
ることが好ましい。
【0078】図4(b)において、発熱体2により発生
した気泡40は、ほぼ最大体積に成長しているが、可動
分離膜5の変位および伸長方向は、可動部材26により
方向規制されているため、可動分離膜5の変位領域全体
として吐出口側に変位、伸長しているのがわかる。特
に、上述したように可動部材26の自由端を発熱体2の
面積中心Fより吐出口側に配置しているため、可動分離
膜5のほぼ変位領域全域を規制できるため、より効果的
に吐出口側に変位、伸長している。
【0079】図4(c)において、気泡40は収縮過程
であるが、可動部材26はバネ性により可動分離膜5の
収縮を加速するように働き、メニスカス31a,31b
を吐出口11から急速に液流路3内に引き込もうとする
ため、主摘(液滴)32は、よりはやく液流路3中の液
と分離する。この結果、図4(d)に示すサテライト3
3の形状は短く抑えられ、サテライトの体積自体減少す
る。これにより、サテライトの少ないシャープな画像品
位が得られ、さらに、ミストが少ないため、フェイスや
装置内の汚れも少なくなり印字信頼性が高くなる。
【0080】また、図4(c)において、メニスカス3
1a,31bの引き込み時の第1の液流路3内の液流速
は場所によって異なり、特に、吐出口11の中心線Eを
境に、可動分離膜5に近い側31bと遠い側31aとで
は、流路抵抗が小さい方の近い側31bで速くなる場合
がある。
【0081】このメニスカス31a,31bの形状バラ
ンスは、サテライト33の方向を左右し、バランスが大
きくくずれた場合、記録媒体への液滴着弾のずれとなっ
てあらわれる。また、主摘32と副摘(サテライト)3
3の吐出方向差による着弾のずれ、いわゆるサテライト
印字となり画像品位が劣化する。
【0082】しかしながら、可動部材26を可動分離膜
5と密着させることで、バネ性によって可動分離膜5の
吐出口側より反対側の収縮速度を高め、すなわち、可動
分離膜5の可動領域の下流側(吐出口側)の収縮速度V
Bより可動領域の上流側(吐出口と反対側)の収縮速度
Aを高めVB≦VAとすることで、可動分離膜5に近い
側の流速Bが大きくなりすぎるのを抑え、流路抵抗が大
きい方の遠い側の流速Aを高め、流速A,Bを同等に制
御することが可能となった。これにより、メニスカス3
1a,31bはノズル中心線Eに対し対称形状となりサ
テライト33の方向を主摘32にあわせることができ
る。
【0083】さらに、可動分離膜5の上流側の収縮速度
を高めることで上流側からの液供給性を高めリフィル性
を向上させ、駆動速度を高めることも可能となった。
【0084】図5は、図4の液体吐出ヘッドの斜視図で
あり、図4(b)とほぼ同等の状態を示している。ここ
で電気抵抗体としての発熱体2には配線34により電流
が流される。
【0085】以下に、液体に熱を与えるための発熱体2
が設けられた素子基板1の構成について説明する。
【0086】図6は、本発明の液体吐出ヘッドの一構成
例を示す縦断面図であり、図6(a)は後述する保護膜
があるヘッドを示す図、図6(b)は保護膜としての耐
キャビテーション層がないヘッドを示す図である。
【0087】図6に示すように、素子基板1上に、第2
の液流路4と、分離壁となる可動分離膜5と、可動部材
26と、第1の液流路3と、第1の液流路3を構成する
溝が設けられている溝付部材50とが設けられている。
【0088】素子基板1には、シリコン等の基体110
f上に、絶縁および蓄熱を目的としたシリコン酸化膜ま
たはチッ化シリコン膜110eが成膜されており、その
上に0.01〜0.2μm厚の発熱体を構成するハフニ
ュウムボライド(HfB2 )、チッ化タンタル(Ta
N)、タンタルアルミ(TaAl)等の電気抵抗層11
0dと、0.2〜1.0μm厚のアルミニウム等の配線
電極110cとがパターニングされている。この2つの
配線電極110cから電気抵抗層110dに電圧を印加
し、電気抵抗層110dに電流を流して発熱させる。配
線電極110c間の電気抵抗層110d上には、酸化シ
リコンやチッ化シリコン等の保護層110bが0.1〜
0.2μm厚で形成され、さらにその上に、0.1〜
0.6μm厚のタンタル等の耐キャビテーション層11
0aが成膜されており、インク等各種の液体から電気抵
抗層110dを保護している。
【0089】特に、気泡の発生、消泡の際に発生する圧
力や衝撃波は非常に強く、堅くてもろい酸化膜の耐久性
を著しく低下させるため、金属材料のタンタル(Ta)
等が耐キャビテーション層110aとして用いられる。
【0090】また、液体、液流路構成、抵抗材料の組み
合わせにより上述の保護層としての耐キャビテーション
層を必要としない構成でもよく、その例を図6(b)に
