JPH05160114A - 絶縁膜形成方法 - Google Patents

絶縁膜形成方法

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JPH05160114A
JPH05160114A JP32312991A JP32312991A JPH05160114A JP H05160114 A JPH05160114 A JP H05160114A JP 32312991 A JP32312991 A JP 32312991A JP 32312991 A JP32312991 A JP 32312991A JP H05160114 A JPH05160114 A JP H05160114A
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insulating film
film
forming
reaction furnace
nitrogen
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JP32312991A
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Makoto Yasuda
安田  真
Hisashi Fukuda
永 福田
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリコン基板上に従来より膜質が優れ、かつ
破壊耐性の高い絶縁膜を形成すること。 【構成】 この発明によれば、(a)反応炉10内を窒
素非含有の酸化性ガスの雰囲気とし、かつシリコンの下
地を加熱処理しながら、前記下地に第1の絶縁膜を形成
する工程と、(b)前記反応炉内を窒素含有の酸化性ガ
スの雰囲気とし、かつ前記下地を熱処理しながら、前記
第1の絶縁膜上に第2の絶縁膜を形成する工程と、
(c)前記反応炉内を窒素非含有の酸化性ガスの雰囲気
とし、かつ前記下地を加熱処理しながら、前記第2絶縁
膜上に第3の絶縁膜を形成する工程とを含むことを特徴
とする絶縁膜形成方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、絶縁膜形成方法、特
に膜厚が薄くかつ特性の優れた絶縁膜の形成方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】超LSIの発展、特にデバイスの微細化
は、薄くかつ熱的に安定な絶縁膜形成技術の進歩に負う
ところが大きい。これは、デバイスの信頼性および動作
能力が、この絶縁膜の特性によって大きく左右されるか
らである。絶縁膜としては、シリコン酸化膜(SiO2
膜)がその安定性により、依然として、主要な材料であ
り今後も用い続けられることに疑う余地はない。代表的
な超LSIであるダイナミック・ランダム・アクセス・
メモリ(DRAM)では、微細化に伴い膜厚の極めて薄
い酸化膜がゲート絶縁膜やメモリセルキャパシタ絶縁膜
に用いられている。また不揮発性メモリ、例えば薄い酸
化膜のファウラー・ノルドハイム(Fowler−No
rdheim)トンネル電流を利用したEEPROMに
おいても、薄くかつ高品質な膜が必要とされる。
【0003】しかし、これらの酸化膜では、MV/cm
程度の高電界となる場合があり、高電界ストレスやホッ
トエレクトロンなどによる膜質の劣化が問題となる。ま
たゲート絶縁膜が薄膜化すれば、ゲート不純物拡散の促
進や膜厚制御の難しさといった問題も生じる。将来的に
はゲート絶縁膜として膜厚が数nmと非常に薄いものが
要求されるが、そのような薄い酸化膜では上述の問題が
さらに深刻化する。酸化膜の薄膜化は限界に近づいてい
ると言える。
【0004】このような酸化膜の限界を克服する試みが
なされている(例えば、文献:「次世代超LSIプロセ
ス技術−応用編−、広瀬全孝編、75頁、リアライズ社
(1988)参照)。この文献に開示されている方法で
は、酸化膜をアンモニア(NH3 )雰囲気中で高温加熱
することにより、酸化膜と比べて緻密な構造の熱窒化酸
化膜を形成する。この熱窒化酸化膜の形成方法をゲート
絶縁膜形成に適用すると、ストレス耐性の向上が図れ
る。膜中への不純物拡散が抑制されて膜質の改善が図れ
るとともに、熱窒化酸化膜は、誘電率がシリコン酸化膜
と比べて大きいので、膜にかかる実効的な電界強度も緩
和され、超LSIなどのデバイスへの応用が期待されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シリコ
