JP2001148381A - 絶縁膜の形成方法及びその装置 - Google Patents

絶縁膜の形成方法及びその装置

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JP2001148381A JP2000271569A JP2000271569A JP2001148381A JP 2001148381 A JP2001148381 A JP 2001148381A JP 2000271569 A JP2000271569 A JP 2000271569A JP 2000271569 A JP2000271569 A JP 2000271569A JP 2001148381 A JP2001148381 A JP 2001148381A
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吉秀 多田
Masayuki Imai
正幸 今井
Asami Suemura
麻美 末村
Shingo Hishiya
晋吾 菱屋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シリコン層を酸化処理して絶縁膜を得るにあ
たって、絶縁膜の熱履歴の累積を抑え、良好な電気的特
性を得ること。 【解決手段】 シリコン層を備えたウエハを縦型熱処理
炉内に搬入し、例えば850℃の処理雰囲気を形成する
と共に、水蒸気を用いたいわゆるウェット酸化によりシ
リコン酸化膜を形成する。次いで当該熱処理炉内にウエ
ハを置いたまま例えば850℃の処理雰囲気下で一酸化
二窒素ガスを供給しながら所定時間熱処理(アニール処
理)を行う。ウェット酸化処理により絶縁膜中に水素が
取り込まれ、また一酸化二窒素を用いたことにより窒素
が取り込まれ、これら水素及び窒素によってシリコン層
とシリコン酸化膜との界面のダングリングボンドが終端
し、電気的特性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、絶縁膜を形成する方法及び装置
に関する。
【0002】
【発明の属する技術分野】半導体デバイスの微細化に伴
い、それに用いられる絶縁膜例えばMOSFETのゲー
ト酸化膜等は薄膜化する傾向にある。一般にシリコン酸
化膜(SiO2膜)は膜厚が薄くなるに従い初期絶縁不
良率の増大、経時絶縁破壊特性やトランジスタ特性など
の電気的特性の劣化が起こりやすくなる。また後熱処理
工程時に、P+ポリシリコン電極からのドーパントであ
るボロン(B)の突き抜けなどの問題が発生する。この
ように電気的特性が劣化する理由は、酸化膜と下地のシ
リコン膜との界面に末結合手(ダングリングボンド)が
存在し、このダングリングボンドが酸化膜の電気的膜質
に大きく関係していると考えられる。このためシリコン
(Si)膜の表面を酸化処理して酸化膜を形成した後、
高温下かつ窒素(N2)ガス雰囲気あるいは窒素ガスと
アンモニアガスとの混合ガス雰囲気でアニールすること
により膜質を改善する手法が検討されている。
【0003】また特開平5−251428号公報(特許
第2793416号)には、シリコン基板を枚葉式の反
応炉内に搬入し、乾燥した酸素ガス(O2ガス)を流し
ながらシリコン基板を1000℃まで加熱して酸化処理
を行い、続いてシリコン基板を1000℃に維持したま
ま酸素ガスから 一酸化窒素ガス(N2Oガス)に切り替
え、シリコン酸化膜を窒化してシリコン酸窒化膜に変え
る手法が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらシリコン
酸化膜を形成した後窒素ガス雰囲気あるいは窒素ガスと
アンモニアガスとの混合ガス雰囲気でアニールする方法
は、電気的特性の改善を行うには例えば1000℃以上
もの高温にしなければならないので、膜に対して熱履歴
の累積(サーマルバジェット)が懸念される。また特開
平5−251428号公報の方法は、やはり1000℃
程度の高温下でアニールしているので同様の問題がある
し、薄膜化すること自体困難となる問題がある。
【0005】本発明は、このような事情の下になされた
ものであり、その目的は、熱履歴の累積を抑え、良好な
電気的特性が得られる絶縁膜の形成方法及びその装置を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の絶縁膜の形成方