示す。
【0091】このような保護層を必要としない電気抵抗
層の材料としてはイリジュウム=タンタル=アルミ合金
等が挙げられる。特に、本発明において、発泡のための
液体を吐出液と分離して発泡にてきしたものにできるた
め、このように保護層がない場合に有利である。
【0092】このように、上述した実施の形態における
発熱体2の構成としては、配線電極110c間の電気抵
抗層110d(発熱部)だけででもよく、また電気抵抗
層110dを保護する保護層110bを含むものでもよ
い。
【0093】本実施例においては、発熱体2として、電
気信号に応じて発熱する抵抗層で構成された発熱部を有
するものを用いたが、本発明は、これに限られることな
く、吐出液を吐出させるのに十分な気泡を発泡液に生じ
させるものであればよい。例えば、発熱部としてレーザ
等の光を受けることで発熱するような光熱変換体や高周
波を受けることで発熱するような発熱部を有する発熱体
でもよい。
【0094】なお、前述の素子基板1には、発熱部を構
成する電気抵抗層110dとこの電気抵抗層110dに
電気信号を供給するための配線電極110cとで構成さ
れる電気熱変換体の他に、この電気熱変換素子を選択的
に駆動するためのトランジスタ、ダイオード、ラッチ、
シフトレジスタ等の機能素子が一体的に半導体製造工程
によって作り込まれていてもよい。
【0095】また、上述したような素子基板1に設けら
れている電気熱変換体の発熱部を駆動し、液体を吐出す
るためには、電気抵抗層110dに配線電極110cを
介して矩形パルスを印加し、配線電極間の抵抗層110
dを急峻に発熱させる。
【0096】図7は、図6に示した電気抵抗層としての
発熱体2に印加する電圧波形を示す図である。
【0097】上述した実施例におけるヘッドにおいて
は、それぞれ電圧24V、パルス幅7μsec、電流1
50mA、電気信号を6kHzで加えることで発熱体を
駆動させ、前述のような動作によって、吐出口から液体
であるインクを吐出させた。しかしながら、本発明にお
ける駆動信号の条件はこれに限られることなく、発泡液
を適正に発泡させることができる駆動信号であればよ
い。
【0098】上述したように、本実施例において、可動
分離膜5と可動部材26は、気泡40の収縮過程におい
て密着するように構成されている。その構成の一例を図
4(d)に対応する図8に示す。この例では、可動分離
膜5は接着部26aにて可動部材26の自由端側と接着
されている。これにより、可動分離膜5が、気泡40の
収縮によって、第2の液流路4側へ変位するのを、可動
部材26の剛性によって抑制される。
【0099】これにより、前実施例で説明したようなサ
テライトの方向性を改善したり、サテライトの量を減少
させ印字品位を向上させつつ、可動分離膜5の第2の液
流路側への大きな変位によってメニスカスの後退量を大
きくすることなく、リフィル特性を向上させることがで
きる。
【0100】(実施例2)図9及び図10は、本発明の
液体吐出ヘッドの第2の実施例を示す流路方向の断面摸
式図である。
【0101】第1の実施例と同様、図9(a)は非吐出
時の状態を示し、図9(b)〜図9(d)は吐出時を状
態を示す。
【0102】第1の実施例では、可動分離膜5の先端部
は、吐出口11の下部より下方に位置するようにして、
オリフィスプレート51に接触または近接して配置され
ているが、本実施例では、吐出口11の中心線Eに沿っ
た吐出口11の実質的な投影領域Hに初期状態での可動
分離膜5の変位領域の少なくとも一部が存在するように
配置されている。その他の構成については同様である。
【0103】このような構成とすることにより、第1の
実施例とは逆に、可動分離膜5に遠い側において可動部
材の動作効果が高く、流速Aが大きくなりすぎる場合、
流路抵抗を小さくし流速Bを高め、流速A,Bを同等に
バランス制御することを可能とする一例である。これに
より、メニスカス31a,31bは吐出口11の中心線
Eに対し対称形状となりサテライト33の方向を主摘3
2にあわせることができる。なお、吐出口11の中心線
Eに沿った吐出口11の投影領域は、図10(e)のよ
うに、流路側開口の投影領域Iまで含むものする。ま
た、図10(f)のように、吐出口11の中心線Eが液
流路と角度を有する場合も、吐出口11が可動分離膜5
の変位領域の下流側にあれば、前述の原理により、本発
明は適用されるものとする。
【0104】(実施例3)図11は、本発明の液体吐出
ヘッドの第3の実施例を示す流路方向の断面摸式図であ
る。図11(a)は流路方向の断面図、図11(b)は
その平面図である。
【0105】本実施例は、図11に示すように、第1の
実施例に示したものに対して、可動部材26の自由端の
