JP2001157600A - 限外ろ過処理およびクロマト分離を含む甘蔗からの直接精糖法 - Google Patents

限外ろ過処理およびクロマト分離を含む甘蔗からの直接精糖法

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JP2001157600A
JP2001157600A JP34282699A JP34282699A JP2001157600A JP 2001157600 A JP2001157600 A JP 2001157600A JP 34282699 A JP34282699 A JP 34282699A JP 34282699 A JP34282699 A JP 34282699A JP 2001157600 A JP2001157600 A JP 2001157600A
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健二 大内
Minoru Sugiura
実 杉浦
Naoko Wada
直子 和田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】甘蔗生産地において効率良く粗糖をあるいは直
接精製糖を製造する。 【解決手段】次記の工程を含む。 (1)甘蔗の圧搾により得た圧搾汁、甘蔗の抽出により
得た抽出汁、または圧搾汁と抽出汁とを混合した混合汁
からなる粗汁を得る粗汁生成工程。(2)混合汁中の不
溶物質の除去をろ過により行う不溶物質除去工程。
(3)不溶物質を除去した混合汁を限外ろ過処理して清
浄汁を得る限外ろ過処理工程。(4)クロマト分離性能
を阻害する金属イオンの除去を図る軟化処理工程。
(5)前記軟化処理工程からの清浄汁を濃縮する濃縮工
程。(6)濃縮工程からの濃縮液をクロマト分離し非蔗
糖画分と還元糖画分と蔗糖画分に分離するクロマト分離
工程。(7)前記蔗糖画分は濃縮工程に送液する蔗糖画
分送液工程。(8)前記濃縮工程からの濃縮液を晶析し
て精製糖を得る晶析工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、限外ろ過処理およ
びクロマト分離を含む甘蔗から凝集沈殿処理することな
く精製糖および粗糖を製造する方法に関する。
【0002】さらに詳しくは、甘蔗糖製造工場のエネル
ギーを有効利用し、精製糖もしくは粗糖を収率良く製造
する方法に関する。特に、甘蔗生産地で刈り取った甘蔗
より、甘蔗に含まれる有機/無機の非糖成分を効率的に
除去して直接精製糖を製造する方法、または、甘蔗生産
地で刈り取った甘蔗より、十分に不純物を除去し、直接
原糖(粗糖)を製造する方法に関するものである。
【0003】
【従来の技術】甘蔗より蔗糖を得る伝統的方法は、熱帯
あるいは亜熱帯で甘蔗を栽培し、これを砕き圧搾して得
られた混合汁を簡単な物理・化学処理(石灰乳添加)し
て不純物を除くとともに、石灰乳添加によって清浄液を
アルカリとしている。得られた清澄液を濃縮缶にて濃縮
を行い、濃縮したシラップを結晶缶にかけ蔗糖結晶(粗
糖)を段階的に蒸発晶析して(煎糖法)、蔗糖結晶を生
産するものである。
【0004】この工程で得られた結晶は純度が低いので
粗糖を消費地まで運び溶解し、メルト液を物理・化学処
理して精製し白糖(純度の高い製品)を得てこれを販売
している。
【0005】一方耕地で耕地白糖(あるいは耕地精製
糖)を得ようとする試みは数多くあり、実用化されてい
る。これらの粗糖製造法および耕地白糖製造法の詳細は
次のとおりである。
【0006】<粗糖製造法>混合汁を加熱し、石灰乳を
加え、物理化学反応でコロイダル物質、イオン、着色物
質および高分子物質等を凝集沈殿させ、これら沈殿物を
自然重力沈降で除去することにより清浄し、得られるア
ルカリ性の上澄み(清浄汁)から蔗糖結晶を得る方法が
主流である。清浄汁の色度は(IU)である。このプロ
セスは簡単であるとしても、下記の欠点があるため直接
純度の高い砂糖結晶を得ることができない。このときの
清浄汁および製品品質は以下の通りである。 ・清浄汁の品質:ICM 20000 ・製品品質 :純度 98.0% 1)沈降処理のため上澄み液には浮遊固形物や溶解性高
分子物質を完全に除去できない。この不溶性固形物や溶
解性高分子物質には、糖液の粘度を増加させる作用があ
り、結晶工程において、晶析効率が下がる。また完全に
