JP4626740B2 - 作業機 - Google Patents

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本発明は、乗用型田植機などの油圧式変速装置に関するものである。
従来の乗用型田植機などの作業機はエンジン動力を油圧式変速装置(HST)に伝達し、該HSTからの動力をギア式の変速装置に伝達して、作業機の走行、苗植付装置などの駆動力を伝達している。
そしてHSTの変速比を調整するトラニオン軸は、例えば特開平11−180177号公報記載の変速レバーによる手動操作、又は電動操作により駆動される。その際に、トラニオン軸の駆動はトラニオン軸に連結した扇形歯車を前記手動又は電動操作して行われている。
特開平11−180177号公報
上記従来の乗用型田植機のHSTのトラニオン軸に連結した扇形歯車はHSTのケースの外側でケースからはみ出す位置に設置されている。そのため、HSTの作動機構が限られた車体空間の中で比較的大きな割合を占めることになる。
そこで、本発明の課題は、作動機構の占める車体空間を比較的小さくした油圧式変速装置を備え、高い剛性を有するフレーム構造を有する作業機を提供することである。
本発明の上記課題は次の解決手段によって解決される。
請求項1記載の発明は、エンジン(12)の動力が油圧式変速装置(5)からミッションケース(11)の入力軸(34)に伝達される走行車両(1)に作業装置(3)を装着した作業機において、走行車両(1)に設けたメインフレーム(10)の前部にミッションケース(11)を固定し、ミッションケース(11)の後方のメインフレーム(10)上にエンジン(12)を搭載し、油圧式変速装置(5)のケース本体の中央に対して後方部位に偏位した位置に油圧式変速装置(5)のケース本体から突出させたトラニオン軸(121)を配置し、該トラニオン軸(121)が突出した油圧式変速装置(5)のケース本体の上方部の中央側にトラニオン軸(121)と一体のトラニオン軸駆動アーム(124)を配置し、トラニオン軸(121)が突出した油圧式変速装置(5)のケース本体に隣接した位置にトラニオン軸駆動用のアクチュエータ(125)を配置し、トラニオン軸駆動アーム(124)に設けた扇形歯車部分はアクチュエータ(125)の回転軸に固着した歯車(128)と噛合し、アクチュエータ(125)を油圧式変速装置(5)に設けた油圧式変速装置アーム基板(126)の下であって、油圧式変速装置(5)の前方で、油圧式変速装置(5)とミッションケース(11)との間の空間に配置し、前記メインフレーム(10)の後端部に支持フレーム(26)を接続し、該支持フレーム(26)により支持される昇降リンク基部フレーム(15)を立設し、メインフレーム(10)より上位に設けたステップフロア(19)の底面を受けるために設けたフロアフレーム(9)の後部を走行車体側面視で下方へ屈曲させ、メインフレーム(10)の近くで昇降リンク基部フレーム(15)に接続した連結フレーム(18)を設け、ミッションケース(11)とメインフレーム(10)との接続部とフロアフレーム(9)の間を接続する連結プレート(39)を設け、エンジン(12)を取り付けるエンジンマウントステー(105)を連結プレート(39)と共にミッション取付フランジ(108)部分によりメインフレーム(10)と一体化することを特徴とする作業機である。
請求項2記載の発明は、フロアフレーム(9)と該フロアフレーム(9)に取り付けた燃料タンク取付フレーム(30)と補助ステップステー(28)に左右一対の燃料タンク(29)を取り付け、燃料タンク(29)の燃料供給口をエンジン排気部のマフラーと反対側の燃料タンク(29)に配置したことを特徴とする請求項1記載の作業機である。
請求項1記載の発明によれば、油圧式変速装置(5)のケース本体の中央に対して後方部位に偏位した位置にトラニオン軸(121)を突出させて設け、該トラニオン軸(121)と一体のトラニオン軸駆動アーム(124)が油圧式変速装置(5)のケース本体とほぼ同一面積を占めるだけなので限られた空間を有効に利用でき、アクチュエータ(125)を油圧式変速装置(5)のケース本体に近づけて配置することができ、アクチュエータ(125)からトラニオン軸駆動アーム(124)への作動伝達構造が簡単になり、アクチュエータ(125)を含めた油圧式変速装置(5)のコンパクト化が図れる。
また請求項1記載の発明によれば、アクチュエータ(125)を、油圧式変速装置(5)のケース本体に近づけて配置することができ、アクチュエータ(125)からトラニオン軸駆動アーム(124)への作動伝達構造が簡単になり、アクチュエータ(125)を含めた油圧式変速装置(5)のコンパクト化が図れ、また、油圧式変速装置アーム基板(126)を油圧式変速装置(5)の上部に設けることにより、調整が容易となり、かつ、アクチュエータ(125)を油圧式変速装置アーム基板(126)とミッションケース(11)の間に配置することにより泥等の影響を受けにくい。
また、フロアフレーム(9)の後部を下方へ屈曲させてメインフレーム(10)の近くで昇降リンク基部フレーム(15)に接続したので、作業装置(3)の昇降用部材の基部側の強度が十分確保でき、作業装置(3)の支持が安定する。また、ミッションケース(11)とメインフレーム(10)との接続部とフロアフレーム(9)の間を接続する連結プレート(39)を設けたため、高い剛性を有するフレーム構造が得られ、特に、フロアフレーム(9)とメインフレーム(10)とトランスミッションケース(11)とで構成される一対のフレーム構造体が走行車体の剛性に大きく貢献する。さらに、エンジンマウントステー(105)を連結プレート(39)と共にミッション取付フランジ(108)部分によりメインフレーム(10)を一体化することで、メインフレーム(10)の強度アップが図れる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、フロアフレーム(9)が燃料タンク(29)の防護枠を兼ね、また燃料タンク(29)への給油時にエンジン排気部のマフラーに燃料がかかるおそれがない。
この発明の一実施例である8条植え乗用型田植機について図面に基づき詳細に説明する。
図1の側面図と図2の平面図に示すように、乗用型田植機は走行車両1に昇降用リンク装置2で作業装置の一種である苗植付装置3を装着すると共に施肥装置4を設け、全体で乗用施肥田植機として機能するように構成されている。走行車両1は、駆動輪である左右各一対の前輪6、6および後輪7、7を有する四輪駆動車両である。
図3に前輪6の要部側面図(図3(a))と要部平面図(図3(b))を示すように車軸からのフランジ47にホイルキャップ51を介して前輪6を取り付ける際に、ホイルキャップ51も前輪のスポーク50とフランジ47と共に共締めできるような構成にした。この結果、ホイルキャップ51が前輪6と強固に結合することができ、しかも、共締めする構成とすることで、取付部品点数を削減でき、コストダウンが図れる。
本実施例の乗用型田植機の走行車体の主要部のフレーム構造について、図4に側面図、図5に平面図及び図6に背面図を示す。
なお本明細書では田植機の前進方向に向かって左右をそれぞれ左側と右側といい、前進方向を前側、後進方向を後側という。
本実施例の乗用田植機のフレーム構成において、メインフレーム10の前部にミッションケース11がボルトにて固定され、その後方のメインフレーム10上には水冷式のエンジン12が搭載されており、またミッションケース11の前部からステアリングポスト14が上方に突設されている。
本実施例の乗用田植機のフレーム構成の特徴は、前後輪間に配置した前後方向に長いメインフレーム10を設け、該メインフレーム10の後部に上方へ延びる昇降リンク基部フレーム15を立設し、昇降リンク基部フレーム15は車体の後側に設けた図示しないロータリなどの作業装置等を昇降させる昇降用の平行リンク部材2a、2bの基部を装着可能に構成することである。
また、一対のフロアフレーム9、9を左右に渡して支持する連結フレーム18が設けられ、該連結フレーム18には鉛直方向に伸びる昇降リンク基部フレーム15が接続している。昇降リンク基部フレーム15の基部側には支持フレーム26が設けられ、該支持フレーム26にはメインフレーム10が接続しているので支持フレーム26はメインフレーム10と昇降リンク基部フレーム15とをつなぐ役目をし、さらに支持フレーム26には後輪ローリングフレーム27が接続している。
