JP2001157599A5 - - Google Patents

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【書類名】明細書
【発明の名称】炭酸ソーダの添加による軟化処理を含む限外ろ過処理による甘蔗からの精製糖製造プロセス
【特許請求の範囲】
【請求項1】次記の工程を含むことを特徴とする炭酸ソーダの添加および限外ろ過処理を含む甘蔗からの製糖法。
(1)甘蔗の圧搾により得た圧搾汁、甘蔗の抽出により得た抽出汁、あるいは圧搾汁と抽出汁とを混合した糖汁を得る粗汁の粗汁生成工程。
(2)粗汁を加熱する加熱工程。
(3)粗汁中の不溶物質の除去をろ過により行う不溶物質除去工程。
(4)粗汁に対して炭酸ソーダを添加して軟化処理及びpH調整を行う炭酸ソーダ添加工程。
(5)粗汁中の溶解性高分子物質及び不溶性物質を限外ろ過処理により除去し、清澄液を得る限外ろ過処理工程。
(6)前記清澄液を濃縮する濃縮工程。
(7)濃縮工程からの濃縮液をクロマト分離し、蔗糖画分と還元糖画分と非蔗糖画分に分離するクロマト分離工程。
【請求項2】前記のクロマト分離工程からの蔗糖画分を濃縮工程に送液し、その濃縮液の一部または全量を液糖製品とする請求項1記載の製糖法。
【請求項3】前記のクロマト分離工程からの蔗糖画分を濃縮工程に送液し、晶析工程で高純度の精製糖を得る糖液の送液・濃縮・晶析工程をさらに含む請求項1記載の製糖法。
【請求項4】前記の晶析工程からのモラセスをクロマト分離工程に送液し、糖分回収を行う糖分回収工程をさらに含む請求項3記載の製糖法。
【請求項5】不溶物質除去工程からのスラッジ、炭酸ソーダの添加工程からのスラッジおよび限外ろ過処理工程からの濃縮液の少なくとも一つから糖液を回収する糖液回収工程をさらに含む請求項1記載の製糖法。
【請求項6】前記の糖液回収工程から回収した糖液は不溶物質除去工程に送液する糖液送液工程をさらに含む請求項5記載の製糖法。
【請求項7】前記の炭酸ソーダ添加工程におけるpH調整を6〜8の範囲で行う請求項1記載の製糖法。
【請求項8】前記の炭酸ソーダ添加工程において、pH調整のために苛性ソーダを使用することも可能である請求項1記載の製糖法。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭酸ソーダの添加および限外ろ過処理を含む甘蔗からの製糖法に関する。さらに詳しくは、甘蔗糖製造工場のエネルギーを有効利用し、甘蔗生産地で刈り取った甘蔗より、甘蔗に含まれる有機、無機の非糖成分を効率的に除去して直接耕地精製糖を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
<従来の甘蔗からの蔗糖分回収プロセス>
甘蔗より蔗糖を得る伝統的方法は、熱帯あるいは亜熱帯で甘蔗を栽培し、これを砕き圧搾して得られた粗汁を簡単な物理・化学処理(石灰乳添加)して不純物を除き、得られた清澄液を濃縮缶にて濃縮を行い、濃縮したシラップを結晶缶にかけ蔗糖結晶(粗糖)を段階的に蒸発晶析して(煎糖法)、蔗糖結晶を生産するものである。
【0003】
この工程で得られた結晶は純度が低いので粗糖を消費地まで運び、溶解し、メルト液を物理・化学処理して精製し、白糖(純度の高い製品)を得てこれを販売している。一方、耕地で耕地白糖(あるいは耕地精製糖)を得ようとする試みは数多くあり、実用化されている。これらの粗糖製造法および耕地白糖製造法の詳細は次の通りである。
【0004】
(粗糖製造法)
混合汁を加熱し、石灰乳を加えて清浄し、得られる上澄み(清浄汁)から蔗糖結晶を得る方法。このプロセスは簡単であるが、下記の欠点がある。