ン基板上に形成した酸化膜をアンモニア(NH3 )ガス
中で高温加熱することにより窒化を行うと、窒素(N)
とともに多量の水素(H)が酸化膜中に侵入し、反応副
生成物として、−NHx 基、−OH基、−H基などの化
学種を生成させる。そのため、この熱窒化酸化膜を用い
てMOS型電界効果トランジスタ(MOSFET)を構
成すると、反応副生成物として生成した−NHx 基、−
OH基、−H基などが電子トラップの核となって、トラ
ンジスタのしきい値電圧の変動や耐圧の劣化を引き起こ
すことがしばしば問題となっている。
【0006】この発明はこのような点に鑑みなされたも
のであり、従って、この発明の目的は、従来に比して膜
質が優れ、薄くかつ破壊耐性の高い絶縁膜の形成方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、この発明によれば、反応炉内で、シリコンの下地上
に絶縁膜を形成する方法において、(a)反応炉内を窒
素を含まない酸化性ガスの雰囲気とし、かつ下地を加熱
処理しながら、前記下地に第1の絶縁膜を形成する工程
と、(b)前記反応炉内を窒素を含む酸化性ガスの雰囲
気とし、かつ前記下地を加熱処理しながら、前記第1の
絶縁膜上に第2の絶縁膜を形成する工程と、(c)前記
反応炉内を窒素を含まない酸化性ガスの雰囲気とし、か
つ前記下地を加熱処理しながら、前記第2の絶縁膜上に
第3の絶縁膜を形成する工程とを含むことを特徴とす
る。
【0008】この発明の実施に当たり、好ましくは、前
述の窒素含有の酸化性ガスを、一酸化窒素(NO)、一
酸化二窒素(N2 O)および二酸化窒素(NO2 )より
なるガス群から選択される1種のガスまたは複数の混合
ガスとするのがよい。
【0009】なお、ここでいうシリコンの下地とは、シ
リコン基板はもとより、そのほか、この基板にエピタキ
シャル層を形成したもの、またこれらに限らず基板やエ
ピタキシャル層に素子が作り込まれている中間体など、
絶縁膜が形成されるべき広く下地を意味している。
【0010】
【作用】この発明の構成によれば、まず、反応炉内を窒
素を含まない酸化性ガスの雰囲気とし、かつ加熱処理す
ることにより、シリコン基板上に第1の絶縁膜となる酸
化膜を形成する。次に、同一反応炉内を窒素を含有する
酸化性ガス、例えば一酸化二窒素(N2 O)雰囲気と
し、かつ加熱処理することにより、前記第1の絶縁膜上
に第2の絶縁膜となる酸窒化膜(SiOX Y 膜、X、
Y>0を満たす値である。)を形成する。最後に再び前
記反応炉内を窒素を含まない酸化性ガスの雰囲気とし、
かつ加熱処理することにより、第3の絶縁膜となる酸化
膜を形成する。このようにして形成した酸化膜/N2
酸窒化膜系の絶縁膜は、シリコンの酸化膜に比べて構造
が緻密なため電子トラップの発生数が少なく、かつ破壊
耐性の高い良質の絶縁膜となる。その結果、電子デバイ
スの電気特性が向上し、寿命が長くかつ信頼性の向上の
図れる高品質の絶縁膜となる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の絶縁膜形
成方法の実施例を詳細に説明する。
【0012】なお、説明に用いる各図は、この発明が理
解できる程度に、各構成成分の大きさ、形状および配置
関係を概略的に示してあるにすぎない。また次の説明で
は、特定の材料および特定の数値的条件を挙げて説明す
るが、これらの材料および条件は、単なる好適例にすぎ
ず、従ってこの発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0013】1.絶縁膜形成装置の説明 まず、この発明の方法を実施するために好適な装置例に
ついて説明する。
【0014】図3は、この装置の構成を概略的に示す図
である。なお、図3では反応炉10内にシリコンの下地
としてこの場合シリコン基板18(以下、「基板」と略
称することもある。)を配置した状態を示してある。
【0015】図3にも示すように、反応炉10は、ステ
ンレスからなる本体10aおよび昇降部10cを、また
石英からなる蓋部材10bおよび(基板18の)支持体
20を備えている。
【0016】反応炉10内への基板18の出し入れは、
昇降装置22の昇降部材10cの昇降により行う。本体
10aと蓋部材10bおよび昇降部材10cの間には、
気密保持部材24例えばバイトンパッキンを設けてあ
る。従って、反応炉10内の真空引きを行った際に、気