近傍に可動部材26の幅が第2の液流路4の幅よりも広
くなるような下位変位抑制部26bが設けられ、また、
可動分離膜5と可動部材26が接着部26aで接着され
ている点のみが異なり、その他の構成については同様で
ある。
【0106】上記のように構成された液体吐出ヘッドに
おいては、気泡(不図示)の収縮にともなって可動分離
膜5と可動部材26が第2の液流路4側に変位しようと
する際、下位変位抑制部26bが障害となって、可動部
材26が変位前の状態よりも第2の液流路4側に変位す
ることが抑制されるため、可動分離膜5も接着部26a
により、第2の液流路4側への変位が抑制される。
【0107】これにより、可動部材26が第2の液流路
4側に変位した場合に生じる第1の液流路3側の変位分
の液体積減少にともなうメニスカスの後退を抑制するこ
とができ、リフィル時間を短縮させることができる。
【0108】なお、上述した下位変位抑制部26bは、
本実施例のように、第2の液流路4への変位を完全に抑
制するようなものでなく、第2の液流路4への変位を一
部抑制するような構成のものでもよい。
【0109】次に、部品点数の削減を図りながらも、2
つの共通液室を有し、各共通液室に異なる液体を良好に
分離して導入することができ、コストダウンを可能とす
る液体吐出ヘッドの構造例について説明する。
【0110】図12は、本発明の液体吐出ヘッドの一構
成例を示す模式図であり、図1〜図11において示した
例と同じ構成要素については同じ符号を用いており、詳
しい説明はここでは省略する。
【0111】図12に示す液体吐出ヘッドにおける溝付
部材50は、吐出口11を有するオリフィスプレート5
1と、複数の第1の液流路3を構成する複数の溝と、複
数の第1の液流路3に共通して連通し、第1の液流路3
に液体(吐出液)を供給するための第1の共通液室48
を構成する凹部とから概略構成されている。
【0112】この溝付部材50の下側部分に可動分離膜
5を接合することにより、複数の第1の液流路3が形成
される。溝付部材50には、その上部から第1の共通液
室48内に到達する第1の液体供給路20が設けられて
おり、また、その上部から可動分離膜5を突き抜けて第
2の共通液室49内に到達する第2の液体供給路21が
設けられている。
【0113】前記可動分離膜5の上に密着して可動部材
26が、自由端を吐出口方向にして気泡発生領域30に
対面して配設されている。可動部材の自由端の位置は、
発熱体2の面積中心より吐出口側に設けられている。
【0114】第1の液体(吐出液)は、図12中矢印C
で示すように、第1の液体供給路20及び第1の共通液
室48を経て第1の液流路3に供給され、第2の液体
(発泡液)は、図12中矢印Dで示すように、第2の液
体供給路21及び第2の共通液室49を経て第2の液流
路4に供給されるようになっている。
【0115】なお、本実施例においては、第2の液体供
給路21が第1の液体供給路20と平行して配されてい
るが、本発明は、これに限られることはなく、第1の共
通液室48の外側に設けられた可動分離膜5を貫通し
て、第2の共通液室49に連通するように形成されれば
どのように配されてもよい。
【0116】また、第2の液体供給路21の太さ(直
径)に関しては、第2の液体の供給量を考慮して決めら
れ、第2の液体供給路21の形状においては、丸形状で
ある必要はなく矩形状等でもよい。
【0117】また、第2の共通液室49においては、溝
付部材50を可動分離膜5で仕切ることによって形成す
ることができる。形成の方法としては、素子基板1上に
ドライフィルムで共有液室枠と第2の液路壁を形成し、
可動分離膜5を固定した溝付部材50と可動分離膜5と
の結合体と素子基板1とを貼り合わせることにより第2
の共通液室49や第2の液流路4を形成してもよい。
【0118】図13は、本発明の液体吐出ヘッドの一構
成例を示す分解斜視図である。
【0119】本形態においては、アルミニウム等の金属
で形成された支持体70上に、前述のように、発泡液に
対して膜沸騰による気泡を発生させるための熱を発生す
る発熱体2としての電気熱変換素子が複数設けられた素
子基板1が設けられている。
【0120】素子基板1上には、第2の液路壁により形
成された第2の液流路4を構成する複数の溝と、複数の
第2の液流路4に連通し、それぞれの第2の液流路4に
発泡液を供給するための第2の共通液室(共通発泡液
室)49を構成する凹部と、可動部材26を有する可動
分離膜5とが設けられている。
【0121】溝付部材50においては、可動分離膜5と
接合されることで第1の液流路(吐出液流路)3を構成
する溝と、この吐出液流路に連通し、それぞれの第1の
