JP2001154278A - 露光搬送装置 - Google Patents

露光搬送装置

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JP2001154278A
JP2001154278A JP33407999A JP33407999A JP2001154278A JP 2001154278 A JP2001154278 A JP 2001154278A JP 33407999 A JP33407999 A JP 33407999A JP 33407999 A JP33407999 A JP 33407999A JP 2001154278 A JP2001154278 A JP 2001154278A
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exposure
transport
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roller
rollers
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JP33407999A
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Takashi Ikeuchi
高志 池内
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Noritsu Koki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 搬送ローラに回転ムラが生じるのを防止ない
しは低減することができる露光搬送装置を提供する。 【解決手段】 デジタルプリンタの露光搬送ライン(露
光搬送装置)においては、ペーパ3は、搬送ローラ1
2、14と圧着ローラ13、15とによってZ方向に搬
送されつつ、露光エンジンによってライン露光処理が施
される。ここで、両搬送ローラ12、14は、減速比の
大きいアイドルプーリ18、20を介して駆動モータ1
6によって回転駆動され、これにより駆動モータ16の
電極分割毎に生じる振動のピッチが縮小されて両搬送ロ
ーラ12、14に伝達され、搬送ローラ12、14に回
転ムラが生じるのが防止ないしは低減される。また、回
転ムラをより効果的に防止ないしは低減するため、搬送
ローラ22にはフライホイール26が取り付けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペーパ等の感光材
料を、これと当接している搬送ローラを回転させること
により搬送しつつ、該感光材料に露光処理を施すように
なっている、デジタル写真焼き付け装置などに用いられ
る露光搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、デジタル写真焼付け装置等の露
光装置には、ペーパ(印画紙)等の感光材料を、搬送ロ
ーラと圧着ローラとの間に挟んで各ローラを回転させる
ことにより搬送しつつ、該感光材料に露光処理を施す露
光搬送装置が設けられている。図7に、従来の典型的な
デジタル写真焼付け装置の露光搬送装置の要部構造を示
す。
【0003】図7に示すように、この従来の露光搬送装
置においては、ペーパ100(印画紙)が、第1搬送ロ
ーラ101と第1圧着ローラ102とで構成されるロー
ラ対と、第2搬送ローラ103と第2圧着ローラ104
とで構成されるローラ対とによって、矢印Z’で示す方
向に搬送されるようになっている。そして、このペーパ
100に対して、図示していない露光エンジンによっ
て、矢印Y’で示す方向にライン露光処理が施される。
【0004】そして、駆動モータ105が設けられ、こ
の駆動モータ105の駆動軸に取り付けられた駆動プー
リ106と、第1搬送ローラ101の一端に取り付けら
れた第1従動プーリ107と、第2搬送ローラ103の
一端に取り付けられた第2従動プーリ108とにまたが
って駆動ベルト109が巻きかけられている。かくし
て、両搬送ローラ101、103が駆動モータ105に
よって回転駆動される。そして、搬送ローラ101、1