密保持部材24を介して気密状態が保てるようになって
いる。
【0017】さらに、この反応炉10には加熱部16を
設けてある。この加熱部16は、任意好適な構成の赤外
線照射手段、例えば、支持部材16bによって支持され
た赤外線ランプ16aをもって構成する。赤外線ランプ
16aとしては、タングステンハロゲンランプその他の
任意好適なランプを用いる。好ましくは、複数個の赤外
線ランプ16aを配置して反応炉内の加熱を均一に行え
るようにする。これは、反応炉10の蓋部材10bを赤
外線透過材とすることにより可能である。
【0018】また、基板18の表面温度を測定するた
め、凹部aの基板近傍にはオプティカルパイロメータの
ような温度測定器26を設けてある。
【0019】さらに、この反応炉10には、ガス供給部
28と排気管30を設けてある。ガス供給部28には、
バルブ44を介して絶縁膜形成プロセスに用いる各種ガ
スが供給される。また、排気管30には真空排気装置
(図示せず)が接続してある。
【0020】2.絶縁膜の形成方法 次に、この発明の絶縁膜の形成方法、つまり酸化膜/N
2 O酸窒化膜系の絶縁膜形成方法の実施例について説明
する。図1(A)〜(C)、および図2(A)〜(B)
は、この実施例の絶縁膜形成方法の説明に供する工程図
である。また、図4は、この実施例の形成方法中で行っ
た加熱サイクルの説明図である。加熱サイクルは、縦軸
に温度をとりかつ横軸に処理時間をとって示してある。
次の説明は、これらの図を適宜参照しておこなう。
【0021】2−1.第1の絶縁膜の形成 まず、反応炉10内に、シリコンの下地としてp型(1
00)Si基板18を設置する。必要に応じ、基板表面
の清浄化を行い、また反応炉内の清浄を行なう。その
際、例えば反応炉10内を10-3〜10-5Torrの高
真空に排気する(図4にV1で示す期間)。次に、基板
18の表面に第1の絶縁膜52であるシリコン酸化膜を
形成する。
【0022】この実施例では、シリコン酸化膜の形成
は、窒素を含まない酸化性ガス、例えば酸素ガスの雰囲
気中で、基板18を加熱部16による加熱処理により行
なう(図4にH1で示す期間)。シリコン酸化膜形成の
際、反応炉10内の圧力は常圧(760Torr)とす
るが、酸化膜形成時の反応副生成物を反応炉外へ排気す
るため、反応炉10内を例えば100〜10-2Torr
の低真空の状態に維持してもよい。
【0023】また、基板18に対する加熱のピーク温度
Tを1000〜1200℃とするのがよい。この基板の
加熱は、好ましくは、赤外線ランプ、アークランプ、レ
ーザビームあるいはヒータなどの加熱手段を用いて行な
う。この実施例では、赤外線ランプ16aとしてタング
ステンハロゲンランプを用い、かつ基板18の表面温度
を、例えばオプティカルパイロメータで測定しながら、
約50℃/秒〜200℃/秒の間の適当な割合、好まし
くは、昇温速度約100℃/秒で、約1100℃まで上
昇させ、この温度に一定の時間期間保持して、例えば、
膜厚が数10オングストローム程度の第1絶縁膜(Si
2 膜)を形成する(図1の(B))。なお、このシリ
コン酸化膜の膜厚制御は、例えば、酸化温度、酸化時
間、酸化性ガスの流量、および酸化性ガスの反応炉内で
の圧力を調整することによって行なうことができ、数1
0オングストローム以上の任意の膜厚形成を達成でき
る。
【0024】2−2.第2の絶縁膜の形成 次に、反応炉10内を例えば10-3〜10-5Torrの
高真空に一旦排気する(図4にV2で示す期間)。その
後、反応炉10内へ供給するガスを窒素含有の酸化性ガ
スに切り換えて、第1の絶縁膜上に第2の絶縁膜である
酸窒化膜(SiOX Y 膜)を形成する。窒素含有の酸
化性ガスとして、この実施例では一酸化二窒素(N
2 O)ガスを用い、それを反応炉内へ導入する(図4に
H2で示す期間)。この場合、炉内の圧力は、常圧とす
るが、100〜10-2Torrの低真空の状態としても
よい。そして、このN2 Oガス雰囲気中で、基板温度を
例えば50℃/秒〜200℃/秒の範囲の適当な割合
で、1000〜1200℃の温度範囲の適当な温度Tに
まで上昇させ、この温度に一定の時間期間保持して、第
1絶縁膜52上に数オングストローム乃至数10オング
ストロームの第2絶縁膜54である酸窒化膜を得る(図
1の(C))。
【0025】この場合の加熱手段は、第1の絶縁膜形成
時に用いたと同様な加熱手段を用いればよい。なお、こ
のようにして得られる酸窒化膜の膜厚は、温度、時間お
よびN2 Oガスの流量、圧力を調整することによって適
