JPH05218006A - 絶縁膜形成方法 - Google Patents

絶縁膜形成方法

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JPH05218006A
JPH05218006A JP2036392A JP2036392A JPH05218006A JP H05218006 A JPH05218006 A JP H05218006A JP 2036392 A JP2036392 A JP 2036392A JP 2036392 A JP2036392 A JP 2036392A JP H05218006 A JPH05218006 A JP H05218006A
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gas
insulating film
film
forming
nitrogen
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JP2036392A
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Makoto Yasuda
安田  真
Hisashi Fukuda
永 福田
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリコン基板上に、従来よりも薄くしかも膜
厚の制御性に優れ、かつ絶縁耐性が高くしかも膜質の優
れた絶縁膜を形成すること。 【構成】 シリコン基板18を、一酸化二窒素(N
2 O)ガスとアンモニア(NH3 )(分圧比5%未満)
からなる混合ガス雰囲気の反応炉に入れ、常圧または減
圧下で前記基板を赤外線で加熱処理しながら第1の酸窒
化膜を形成する。次に、炉内のNH3 ガスの分圧比を5
%、10%として、加熱処理しながら前記酸窒化膜上
に、第2および第3の酸窒化膜を順次形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、絶縁膜形成方法、特
に膜厚が薄くかつ特性の優れた絶縁膜の形成方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】超LSIの発展、特にデバイスの微細化
は、薄くかつ熱的に安定な絶縁膜形成技術の進歩に負う
ところが大きい。これは、デバイスの信頼性および動作
能力が、この絶縁膜の特性によって大きく左右されるか
らである。絶縁膜としては、シリコン熱酸化膜(SiO
2 膜)がその安定性により、依然として、主要な材料で
あり今後も用い続けられることに疑う余地はない。
【0003】酸化膜の形成方法は、例えば文献:「MO
SLSI製造技術、徳山 巍、橋本哲一編著、日経マグ
ロウヒル社、65頁(1985年)」に開示されてい
る。この従来の酸化膜形成方法では、まず、抵抗加熱炉
により、800〜1200℃に加熱された石英管内に、
清浄化処理を行なったシリコン(Si)基板を設置す
る。次に、酸化膜形成のための酸化性ガスを石英管内へ
導入する。酸化性ガスとしては、酸素(O2 )ガス、酸
素と水素の混合ガスなどを用いる。それにより、Si基
板の表面にSiO2 膜が形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の酸化膜形成方法では、高温で熱処理を行なうた
めに膜の成長速度が速く、膜厚が薄い場合それを制御す
るのが困難となる。そのため、将来、デバイスへの適用
が予定されている10nm以下の酸化膜を再現性よく形
成するのは難しい。
【0005】従来の方法により、10nm以下の酸化膜
を形成するには、酸化温度を800℃以下に下げるか、
または酸素を不活性ガス、例えばアルゴン(Ar)とか
窒素(N2 )で希釈したりするなどして、酸化速度を落
としてやる必要がある。
【0006】ところが、このような低温による酸化で
は、SiO2 膜中に発生する応力のため、Si基板とS
iO2 膜との界面における平坦性が損なわれる。また、
希釈法による酸化を行なうと、高温長時間の酸化過程に
より基板中の不純物が酸化膜中に取り込まれ、これが核
となって絶縁破壊が生じる、などの問題があった。その
ため、これらの方法では、膜質の劣化を招くことなく薄
膜化を達成することは困難である。
【0007】また、上述の低温酸化法や希釈酸化法によ
って形成される酸化膜とSiとの界面近傍には、多数の
Si原子の不対結合や、歪んだSi−O結合が存在す
る。高エネルギー電子に対し、これらの結合は、電子ト