液流路3に吐出液を供給するための第1の共通液室(共
通吐出液室)48を構成するための凹部と、第1の共通
液室48に吐出液を供給するための第1の液体供給路
(吐出液供給路)20と、第2の共通液室49に発泡液
を供給するための第2の液体供給路(発泡液供給路)2
1とを有している。第2の液体供給路21は、第1の共
通液室48の外側に設けられた可動分離膜5を貫通して
第2の共通液室49に連通する連通路に繁がっており、
この連通路によって吐出液と混合することなく発泡液を
第2の共通液室48に供給することができる。
【0122】なお、素子基板1、可動部材26を有する
可動分離膜5及び溝付部材50の配置関係は、素子基板
1の発熱体2に対応して可動部材26が配置されてお
り、この可動部材26に対応して第1の液流路3が設け
られている。また、本形態においては、第2の液体供給
路21を1つの溝付部材50に設けた例について示した
が、液体の供給量に応じて複数個設けてもよい。さら
に、第1の液体供給路20と第2の液体供給路21の流
路断面積は供給量に比例して決めればよい。このような
流路断面積の最適化により溝付部材50等を構成する部
品をより小型化することも可能である。
【0123】以上説明したように本形態によれば、第2
の液流路4に第2の液体を供給する第2の液体供給路2
1と、第1の液流路3に第1の液体を供給する第1の液
体供給路20とが同一の溝付部材50としての溝付天板
からなることにより部品点数が削減でき、工程の短縮化
とコストダウンが可能となる。
【0124】また、第2の液流路4に連通した第2の共
通液室49への第2の液体の供給においては、第1の液
体と第2の液体とを分離する可動分離膜5を突き抜ける
方向で第2の液流路4によって行われる構造であるた
め、可動部材26を有する可動分離膜5と溝付部材50
と発熱体2が形成された素子基板1との貼り合わせ工程
が1度で済み、作りやすさが向上するとともに、貼り合
わせ精度が向上し、良好に吐出することができる。
【0125】また、第2の液体は、可動分離膜5を突き
抜けて第2の共通液室49へ供給されるため、第2の液
流路4に第2の液体の供給が確実となり、供給量が十分
確保できるため、安定した吐出が可能となる。
【0126】上述したように本発明においては、上面に
可動部材26が密着された可動分離膜5を有する構成に
よって、従来の液体吐出ヘッドよりも高い吐出力や吐出
効率でしかも高速に液体を吐出することができる。
【0127】発泡液として前述のような性質の液体を用
いればよく、具体的には、メタノール、エタノール、n
−プロパノール、イソプロパノール、n−ヘキサン、n
−ヘプタン、n−オクタン、トルエン、キシレン、二塩
化メチレン、トリクレン、フレオンTF、フレオンB
F、エチルエーテル、ジオキサン、シクロヘキサン、酢
酸メチル、酢酸エチル、アセトン、メチルエチルケト
ン、水等およびこれらの混合物が挙げられる。
【0128】吐出液としては、発泡性の有無、熱的性質
に関係なく様々な液体を用いることができる。また、従
来、吐出が困難であった発泡性が低い液体、熱によって
変質、劣化しやすい液体や高粘度液体等であっても利用
できる。
【0129】ただし、吐出液の性質として吐出液自身、
または発泡液との反応によって、吐出や発泡また可動分
離膜や可動部材の動作等を妨げるような液体でないこと
が望まれる。
【0130】記録用の吐出液体としては、高粘度インク
等をも利用することができる。
【0131】その他の吐出液体としては、熱に弱い医薬
品や香水等の液体を利用することもできる。
【0132】発泡液と吐出液に以下で示すような組成の
液体を組み合わせて吐出させて記録を行った。その結
果、従来のヘッドでは吐出が困難であった十数cp粘度
の液体はもちろん150cpという非常に高い粘度の液
体で良好に吐出でき、高画質な記録物を得ることができ
た。 発泡液 1 エタノール 40 wt% 水 60 wt% 発泡液 2 水 100 wt% 発泡液 3 イソプロピルアルコール 10 wt% 水 90 wt% 吐出液 1 カーボンブラック 5 wt% (顔料インク約15cp) ステレン−アクリル酸−アクリル酸エチル共重合体 分離材(酸化 140、重量平均分子量 8000 ) wt% モノエタノールアミン 0.25 wt% グリセリン 6.9 wt% チオジグソコール 5 wt% エタノール 3 wt% 水 16.75 wt% 吐出液 2(55cp) ポリエチレングリコール 200 100wt% 吐出液 3(150cp) ポリエチレングリコール 600 100wt% ところで、上述したような従来吐出されにくいとされて
いた液体の場合には、吐出速度が低いために、吐出方向
性のバラツキが助長され記録紙上のドットの着弾精度が