法は、シリコン層を備えた基板を反応容器内に搬入する
工程と、前記反応容器を加熱雰囲気にし、反応容器内に
水蒸気を含む酸化性ガスを供給して前記シリコン層の表
面を酸化し、シリコン酸化膜を形成する第1の処理工程
と、この第1の処理工程の後、前記反応容器内を加熱雰
囲気にしたまま、反応容器内に一酸化窒素ガスを供給し
て基板の表面部をアニールする第2の処理工程と、を含
むことを特徴とする。この場合第2の処理工程における
処理温度は800度以上、950度以下であることが好
ましい。
【0007】この発明によれば、水蒸気により酸化処理
を行なっているためシリコン酸化膜中及び下地のシリコ
ン層との界面に水素が入り込み、また続いて一酸化窒素
ガス雰囲気で窒化処理(熱処理)を行なっているため前
記界面に窒素が入り込み、この結果ダングリングボンド
が水素や、一酸化窒素ガスの窒素により終端して少なく
なり、電気的特性が向上する。また上述の方法を実施す
るための本発明の装置は、基板を反応容器内に搬入し、
基板の表面に露出するシリコン層上にシリコン酸窒化物
を含む絶縁膜を形成する装置において、前記反応容器内
の雰囲気を加熱するための加熱手段と、前記反応容器内
に水蒸気を含む酸化性ガスを供給するための第1のガス
供給手段と、前記反応容器内に一酸化窒素ガスを供給す
るための第2のガス供給手段と、前記反応容器内を真空
排気するための真空排気手段と、前記反応容器を加熱雰
囲気にし、反応容器内に水蒸気を含む酸化性ガスを供給
して前記基板のシリコン層の表面を酸化し、シリコン酸
化膜を形成すると共に、続いて前記反応容器内を加熱雰
囲気にしたまま、反応容器内に一酸化窒素ガスを供給し
て基板の表面部をアニールするように前記加熱手段、第
1のガス供給手段,第2のガス供給手段及び真空排気手
段を制御する制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る絶縁膜の形成
方法の実施の形態について説明するが、先ずこの実施の
形態で用いられる絶縁膜形成装置に相当する縦型熱処理
装置について図1及び図2を参照しながら簡単に述べて
おく。この装置は縦型熱処理炉1と、保持具であるウエ
ハボート2と、このウエハボート2を昇降させるボート
エレベータ3とを備えている。
【0009】縦型熱処理炉1は、例えば石英よりなる反
応容器をなす二重構造の反応管41、この反応管41を
囲むように設けられた抵抗発熱体などからなる加熱手段
であるヒータ42などからなり、反応管41の底部には
ガス供給管5及び排気管6が接続されていて、ガスが反
応管41の外管41aと内管41bとの間に供給され、
内管41bの天井部のガス穴40を介して内管41bの
中にガスが流れるようになっている。43は均熱用容器
である。
【0010】前記ガス供給管5は、反応管41の周方向
に複数本設けられており、その一つには図2に示すよう
にH2ガス(水素ガス)及びO2ガス(酸素ガス)の燃焼
反応により水蒸気を発生させて供給する燃焼装置51が
接続されている。V1及びV2は夫々水素ガスの供給及
び酸素ガスの供給を制御するためのバルブであり、V3
は、燃焼装置51の出口側のガスの供給を制御するため
のバルブである。前記燃焼装置51の出口側のガス供給
管5には、バルブV4が介装され、不活性ガス例えば窒
素ガスを供給する不活性ガス供給管52と、バルブV5
が介装され、一酸化窒素(NO)ガスを供給する一酸化
窒素ガス供給管53が接続されている。
【0011】この例では、バルブV1、V2、燃焼装置
51、バルブV3を含む水蒸気供給用のガス配管系、及
びバルブV4、ガス供給管52を含む窒素ガス供給用の
ガス配管系は、第1のガス供給手段をなすものであり、
バルブV5、ガス供給管53を含む一酸化窒素ガス供給
用のガス配管系及び前記窒素ガス供給用のガス配管系は
第2のガス供給手段をなすものである。つまりこの例で
は前記窒素ガス供給用のガス配管系は第1及び第2のガ
ス供給手段を兼用していることになる。
【0012】更に前記排気管6は工場排気系61と真空
排気系(真空ポンプなどを含む)62とに切換弁V6、
V7を介して夫々切換え接続できるように構成されてい
る。この例では、前記排気管6は、真空排気系(真空ポ
ンプなどを含む)62及び切換弁V6、V7は、真空排
気手段を構成している。
【0013】ウエハボート2は、図1においては例えば