は不純物を除去することができないため、粗糖回収率を
低減させる。 2)沈降処理を行うに当たり、ある滞留時問を必要とす
る。このため、蔗糖分は還元糖に変質し、全体の粗糖収
率を悪化させる。 3)添加した石灰により、無機塩類はカルシウム塩とな
って沈殿するが、糖液に溶解しているカルシウムは蒸発
工程で一部スケールとして析出する。このため、洗浄作
業によりカルシウム除去を行う必要がある。また糖液か
ら完全に除去できないので純度は良くない。
【0007】<耕地白糖製造法>一方粗糖の生産地で白
糖を製造する場合には次の方法がある。 1)亜硫酸法:清浄原理は、熱石灰処理して得られた液
を濃度約40%まで濃縮を行い、亜硫酸ガスと石灰乳を
加えて脱色する。このため、工程中の亜硫酸塩が製品に
混入し品質維持が難しく、腐食作用があるので、缶詰の
缶を腐食する等のトラブルがあり採用工場は減少してい
る。このときの清浄汁および製品品質は以下の通りであ
る。 ・清浄汁の品質 :ICM 4000 ・製品品質 :純度99.0%、ICM 60 2)二重炭酸法:清浄原理は、石灰乳と炭酸ガスの反応
を二段で行う方法であり、混合汁に石灰乳と炭酸ガスを
入れて濁質を除き、ついで清澄液中に存在する溶解性石
灰分を炭酸ガスで炭酸カルシウムにし、沈降分離を行
い、清澄液の精製を行う。マッドの発生量が多くかつ石
灰焼成のために大量のエネルギーを必要とする。経済的
でないため採用工場は減少している。このときの清浄汁
および製品品質は以下の通りである。 ・清浄汁の品質 :ICM 500 ・製品品質 :純度99.2%、ICM 50 3)耕地精製糖:清浄原理は、粗糖工場に隣接して粗糖
を受け入れ再溶解して炭酸飽汁やイオン交換樹脂を使い
糖液を精製し結晶化して精製糖並の製品を得る。製糖期
には粗糖工場の豊富なエネルギーを利用できるので経済
的であるが、設備は粗糖工場と精製糖工場の二つを持つ
ことになり設備投資金額は高い。このときの清浄汁およ
び製品品質は以下の通りである。 ・清浄汁の品質 :brix 70ICM 150 ・製品品質 :純度99.2%、ICM 50 4)その他:これらプロセスの変形として粗糖を良く洗
浄して溶解し、炭酸飽充なしの活性炭脱色等の組み合わ
せでプロセスを簡素化し、製品の品質を多少犠牲にして
も設備費を押さえて経済性を考える工場もある。しか
し、粗糖工場と精製糖工場の二つを持つと云う欠点を解
消できない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】前述の耕地白糖製造法
のうち耕地精製糖製造法は、粗糖−精製糖の二重の製造
工程を踏んでおり、建設と製造により多大な費用とエネ
ルギーを費やし、経済的でない。また粗糖製造工程にお
いて、エネルギーとして利用できる余剰のバカス(甘蔗
圧搾後の繊維)を多量に生じさせ廃棄している一方、精
製糖製造工程においては、化石燃料によりエネルギーを
必要とする矛盾を含んでいる。
【0009】従来からの粗糖工場での石灰清浄工程で
は、多量の石灰および凝集剤を使用し、かつ清浄汁中に
はカルシウムが飽和した状態となっているため、濃縮工
程にてスケーリングが著しく生じ、これを除去するため
にも、頻繁に薬品を使用している状況となっている。ま
た石灰を添加した後凝集物を除去する自然重力沈降にお
いては、ある一定の滞留時間を必要とすることから、清
浄液中の蔗糖分は、還元糖へ変換され、蔗糖の回収率を
下げる原因となっている。
【0010】粗糖および精製糖工場において、効率的に
溶解性高分子を除去することができず最終工程の晶析に
まで不純物が同伴する。この不純物により、蔗糖回収率
は限界があり、蔗糖蜜中の溶解度分の蔗糖は回収できな
い。
【0011】したがって、本発明の課題は、粗糖または
精製糖製造工程に膜分離およびクロマト分離技術を用い
ることにより、甘蔗生産地において効率良く粗糖をある
いは直接精製糖を製造することができ、設備投資コスト
の低減、蔗糖回収率の向上、副精製品(主に還元糖)の
生成および薬品の低減等を図ることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明の請求項1記載の発明は、次記の工程を含むことを特
徴とする限外ろ過処理およびクロマト分離を含む甘蔗か
らの精糖法である。 (1)甘蔗の圧搾により得た圧搾汁、甘蔗の抽出により
得た抽出汁、または圧搾汁と抽出汁とを混合した混合汁
からなる粗汁を得る粗汁生成工程。 (2)粗汁中の不溶物質の除去をろ過により行う不溶物
