JP2001148907A - 水田作業機 - Google Patents

水田作業機

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JP2001148907A
JP2001148907A JP33784999A JP33784999A JP2001148907A JP 2001148907 A JP2001148907 A JP 2001148907A JP 33784999 A JP33784999 A JP 33784999A JP 33784999 A JP33784999 A JP 33784999A JP 2001148907 A JP2001148907 A JP 2001148907A
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hydraulic cylinder
working machine
paddy
swing
operating
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Hiroyuki Miki
三木  博幸
Akihiro Sugioka
昭弘 杉岡
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Kubota Corp
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Kubota Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油圧シリンダの軽量化や製造コストの低減化
などを図れるようにする。 【解決手段】 走行機体1の後部に、油圧シリンダ3の
作動で昇降揺動するリンク機構4を介して作業装置2を
昇降自在に連結してある水田作業機において、油圧シリ
ンダ3を、鋼管からなるシリンダチューブ3Aの終端に
キャップカバー3Bを溶接して構成するとともに、ピス
トン3Eに、そのキャップカバー3B側への接近を接当
規制する規制部材3aを突設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、走行機体の後部
に、油圧シリンダの作動で昇降揺動するリンク機構を介
して作業装置を昇降自在に連結してある水田作業機に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、上記のような水田作業機において
は、シリンダチューブが鋳造された単動形の油圧シリン
ダを採用するとともに、シリンダチューブの空気室側に
外気吸排用の通気孔を形成するようにしていた。
【0003】又、上記のような水田作業機においては、
例えば、特開平9−294408号公報などで開示され
ているように、油圧シリンダのピストンロッドとリンク
機構との間にサスペンション機構を介装するものがあ
り、このようなものにおいて、サスペンション機構は、
ピストンロッドに外嵌されたサスペンションバネ、サス
ペンションバネの両端を受け止めるようにピストンロッ
ドに外嵌された一対の平座金、一方の平座金を受け止め
支持するようにピストンロッドの先端部に螺合されたナ
ット、及び、他方の平座金のピストンロッドに対する摺
動を円滑にするために他方の平座金とピストンロッドと
の間に介装されたブッシュ、などによって構成されてい
た。
【0004】一方、上記のような水田作業機において、
油圧シリンダに対する作動油の流動状態を切り換える切
換弁と、切換弁を切り換え操作する昇降操作用の操作レ
バーを、上昇、中立、下降、植付、の各操作位置に保持
するデテント機構とは、それぞれ機体フレームに対して
個別に取り付けられるようになっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術のように、シリンダチューブが鋳造された油圧シ
リンダを採用すると、その必要強度を確保するためにシ
リンダチューブの肉厚を厚くしなければならないことか
ら、油圧シリンダの重量が重くなる不都合が生じるよう
になり、又、シリンダチューブを形成する上において、
コストが嵩む鋳型を用意する必要があることから、油圧
シリンダの軽量化並びに製造コストの低減化を図る上に
おいて改善の余地があった。
【0006】そこで、油圧シリンダの軽量化並びに製造
コストの低減化を図るために、シリンダチューブに鋼管
を採用するとともにその一端にキャップカバーを溶接す
ることが考えられるが、この場合には、その溶接によっ
て、シリンダチューブにおけるキャップカバー側の端部
にピストンの摺動に支障をきたす歪みが生じるようにな
り、それを解消するために、溶接後のシリンダチューブ
端部にホーニング加工を施すようにしていることから、
製造の容易化を図る上において改善の余地があった。
【0007】又、上記従来技術のように、シリンダチュ
ーブの空気室側に外気吸排用の通気孔を形成すると、水
分含有率の高い外気が油圧シリンダ内に流動することに
よって油圧シリンダが錆び付き易くなる不都合が生じる
とともに、その空気室に漏れ出した作動油が通気孔から
圃場などに流出する不都合を招く虞があった。
【0008】更に、上記従来技術のようにサスペンショ
ン機構を構成すると、サスペンションバネの両端に、平
座金に対する座りを良くするための面倒な研磨加工を施
す必要が生じることから、製造の容易化を図る上におい
て改善の余地があった。
【0009】一方、上記従来技術のように、昇降操作に
係わる切換弁とデテント機構のそれぞれを機体フレーム
に対して個別に組み付けるようにすると、切換弁を機体
フレームに組み付ける場合とデテント機構を機体フレー
ムに組み付ける場合のそれぞれにおいて無理な体勢を強
いられるようになることから、それらの組み付けが面倒
になる不都合が生じるようになっていた。
【0010】本発明の第1目的は、油圧シリンダの軽量
化や製造コストの低減化などを図れるようにすることに
あり、第2の目的は、油圧シリンダの錆び付きや作動油
の流出を防止できるようにすることにあり、第3の目的
は、サスペンション機構の製造の容易化を図れるように