悪く、また吐出不安定による吐出量のバラツキが生じこ
れらのことで、高品位画像が得にくかった。しかし、上
述した実施の形態における構成においては、気泡の発生
を発泡液を用いることで充分に、しかも安定して行うこ
とができる。このことで、液滴の着弾精度向上とインク
吐出量の安定化を図ることができ記録画像品位を著しく
向上することができた。
【0133】次に、本発明の液体吐出ヘッドの製造工程
について説明する。
【0134】大まかには、素子基板上に第2の液流路の
壁を形成し、その上に可動部材を有する可動分離膜を取
り付け、さらにその上に第1の液流路を構成する溝等が
設けられた溝付部材を取り付ける。もしくは、第2の液
流路の壁を形成した後、この壁の上に可動部材を有する
可動分離膜が取り付けられた溝付部材を接合することで
ヘッドの製造を行った。
【0135】さらに、第2の液流路の作製方法について
詳しく説明する。
【0136】まず、素子基板(シリコンウエハ)上に、
半導体と同様の製造装置を用いてハフニュウムボライド
やチッ化タンタル等からなる発熱体を有する電気熱変換
用素子を形成し、その後、次工程における感光性樹脂と
の密着性の向上を目的として素子基板の表面に洗浄を施
した。さらに、密着性を向上させるには、素子基板表面
に紫外線−オゾン等による表面改質を行った後、例えば
シランカップリング剤(日本ユニカ製:A189)をエ
チルアルコールで1重量%に希釈した液を上記改質表面
上にスピンコートすればよい。
【0137】次に、表面洗浄を行い、密着性を向上させ
た基板上に、紫外線感光性樹脂フィルム(東京応化製:
ドライフィルム オーディルSY−318)DFをラミ
ネートした。
【0138】次に、ドライフィルムDF上にフォトマス
クPMを配し、このフォトマスクPMを介してドライフ
ィルムDFのうち、第2の流路壁として残す部分に紫外
線を照射した。この露光工程は、キヤノン(株)製:M
PA−600を用いて行い、約600mJ/cm2 の露
光量で行った。
【0139】次に、ドライフィルムDFを、キシレンと
ブチルセルソルビアセテートとの混合液からなる現像液
(東京応化製:BMRC−3)で現像し、未露光部分を
溶解させ、露光して硬化した部分を第2の液流路4の壁
部分として形成した。さらに、素子基板1表面に残った
残渣を酸素プラズマアッシング装置(アルカンテック社
製:MAS−800)で約90秒間処理して取り除き、
引き続き、150℃で2時間、さらに紫外線照射100
mJ/cm2 を行って露光部分を完全に硬化させた。
【0140】以上の方法により、上記シリコン基板から
分割、作製される複数のヒータボード(素子基板)に対
し、一様に第2の液流路を精度よく形成することができ
る。すなわち、シリコン基板を、厚さ0.05mmのダ
イヤモンドブレードを取り付けたダイシングマシン(東
京精密製:AWD−4000)で各々のヒータボード1
に切断、分離した。分離されたヒータボード1を接着剤
(東レ製:SE4400)でアルミベースプレート上に
固定した。
【0141】次いで、予めアルミベースプレート上に接
合しておいたプリント基板と、ヒータボードとを直径
0.05mmのアルミワイヤで接続した。
【0142】次に、このようにして得られたヒータボー
ドに、上述の方法で溝付部材と可動部材を有する可動分
離膜との接合体を位置決め接合した。すなわち、可動分
離膜を有する溝付部材とヒータボードとを位置決めし、
押さえバネにより係合、固定した後、インク・発泡液用
供給部材をアルミベースプレート上に接合固定し、アル
ミワイヤ間、溝付部材とヒータボードとインク・発泡液
用供給部材との隙間をシリコーンシーラント(東芝シリ
コーン製:TSE399)で封止して完成させた。
【0143】以上の製法で、第2の液流路を形成するこ
とにより、各ヒータボードのヒータに対して位置ズレの
ない精度の良い流路を得ることができる。特に、溝付部
材と可動分離膜とをあらかじめ、先の工程で接合してお
くことで、第1の液流路と可動部材の位置精度を高める
ことができる。そして、これらの高精度・製造技術によ
って、吐出安定化が図られ印字品位が向上し、また、ウ
エハ上に一括で形成することが可能なため、多量に低コ
ストで製造することが可能である。
【0144】なお、本形態においては、第2の液流路を
形成するために紫外線硬化型のドライフィルムを用いた
が、紫外域、特に248nm付近に吸収帯域をもつ樹脂
を用い、ラミネート後、硬化させ、エキシマレーザで第
2の液流路となる部分の樹脂を直接除去することによっ
ても得ることが可能である。
【0145】次に、上述した可動部材を有する可動分離
膜の製法について述べる。
【0146】図14は、本発明の液体吐出ヘッドにおけ
