JP2003235328A - コンバイン - Google Patents

コンバイン

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JP2003235328A JP2002040617A JP2002040617A JP2003235328A JP 2003235328 A JP2003235328 A JP 2003235328A JP 2002040617 A JP2002040617 A JP 2002040617A JP 2002040617 A JP2002040617 A JP 2002040617A JP 2003235328 A JP2003235328 A JP 2003235328A
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Masahiko Matsukawa
雅彦 松川
Takashi Kadowaki
隆志 門脇
Masahiro Nishigori
将浩 錦織
Toshiyuki Ishibashi
俊之 石橋
Tatsuya Yamazaki
達也 山崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電源を投入したとき、前処理部や脱穀部の穀
稈搬送装置が、常に低速側から目標速度に移行するよう
にしたコンバインを提供する。 【解決手段】 コンバインの電源投入時、扱ぎ深さ搬送
装置45の搬送チェーン46や前処理部9の搬送ベルト
52、脱穀部10のフィードチェーン31を駆動する前
処理用HST35の駆動モータ37を、該前処理用HS
T35の出力が停止状態となるように減速方向に駆動さ
せる。前処理部9で穀稈を搬送する前処理搬送装置(搬
送チェーン46、搬送ベルト52)や、脱穀部10で穀
稈を搬送するフィードチェーン31が、常に低速で回転
を開始して目標の回転数まで増速することになり、作業
の安全性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無段変速機を介し
て穀稈搬送装置を無段変速駆動するようにしたコンバイ
ンに関する。
【0002】
【従来の技術】機体の走行速度やエンジンの出力回転に
連動させる形で、前処理部や脱穀部の穀稈搬送装置を駆
動制御するようにしたコンバインが提案されている。こ
のようなコンバインでは、刈取り作業を行なう通常の運
転状態でコンバインの走行を停止させると、前処理部や
脱穀部の穀稈搬送装置を駆動する無段変速機の出力回転
も停止状態になる。従って、コンバインを停止させた
後、電源を遮断した場合には、改めてコンバインに電源
を投入したとき、前処理部や脱穀部の穀稈搬送装置は、
停止状態で駆動が開始され、目標速度まで増速される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】運転者によっては、運
転中に、何らかの原因で、コンバインが高速走行中にも
拘わらず、電源を遮断してコンバインを急停止させるこ
とがある。すると、前処理部や脱穀部の穀稈搬送装置
は、高速駆動されていた状態で停止することになるた
め、再びコンバインに電源を投入したとき、突然、前処
理部や脱穀部の穀稈搬送装置が高速で駆動されることに
なり、特に手扱ぎ作業等を行なう際には、極めて危険で
ある。
【0004】上記の事情に鑑み、本発明は、高速走行中
に電源を遮断してコンバインを停止させた場合でも、電
源投入時、前処理部や脱穀部の穀稈搬送装置が、低速側
から目標速度に移行するようにしたコンバインを提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
無段変速機(35)を介して穀稈搬送装置(31、4
6、52)を無段変速駆動するようにしたコンバイン
(1)であって、前記無段変速機(35)は、該無段変
速機(35)の出力回転を操作する変速操作手段(3
7)を備え、コンバイン(1)の電源投入時、前記変速
操作手段(37)を、前記無段変速機(35)の出力回
転が停止状態となるように減速方向に駆動させる制御手
段(60)を、設けたことを特徴とするコンバインにあ
る。
【0006】請求項2に係る発明は、前記穀稈搬送装置
(31、46、52)が、前処理部(9)における穀稈
搬送装置(46、52)である、ことを特徴とする請求
項1記載のコンバインにある。
【0007】請求項3に係る発明は、前記無段変速機
(35)が、静油圧変速機であり、前記変速操作手段
(37)が、電動モータであって、前記制御手段(6