することにあり、第4の目的は、昇降操作に係わる切換
弁とデテント機構との機体フレームに対する組み付けを
容易に行えるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】〔構成〕上記第1の目的
を達成するため、本発明のうちの請求項1記載の発明で
は、走行機体の後部に、油圧シリンダの作動で昇降揺動
するリンク機構を介して作業装置を昇降自在に連結して
ある水田作業機において、前記油圧シリンダを、鋼管か
らなるシリンダチューブの終端にキャップカバーを溶接
して構成するとともに、ピストンに、その前記キャップ
カバー側への接近を接当規制する規制部材を突設した。
【0012】〔作用〕上記請求項1記載の発明による
と、シリンダチューブとして、鋳造する場合よりも軽量
安価でありながら必要強度を確保することのできる鋼管
を採用することから、その分、油圧シリンダの軽量化並
びに製造コストの低減化を図れるようになる。又、シリ
ンダチューブの終端にキャップカバーを溶接することに
よって、シリンダチューブにおけるキャップカバー側の
端部にピストンの摺動に支障をきたす歪みが生じても、
ピストンがキャップカバー側に接近することを接当規制
する規制部材をピストンに突設して、その歪みが生じた
シリンダチューブにおけるキャップカバー側の端部を使
用しないようにしていることから、溶接後のシリンダチ
ューブ端部にホーニング加工を施す手間がなく、その
分、製造の容易化を図れるようになる。
【0013】更に、鋼管として、形が正確で管面が滑ら
かな引抜鋼管を採用するようにすれば、鋼管内面にホー
ニング加工を施す必要が全くないことから、製造の容易
化をより効果的に図れるようになる。
【0014】〔効果〕従って、油圧シリンダの軽量化、
製造コストの低減化、並びに製造の容易化を図れるよう
になった。
【0015】〔構成〕上記第2の目的を達成するため、
本発明のうちの請求項2記載の発明では、走行機体の後
部に、油圧シリンダの作動で昇降揺動するリンク機構を
介して作業装置を昇降自在に連結してある水田作業機に
おいて、前記油圧シリンダとしてピストンロッド側に作
動油が供給される単動形のものを採用し、そのキャップ
カバーに、伝動ケースの内部に連通接続される通気孔形
成用の小径管を圧入した。
【0016】〔作用〕上記請求項2記載の発明による
と、油圧シリンダの伸縮作動に伴って、その内部に対し
ては伝動ケース内の空気が流動するようになることか
ら、水分含有率の高い外気を流動させる場合に比較し
て、油圧シリンダが錆び付き易くなる不都合を効果的に
抑制できるようになる。又、油圧シリンダ内の作動油が
小径管から漏れ出したとしても、その作動油は伝動ケー
ス内に流入するようになることから、油圧シリンダ内の
作動油が圃場などに流出する不都合を招くこともない。
【0017】しかも、空気を流動させる小径管には大き
な圧力が掛からないことを考慮して、キャップカバーに
小径管を圧入させるようにしていることから、キャップ
カバーに小径管を螺合あるいは溶接する場合に比較し
て、製造の容易化を図れるようになる。
【0018】〔効果〕従って、製造の容易化を図りなが
ら、油圧シリンダの錆び付きや油圧シリンダから圃場な
どへの作動油の流出を防止できるようになった。
【0019】〔構成〕上記第3の目的を達成するため、
本発明のうちの請求項3記載の発明では、走行機体の後
部に、油圧シリンダの作動で昇降揺動するリンク機構を
介して作業装置を昇降自在に連結してある水田作業機に
おいて、前記油圧シリンダのピストンロッドとリンク機
構との間にサスペンション機構を介装するとともに、該
サスペンション機構を、そのサスペンションバネが、そ
の端部に螺合する螺旋溝が形成された硬質樹脂製のバネ
受け部材を介して前記ピストンロッドに外嵌装着される
ように構成した。
【0020】〔作用〕上記請求項3記載の発明による
と、バネ受け部材によって、サスペンションバネの両端
に平座金に対する座りを良くするための研磨加工を施す
手間なく、サスペンションバネをピストンロッドに対し
て好適な姿勢で外嵌装着することができるようになる。
又、サスペンションバネにバネ受け部材を螺合させるこ
とで、サスペンションバネとバネ受け部材との間での接
触面積を大きくすることができ、これによって、バネ受
け部材に掛かる単位面積当たりの荷重を小さくすること
ができるので、バネ受け部材の耐久性の向上をも図れる
ようになる。
【0021】〔効果〕従って、サスペンション機構の製
造の容易化を図れるとともに、そのために要するバネ受
け部材の耐久性の向上をも図れるようになった。
【0022】〔構成〕上記第4の目的を達成するため、
本発明のうちの請求項4記載の発明では、走行機体の後
部に、油圧シリンダの作動で昇降揺動するリンク機構を
介して作業装置を昇降自在に連結してある水田作業機に
おいて、前記油圧シリンダに対する作動油の流動状態を
切り換える切換弁の弁本体に、昇降操作用の操作レバー
を上昇、中立、下降、植付、の各操作位置に保持するデ
テント機構を装備した。
【0023】〔作用〕上記請求項4記載の発明による
と、機体フレームに切換弁を取り付けることによって機
体フレームに対する切換弁及びデテント機構の組み付け
を行えることから、切換弁とデテント機構のそれぞれを
機体フレームに対して個別に組み付ける場合に比較し
て、無理な体勢を強いられる回数を少なくすることがで
き、その分、機体フレームに対する切換弁及びデテント
機構の組み付けを容易にすることができるようになる。
【0024】〔効果〕従って、機体フレームに対する切
換弁及びデテント機構の組み付けの容易化を図れるよう
になった。
【0025】
【発明の実施の形態】図1には、水田作業機の一例であ
る乗用型田植機の全体側面が示されており、この田植機
は、走行機体1の後部に、作業装置の一例である苗植付
装置2を、油圧シリンダ3の作動で昇降揺動する四連リ
ンク形式のリンク機構4を介して昇降自在に連結するこ
とによって構成されている。
【0026】図1〜4に示すように、走行機体1は、断
面コの字状で左右一対の主フレーム5、各主フレーム5
の後部に立設された板状の縦フレーム6、各主フレーム