03と圧着ローラ102、104との間に挟まれている
ペーパ100は、各ローラ101〜104の回転に伴っ
て、Z’方向に搬送される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかる露光
搬送装置において、各搬送ローラ101、103を駆動
する駆動モータ105としては、回転速度の制御が容易
でありかつデジタル制御に適していることから、パルス
モータが広く用いられている。パルスモータは、入力さ
れる電気パルスのパルス数に比例する回転角度だけ回転
するモータであって、1つのパルスが入力される毎に所
定のステップ角(電極分割角)だけ回転するようになっ
ている。このため、駆動モータ105にパルスモータを
用いた場合、パルスモータで各ステップ角毎に生じる振
動が直接搬送ローラ101、103に伝達され、ペーパ
100の搬送に周期的な搬送ムラが生じるといった問題
がある。
【0006】また、かかる露光搬送装置においては、ペ
ーパ100が搬送ローラ101、103を通過する際
に、ペーパ100の通過の前後で摩擦抵抗等に差違があ
るので、これによりペーパ100の搬送速度に差違が生
じ、その結果ペーパ100の搬送ムラが生じるといった
問題もある。さらに、駆動ベルト109にたわみが生じ
ることがあり、このようなたわみが生じたときには、駆
動モータ105から搬送ローラ101、103に伝達さ
れる回転が一定せず、ペーパ100の搬送ムラが生じる
といった問題もある。
【0007】そして、ペーパ100にこのような搬送ム
ラが生じると、ペーパ100に焼き付けられる画像(プ
リント)の品質が低下するといった問題が生じる。本発
明は、上記従来の問題を解決するためになされたもので
あって、モータの回転振動、感光材料の通過、駆動ベル
トのたわみ等に起因して搬送ローラに回転ムラが生じ、
ひいては感光材料の搬送ムラが生じるのを有効に防止な
いしは低減することができる露光搬送装置を提供するこ
とを解決すべき課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
になされた本発明にかかる露光搬送装置は、(a)駆動
モータによって回転駆動され、感光材料に当接しつつ回
転して該感光材料を搬送する搬送ローラと、(b)搬送
ローラによって搬送されている感光材料に露光処理を施
す露光機構とが設けられている露光搬送装置であって、
(c)駆動モータの回転を減速して搬送ローラに伝達す
る減速比が大きい中間回転体が設けられていることを特
徴とするものである。ここで、駆動モータとしては、例
えばパルスモータ(ステップモータ)等を用いることが
できる。
【0009】この露光搬送装置においては、搬送ローラ
は、駆動モータによって直接回転駆動されるのではな
く、減速比の大きい中間回転体を介して回転駆動され
る。したがって、例えば、駆動モータとしてパルスモー
タを用いた場合、電極分割毎に生じる振動のピッチは、
中間回転体の減速比に対応して縮小(低減)されて搬送
ローラに伝達される。つまり、搬送ローラでの回転振動
のピッチは非常に小さくなる。このため、搬送ローラの
回転ムラを防止ないしは低減することができ、感光材料
の搬送ムラを有効に防止ないしは低減することができ、
ひいては感光材料に焼き付けられる画像(プリント)の
品質を高めることができる。なお、中間回転体の減速比
は、感光材料の搬送ムラを、人間の目ではもはやムラと
は感じなくなる程度まで低減することができるように好
ましく設定される。
【0010】上記露光搬送装置においては、搬送ローラ
にフライホイールが取り付けられているのが好ましい。
このようにすれば、搬送ローラの慣性(慣性力)が大き
くなるので、搬送ローラの回転が安定する。このため、
搬送ローラでの感光材料の通過の前後、あるいは駆動ベ
ルトのたわみの有無等にかかわらず、搬送ローラの回転
を一定化することができ、搬送ローラの回転ムラ、ひい
ては感光材料の搬送ムラをより効果的に防止ないしは低
減することができる。なお、フライホイールに代えて、
搬送ローラの慣性を高めるその他の部材を取りつけても
よい。また、搬送ローラの質量を増加させることによ
り、その慣性を高めてもよい。
