JPH04245636A - 絶縁膜形成方法 - Google Patents

絶縁膜形成方法

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Publication number
JPH04245636A
JPH04245636A JP1086291A JP1086291A JPH04245636A JP H04245636 A JPH04245636 A JP H04245636A JP 1086291 A JP1086291 A JP 1086291A JP 1086291 A JP1086291 A JP 1086291A JP H04245636 A JPH04245636 A JP H04245636A
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JP
Japan
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insulating film
substrate
gas
reactor
film
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Withdrawn
Application number
JP1086291A
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English (en)
Inventor
Hisashi Fukuda
永 福田
Makoto Yasuda
真 安田
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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  • Formation Of Insulating Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超大規模集積回路(V
LSI)等において、膜厚が薄く、かつ膜質の優れたシ
リコン酸窒化膜(SiOxNy)等の絶縁膜を形成する
絶縁膜形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この様な分野の技術としては、例
えば次のような文献に記載されるものがあった。
【0003】文献1:徳山  巍・橋本哲一編「VLS
I製造技術」(1989)日経BP社、P.65−85
文献2:菅野卓雄編「SiMOSデバイスの物理」(1
990)コロナ社、P.79 従来、半導体集積回路として、例えばシリコン集積回路
では、膜厚が極めて薄い酸化膜がゲート絶縁膜に用いら
れる。とりわけ1.0μm以下のゲート長を有するサブ
ミクロンMOSデバイスでは、膜厚が例えば100Å以
下となる酸化膜が用いられている。このように膜厚を薄
くすることで、利得の向上が図られている。
【0004】絶縁膜として従来の酸化膜の形成方法は、
例えば前記文献1に記載されている。この酸化膜の形成
方法では、まず、電気炉によって800℃〜1200℃
に加熱した石英管内に、清浄化したシリコン(Si)基
板が配置される。その後、酸化膜形成のための酸化性ガ
スが石英管内に導入される。
【0005】酸化性ガスとしては、例えば乾燥した酸素
(O2 )ガス、酸素(O)及び水素(H)の混合ガス
、或いは塩素(Cl)を霧状にしてO2 ガスと混合し
たガス等が用いられる。酸化性ガスの導入された石英管
内に配置されたSi基板を、形成しようとする酸化膜の
膜厚に見合った時間、一定温度で放置しておく。これに
より、Si基板表面に均一な膜厚の酸化膜を形成できる
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
絶縁膜形成方法では、次のような課題があった。
【0007】(a)  従来の絶縁膜形成方法では、膜
厚が例えば100Å以下の薄い酸化膜を形成する場合、
膜厚制御が困難である。そのため、従来の絶縁膜形成方