5の前端に連結されたミッションケース7、及び、ミッ
ションケース7から前方に向けて延設された前部フレー
ム8、などによって形成された機体フレームA、並び
に、前部フレーム8に載置支持されたエンジン9、エン
ジン9とミッションケース7との間に介装された静油圧
式無段変速装置10、走行機体1の前部左側に配設され
た主クラッチペダル11の操作でエンジン9からの動力
を静油圧式無段変速装置10に伝達する入り状態と伝達
しない切り状態とに切り換えられるベルトテンション式
の主クラッチ12、ミッションケース7から左右に向け
て延設された左右一対の前車軸ケース13、各前車軸ケ
ース13に支持された左右一対の前輪14、機体フレー
ムAの後部に前後向きの軸心P1周りにローリング自在
に支持された後車軸ケース15、後車軸ケース15に支
持された左右一対の後輪16、左右の前輪14を操向操
作するステアリングホイール17、及び、左右の縦フレ
ーム6に支持された運転座席18、などによって構成さ
れている。
【0027】図3、図5及び図6に示すように、後車軸
ケース15には、走行機体1の前部右側に配設された左
右一対のブレーキペダル19の操作で対応する後輪16
に対する伝動状態の切り換え並びに制動力の付与が可能
となるように構成された左右一対のクラッチ・ブレーキ
機構20、及び、各クラッチ・ブレーキ機構20を経由
した走行用動力を減速して対応する後輪16に伝達する
左右一対の減速機構21、などが内装されている。
【0028】以上の構成から、運転座席18に着座した
搭乗操縦状態において、走行機体1を走行停止させる場
合には、主クラッチペダル11を踏み込み操作して主ク
ラッチ12の切り状態を現出した後、左右のブレーキペ
ダル19を同時に踏み込み操作して左右のクラッチ・ブ
レーキ機構20を同時に制動作動させることで、走行機
体1を速やかに走行停止させることができるようにな
り、又、植え付け走行時に畦際で走行機体1を旋回させ
る場合には、ステアリングホイール17を旋回方向にき
りながら、旋回中心側のブレーキペダル19を踏み込み
操作して旋回中心側のクラッチ・ブレーキ機構20を作
動させることで、畦際旋回に適した小旋回走行を現出で
きるようになっている。
【0029】図3〜6に示すように、後車軸ケース15
は、軸心P1に沿う方向で前部ケース15Aと後部ケー
ス15Bとに前後均等に2分割される2分割構造に構成
されている。前部ケース15A及び後部ケース15Bに
は、機体フレームAに支持連結されるボス15aや、左
右いずれか一方のクラッチ・ブレーキ機構20のシフト
軸20aを支持する支持部15bなどが同じ位置に形成
される同形状に鋳造されたものが採用されるとともに、
前部ケース15Aのボス15aにのみ、入力軸22を挿
通するための貫通孔15cが追加形成されるようになっ
ている。つまり、後車軸ケース15の前部ケース15A
と後部ケース15Bとを同じ金型で鋳造できるようにな
っており、もって、前部ケース15Aと後部ケース15
Bとを異なる金型を用いて異形状に鋳造する場合に比較
して製造コストの削減を図れるようになっている。
【0030】図1及び図7に示すように、走行機体1の
前端左右中央には、正面視略A字状に形成された操作ア
ーム23が左右向きの軸心P2周りに起伏揺動可能に装
備されており、この操作アーム23を、摩擦保持された
起立姿勢から前方倒伏姿勢に揺動操作することによっ
て、機体前方の降車位置からの走行機体1の操縦を行え
るようになっている。操作アーム23の中間部には、セ
ンターマスコット24が左右向きの軸心P3周りに起伏
揺動可能に連結されており、センターマスコット24
は、その先端部が操作アーム23の先端から突出する起
立姿勢に切り換えられるとともに操作アーム23が起立
姿勢に摩擦保持されることで、圃場に形成された走行基
準線上に走行機体1の左右中心を位置させる照準具とし
て使用することができ、又、その先端部が操作アーム2
3の基端側に向かう倒伏姿勢に切り換えられるとともに
操作アーム23が前方倒伏姿勢に揺動操作されること
で、操作アーム23の先端部を横握りして機体前方の降
車位置から走行機体1を操縦する際に邪魔になることを
防止できるようになっている。
【0031】図1〜3及び図7〜9に示すように、左右
の主フレーム5の前部には、主クラッチペダル11及び
一対のブレーキペダル19が遊嵌される左右向きの支軸
24が、その軸心P4周りに回動自在に挿通支持されて
おり、この支軸24の左端からは、操作レバー25が、
主クラッチペダル11のアーム部11Aと交差する状態
でアーム部11Aの上方を通るように前上方に向けて延
設されている。つまり、単一の支軸24で、主クラッチ
ペダル11、一対のブレーキペダル19、及び操作レバ
ー25を支持するようにしていることから、それらを専
用の支軸で支持する場合に比較して構成の簡素化を図れ
るようになっている。
【0032】一方、支軸24の中間部には、ミッション
ケース7から後車軸ケース15へ伝動する伝動軸26の
始端部に作用するように配設されたバンドブレーキ27
が連係機構28を介して連係されている。
【0033】図3、図8及び図9に示すように、バンド
ブレーキ27は、伝動軸26の始端部にスプライン嵌合
されたプーリ27A、プーリ27Aに巻き掛けられたゴ
ムベルト27B、機体フレームAに縦向きの軸心P5周
りに揺動自在に支持された揺動アーム27C、ゴムベル
ト27Bの両端を揺動アーム27Cの遊端に連係する連
係具27Dと連係ロッド27E、連係具27Dと連係ロ
ッド27Eとの間に介装された連係バネ27F、及び、
揺動アーム27Cをプーリ27A側に復帰揺動させる復
帰バネ27G、などによって構成されており、復帰バネ
27Gによる揺動アーム27Cの揺動操作で、ゴムベル
ト27Bがプーリ27Aに対して弛緩する非制動状態が
現出され、復帰バネ27Gに抗した揺動アーム27Cの
揺動操作で、ゴムベルト27Bがプーリ27Aに対して
圧接する制動状態が現出されるようになっている。
【0034】連係機構28は、支軸24の中間部に一体
回動するように立設された第1連係アーム28A、バン
ドブレーキ27の揺動アーム27Cの始端部に一体揺動