【0011】上記露光搬送装置において、中間回転体と
しては、例えば、第1駆動ベルトを介して駆動モータに
より回転駆動される一方、第2駆動ベルトを介して搬送
ローラを回転駆動するアイドルプーリ等を用いることが
できる。また、上記露光搬送装置において、搬送ローラ
は、感光材料を圧着ローラとの間に挟んで回転すること
により、該感光材料を搬送するようになっているのが好
ましい。
【0012】さらに、上記露光搬送装置においては、露
光機構が、走査露光(ライン露光)により感光材料に露
光処理を施すようになっているのが好ましい。ここで、
走査露光とは、感光材料を連続的に移動させつつ、感光
材料の幅方向に長手となる帯状又はライン状の露光処理
領域毎に順次露光処理を施すようにした露光方式であ
る。なお、このような走査露光としては、1ライン(1
行)ずつ露光を行う露光方式と、画像を、感光材料搬送
方向に感光材料の移動と同期するようにスクロールさせ
つつ、複数ライン(複数行)にわたって同時に露光を行
う露光方式のいずれをも用いることができる。
【0013】この露光搬送装置は、例えばデジタル写真
焼付け装置に用いることができる。この場合、印画紙の
搬送ムラが防止ないしは低減されるので、印画紙に焼き
付けられる写真画像(写真プリント)の品質が高められ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。 (実施の形態1)まず、本発明の実施の形態1を説明す
る。図1に示すように、本発明にかかる露光搬送装置を
備えたデジタルプリンタIP(デジタル写真焼付け装
置)には、フィルム現像機(図示せず)によって現像処
理されたフィルム1(写真フィルム)のコマ画像をデジ
タル画像データとして取得するフィルムスキャナSと、
このデジタル画像データを処理してプリントデータを作
成するコントローラ2と、このプリントデータに基づい
てペーパ3(印画紙)に露光処理を施してコマ画像に対
応する画像を焼き付けるデジタルプリント部Pと、露光
処理が施されたペーパ3に現像処理を施す現像処理部D
とが設けられている。そして、現像処理部Dで現像処理
が施された(現像された)ペーパ3は、乾燥処理が施さ
れた後、仕上がりプリントとして、該デジタルプリンタ
IPから排出される。
【0015】フィルムスキャナSには、照明光学系4
と、撮像光学系5と、CCDセンサを用いた光電変換部
6とが設けられている。ここで、照明光学系4は、白色
光源であるハロゲンランプ4a、調光フィルタ4b、ミ
ラートンネル4c等で構成され、光源からの光ビームの
色分布や強度分布を調整して、これをフィルム1のコマ
画像に照射するようになっている。また、撮像光学系5
は、詳しくは図示していないが、投射光の方向を変える
ミラー、レンズユニット、該レンズユニットを透過した
光ビームを3つの方向に分光するプリズム等で構成さ
れ、フィルム1の透過光ビームを処理するようになって
いる。なお、フィルム1のコマ画像は、フィルム搬送機
構7でフィルム1を所定の走査速度で移送することによ
り、副走査方向(すなわち、フィルム長手方向)に走査
される。
【0016】光電変換部6は、撮像光学系5から導入さ
れた光ビームを光電変換する。この光電変換部6は、撮
像光学系5のプリズムによって分光された3つの光ビー
ムを個別に受け入れるための3つのCCDセンサを備え
ている。各CCDセンサは、それぞれ、多数(例えば5
000個)のCCD素子が主走査方向(すなわち、フィ
ルム幅方向)に配列されたラインセンサであって、セン
サ駆動回路により主走査時に電荷蓄積動作や電荷蓄積時
間の制御が行われるようになっている。各CCDセンサ
は、それぞれその撮像面に光ビームの青色成分、赤色成
分又は緑色成分のみを透過させるカラーフィルタが設け
られており、それぞれ青色成分、赤色成分又は緑色成分
のみを光電変換する。各CCDセンサから出力される各
画素信号はサンプルホールドされ、各画素信号が連続し
た画像信号となる。なお、各画素信号は所定のビット数
(例えば12ビット)のデジタル信号に変換される。
【0017】かくして、フィルム1のコマ画像が所定の
スキャン位置に位置決めされると、コマ画像の読取処理
が開始される。このとき、フィルム1の各コマ画像は、