法で前記のような薄い酸化膜を形成する場合は、石英管
の加熱温度を800℃以下にする方法(これを低温酸化
法という)、或いは窒素で酸素を稀釈して酸化速度の低
下を図る方法(これを稀釈酸化法という)をとらざるを
得ない。
【0008】ところが、低温酸化法では、シリコン酸化
膜(SiO2 )/Si基板界面で数十Åのオーダで、
Siの突起や、界面のうねりが発生し、絶縁耐圧が低下
してしまうという問題があった。これに対して稀釈酸化
法では、一般に1000℃以上の高温で長時間熱処理を
行うため、不純物の再分布が生じ、電気的特性が劣化す
るという問題があった。
【0009】また、低温酸化法及び稀釈酸化法のいずれ
の方法でも、得られる酸化膜は緻密でなく、SiO2 
膜/Si界面及び酸化膜中に、例えばSi原子の不対結
合や、或いは歪んだSi−O−Si結合が多く存在する
ものである。そのため、トラップ密度が増加する傾向に
あり、電気的特性が劣化してしまう。
【0010】(b)  前記(a)のような酸化膜を例
えばMOS型電界効果トランジスタ(MOSFET)の
ゲート絶縁膜として使用した場合、前記(a)の原因に
起因する種々の問題が生じる。
【0011】例えば、ゲート長1μm以下の微細なMO
SFETのゲート絶縁膜として使用した場合、チャネル
領域で発生したホットエレクトロンが酸化膜中に侵入す
ることがある。ホットエレクトロンが侵入すると、電子
はSi原子の不対結合や、歪んだSi−O結合にトラッ
プされ、新たな界面準位を発生させる。そのため、MO
SFETにおける閾値電圧の変動や、伝達コンダクタン
スの低下を引き起こすという問題が生じる。
【0012】また、前記のような酸化膜を用いてMOS
構造を構成し、それらの耐圧試験を行うと、Si原子の
不対結合や、歪んだSi−O−Si結合等のような結合
が切れることにより、新たなトラップが該酸化膜中に発
生し、絶縁破壊の原因になる。
【0013】本発明は、前記従来技術が持っていた課題
として、膜厚が薄く、かつ高い膜質の絶縁膜を形成する
ことが困難である点について解決した絶縁膜形成方法を
提供するものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、第1の発明は、反応炉内で基板に対し、絶縁膜形成
ガスの雰囲気中での加熱処理を行って該基板に絶縁膜を
形成する絶縁膜形成方法において、次のような手段を講
じたものである。即ち、前記絶縁膜形成ガスとして、窒
素(N2 )含有の酸化性ガス、或いはN2 含有の酸
化性ガス及びN2 非含有の酸化性ガスの混合ガスの、
いずれか一方のガスを用い、加熱処理によって前記絶縁
膜を形成する。次に、ハロゲン含有の反応性ガスを用い
て前記絶縁膜を熱処理し、ハロゲン原子を前記絶縁膜中
に混入するようにしたものである。
【0015】第2の発明は、第1の発明において、前記
N2 含有の酸化性ガスとして、N原子が少なくとも1
016原子/cm3 以上含有したガスを用いる。
【0016】第3の発明は、第1の発明において、フッ
素(F)や塩素(Cl)等のハロゲン原子が少なくとも
1016原子/cm3 以上、前記絶縁膜中に含有する
まで熱処理を行う。
【0017】第4の発明は、第1の発明において、前記
絶縁膜形成時の熱処理、及びそれに続く前記絶縁膜形成
後の熱処理の双方またはその少なくとも一方を、赤外線
照射により行う。
【0018】第1〜第4の発明において、基板とは、S
i基板等のような基板そのものである場合は勿論のこと
、基板上にエピタキシャル層が形成されたもの、基板や
エピタキシャル層に素子が作り込まれている中間体等、
絶縁膜が形成されるべき広く下地を意味している。
【0019】
【作用】第1の発明によれば、以上のように絶縁膜形成
方法を構成したので、N2 非含有の酸化性ガス及びN
2 含有の酸化性ガスを少なくとも一つ含む絶縁膜形成
ガスの雰囲気中で、基板に対する加熱処理を行うと、該
基板上に絶縁膜が形成される。この際、絶縁膜中にN原
子が均一に拡散し、この絶縁膜中に含まれている基板原