メインフレーム10より上位のステップフロア19の底面を受けるフロアフレーム(フロントフレーム)9の後部は、下方へ屈曲しており、走行車体側面視でメインフレーム10の近くで連結フレーム18を介して昇降リンク基部フレーム15に接続している。また、昇降リンク基部フレーム15は支持フレーム26を介してメインフレーム10に接続している。
フロアフレーム9の後部を下方へ屈曲させて走行車体側面視でメインフレーム10の近くで昇降リンク基部フレーム15に接続したので、苗植付装置3の昇降用の平行リンク部材2a、2bの基部側の強度が十分確保でき、苗植付装置3の図示しないローリング支点部、リンク支点部の剛性を高め、苗植付装置3の支持が安定する。
さらに、フロアフレーム9の一部を燃料タンク29の取付用のフレームの一部とし、フロアフレーム9に取り付けた燃料タンク取付フレーム30と共に燃料タンク29の保持を行うので、フロアフレーム9が燃料タンク29の防護枠にもなる。なお、燃料タンク29は左右対称位置に2つ設けられる。
また、燃料タンク29を挟んで、かつ燃料タンク29の上方に補助ステップステー28を設けることで、補助ステップステー28が燃料タンク29の取付部材を兼ねることができ、燃料タンク29の取付用に別部材を用いる必要がない。さらに、補助ステップステー28の近くに燃料タンク29の給油口(図示せず)があることになり、オペレータは足元で給油し易くなる。また、補助ステップステー28の下方は元来デットスペースになる場所であるが、この空間を有効に利用でき、機体をコンパクトにできる。
また、一対のフロアフレーム9、9の前端にはバッテリー45が配置されるが、バッテリー45が配置される一対のフロアフレーム9、9の前端下方には一対のフロアフレーム9、9に掛け渡されるバンパフレーム55を設けて、バンパフレーム55にバンパの機能を持たせる。こうして一対のフロアフレーム9、9をバンパ部材の一部として利用することでバンパの部品点数、重量、工数がそれぞれ低減でき、また、フロアフレーム9の全体の剛性を持たせながらバンパフレーム55の機能を発揮することもできる。
また、図5の平面図に示すように、平面視でメインフレーム10と昇降リンク基部フレーム15は支持フレーム26を介して接続され、またメインフレーム10の左右では、フロアフレーム9と昇降リンク基部フレーム15が連結フレーム18を介して連結され、さらに一対のフロアフレーム9、9と一対の昇降リンク基部フレーム15、15は一対の立設フレーム37、37でそれぞれ連結され、一対の立設フレーム37、37の先端部はリヤステップフレーム38を介して平面視コの字状の上部連結プレート8で支持され、該上部連結プレート8の基部は昇降リンク基部フレーム15、15に支持固定される。
このように、一対の昇降リンク基部フレーム15、15の左右方向は、ねじれを防止する剛体枠構造になっており、一対のフロアフレーム9、9と連結フレーム18の一対の接続部は互いに左右に離れているので、ねじれを良好に防止でき、走行車両の旋回時にはメインフレーム10と支持フレーム26の接続部にかかる応力は連結フレーム18を介してフロアフレーム9、9に分散することができ、メインフレーム10と一対のフロアフレーム9、9などからなるフレーム構造体の軽量化ができる。
また、ミッションケース11、エンジン12及びステアリングポスト14等を本実施例のフレーム構造体の内部に設置することができ、ミッションケース11、エンジン12及びステアリングポスト14等を搭載したまま、フロアフレーム9、9が取り外せるのでエンジン12などのメンテナンスが容易になる。
さらに、本実施例のフレーム構造体ではミッションケース11とメインフレーム10との接続部とフロアフレーム9の間を鉛直方向に接続する連結プレート39をフロアフレーム9、9間の渡し部材41を介してそれぞれ設けることで、高い剛性を有するフレーム構造が得られる。特に、フロアフレーム9とメインフレーム10とトランスミッションケース11とで構成される側面視菱形状の一対のフレーム構造体が走行車体の剛性に大きく貢献する。
なお、各フロアフレーム9、9の外側には前輪アクスル42、42が設けられるので、各フロアフレーム9、9にはそれぞれ前輪アクスル固定部49、49を取り付けることができる。
エンジン12は図4に示すように一体化したメインフレーム10とエンジンマウントステー105を繋ぐ構成とする。そしてメインフレーム10部分、特にエンジンマウントステー105設置部分に高い応力が発生するため、通常は補強材等で補強しているが、エンジンマウントステー105を連結プレート39及びミッション取付フランジ108部分でメインフレーム10と一体化することにより、メインフレーム10の強度アップが図れる。エンジン12はエンジンベース106とエンジンマウントゴム107を介してエンジンマウントステー105に取り付けられる。
また、連結プレート39にミッション取付フランジ108を設けているので、ミッション取付フランジ108の強度アップが図れる。
また、ミッションケース11の上方には油圧式変速装置(HST)5が配置され、油圧ポンプ13(図1、図15)が パワステアリングシリンダ59と苗植付装置の昇降シリンダ160用の昇降バルブユニット67に送油する。
図1に示すように、メインフレーム10の上にミッションケース11とエンジン12が前後に配設されており、該ミッションケース11の後部上面に油圧ポンプ13が一体に組み付けられ、またミッションケース11の前部からステアリングポスト14が上方に突設されている。
そして、ステアリングポスト14の上端部にステアリングハンドル16と操作パネル17が設けられている。機体の上部には操縦用のフロアとなるステップフロア19が取り付けられ、エンジン12の上方部に操縦席20が設置されている。前輪6、6は、ミッションケース11の側方に向きを変更可能に設けた前輪支持ケース22、22に軸支されている。また、後輪7、7は、ローリング杆23の左右両端部に一体に取り付けた後輪支持ケース24、24に軸支されている。ローリング杆23はメインフレーム10の後端部に突設したローリング軸25で進行方向と垂直な面内で回動自在に支持されている。
ステップフロア19から隆起するカバー99を設け、カバー99の左右一側方にのみ変速レバー110、畦クラッチレバー127などの操作具を配置する。図6に示すようにカバー99を変速レバー110などの操作具とは反対側の回動支点回りに左右方向に回動して、カバー内部を開放可能とする。カバー99の開閉を機体の前後方向ではなく、左右横方向に開閉する構成とする。
このため、操作具が邪魔にならずにカバー99を大きく回動させることができる。また、カバー99を開閉しても、操作具を操作できる利点もある。さらに、操作具側のステップフロア19上からカバー内部のメンテナンスを行える。
また、カバー99内部にはエンジン12とエアクリーナ21とラジエータ44とエアフィルタ・プラグ(図示せず)などが配置され、しかも、カバー99の回動支点の反対側に前記エアクリーナと21ラジエータ44とプラグなどが配置されるので、カバー開放後にこれらの機器のメンテナンスが容易に行える。
さらに、変速レバー110だけでなくスロットルレバー130や畦クラッチレバー127等全ての操作レバーとブレーキペダル140が機体右側にレイアウトされている。
このように、機体右側のみに操作レバーとペダルがレイアウトされていることにより実作業中の左側のスペースが広く邪魔なものがないので、作業性が良くなる。
また、燃料タンク29は、互いに連通状態でエンジン12の両側に2つ配置して重量バランスを良くするが、燃料供給口を燃料ゲージがある右側にのみ配置することで、燃料補給時に燃料の入っている量が分かりやすい。また、燃料タンクの燃料供給口をエンジン排気部のマフラー(図示せず)と反対側である右側に配するので、給油時にマフラーに燃料がかかり、発火するという危険性を無くすことができる。
また、エンジン12の左側は、マフラーやプーリ・ベルトがあり、干渉の恐れがある。熱の影響を受けやすいが、本実施例の構成では、エンジン12の冷却側(右側)に油圧ホース・ハーネスを集中して配索することで、熱や駆動部(プーリ・ベルト)の干渉をさけることができる。
図7の前後輪への動力伝動機構図に示すように、エンジン12の回転動力は、ベルト31を介して油圧ポンプ13の駆動軸であるカウンタ軸32に伝えられ、さらに該カウンタ軸32からベルト33を介して油圧式変速装置HST5の入力軸35に伝えられ、油圧式変速装置HST5の出力軸36からベルトを介してミッション入力軸34に伝えられる。