フィルム搬送機構7によるフィルム1の移送により、複
数のスリット画像に分割された形で順次光電変換部6で
読み取られ、原デジタル画像データとしてコントローラ
2に送られる。このような、フィルムスキャナSの照明
光学系4、撮像光学系5及び光電変換部6の各制御はコ
ントローラ2によって行われる。
【0018】デジタルプリント部PはPLZTシャッタ
方式のものであって、このデジタルプリント部Pには、
マガジン8から搬送されてくるペーパ3に露光処理を施
して画像を焼き付ける露光装置として、露光ヘッド11
aと光源11bと光ケーブル11cとを備えた露光エン
ジン11が設けられている。ここで、露光ヘッド11a
は、PLZT素子からなるシャッタアレイを用いたもの
である。このPLZT素子からなるシャッタアレイは、
その材料の有する電気光学効果を利用したものであっ
て、各シャッタには光源11bから光ケーブル11c中
の多数の光ファイバを介してR、G、Bの光が導入され
るようになっている。
【0019】露光ヘッド11aは、ペーパ3の幅方向、
すなわち該図面の紙面と直交する方向に、ペーパ3のほ
ぼ全幅にわたって延び、搬送されているペーパ3のほぼ
全面に露光処理を施して画像を焼き付けることができる
ようになっている。かくして、各シャッタは、所定レベ
ルの電圧が印加されると光を透過させる状態(開状態)
となり、該電圧の印加が停止されると光を遮断する状態
(閉状態)となる。したがって、コントローラ2からプ
リントデータに基づいて各画素に対応するシャッタに駆
動電圧が印加されると、そのシャッタは開状態となって
光源11bから導入されている色の光がペーパ3に照射
される。ここで、露光処理が施されるペーパ3について
見ると、ペーパ幅方向においては画像の全長にわたり、
ペーパ搬送方向(ペーパ長手方向)においては画像の一
部(例えば、1画素の幅)のみ含む部分画像が、画素毎
に露光量が設定された状態でペーパ3に焼き付けられ
る。
【0020】詳しくは図示していないが、光源11bに
はR、G、Bの3色の光学フィルタからなる回転フィル
タが付設され、この回転フィルタを回転位相制御するこ
とにより、R、G、Bのうちのいずれか1つが選択的に
光源11bに対向し、その色のフィルタを介して選択色
の光が、光ケーブル11c(光ファイバ)を介してシャ
ッタに送られる。
【0021】なお、この実施の形態にかかるデジタルプ
リンタIPでは、PLZTシャッタ方式のデジタルプリ
ント部Pが用いられているが、デジタルプリント部Pは
このような方式のものに限定されるわけではなく、露光
仕様に応じてこれ以外のもの、例えば液晶シャッタ方式
のもの、蛍光ビーム方式のもの、FOCRT方式のもの
等を用いることができる。
【0022】また、コントローラ2から露光エンジン1
1に送られるプリントデータは、基本的にはフィルムス
キャナSで読み取られた画像データに基づくものである
が、コントローラ2に接続された外部画像入力部2cか
ら入力された画像データを、コントローラ2を介してデ
ジタルプリント部Pに送り、ペーパ3に露光処理を施す
ことも可能である。また、フィルムスキャナS又は外部
画像入力部2cからコントローラ2に入力された画像デ
ータは、ペーパ3にプリントした場合に得られるであろ
うシミュレート画像としてモニタ2aに表示され、操作
者は、そのモニタ2aの表示を確認しながら走査卓2b
から画像の色調等を修正するための指示を入力すること
ができる。この場合、修正後の画像データがデジタルプ
リント部Pに送られることになる。
【0023】以下、ペーパ3を、マガジン8からデジタ
ルプリント部Pを経由して現像処理部Dに搬送するペー
パ搬送装置Cを具体的に説明する。このペーパ搬送装置
Cは、ペーパ3をほぼ水平姿勢で搬送するペーパ供給ラ
インC1と、ペーパ3をほぼ鉛直姿勢で搬送する露光搬
送ラインC2と、現像搬送ラインC3とに区分けされてい
る。
【0024】ペーパ供給ラインC1の搬送上流端には、
長尺のペーパ3をロール状に収納しているマガジン8が
着脱可能に配置されている。そして、ペーパ搬送方向に
みてマガジン8の下流側(図1では右側)には、マガジ
ン8から引き出されたペーパ3をプリントサイズに応じ