子の不対結合や未結合等に作用して安定な原子結合構造
が形成される。その後、ハロゲン含有の反応性ガスを用
いて絶縁膜を熱処理すると、ハロゲン原子が絶縁膜中に
混入し、基板と絶縁膜との界面において安定な基板原子
−ハロゲン原子の結合構造が形成され、界面準位密度が
低減する。
【0020】第2の発明によれば、N原子が少なくとも
1016原子/cm3 以上含有した酸化性ガスを用い
て絶縁膜の成膜処理を行えば、N原子が絶縁膜中に拡散
し、該N原子が絶縁膜中に含まれている基板原子の不対
結合や未結合等に作用して安定な構造の原子結合が得ら
れ、それによって絶縁膜破壊特性の向上が図れる。
【0021】第3の発明によれば、ハロゲン原子が少な
くとも1016/cm3 以上、絶縁膜中に含有するの
で、熱処理を行うことにより、ハロゲン原子が絶縁膜中
に拡散して基板と絶縁膜との界面において安定な基板原
子−ハロゲン原子結合が形成され、界面準位密度が減少
する。
【0022】第4の発明によれば、赤外線照射により加
熱処理を行えば、基板に対する加熱及び冷却の制御が容
易となり、絶縁膜の成長・停止が簡単に行える。従って
、前記課題を解決できるのである。
【0023】
【実施例】図1は本発明の一実施例の絶縁膜形成方法を
示す工程図であり、各工程(A)〜(C)における試料
の様子が断面図で示されている。図2は、図1の絶縁膜
形成工程中に実施した加熱サイクルの説明図であり、横
軸に時間、縦軸に温度がとられている。図3は図1の絶
縁膜形成方法を実施するための絶縁膜形成装置の概略を
示す全体の構成図、及び図4は図3中の反応炉及び加熱
部の概略を示す断面図である。
【0024】まず、図3及び図4を参照しつつ、本実施
例で使用する絶縁膜形成装置について説明する。
【0025】図3に示す絶縁膜形成装置は、ガス供給系
10と、絶縁膜が形成される基板が設置される反応炉2
0と、反応炉20の加熱処理を行う加熱部30と、反応
炉20内の真空排気を行う真空排気系40とを、備えて
いる。
【0026】ガス供給系10は、ガス供給部11を有し
、そのガス供給部11が自動開閉バルブ12a〜12d
に接続されている。自動開閉バルブ12a,12bは、
供給管13により、自動ガス流量コントローラ14a、
自動開閉バルブ15a及びバルブ17を介して反応炉2
0と接続されている。自動開閉バルブ12c,12dは
、供給管13により、自動ガス流量コントローラ14b
、自動開閉バルブ15b及びバルブ17を介して反応炉
20に接続されている。
【0027】ガス供給部11は、還元性ガス源11a、
例えばN2 Oガス源からなる第1の酸化性ガス源11
b、例えばO2 ガス源からなる第2の酸化性ガス源1
1c、及び反応性ガス源11dより構成されている。こ
のガス供給系10では、バルブ12a〜12d、15a
,15b,17をそれぞれ任意好適に開閉することによ
り、  ガス供給部11から所望のガスを反応炉20へ
供給可能な構造になっている。
【0028】反応炉20に接続された真空排気系40は
、反応炉20に接続された排気管41を有し、その排気
管41には圧力ゲージ或いは真空計42a〜42dが接
続されている。真空計42a及び42dは、例えば1〜
10−3Torrの範囲の圧力測定に用いるバラトロン
真空計とし、他の真空計42b及び42cを、例えば1
0−4〜10−10 Torrの範囲の圧力測定に用い
るイオンゲージとする。排気管41と真空計42bとの
間には、該真空計42bを保護するための自動開閉バル
ブ43が設けられ、真空計42bの動作時に該真空計4
2bに対して10−3Torr以上の圧力を負荷しない
ように該バルブ43の開閉を自動制御するようになって
いる。
【0029】排気管41には、複数の自動開閉バルブ4
4a〜44e及び圧力調整用ニードルバルブ45を介し
て排気手段46が接続されると共に、自動開閉バルブ4
4fが接続されている。排気手段46は、例えばターボ
分子ポンプ46aと、該ポンプ46aに接続されたロー
タリーポンプ46bとで構成されている。自動開閉バル
ブ44a〜44fは、それらによって任意好適な圧力に