質除去工程。 (3)不溶物質を除去した粗汁を、凝集沈殿処理するこ
となく直接限外ろ過処理して清浄汁を得る限外ろ過処理
工程。 (4)前記清浄汁を濃縮し晶析して粗糖を得る濃縮・晶
析工程。 (5)クロマト分離性能を阻害する金属イオンの除去を
図る軟化処理工程。 (6)濃縮・晶析工程からの廃糖蜜を軟化処理し、クロ
マト分離を行い、非蔗糖画分と蔗糖画分に分離するクロ
マト分離工程。 (7)前記蔗糖画分は濃縮・晶析工程に送液する工程。
【0013】請求項2記載の発明は、次記の工程を含む
ことを特徴とする限外ろ過処理およびクロマト分離を含
む甘蔗からの精糖法である。 (1)甘蔗の圧搾により得た圧搾汁、甘蔗の抽出により
得た抽出汁、または圧搾汁と抽出汁とを混合した混合汁
からなる粗汁を得る粗汁生成工程。 (2)粗汁中の不溶物質の除去をろ過により行う不溶物
質除去工程。 (3)不溶物質を除去した粗汁を、凝集沈殿処理するこ
となく直接限外ろ過処理して清浄汁を得る限外ろ過処理
工程。 (4)クロマト分離性能を阻害する金属イオンの除去を
図る軟化処理工程。 (5)前記軟化処理工程からの清浄汁を濃縮する濃縮工
程。 (6)濃縮工程からの濃縮液をクロマト分離し非蔗糖画
分と蔗糖画分に分離するクロマト分離工程。 (7)前記蔗糖画分は濃縮工程に送液する蔗糖画分送液
工程。 (8)前記濃縮工程からの濃縮液を晶析して精製糖を得
る晶析工程。
【0014】請求項3記載の発明は、次記の工程を含む
ことを特徴とする限外ろ過処理およびクロマト分離を含
む甘蔗からの精糖法である。 (1)甘蔗の圧搾により得た圧搾汁、甘蔗の抽出により
得た抽出汁、または圧搾汁と抽出汁とを混合した混合汁
からなる粗汁を得る粗汁生成工程。 (2)粗汁中の不溶物質の除去をろ過により行う不溶物
質除去工程。 (3)不溶物質を除去した粗汁を、凝集沈殿処理するこ
となく直接限外ろ過処理して清浄汁を得る限外ろ過処理
工程。 (4)クロマト分離性能を阻害する金属イオンの除去を
図る軟化処理工程。 (5)前記軟化処理工程からの清浄汁を濃縮する濃縮工
程。 (6)濃縮工程からの濃縮液をクロマト分離し非蔗糖画
分と還元糖画分と蔗糖画分に分離するクロマト分離工
程。 (7)前記蔗糖画分は濃縮工程に送液する蔗糖画分送液
工程。 (8)前記濃縮工程からの濃縮液を晶析して精製糖を得
る晶析工程。
【0015】請求項4記載の発明は、不溶物質除去工程
からのスラッジ、および限外ろ過処理工程からの濃縮液
の少なくとも一方から糖液を回収する糖液回収工程をさ
らに含む請求項1〜3のいずれか1項記載の精糖法であ
る。
【0016】請求項5記載の発明は、回収した糖液は不
溶物質除去工程に送液する糖液送液工程をさらに含む請
求項4記載の精糖法である。
【0017】請求項6記載の発明は、前記蔗糖画分を濃
縮工程に送液するに先立ち脱色する脱色工程をさらに含
む請求項2または3記載の精糖法である。
【0018】請求項7記載の発明は、前記晶析工程での
廃糖蜜をクロマト分離工程に送液する廃糖蜜送液工程を
さらに含む請求項2または3記載の精糖法である。
【0019】請求項8記載の発明は、還元糖画分から液
糖および粉糖の少なくとも一方を得る還元糖精糖工程を
さらに含む請求項3記載の精糖法である。
【0020】<作用効果>本発明に従えば、甘蔗粗糖お
よび精製糖工程において、粗汁からの清浄汁を、物性調
整をすることなく直接、限外ろ過処理することにより、
化学処理をしなければ除去できないと考えられていたと
推測される、ガム質、デキストラン、タンパク質、着色
物質等を確実に除去でき、薬品が不要であることが判っ
た。また、限外ろ過処理により粗汁からの着色物質除去
率は20〜40%、溶解性高分子物質除去率は40〜6
0%、不溶性懸濁物質は99%以上除去することが可能
である。
【0021】精製糖を可能な限り得ることを志向する場
合、限外ろ過処理を経た清浄汁をそのままpH調整せ
ず、蒸発濃縮を行うことは、還元糖の増加につながり、
蔗糖の回収率を悪くする。しかし、既存技術に比較すれ
ば、化学薬品添加後の沈殿処理滞留時間と比較し、限外
ろ過処理時間は著しく短いため、さほど還元糖生成量は
かわらない。但し条件によっては、還元糖の量は若干多
いものの、濃縮後もしくは晶析工程後、クロマト分離工
程を設けているので、純度の高い蔗糖画分を得ることが
できる。また請求項3記載の発明に従って、還元糖画分