1)沈降処理のため、上澄み液中の浮遊固形物や溶解性高分子物質を完全に除去できない。
2)沈降処理に、ある滞留時間を必要とするため、蔗糖分は還元糖に変質し、蔗糖回収率が低くなる。
3)添加した石灰により、無機塩類はカルシウム塩となって沈殿するが、糖液に溶解しているカルシウムは蒸発工程で一部スケールとして析出するため、洗浄作業によりカルシウム除去を行う必要がある。また糖液から完全に除去できないので純度は良くない。
【0005】
(耕地白糖製造法)
粗糖の生産地で白糖を製造する場合は次の方法がある。
1)亜硫酸法:清浄原理は、熱石灰処理して得られた液を蒸発して40%で亜硫酸ガスと石灰乳を加えて脱色する。この方法では製品中に含まれる亜硫酸のため、缶詰には使用できない。
2)二重炭酸法:清浄原理は、石灰乳と炭酸ガスの反応を二段で行う方法。マッドの発生量が多く、かつ石灰焼成のために大量のエネルギーを必要とし、経済的でない。
3)耕地精製糖:清浄原理は、粗糖工場に隣接して粗糖を受け入れ、再溶解して炭酸飽充やイオン交換樹脂を使い、糖液を精製し、結晶化して精製糖並の製品を得る。設備的に粗糖工場と精製糖工場の二つを持つことになり、設備投資金額は高い。
【0006】
<従来の軟化処理技術>
甘蔗圧搾汁および抽出汁中のCa、Mgは濃縮の際、スケーリングの原因になると同時にクロマト分離の際に使用される樹脂の交換基を置換し、クロマト分離能力を低下させることから、前工程において軟化・除去する必要がある。現在、軟化処理の手段としては強酸性カチオン交換樹脂が使用されているが、樹脂の再生を必要とするため、再生剤の使用による廃液処理、薬剤コストなどの問題がある。
【0007】
また特公平7−67399号に開示されている方法では、甘蔗糖蜜から蔗糖分を回収する結晶化工程からの分離モラセス中のCa、Mg合計量の1〜3倍当量の炭酸ソーダと糖蜜に対して0.5〜3wt%のCa(OH)2を加えてpH9.0〜10.0に調整することで90%の除去が可能であるとされている。この先行特許では甘蔗糖製造工場での結晶缶で分蜜して得られる甘蔗糖蜜が原料とされており、糖蜜中には約1%のCa、Mgイオンが含有されている。ここでは原料がモラセスであるために、含有されているCa、Mg量が多い。またCa、Mg以外にもスラッジが含有されているために炭酸ソーダのみでは含有不純物全てを除去しきれないので水酸化カルシウムを添加し、スラッジ生成の促進助剤としている。ただし、水酸化カルシウムを併せて添加することで、残留カルシウムイオンも増加するので、添加量が多すぎると炭酸ソーダの添加による軟化としての意味がなくなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従来からの粗糖工場での石灰清浄工程では石灰添加によりpH調整ができ、かつ不溶解懸濁物質の沈殿促進剤となる点はよいが、多量の石灰および凝集剤を使用し、かつ清浄汁中にはカルシウムが飽和した状態となっているため、濃縮工程においてスケーリングが著しく生じ、これを除去するためにも、頻繁にスケーリング除去のための薬品を使用している状況となっている。さらに石灰を添加した後、凝集物を除去する自然重力沈降においては、ある一定の滞留時間(石灰添加と沈降時間併せて4時間程度)を必要とすることから、清浄液中の蔗糖分は還元糖に変換され、蔗糖の回収率を下げる原因となっている。
【0009】