するように立設された第2連係アーム28B、及び、第
1連係アーム28Aと第2連係アーム28Bとを連係す
るように支軸24に外嵌された連係バネ28C、などに
よって構成されており、操作レバー25の軸心P4周り
での下降揺動で、その揺動方向と同方向に支軸24がそ
の軸心P4周りに回動するのに伴って、バンドブレーキ
27の揺動アーム27Cを復帰バネ27Gに抗する方向
に揺動させ、又、操作レバー25の軸心P4周りでの上
昇揺動で、その揺動方向と同方向に支軸24がその軸心
P4周りに回動するのに伴って、復帰バネ27Gによる
揺動アーム27Cの揺動操作を許容するようになってい
る。
【0035】尚、図2、図3及び図9に示す符号29
は、主クラッチペダル11を上方に向けて復帰揺動させ
る復帰バネであり、又、図1〜3に示す符号30は、主
クラッチペダル11のアーム部11Aから主クラッチ1
2のテンションアーム12Aに亘って架設された連係ロ
ッドである。
【0036】以上の構成から、操作アーム23を前方倒
伏姿勢に揺動操作して機体前方の降車位置から走行機体
1を操縦する降車操縦状態においては、操作レバー25
を復帰バネ29に抗して軸心P4周りに押し下げ揺動操
作することによって、主クラッチペダル11を押し下げ
操作することができて主クラッチ12の切り状態を現出
できるとともに、バンドブレーキ27の制動状態を現出
できるようになっており、もって、走行機体1を速やか
に走行停止させることができるようになっている。又、
復帰バネ29により操作レバー25が主クラッチペダル
11とともに軸心P4周りに押し上げ揺動操作されるこ
とによって、主クラッチ12の入り状態が現出されると
ともに、バンドブレーキ27の非制動状態が現出される
ようになっており、もって、走行機体1の走行を速やか
に再開させることができるようになっている。又、運転
座席18に着座した搭乗操縦状態において主クラッチペ
ダル11の踏み込み操作を行った場合には、バンドブレ
ーキ27の復帰バネ27Gによって操作レバー25の下
降揺動が阻止されることから、バンドブレーキ27の制
動状態を現出させることなく主クラッチ12の切り状態
を現出できるようになっている。
【0037】図10〜16に示すように、運転座席18
は、その前下部が左右の縦フレーム6に左右向きの軸心
P6周りに倒伏揺動可能に連結されるとともに、その後
部が各縦フレーム6の上面にクッションゴム31を介し
て載置支持されるようになっている。各縦フレーム6の
上面には、周縁6Aに右ネジ式の螺旋部6aと接当片6
bとを有するように形成された取付孔6Bが穿設されて
いる。クッションゴム31には、運転座席18を受け止
め支持する円錐状の支持部31Aの下面に、右ネジ式の
螺旋部31aを有する係合溝31Bと、下窄まり形状の
挿通案内面31bを有する挿通部31Cとを備えたもの
が採用されている。この構成から、縦フレーム6の取付
孔6Bにクッションゴム31の挿通部31Cを挿通し、
クッションゴム31の螺旋部31aが、縦フレーム6の
螺旋部6aに接合する状態から縦フレーム6の接当片6
bに接当する状態になるまで、クッションゴム31の係
合溝31Bを縦フレーム6の周縁6Aに螺合させて周縁
6Aを係合溝31Bに圧入させることで、各縦フレーム
6の上面にクッションゴム31を簡単かつ強固に取り付
けられるようになっている。
【0038】図1に示すように、苗植付装置2は、ミッ
ションケース7からの作業用動力が伝達されるフィード
ケース32、フィードケース32から分配供給される動
力で左右方向に一定ストロークで横送り往復駆動される
苗載台33、フィードケース32から分配供給される動
力で苗載台33から所定量の苗を取り出して圃場に植え
付ける複数の植付機構34、各植付機構34による苗植
え付け箇所を前もって整地する整地フロート35、及
び、作業走行時に次回の走行基準線を圃場に形成する左
右一対の線引きマーカ36、などによって構成されてい
る。
【0039】図1、図4及び図17〜19に示すよう
に、リンク機構4は、機体フレームAとの連結点である
揺動支点P7の位置が後車軸ケース15よりも前方側に
設定された左右一対のトップリンク4Aとロアーリンク
4B、及び、トップリンク4Aの後端とロアーリンク4
Bの後端とに亘って架設された縦リンク4C、などによ
って構成されるとともに、左右の各ロアーリンク4B
が、後車軸ケース15をその上方側から迂回するよう
に、その揺動始端側が上方に向けて膨出する状態に湾曲
形成されている。
【0040】この構成から、リンク機構4におけるトッ
プリンク4Aとロアーリンク4Bの長さを短くしなくて
も苗植付装置2を走行機体1に近づけた状態で連結する
ことができるようになっており、これによって、トップ
リンク4Aとロアーリンク4Bの長さを短くする場合に
生じる、苗植付装置2の昇降操作の際に、苗植付装置2
の後方側への移動量が大きくなって、苗植付装置2がそ
の後方の他物に接触し易くなる、といった不都合を招く
ことなく、機体の小型化や苗植付装置2を上昇させた状
態での機体の安定性の向上を図れるようになっている。
又、ロアーリンク4Bの揺動支点P7が後車軸ケース1
5の直前方近くに位置する状態まで、リンク機構4の各
揺動支点P7の位置を低く設定することができるように
なり、これによって、苗植付装置2を上昇させた際の苗
植付装置2の重心位置を、走行機体1に近づけた状態で
低く抑えることができるので、苗植付装置2を上昇させ
た状態での機体の安定性の向上をより効果的に図れるよ
うになっている。
【0041】図4及び図17〜19に示すように、左右
のロアーリンク4Bは、断面矩形状の角パイプ4a、角
パイプ4aの揺動始端側にその上下に亘る縦向き姿勢で
内嵌された帯板状の補強フレーム4b、及び、角パイプ
4aの揺動始端から突出する補強フレーム4bの突出部
aに基端部を重合させた状態で溶接された上向きの操作
アーム4c、などによって構成されており、角パイプ4
aに補強フレーム4bを内嵌させた後に揺動始端側の曲
げ加工が行われることによって、角パイプ4aに対して
補強フレーム4bを強固に取り付けることができるとと