なお、ミッション入力軸34上には、メインクラッチ43が設けられており、油圧式変速装置HST5の駆動力はメインクラッチ43を介してミッション入力軸34に伝動される。メインクラッチ43は周知の多板クラッチである。
また、図示しない旋回用のクラッチおよび後輪ブレーキ装置の操作は、ステップフロア19上に設けた前進方向に向かってハンドルポスト14の右側に配置されたペダル140で行う。
苗植付装置3は、走行車両1に昇降用リンク装置2で昇降自在に装着されているが、その昇降機構と苗植付装置3の構成について説明する。
先ず、走行車両1に基部が回動自在に設けた一般的なリフトシリンダー160(図1)のピストン上端部を昇降用リンク装置2に連結し、走行車両1に設けた油圧ポンプ13にて昇降バルブ80(図15)を介してリフトシリンダー160に圧油を供給・排出して、リフトシリンダー160のピストンを伸進・縮退させて昇降用リンク装置2に連結した苗植付装置3が上下動されるように構成されている。
苗植付装置3は、昇降用リンク装置2の後部にローリング軸を介してローリング自在に装着されたフレームを兼ねる植付伝動ケース162と、該植付伝動ケース162に設けられた支持部材に支持されて機体左右方向に往復動する苗載台163と、植付伝動ケース162の後端部に装着され前記苗載台163の下端より1株分づつの苗を分割して圃場に植え付ける苗植付け具164…と、植付伝動ケース162の下部にその後部が枢支されてその前部が上下揺動自在に装着された整地体であるセンサフロート165・サイドフロート166…等にて構成されている。センサフロート165・サイドフロート166…は、圃場を整地すると共に苗植付け具164…にて苗が植付けられる圃場の前方を整地すべく設けられている。
PTO伝動軸167は両端にユニバーサルジョイントを有し、施肥駆動ケース168の動力を苗植付装置3の植付伝動ケース162に伝達すべく設けている。昇降リンクセンサ169は、メインフレーム10に立設した昇降リンク基部フレーム15と昇降用リンク装置2の上下動する昇降用の平行リンク部材2a、2bの間に設けられ、リンク169aの動きを検出するポテンショメータであり、手動操作等により苗植付装置3を最上昇位置へ上昇したことを検出できる。そして、センサフロート165前部に設けられた迎い角センサ207(図1)は、苗植付装置3の対地高さを検出するものであり、該迎い角センサ207の検出値に基づいて、制御装置215(図20)により昇降バルブ80を制御してリフトシリンダー160にて苗植付装置3の上下位置を制御するように構成されている。
即ち、センターフロート165の前部が外力にて適正範囲以上に持ち上げられたことを迎い角センサ207により検出した時には油圧ポンプ13にてミッションケース11内から汲み出された圧油をリフトシリンダー160に送り込んでピストンを突出させて昇降用リンク装置2を上動させて苗植付装置3を所定位置まで上昇させ、また、センターフロート165の前部が適正範囲以上に下がったことを迎い角センサ207により検出した時にはリフトシリンダー160内の圧油をミッションケース11内に戻して昇降用リンク装置2を下動させて苗植付装置3を所定位置まで下降させる。そして、センターフロート165の前部が適正範囲にあるとき(迎い角センサ207の検出値が適正範囲にあり、苗植付装置3が適正な対地高さである時)にはリフトシリンダー160内の圧油の出入りを止めて苗植付装置3を一定位置に保持せしめるべく設けられている。このように、センター(センザー)フロート165を苗植付装置3の自動高さ制御のための接地センサーとして用いている。
苗植付装置3には8条植の構成で、フレームを兼ねる伝動ケース162、苗を載せて左右往復動し苗を一株づつ各条の苗取出口163a、…に供給する苗載台163、苗取出口163a、…に供給された苗を圃場に植付ける苗植付具164、…等を備えている。
施肥装置4は、肥料タンク46内の肥料を肥料繰出部48、…によって一定量づつ下方に繰り出し、その繰り出された肥料を施肥ホース153、…を通して施肥ガイド154、…まで移送し、該施肥ガイド154の前側に設けた作溝体159、…によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥溝内に落とし込むようになっている。
また、苗植付装置3の油圧シリンダー(昇降シリンダ)160の作動用の昇降バルブユニット67(図15)はパワステシリンダ59を作動させる操向バルブユニット62(図15)の近傍に配置される。
ステアリングハンドル16の下方にフィンガーレバー171(図2)が配置され、該フィンガーレバー171を上下方向に操作すると図示しないフィンガーレバースイッチが作動されて、制御装置215のPTOクラッチ作動手段によりPTOクラッチ作動SOLを操作して、施肥駆動ケース168(図1)内に設けられた動力を断接するPTOクラッチ170(図16)を操作して施肥装置4及び苗植付装置3への動力を入切り操作できるように構成されていると共に、制御装置215の苗植付装置3の昇降手段により、昇降バルブ80(図15)を操作して手動にて苗植付装置3を上下動できるように構成されている。
即ち、フィンガーレバー171を「上」に操作すると、PTOクラッチ170が切れ施肥装置4及び苗植付装置3の作動が停止し、且つ昇降バルブ80が強制的に苗植付装置3を上昇する側に切換えられる。
そして、フィンガーレバー171を「上」に操作した後に、フィンガーレバー171を「下」に1回操作すると、昇降バルブ80がセンサフロート165の上下動にて切換えられる自動制御状態となり、苗植付装置3が上昇された状態であればセンサフロート165が接地して適正姿勢になるまで苗植付装置3は下降する。更にもう一回、フィンガーレバー171を「下」に操作すると、昇降バルブ80(図15)がセンサフロート165の上下動にて切換えられる自動制御状態のままで、PTOクラッチ170が入り施肥装置4及び苗植付装置3が駆動される。以降、フィンガーレバー171を「下」に操作する度に、昇降バルブ80がセンサフロート165の上下動にて切換えられる自動制御状態のままで、PTOクラッチ170(図16)が入りと切りに交互に切り換えられる。
ここで、ステアリングハンドル16にて前輪6、6が操向操作される部分の構成について図8の平面図と図9の斜視図に基づいて説明する。
ステアリングハンドル16は、ステアリングポスト14内に設けられたステアリング軸上部に固定されており、ステアリング軸の回転はミッションケース11内に設けられたステアリング変速歯車を介して減速されて出力軸174に伝動される。そして、出力軸174の下端は、ミッションケース11底面から突出してピットマンアーム175が固定されている。該ピットマンアーム175の前部左右側と左右前輪支持ケース22、22(図1)とは左右ロッド176、176にて連結されている。
従って、ステアリングハンドル16を回動操作すると、ステアリング軸・ステアリング変速歯車・出力軸174・ピットマンアーム175・左右ロッド176、176・左右前輪支持ケース22、22へと伝達されて、左右前輪6、6が左右操向操作される。
一方、ピットマンアーム175の後部上面には、作動ローラ177が回転自在に設けられており、その作動ローラ177の左右両側を囲むように平面視でコ字状に切り欠かれた切欠き部178を有する従動体179がミッションケース11の底面に回動自在に支持されている。そして、従動体179の左右両側部には、左右クラッチ操作アーム86I、86Iに連結された左右ロッド180、180の前部が連結されている。従って、ステアリングハンドル16を所定量(機体を右旋回させる意思を持って作業者が右に回す量)以上右に回すと、ピットマンアーム175も右回動し、作動ローラ177が(ハ)方向に回動し、従動体179の切欠き部178の左側面178aを押すために、従動体179を(ニ)方向に回動させ、右ロッド180を引き、右クラッチ操作アーム86Iが操作されて右サイドクラッチIが切れ、旋回中心側の右後輪7が遊転状態となるので、右後輪7が耕盤を傷めることなく、また、泥土を多量に持ち上げて泥面を荒してしまうようなこともなく、右旋回がスムーズできれいにできる。
逆に、ステアリングハンドル16を所定量以上左に回すと、ピットマンアーム175も左回動し、作動ローラ177が反(ハ)方向に回動し、従動体179の切欠き部178の右側面178bを押すために、従動体179を反(ニ)方向に回動させ、左ロッド180を引き、左クラッチ操作アーム86Iが操作されて左サイドクラッチIが切れ、旋回中心側の左後輪7が遊転状態となるので、左後輪7が耕盤を傷めることなく、また、泥土を多量に持ち上げて泥面を荒してしまうようなこともなく、左旋回がスムーズできれいにできる。