制御し、反応炉20内に低真空排気状態及び高真空排気
状態を形成するようになっている。
【0030】排気管41には、レリーフバルブ47が接
続されている。このレリーフバルブ47は、反応炉20
内の圧力が大気圧(例えば、760Torr)を越えた
場合に自動的に開放し、該バルブ47の開放により、ガ
ス供給系10から反応炉20へ供給されたガスを排気す
る機能を有している。
【0031】図4に示すように、反応炉(チャンバー)
20は、例えば供給管13及び排気管41に接続された
ステンレス製等の反応炉本体21と、ステンレス製等の
昇降部材22と、石英製等の蓋部材23とを、備えてい
る。反応炉本体21及び昇降部材22は、分離可能に一
体となって凹部24を形成している。昇降部材22の凹
部24側には、処理対象となる基板50を載置するため
の石英製等の支持体25が設けられると共に、昇降装置
26が取り付けられている。この昇降装置26を用いて
昇降部材22を昇降することにより、支持体25に載置
した基板50を、反応炉20内へ入れ、或いは該反応炉
20外へ取り出せるようになっている。反応炉本体21
と昇降部材22との間には、バイトンパッキン等の気密
保持部材27が設けられている。さらに、反応炉本体2
1に着脱自在に取り付けられる蓋部材23と、該反応炉
本体21との間にも、バイトンパッキン等の気密保持部
材28が設けられている。そのため、反応炉20内の真
空引きを行った際に、気密保持部材27,28により、
該反応炉20内の気密状態が形成できるようになってい
る。
【0032】また、凹部24の基板近傍位置には、該基
板50の表面温度を測定するためのオプティカルパイロ
メータ等の温度測定手段29が設けられている。
【0033】反応炉20を加熱するための加熱部30は
、任意好適な構成の赤外線照射手段、例えば赤外線ラン
プ31と、該赤外線ランプ31を支持するための支持部
材32とで、構成されている。赤外線ランプ31として
は、タングステンハロゲンランプ等の任意好適なランプ
を用いる。好ましくは、複数個の赤外線ランプ31を用
い、反応炉20内の加熱を均一に行えるように支持部材
32に配置する。
【0034】赤外線ランプ31は、反応炉20外に配置
する。この際、反応炉20の一部、例えば蓋部材23を
、赤外線を透過する材料(例えば、石英等)で構成し、
該赤外線を反応炉20外から該反応炉20内に透過させ
るようにしている。支持部材32は、該支持部材32と
反応炉本体21との間に蓋部材23及び反応炉本体21
の当接部を閉じこめるように、該反応炉本体21に着脱
自在に取り付ける。さらに、支持部材32と反応炉本体
21との間には、バイトンパッキン等の気密保持部材3
3が設けられ、反応炉20内の真空気密性の向上が図ら
れている。
【0035】次に、図3及び図4の絶縁膜形成装置を用
いた本実施例の絶縁膜形成方法を、図1及び図2を参照
しつつ説明する。
【0036】本実施例の絶縁膜形成方法では、基板50
として、例えばSi基板を用い、その基板50を図4の
反応炉20内の支持体25に設置した後、(1)基板の
清浄化処理、(2)絶縁膜の成膜処理、及び(3)絶縁
膜のフッ素処理を順に施すようにしている。
【0037】(1)基板の清浄化処理 (1)(a)  前処理 まず、図1(A)の基板50を反応炉20内に設置する
前に、化学薬品及び純水等を用いて該基板50の前洗浄
を行う。
【0038】(1)(b)  清浄化処理前洗浄を行っ
た基板50を、図4に示す昇降部材22の支持体25上
に固定する。そして、還元性ガス雰囲気中で基板50の
加熱処理を行い、該基板50を反応炉20内で清浄化す
る。以下、この基板表面の清浄化処理を説明する。
【0039】まず、図3の排気手段46により、反応炉
20内を例えば1×10−8Torrの高真空に排気し
、該反応炉20内を清浄化する。
【0040】この真空排気を行うために、図3のバルブ
43,44a,44e,44f,45を閉じておいてバ
ルブ44b,44c,44dを開き、ロータリーポンプ