もに、その湾曲する揺動始端側部分に、苗植付装置2の
昇降操作の際に掛かる圧縮力に耐え得るだけの十分な強
度を持たせることができるようになっている。尚、図1
7及び図19に示す符号bは、角パイプ4aに対する補
強フレーム4bの左右方向での位置決めを行うように補
強フレーム4bの両端側に形成された屈曲部である。
【0042】図4及び図18に示すように、ミッション
ケース7からフィードケース32に伝動する伝動軸37
は、後車軸ケース15との干渉を避けながら地上高を確
保するために後車軸ケース15の上方で左右のロアーリ
ンク4Bの間を通るように配設されている。そのため、
左右のロアーリンク4Bを機体フレームAに連結する揺
動支点軸38として左右のロアーリンク4Bに亘る単一
の支軸を採用すると、伝動軸37と揺動支点軸38との
干渉を避けるために揺動支点軸38の配設位置を伝動軸
37の配設位置よりも高くする必要が生じるようにな
り、その分、苗植付装置2を上昇させた際に苗植付装置
2の重心位置が高くなって機体の安定性が低下する不都
合を招くようになる。そこで、図17〜19に示すよう
に、揺動支点軸38を左右に分割するようにしているの
であり、これによって、揺動支点軸38の配設位置を伝
動軸37と同じ高さ位置に設定することができるように
なり、もって、苗植付装置2を上昇させた際の重心位置
を低く抑えることができて、苗植付装置2を上昇させた
状態での機体の安定性の向上を更に図れるようになって
いる。
【0043】図17〜19に示すように、左右の縦フレ
ーム6の内側に配設される左右のロアーリンク4Bは、
補強フレーム4bの突出部aが揺動支点軸38を介して
機体フレームAの内側に連結されるようになっており、
これによって、角パイプ4aを機体フレームAに連結す
る場合に比較して、揺動支点軸38の機体内方側への突
出量を抑えることができるようになり、もって、同じ高
さ位置に配設される伝動軸37と揺動支点軸38とが互
いに干渉するようになる虞を効果的に回避できるように
なっている。
【0044】図18及び図19に示すように、左右の揺
動支点軸38は、その頭部にL字形に屈曲された棒鋼材
39が溶接されることで鉤状に形成されており、機体フ
レームAとロアーリンク4Bとに穿設された連結孔h
a, hbに揺動支点軸38を挿通するとともに、機体フ
レームAに穿設された係止孔hcに棒鋼材39の先端を
係入した後、スナップピン40にて揺動支点軸38の抜
け止めを行うことで、機体フレームAに対してロアーリ
ンク4Bを連結することができるとともに揺動支点軸3
8の回り止めを行えるようになっている。
【0045】図4、図17、図18図20及び図21に
示すように、油圧シリンダ3は、引抜加工された鋼管か
らなるシリンダチューブ3A、シリンダチューブ3Aの
底部に溶接された平鋼製でコの字状のキャップカバー3
B、シリンダチューブ3Aの頭部周面に溶接されたポー
ト形成部材3C、シリンダチューブ3Aの頭部に内嵌固
定されたヘッドカバー3D、シリンダチューブ3Aに摺
動自在に内嵌されたピストン3E、及び、キャップカバ
ー3Bに向けて突出する突出部3aを有するようにピス
トン3Eにかしめ連結されたピストンロッド3F、など
によって、その短縮作動で苗植付装置2を上昇させる引
き上げ式の単動形に構成されるとともに、キャップカバ
ー3Bが機体フレームAの前後中間部に左右向きの軸心
P8周りに上下揺動自在に連結され、かつ、ピストンロ
ッド3Fがサスペンション機構41を介して左右のロア
ーリンク4Bの操作アーム4cに左右向きの軸心P9周
りに相対揺動自在に連結されることで、走行機体1にお
ける左右の縦フレーム6の間で後車軸ケース15の前方
側に位置するようになっている。尚、図21に示す符号
3bは、ピストン3Eをピストンロッド3Fにかしめ連
結するためにピストン3Eに形成された筒状のかしめ部
である。
【0046】つまり、シリンダチューブ3Aとして、鋳
造する場合に比較して軽量安価で管面精度が高くホーニ
ング加工を必要としない引抜鋼管を採用し、キャップカ
バー3Bとして、鋳造する場合に比較して軽量安価な平
鋼製のものを採用し、ピストン3Eとピストンロッド3
Fとの連結を、溶接で行う場合よりも簡単で、かつ、ス
ナップリングを使用する場合に比較して部品点数を削減
できるかしめで行うようにし、更に、ピストンロッド3
Fの突出部3aを、ピストン3Eのキャップカバー3B
側への接近を接当規制する規制部材とし、溶接による歪
みが生じるシリンダチューブ3Aのキャップカバー3B
側の所定領域を使用できないようにすることで、その所
定領域を使用する場合に要するキャップカバー3B溶接
後のホーニング加工をも不要にしていることから、油圧
シリンダ3の軽量化、製造コストの低減化、並びに、製
造の容易化を効果的に図れるようになり、その上、油圧
シリンダ3が走行機体1における後車軸ケース15の前
方側に配備されることによって、油圧シリンダ3をリン
ク機構4側に配備する場合に比較して、後輪16よりも
後方の苗植付装置2側の重量を軽くすることができるの
で、機体の安定性の向上を図れるようになっている。
【0047】図4及び図21に示すように、ポート形成
部材3Cは、シリンダチューブ3Aと接合される側の端
部が細くなるように形成されており、これによって、シ
リンダチューブ3Aの頭部に対する溶接面積を小さくす
ることができて、その溶接によって生じる歪みが油圧シ
リンダ3の伸縮作動に悪影響を及ぼすようになることを
回避できるようになっている。
【0048】図4、図20及び図21に示すように、油
圧シリンダ3は、キャップカバー3Bに圧入される通気
孔形成用の小径管3Gと、小径管3Gから後車軸ケース
15に亘る通気ホース42とを介して、その内部が後車
軸ケース15の内部に連通接続されるようになってお
り、これによって、単にキャップカバー3Bに通気孔を
形成した場合に生じる、油圧シリンダ3内に外気が流動
することに起因した錆び付きや、油圧シリンダ3から圃
場への作動油の漏れ出しを防止できるとともに、キャッ
プカバー3Bに小径管3Gを螺合又は溶接する場合に比
較して構成の簡素化を図れるようになっている。
【0049】図4、図17、図18及び図20〜22に