更に、ピットマンアーム175の前部上面には、左右センサ押片182、182が設けられており、ステアリングハンドル16を左右何れかに200度回転させると、ミッションケース11の底面に固定されたオートリフトスイッチ183がオンになる(ステアリングハンドル16は左右に最大360度〜400度回転する)。
HST(油圧式変速装置)5は、操縦席20の右側に設けられた変速レバー110(図2)にて操作される。機体斜め前方から見た作動説明用斜視図である図10に示すように、変速レバー110は、軸111にて機体に前後方向に回動自在に支持された操作レバー基部112に軸113にて左右方向に回動自在に支持されており、クランク状に操作される構成になっている。また、操作レバー基部112に当接する変速レバーセンサ111aで変速レバー110の回動度合いを検出する。なお、変速レバー110の操作ストロークを規制するための長孔及び前記操作レバー110側のピン112aが設けられている。
そして、操作レバー基部112は、ロッド114にて機体に回動自在に支持された位置決め軸115のアーム116に連結されている。位置決め軸115には、扇型のカム板117が固定されており、このカム板117には、変速レバー110がニュートラル位置Nの時にバネ118にて付勢されているポジションローラ119が嵌入する円弧溝117Nと、変速レバー110が前進最大速位置Fの時にバネ118にて付勢されているポジションローラ119が嵌入する円弧溝117Fと、変速レバー110が後進最大速位置Rの時にバネ118にて付勢されているポジションローラ119が嵌入する円弧溝117Rとが形成されている。
また、位置決め軸115には、HST操作アーム120が設けられており、このHST操作アーム120がHST5のトラニオン軸121に固定されたトラニオン操作アーム122にロッド123にて連結されている。
従って、変速レバー110をニュートラル位置Nにしている時には、カム板117の円弧溝117Nにポジションローラ119が嵌入して、HST5はニュートラルに保持されて機体は停止状態である。そして、変速レバー110をニュートラル位置Nから前進最大速位置Fに向けて操作するほど、ロッド114・アーム116・位置決め軸115・HST操作アーム120・ロッド123・トラニオン操作アーム122・トラニオン軸121と連携して作動し、トラニオン軸121が前進方向に徐々に操作されて、機体は徐々に前進速度が速くなる。
逆に、変速レバー110をニュートラル位置Nから後進最大速位置Rに向けて操作するほど、ロッド114・アーム116・位置決め軸115・HST操作アーム120・ロッド123・トラニオン操作アーム122・トラニオン軸121と連携して作動し、トラニオン軸121が後進方向に徐々に操作されて、機体は徐々に後進速度が速くなる。
一方、機体に前後方向に回動自在に支持されたスロットルレバー130に連結された操作ワイヤー131がエンジン12のアクセル作動機構に連携しており、スロットルレバー130を増速方向に操作すると操作ワイヤー131はイ方向に作動してアクセル作動機構を全開方向に向けて作動させてエンジン12の回転を上げる。そして、この操作ワイヤー131の中途部に係合部材132が固定されており、前記位置決め軸115に上下方向に設けられた2つの上アーム133Rと下アーム133Fに各々連結された操作ワイヤ134R・134Fが共にアクセル連動アーム135の下端に連結され、このアクセル連動アーム135は機体に回動自在に支持され、その上部はフック状部135aになっており係合部材132のエンジン12側の操作ワイヤー131を抱き込むように構成されている(フック状部135aは、操作ワイヤー131の外側を自由に移動できるようになっている。換言すると、操作ワイヤー131は、フック状部135aの内側を自由にイ方向及び反イ方向に移動できる構成となっている)。
従って、スロットルレバー130を増速及び減速方向に操作すると、操作ワイヤー131を介してエンジン12の回転数を調節できる。一方、変速レバー110をニュートラル位置Nから前進最大速位置F又は後進最大速位置Rに向けて操作するほど、下アーム133F又は上アーム133Rの回動により操作ワイヤ134F・134Rを引いてアクセル連動アーム135のフック状部135aをロ方向に移動させるので、フック状部135aが係合部材132に接当して操作ワイヤー131をイ方向に作動してアクセル作動機構を全開方向に向けて作動させてエンジン12の回転を上げる。即ち、変速レバー110にて車速を速くするほど連動して、エンジン12の回転数も上がるように構成されている。従って、変速レバー110にて変速操作とエンジン12の回転数の操作が同時に行えるので、操作性が良くて作業効率が良い(スロットルレバー130を操作する必要がない)。また、変速レバー110がニュートラル位置Nでスロットルレバー130を最低速に減速した時に、フック状部135aが係合部材132に接当し始める構成となっているので、変速レバー110がニュートラル位置Nではスロットルレバー130にて自由にエンジン12の回転数を上下調節でき、変速レバー110をニュートラル位置Nから前進最大速位置F又は後進最大速位置Rに向けて途中まで操作しているときには、自動的に連動して上げられたスロットル位置からスロットルレバー130にて自由にエンジン12の回転数を上げることができる。
また、HSTのトラニオン軸121のモータによる作動機構を図11に示す。図11(a)は平面図、図11(b)は側面図を示す。
HST5の本体の中央に対してトラニオン軸121は一方の側(図11では機体の後方部位に偏位して配置する。該トラニオン軸121にはトラニオン軸駆動アーム(扇形歯車)124の回転基部が固着しており、円弧状の扇形歯車部分はHST5の上方部に伸びるように配置していることに本実施例の特徴がある。
扇形歯車124の円弧状の扇形歯車部分はアクチュエータ(モータ)125の回転軸に固着した歯車128と噛合しており、該モータ125はHST5の前方に配置されている。すなわち、HSTアーム基板126の下にモータ125を設け、HST本体5及びミッションケース11との間の空間にモータ125を配置した
従来はトラニオン軸121に固着した扇形歯車124がHST5のケースよりはみ出す部位(図11ではHST5の右側)に大きく張り出すように設置されていた。従ってモータ125もHST5のケースから比較的離れた後方位置に配置されていた。そのためHST5のトラニオン軸121の駆動モータ125による作動機構が大きなスペースを占めるという不具合があった。
しかし図11に示す配置にすると、モータ125をHST5のケースに比較的近い位置に配置することができ、モータ125を含めたHST5がコンパクトな構成となる。また、モータ125をできるだけHST5のケースに近づけて配置することができ、モータ125からトラニオン軸駆動アーム124への作動伝達構造が簡単になり、モータ125を含めた油圧式変速装置(HST)5のコンパクト化が図れる。
また、HSTアーム基板126を上部に設けることにより、調整が容易となり、かつ、モータ125を基板126とミッションケース11の間に配置することにより泥等の影響を受けにくい。
さらに、HST5の出力軸に設けられる駆動ベルトや油圧ポンプ13の配置位置とは異なる部位にモータ125及びトラニオン軸駆動アーム124等を設けることにより、エンジン12の熱やエンジン冷風による粉塵等がモータ125及びトラニオン軸駆動アーム124等にかかりにくくなる。
また、ミッションケース11にHST5と油圧ポンプ13、苗植付装置3の昇降バルブユニット67及びパワステアリング59のユニットをそれぞれ取付けて固着した。
このとき、ハンドル16が機体中央に配置される関係でパワステアリングユニット59は機体中央に配置することが必須であり、またエンジン12の出力軸が左側に突出して伝動経路が機体左側に配置されるので、HST5は機体左側に配置する必要がある。このため、苗植付装置3の昇降バルブユニット67を機体の左側に設けることで油圧配管が短く構成でき、そのため油圧配管の構成が容易になる。