から還元糖を回収することができ、好ましくは廃糖蜜と
せず、公知の方法にて粉糖にするか、適当な方法で、変
換し液糖を作ることができ、製品とすることができる。
この方法により、廃糖蜜は、非糖分画分(肥料もしくは
飼料として再利用可能)のみとなり、全体的には、ノン
モラセスプロセスを構築できる。
【0022】さらに本発明の利点を列挙すると次のとお
りである。 1)精製糖を直接甘蔗生産地の粗糖工場で製造すること
により、現状において粗糖工場にて余剰となっているバ
ガスを利用できる。このことから、化石燃科の消費を大
幅に低減でき、エネルギー消費の少ない方法となる。
【0023】2)精製糖製造工程および粗糖製造工程で
の清浄工程に膜分離技術を用いることにより、薬品の使
用量を低減でき、かつ従来の清浄化方法では除去しきれ
なかった溶解性高分子物質まで除去できる。このことか
ら清浄液の不純物濃度を低減でき、晶析工程での蔗糖回
収率を上げることができる。
【0024】3)清浄化工程を限外ろ過処理に代替する
ことにより、石灰添加を行う必要が無くなり、濃縮工程
でのカルシウムによるスケーリング形成が低減する。こ
のことから、濃縮缶での熱伝導率向上、洗浄期間の延長
等が図られる。
【0025】4)混合汁はpH5〜6であり、還元糖の
生成が起こりやすい状況にあるが、限外ろ過処理を行う
際、既存設備よりも滞留時間を大幅に減少できることか
ら、蔗糖から還元糖への変換量は、既設設備とほとんど
変わらない程度とすることができる。
【0026】5)クロマト分離工程により、蔗糖分と還
元糖分および非糖分と三成分に分離し、それぞれを回収
し利用することができる。蔗糖分は濃縮工程を経て、煎
糖工程にて粗糖もしくは精製糖として得る。還元糖分に
ついては、公知の方法にて液製品もしくは粉糖とし、製
品化する。非糖分は農地等へ還元することにより完全に
利用できる。また全糖を精製糖にするため最終糖蜜をク
ロマト分離工程に送液し、さらに蔗糖分を回収する。こ
れにより、廃糖蜜のほとんどない収率の良い精製糖工場
を建設できる。
【0027】6)クロマト分離により、濃縮または晶析
工程からの糖液中の蔗糖の回収を図ることができ、蔗糖
の回収率を上げることができる。クロマト分離により分
離された蔗糖画分については、濃縮工程に送液され、非
蔗糖分は、肥料もしくは飼料として再利用される。
【0028】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明に係る第1の
実施の形態を図1に、請求項2及び3記載の発明に係る
第2の実施の形態を図2にそれぞれ示した。共通点が多
いので、可能な限り、共通的に詳説することとする。
【0029】『第2の実施の形態:図2参照』 <甘蔗を圧搾により混合汁を得る圧搾工程>(請求項1
〜3記載の発明に共通) 甘蔗の圧搾により得た圧搾汁、甘蔗の抽出により得た抽
出汁、または圧搾汁と抽出汁とを混合した混合汁からな
る粗汁をスチーム加熱源として、たとえば、105℃ま
で加熱を行う。加熱を行う機器としては、シェルアンド
チューブタイプもしくは、プレート型の熱交換器などが
挙げられる。通常粗汁のpHは、5〜6付近であり、こ
の状況下においては、粗汁中の蔗糖分が還元糖へ変換さ
れやすくなるが、プロセス全体の滞留時間を従来技術と
比較した場合、大幅に短縮しており、還元糖精製比率
は、従来技術とほぼ変わらない。したがって、本発明に
おいては、粗汁のpH調整することなく、処理を行うこ
とができる。また、還元糖が生成するとしても、後述す
るクロマト分離工程により還元糖の分離・精製を行うこ
とができる。
【0030】<粗汁中の不溶物質の除去をろ過により行
う不溶物質除去工程>(請求項1〜3記載の発明に共
通) 次に粗汁中には、甘蔗由来の細かい繊維状物質や砂土砂
その他異物(以下「不溶性懸濁物質」または「不溶物
質」と言う。)が混入している。これらの不溶性懸濁物
質を除去するため、たとえば傾斜型スクリーンを用い
る。この傾斜型スクリーンは50μm以上の不溶性物質
を除去することが可能であり、かつ連続運転が可能であ
る。またろ過糖汁および不溶性物質(スラッジ)につい
ても連続排出が可能であり、可動部がないため、操作が
容易である。傾斜型スクリーンとしては、ウェジワイヤ
ータイプ、運転圧力が1kgf/cm2G以上のものが
好ましい。また後工程の膜処理負荷を下げるため傾斜型
スクリーンを2段とし、1段目では50μmカット、2