てカットするペーパーカッタ9と、ペーパ3の裏面(非
感光面)に、フィルムID、コマ番号、プリントデータ
作成時に行われた画像処理を示す補正情報等を印字する
バックプリント部10とが設けられている。なお、ペー
パ供給ラインC1には、とくには番号を付していない
が、ペーパ3を搬送するための、あるいはペーパ3の搬
送方向を変えるための種々のローラないしはローラ対が
随所に配設されている。また、ペーパ供給ラインC1
は、図示していないが、上記ローラを回転駆動する駆動
機構(モータ等)と、ペーパ3を案内するガイドとが設
けられている。
【0025】以下、ペーパ3を鉛直方向上向きに搬送す
る露光搬送ラインC2(露光搬送装置)の露光エンジン
近傍部分の具体的な構造及び機能を説明する。図2に示
すように、この露光搬送ラインC2の露光エンジン近傍
部分においては、ペーパ3が、第1搬送ローラ12と第
1圧着ローラ13とで構成される第1ローラ対と、第2
搬送ローラ14と第2圧着ローラ15とで構成される第
2ローラ対とによって、矢印Zで示す方向すなわち鉛直
上向きに搬送されるようになっている。なお、ペーパ3
に対しては、露光エンジン11の露光ヘッド11a(図
1参照)によって、矢印Yで示すように(方向及び位
置)ライン露光処理(走査露光処理)が施される。
【0026】第1搬送ローラ12及び第2搬送ローラ1
4は、それぞれ、小径の軸部12b、14b(ローラ
軸)にローラ部12a、14a(例えば、ゴムローラ、
金属ローラ)が外嵌された構造とされている。また、第
1圧着ローラ13及び第2圧着ローラ15も、それぞ
れ、小径の軸部13b、15b(ローラ軸)にローラ部
13a、15a(例えば、ゴムローラ、金属ローラ)が
外嵌された構造とされている。これらの各ローラ部12
a〜15aは、それぞれ、その軸線方向(矢印X方向)
にみて数カ所で欠損された状態となっている。換言すれ
ば、各ローラ部12a〜15aは、それぞれ、若干の間
隔を隔てて複数に分割された構造とされている。
【0027】ここで、第1搬送ローラ12及び第2搬送
ローラ14は、それぞれその位置が固定されているが
(ただし、回転ないしは自転する)、第1圧着ローラ1
3及び第2圧着ローラ15は、それぞれ、ペーパ厚み方
向に移動することができるようになっている。そして、
両圧着ローラ13、15は、それぞれ、ばね等の付勢手
段(図示せず)によって適度に両搬送ローラ12、14
に向かって付勢されている。このため、ペーパ3は、両
搬送ローラ12、14と両圧着ローラ13、15との間
に、適度な押圧力でもって挟まれる。したがって、両搬
送ローラ12、14が矢印X方向にみて時計回り方向に
回転すると、これに伴って両圧着ローラ13、15が反
時計回り方向に回転し、ペーパ3は矢印Z方向すなわち
上向きに搬送される。
【0028】そして、第1搬送ローラ12及び第2搬送
ローラ14を回転駆動するための駆動源として駆動モー
タ16が設けられている。この駆動モータ16として
は、オープンループでの回転速度の制御が容易であり、
かつデジタル制御に適していることから、パルスモータ
(ステップモータ)が用いられている。この駆動モータ
16の駆動軸には駆動プーリ17が同軸に取り付けら
れ、この駆動プーリ17と大径の第1アイドルプーリ1
8とにまたがって第1駆動ベルト19が巻きかけられて
いる。
【0029】また、第1アイドルプーリ18に同軸状に
固定して取り付けられた小径の第2アイドルプーリ20
と、第1搬送ローラ12の軸部12bの先端部にこれと
同軸状に固定して取り付けられた第1従動プーリ21
と、第2搬送ローラ14の軸部14bの先端部にこれと
同軸状に固定して取り付けられた第2従動プーリ22と
にまたがって、第2駆動ベルト23が巻きかけられてい
る。なお、第1アイドルプーリ18と第2アイドルプー
リ20とで構成される組立体(以下、「アイドルプーリ
18、20」という。)は、特許請求の範囲に記載され
た「中間回転体」ないしは「アイドルプーリ」に相当す
る。
【0030】かくして、駆動モータ16の駆動軸の回転
力が、順に、駆動プーリ17と、第1駆動ベルト19
と、アイドルプーリ18、20と、第2駆動ベルト23
とを介して両従動プーリ21、22に伝達され、これに