また、図4、図5及び図11から明らかなように、HST5、パワステアリング59のユニット、苗植付装置3の昇降バルブユニット67を全て前輪6より前方に設けることができ、これら直列に配管される油圧機器を近づけて配置したので油圧配管を短く構成できる。
すなわち、リフトシリンダ160までの油路は往き、戻りで共用しているため、その配管は長くなるが、油圧回路全体の配管長さは短くできる。
また、ペダル140はメインクラッチ43(図7)と左右後輪ブレーキ装置(図示せず)を共に操作することができ、ステアリングハンドル16の右下側に配置されており、このペダル140を踏み込むとメインクラッチ43が切れ、続いて左右後輪ブレーキがかかり、機体は停止する。
また、変速レバー110の操作位置は、図2に示すようなレバーガイド98がステアリングポスト14の右側面に設けられている。レバーガイド98部分の拡大平面図を図14に示す。また、ステアリングポスト14の左右に機体の前側へ行き来できるステップフロア19を設ける。
レバーガイド98のハンドルポスト14側に苗植付時の前進走行位置にガイドする案内溝がそれぞれ前後方向に伸びている。またレバーガイド98の前後進用の前記案内溝より外側にPTO案内溝を設け、さらその外側に路上走行用の案内溝を設けている。従って苗植付用の前進走行案内溝とPTO案内溝と路上走行案内溝が並列配置されている。
このように、レバーガイド98の圃場内での前後進用の案内溝に対してステアリングポスト14とは反対側(右側)に農作業装置(PTO)のみを駆動するための案内溝を設けているので、使用頻度の高い通常の圃場内での走行はステアリングポスト14側、すなわち操縦席側の前後進用の案内溝内を移動する操作だけで良いので、変速レバー110の操作性がよい。また、機体前端を畦等につけて作業者がステップフロア19を走行して、例えば苗補給や肥料補給作業等のために機体を乗降するとき、変速レバー110が前後進操作経路に位置していればステップフロア19を走行する作業者に干渉しにくい。
また、操作しやすいステアリングハンドル16の近くにレバーガイド98の前後進用の案内溝が配置される。さらに、前記前後進用の案内溝と農作業装置3のみ駆動させる案内溝がレバーガイド98の左右に分かれて配置されて明確に区別されており、変速レバー110の誤操作を防止している。また、操作しやすいステアリングハンドル16の近くに前後進用の案内溝が配置されるので、通常作業時に前後進用の案内溝を用いて変速レバー110が操作しやすくなる。
さらに、前後進用の案内溝と農作業装置3のみを駆動させる案内溝が左右に配置されて明確に区別されており、変速レバー110の誤操作を防止し、該変速レバー110の操作安全性が優れている。
次に、図12のハンドルポスト部分の作動部材の連携を示す正面図と図13の斜視図に基づいて、ペダル140の連携構成を説明する。
ペダル140はメインクラッチ43と左右後輪ブレーキ装置を共に操作することができ、ステアリングハンドル16の右下側に配置されており、このペダル140を踏み込むとメインクラッチ43が切れ、続いて左右後輪ブレーキがかかり、機体は停止する。
ペダル140の基部に設けたボス部140aは、機体に回動自在に支持された回動支軸142に外嵌され、割りピン140bにて回動支軸142に固定され、ペダル140を踏込み操作すると回動支軸142も一体に回動するように構成している。そして、ペダル140のボス部140aには、左右ブレーキ作動アーム143の基部が溶接固定されており、該左右ブレーキ作動アーム143の先端には下方に向けて作動ロッド144が設けられている。そして、作動ロッド144の下端は、その下端部に形成された長孔144aを介して機体に回動自在に支持されたカウンター軸145の右端部に溶接して固定されたL字状の右アーム146Rの上部に連結されている。そして、カウンター軸145の左端部には、左アーム146Lが溶接固定されている。
そして、右アーム146R・左アーム146Lの各下部から後方に向けて左右連結ロッド147L・147Rが設けられ、各左右連結ロッド147L・147Rの後端は左右後輪ブレーキ装置を操作する左右シフタ85J、85Jを操作する左右ブレーキ操作アーム86J、86Jに連結されている。
一方、回動支軸142には、アーム148の基部が溶接固定されており、そのアーム148の先端部にはメインクラッチ作動カムローラ(ベアリング)148aが設けられており、ペダル140が踏み込み操作されてアーム148が上動された時に、機体に基部が回動自在に枢支して設けられたクラッチカム149を押し上げ作動させるように設けられている。クラッチカム149の先端には下方に向けて作動ロッド150が設けられ、作動ロッド150の下端は、機体に回動自在に支持されたクラッチシフタ151に設けられたアーム152の先端部に連結されている。そして、クラッチシフタ151は、図示しない摺動部材を作動させてメインクラッチ43を入・切操作できる構成になっている。
また、クラッチカム149のメインクラッチ作動カムローラ148aが接当する下面149aの形状は、ペダル140が踏み込み操作されてアーム148が上動し始めるとすぐにクラッチカム149を押し上げ作動させてメインクラッチ43を切操作し、メインクラッチ43が切れた後は、メインクラッチ作動カムローラ148aは下面149aの直線部149bを転動するのみで殆どクラッチカム149を上動させないような構成となっている。
即ち、操縦者が、ペダル140を踏み込み操作すると、左右ブレーキ作動アーム143・アーム148が上動回動するが、その時、アーム148のメインクラッチ作動カムローラ148aはすぐにクラッチカム149を押し上げ作動させてメインクラッチ43を切操作する。そして、メインクラッチ43が切操作されるまでは、左右ブレーキ作動アーム143が上動回動しても作動ロッド144下端には長孔144aがあるために右アーム146Rは回動されない。
メインクラッチ43が切操作された後に、更に、操縦者が、ペダル140を踏み込み操作すると、更に、左右ブレーキ作動アーム143が上動回動して、作動ロッド144にて右アーム146Rは回動し、左右後輪ブレーキが作動する。この時、メインクラッチ43が切操作された後は、メインクラッチ作動カムローラ148aはクラッチカム149の下面149aの直線部149bを転動するのみで殆どクラッチカム149を上動させないような構成となっているので、操縦者がペダル140を踏み込み操作する力は、最初はメインクラッチ43を切操作するだけで、メインクラッチ43が切操作された後は左右後輪ブレーキを作動させるだけとなり、非常に軽い踏み込み力でよくて、操作性が非常に良い。
図15は、この農作業機の油圧装置全体の油圧回路図である。
油タンク(ミッションケース)11の油を送り出す圧力油供給源である油圧ポンプ13から送り出される圧力油はパワステシリンダ59(59a、59b)を作動させる操向油圧回路(操向バルブユニット)62と苗植付装置3の昇降シリンダ160の作動用の昇降油圧回路(昇降バルブユニット)67及びHST5に供給される。操向油圧回路62は、操向ハンドル16の操作に連動する方向制御バルブ68で構成したもので、操向ハンドル16が中立位置にあるときは、操向油圧回路62に供給される圧力油をそのまま昇降バルブユニット67へ供給し、操向ハンドル16を中立位置よりも右に回すとその操作量に相当する流量の油をパワステシリンダ59の左シリンダ室59aに供給し、操向ハンドル16を中立位置よりも左に回すとその操作量に相当する流量の圧力油をパワステシリンダ59の右シリンダ室59bに供給するようになっている。
また、ポンプ13の吐出量が所定量以上のときは、圧力制御バルブ75が開き、余剰の圧力油は操向油圧回路62を経由せず苗植付装置3の昇降シリンダ作動用に昇降油圧回路67に送られる。
昇降油圧回路67ではプライオリティバルブ78を流れる油量が図示の状態から増えると、バルブ78内のスプールが図面右側にシフトし、昇降レバー79を備えた昇降バルブ80に流入する。昇降バルブ80に流入した圧油は昇降レバー79によりスプール位置が変化して苗植付装置3側に送油されるかバルブ78側に還流される。
昇降バルブ80を通り下降規制レバー81を備えた下降規制バルブ84に流入した圧油は、バルブ84のスプールが図示の状態から左方向に移動すると、昇降シリンダ160を作動させる。