示すように、サスペンション機構41は、油圧シリンダ
3のピストンロッド3Fに外嵌されるサスペンションバ
ネ41A、外周面に形成された螺旋溝41aがサスペン
ションバネ41Aの両端に螺合されることでピストンロ
ッド3Fとコイルバネ41Aとの間に介装される硬質樹
脂製で一対のバネ受け部材41B、一方のバネ受け部材
41Bを受け止め支持するようにピストンロッド3Fの
先端に螺合された緩み止め付きのナット41C、及び、
他方のバネ受け部材41Bをかしめ保持するとともに左
右のロアーリンク4Bの操作アーム4cに左右向きの軸
心P9周りに回動自在に支持された受け金具41D、な
どによって構成されている。
【0050】つまり、サスペンションバネ41Aの両端
を、それらに螺合されるバネ受け部材41Bを介してナ
ット41C及び受け金具41Dに受け止め支持させるよ
うにしていることから、サスペンションバネ41Aの両
端を受け金具41Dなどに直接当て付けて受け止め支持
させる場合に必要となる、サスペンションバネ41Aの
両端に接当面を形成するための研磨加工を不要にするこ
とができ、又、受け金具41Dに対するバネ受け部材4
1Bの取り付けを、螺合で行う場合よりも形成が簡単
で、かつ、他の連結具を用いて行う場合に比較して部品
点数を削減できるかしめで行うようにしていることか
ら、製造コストの低減化や製造の容易化を図れるように
なっている。又、サスペンションバネ41Aにバネ受け
部材41Bを螺合させることで、サスペンションバネ4
1Aとバネ受け部材41Bとの間での接触面積を大きく
することができ、これによって、バネ受け部材41Bに
掛かる単位面積当たりの荷重を小さくすることができる
ので、バネ受け部材41Bの耐久性の向上をも図れるよ
うになっている。尚、図20及び図22に示す符号41
bは、バネ受け部材41Bを受け金具41Dにかしめ保
持するために受け金具41Dに形成された一対のかしめ
部である。
【0051】図10〜12に示すように、油圧シリンダ
3に対する作動油の流動状態を切り換える切換弁43
は、そのスプール43Aが前後方向に摺動操作される姿
勢となるように弁本体43Bが右側の縦フレーム6に固
定されるとともに、内装された復帰バネ(図示せず)の
作用によって、スプール43Aが前方側の排出位置(油
圧シリンダ3からの作動油排出状態を現出する位置)に
向けて復帰摺動するように構成されている。弁本体43
Bの前面におけるスプール43Aの下方には、横向きの
支軸44がその軸心P10周りに回動自在に支持されて
おり、この支軸44の外側端には、所定間隔を隔てる状
態で一対の支持片45Aが左側方に向けて切り起こされ
た扇形の揺動部材45が溶接されている。各支持片45
Aには、断面円形の操作レバー46の中間部に所定間隔
を隔てる状態で扁平形状に潰し加工された一対の係合部
46Aの左外側方からの係入を許容するとともに、その
係入後に操作レバー46の係合部46Aから外れた位置
を支持することで、操作レバー46の支持片45Aから
の離脱を阻止しながら、操作レバー46の軸心P10周
りでの揺動部材45との一体揺動、並びに、操作レバー
46単独の軸心P11周りでの左右揺動を許容する凹入
部45aが形成されている。揺動部材45における支軸
44の近傍には、その軸心P10周りでの後方揺動に伴
って、切換弁43の復帰バネに抗してスプール43Aを
後方側の供給位置(油圧シリンダ3に対する作動油供給
状態を現出する位置)に向けて押圧摺動操作する操作ピ
ン47が溶接されている。支軸44には、左右中央の整
地フロート35に操作ワイヤ48を介して連係された操
作アーム49が遊嵌されており、この操作アーム49
は、その整地フロート35の揺動支点P12(図1参
照)周りでの上昇揺動に伴って軸心P10周りに揺動す
ることで、切換弁43のスプール43Aを後方側の供給
位置に向けて押圧摺動操作し、その整地フロート35の
揺動支点P12周りでの下降揺動に伴って軸心P10周
りに揺動することで、切換弁43の復帰バネによるスプ
ール43Aの前方側の排出位置に向けての復帰摺動を許
容するようになっている。
【0052】この構成から、運転座席18の右側方に位
置するようになる操作レバー46を後方側の「上昇」位
置に操作すると、操作ピン47の作用によって切換弁4
3のスプール43Aが供給位置に切り換えられ、作動油
の供給により油圧シリンダ3が短縮作動してリンク機構
4を引き上げ操作することで苗植付装置2が上昇し、操
作レバー46を前方側の「下降」位置に操作すると、復
帰バネの作用によって切換弁43のスプール43Aが排
出位置に切り換えられ、苗植付装置2及びリンク機構4
の重量で作動油が排出されて油圧シリンダ3が伸長作動
することで苗植付装置2が下降し、操作レバー46を
「上昇」位置と「下降」位置の間に位置する「中立」に
操作すると、操作ピン47又は復帰バネの作用によって
切換弁43のスプール43Aが給排停止位置に切り換え
られ、作動油の給排停止により油圧シリンダ3が作動停
止することで苗植付装置2が昇降停止するようになって
いる。又、操作レバー46を「下降」位置に操作した苗
植付装置2の下降状態において、整地フロート35が接
地して上昇揺動を開始すると、操作アーム49が切換弁
43のスプール43Aを排出位置から給排停止位置に向
けて押圧操作し、スプール43Aが給排停止位置に位置
するようになる所定の基準姿勢まで整地フロート35が
上昇揺動すると、自動的に油圧シリンダ3が作動停止し
て苗植付装置2が下降停止するようになっている。そし
て、操作レバー46を「下降」位置よりも前方側の「植
付」位置に操作して植え付け作動を開始させると、その
作業走行に伴う整地フロート35の上下揺動に連動して
操作アーム49が切換弁43のスプール43Aを操作す
ることで、整地フロート35が基準姿勢に維持されるよ
うに苗植付装置2が昇降するようになることから、苗を
所定の植え付け深さに安定して植え付けられるようにな
っている。
【0053】つまり、操作ワイヤ48と操作アーム49
によって、整地フロート35の上下揺動に応じて苗植付
装置を自動的に昇降させる自動昇降操作機構Bが構成さ