段目にて10μmカットすることもできる。
【0031】また不溶性懸濁物質の除去対象粒径は、後
段の限外ろ過処理における膜構造により決まるが、でき
る限りこの工程中にて、不溶性懸濁物質を取り除くこと
が、限外ろ過処理工程での濃縮倍率を上げることがで
き、経済的である。
【0032】<不溶物質を除去した粗汁を限外ろ過処理
して清浄汁を得る限外ろ過処理工程>(請求項1〜3記
載の発明に共通) この限外ろ過処理工程では、粗汁中の細かい不溶性懸濁
物質および溶解性高分子物質の除去を行う。これらの除
去を行うろ過としては、クロスフロータイプの連続膜ろ
過が適当である。この膜の除去対象粒径(分画サイズ)
としては、限外ろ過(通常UF膜)が最適である。また
高温度(80℃以上)仕様の膜が、ろ過能力や、雑菌に
よる汚染等を考慮すると適している。膜構造や膜材質に
ついては、様々なタイプのものが存在するが、上記の条
件を満たしているものであれば、どのようなものでも問
わない。
【0033】膜処理運転での濃縮倍率については、濃縮
倍率が高ければ高いほど、膜処理での糖液回収率を上げ
ることができるが、膜面積の増大となり経済的でない。
また、濃縮倍率を低く設定すると、回収工程設備が大き
くなり、これについても経済的でなくなる。このことか
ら約30〜50倍が適当であり、粗汁中の不溶性懸濁物
質量によって濃縮倍率を決定する。濃縮方法について
も、各濃縮倍率により膜のろ過能力が異なることから、
1段にて全濃縮を行うのではなく、数段に分割して濃縮
を行った方が膜面積を少なくすることができる。膜処理
を数段に分ける決定因子としては、各濃縮倍率での膜処
理能力によって決定する。また膜処理での回収率を上げ
る手段として、水による希釈による方法も挙げられる。
【0034】<不溶物質除去工程からのスラッジ、およ
び限外ろ過処理工程からの濃縮液の少なくとも一方から
糖液を回収する糖液回収工程>および<回収した糖液は
不溶物質除去工程に送液する糖液送液工程>(請求項1
〜3記載の発明に共通) 糖液回収工程においては、不溶物質除去工程から発生す
る不溶性懸濁物質および限外ろ過処理工程から発生する
濃縮液から糖液を回収する。
【0035】回収方法としては、凝集効果のある石灰
乳、高分子凝集剤およびろ過助剤としてのピス(甘蔗由
来の細かい繊維)を添加し、ろ過によりこれら凝集した
固形物を除去し、ろ液を不溶物質除去工程の前段に戻
す。ろ過機としては、水平ベルトフィルター、ドラムフ
ィルター等連続タイプのものが好ましい。
【0036】この糖液回収工程は、限外ろ過処理工程か
ら発生する濃縮液を他で有効利用(たとえば、家畜等の
飼料、農地への肥科等)が可能であれば、省略すること
ができる。不溶物質除去工程から発生する不溶性懸濁物
質は、加熱工程前段の圧搾工程に戻し、糖液を回収する
ことが可能となる。
【0037】<クロマト分離性能を阻害する金属イオン
の除去を図る軟化処理工程>(請求項1〜3記載の発
明) 限外ろ過処理工程からの清浄液中には、後工程のクロマ
ト分離工程に有害となるマグネシウム、カルシウム等の
金属イオンの除去を行う必要があるため、軟化処理工程
を設ける。
【0038】この軟化処理方法は、イオン交換樹脂を用
いる軟化が挙げられる。またイオン交換樹脂による処理
は、マグネシウム、カルシウムの脱塩の他に脱色を兼ね
ていることから、製品品質の向上にもつながる。
【0039】<前記軟化処理工程からの清浄汁を濃縮す
る濃縮工程>(請求項2及び3記載の発明、ただし濃縮
工程自体は請求項1〜3記載の発明に共通) 次に軟化処理された糖液を、たとえばBx(ブリック
ス)15からBx50まで濃縮を行う。この濃縮工程で
は、熱効率向上のため、5〜6重効用缶が有利であり、
軟化処理を行った濃縮は、2〜3缶、後述するクロマト
分離工程からの蔗糖溶液の濃縮には、2〜3缶により、
所望の濃度まで濃縮を行うことができる。これらの各濃
縮液への缶のふり当ては、運転状況に応じ決定すること
ができる。
【0040】通常濃縮工程での効用缶数は、5缶が最高
といわれているが、本発明では、限外ろ過処理を行って
いることから、増粘剤物質の除去も行われており、熱交
換の効率が向上している。このことから、一般的な効用
缶数よりも多い効用缶にて濃縮が可能となる。
【0041】濃縮装置としては、カランドリアタイプ
や、プレート熱交タイブが挙げられる。ただし、Bxが
高い缶の濃縮装置については、熱交換器へのスケーリン