ラップとして働く。そのため、このような従来方法で形
成された絶縁膜を、例えばMOS型電界効果トランジス
タ(MOSFET)のゲート絶縁膜として用いた場合、
しきい値電圧の変動や伝達コンダクタンスの低下、さら
には、高電界ストレスやホットキャリヤ耐性の低下が、
問題となる。
【0008】この発明はこのような点に鑑みなされたも
のであり、従って、この発明の目的は、従来に比して薄
くしかも膜厚の制御性に優れ、かつ絶縁耐性が高くしか
も膜質の優れた絶縁膜の形成方法を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、この発明によれば、反応炉内で、シリコンの下地上
に絶縁膜を形成する方法において、反応炉内を、窒素含
有または窒素非含有の酸化性ガスとアンモニアガスとか
らなる混合ガスの雰囲気とし、かつ下地を加熱処理しな
がら、前記下地に第1の絶縁膜を形成する工程と、前記
反応炉内の前記混合ガスの混合比を、アンモニアガスの
比率が高くなるようにして順次変え、かつ下地を加熱処
理しながら、前記第1絶縁膜上に第2以降の絶縁膜を順
次形成していく工程とを含むことを特徴とする。
【0010】この発明の実施に当たり、好ましくは、前
述の窒素含有の酸化性ガスを、一酸化窒素(NO)、一
酸化二窒素(N2 O)および二酸化窒素(NO2 )より
なるガス群から選択される1種のガスまたは複数の混合
ガスとするのがよい。
【0011】また、この発明の実施に当たり、窒素非含
有の酸化性ガスを酸素(O2 )とするのが良い。
【0012】なお、ここでいうシリコンの下地とは、シ
リコン基板はもとより、そのほか、この基板にエピタキ
シャル層を形成したもの、またこれらに限らず基板やエ
ピタキシャル層に素子が作り込まれている中間体など、
絶縁膜が形成されるべき広く下地を意味している。
【0013】またここでいう混合比とは、この明細書で
は分圧比と同義であり、従って、分圧比によって規定さ
れるものである。
【0014】
【作用】この発明の構成によれば、まず、反応炉内を、
窒素含有の酸化性ガス(例えばN2 Oガス)または窒素
非含有の酸化性ガス(例えばO2 ガス)と、アンモニア
ガスとからなる混合ガスの雰囲気とし、かつ加熱処理す
ることにより、下地上に酸窒化膜である第1の絶縁膜
(SiOX Y 膜、X、Y>0を満たす値である。)を
形成する。次に、同一反応炉内を、混合ガスにおける窒
素非含有または窒素含有の酸化性ガスとアンモニアガス
との混合比を変えた混合ガスの雰囲気とし、かつ加熱処
理することにより、前記第1の絶縁膜層上に酸窒化膜で
ある第2の絶縁膜を形成する。更に、反応炉内のガスの
混合比を順次変えつつ、かつ下地を加熱処理しながら、
第2酸窒化膜層上に第3以降の絶縁膜である酸窒化膜層
を順次形成する。このようにして行なわれる成膜工程
は、必要な工程数だけ行なわれる。
【0015】このように、この発明の成膜工程では、最
初の絶縁膜形成時のアンモニアガスの分圧比を低くし、
以降、順次高くしていくので、膜厚の細かな制御と、膜
中への窒素の効果的な導入、及びそれによる誘電率の向
上の図れる高品質の絶縁膜となる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の絶縁膜形
成方法の実施例を詳細に説明する。
【0017】なお、説明に用いる各図は、この発明が理
解できる程度に、各構成成分の大きさ、形状および配置
関係を概略的に示してあるにすぎない。また次の説明で
は、特定の材料および特定の数値的条件を挙げて説明す
るが、これらの材料および条件は、単なる好適例にすぎ
ず、従って、この発明は、これらに限定されるものでは
ない。
【0018】1.絶縁膜形成装置の説明 まず、この発明の方法を実施するために好適な装置例に
ついて説明する。
【0019】図2は、この装置の主要部の構成を概略的
に示す図であり、図3は、実施例の装置の全体構成、特
にガス供給系を概略的に示す図である。なお、図2では
反応炉10内にシリコンの下地としてこの場合シリコン
基板18(以下、「基板」と略称することもある。)を
配置した状態を示してある。
【0020】図2にも示すように、反応炉10は、ステ
ンレスからなる本体10aおよび昇降部10cを、また
石英からなる蓋部材10bおよび(基板18の)支持体
20を備えている。
【0021】反応炉10内への基板18の出し入れは、
昇降装置22の昇降部材10cの昇降により行う。本体
10aと蓋部材10bおよび昇降部材10cの間には、
気密保持部材24、例えばバイトンパッキンを設けてあ