0)が、前記電動モータ(37)を、前記電源投入時か
ら一定時間、前記静油圧変速機(35)のトラニオン軸
(35a)を前記減速方向に駆動させる、ことを特徴と
する請求項1記載のコンバインにある。
【0008】なお、括弧内の符号等は、図面と対照する
ためのものであり、これは、発明の理解を容易にするた
めの便宜的なものであり、特許請求の範囲に何等影響を
及ぼすものではない。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0010】図1ないし図6は、本発明の実施の形態を
示すもので、図1は、本発明を適用するコンバインの一
例を示す側面図、図2は、図1に示すコンバインの駆動
系統を示す駆動系統図、図3は、図2における前処理用
HSTと駆動モータの関係を示す側面図、図4は、図1
に示すコンバインの制御系統を示すブロック線図、図5
は、図4に示す制御系統で行なわれる制御の過程を示す
フローチャート、図6は、図4に示す制御系統で行なわ
れる制御のタイムチャートである。
【0011】図1において、穀稈の刈取り、脱穀を行な
うコンバイン1は、左右一対のクローラ走行装置2、2
により支持された機体3を有している。該機体3の前部
(図1の右側)左右いずれかの側には、運転席5が配置
され、その後にはエンジン6が配置されている。さら
に、該エンジン6の後(図1の左側)には、穀粒タンク
7が配置されている。
【0012】また、前記機体3の先端には、穀稈を刈取
り、搬送する前処理部9(刈取り装置)が配置されてい
る。該機体3の前記運転席5が配置されていない側に
は、該前処理部9から送り込まれた穀稈の脱穀を行なう
脱穀部10が配置され、その後部には、穀粒が脱穀され
た稈を排出する排出部11が配置されている。
【0013】前記運転席5には、前記コンバイン1の前
進、後進とその走行速度を操作する主変速レバー12
と、該コンバイン1の走行速度を操作する副変速レバ
(図示せず)と、該コンバイン1の旋回操作と、前記前
処理部9の昇降を操作するマルチステアリングレバー1
3と、該前処理部9と前記脱穀部10への動力の伝達、
遮断を行う作業機クラッチレバー26(図2参照)と、
該前処理部9への動力の伝達、遮断を行なう刈取りクラ
ッチレバー15等のほか、該コンバイン1の操作に必要
な各種のスイッチ類(図示せず)が配置されている。
【0014】前記エンジン6(E/G)を動力源とする
前記コンバイン1の駆動系統は、図2に示すように構成
されている。該コンバイン1の走行駆動系を構成するト
ランスミッション16(T/M)には、主変速機を構成
する走行駆動用無段変速機17(静油圧変速機、以下、
走行用HSTという)と、副変速機19と、歯車列20
が配置され、前記クローラ走行装置2、2を駆動する。
該副変速機19の出力軸には、T/M回転センサ21が
接続され、該副変速機19の出力軸の出力回転を、該ト
ランスミッション16の出力回転として検出するように
なっている。
【0015】前記エンジン6から前記トランスミッショ
ン16(前記走行用HST17)への動力の伝達は、該
エンジン6の出力軸6aに固定されたプーリ6bと、該
走行用HST17の入力軸17aに固定されたプーリ1
7bとの間に掛け渡されたベルト22で行なわれる。な
お、該走行用HST17の出力回転は、該走行用HST
17の出力軸17cに固定された歯車17dを介して前
記副変速機19に伝達される。
【0016】前記前処理部9と前記脱穀部10を駆動す
る駆動軸23は、前記コンバイン1の所定の位置に回転
自在に支持されている。前記エンジン6から該駆動軸2
3への動力の伝達は、該エンジン6の出力軸6aに固定
されたプーリ6cと、該駆動軸23に固定されたプーリ
23aとの間に掛け渡されたベルト25で行なわれる。
該ベルト25には、テンションクラッチで構成され、前
記作業機クラッチレバー26で操作される作業機クラッ
チ27が配置され、該作業機クラッチレバー26の操作
により、該エンジン6と該駆動軸23との間の動力の伝
達、遮断を行なうようになっている。
【0017】中間軸29は、前記コンバイン1の所定の
位置に回転自在に支持されている。前記駆動軸23から
該中間軸29への動力の伝達は、該駆動軸23に固定さ
れた傘歯車23bと、該傘歯車23bと噛合うように該
中間軸29に固定された傘歯車29aとによって行なわ
れる。
【0018】前記脱穀部10は、前記機体3の所定の位
置に回転自在に支持され、穀稈の脱穀を行う扱ぎ胴30
と、該機体3に該扱ぎ胴30に沿って移動自在に配置さ
れ、穀稈の搬送を行なうフィードチェーン31を備えて
いる。前記中間軸29から該扱ぎ胴30への動力の伝達