グが考えられることから、これを洗浄・除去できるタイ
プが望ましい。
【0042】<濃縮工程からの濃縮液をクロマト分離し
非蔗糖画分と還元糖画分と蔗糖画分に分離するクロマト
分離工程>(請求項2または3記載の発明、ただしクロ
マト分離工程自体は請求項1〜3記載の発明に共通) たとえば、Bx50まで濃縮を行った糖液もしくは晶析
工程からの廃糖蜜をクロマト分離工程により、蔗糖溶
液、還元糖溶液および非蔗糖分に分離精製する。還元糖
溶液については、既存の技術により、液糖もしくは粉糖
として製品化する。非蔗糖分は、糖類はほとんど含まれ
ていないため製品価値は低いが、主にアッシュ分を含ま
れていることから、農地へ還元することが有効である。
ここで、クロマト分離工程により非蔗糖画分と蔗糖画分
とに分離精製することもできる(請求項2記載の発
明)。
【0043】クロマト分離に用いる装置としては、バッ
チ式処理装置も挙げることができるが、これよりも疑似
移動床技術を用いた連続処理の方が、樹脂使用量、分離
効率等を考慮すると、一般的に有利である。
【0044】<前記蔗糖画分は濃縮工程に送液する蔗糖
画分送液工程>クロマト分離工程により(請求項1〜3
記載の発明に共通) クロマト分離装置により得られた蔗糖溶液は、クロマト
分離工程により希釈されているため、濃縮工程に送液し
て、たとえばBx60まで濃縮を行うことが望ましい。
濃縮工程では、効用缶により濃縮を行い、2〜3缶を限
外ろ過膜処理もしくは軟化処理した糖汁のBxを15か
ら50まで濃縮を行い、残り2〜3缶をクロマト処理に
よる蔗糖画分の濃縮に用いる。
【0045】<蔗糖画分を濃縮工程に送液するに先立ち
脱色する脱色工程>(請求項1〜3記載の発明に共通) クロマト分離装置からの蔗糖溶液は、要求される製品品
質により、活性炭もしくはイオン交換による脱色工程も
必要となる。この工程は、濃縮工程後あるいは、クロマ
ト分離した後の糖液濃縮工程を経た後のどちらにも適用
可能である。
【0046】<前記濃縮工程からの濃縮液を晶析して精
製糖を得る晶析工程>(請求項1〜3記載の発明に共
通) クロマト分離工程にて分離・精製し、続いて濃縮工程に
て濃縮された蔗糖溶液は、晶析工程により、製品蔗糖結
晶を得る。晶析工程から発生する廃糖蜜(モラセス)
は、クロマト分離工程前段に送液することにより、蔗糖
分をさらに回収することができる。
【0047】『第1の実施の形態:図1参照』図1に示
される第1の実施の形態が、第2の実施の形態と異なる
ところは、濃縮した濃縮液の全量を晶析して、粗糖とし
て製品化し、廃糖蜜(モラセス)についてはクロマト分
離により、非蔗糖画分と蔗糖画分とに分離すること、蔗
糖画分は濃縮工程に送液することである。したがって、
第1の実施の形態において特有な点にのみ説明し、第2
の実施の形態と共通点に説明は省略する。
【0048】<限外ろ過処理のちの濃縮工程>(請求項
1記載の発明) この濃縮工程では、Bx(ブリックス)15からBx6
0まで濃縮を行うのが適している。
【0049】<濃縮・晶析工程からの廃糖蜜をクロマト
分離し非蔗糖画分と蔗糖画分に分離するクロマト分離工
程>(請求項1記載の発明) クロマト分離により、非蔗糖画分と還元糖画分と蔗糖画
分とに分離することも可能であるが、粗糖の製造に観点
から非蔗糖画分と蔗糖画分に分離するのが望ましい。
【0050】<糖液回収工程>既存粗糖工場に第1の実
施の形態を採用する場合、既設のマッドフィルターを使
用できる。
【0051】
【実施例】(実施例1)図1フローに従って、パイロッ
トプラントによる実施例を示す。圧搾工程を経た加熱粗
汁を粗めのバグフィルターろ過(50μm)により、夾
雑物を0.7wt%から0.4wt%まで取り除いた
後、pH5.0〜6.0、温度85℃で0.4Mpaに
昇圧して、限外ろ過膜7m2のスパイラル膜(公称分画
分子量:2〜3万)に供給し、透過液0.7m3/H
r、S.S.濃度;150ppm、不純物濃度:0.5
wt%を得た。この時、着色成分除去率は、35%、溶
解性高分子物質(タンパク質、デキストラン等)除去率
は、40%、不溶性懸濁物質の除去率は、99%となっ
た。この透過液1m3を伝熱面積0.7m2カランドリア
型濃縮缶により蒸発・濃縮を行いBx65の液;210
Lを得た。これを伝熱面積0.2m2のカランドリア型
結晶缶に供給し、標準法の2段煎糖により1段結晶65
kg、純度98.5%、2段結晶42kg、純度97.