前述の耕地白糖製造法のうち耕地精製糖製造法は、粗糖−精製糖の二重の製造工程を踏んでおり、建設と製造により多大な費用とエネルギーを費やし、経済的でない。また粗糖製造工程においてエネルギーとして利用できる余剰のバガス(甘蔗圧搾後の繊維)を多量に生じさせ廃棄している一方、精製糖製造工程においては、化石燃料によりエネルギーを必要とする矛盾を含んでいる。
【0010】
粗糖および精製糖工場において蔗糖分を回収する手段は晶析によるものであり、廃糖蜜中の非蔗糖分に同伴する蔗糖分は回収できない。このことから、蔗糖回収率には限界がある。
【0011】
したがって、本発明の課題は、甘蔗生産地において効率よく、直接精製糖を製造することができるようにすることである。また、本発明では炭酸ソーダの添加工程および限外ろ過処理工程(さらにはクロマト分離工程)を組み込むことにより、蔗糖回収率の向上、副生成品(主に還元糖)の生成および薬品の低減などを図る。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決した本発明の請求項1記載の発明は、次記の工程を含むことを特徴とする炭酸ソーダ添加および限外ろ過処理を含む甘蔗からの製糖法である。
(1)甘蔗の圧搾により得た圧搾汁、甘蔗の抽出により得た抽出汁、あるいは圧搾汁と抽出汁とを混合した糖汁を得る粗汁の粗汁生成工程。
(2)粗汁を加熱する加熱工程。
(3)粗汁中の不溶物質の除去をろ過により行う不溶物質除去工程。
(4)粗汁に対して炭酸ソーダを添加して軟化処理及びpH調整を行う炭酸ソーダ添加工程。
(5)粗汁中の溶解性高分子物質及び不溶性物質を限外ろ過処理により除去し、清澄液を得る限外ろ過処理工程。
(6)前記清澄液を濃縮する濃縮工程。
(7)濃縮工程からの濃縮液をクロマト分離し、蔗糖画分と還元糖画分と非蔗糖画分に分離するクロマト分離工程。
【0013】
請求項2記載の発明は、前記のクロマト分離工程からの蔗糖画分を濃縮工程に送液し、その濃縮液の一部または全量を液糖製品とする請求項1記載の製糖法である。
【0014】
請求項3記載の発明は、前記のクロマト分離工程からの蔗糖画分を濃縮工程に送液し、晶析工程で高純度の精製糖を得る糖液送液・濃縮・晶析工程をさらに含む請求項1記載の製糖法である。
【0015】
請求項4記載の発明は、前記の晶析工程からのモラセスをクロマト分離工程に送液し、糖分回収を行う糖分回収工程をさらに含む請求項3記載の製糖法である。
【0016】
請求項5記載の発明は、不溶物質除去工程からのスラッジ、炭酸ソーダの添加工程からのスラッジおよび限外ろ過処理工程からの濃縮液の少なくとも一つから糖液を回収する糖液回収工程をさらに含む請求項1記載の製糖法である。
【0017】
請求項6記載の発明は、前記の糖液回収工程から回収した糖液を不溶物質除去工程に送液する糖液送液工程をさらに含む請求項5記載の製糖法である。
【0018】
請求項7記載の発明は、前記の炭酸ソーダ添加工程におけるpH調整を6〜8の範囲で行う請求項1記載の製糖法である。
【0019】
請求項8記載の発明は、前記の炭酸ソーダ添加工程において、pH調整のために苛性ソーダを使用することも可能である請求項1記載の製糖法である。
【0020】
<本発明の概要>
本発明の概要を述べれば、次のとおりである。すなわち、甘蔗からの白糖および精製糖製造における清浄方法は、石灰乳添加による凝集物沈殿、イオン交換樹脂による脱塩・軟化が主流である。ここでは石灰乳の添加により糖汁中のCa濃度が高くなるが、これを後段のイオン交換樹脂で置換し、この樹脂は使用に応じて再生を行っている。
【0021】