る可動分離膜の作製工程を説明するための図である。
【0147】まず、図14(a)に示すようなシリコン
のミラーウエハ(シリコンウエハ)35上に、離型剤を
塗布した後、可動分離膜となる液状のポリイミド樹脂を
スピンコートして厚さ約3μmの膜(可動分離膜)5を
形成する(図14(b)参照)。
【0148】ここに、蒸着またはスパッタ等で金属薄膜
36を0.1μm成膜する(図14(c)参照)。この
金属薄膜36を利用して、さらに5μm程度の厚い膜を
メッキ37等で成膜する(図14(d)参照)。ここ
で、その上にレジスト38のパターンを形成する(図1
4(e)参照)。
【0149】次に、レジスト38以外の金属部分をエッ
チングで剥離(図14(f)参照)した後、レジスト3
8を除去する(図14(g)参照)。
【0150】最後に、シリコンウエハ35から可動分離
膜と可動部材の一体ユニットを剥離する(図14(h)
参照)。
【0151】(第2の実施の形態)図15は、本発明の
液体吐出ヘッドの第2の実施の形態を示す流路方向の断
面摸式図であり、図15(a)は非吐出時の状態を示
し、図15(b)は吐出時を状態を示す。
【0152】本形態においては、可動分離膜28の前部
と後部にそれぞれたるみ部28a、28bを配設した。
発泡によって生じた圧力により、このたるみ部28a、
28bが伸びて気泡40の体積を有効に可動分離膜28
の変形に作用させることができる。これにより、可動部
材26が第1の液流路3側に、より大きく変位し、さら
に効率よく高い吐出力を得ることができる。たるみ部2
8a、28bの向きについては、気泡発生に伴う圧力が
たるみ部28a、28bを吐出口方向にふくらませられ
れば良いため、特に向きに制約はない。その他の構成に
ついては第1の実施の形態と同様である。このように可
動分離膜28は、たるみ部をもたせることで、より吐出
効率を高め、また本実施例においては、膜自身の伸縮性
がなくてもよい。
【0153】可動分離膜28は、上述した第1の実施の
形態におけるものと同様の方法によって一様の厚さに形
成される。
【0154】また、可動部材26は、ニッケルの電鋳に
よって作製した。このニッケル電鋳による作製方法は、
SUS基板上に、レジストを厚さ5μm塗布し、各液流
路に対応する複数の可動部材が組立てし易く、共通液室
内でつながれたくし歯状の形状にパターニングするもの
である。
【0155】次に、SUS基板に対して電気メッキを行
ってSUS基板上にニッケル層を同じく3μm成長させ
た。メッキ液としては、スルフォミン酸ニッケルに応力
減少剤(ワールドメタル社製:ゼロオール)とほう酸、
ビット防止剤(ワールドメタル社製:NP−APS)、
塩化ニッケルを使用した。電着時の電界のかけ方として
は、アノード側に電極を付け、カソード側に既にパター
ニングされたSUS基板を取り付け、メッキ液の温度を
50℃とし、電流温度を5A/cm2 とした。
【0156】次に、上記のようなメッキを終了したSU
S基板に超音波振動を与え、ニッケル層の部分をSUS
基板から剥離し、所望の可動部材を得た。
【0157】一方、電気熱変換用素子を配設したヒータ
ボードを、半導体と同様の製造装置を用いてシリコンウ
エハに形成した。このウエハには、上述した第1の実施
の形態同様にドライフィルムなどで、第2の発泡液流路
を予め形成した後、ダイシングマシンで各々のヒータボ
ードに分離した。このヒータボードを、予めプリント基
板が接合されたアルミベースプレートに接合し、プリン
ト基板とアルミワイヤとを接続することで電気的配線を
形成した。このような状態のヒータボード上に、可動分
離膜28を張り付け、その後、上述の方法で作製した可
動部材26を発熱体2に合わせて位置決め接合し、そし
て、溝付部材を位置決め接合し、押さえバネによって係
合、密着させて液体吐出ヘッドが完成される。
【0158】なお、吐出液、発泡液の供給については、
第1の実施の形態において示したものと同様で良い。本
形態のヘッドによれば、ニッケルで作製された可動部材
によるバネ性を有効に利用して、ふくらんだ可動分離膜
を効率よく、元の位置に復帰させることが可能となる。
【0159】本形態においては、可動部材にニッケルを
使用したが、本発明は、ニッケルに限られるものではな
く、可動部材として良好に動作するための弾性を有して
いれば良い。
【0160】可動部材の材料としては、耐久性の高い、
銀、ニッケル、金、鉄、チタン、アルミニュウム、白
金、タンタル、ステンレス、りん青銅等の金属、および
その合金、または、アクリロニトリル、ブタジエン、ス
チレン等のニトリル基を有する樹脂、ポリアミド等のア
ミド基を有する樹脂、ポリカーボネイト等のカルボキシ