8%及び最終糖蜜60kg、Bx80、純度52%を得
た。この最終糖蜜をBx80からBx50へと希釈を行
い、強酸性カチオン樹脂SK1Bを用い、Ca濃度:2
200ppm、Mg濃度:400ppmからCa濃度:
0〜10ppm、Mg濃度:0〜10ppmまでCa及
びMgを除去した。続いて、強酸性カチオン樹脂を充填
した直径80mm×充填塔高さ1000mmのカラム3
0本からなる回転数0.6回/時間の回転バルブ付きク
ロマト設備に軟化処理を行った最終糖蜜を4L/Hr供
給し、溶離水40L/Hrで供給し、蔗糖溶液画分:7
L/Hr、蔗糖濃度25%、純度98%、還元糖溶液画
分:10L/Hr、還元糖濃度2%、純度43%、非蔗
糖溶液画分:2L/Hr、蔗糖濃度:0.1%、還元糖
濃度0%が得られた。ここで得られた蔗糖溶液画分の純
度は、限外ろ過膜処理・濃縮処理された糖液純度よりも
高かったため、濃縮工程に送液可能であることを確認し
た。
【0052】(実施例2)図2に示すフローに従って、
設備処理能力5000TCD工場に適用した例である。
圧搾工程からの混合汁をスクリーニングするため、傾斜
型スクリーン:スクリーン幅合計10mにより夾雑物
を、0.7wt%から0.4wt%まで除去を行った。
温度85〜90℃、pH5.0〜6.0の210m3
Hr混合汁を0.7Mpaに昇圧し、限界ろ過3500
2のスパイラル膜(分画分子量2〜3万)により、2
03m3/Hr透過液、7m3/Hr濃縮液が得られた。
得られた透過液は、S.S.濃度:150ppm、不純
物濃度:0.5wt%であった。これを強酸性カチオン
樹脂(「SK1B」)3m3を用い、Ca濃度:200
ppm、Mg濃度150ppmから、Ca濃度:0〜1
0ppm、Mg濃度:0〜10ppm濃度まで、Ca、
Mgを除去した。軟化処理した糖液を6重効用濃縮缶前
半の4缶により、Bx50まで濃縮を行い、このときの
固形物組成は蔗糖:87%、還元糖:9%及び非糖分:
4%であった。このときの前半4缶における伝熱面積は
6400m2となった。熱交換機は、プレート型とし
た。強酸性カチオン樹脂を充填した直径3300mm×
充填高さ2000mmのカラム30本からなる回転数
0.6時間/回の回転バルブ付きクロマト設備;総樹脂
量515m3に、この糖液を62m3/Hr供給し、溶離
水を600m3/Hrで供給し、蔗糖溶液画分:107
3/Hr、蔗糖濃度25%、純度98%、還元糖溶液
画分:162m3/Hr、還元糖濃度2%、純度43
%、非糖溶液画分:20m3/Hr、蔗糖濃度0.1
%、還元糖濃度0%が得られた。次に要求される製品に
より、イオン交換樹脂による脱塩工程及び活性炭による
脱色工程は不可するが、この実施例においては、この脱
色工程を行わず次のとおり処理した。甘蔗溶液113T
on/Hrは、さらに前記した6重効用濃縮缶の後半2
缶により蒸発・濃縮を行い、Bx65の液:43Ton
/Hr、ICUMSA:40の糖液を得た。このときの
後半2缶における伝熱面積は、3400m2となった。
これを標準煎糖法により煎糖を行い、第1結晶缶容量5
0m3、伝熱面積325m23缶のカランドリア型結晶缶
に平均流量34m3/Hr供給して、1段結晶平均17
T/H、純度99.9%が得られ、次に第2結晶缶容量
50m3、伝熱面積325m22缶のカランドリア型結晶
缶に1番糖蜜平均流量14m3/Hr供給して、2段結
晶平均8T/H、純度99.8%を得て、3段結晶缶容
量50m 3により、伝熱面積325m22缶のカランドリ
ア型結晶缶に2番糖蜜平均流量7m3/Hr供給して、
最終糖蜜平均7T/H、Bx50、純度81.3%を得
た。最終糖蜜の回収として、最終糖蜜をクロマト処理工
程に戻して回収を図った。これによりモラセス分の蔗糖
は、100%回収することができた。
【0053】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、粗糖ま
たは精製糖製造工程に膜分離およびクロマト分離技術を
用いることにより、甘蔗生産地において効率良く粗糖を
あるいは直接精製糖を製造することができ、設備投資コ
ストの低減、蔗糖回収率の向上、副精製品(主に還元
糖)の生成および薬品の低減等を図ることことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態を示すフローチャートであ
る。