本発明の方法では甘蔗圧搾汁、もしくは抽出汁、これらを混合した糖汁の清浄方法として炭酸ソーダの添加とUF膜を使用する。炭酸ソーダの添加で糖汁のpH調整と軟化処理の二つの役割を果たし、炭酸ソーダの添加によって糖液中のカルシウム及びマグネシウムは炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムの沈殿物として沈殿し、この沈殿物は後段のUF膜でその他の微細不溶性懸濁物質、溶解性高分子物質とともに除去される。
【0022】
甘蔗圧搾汁、抽出汁、もしくはこれらの混合糖汁からなる粗汁は熱交換器で105℃位まで加熱される。次に甘蔗からの細かい繊維状物質や不溶性懸濁物質を傾斜型フィルターやバグフィルターなどでろ過・除去する。この時点での糖汁のpHはpH5〜7である。
【0023】
炭酸ソーダ添加の第1の目的としては、後工程のクロマト分離においてその分離性能を阻害するカルシウムとマグネシウムの除去が挙げられる。第2の目的は、粗汁が酸性領域であるために、還元糖生成が促進されやすくなるが、炭酸ソーダを添加することでpH7〜8とし、還元糖生成を抑制することにある。
【0024】
炭酸ソーダの添加量は、粗汁中のCa、Mgがクロマト分離の樹脂の分離能力を害しない程度までその含有量を下げることを目的として、規定される。一般にクロマト分離樹脂の性能上、Ca、Mg濃度はNa、K濃度に対して5%未満であることが望まれる。炭酸ソーダの添加量は糖液の性状により異なる。第2の炭酸ソーダ添加目的は、軟化の目的で必要な炭酸ソーダ添加量分を添加後、糖液のpHがpH6〜7まで達しないときは蔗糖の分解による還元糖の生成を抑えるためにpH調整を同時に行うことである。そのときに苛性ソーダなどを炭酸ソーダの代わりに使用することもできる。炭酸ソーダ添加後の軟化処理粗汁をUF膜に通液し、炭酸塩と不溶性懸濁物質、溶解性高分子物質をろ過・分離する。さらにこの透過液は蒸発缶で濃縮されBx13からBx50程度まで農縮される。もしくはBx70程度まで濃縮を行い、液糖製品とすることも可能である。Bx50まで濃縮された糖液は固定床型か、好ましくは連続または擬似移動床タイプのクロマト分離装置にかけられ、蔗糖画分、還元糖画分、非蔗糖画分の3成分に分離される。蔗糖画分については晶析工程で結晶化し、精製糖を得る。晶析工程での廃糖蜜をクロマト分離工程に送液することにより、さらに蔗糖分を回収することもできる。
【0025】
【作用効果】
本発明に従えば、次記の作用効果を奏する。
1)圧搾工程を経た粗汁に炭酸ソーダを添加することにより、濃縮時にスケーリングの原因となるカルシウム及びマグネシウムを炭酸塩にし、沈降分離できる。石灰清浄の代わりに炭酸ソーダを使用することでスケーリングが減ることによる効果としては、例えば、蒸発缶の洗缶を一週間に一回行っていたところを一ケ月に一回に低減でき、運転・操作の負荷低減、洗浄薬液の軽減を図ることができる。
【0026】
2)炭酸ソーダ添加目的は、糖汁の軟化とpH調整である。一例として、軟化処理液中のCa:20ppm、Mg:80ppmとなり、Ca、Mg濃度が糖液中のNa、K濃度に対して5%以下となるようにしたときの炭酸ソーダ添加量は2800ppm程度と使用量は多くなるが、このときのpHはpH7となり、pH調整と軟化の二工程で行われている操作の役割を一工程で果たし、操作が簡便となる。
pH調整の役割についてはpH調整を行わない場合の糖汁のpHはpH5〜6であり、このpHで後工程の濃縮を行った場合には還元糖の生成量が増える。これを炭酸ソーダの添加によりpH6〜8程度にすることで還元糖の生成が抑えられる。さらに糖液中に溶解しているCa、Mgは濃縮工程でのスケーリングに問題となるだけでなく、クロマト分離の樹脂の交換基を置換し、分離能力を低下させる原因となるが、これらのイオンを炭酸塩として沈降分離できる。