より両搬送ローラ12、14が時計回り方向(矢印X方
向にみて)に回転する。このように、両搬送ローラ1
2、14が時計回り方向に回転するのに伴って両圧着ロ
ーラ13、15が反時計回り方向に回転し、両搬送ロー
ラ12、14と両圧着ローラ13、15との間に挟み込
まれているペーパ3が上向きに搬送される。
【0031】ところで、この露光搬送ラインC2におい
ては、第1アイドルプーリ18の直径(プーリ径)は駆
動プーリ17の直径(プーリ径)に比べてかなり大き
く、かつ第2アイドルプーリ20の直径(プーリ径)は
両従動プーリ21、22の直径(プーリ径)に比べてか
なり小さくなっている。したがって、アイドルプーリ1
8、20は、非常に大きい減速比でもって、駆動モータ
16の回転を両搬送ローラ12、14に伝達することに
なる。
【0032】このように、両搬送ローラ12、14は、
駆動モータ16によって直接回転駆動されるのではな
く、減速比の大きいアイドルプーリ18、20を介して
回転駆動される。したがって、パルスモータである駆動
モータ16の電極分割毎に生じる振動のピッチは、アイ
ドルプーリ18、20の減速比に対応して縮小(低減)
されて両搬送ローラ12、14に伝達される。つまり、
両搬送ローラ12、14での回転振動のピッチは非常に
小さくなる。
【0033】例えば、図3(a)に示すように、駆動プ
ーリ17(駆動モータ16)の回転が、駆動ベルト25
を介して直接従動プーリ21に伝達される場合は、駆動
モータ16の電極分割毎に生じる振動のピッチが、従動
プーリ21にダイレクトに伝達される。これに対して、
図3(b)に示すように、駆動プーリ17(駆動モータ
16)の回転が、アイドルプーリ18、20によって大
きい減速比で減速されて従動プーリ21に伝達される場
合は、駆動モータ16の電極分割毎に生じる振動のピッ
チが、大幅に縮小されて従動プーリ21に伝達される。
【0034】このため、両搬送ローラ12、14の回転
ムラ、ひいてはペーパ3の搬送ムラが非常に小さくな
り、人間の目では、もはやムラと感じなくなる。例え
ば、駆動モータ16(パルスモータ)が、ハーフステッ
プ0.45°で動作する2相モータであり、各搬送ロー
ラ12、14の直径が24mmであるとする。他方、人
間の目の解像度が1/7mm(0.143mm)である
とする。この場合、アイドルプーリ18、20の減速比
を1:12(1/12)に設定すれば、以下に示すよう
に、ペーパ3の搬送ムラのピッチは0.0628mmと
なる。すなわち、駆動モータ16の1ステップ分の送り
量aは、次のとおり0.00785mmとなる。 a=0.45÷360÷12×24×π=0.00785
(mm) ここで、駆動モータ16の電極分割角は3.6°(36
0/100=3.6)であるので、電極分割毎に生じる
振動での送りムラbは、次のとおり0.0628mmと
なる。 b=0.00785×(3.6/0.45)=0.0628
(mm)
【0035】したがって、ペーパ3の搬送ムラのピッチ
(0.0628mm)は人間の目の解像度(0.143m
m)より小さいので、ペーパ3の搬送ムラは、人間の目
ではもはやムラと感じなくなる。かくして、両搬送ロー
ラ12、14の回転ムラないしはペーパ3の搬送ムラを
十分に低減(実質的に防止)することができ、ペーパ3
に焼き付けられる写真画像(写真プリント)の品質を高
めることができる。
【0036】(実施の形態2)以下、本発明の実施の形
態2を説明する。しかしながら、実施の形態2にかかる
デジタルプリンタ(デジタル写真焼き付け装置)の基本
構成は、実施の形態1にかかるデジタルプリンタIPと
共通であるので、以下では説明の重複を避けるため、実
施の形態1と共通な部分についての説明は省略し、主と
して実施の形態1と異なる点を説明する。なお、実施の
形態2は、図4〜図6に基いて説明されるが、これらの
図中において実施の形態1と共通な部材には実施の形態
1の場合と同一の番号が付されている。
【0037】図4に示すように、実施の形態2にかかる
デジタルプリンタの露光搬送ラインにおいては、第2搬
送ローラ14の先端部に、適度な質量を有するフライホ
イール26が取り付けられている。なお、このフライホ
イール26は、第2従動プーリ22を貫通して突出して