【図2】第2の実施の形態を示すフローチャートであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大内 健二 東京都中央区佃2丁目17番15号 月島機械 株式会社内 (72)発明者 杉浦 実 東京都中央区佃2丁目17番15号 月島機械 株式会社内 (72)発明者 和田 直子 東京都中央区佃2丁目17番15号 月島機械 株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次記の工程を含むことを特徴とする限外ろ
    過処理およびクロマト分離を含む甘蔗からの精糖法。 (1)甘蔗の圧搾により得た圧搾汁、甘蔗の抽出により
    得た抽出汁、または圧搾汁と抽出汁とを混合した混合汁
    からなる粗汁を得る粗汁生成工程。 (2)粗汁中の不溶物質の除去をろ過により行う不溶物
    質除去工程。 (3)不溶物質を除去した粗汁を、凝集沈殿処理するこ
    となく直接限外ろ過処理して清浄汁を得る限外ろ過処理
    工程。 (4)前記清浄汁を濃縮し晶析して粗糖を得る濃縮・晶
    析工程。 (5)クロマト分離性能を阻害する金属イオンの除去を
    図る軟化処理工程。 (6)濃縮・晶析工程からの廃糖蜜を軟化処理し、クロ
    マト分離を行い、非蔗糖画分と蔗糖画分に分離するクロ
    マト分離工程。 (7)前記蔗糖画分は濃縮・晶析工程に送液する工程。
  2. 【請求項2】次記の工程を含むことを特徴とする限外ろ
    過処理およびクロマト分離を含む甘蔗からの精糖法。 (1)甘蔗の圧搾により得た圧搾汁、甘蔗の抽出により
    得た抽出汁、または圧搾汁と抽出汁とを混合した混合汁
    からなる粗汁を得る粗汁生成工程。 (2)粗汁中の不溶物質の除去をろ過により行う不溶物
    質除去工程。 (3)不溶物質を除去した粗汁を、凝集沈殿処理するこ
    となく直接限外ろ過処理して清浄汁を得る限外ろ過処理
    工程。 (4)クロマト分離性能を阻害する金属イオンの除去を
    図る軟化処理工程。 (5)前記軟化処理工程からの清浄汁を濃縮する濃縮工
    程。 (6)濃縮工程からの濃縮液をクロマト分離し非蔗糖画
    分と蔗糖画分に分離するクロマト分離工程。 (7)前記蔗糖画分は濃縮工程に送液する蔗糖画分送液
    工程。 (8)前記濃縮工程からの濃縮液を晶析して精製糖を得
    る晶析工程。
  3. 【請求項3】次記の工程を含むことを特徴とする限外ろ
    過処理およびクロマト分離を含む甘蔗からの精糖法。 (1)甘蔗の圧搾により得た圧搾汁、甘蔗の抽出により
    得た抽出汁、または圧搾汁と抽出汁とを混合した混合汁
    からなる粗汁を得る粗汁生成工程。 (2)粗汁中の不溶物質の除去をろ過により行う不溶物
    質除去工程。 (3)不溶物質を除去した粗汁を、凝集沈殿処理するこ
    となく直接限外ろ過処理して清浄汁を得る限外ろ過処理
    工程。 (4)クロマト分離性能を阻害する金属イオンの除去を
    図る軟化処理工程。 (5)前記軟化処理工程からの清浄汁を濃縮する濃縮工
    程。 (6)濃縮工程からの濃縮液をクロマト分離し非蔗糖画
    分と還元糖画分と蔗糖画分に分離するクロマト分離工
    程。 (7)前記蔗糖画分は濃縮工程に送液する蔗糖画分送液
    工程。 (8)前記濃縮工程からの濃縮液を晶析して精製糖を得
    る晶析工程。
  4. 【請求項4】不溶物質除去工程からのスラッジ、および
    限外ろ過処理工程からの濃縮液の少なくとも一方から糖
    液を回収する糖液回収工程をさらに含む請求項1〜3の
    いずれか1項記載の精糖法。
  5. 【請求項5】回収した糖液は不溶物質除去工程に送液す
    る糖液送液工程をさらに含む請求項4記載の精糖法。
  6. 【請求項6】前記蔗糖画分を濃縮工程に送液するに先立
    ち脱色する脱色工程をさらに含む請求項1〜3のいずれ
    か1項に記載の精糖法。
  7. 【請求項7】前記晶析工程での廃糖蜜をクロマト分離工
    程に送液する廃糖蜜送液工程をさらに含む請求項2また
    は3記載の精糖法。
  8. 【請求項8】還元糖画分から液糖および粉糖の少なくと
    も一方を得る還元糖精糖工程をさらに含む請求項3記載
    の精糖法。
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