【0027】
3)pH調整および軟化処理のために炭酸ソーダを添加する方法は従来、着色が著しく、かつ高価であるとされていた。しかし、本発明では炭酸ソーダ添加後に、清浄汁に含まれている溶解性高分子物質(ガム質、デキストラン、タンパク質、着色物質など)や細かい不溶性懸濁物質を除去することを目的とした限外ろ過膜を採用することにより、炭酸ソーダの添加によって着色した成分、溶解性高分子物質、その他S.S.分が除去できる。その除去率としては、着色成分は20〜40%、溶解性高分子物質は40〜60%、その他S.S.分は99%以上となる。これら着色成分及び溶解性高分子物質は従来法の石灰清浄では除去できない。
【0028】
4)従来法の沈降器は滞留時間が長く、設備的にも大規模となるのに比べ、限外ろ過膜は滞留時間が短縮され、設備も縮小される。
【0029】
【発明の実施の形態】
『第1の実施の形態:図1参照』
本発明の請求項1記載の発明における第1の実施形態を図1に示した。
【0030】
<甘蔗の圧搾により粗汁を得る圧搾工程>
甘蔗を圧搾機により圧搾した圧搾汁全量、もしくは抽出法による抽出汁全量、または搾出汁と抽出汁を混合させた混合汁、すなわち粗汁を加熱源としてスチームを用い、例えば105℃まで加熱を行う。加熱を行う機器としては、シェル&チューブタイプもしくはプレート型の熱交換器などが挙げられる。
【0031】
<粗汁中の不溶物質の除去をろ過により行う不溶物質除去工程>
次に粗汁中には、甘蔗由来の網かい繊維状物質や砂土砂の他異物(以下「不溶性懸濁物質」または「不溶物質」とする。)が混入している。これらの不溶性懸濁物質を除去するため、ろ過を行う。これらの不溶性懸濁物質を除去するための手段として、傾斜型スクリーンが挙げられる。この傾斜型スクリーンは50μm以上の不溶性物質を除去することが可能であり、かつ連続運転ができ、清浄汁及び不溶性物質の連続排出が可能であり、可動部がないため操作が容易である。傾斜型スクリーンのスクリーンとしては、ウェッジワイヤータイプで、運転圧が1kgf/cm2G以上のものが好ましい。また後工程の膜処理負荷を避けるため、傾斜型スクリーンを2段として1段目では50μmカット、2段目で10μmカットとすることができる。また、不溶性懸濁物質の除去対象粒径は、後段の限外ろ過処理における膜構造により決まるが、できる限りこの工程中において不溶性懸濁物質を取り除くことが、限外ろ過処理工程での濃縮倍率を上げることになり、経済的である。
【0032】
<ろ過液に対して炭酸ソーダを添加して軟化処理を行う炭酸ソーダ添加工程>
粗汁中のカルシウム及びマグネシウム濃度は既設、生産地によって異なるが、クロマト分離樹脂性能上、ナトリウム及びカリウム濃度に対し、5%以下になるように炭酸ソーダの添加によって沈降分離を行う。添加後のpHは粗汁中に含まれているカルシウム及びマグネシウムの濃度に依存し、pHは約6〜8となる。 pH6以下の場合、還元糖の生成が促進されやすい状態になる。この時、還元糖の生成を抑え、回収率を上げることを目的とすると、苛性ソーダなどのアルカリ薬品により、pH6〜8まで調整を行うことが手段として挙げられる。ただし、還元糖が生成されても、後工程のクロマト処理により、還元糖の回収ができるため、軟化の目的のみだけで、pH7以下のまま処理を行うことも問題はない。
【0033】
<軟化処理液を限外ろ過処理して清澄液を得る限外ろ過処理工程>