る。従って、反応炉10内の真空引きを行なった際に、
気密保持部材24を介して気密状態が保てるようになっ
ている。
【0022】さらに、この反応炉10には加熱部16を
設けてある。この加熱部16は、任意好適な構成の赤外
線照射手段、例えば、支持部材16bによって支持され
た赤外線ランプ16aをもって構成する。赤外線ランプ
16aとしては、タングステンハロゲンランプその他の
任意好適なランプを用いる。好ましくは、複数個の赤外
線ランプ16aを配置して反応炉内の加熱を均一に行な
えるようにする。これは、反応炉10の蓋部材10bを
赤外線透過材とすることにより可能である。
【0023】また、基板18の表面温度を測定するた
め、凹部aの基板近傍にはオプティカルパイロメータの
ような温度測定器26を設けてある。
【0024】さらに、この反応炉10には、ガス供給部
28と排気管30を設けてある。ガス供給部28には、
バルブ44を介して絶縁膜形成プロセスに用いる各種ガ
スが供給される。また、排気管30には真空排気装置
(図示せず)が接続してある。
【0025】図3において、42はガス供給系、44は
バルブ、46a乃至46cは自動開閉バルブ、50はガ
ス供給部14から反応炉10へ導入されるガス流量のモ
ニターである。
【0026】ガス供給部14は、(窒素含有または非含
有の)酸化性ガス源14a、NH3ガス源14b、及び
不活性ガス源14cから構成されている。それぞれのガ
スは、バルブ44、および46a乃至46cを適当量開
閉することにより、所望の流量で反応炉10内へ送給す
ることができる。
【0027】2.絶縁膜の形成方法 次に、この発明の絶縁膜、つまり酸窒化膜の形成方法の
実施例について説明する。図1(A)〜(D)は、この
実施例の絶縁膜形成方法の説明に供する工程図である。
また、図4は、この形成方法の実施例において行なった
加熱サイクルおよびガス制御サイクルの説明図である。
加熱サイクルは、縦軸に温度をとりかつ横軸に処理時間
をとって示してある。また図中、破線は、反応炉内にお
けるアンモニア(NH3 )ガスの分圧比を示す。次の説
明は、これらの図を適宜参照しておこなう。
【0028】2−1.第1の絶縁膜の形成 まず、反応炉10内に、シリコンの下地としてp型(1
00)Si基板18を設置する。必要に応じ、基板表面
の清浄化を行い、また反応炉内の清浄を行なう。その
際、例えば反応炉10内を10-3〜10-5Torrの高
真空に排気する(図4にV1で示す期間)。
【0029】次に、バルブ44、46a、46bを開
き、反応炉内に、NH3 ガスと、窒素を含む酸化性ガス
例えばN2 Oガスを導入する。この際、各バルブの開閉
量を適当に調節することにより、反応炉10内における
NH3 ガスの分圧比を、例えば5%未満以下とする。炉
内に所望の混合比によるガスの雰囲気が形成されたとこ
ろで、ガスの送給を停止する。そして、炉内の圧力を常
圧(760Torr)とするが、成膜時の反応副生成物
を反応炉外へ排気するため、炉内を例えば100〜10
-2Torrの低真空の状態に維持してもよい。炉内の圧
力を常圧とした場合、炉内でガスの混合が進みかつ雰囲
気が安定するのを待つため、常圧のままの状態を、例え
ば10〜60秒保持する。
【0030】次に、基板18を加熱部16により加熱処
理を行ない(図4にH1で示す期間)、基板表面に酸窒
化膜である第1の絶縁膜62を形成する。
【0031】基板18に対する加熱のピーク温度Tmax
は(図4参照)、約1000〜1200℃とするのがよ
い。この基板の加熱は、好ましくは、赤外線ランプ、ア
ークランプ、レーザビームあるいはヒータなどの加熱手
段を用いて行なう。この実施例では、赤外線ランプ16
aとしてタングステンハロゲンランプを用い、かつ基板
18の表面温度を、温度測定手段例えばオプティカルパ
イロメータ26で測定しながら、約50℃/秒〜200
℃/秒の間の適当な割合、好ましくは、昇温速度約10
0℃/秒で、約1100℃まで上昇させ、この温度に一
定の時間期間保持して、例えば、膜厚が数10オングス
トローム程度の第1絶縁膜を形成する(図1の
(B))。
【0032】なお、この酸窒化膜の膜厚制御は、例え
ば、処理温度、加熱時間およびガスの反応炉内での圧力
を調整することによって行なうことができ、数10オン
グストローム以上の任意の膜厚形成を達成できる。
【0033】2−2.第2の絶縁膜の形成 次に、反応炉10内を例えば10-3〜10-5Torrの
高真空にいったん排気する(図4にV2で示す期間)。