いる軸部14bの先端部に同軸状に取り付けられてい
る。
【0038】このように、第2搬送ローラ14にフライ
ホイール26が取り付けられているので、第2搬送ロー
ラ14の慣性(慣性力)が大きくなり、第2搬送ローラ
14ひいては第1搬送ローラ12の回転が安定する。こ
のため、両搬送ローラ12、14の回転を一定化するこ
とができ、両搬送ローラ12、14の回転ムラ、ひいて
はペーパ3の搬送ムラを、より効果的に防止ないしは低
減することができる。
【0039】フライホイール26が設けられていない場
合は、例えば図5(a)に示すようにペーパ3が第2ロ
ーラ対(第2搬送ローラ14及び第2圧着ローラ15)
に挟まれる前と、図5(b)に示すようにペーパ3が第
2ローラ対に挟まれた後とでは、摩擦抵抗の違いによ
り、第2搬送ローラ14(第2圧着ローラ15)の回転
速度に差違が生じるので、両ローラ14、15の回転ム
ラひいてはペーパ3の搬送ムラが生じる。
【0040】これに対して、第2搬送ローラ14にフラ
イホイール26が設けられている場合は、第2搬送ロー
ラ14の慣性が大きくなり、第2搬送ローラ14(ひい
ては第1搬送ローラ12)の回転が安定するので、例え
ば図5(c)に示すようにペーパ3が第2ローラ対に挟
まれる前と、図5(b)に示すようにペーパ3が第2ロ
ーラ対に挟まれた後とで、第2搬送ローラ14(第2圧
着ローラ15)の回転速度に差違が生じない。このた
め、両ローラ14、15の回転ムラすなわちペーパ3の
搬送ムラが生じない。
【0041】また、例えば図6(a)に示すように、フ
ライホイールが設けられていない場合において、駆動プ
ーリ17(駆動モータ16)の回転が、駆動ベルト27
を介して直接従動プーリ22に伝達される場合は、駆動
モータ16(パルスモータ)の電極分割毎に生じる振動
のピッチが、従動プーリ22にダイレクトに伝達され、
第2搬送ローラ14の回転ムラひいてはペーパ3の搬送
ムラが生じることになる。
【0042】さらに、図6(b)に示すように、駆動ベ
ルト27にたわみTが生じた場合、駆動モータ16から
第2搬送ローラ14に伝達される回転が一定せず、第2
搬送ローラ14の回転ムラひいてはペーパ3の搬送ムラ
が生じることになる。
【0043】これに対して、図6(c)に示すように、
第2搬送ローラ14にフライホイール26が設けられた
場合は、駆動モータ16の電極分割毎に生じる振動、駆
動ベルトのたわみ、あるいはペーパ3の通過の前後等に
かかわらず、第2搬送ローラ14ひいては第1搬送ロー
ラ12の回転を一定化することができ、両搬送ローラ1
2、14の回転ムラ、ひいてはペーパ3の搬送ムラをよ
り効果的に防止ないしは低減することができる。
【0044】なお、フライホイール26に代えて、第2
搬送ローラ14の慣性を高めるその他の部材を取りつけ
てもよい。また、第2搬送ローラ14の質量を増加させ
ることにより、その慣性を高めてもよい。実施の形態2
では、フライホイール26は第2搬送ローラ14に取り
付けられている。しかしながら、フライホイール26
は、第1搬送ローラ12に取り付けてもよく、さらには
両方の搬送ローラ12、14に取り付けてもよい。ま
た、フライホイール26は、第2搬送ローラ14(第1
搬送ローラ12)の反対側の端部に取り付けてもよい。
【0045】かくして、実施の形態2にかかるデジタル
プリンタでは、第1の実施の形態にかかるデジタルプリ
ンタに比べて、両搬送ローラ12、14の回転ムラない
しはペーパ3の搬送ムラをより効果的に低減(実質的に
防止)することができ、ペーパ3に焼き付けられる写真
画像(写真プリント)の品質をさらに高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる露光搬送装置を備えたデジタ
ルプリンタのシステム構成図である。
【図2】 実施の形態1にかかるデジタルプリンタの露
光搬送ライン(露光搬送装置)の露光エンジン近傍部分
の斜視図である。
【図3】 (a)は駆動モータ(パルスモータ)の回転
を駆動ベルトを介して直接従動プーリに伝達する場合の
回転の伝達形態を示す図であり、(b)は駆動モータの
回転を減速比の大きいアイドルプーリで減速して従動プ