プライオリティバルブ78は2位置3ポートのパイロットバルブで、エンジン12の回転数が低くポンプ13の吐出量が少ないときは、図13に示す位置になり、全流量が昇降バルブ80の1ポートに供給される。逆に、エンジン12の回転数をある程度上昇させてポンプ13の吐出量が多くなる通常作業時は、スプールが図面右側にシフトし、昇降バルブ80の2ポートに分流して供給される。これにより、苗植付装置3の自動高さ制御における上昇時は、昇降バルブ80が図面右から2つめの位置に切り替わり、2ポートに分流したうちの1ポートからの油量で上昇作動させ、適当な上昇速度を得る。苗植付装置3の手動上昇時は、昇降バルブ80が図面右端の位置に切り替わり、分流した2ポートからの油量が合流してリフトシリンダー160へ供給され、上昇速度が速くなる。
このとき、昇降バルブ80の図面右端の位置においてスプールには絞り80aを有する戻り側油路が設けられているので、該絞り80a(戻り側油路)を経由してHST5への送油が途絶えることがない。尚、昇降バルブ80からの戻り油及び圧力制御バルブ96から逃げる油圧は、オイルフィルタ97を経由してHST5へ供給される構成となっている。
なお、下降規制バルブ84には一方向性弁84aがあるので、レバー81を操作しない限り昇降シリンダ160内のオイルが抜けないようになっている。
図15に示す本実施例の油圧回路は、パワステシリンダ59を作動させる操向油圧回路62と苗植付装置3の昇降シリンダ160の作動用油圧回路67及びHST5が直列に接続されて、また互いに近くに配置されているので油圧ポンプ13の吐出圧がこれらの油圧回路62、67、5が並列接続されている場合に比して吐出圧が少なくて済む。
図16と図17に操作駆動機構173の側面図と平面図を示すが、苗植付装置3の伝動は、前記エンジン12からPTO伝導軸167を介して行われ、このPTO伝導軸167の伝動を入切するPTOクラッチ170を介して行われる。前記HST5は、操縦席20の右側に設けられる変速レバー110によって変速操作される。この変速レバー110を中立位置に操作したときは、走行伝動停止状態として、変速レバー110を前側へ操作することによって前進高速状態とし、中立位置から後側へ操作することによって後進高速状態として、変速レバー110の傾斜角度に応じて前、後進速度を増減速することができる。
図19にPTOへの動力伝達経路を示し、図20に制御装置215の概略構成を示し、図16に操作駆動機構173の側面図を示す。図16に示すように前記リフトシリンダ160(図15)を伸縮する昇降バルブユニット67の昇降バルブ80と、PTOクラッチ170とが、電動モータまたはステッピングモータ等からなるアクチュエータ172によって、操作駆動機構173を介して連動される。このアクチュエータ172は、図18(図18(a)は正面図、図18(b)は側面図)に示す変速レバー110のグリップ部102に苗植付装置3の昇降を行う昇降スイッチ103や作業を行う作業スイッチ104等のON、OFF操作によってコントローラ215からの出力によって作動される。
図18に示すように、変速レバー110のグリップ部102に苗植付装置3の昇降スイッチ103と、作業伝動を行う作業スイッチ104とを設けたもので、車速変速から苗植付装置3の昇降と作業伝動に渡る一連の操作を、グリップ部102から把持手の持替えをなくして、又は、変速操作しながらの昇降操作や植付伝動操作を行って、速かな操作を行い操作性を高めることができる。
また、変速レバー110を操作することによってHST5を操作して作業機の車速を変更することができる。操縦者は、この変速レバー110のグリップ部102を把持した状態で、昇降スイッチ103の上昇スイッチ103U又は下降スイッチ103Dを操作することにより、アクチュエータ172を出力させて、操作駆動機構173を介して、昇降バルブ80を切替えてリフトシリンダ160を伸縮し、苗植付装置3をメインフレーム10に対して昇降させることができる。又、作業スイッチ104が操作されることにより、同アクチュエータ172を作動させて操作駆動機構173を介して、PTOクラッチ170が入り切り作動されて、この苗植付装置3を伝動することができる。前記作業スイッチ104は、昇降スイッチ103の下降スイッチ103Dと独立の構成とすることができるが、図例では、アクチュエータ172や操作駆動機構173を昇降バルブ80の連動と共用化する形態であるから、この作業スイッチ104をも下降スイッチ103Dと共用化することもできる。この場合は、前記センサーフロート165の上下による接地状態の検出によって、苗植付装置3が一定の作業位置に下降した状態のときに、PTOクラッチ170が入りに作動されて苗植作業を行いうる構成とする。
前記昇降スイッチ103は、押込毎に上昇と上昇停止とに切替える上昇ボタン156と、押込毎に下降と下降停止とに切替える下降ボタン157を有するもので、上昇ボタン156と下降ボタン157の押込毎に各々上昇とこの上昇停止、下降とこの下降停止に切替えるものであるから、これらの操作を的確にして容易化できる。又、上昇及び下降行程は時間的に長く維持できて、速かな上昇、下降を行わせることができる。ここにおいて、上昇スイッチ103Uは上昇ボタン156を押込操作してON作動され、下降スイッチ103Dは下降ボタン157を押込操作してON作動される。上昇ボタン156を押込操作する毎にアクチュエータ172や操作駆動機構173を介して昇降バルブ80を切替えてリフトシリンダ160を伸長させ、苗植付装置3を上昇させたり、この上昇を停止させるように切替えできる。この上昇操作時は昇降バルブ80は上昇位置に保持されて、苗植付装置3は継続的に上昇される。又、この下降ボタン157を押込操作する毎に下降スイッチ103DをON作動して、同様にして苗植付装置3の下降と、この下降停止とに切替える。この下降時は苗植付装置3が継続的に下降される。
また、前記下降ボタン157は、苗植付装置3の作業位置への下降によって作業伝動の入り切りを切替えることができるもので、前記のように下降ボタン157は、苗植付装置3を下降させることができるが、この苗植付装置3が作業位置に達したときは、この下降ボタン157の押込毎に苗植付装置3への作業伝動が入りと切りとに切替えられて、作業を行わせたり停止させることができる。苗植付装置3を下降させる同一下降ボタン157で作業伝動とこの伝動停止とに切替えできて、操作性を高めることができる。
さらに、前記上昇ボタン156と下降ボタン157との突出量を異にするように設定するもので、上昇ボタン156と下降ボタン157とのグリップ部102における突出量を異にしてボタン相互間の操作感覚を異にして、上昇ボタン156と下降ボタン157との区別性をよくして誤操作を少くすることができる。また、前記上昇ボタン156は、グリップ部102の先端側に位置させ、下降ボタン157はこの上昇ボタン156よりも下位に配置したもので、変速レバー110のグリップ部102の先端側に上昇ボタン156が設けられ、この下側に下降ボタン157が配置されるため、苗植付装置3の昇降方向と同側に対応させて、操作の選択が正確に行われ、誤操作を少くすることができる。
また、前記グリップ部102には、押込みによって下降し、押込解除で下降を停止する下げボタン158を有するもので、変速レバー110のグリップ部102には、前記下降ボタン157とは別に下降専用の下げボタン158を有することによって、畦際での作業開始の位置合せ等では、この下げボタン158の押し込みと押込解除とによって苗植付装置3の下降、停止の切替えを行わせることができ、微妙な位置合せを行わせ易くし、操作性を高めることができる。
前記下げボタン158は、上昇ボタン156及び下降ボタン157よりも後位に配置したもので、使用頻度の少い下げボタン158を、上昇ボタン156や下降ボタン157よりも後位に配置されるため、誤操作を少くすることができる。ここにおいて、前記各上昇ボタン156、下降ボタン157、及び下げボタン158は、グリップ部102の親指側に配置されるが、これとは反対の子指と薬指側に配置して、中指等で押操作できるように構成することもできる。又、これら上昇ボタン156と下降ボタン157は親指側に設け、下げボタン158を反対側に設けることもできる。又、各ボタン156、157、158の指先接触の感覚を異にするために、外形や接触面の凹凸形状を異にすることもできる。