それから、各バルブ44、46a、46bを開き、反応
炉内に、各ガスを導入する。この際、各バルブの開閉量
を適当に調節することにより、反応炉10内のNH3
スの分圧比を第1の絶縁膜形成時よりも高く、例えば5
%とする。炉内に所望の混合比によるガスの雰囲気が形
成されたところで、ガスの送給を停止する。そして、炉
内の圧力を常圧とするが、場合によっては、100〜1
-2Torrの低真空の状態としてもよい。
【0034】このように設定したガスの雰囲気中で、基
板温度を例えば約50℃/秒〜200℃/秒の範囲の適
当な割合、好ましくは、昇温速度約100℃/秒で、1
000〜1200℃の温度範囲の適当なピーク温度T
max 、例えば約1100℃まで上昇させ、この温度に一
定の時間期間(図4のH2で示す期間)保持し、第1の
絶縁膜62上に再び酸窒化処理を施して数オングストロ
ーム乃至数10オングストロームの酸窒化膜である第2
の絶縁膜64を得る(図1の(C))。
【0035】この場合の加熱手段は、第1の絶縁膜形成
時に用いたと同様な加熱手段を用いればよい。なお、こ
のようにして得られる酸窒化膜の膜厚は、加熱時間、温
度およびガスの圧力を調整することによって適当に制御
できる。
【0036】2−3.第3の絶縁膜の形成 次に、酸窒化膜である第3の絶縁膜66を形成する。そ
の際、反応炉内のアンモニアガスの分圧比を第2の絶縁
膜形成時よりも更に高く、例えば10%とする以外は、
第1および第2の絶縁膜成膜時の工程に準じた要領で実
施する。図4において、処理温度Tmax での一定の時間
期間Hnのnを3と置き換えてみればよい。このように
して、第2絶縁膜64上に数オングストローム乃至数1
0オングストロームの酸窒化膜である第3の絶縁膜66
を得る(図1の(D))。
【0037】なお、このようにして得られる酸窒化膜の
膜厚は、加熱時間、温度およびガスの圧力を調整するこ
とによって適当に制御できる。
【0038】所望の膜厚の酸窒化膜が得られたところ
で、混合ガスの送給を停止し、次にバルブ44、46c
を開いて、不活性ガス例えば窒素(N2 )ガスを反応炉
内へ導入しながら(図4にVn(この場合n=3)で示
す期間)、基板18を室温まで冷却することにより、成
膜工程を終了する。
【0039】なお、上述した各処理期間H1、H2およ
びHn(この場合n=3)における基板加熱温度をT
max としてあるが、この温度は各処理ごとに変えてもよ
い。
【0040】以上、この実施例では、第1乃至第3の絶
縁膜を形成する方法について説明したが、実施に当たり
この工数に制限されることなく、所望の膜厚の絶縁膜が
得られるまで任意の回数による処理が可能である(図4
参照)。しかし、高温熱処理を繰り返すことで基板に与
えるダメージを考慮すれば、最大でも4回程度に抑える
ことが望ましい。
【0041】最後に、バルブ44、自動開閉バルブ46
を開いて、例えば窒素ガスを反応炉内に導入しながら基
板18を室温まで冷却することで、成膜工程は終了す
る。
【0042】この発明の別の実施例において、上述の窒
素含有の酸化性ガスの代わりに、窒素非含有の酸化性ガ
スとして例えば酸素(O2 )ガスを、NH3 ガスと共に
用いることができる。その際、酸窒化膜である第1の絶
縁膜を形成する場合、反応炉内の混合ガスにおけるNH
3 ガスの分圧比を、例えば5%未満とし、第2絶縁膜を
形成する場合、炉内のNH3 ガスの分圧比は第1の絶縁
膜形成時よりも高く、例えば10%とし、更に、第3の
絶縁膜を形成する場合、炉内のNH3 ガスの分圧比を第
2の絶縁膜形成時よりも高く、例えば20%とする。同
様に、この絶縁膜形成工程は、3段階に制限されること
なく、所望の膜厚の絶縁膜が得られるまで、アンモニア
ガスの分圧比を順次変えつつ任意の回数による処理が可
能である(図4参照)。しかし、高温熱処理を繰り返す
ことで基板に与えるダメージを考慮すれば、最大でも、
4回程度に抑えることが望ましい。
【0043】そのほかは、上で述べた第1の実施例にお
ける絶縁膜成膜時の工程に準じた要領で実施する。
【0044】以上、この発明の絶縁膜形成方法の実施例
について説明したが、この発明は、上述の実施例に制約
されるものではない。
【0045】上述の第1の実施例では、窒素を含む酸化
性ガスとしてN2 Oガスの例を挙げて説明したが、一酸
化窒素(NO)ガスまたは二酸化窒素(NO2 )ガスの
単体ガス、あるいは、NOガス、N2 OガスおよびNO
2 ガスよりなる群から選択された2種類以上の混合ガス
を用いてもよい。また、全膜厚が10nm以下の薄い領