この限外ろ過処理工程では、炭酸ソーダ添加後の液中のカルシウム、マグネシウムの炭酸塩、細かい不溶性懸濁物質および溶解性高分子物質の除去を行う。これらの除去を行うろ過としては、クロスフロータイプの連続膜ろ過が適当である。この膜の除去対象粒径(分画サイズ)としては、限外ろ過(通常UF膜)が最適である。またろ過能力や雑菌による汚染などを考慮すると高温度(80℃以上)仕様の膜が適している。膜構造や膜材質については様々なタイプのものが存在するが、上記の条件を満たしているものであればどのようなものでも問わない。
【0034】
膜処理遅転での濃縮倍率については、濃縮倍率が高ければ高いほど、膜処理での糖液回収率を上げることができるが、膜面積の増大となり経済的でない。また逆に、濃縮倍率を低く設定すると、回収工程設備が大きくなり、経済的でなくなる。このことから約30〜50倍が適当であり、混合汁中の不溶性懸濁物質量によって濃縮倍率を決定する。濃縮方法についても、各濃縮倍率により膜のろ過能力が異なることから、一段にて全濃縮を行うのではなく、数段に分割して濃縮を行った方が膜面積を少なくすることができる。膜処理を数段に分ける決定因子としては、各濃縮倍率での膜処理能力によって決定する。また、膜処理での回収率を上げる手段としては水希釈による方法も挙げられる。
【0035】
<前記限外ろ過処理からの清澄液を濃縮する濃縮工程>
次に軟化処理された糖液を、例えばBx15からBx50まで濃縮を行う。この濃縮工程は従来技術に準じて行う。濃縮装置としてはカランドリアタイプやプレート熱交タイプが挙げられる。ただし、Bxが高い缶の濃縮装置については、熱交換機へのスケーリングが考えられることから、これを洗浄・除去できるタイプが望ましい。
【0036】
<前記濃縮工程からの濃縮液をクロマト分離するクロマト分離工程>
濃縮工程からの濃縮液をクロマト分離し、蔗糖画分、還元糖画分、非蔗糖画分に分離・精製する。クロマト分離に用いる装置としては固定床タイプの装置も利用可能であるし、好ましくは擬似移動床タイプの装置で連続運転すると、樹脂使用量、分離効率も上がる。
【0037】
『第2及び3の実施の形態:図1参照』
本発明の請求項2及び3記載の発明における実施形態を図1に示した。
<前記濃縮工程からの濃縮液を液糖製品とする工程>
前記濃縮工程からの濃縮液はさらにBx72程度まで濃縮して液糖製品とする。
【0038】
『第3の実施の形態:図1参照』
本発明の請求項3記載の発明における第3の実施形態を図1に示した。
<前記クロマト分離工程からの蔗糖画分を濃縮工程に送液し、さらに晶析を行う糖液の送液・濃縮・晶析工程>
クロマト分離工程からの蔗糖画分は分離の際に希釈されているため、濃縮工程に送液して、晶析を行い、さらに高純度の精製糖を得る。ここでの濃縮工程は5〜6重効用缶が有効であり、2〜3缶を限外ろ過膜処理後の糖液の濃縮に用い、残り2〜3缶にてクロマト分離工程からの蔗糖画分の濃縮を行う。各濃縮液への缶の振り分けは運転状況により行う。
【0039】
『第4の実施の形態:図1参照』
本発明の請求項4記載の発明における第4の実施形態を図1に示した。
晶析工程からのモラセス中に含まれる糖分をさらに回収するためにクロマト分離工程で分離精製を行い、蔗糖回収率を上げる。
【0040】
『第5および第6の実施の形態:図1参照』
本発明の請求項5記載の発明における第5の実施形態および請求項6記載の発明における第6の実施形態を図1に示した。
<不溶物質除去工程からのスラッジ、炭酸ソーダ添加工程からのスラッジおよび限外ろ過処理工程からの濃農縮液(炭酸塩を含む)から糖液を回収する糖液回収工程>および<回収した糖液を不溶物質除去工程に送液する糖液送液工程>