は、該中間軸29に固定されたプーリ29bと、該扱ぎ
胴30の入力軸30aの一端に固定されたプーリ30b
との間に掛け渡されたベルト32で行なわれる。従っ
て、前記作業機クラッチ27が動力の伝達(接続)状態
にあるとき、該扱ぎ胴30は回転駆動される。
【0019】前処理用変速機33は、前処理駆動用無段
変速機35(静油圧変速機、以下、前処理用HSTとい
う)を備えている。前記駆動軸23から該前処理用変速
機33への動力の伝達は、該駆動軸23に固定されたプ
ーリ23cと、該前処理用変速機33の入力軸33a
(該前処理用HST35の入力軸)に固定されたプーリ
33bとの間に掛け渡されたベルト36によって行なわ
れる。
【0020】前記前処理用HST35は、駆動モータ3
7を備え、該駆動モータ37によりその出力回転が制御
されるように構成されており、前記前処理用変速機33
の出力軸33cを、前記トランスミッション16の出力
回転に比例させて回転させるT/M比例モード又は、前
記エンジン6の出力回転に比例させて回転させるE/G
比例モードで回転させ、前記前処理部9と前記脱穀部1
0のフィードチェーン31を駆動する。該前処理用変速
機の出力軸33cには、HTS回転センサ39が接続さ
れ、該出力軸33cの出力回転を、該前処理用変速機3
3の出力回転として検出するようになっている。
【0021】前処理駆動軸40は、前記コンバイン1の
所定の位置に回転自在に支持されている。前記前処理用
変速機33から該前処理駆動軸40への動力の伝達は、
該前処理用変速機33の出力軸33cに固定されたプー
リ33dと、該前処理駆動軸40に固定されたプーリ4
0aの間に掛け渡されたベルト41によって行なわれ
る。該ベルト41には、テンションクラッチで構成さ
れ、前記刈取りクラッチレバー15で操作される刈取り
クラッチ42が配置され、該刈取りクラッチレバー15
の操作により、該前処理用変速機33と該前処理駆動軸
40との間の動力の伝達、遮断を行なうようになってい
る。
【0022】中間軸43は、前記コンバイン1の所定の
位置に回転自在に支持されている。前記前処理駆動軸4
0から該中間軸43への動力の伝達は、該前処理駆動軸
40に固定された傘歯車40bと、該傘歯車40bと噛
合うように該中間軸43に固定された傘歯車43aとに
よって行なわれる。
【0023】刈取られた穀稈を前記フィードチェーン3
1まで搬送する扱ぎ深さ搬送装置45は、前記機体3の
所定の位置に配置されている。該扱ぎ深さ搬送装置45
は、穀稈の株元を搬送するチェーンと、穀稈の穂先部を
搬送するチェーンとで構成される搬送チェーン46を備
えている。該搬送チェーン46は、前記中間軸43に固
定されたスプロケット43bに掛け渡され、該前処理駆
動軸40の回転により駆動される。なお、該搬送チェー
ン46の穀稈の搬送経路に沿って、扱ぎ深さメインセン
サ47が配置され、搬送チェーン46で搬送される穀稈
の有無を検出するようになっている。
【0024】伝動軸49は、前記コンバイン1の所定の
位置に回転自在に支持されている。前記前処理駆動軸4
0から該伝動軸49への動力の伝達は、該前処理駆動軸
40に固定された傘歯車40cと、該傘歯車40cと噛
合うように該伝動軸49に固定された傘歯車49aとに
よって行なわれる。該伝動軸49は、刈刃50を駆動す
ると共に、該伝動軸49に固定された歯車49bと、該
歯車49bと噛合う歯車52aと、該歯車52aと噛合
う歯車52bを介して、掻き込み装置51の搬送ベルト
52を駆動する。
【0025】駆動軸53は、前記コンバイン1の所定の
位置に回転自在に支持されている。前記前処理用変速機
33から該駆動軸53への動力の伝達は、該前処理用変
速機33の出力軸33cに固定された歯車33eに噛合
い該前処理用変速機33の中間軸33fに回転自在に支
持された歯車33gと一体に固定されたスプロケット3
3hと、該駆動軸53に固定されたスプロケット53a
との間に掛け渡されたチェーン55によって行なわれ
る。そして、該駆動軸53に固定されたスプロケット5
3bにより前記フィードチェーン31が駆動される。
【0026】前記前処理用HST35と前記駆動モータ
37は、図3に示すように配置されている。前記前処理
用変速機33のギヤケース33jに取付けられた前記前
処理用HST35のトラニオン軸35aには、扇形の歯
車35bが固定され、該歯車33bには、ピン35cが
突設されている。なお、該前処理用HST35の前記入
力軸33aには、送風用のファン57が固定され、該前
処理用HST35の冷却を行なうようになっている。