域で高い改善効果が得られる。
【0046】また、上述した実施例では下地をシリコン
基板としたが、これに何ら限定されるものではなく、こ
の下地は成膜されるべき下地層がシリコンを含む層であ
ればどのような構成であっても良い。
【0047】
【発明の効果】通常の酸化膜は、膜中にSi原子やO原
子の不対結合や弱い結合が多数存在するため、電子注入
のストレスによって、これら結合が切断されること、ま
た電子注入によるインパクトイオン化で生じた正孔がト
ラップされることなどにより絶縁破壊が発生する。しか
し、この発明により、絶縁膜として酸窒化膜を用いる
と、これら結合部分に窒素原子が侵入したり、置換され
て、Siと窒素の結合の安定性によって絶縁耐性が向上
する。
【0048】また、酸窒化膜は、酸化膜と比べて緻密な
構造を有して、不純物拡散に対する抑止効果を発揮する
とともに、窒素の導入によって誘電率の向上も達成でき
る。
【0049】また、酸窒化に当たり、窒素はSiとの界
面近傍に速やかに偏析するため、酸化種の拡散を抑制す
る働きをする。そのため、酸窒化の初期段階において雰
囲気中に多量の窒素が存在すると、膜厚の成長が抑制さ
れ、Siとの界面の平坦性も損なわれる。それが、膜厚
制御の低下、絶縁耐性の劣化の原因となる。
【0050】従って、この発明の絶縁膜の形成方法によ
れば、第1の絶縁膜形成に際してはNH3 ガスの分圧比
を低くし、以降、これを順次高くしていくことにより、
膜厚の細かな制御が可能となる。また、酸化種と窒化種
の混合雰囲気を用いるため、酸化と同時に膜中への窒素
の効果的な導入を行うことができる。これにより、従来
の酸化膜と比べて、薄くしかも膜厚の制御性に優れ、か
つ絶縁耐性が高くしかも膜質の優れた絶縁膜が達成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)〜(D)は、実施例の絶縁膜形成方法の
説明に供する工程図である。
【図2】この発明の実施に使用する絶縁膜形成装置の主
要部の構成を概略的に示す断面図である。
【図3】この発明の実施に使用する成膜装置の系全体を
概略的に示す説明図である。
【図4】実施例の絶縁膜形成過程の説明に供する図であ
り、ガス供給条件および基板加熱条件を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
18:Si基板 62:第1の絶縁膜 64:第2の絶縁膜 66:第3の絶縁膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応炉内で、シリコンの下地上に絶縁膜
    を形成する方法において、 反応炉内を、窒素含有または窒素非含有の酸化性ガスと
    アンモニア(NH3 )ガスとからなる混合ガスの雰囲気
    とし、かつ下地を加熱処理しながら、前記下地に第1の
    絶縁膜を形成する工程と、 前記反応炉内の前記混合ガスの混合比を、アンモニアガ
    スの比率が高くなるようにして順次変え、かつ下地を加
    熱処理しながら、前記第1絶縁膜上に第2以降の絶縁膜
    を順次形成していく工程とを含むことを特徴とする絶縁
    膜形成方法。
  2. 【請求項2】 窒素含有の酸化性ガスを、一酸化窒素
    (NO)、一酸化二窒素(N2 O)および二酸化窒素
    (NO2 )よりなるガス群から選択される1種のガスま
    たは複数の混合ガスとする請求項1記載の絶縁膜形成方
    法。
  3. 【請求項3】 窒素非含有の酸化性ガスを酸素(O2
    ガスとする請求項1記載の絶縁膜形成方法。
JP2036392A 1992-02-06 1992-02-06 絶縁膜形成方法 Pending JPH05218006A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1032195A (ja) * 1996-07-16 1998-02-03 Oki Electric Ind Co Ltd 酸窒化膜製造用ランプ加熱炉
JP2007142442A (ja) * 1997-07-01 2007-06-07 Steag Rtp Systems Gmbh シリコン基板の高速昇降温処理(rtp)方法
JP2017005251A (ja) * 2015-06-08 2017-01-05 ウルトラテック インク 局在化処理ガス雰囲気を用いるマイクロチャンバレーザ処理システムおよび方法

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