ル基を有する樹脂、ポリアセタール等のアルデヒド基を
持つ樹脂、ポリサルフォン等のスルホン基を持つ樹脂、
そのほか液晶ポリマー等の樹脂およびその化合物、耐イ
ンク性の高い、金、タングステン、タンタル、ニッケ
ル、ステンレス、チタン等の金属、これらの合金および
耐インク性に関してはこれらを表面にコーティングした
もの若しくは、ポリアミド等のアミド基を有する樹脂、
ポリアセタール等のアルデヒド基を持つ樹脂、ポリエー
テルエーテルケトン等のケトン基を有する樹脂、ポリイ
ミド等のイミド基を有する樹脂、フェノール樹脂等の水
酸基を有する樹脂、ポリエチレン等のエチル基を有する
樹脂、ポリプロピレン等のアルキル基を持つ樹脂、エポ
キシ樹脂等のエポキシ基を持つ樹脂、メラミン樹脂等の
アミノ基を持つ樹脂、キシレン樹脂等のメチロール基を
持つ樹脂およびその化合物、さらに二酸化珪素等のセラ
ミックおよびその化合物が望ましい。
【0161】また、可動分離膜28の材質としては、前
述したポリイミドの他、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、メラミ
ン樹脂、フェノール樹脂、ポリブタジエン、ポリウレタ
ン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフ
ォン、ポリアリレート、シリコンゴム、ポリサルフォ
ン、の近年のエンジニアリングプラスチックに代表され
る耐熱性、耐溶剤性、成型性が良好で、弾性があり薄膜
化が可能な樹脂、およびその化合物が望ましい。
【0162】また、可動分離膜28の厚さは、分離壁と
しての強度を達成でき、膨張、収縮が良好に動作すると
いう観点からその材質と形状等を考慮して決定すればよ
いが、0.5μm〜10μm程度が望ましい。ただし、
本実施例においては、たるみ部28aがあるため、弾性
がなくても本発明の効果の一部は得られる。
【0163】なお、本発明は、発熱体面に対向する位置
に吐出口を有するタイプにも適用可能な発明であること
は言うまでもない。
【0164】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載するような効果を奏する。 (1)吐出口から高い吐出力で効率よく液体を吐出する
ことができる。 (2)リフィルする速さが高まり、高速の印字に於て
も、安定した吐出を得ることができる。 (3)吐出液に熱に弱い材料のものを使用した場合にお
いても、発熱体上に堆積する堆積物の量を低減させるこ
とができ、また、吐出液の選択の自由度を広げることが
できる。 (4)吐出された副摘(サテライト)を減少させ画像品
位を向上させることができる。 (5)メニスカス形状を均一化し、サテライトの方向を
安定化させることで画像品位を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用可能な液体吐出方法の第1の例を
説明するための流路方向の断面図である。
【図2】本発明に適用可能な液体吐出方法の第2の例を
説明するための流路方向の断面図である。
【図3】本発明に適用可能な液体吐出方法における可動
分離膜の変位工程を説明するための流路方向の断面図で
ある。
【図4】本発明の液体吐出ヘッドの第1の実施例を示す
流路方向の断面摸式図である。
【図5】図4の液体吐出ヘッドの斜視図である。
【図6】本発明の液体吐出ヘッドの一構成例を示す縦断
面図であり、図6(a)は保護膜があるヘッドを示す
図、図6(b)は保護膜がないヘッドを示す図である。
【図7】発熱体に印加する電圧波形を示す図である。
【図8】可動分離膜と可動部材の接着状態を示す図であ
る。
【図9】本発明の液体吐出ヘッドの第2の実施例を示す
流路方向の断面摸式図である。
【図10】液体吐出ヘッドの吐出口の投影領域を示す図
である。
【図11】本発明の液体吐出ヘッドの第3の実施例を示
す流路方向の断面摸式図である。
【図12】本発明の液体吐出ヘッドの構成例を示す模式
図である。
【図13】本発明の液体吐出ヘッドの構成例を示す分解
斜視図である。
【図14】本発明の液体吐出ヘッドにおける可動分離膜
の作製工程を説明するための図である。
【図15】本発明の液体吐出ヘッドの第2の実施の形態
を示す流路方向の断面摸式図である。
【符号の説明】
1 素子基板 2、12、22 発熱体 3、13、23 第1の液流路 4、14、24 第2の液流路 5、15、25、28 可動分離膜 7、17、27、30 気泡発生領域 11 吐出口 28a、28b たるみ部 26 可動部材 26a 接着部 26b 下位変位抑制部 31a、31b メニスカス 32 主摘 33 副摘(サテライト) 34 配線 6、16、40 気泡 9、19、51 オリフィスプレート A、B 流速 C、D 矢印 E 吐出口の中心線 F 面積中心 H、I 投影領域