れている。
【0054】図10〜12に示すように、揺動部材45
における湾曲部の外周縁には、操作レバー46の「上
昇」「中立」「下降」「植付」の各操作位置に対応する
4つの凹部45Bが形成されている。一方、切換弁43
の弁本体43Bには、揺動部材45の各凹部45Bに係
合可能なローラ50を備えるとともに、付勢バネ51に
よって揺動部材45に向けて揺動付勢される揺動アーム
52が、左右向きの軸心P13周りに揺動自在に支持さ
れている。つまり、揺動部材45、ローラ50、付勢バ
ネ51、及び揺動アーム52によって、操作レバー46
を「上昇」「中立」「下降」「植付」の各操作位置に保
持するデテント機構Cが構成されている。
【0055】以上、要するに、デテント機構Cの揺動部
材45に備えられた支軸44を、操作レバー46と自動
昇降操作機構Bの操作アーム49の支軸に兼用するとと
もに、操作レバー46の揺動部材45に対する組付け
を、座金やスナップピンなどを用いることなく行えるよ
うにしながら、切換弁43の弁本体43Bに、操作レバ
ー46、自動昇降操作機構B、及びデテント機構Cを組
付けることで、昇降操作ユニットを構成するようにして
いるのであり、これによって、製造コストの低減化を図
りながら走行機体1に対する切換弁43、操作レバー4
6、自動昇降操作機構B、及びデテント機構Cの組付け
の容易化を図れるようになっている。
【0056】図23〜28に示すように、左右の線引き
マーカ36は、苗植付装置2に前後向きの軸心P14に
揺動自在に装備されるとともに、マーカ操作機構Dによ
って、その先端が圃場に突入して次回の走行基準線を形
成する作用姿勢と、その先端が圃場から離間して苗植付
装置2に近接する格納姿勢とに切り換えられるようにな
っている。
【0057】マーカ操作機構Dは、左右の線引きマーカ
36を作用姿勢に復帰付勢する左右の付勢バネ53、機
体フレームAに左右向きの軸心P15周りに前後揺動自
在に支持された左右の連係アーム54、線引きマーカ3
6と連係アーム54とを連係する左右の連係ワイヤ5
5、機体フレームAに縦向きの軸心P16周りに左右揺
動自在に支持されたフック状の左右のロック具56、各
ロック具56の前端側が係入されるとともに機体フレー
ムAに左右摺動自在に挿通支持された単一の解除操作具
57、などによって構成されており、苗植付装置2の上
昇させる際のリンク機構4の上昇揺動に伴って、左右の
ロアーリンク4Bの揺動始端上部に配備される押圧部材
として左右の操作アーム4cの上部に備えられたローラ
58により、左右の連係アーム54が機体前方側に向け
て押圧操作されることで、左右の線引きマーカ36を付
勢バネ53に抗して格納姿勢に切り換えるようになり
(図26参照)、かつ、左右のロック具56が左右の連
係アーム54に係合することによって、苗植付装置2の
下降させる際のリンク機構4の下降揺動にかかわらず、
左右の線引きマーカ36を格納姿勢に保持するようにな
り(図27参照)、又、解除操作具57の左右いずれか
一方への摺動操作で、左右のロック具56の連係アーム
54に対する係合が選択的に解除されることで、付勢バ
ネ53が、その選択解除された側の線引きマーカ36を
作用姿勢に切り換えるようになっている(図28参
照)。尚、図24及び26〜28に示す符号59は、各
ロック具56を操作アーム4cと係合する方向に揺動付
勢する付勢バネであり、又、符号60は、縦フレーム6
から切り起こし形成されたアウタ受けである。
【0058】以上の構成から、マーカ操作機構Dを、リ
ンク機構4の揺動支点P7よりも前方側となる走行機体
1の前後中間部側に配置できるようになっており、これ
によって、後輪16にて跳ね上げられた泥土などがマー
カ操作機構Dに付着することを効果的に抑制することが
でき、その付着に起因して線引きマーカ36の操作不良
が生じ易くなる不都合を回避できるようになり、又、走
行機体1の後端部にマーカ操作機構Dを配設する場合に
比較して機体の前部側を重くすることができるので、苗
植付装置2を上昇させた状態での機体の安定性の向上を
図れるようになっている。
【0059】図10〜12及び図24に示すように、マ
ーカ操作機構Dに装備された解除操作具57の右端部に
は、「植付」位置に操作された操作レバー46の下端部
46Bが係入される係合部61が備えられている。この
構成から、左右の線引きマーカ36は、操作レバー46
を「植付」位置に操作して植え付け作業を開始した状態
での操作レバー46の軸心P11周りでの左右揺動操作
によって、格納姿勢から作用姿勢に切り換えられるよう
になっており、これによって、植え付け作業時以外の例
えば路上走行時などにおいて、左右の線引きマーカ36
が不測に作用姿勢に切り換えられることを阻止できるよ
うになっている。尚、図12に示す符号62は、「植
付」位置においてのみ操作レバー46の軸心P11周り
での左右揺動を許容するように形成されたレバーガイド
である。
【0060】図10〜12及び図24〜28に示すよう
に、解除操作具57は、断面L字形のアングル材から構
成されるとともに、その一辺57Aが後方に他辺57B
が上方に位置する姿勢で機体フレームAに支持されてお
り、その一辺57Aに左右のロック具56の前端側が係
入される一対のスリット57aが形成されている。機体
フレームAに解除操作具57を支持するように形成され
た挿通孔63には、その上端から前方に向けてスリット
状の切欠63aが備えられており、この切欠63aに解
除操作具57の他辺57Bを係入させて解除操作具57
を前方に移動させることで、左右のロック具56のスリ
ット57aへの係入を解除することができるようになっ
ている。一方、解除操作具57には、機体フレームAの
各挿通孔63への係合に伴って解除操作具57の前方へ
の移動を阻止するとともに解除操作具57を左右方向に
摺動案内し、かつ、機体フレームへのAの各挿通孔63
との係合解除に伴って解除操作具57の前方への移動を
許容する樹脂製で矩形状の支持具64が外嵌されてい
る。
【0061】この構成から、解除操作具57に外嵌され
た一対の支持具64を機体フレームAの各挿通孔63か
ら取り外して解除操作具57を前方に移動させること