【0027】減速側のリミットスイッチ55と、増速側
のリミットスイッチ56は、それぞれ、前記歯車35b
の揺動によって移動する前記ピン35cの移動経路に位
置し、該歯車35bの揺動端を検出するように配置され
ている。また、前記駆動モータ37は、前記歯車35b
に近接した位置に配置され、その出力軸37aには、該
歯車35bと噛合う歯車37bが固定されている。
【0028】従って、前記駆動モータ37を駆動して前
記歯車37bを回転させると、該歯車37bと噛合う前
記歯車35bが回動し、前記トラニオン軸35aを回転
させて、前記前処理用HST35の出力回転を制御する
ことができる。そして、該前処理用HST35の出力回
転を制御することにより、前記前処理用変速機33の前
記出力軸33cの出力回転を制御することができる。な
お、該駆動モータ37は、前記ピン35cを前記リミッ
トスイッチ55、56の何れかが検出した場合には、そ
の駆動が停止される。例えば、減速側の該リミットスイ
ッチ55が該ピン35cを検出したとき、該前処理用H
ST35の出力回転は「0」になる。
【0029】このような構成の前記コンバイン1の制御
装置は、図4に示すように構成されている。制御装置6
0は、入力インターフェース61と、マイコン62と、
出力インターフェース63を備え、前記コンバイン1の
メインスイッチ65に接続されている。
【0030】前記入力インターフェース61には、前記
減速側のリミットスイッチ55、前記増速側のリミット
スイッチ56、前記作業機クラッチレバー26の操作位
置(前記作業機クラッチ27の接続、遮断)を検出する
作業機クラッチスイッチ66、前記コンバイン1の停止
時もしくは前処理部9の上昇による前処理部の停止時
に、前処理部9を強制的に作動させ、刈取った穀稈を所
定の位置まで搬送させる強制掻き込みスイッチ67、穀
稈の状況によって前記副変速機19で選択される速度
(倒伏、標準、走行)を検出する倒伏スイッチ69、前
記T/M回転センサ21、前記HST回転センサ39等
が接続されている。
【0031】また、該入力インターフェース61には、
前記前処理部9の昇降方向の位置を検出するリフトポテ
ンショメータ70、前記扱ぎ深さメインセンサ47、前
記刈取りクラッチレバー15の操作位置(前記刈取りク
ラッチ42の接続、遮断)を検出する刈取りクラッチス
イッチ71と、前記前処理部9が予め設定された高さよ
り上昇した場合、該前処理部9の駆動を停止させる機能
の有効、無効を選択するリフトシャットスイッチ72
と、該前処理部9を上昇させるリフト上昇スイッチ73
と、前記エンジン6の出力回転を検出するエンジン回転
センサ75などが接続されている。
【0032】前記出力インターフェース63には、前記
前処理用HST35の前記駆動モータ37を駆動する駆
動回路80が接続されている。また、該出力インターフ
ェース63には、ホーン76、手扱ぎランプ77、E/
Gストップソレノイド79等が接続されている。
【0033】このような構成のコンバイン1は、コンバ
イン1を圃場にいれた後、作業機クラッチ27、刈取り
クラッチ42を入れ、前処理部9と脱穀部10を駆動し
た状態で、その走行方向を穀稈の配列方向に向けて前進
させる。すると、先ず、前処理部9のデバイダが穀稈の
配列内に分け入り穀稈を分草する。デバイダで分草され
た穀稈は、引起し装置により搬送され、刈刃50で株元
が切断され刈取られる。
【0034】刈取られた穀稈は、掻き込み装置51によ
り掻き込まれて、搬送ベルト52で扱ぎ深さ搬送装置4
5まで搬送され、扱ぎ深さ搬送装置45に受け渡され
る。扱ぎ深さ搬送装置45に渡された穀稈は、扱ぎ深さ
搬送装置45で搬送される間に、扱ぎ深さメインセンサ
47で検出されると共に、株元・穂先センサ(図示せ
ず)で、その穂先位置が検出される。そして、その検出
結果に基づいて、扱ぎ深さ搬送装置45が揺動して、穀
稈の穂先位置が脱穀部10の適正位置を通過するように
穀稈をフィードチェーン31に受け渡す。
【0035】フィードチェーン31に受け渡された穀稈
は、その穂先が扱ぎ胴30と接触するように搬送され脱
穀される。穀粒が脱穀され、フィードチェーン31の終
端まで搬送された稈は、排出部11に受け渡されてコン
バイン1の後部から排出される。一方、穀稈から脱穀さ
れた稈枝混じりの穀粒は、選別部(図示せず)を通して
選別され、穀粒タンク7に一時貯蔵される。
【0036】このようなコンバイン1の制御装置60に
おける電源投入時の制御について、図5に示すフローチ
ャート及び図6に示すタイミングチャートにより説明す
る。なお、以下の説明においては、コンバイン1の電源