天板21及び底板22の間に複数の支柱23を設け、こ
の支柱23に上下方向に形成された溝にウエハWの周縁
を挿入して保持する構成のものが用いられているが、支
柱にリング体を棚状に配列し、各リング体の上にウエハ
を載せる構成のものを用いてもよい。ウエハボート2
は、縦型熱処理炉1の下端の開口部31を開閉する蓋体
32の上に保温筒33を介して載置されている。蓋体3
2はボートエレベータ3に設けられており、ボートエレ
ベータ3が昇降することにより、熱処理炉1に対してウ
エハボート2の搬入出が行われる。
【0014】そして本発明の縦型熱処理装置は、図2に
示すように前記ヒータ42、前記第1及び第2のガス供
給手段、前記真空排気手段及びボートエレベータ3を制
御する制御部100を備えている。より具体的には、制
御部100は、ヒータ42の図示しない電力供給部、バ
ルブV1〜7、燃焼装置51、真空排気系62、ボート
エレベータ3の図示しない昇降用モータなどを制御し、
後述の作用説明に記載する工程が行われるようにする。
【0015】次に上述の縦型熱処理装置を用いて行われ
る、本発明に係る絶縁膜の形成方法の実施の形態につい
て図3を参照しながら述べる。図3は反応管41内の処
理雰囲気の温度と処理ガスの供給/停止の状態とを時間
に対して対応付けて示す説明図である。先ず多数枚例え
ば60枚の被処理体であるウエハWをウエハボート2に
棚状に保持させ、ヒータ42により予め例えば300℃
に加熱された反応管41内にボートエレベータ3により
搬入し、炉口である開口部31を蓋体32により気密に
閉じる(図2の状態)。
【0016】続いて所定の圧力、雰囲気下で時刻t1か
ら反応管41内を例えば100℃/分の昇温速度で所定
の処理温度例えば850℃まで昇温する。ウエハWを搬
入する工程及び反応管41内を昇温する工程において
は、不活性ガス例えば窒素ガスをガス供給管52を介し
て20SLM供給すると共に、窒素ガスによりウエハW
表面が窒化すると酸化されにくくなるのでこれを防止す
るために燃焼器51を停止させた状態で酸素ガスを0.
1SLM程度供給する。時刻t2にて反応管41内が処
理温度である850℃になると、酸素ガスの供給を止め
ると共に排気系を切換弁V6、V7により工場排気系6
1側に切換え、反応管41内を大気庄(760Tor
r)に対して例えば−5mmH2O〜−10mmH2O程
度の微減圧状態に制御し、この状態でリカバリー(ウエ
ハWの温度を安定させる)を行ってから時刻t3にて第
1の処理工程である酸化処理を行う。この酸化処理は、
酸素ガス及び水素ガスを燃焼装置51に供給して燃焼さ
せ、発生する水蒸気(H2O)を含む酸化性ガス、この
例では前記水蒸気及び微量の未反応の過剰酸素ガスを窒
素ガスで希釈しながら反応管41内に供給し、ウエハW
のシリコン層の表面部を酸化して例えば3nm程度のシ
リコン酸化膜を形成する。このときのガスの流量につい
ては、酸素ガス及び水素ガスが各々0.6SLM、窒素
ガスが20SLMに設定される。また水蒸気と窒素ガス
との体積比は、夫々例えば1〜5体積%及び95〜99
体積%とされる。
【0017】酸化処理が終了した時刻t4にて排気系を
切換弁V6、V7により真空排気系62に切換え、反応
管41内を真空引きして水蒸気を排気し、時刻t5にて
第2の処理工程であるアニール処理(熱処理)を行う。
なお窒素ガスの供給はアニール処理を開始する少し前の
時点で停止する。アニール処理はガス供給管53から一
酸化窒素(NO)ガスを例えば1SLMの流量で供給し
ながら反応管41内の圧力を例えば76Torrに制御
して10分間行う。このアニール処理において、一酸化
窒素ガスを窒素ガスにより希釈してもよく、その場合一
酸化窒素ガスの体積比を例えば10〜100体積%に設
定する。また反応管41内の圧力は例えば0.7〜68
0Torrの範囲から選択されるが2〜300Torr
の範囲から選択することが好ましい。更にアニールの処
理は1〜30分間であることが好ましい。時刻t6にて
一酸化窒素ガスの供給を止めた後、反応管41内を真
空引きして一酸化窒素ガスを排気し、しばらくした後窒
素ガスを供給しながら真空排気し、時刻t7から反応管
41内を降温させる。そして降温途中で反応管41内を
大気圧に戻し、300℃程度になった時刻t8にてウエ
ハボート2を反応管41内から搬出する。
【0018】以上において、アニール処理の前後ではサ