で、左右のロック具56を機体フレームAから取り外す
手間なく、解除操作具57に対する左右のロック具56
の係入を解除することができるとともに、この状態で解
除操作具57を右外方に向けて摺動させることで、解除
操作具57を機体フレームAから簡単に取り外すことが
できるようになっている。逆に、機体の右外方から、解
除操作具57を、その他辺57Bを切欠63aに係入さ
せた状態で各挿通孔63に挿通した後に後方に移動させ
ることで、簡単に各スリット57aに左右のロック具5
6を係入させることができるとともに、その後、各支持
具64を機体フレームAの各挿通孔63に係合させるこ
とで、解除操作具57を、左右のロック具56によるマ
ーカロックを解除する方向のみに摺動操作可能な状態に
簡単に組み付けることができるようになっている。つま
り、マーカ操作機構Dにおける解除操作具57の交換な
どのメンテナンスを容易に行えるようになっている。
【0062】又、機体フレームAと解除操作具57との
間に樹脂製の支持具64を介在させることで、摺動音や
振動音の発生を効果的に抑制することができるようにな
っている。
【0063】〔別実施形態〕以下、本発明の別実施形態
を列記する。 水田作業機としては、走行機体1の後部に、リンク
機構4を介して作業装置2としての直播装置が昇降自在
に連結された直播機などであってもよい。 油圧シリンダ3を、小径管3Gと通気ホース42と
を介して伝動ケースZの一例であるミッションケース7
に連通接続するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】乗用型田植機の全体側面図
【図2】走行機体における前部の構成を示す側面図
【図3】走行機体における走行係の操作構造を示す概略
平面図
【図4】油圧シリンダ及びリンク機構の構成を示す側面
【図5】後車軸ケースの構成を示す一部切り欠き平面図
【図6】後車軸ケースの構成を示す縦断背面図
【図7】操作アームの構成を示す走行機体前部の斜視図
【図8】バンドブレーキの構成を示す要部の一部切り欠
き正面図
【図9】(イ)バンドブレーキの非制動状態を示す要部
の一部切り欠き平面図 (ロ)バンドブレーキの制動状態を示す要部の一部切り
欠き平面図
【図10】昇降操作ユニットの構成を示す要部の側面図
【図11】昇降操作ユニットの構成を示す要部の正面図
【図12】昇降操作ユニットの構成を示す要部の平面図
【図13】縦フレームに形成されたクッションゴム取付
孔の形状を示す要部の平面図
【図14】(イ)クッションゴム取付孔における螺旋部
の形状を示す要部の縦断面図 (ロ)クッションゴム取付孔における接当部の形状を示
す要部の縦断面図
【図15】クッションゴムの形状を示す側面図
【図16】クッションゴムの形状を示す底面図
【図17】油圧シリンダ及びリンク機構の構成を示す平
面図
【図18】リンク機構の構成を示す縦断正面図
【図19】リンク機構の構成を示す横断平面図
【図20】油圧シリンダ及びサスペンション機構の構成
を示す一部切り欠き平面図
【図21】油圧シリンダ及びサスペンション機構の構成
を示す横断平面図
【図22】サスペンション機構のバネ受け部材と受け金
具の形状を示す斜視図
【図23】線引きマーカとマーカ操作機構の連係を示す
要部の正面図
【図24】マーカ操作機構の構成を示す要部の横断平面
【図25】マーカ操作機構の構成を示す要部の縦断背面
【図26】マーカ操作機構の線引きマーカ格納作動状態
を示す要部の縦断側面図
【図27】マーカ操作機構の線引きマーカ格納保持状態
を示す要部の縦断側面図
【図28】マーカ操作機構の線引きマーカ格納保持解除
状態を示す要部の縦断側面図
【符号の説明】
1 走行機体 2 作業装置 3 油圧シリンダ 3A シリンダチューブ 3B キャップカバー 3E ピストン 3F ピストンロッド 3G 小径管 3a 規制部材 4 リンク機構 41 サスペンション機構 41A サスペンションバネ 41B バネ受け部材 41a 螺旋溝 43 切換弁 43B 弁本体 46 操作レバー C デテント機構 Z 伝動ケース

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体の後部に、油圧シリンダの作動
    で昇降揺動するリンク機構を介して作業装置を昇降自在
    に連結してある水田作業機であって、 前記油圧シリンダを、鋼管からなるシリンダチューブの
    終端にキャップカバーを溶接して構成するとともに、ピ
    ストンに、その前記キャップカバー側への接近を接当規
    制する規制部材を突設してある水田作業機。
  2. 【請求項2】 走行機体の後部に、油圧シリンダの作動
    で昇降揺動するリンク機構を介して作業装置を昇降自在
    に連結してある水田作業機であって、 前記油圧シリンダとしてピストンロッド側に作動油が供
    給される単動形のものを採用し、そのキャップカバー
    に、伝動ケースの内部に連通接続される通気孔形成用の
    小径管を圧入してある水田作業機。
  3. 【請求項3】 走行機体の後部に、油圧シリンダの作動
    で昇降揺動するリンク機構を介して作業装置を昇降自在
    に連結してある水田作業機であって、 前記油圧シリンダのピストンロッドとリンク機構との間
    にサスペンション機構を介装するとともに、該サスペン
    ション機構を、そのサスペンションバネが、その端部に
    螺合する螺旋溝が形成された硬質樹脂製のバネ受け部材
    を介して前記ピストンロッドに外嵌装着されるように構
    成してある水田作業機。
  4. 【請求項4】 走行機体の後部に、油圧シリンダの作動
    で昇降揺動するリンク機構を介して作業装置を昇降自在
    に連結してある水田作業機であって、 前記油圧シリンダに対する作動油の流動状態を切り換え
    る切換弁の弁本体に、昇降操作用の操作レバーを上昇、
    中立、下降、植付、の各操作位置に保持するデテント機
    構を装備してある水田作業機。
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