糖液回収工程においては不溶物質除去工程から発生するスラッジ(不溶性懸濁物質)、炭酸ソーダ軟化工程からのスラッジおよび限外ろ過処理工程から発生する濃縮液から糖液を回収する。
回収方法としては、凝集効果のある石灰乳、高分子凝集剤およびろ過助剤としてのピス(甘蔗由来の綱かい繊維)を添加し、ろ過によりこれら凝集した固形物を除去し、ろ液を不溶性物質除去工程の前段に戻す。ろ過機としては水平ベルトフィルター、ドラムフィルターなど連続タイプのものが好ましい。または、凝集沈殿槽により固形物を濃縮・分離し、清澄液は前工程に戻す。
この糖液回収工程は、限外ろ過処理工程から発生する濃縮液を他で有効利用(例えば、家畜などの飼料、農地への肥料など)等も手段として挙げられる。また凝集沈殿槽で生じた凝縮固形物はバガスとともに燃焼することが可能である。
【0041】
【実施例】
(実施例1)
圧搾工程を経た加熱粗汁を50〜75μmのスクリーン濾過により、夾雑物を取り除いた液(Bx12、pH5、Ca:150ppm、Mg:145ppm、ss.500ppm)を温度80℃まで昇温し、軟化処理テストを行った。100体積部の粗汁に対し20%炭酸ソーダ溶液を0.52体積部(粗汁中含有Ca、Mgに対して、炭酸ソーダ軟化するときの2倍当量の炭酸ソーダ添加量)を添加し、攪拌機により30分間拌した。その軟化処理液を分画分子量3〜5万の限外ろ過膜でろ過した。濾液中のCa、Mg濃度はCa:9ppm、Mg:52ppmとなり、Ca除去率94%、Mg除去率64%と、大部分のCa、Mgが除去された。炭酸ソーダの添加量を粗汁中の含有Ca、Mgに対して1倍、2倍、5倍、10倍にしたときの糖汁pHと添加後のCa、Mgの濃度について調べた。結果を図2に示す。
【0042】
従来技術として粗汁を加熱し、石灰乳を加える石灰清浄法がある。比較のために石灰を添加してpH調整を行った後、炭酸ソーダで軟化処理する2段方式でのpH調整、軟化処理を考慮してテストを行った。圧搾工程を経た加熱粗汁を粗めのスクリーン濾過により、夾雑物を取り除いた液(Bx14、pH5、Ca:190ppm、Mg:155ppm)を温度80℃まで昇温した。100部の粗汁に対して15%石灰乳を糖汁のpHがpH6、pH6.5、pH7、pH8になるまで加えた。そのときの石灰添加量変化によるpHの変化、ならびに石灰乳添加後の各pHにおける糖汁中の含有Ca、Mg濃度の関係を調べた。結果を図3に示す。
【0043】
次に上記の石灰添加粗汁の上澄み液50体積部をとり、温度80℃を保持しながら、糖汁pHが8になるように20%炭酸ソーダ溶液を適当量添加した。この時の炭酸ソーダ添加によるpHと糖汁中のCa、Mg濃度減少の関係を図4に示す。
【0044】
上記の二つの結果から石灰添加により、添加液中の溶解Ca濃度は増えるが、その後添加する炭酸ソーダにより溶解Caを沈降・分離できる。しかし、例えば石灰添加量が500ppm程度(pH6)のとき、その後pH8まで炭酸ソーダを加えた後の糖液中の溶解Ca濃度は250ppmとなり、十分除去しきれない。石灰を添加せずに炭酸ソーダのみを添加した場合の添加量は3000ppmになるが、添加後の糖液中の溶解Ca濃度は約100ppmと低くなり、クロマト分離を阻害しない程度までCa濃度が抑えられる。
【0045】
また本発明では炭酸ソーダの添加で軟化処理とpH調整の二つの効果があり、pH調整の効果としては酸性(pH5程度)であった糖液のpHを中性(pH7〜8)にすることで濃縮時の糖液加熱による還元糖の生成が抑えられることが特徴である。甘蔗圧搾汁をイオン交換樹脂(SK1B)で軟化処理し、10%−Na OHでpH調整を行い、pH調整を行わなかった場合、pH6、7、8に調整した場合でそれぞれロータリーエバポレーターで温度85℃を保持しながら2〜3時間で濃縮し、濃縮液中の還元糖の含有割合を比較した。pHによる還元糖生成量の割合を調べたテスト結果を図5に示す。