ーリに伝達する場合の回転の伝達形態を示す図である。
【図4】 実施の形態2にかかるデジタルプリンタの露
光搬送ライン(露光搬送装置)の露光エンジン近傍部分
の斜視図である。
【図5】 (a)、(b)は、それぞれ、フライホイー
ルが設けられていない場合において、ペーパが第2ロー
ラ対に挟まれる前後のローラ対の回転状態を示す図であ
り、(c)、(d)は、それぞれ、フライホイールが設
けられている場合において、ペーパが第2ローラ対に挟
まれる前後のローラ対の回転状態を示す図である。
【図6】 (a)はフライホイールが設けられていない
場合において、駆動モータ(パルスモータ)の回転を駆
動ベルトを介して直接従動プーリに伝達する場合の回転
の伝達形態を示す図であり、(b)は駆動ベルトにたる
みが生じた場合における(a)と同様の図であり、
(c)はフライホイールが設けられている場合における
(a)と同様の図である。
【図7】 従来のデジタルプリンタの露光搬送装置の露
光位置近傍部の斜視図である。
【符号の説明】
IP…デジタルプリンタ、C…ペーパ搬送装置、C1
ペーパ供給ライン、C2…露光搬送ライン、C3…現像搬
送ライン、D…現像処理部、P…デジタルプリント部、
S…フィルムスキャナ、1…フィルム、2…コントロー
ラ、3…ペーパ、4…照明光学系、5…撮像光学系、6
…光電変換部、7…フィルム搬送機構、8…マガジン、
9…ペーパーカッタ、10…バックプリント部、11…
露光エンジン、11a…露光ヘッド、11b…光源、1
1c…光ケーブル、12…第1搬送ローラ、12a…ロ
ーラ部、12b…軸部、13…第1圧着ローラ、13a
…ローラ部、13b…軸部、14…第2搬送ローラ、1
4a…ローラ部、14b…軸部、15…第2圧着ロー
ラ、15a…ローラ部、15b…軸部、16…駆動モー
タ、17…駆動プーリ、18…第1アイドルプーリ、1
9…第1駆動ベルト、20…第2アイドルプーリ、21
…第1従動プーリ、22…第2従動プーリ、23…第2
駆動ベルト、25…駆動ベルト、26…フライホイー
ル、27…駆動ベルト。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動モータによって回転駆動され、感光
    材料に当接しつつ回転して該感光材料を搬送する搬送ロ
    ーラと、 上記搬送ローラによって搬送されている感光材料に露光
    処理を施す露光機構とが設けられている露光搬送装置で
    あって、 上記駆動モータの回転を減速して上記搬送ローラに伝達
    する減速比が大きい中間回転体が設けられていることを
    特徴とする露光搬送装置。
  2. 【請求項2】 上記搬送ローラにフライホイールが取り
    付けられていることを特徴とする請求項1に記載の露光
    搬送装置。
  3. 【請求項3】 上記中間回転体が、第1駆動ベルトを介
    して上記駆動モータによって回転駆動される一方、第2
    駆動ベルトを介して上記搬送ローラを回転駆動するアイ
    ドルプーリであることを特徴とする請求項1又は2に記
    載の露光搬送装置。
  4. 【請求項4】 上記搬送ローラが、上記感光材料を圧着
    ローラとの間に挟んで回転することにより上記感光材料
    を搬送するようになっていることを特徴とする請求項1
    〜3のいずれか1つに記載の露光搬送装置。
  5. 【請求項5】 上記駆動モータがパルスモータであるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の露
    光搬送装置。
  6. 【請求項6】 上記露光機構が、走査露光により上記感
    光材料に露光処理を施すようになっていることを特徴と
    する請求項1〜5のいずれか1つに記載の露光搬送装
    置。
  7. 【請求項7】 該露光搬送装置がデジタル写真焼付け装
    置用のものであって、上記感光材料が印画紙であること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の露光
    搬送装置。
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