フロントページの続き (72)発明者 工藤 清光 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 島津 聡 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 種谷 陽一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−52912(JP,A) 特開 平5−229122(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/05

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を吐出する吐出口に連通する第1の
    液流路と、液体にエネルギー発生素子を用いて気泡を発
    生させる気泡発生領域を具備する第2の液流路と、前記
    第1の液流路と第2の液流路とを実質的に分離する可動
    分離膜とを有し、前記第1の液流路における液体の流れ
    に関して前記吐出口よりも上流側で前記気泡により変位
    せしめて液体を吐出させる液体吐出ヘッドにおいて、前記気泡の収縮に伴う前記可動分離膜の第2の液流路側
    への変位時に前記可動分離膜の方向を規制する、前記気
    泡発生領域に前記可動分離膜を介して対面した吐出口方
    向に自由端を具備し、前記可動分離膜に少なくとも一部
    で接着されている板状の可動部材 を有することを特徴と
    する液体吐出ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記気泡発生領域の前記可動部材に対向
    する位置に、前記気泡を発生させるための熱を発生する
    発熱体を有することを特徴とする請求項記載の液体吐
    出ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記気泡発生領域において発生した気泡
    の下流部分は、前記発熱体の面積中心より下流側で発生
    した気泡であることを特徴とする請求項記載の液体吐
    出ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記可動部材は、前記発熱体の面積中心
    より前記吐出口側に前記自由端が位置することを特徴と
    する請求項または記載の液体吐出ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記可動分離膜は、樹脂から構成されて
    いることを特徴とする請求項のいずれか1項に記
    載の液体吐出ヘッド。
  6. 【請求項6】 前記第1の液流路に供給するための液体
    が貯留されている第1の共通液室と、前記第2の液流路
    に供給するための液体が貯留されている第2の共通液室
    とを有することを特徴とする請求項のいずれか1
    項に記載の液体吐出ヘッド。
  7. 【請求項7】 前記第1の液流路に供給される液体と前
    記第2の液流路に供給される液体とは異なる液体である
    ことを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の
    液体吐出ヘッド。
  8. 【請求項8】 前記第2の液流路に供給される液体は、
    前記第1の液流路に供給される液体に比べて、低粘度
    性、発泡性、熱安定性のうち少なくとも1つの性質にお
    いて優れている液体であることを特徴とする請求項
    記載の液体吐出ヘッド。
  9. 【請求項9】 前記可動分離膜の先端部は、その延長線
    の位置が前記吐出口の下部より上部になるように、かつ
    吐出口が形成されいるオリフィスプレートから離隔する
    ように配置されていることを特徴とする請求項
    いずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  10. 【請求項10】 前記可動部材の自由端の近傍に可動部
    材の幅が第2の液流路の幅よりも広くなるような下位変
    位抑制部が設けられていることを特徴とする請求項
    のいずれか1項に記載の液体吐出ヘッド。
  11. 【請求項11】 前記可動分離膜にたるみ部を配設した
    ことを特徴とする請求項10のいずれか1項に記載
    の液体吐出ヘッド。
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