イクルパージを行うことが好ましい。サイクルパージは
反応管41内を真空引きしながら不活性ガス例えば窒素
ガスの供給と停止とを交互に繰り返すことにより行われ
る。このようにすれば反応管41内を迅速に減圧して不
活性ガスで十分に置換することができる。従ってウェッ
ト酸化後は反応管41内の水分を十分に取り除いてから
一酸化窒素ガスを供給するため、腐食性の強い硝酸NH
3の発生を抑制することができる。
【0019】上述の実施の形態によれば、水蒸気を用い
たウェット酸化によりシリコン酸化膜を得ているため、
下地のシリコン層とこれに積層されるシリコン酸化膜と
の例えば10オングストローム程度の厚さの界面におけ
る応力が小さい。これはシリコンや酸素のダングリング
ボンドが水素と結合してSi−HやSiO−Hとなって
終端するからであると考えられる。そしてこのシリコン
酸化膜を加熱雰囲気かつ 一酸化窒素雰囲気下に置いて
アニール処理(窒化処理)しているので、 一酸化窒素
が分解して得られた窒素がシリコン酸化膜の中に入り込
み、ダングリングボンドと結合して終端させ、この結果
シリコン酸化膜とシリコン層との界面のダングリングボ
ンドが少なくなって界面準位密度が小さくなり、ウェッ
ト酸化により水素で界面のダングリングボンドを少なく
していることと相俟って、絶縁破壊を起こしにくく、ま
たリーク特性が向上した絶縁膜、即ちシリコン酸化物を
主体としてその一部がシリコン酸窒化物からなる絶縁膜
が得られると推察される。なおこのアニール処理は、一
酸化窒素ガスを窒素ガスで希釈した雰囲気下で行っても
よい。
【0020】更にウエハWに対して酸化処理を行った
後、反応管41からウエハWを取り出すことなく例えば
同じ温度でアニール処理を行っているので、熱履歴の累
積が少なく、また大気の酸素が取り込まれないので、膜
質が良好である。そしてまた酸化処理において、窒素ガ
スで水蒸気を希釈しているので酸化速度を遅くすること
ができ、従ってウエハボート2上のウエハW間(面間)
の膜厚均一性及び一枚のウエハWについての(面内)膜
厚均一性を確保しながら薄い膜厚の絶縁膜が得られる。
【0021】酸化処理における処理温度(処理雰囲気に
置かれたウエハW表面の温度)は700℃以上、950
℃以下であることが好ましい。700℃未満であると前
記界面におけるダングリングボンドの数が多く、電気的
特性が悪い。また950℃を越えると、希釈ガスである
窒素が反応してシリコン酸化膜の表面が荒れてしまう。
【0022】更にまた 一酸化窒素によりアニールを行
う場合の処理温度は、800℃以上、950℃以下であ
ることが好ましい。800℃未満であると後述のように
界面準位密度が大きくなり良好な電気的特性が得られな
い。950℃を越えると窒素が絶縁膜中に多く取り込ま
れ過ぎ、たとえばP−MOSのゲート酸化膜として用い
るとチャネル電流が流れにくくなるし、また熱履歴が累
積するという点でも不利である。
【0023】
【実施例】(実施例1)酸化処理を上述の実施の形態の
ように水素ガス、酸素ガス及び窒素ガスの流量を夫々
0.6SLM、0.6SLM及び20SLMに設定して
850℃及び760−0.75=759.25Torr
の雰囲気で3分間行って膜厚が2nmのシリコン酸化膜
を得、続いて 一酸化窒素を1SLMの流量で供給しな
がら76Torrの雰囲気で10分間アニール処理を行
った。このアニール処理の温度を850℃、800℃、
700℃及び550℃の4通りに設定し、夫々の処理で
得られた絶縁膜について、界面準位測定装置(商品名:
Quantox(KLA Tencor社製))を用い
てシリコン層と絶縁膜との界面における界面準位密度を
ウエハ面内で5ポイント測定した。またアニール処理を
行わない絶縁膜についても同様の測定を行った。結果は
図4に示す通りである。横軸に記載した例えばNO85
0は850℃でNOアニールを行ったデータである。こ
の図から判るようにアニール温度が700℃以下の絶縁
膜の界面準位密度は、アニールを行わない絶縁膜よりも
大きいので効果はなく、むしろ劣化してしまっている
が、アニール温度が800℃、850℃の絶縁膜は界面
準位密度が低いことが分る。即ちアニール時の重要なプ
ロセスパラメータが温度であり、良好な膜質が得られる
アニール温度があることを確認した。 (実施例2)酸化処理を上述の実施の形態のように水素
ガス、酸素ガス及び窒素ガスを夫々0.6SLM、0.