を遮断したとき、初回フラグに「0」をセットするもの
とする。
【0037】コンバイン1の電源が投入されたとき、制
御装置60は、初回フラグを判定する(図5のステップ
S1、以下、単にステップS○という)。ステップS1
において、初回フラグが「0」の場合、初回フラグに
「1」をセットする(ステップS2)。なお、通常の刈
取り作業時において、電源を遮断しないで行なうコンバ
イン1の停止、発進の際には、初回フラグが既に「1」
にセットされた状態になっている。
【0038】前記制御装置60は、前記ステップS2に
おいて、初回フラグ「1」をセットした場合、マイコン
62内の初回減速出力タイマ(図示せず)に、図6に示
すように、マイコン62の起動と略同時に、時刻t1で
前記駆動モータ37を駆動して前記前処理用HST35
の出力回転を停止状態にするために必要な時間tsをセ
ットする(ステップS3)。この時間tsは、図3に示
す、駆動モータ37の駆動により歯車35bが揺動し、
ピン35cが一方のリミットスイッチ55(又は56)
から他方のリミットスイッチ56(又は55)まで移動
するのに必要な時間より長い時間とする。同時に、時間
tsの減算を開始する。また、駆動モータ制御手段80
を、駆動モータ37を減速方向に回転させるようにセッ
トする(ステップS4)。
【0039】前記ステップS1で初回フラグが「1」の
場合、また、前記ステップS2で初回フラグに「1」を
セットした場合、前記ステップS3で初回減速出力タイ
マにセットされた時間tsの残り時間の有無を判定する
(ステップS5)。なお、通常の刈取り作業時におい
て、電源を遮断しないで行なうコンバイン1の停止、発
進の際には、初回減速出力タイマには時間tsが設定さ
れないので、初回減速出力タイマに設定された時間ts
が経過したものと判定される。
【0040】そして、初回減速出力タイマに設定された
時間tsが経過していた場合(通常の作業状態に移行し
ている場合)、副変速機19により選択された車速の制
御モード(倒伏、標準、走行)を判定する(ステップS
6)。また、前処理部9の駆動条件(刈取りクラッチス
イッチ71のON、OFF)を判定する(ステップS
7)。また、コンバイン1の車速に連動させて前処理部
9を駆動するため、前処理用HST35の出力回転の目
標値を算出する(ステップS8)。さらに、作業機クラ
ッチスイッチ66、刈取りクラッチスイッチ71を確認
して、作業機クラッチ27、刈取りクラッチ42をセッ
トし出力モードを制御する(ステップS9)。即ち、コ
ンバイン1が、通常の作業状態にある場合には、前処理
用HST35の出力をコンバイン1の車速又はエンジン
6の出力回転に連動するように制御する。
【0041】前記ステップS5で初期減速出力タイマに
設定された時間tsが経過していない場合(コンバイン
1の電源投入時)、マイコン62の起動と略同時に初回
減速出力を駆動回路80に与え、駆動モータ37を前処
理用HST35の減速方向に駆動させる。そして、図6
に示すように、時刻t2で、減速側のリミットスイッチ
55がONしたとき、制御装置60は、該リミットスイ
ッチ55のON信号の立上りを検出して、駆動モータ3
7の駆動を停止させる(ステップS10)。
【0042】このとき、前処理用HST35のトラニオ
ン軸35aが、前処理用HST35の出力回転が「0」
になる位置よりさらにマイナス側に回転しても、前処理
用HST35の出力が反転することはない。また、リミ
ットスイッチ55がONすると、制御装置60は、前記
時間tsが経過していなくても、駆動モータ37の駆動
を停止させる。
【0043】このようにして、前処理用HST35の出
力回転が停止した状態から、改めてコンバイン1の走行
速度又はエンジン6の出力回転に連動するように、前処
理用HST35の出力回転を、目標値に向けて増速制御
する。即ち、フィードチェーン31、搬送チェーン4
6、搬送ベルト52等の穀稈搬送装置は、常に停止状態
から目標速度に近づくように駆動されるので、コンバイ
ン1が電源の遮断により停止した状態で、改めて、コン
バイン1に電源が投入されても、穀稈搬送装置が高速で
駆動されることはない。従って、作業の安全を確保する
ことができる。また、停止状態から目標速度に向けて駆
動するので、目標速度に対する穀稈搬送装置の速度制御
を、より正確に行なうことができる。
【0044】なお、上記の実施の形態においては、前記
無段変速機を介して駆動される前記穀稈搬送装置とし
て、扱ぎ深さ搬送装置45の搬送チェーン46と、前処
理部9の搬送ベルト52と、脱穀部10のフィードチェ