図16(操作駆動機構173の側面図)、図17(操作駆動機構173の正面図)に示すようにアクチュエータ(モータ)172の電動によって操作駆動機構173であるピニオン190と噛合のラックギヤ191を、機体と一体の構成部材であるブラケット192に設けられる軸195回りに回動自在に軸支する。また、この軸195には、図17に示すように位置決めカム196が回動自在に設けられる。この位置決めカム196外周部には揺動アーム197のカムローラ198が摺接し嵌合されて、この位置決めカム196の回動位置を係止したり、回動自在の状態に係止解除することができる。この揺動アーム197は支軸199に支持され、ばね200でカムローラ198を位置決めカム196側へ弾発している。軸195には、クラッチカムアーム201が一体に設けられて、このクラッチカムアーム201によって苗植付装置3への伝動のPTOクラッチ170のカムを押圧して、PTOクラッチ170の入り切りを行わせることができる。また、アクチュエータ(モータ)172の電動によって作動する位置決めカム196に昇降バルブ80のスプールが連結され、前記昇降バルブ80のスプールを押圧して、リフトリンク160を中立位置から下げ位置や上げ位置へ切替えするように操作できる。
軸195と一体に設けられたアーム203と位置決めカム196と一体のアーム204との間に位置決め遊動機構219を構成するピン205とこれを嵌合する長穴206とが設けられる。ピン205をアーム204に固定し、長穴206をアーム203に形成している。軸195上のラックギヤ194と位置決めカム196との関係位置は、これらのアーム204、203間のピン205と長穴206とによって形成の遊動間隙を介して係合されるため、ラックギヤ191に対する位置決めカム196の回動位置を前後に移動することができ、位置決めカム196とカムローラ198との係合が一定の位置で係合されることとなる。このため、苗植付昇降レバー79の位置は、位置決めカム196およびカムローラ198によって定位置に係止されることとなる。
また、このとき位置決めカム196に作用するカムローラ198は、ばね200の弾発力で押圧されているため、一定位置までアクチュエータ(モータ)172で駆動される位置決めカム196は、ピン205の嵌合する長穴206のガタ分だけ先行して回動されるため、位置決めカム196が早く位置決めされて、より効果的にハンチングも防止できる。このような、アクチュエータ(モータ)172による操作機構の駆動は、コントローラ215からの出力によって行われる。
また、図20に示すように制御装置215の入力側には、操作スイッチや、センサスイッチ、制御プログラム等が入力される。操作スイッチとしては、前記昇降スイッチ103(図18)や、作業スイッチ104、下げスイッチ158、フィンガップレバー171の操作によるスイッチ208、エンジンスイッチ210等があり、センサスイッチによる場合としては、苗植付装置3が下降されて苗植作業位置にあることを検出するセンサフロート(センタフロート)165からなる接地センサ、苗植付装置3の昇降位置を検出するリフトリンクセンサ169、バックリフト入切レバーの入りにおける後退制御の後進位置センサ209入りの場合等がある。また、ラックギヤ191の回動位置を検出するアクチュエータセンサ211がブラケット192に取付けられている。該ラックギヤ191と一体に回動される伸縮自在のアーム213の先端が、アクチュエータセンサ211のセンサアーム214のピン溝に係合されて、ラックギヤ191と共にアーム213が回動されると、これに係合されるセンサアーム214が回動されて、アクチュエータセンサ211がこのラックギヤ191の回動角度を検出する。
左右の線引きマーカ223(図1)は、、苗植付装置3の伝動ケース162の左右両端部に起立・転倒可能に設けられ、図示しないスプリングにて転倒する側に付勢されている。
また、図21の平面図及び図22の正面図に線引きマーカの駆動装置232の構成を示すように苗植付部4の昇降動作に連動するマーカワイヤ231L、231Rが引かれると線引きマーカ223L、223Rが起立し、マーカワイヤ231L、231Rが戻されるとスプリングの張力で線引きマーカ223L、223Rが転倒する。線引きマーカ223L、223Rは、起立姿勢では圃場の表土部に線引きしない状態となり、転倒姿勢では圃場の表土部に線引きする状態となる。
次に、線引きマーカ223の作動機構について説明する。
図示しないが線引きマーカの駆動装置は、図1と図2に示すようにセンサフロート165とサイドフロート166に設けられた苗載置台163の図示しない支持部材に掛け渡されたプレートの中央部に設けられる。
マーカ駆動装置には支持プレート233の下側に支持されたモータ235と該モータ235の回転軸部に設けられたギア235aと噛合するギア236aを周辺部に備えた円板236が設けられている。該円板236の回転軸236bは該円板236と同じく支持プレート233の表面側にカム234の位置検出用のスイッチ237を作動するための突起239aを中心軸から90度毎の周縁部に設けたスイッチ板239及び支持プレート233を貫通して支持プレート233の反対側の表面側に設けたカム234及び該カム234と平行位置に設けたポテンショメータ検出ピン支持板238の回転軸を兼ねている。カム234の位置検出用のスイッチ237は突起付き円板239の90度の回転毎にスイッチがオンになるので、マーカ223の左出し、両出し、右出し、非作用の四状態の制御ができる。
カム234は一対のマーカ223R、223Lを駆動させるための一対のL字状アーム230R、230Lの基部側の端部に設けられた回転自在のコロ240R、240Lとそれらの側面同士が当接するように配置され、また、一対のL字状アーム230R、230Lは支持プレート233に設けられた回転軸230Ra、230Laを中心に回動自在に可能に支持されている。一対のL字状アーム230R、230Lの先端部には左右のマーカ駆動用のワイヤ231R、231Lが接続しており、一対のL字状アーム230R、230Lは支持プレート233に端部を支持されたバネ242R、242Lで常時、先端部が互い接近する側に付勢されている。前記一対のL字状アーム230R、230Lの先端部が互い接近する側に付勢されている位置にあるとマーカ223は起立状態にあり、圃場には線引きはされない。
一対のL字状アーム230R又は230Lがモータ235の回動により、カム234の大径部にコロ240R又は240Lが接触すると、一対のL字状アーム230R又は230Lの動きでワイヤ231R、231Lが緩められ、マーカ223R又は223Lが圃場の線引き位置に転倒して、線引きを行う。また、モータ235の回動により、カム234の小径部にコロ240R又は240Lが接触すると、一対のL字状アーム230R又は230Lの動きでワイヤ231R、231Lが引っ張られ、マーカ223R又は223Lが起立する。
ポテンショメータ検出ピン支持板238にはピン238aが固定されており、該ピン238aを挟む挟持具242の回転軸がポテンショメータ243の表面部に設けられており、ポテンショメータ検出ピン支持板238がモータ235の駆動力で回転すると、ピン挟持具242が回転して、その回転度合がポテンショメータ243で検出できる。ポテンショメータ243は支持プレート233上の支持台245に固定されている。
上記構成からなるマーカ駆動装置232はモータ235の回転でギア付き円板236が回転し、該円板236と一体的に回転するカム234の動きと共に当初は互いに接近した位置(マーカ起立位置)にある一対のL字状アーム230R、230Lが揺動してワイヤ231R、231Lを駆動させる。モータ235の回転が例えば図トで右回転だとすると、左マーカ用のL字状アーム230Lが揺動して左マーカ223Lを転倒させる。このときカム234の形状に基づき右マーカ用のL字状アーム230Rは初期位置を維持する。モータ235の回転で突起付き円板239の突起239aがスイッチ237に当たるとモータ235の回転が止まり、左右マーカはそれぞれの位置に保持されることになる。
モータ235の回転が前記説明と逆回転方向になると右マーカ用のL字状アーム230Rが左側(点線側)に揺動して右マーカ223Rが転倒して、左マーカ223Lは起立状態となる。
本発明は、乗用型田植機などの作業機に適用できる。