【0046】
(実施例2)
図1に示すフローで設備処理能力5,000TCD工場に適用した例である。圧搾工程からの粗汁をスクリーニングするため、傾斜型スクリーン(スクリーン幅合計10mにより夾雑物を0.7wt%から0.4wt%まで除去した。
【0047】
温度85〜90℃、pH5〜6の200m3/Hrの粗汁を0.7Mpaに昇圧し、限外ろ過3500m2のスパイラル膜(分画分子量2〜3万)により、198m3/Hr透過液、7m3/Hr濃縮液が得られた。得られた透過液はS.S.濃度:150ppm、不純物濃度0.5wt%であった。
【0048】
この透過液に50%−炭酸ソーダを0.75m3/Hrで添加し、Ca濃度:200ppm、Mg濃度:160ppm、pH5からCa濃度:0〜20ppm、Mg濃度:0〜60ppm、pH8までCa、Mgを除去した。
【0049】
軟化処理した糖液を6重効用濃縮缶前半の3缶により、Bx50まで濃縮をおこなった結果、蔗糖:75.5%、還元糖:7.4%、非糖分:17.1%であった。この時の前半3缶における伝熱面積は6000m2となった。熱交換機はプレート型とした。
【0050】
強酸性カチオン樹脂を充填した直径3300mm×充填高さ2000mmのカラム30本からなる回転数0.6時間/回の回転バルブ付きクロマト設備;総樹脂量515m3に、この糖液を61.5m3/Hrで供給し、溶離水を615m3/Hrで供給し、蔗糖溶液画分21.4m3/Hr、蔗糖濃度24.5%、純度97.8%、還元糖溶液画分162m3/Hr、還元糖濃度1.5%、純度42.9%、非糖液画分:19.5m3/Hr、蔗糖濃度0.1%、還元糖濃度0%が得られた。
【0051】
次に要求される製品により、イオン交換樹脂による脱塩工程及び活性炭による脱色工程を組み合わせることも可能であるが、この実施例においては、この脱色工程を行わず、以下のように処理した。
【0052】
甘蔗溶液113t/Hrをさらに前記の6重効用濃縮缶の後半3缶により、蒸発・濃縮を行い、Bx65の液:43.3t/Hr、ICUMSA:40の糖液を得た。この時の後半3缶における伝熱面積は3800m2となった。
【0053】
これを標準煎糖法により煎糖を行い、第1結晶缶容量50m3、伝熱面積325m2のカランドリア型結晶缶2缶に1番糖蜜を平均流速13.5m3/Hrで供給して、2段結晶7.81t/Hr、純度99.8%を得て、3段結晶缶、容量50m3、伝熱面積325m2のカランドリア型結晶缶2缶に2番糖蜜を平均流速6.8m3/Hrで供給して、最終糖蜜7.35t/Hr、Bx50、純度81.3%を得た。
【0054】
【発明の効果】
以上の通り、本発明によれば、炭酸ソーダの添加工程および限外ろ過処理の工程を組み込むことにより、甘蔗生産地において効率よく直接耕地精製糖を製造することができるようになる。しかも副生成品(主に還元糖)生成の抑制および薬品の低減、蔗糖回収率の向上などを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の実施の形態を示すフローチャートである。
【図2】
実験結果を示すグラフである。
【図3】
実験結果を示すグラフである。
【図4】
実験結果を示すグラフである。
【図5】
実験結果を示すグラフである。
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