当に制御できる。
【0026】2−3.第3の絶縁膜の形成 次に、反応炉10内を例えば10-3〜10-5Torrの
高真空に再び排気する(図4にV3で示す期間)。その
後、反応炉10内へ供給するガスを、窒素を含まない酸
化性ガスに切り換えて、第2の絶縁膜上に第3の絶縁膜
である酸化膜を形成する。窒素を含まない酸化性ガスと
して、この実施例では酸素ガスを用い、それを反応炉内
へ導入する(図4にH3で示す期間)。この場合、炉内
の圧力は、常圧とするが、100〜10-2Torrの低
真空の状態としてもよい。そして、この酸素ガス雰囲気
中で、基板温度を例えば50℃/秒〜200℃/秒の範
囲の適当な割合で、1000〜1200℃の温度範囲の
適当な温度Tにまで上昇させ、この温度に一定の時間期
間保持して、第2絶縁膜54上に数オングストローム乃
至数10オングストロームの第3絶縁膜である酸化膜を
得る(図2の(A))。
【0027】この場合の加熱手段は、第1および第2の
絶縁膜形成時に用いたと同様な加熱手段を用いればよ
い。なお、このようにして得られる酸化膜の膜厚は、温
度、時間および酸素ガスの流量、圧力を調整することに
よって適当に制御できる。
【0028】所望の膜厚の酸化膜が得られたところで、
酸化性ガスの供給を停止し、反応炉10内へ不活性ガ
ス、例えば窒素ガスを供給する(図4にV4で示す期
間)。このように、反応炉10内を不活性ガスで置換す
ることにより、必要以上の膜厚の成長を阻止できる。
【0029】その後、基板18を室温まで冷却する。
尚、上述した各処理期間H1、H2およびH3における
基板加熱温度をTとしてあるが、この温度は各処理ごと
に変えてもよい。
【0030】3.絶縁膜の特性試験 この発明の絶縁膜形成方法でつくられる酸化膜/N2
酸窒化膜/酸化膜からなる絶縁膜の特性を、他の3つの
異なる絶縁膜、すなわち酸化膜のみ、酸化膜/NH3
化膜、酸化膜/N2 O酸窒化膜の特性とを比較するた
め、各絶縁膜の膜厚を10nmとして用意した。
【0031】次に、通常のリソグラフィおよびエッチン
グ技術を用いて、それぞれの絶縁膜上に、4x1020
-3(マイナス3乗)の濃度にリンドープした多結晶S
iのゲート電極58を形成して、図2の(B)に要部断
面図で示す構造のMOSキャパシタを作成した。
【0032】このキャパシタのゲート電極側から一定電
流密度で電子を絶縁膜に注入し、膜が絶縁破壊に至る絶
縁破壊電荷(Qbd)を求めた。定電流電子注入の場
合、Qbdは、注入開始時から絶縁破壊に至るまでの時
間と、注入電流密度との積として定義される。
【0033】図5は、面積0.002mm2 のキャパシ
タに、−100mA/cm2 の電流密度で電子を注入し
た場合のQbdの測定結果を示す。各絶縁膜の膜厚は、
すべて10nmである。図5の横軸は各絶縁膜であり、
縦軸はMOSキャパシタの絶縁破壊電荷(Qbd)であ
る。
【0034】試験の結果、各絶縁膜に対するQbd(C
/cm2 )の値は、それらの平均値でそれぞれ、(1)
酸化膜の場合27.5、(2)酸化膜/NH3 窒化膜の
場合21.7、(3)酸化膜/N2 O酸窒化膜の場合3
6.0、(4)酸化膜/N2 O酸窒化膜/酸化膜の場合
55.5であった。
【0035】図から明らかなように、酸化膜/N2 O酸
窒化膜系の絶縁膜が、酸化膜や酸化膜/NH3 窒化膜系
の絶縁膜と比べて優れた絶縁耐性を有すること、また、
この耐性は、酸化膜/N2 O酸窒化膜/酸化膜とするこ
とで更に向上することが分かる。
【0036】以上、この発明の絶縁膜形成方法の実施例
について説明したが、この発明は、上述の実施例に制約
されるものではない。
【0037】上述の実施例では、窒素を含む酸化性ガス
としてN2 Oガスの例を挙げて説明したが、一酸化窒素
(NO)ガスまたは二酸化窒素(NO2 )ガスの単体ガ
ス、あるいは、NOガス、N2 OガスおよびNO2 ガス
よりなる群から選択された2種類以上の混合ガスを用い
てもよい。また、上述した実施例では、酸化膜/N2
酸窒化膜系の絶縁膜の膜厚、特にこれよりも薄い膜厚で
実施例と同程度の改善効果が得られる。
【0038】また、上述した実施例では下地をシリコン
基板としたが、これに何ら限定されるものではなく、こ
の下地は成膜されるべき下地層がシリコンを含む層であ
ればどのような構成であっても良い。
【0039】
【発明の効果】通常の酸化膜は、膜中にSi原子やO原
子の不対結合や弱い結合が多数存在するため、電子注入