ーン31とを、同じ前処理用HST35を介して駆動す
る場合について例示したが、これら搬送チェーン46及
び搬送ベルト52と、脱穀部10のフィードチェーン3
1をそれぞれ異なる無段変速機を介して駆動させるよう
にしてもよい。
【0045】また、無段変速機として静油圧変速機であ
る前処理用HST35、変速操作手段として電動モータ
である駆動モータ37を使用した場合について説明した
が、無段変速機は静油圧変速機に限らず、無段変速し得
るものであればベルト駆動のものであってもよい。ま
た、変速操作手段も電動モータに限らず、他の駆動手段
であってもよい。
【0046】
【発明の効果】請求項1に係る発明によると、コンバイ
ンの電源投入時、穀稈搬送用の無段変速機の変速操作手
段を、該無段変速機の出力が停止状態となるように減速
方向に駆動させるので、前処理部で穀稈を搬送する前処
理搬送装置や、脱穀部で穀稈を搬送するフィードチェー
ンが、常に低速で回転を開始して目標の回転数まで増速
することになり、作業の安全性を向上させることができ
る。
【0047】請求項2に係る発明によると、前処理部に
おける穀稈のこぼれや、詰まりを防止して、安定した刈
取り作業を行なうことができる。
【0048】請求項3に係る発明によると、無段変速機
を静油圧変速機で構成し、該静油圧変速機の変速操作手
段を電動モータで構成し、制御手段が、該電動モータ
を、電源投入時から一定時間、該静油圧変速機のトラニ
オン軸を減速側に駆動させるようにしたので、電源投入
時の制御を簡素化し、安定した制御を行なうことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するコンバインの一例を示す側面
図。
【図2】図1に示すコンバインの駆動系統を示す駆動系
統図。
【図3】図2における前処理用HSTと駆動モータの関
係を示す側面図。
【図4】図1に示すコンバインの制御系統を示すブロッ
ク線図。
【図5】図4に示す制御系統で行なわれる制御の過程を
示すフローチャート。
【図6】図4に示す制御系統で行なわれる制御のタイム
チャート。
【符号の説明】
1…コンバイン 9…前処理部 31…穀稈搬送装置(フィードチェーン) 35…無段変速機(前処理用HST) 35a…トラニオン軸 37…変速操作手段(駆動モータ) 46…穀稈搬送装置(搬送チェーン) 52…穀稈搬送装置(搬送ベルト) 60…制御手段(制御装置)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 門脇 隆志 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地 1 三菱農機株式会社内 (72)発明者 錦織 将浩 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地 1 三菱農機株式会社内 (72)発明者 石橋 俊之 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地 1 三菱農機株式会社内 (72)発明者 山崎 達也 島根県八束郡東出雲町大字揖屋町667番地 1 三菱農機株式会社内 Fターム(参考) 2B076 AA03 DA05 DA08 DA15 DB04 DB06 DB08 DD02 EA01 EB03 EB05 EC23 ED06 ED09 2B084 AA01 BH02 BH13

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無段変速機を介して穀稈搬送装置を無段
    変速駆動するようにしたコンバインであって、 前記無段変速機は、該無段変速機の出力回転を操作する
    変速操作手段を備え、 コンバインの電源投入時、前記変速操作手段を、前記無
    段変速機の出力回転が停止状態となるように減速方向に
    駆動させる制御手段を、設けたことを特徴とするコンバ
    イン。
  2. 【請求項2】 前記穀稈搬送装置が、前処理部における
    穀稈搬送装置である、ことを特徴とする請求項1記載の
    コンバイン。
  3. 【請求項3】 前記無段変速機が、静油圧変速機であ
    り、 前記変速操作手段が、電動モータであって、 前記制御手段が、前記電動モータを、前記電源投入時か
    ら一定時間、前記静油圧変速機のトラニオン軸を前記減
    速方向に駆動させる、ことを特徴とする請求項1記載の
    コンバイン。
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