6SLM及び20SLMの流量に設定して、850℃及
び760−0.75=759.25Torrで6.5分
間行って、シリコンウエハ上に膜厚が2.6nmのシリ
コン酸化膜を形成した。次に一酸化窒素を1SLMの流
量で供給しながら850℃で10分間のアニール処理を
シリコンウエハ上のシリコン酸化膜に対して行った。こ
のアニール処理の圧力は0.5Torr、1.2Tor
r、8Torr、12.1Torr、76Torrの5
通りに設定した。
【0024】夫々の処理で得られたシリコン酸化物を主
体とする絶縁膜に対して、酸化処理後の膜厚と、アニー
ル処理後の膜厚との差、即ち、シリコン酸窒化物の形成
により増加した膜厚を測定した。また、各絶縁膜に対し
て、絶縁膜中における窒素濃度を測定した。
【0025】図5は実施例2によって得られた結果、即
ちアニール時の圧力と絶縁膜の増加膜厚(Δt)及び窒
素濃度との関係を示す特性図である。なお、窒素濃度の
原子%(atm%)とは、単位体積中に含まれる総原子
数の内、窒素原子数の割合を意味する。
【0026】図5の如く、増加膜厚及び窒素濃度は共
に、圧力の対数値に比例して増加した。また、絶縁膜中
の窒素濃度を再現性よく制御する上で、アニール時の圧
力を変えることで制御性が容易となることが分かった。
即ち、処理圧力はアニール時の重要なプロセスパラメー
タであり、アニール時間を変更することなく、圧力範囲
次第で良好な膜質が得られることが確認された。
【0027】(実施例3)実施例1で 一酸化窒素のア
ニールの温度を800℃及び850℃に夫々設定した絶
縁膜と、酸化処理を酸素ガスのみを10SLMの流量で
供給して行った他は実施の形態1と同様にして(ただし
アニールの温度は850℃とした)得た絶縁膜とについ
て、90%Qbdを調べた。ここでいう90%Qbdと
は、各絶縁膜を有する100個のチップについて、定電
流源により絶縁膜の厚さ方向に電流を流し、90個以上
のチップが絶縁破壊を起こしたときまでに絶縁膜を通過
した単位面積当りの電荷量の値である。結果を図6に示
す。図6中△及び○は実施例1でアニール温度が夫々8
00℃及び850℃のものに対応し、+は酸化処理を酸
素ガスのみで行ったものに対応する。一般に膜厚が3.
0nm以上の領域では膜の薄い方が絶縁破壊特性は悪く
なるが、この結果から分かるように試料の絶縁膜は実質
差がなく、従って水蒸気を用いたいわゆるウェット酸化
を行ったものの方が、酸素ガスのみを用いたいわゆるド
ライ酸化を行ったものよりも絶縁破壊特性が優れている
ことが分かる。
【0028】(実施例4)実施例1においてアニール温
度を850℃に設定し、酸化処理の時間を変えて膜厚が
2.0nm、2.5nm、3.0nmの絶縁膜を得、夫
々の絶縁膜に対してSIMS(二次イオン質量分析法)
により膜中の窒素及び酸素の濃度について調べたとこ
ろ、図7に示す結果が得られた。図7の横軸は絶縁膜の
表面からの深さ、縦軸は窒素濃度(原子%)及び酸素の
二次イオン強度(cts/sec)である。なお原子%
とは、単位体積中に含まれる総原子数の内、窒素原子数
の割合を意味する。この結果から分かるように酸素は表
面に近いところにピークがあるが、窒素濃度のピークは
絶縁膜とシリコン層との界面にあり、しかも膜厚が薄い
程、高くなっている。従って本発明方法は薄い絶縁膜に
対して有効な手法であることが分かる。
【0029】(実施例5)実施例1においてアニール温
度を850℃に設定し、膜厚が3.2nmの絶縁膜を得
た。この絶縁膜によりSIMSにより膜中の窒素の濃度
について調べたところ図8の鎖線aに示す結果が得られ
た。またアニール処理に用いたガスを一酸化窒素(N
O)ガスの代りに一酸化二窒素(N2O)ガスを用いた
他は同様にして膜厚が3.1nmの絶縁膜を得、この絶
縁膜についても同様に膜中の窒素濃度を調べたところ図
8の実線bに示す結果が得られた。この結果から、一酸
化窒素ガスを用いてアニールした場合には界面に窒素が
多く入り込むが、一酸化二窒素を用いてアニールした場
合には、界面に入り込む窒素量が少なく、従って一酸化
窒素ガスを用いることが絶縁膜の電気的特性を向上させ
る上で有利であることが分かる。この理由は、一酸化二
窒素は分解性が強いので一部がOラジカルに分かれ、酸
化と窒化が同時に進行するので、一酸化窒素を用いる場
合に比べて窒素の取り込み量が少なくなると考えられ
る。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、シリコン