本発明の一実施例である8条植え乗用型田植機を示す全体側面図である。 図1に示す乗用型田植機の全体平面図である。 図1に示す乗用田植機の前輪部分の要部側面図(図3(a))と要部平面図(図3(b))である。 本発明の実施例の走行車体の側面図である。 本発明の実施例の走行車体の平面図である。 本発明の実施例の走行車体の背面図である。 図1に示す乗用型田植機の走行車両の伝動構成を示す概略平面図である。 図1に示す乗用型田植機の主クラッチ及び後輪ブレーキの操作構成を示す平面図である。 図1に示す乗用型田植機の左右前輪の操向構成を示す斜視図である。 図1に示す乗用型田植機の油圧式変速装置の操作構成を示す斜視図である。 図1に示す乗用型田植機の油圧式変速装置のトラニオン軸のモータによる作動機構図(図11(a)は平面図、図11(b)は側面図)である。 図1に示す乗用型田植機のハンドルポスト部分の作動部材の連携を示す正面図である。 図1に示す乗用型田植機のハンドルポスト部分の作動部材の連携を示す斜視図である。 図1に示す乗用型田植機の変速レバーのレバーガイドの平面図である。 図1の農苗植付装置の油圧回路図である。 図1に示す乗用型田植機の操作駆動機構部の側面図である。 図1に示す乗用型田植機の操作駆動機構部の平面図である。 図1に示す乗用型田植機の変速レバーに設けたスイッチを示す図である。 図1に示す乗用型田植機の車輪とPTOへの動力伝達経路図である。 図1に示す乗用型田植機の一部の制御回路構成図である。 本発明の実施の形態のマーカ駆動装置の平面図である。 本発明の実施の形態のマーカ駆動装置の正面図である。
符号の説明
1 走行車両 2 昇降用リンク装置
2a、2b 平行リンク部材 3 苗植付装置
4 施肥装置 5 HST
6 前輪 7 後輪
8 上部連結プレート 9 フロアフレーム
10 メインフレーム 11 ミッションケース
12 エンジン 13 油圧ポンプ
14 ステアリングポスト 15 昇降リンク基部フレーム
16 ステアリングハンドル 17 操作パネル
18 連結フレーム 19 ステップフロア
20 操縦席 21 エアクリーナ
22 前輪支持ケース 23 ローリング杆
24 後輪支持ケース 25 ローリング軸
26 支持フレーム 27 後輪ローリングフレーム
28 補助ステップステー 29 燃料タンク
30 燃料タンク取付フレーム 31、33 ベルト
32 カウンタ軸 34 ミッション入力軸
35 入力軸 36 出力軸
37 立設フレーム 38 リヤステップフレーム
39 連結プレート 40 ケーシング
41 渡し部材 42 前輪アクスル
43 メインクラッチ 44 ラジエータ
45 バッテリ 46 施肥タンク
47 フランジ 48 繰出装置
49 前輪アクスル固定部 50 スポーク
51 ホイルキャップ 55 バンパフレーム
59 パワステシリンダ 62 操向バルブユニット
67 昇降バルブユニット 68 方向制御バルブ
75 圧力制御バルブ 78 プライオリティバルブ
79 昇降レバー 80 昇降バルブ
81 下降規制レバー 84 下降規制バルブ
85 シフタ 85J 左右シフタ
86I 左右クラッチ操作アーム 86J 左右ブレーキ操作アーム
96 圧力制御バルブ 97 オイルフィルタ
98 レバーガイド 99 エンジンカバー
102 グリップ部 103 昇降スイッチ
104 作業スイッチ 105 エンジンマウントステー
106 エンジンベース 107 エンジンマウントゴム
108 ミッション取付フランジ 110 変速レバー
111 軸 112 操作レバー基部
112a ピン 113 軸
114 ロッド 115 位置決め軸
116 アーム 117 カム板
117F、117N、117R 円弧溝
118 バネ 119 ポジションローラ
120 HST操作アーム 121 トラニオン軸
122 トラニオン操作アーム 123 ロッド
124 トラニオン軸駆動アーム 125 モータ
126 トラニオン軸駆動アーム基板
127 畦クラッチレバー 128 歯車
130 スロットルレバー 131 操作ワイヤー
132 係合部材 133 アーム
134 ワイヤ 135 アクセル連動アーム
135a フック部 140 ペダル
140a ボス部 140b 割ピン
142 回動支軸 143 左右ブレーキ作動アーム
144 作動ロッド 144a 長孔
145 カウンタ軸 146 L字状アーム
147 連結ロッド 148 アーム
148a メインクラッチ作動カムローラ
149 クラッチカム 150 作動ロッド
151 クラッチシフタ 152 アーム
153 施肥ホース 154 ガイド
156 上昇ボタン 157 下降ボタン
158 下げボタン 159 作溝体
160 油圧シリンダー 162 植付伝動ケース
163 苗載台 164 苗植付け具
165 センサフロート 166 サイドフロート
167 PTO伝動軸 168 施肥駆動ケース
169 昇降リンクセンサ 169a リンク
170 PTOクラッチ 171 フィンガーレバー
172 アクチュエータ 173 操作駆動機構
174 出力軸 175 ピットマンアーム
176 左右ロッド 177 作動ローラ
178 切欠き部 179 従動体
180 左右ロッド 182 左右センサ押片
183 オートリフトスイッチ 190 ピニオン
191 ラックギヤ 192 ブラケット
194 ラックギヤ 195 軸
196 位置決めカム 197 揺動アーム
198 カムローラ 199 支軸
200 バネ 201 アーム
202 バルブアーム 203、204 アーム
205 ピン 206 長穴
207 迎い角センサ 208 フィンガップレバースイッチ
209 後進位置センサ 210 エンジンスイッチ
219 遊動機構 211 アクチュエータセンサ
213 アーム 214 センサアーム
215 制御装置 223 線引きマーカ
230 L字状アーム 230Ra、230La 回転軸
231 マーカワイヤ 232 線引きマーカ駆動装置
233 支持プレート 234 カム
235 モータ 235a、236a ギヤ
236 円板 236b 回転軸
237 スイッチ
238 ポテンショメータ検出ピン支持板
238a ピン 239 突起付円板
239a 突起 240 コロ
242 挟持具 243 ポテンショメータ
245 支持台 252 バネ

Claims (2)

  1. エンジン(12)の動力が油圧式変速装置(5)からミッションケース(11)の入力軸(34)に伝達される走行車両(1)に作業装置(3)を装着した作業機において、
    走行車両(1)に設けたメインフレーム(10)の前部にミッションケース(11)を固定し、ミッションケース(11)の後方のメインフレーム(10)上にエンジン(12)を搭載し、
    油圧式変速装置(5)のケース本体の中央に対して後方部位に偏位した位置に油圧式変速装置(5)のケース本体から突出させたトラニオン軸(121)を配置し、
    該トラニオン軸(121)が突出した油圧式変速装置(5)のケース本体の上方部の中央側にトラニオン軸(121)と一体のトラニオン軸駆動アーム(124)を配置し、
    トラニオン軸(121)が突出した油圧式変速装置(5)のケース本体に隣接した位置にトラニオン軸駆動用のアクチュエータ(125)を配置し、
    トラニオン軸駆動アーム(124)に設けた扇形歯車部分はアクチュエータ(125)の回転軸に固着した歯車(128)と噛合し、アクチュエータ(125)を油圧式変速装置(5)に設けた油圧式変速装置アーム基板(126)の下であって、油圧式変速装置(5)の前方で、油圧式変速装置(5)とミッションケース(11)との間の空間に配置し
    前記メインフレーム(10)の後端部に支持フレーム(26)を接続し、
    該支持フレーム(26)により支持される昇降リンク基部フレーム(15)を立設し、
    メインフレーム(10)より上位に設けたステップフロア(19)の底面を受けるために設けたフロアフレーム(9)の後部を走行車体側面視で下方へ屈曲させ、メインフレーム(10)の近くで昇降リンク基部フレーム(15)に接続した連結フレーム(18)を設け、
    ミッションケース(11)とメインフレーム(10)との接続部とフロアフレーム(9)の間を接続する連結プレート(39)を設け、
    エンジン(12)を取り付けるエンジンマウントステー(105)を連結プレート(39)と共にミッション取付フランジ(108)部分によりメインフレーム(10)と一体化する
    ことを特徴とする作業機。
  2. フロアフレーム(9)と該フロアフレーム(9)に取り付けた燃料タンク取付フレーム(30)と補助ステップステー(28)に左右一対の燃料タンク(29)を取り付け、燃料タンク(29)の燃料供給口をエンジン排気部のマフラーと反対側の燃料タンク(29)に配置したことを特徴とする請求項1記載の作業機。
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