のストレスによって、これら結合が切断されること、ま
た電子注入によるインパクトイオン化で生じた正孔がト
ラップされることなどにより絶縁破壊が発生する。しか
し、上述した説明からもあきらかなように、この発明に
よりこの酸化膜を酸窒化することで、これら結合部分に
窒素原子が侵入したり、置換されて不対結合や弱い結合
の数を減少させ、絶縁耐性が向上する。このとき、Si
/酸化膜界面近傍には、窒素原子がパイルアップ(偏
析)して窒素密度の高い領域が存在するが、この絶縁膜
を再酸化することにより原子の再配置が起こり、この領
域における圧縮ストレスは緩和される。そのため、界面
準位の生成が抑制され、絶縁耐性はさらに向上する。
【0040】また、SiOX Y 膜は、SiO2 膜と比
べて緻密な構造を有して、不純物拡散に対するバリア効
果を発揮するとともに、窒素の導入によって誘電率の向
上も達成できる。
【0041】また、酸化膜の膜質改善方法としての上述
の酸窒化の効果は、基本的に下地酸化膜の形成過程の相
違によって失われることはない。したがって、Si基板
の型や面方位、酸化膜形成時の酸化温度や酸素分圧、ま
た酸化膜の膜厚にも関係なくこの発明を適用できる。更
に、酸化膜が、CVDなどの化学的堆積法によって形成
されたものや、多結晶Siを酸化して形成されたもので
あっても同様の改善効果が得られることは明らかであ
る。
【0042】従って、この発明により形成した絶縁膜を
用いて電子デバイス、例えば不揮発性MOSFETメモ
リ素子やMNOS型メモリ素子などを作成すると、これ
ら電子デバイスの寿命と信頼性を従来のものより向上さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(C)は、実施例の絶縁膜形成方法の
説明に供する工程図である。
【図2】(A)および(B)は、実施例の説明に供する
図1に続く工程図である。
【図3】この発明の実施に使用する絶縁膜形成装置の主
要部の構成を概略的に示す断面図である。
【図4】実施例の絶縁膜形成過程の説明に供する図であ
り、ガス供給条件および基板加熱条件を示す説明図であ
る。
【図5】この発明による絶縁膜と他の絶縁膜とを比較す
るため、それらの絶縁破壊電荷(Qbd)の測定結果を
示す特性図である。
【符号の説明】
18:Si基板 52:第1の絶縁膜 54:第2の絶縁膜 56:第3の絶縁膜 58:ゲート電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応炉内で、シリコンの下地上に絶縁膜
    を形成する方法において、 (a)反応炉内を窒素を含まない酸化性ガスの雰囲気と
    し、かつ下地を加熱処理しながら、前記下地に第1の絶
    縁膜を形成する工程と、 (b)前記反応炉内を窒素を含む酸化性ガスの雰囲気と
    し、かつ前記下地を加熱処理しながら、前記第1の絶縁
    膜上に第2の絶縁膜を形成する工程と、 (c)前記反応炉内を窒素を含まない酸化性ガスの雰囲
    気とし、かつ前記下地を加熱処理しながら、前記第2の
    絶縁膜上に第3の絶縁膜を形成する工程とを含むことを
    特徴とする絶縁膜形成方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の絶縁膜形成方法におい
    て、 窒素含有の酸化性ガスを、一酸化窒素(NO)、一酸化
    二窒素(N2 O)および二酸化窒素(NO2 )よりなる
    ガス群から選択される1種のガスまたは複数の混合ガス
    とすることを特徴とする絶縁膜形成方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5976918A (en) * 1996-12-05 1999-11-02 Sharp Kabushiki Kaisha Method of forming insulating film with few hydrogen atom inclusions
JP2005244176A (ja) * 2004-02-23 2005-09-08 Hynix Semiconductor Inc 半導体素子の酸化膜形成方法
JP2012199555A (ja) * 2002-06-12 2012-10-18 Applied Materials Inc プラズマ窒化ゲート誘電層における窒素プロフィルを改善する方法

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