層をウエット酸化した後、800℃以上、950℃以下
の加熱雰囲気で 一酸化窒素ガスを用いてアニールを行
っているので、熱履歴の累積を抑え、電気的特性が良好
な絶縁膜が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の絶縁膜の形成方法を実施する縦型熱処
理装置の要部概観を示す概観図である。
【図2】上記縦型熱処理装置を示す断面図である。
【図3】反応管内の温度とガスの供給または停止の状態
とを対応付けて示す説明図である。
【図4】一酸化窒素のアニール温度と絶縁膜の界面準位
密度との関係を示す特性図である。
【図5】反応管内の圧力と絶縁膜の増加膜厚及び窒素濃
度との関係を示す特性図である。
【図6】ウェット酸化を行った絶縁膜とドライ酸化を行
った絶縁膜とについて、絶縁破壊特性を比較した結果を
示す特性図である。
【図7】本発明方法により得た絶縁膜のSIMSによる
プロファイルを示す特性図である。
【図8】本発明方法により得た絶縁膜と比較方法により
得た絶縁膜のSIMSによるプロファイルを示す特性図
である。
【符号の説明】
1 縦型熱処理炉 2 ウエハボート W 半導体ウエハ 31 反応管の開口部 32 蓋体 41 反応管 41a 外管 41b 内管 5 ガス供給管 51 燃焼装置 52 不活性ガス供給管 6 排気管 61 工場排気系 62 真空排気系
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年9月19日(2000.9.1
9)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 正幸 山梨県韮崎市穂坂町三ツ沢650番地 東京 エレクトロン東北株式会社内 (72)発明者 末村 麻美 山梨県韮崎市穂坂町三ツ沢650番地 東京 エレクトロン東北株式会社内 (72)発明者 菱屋 晋吾 山梨県韮崎市穂坂町三ツ沢650番地 東京 エレクトロン東北株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン層を備えた基板を反応容器内に
    搬入する工程と、 前記反応容器を加熱雰囲気にし、反応容器内に水蒸気を
    含む酸化性ガスを供給して前記シリコン層の表面を酸化
    し、シリコン酸化膜を形成する第1の処理工程と、 この第1の処理工程の後、前記反応容器内を加熱雰囲気
    にしたまま、反応容器内に一酸化窒素ガスを供給して基
    板の表面部をアニールする第2の処理工程と、を含むこ
    とを特徴とする絶縁膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 第2の処理工程における処理温度は80
    0度以上、950度以下であることを特徴とする請求項
    1記載の絶縁膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 第1の処理工程では、水蒸気の供給と共
    に不活性ガスを供給することを特徴とする請求項1また
    は2記載の絶縁膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 不活性ガスは窒素ガスであり、第1の処
    理工程における処理温度は950度以下であることを特
    徴とする請求項3記載の絶縁膜の形成方法。
  5. 【請求項5】 基板を反応容器内に搬入し、基板の表面
    に露出するシリコン層上にシリコン酸窒化物を含む絶縁
    膜を形成する装置において、 前記反応容器内の雰囲気を加熱するための加熱手段と、 前記反応容器内に水蒸気を含む酸化性ガスを供給するた
    めの第1のガス供給手段と、 前記反応容器内に一酸化窒素ガスを供給するための第2
    のガス供給手段と、 前記反応容器内を真空排気するための真空排気手段と、 前記反応容器を加熱雰囲気にし、反応容器内に水蒸気を
    含む酸化性ガスを供給して前記基板のシリコン層の表面
    を酸化し、シリコン酸化膜を形成すると共に、続いて前
    記反応容器内を加熱雰囲気にしたまま、反応容器内に一
    酸化窒素ガスを供給して基板の表面部をアニールするよ
    うに前記加熱手段、第1のガス供給手段、第2のガス供
    給手段及び真空排気手段を制御する制御部と、を備えた
    ことを特徴とする絶縁膜の形成装置。
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