46bを作動させ、反応炉20内の圧力を真空計42a
でモニタ(監視)しながら、真空排気を行う。反応炉2
0内が例えば1×10−3Torrの圧力となった後、
バルブ44c,44dを閉じてバルブ43,44eを開
き、真空計42bで反応炉20内の圧力をモニタしなが
ら、1×10−6Torrまで反応炉20内を真空排気
する。
【0041】高真空に反応炉20内を排気したら、図2
の(i)H2 フローに示すように、該反応炉20内に
還元性ガス、例えばH2 ガスを導入する。この還元性
ガスの導入に際し、次に行う還元性ガス雰囲気中での加
熱処理において、反応炉20内の減圧状態を維持するた
めに、バルブ43,44b,44eを閉じてバルブ44
a,45を開いた状態とする。この状態で、バルブ12
a,15a,17を開いて還元性ガス源11aのH2 
ガスを反応炉20内へ供給する。
【0042】反応炉20内の減圧状態の維持は、還元性
ガスを導入しながら、バルブ45を操作すると共に、該
還元性ガスの流量を自動ガス流量コントローラ14aで
調節することによって行える。このようにして、反応炉
20内を例えば100〜10−2Torrの低真空の減
圧状態に維持する。
【0043】次に、図1(A)に示すように、基板50
上に形成された自然酸化膜50aを除去するため、図3
の加熱部30によって基板50の加熱処理を行う。この
加熱処理では、減圧状態下の還元性ガス雰囲気中で、図
4の赤外線ランプ31を用いた赤外線照射により、基板
50を加熱して自然酸化膜50aを除去する。このよう
に、反応炉20内を減圧状態に維持しながら加熱処理を
行うことにより、自然酸化膜50aの還元による反応生
成物によって基板50及び反応炉20内が汚染される度
合を低減できる。
【0044】この加熱処理では、基板50の表面温度を
図4の温度測定手段29で測定しながら行う。例えば、
基板50の表面温度を50℃/秒〜200℃/秒の間の
適当な割合で、好ましくは約100℃/秒で上昇させて
約1000℃となったら、約10〜30秒間、1000
℃の状態を保持するように、基板50の加熱を制御する
【0045】加熱処理後、図4の加熱部30を用いた基
板50の加熱を停止すると共に、図3の自動開閉バルブ
12aを閉じて還元性ガスの供給を停止する。そして、
基板50の表面温度が室温(例えば、約25℃)となる
まで、該基板50が冷却するのを待つ。冷却したならば
、図3のバルブ44c,44dを閉じてバルブ44b,
44eを開け、反応炉20内を例えば1×10−8To
rrの高真空に排気し、該反応炉20内を清浄化する。
【0046】(2)絶縁膜の成膜処理 図2の(ii)O2 +N2 Oフローに示すように、
N2 非含有の第1の酸化性ガス(例えば、O2 ガス
)、及びN2 含有の第2の酸化性ガス(例えば、一酸
化二窒素N2 Oガス)の雰囲気中で、加熱処理を行っ
て絶縁膜(例えば、SiOxNy)を形成する。そのた
め、図3のバルブ44b,44eを閉じ、バルブ12c
,15b,44a,45を開き、第2の酸化性ガス源1
1cから、N2 非含有のO2 ガスを反応炉20内へ
供給する。続いて、図3のバルブ12bを開き、第1の
酸化性ガス源11bから、N2 含有のN2 Oガスを
反応炉20内へ供給し、図2の(ii)O2 +N2O
フローを行う。
【0047】この絶縁膜形成は、大気圧下でも行えるが
、絶縁膜形成時の反応生成物を反応炉20外へ排気する
ために、該外反応炉20内を例えば100〜10−2T
orrの低真空の減圧状態に維持する。この減圧状態で
、図4の赤外線ランプ31によって基板50の加熱処理
を行う。
【0048】具体的には、基板50の表面温度を図4の
温度測定手段29で測定しながら、該基板50の温度を
例えば50℃/秒〜200℃/秒の間の適当な割合で、
好ましくは、昇温速度が約100℃/秒で上昇させた後
、約60秒間、1000℃に保持するように行う。この
場合、温度の上昇割合が一定となるように加熱を行うの
が好適である。これは、絶縁膜の成長度合を一定にして
品質の良い絶縁膜を形成するためである。
【0049】このような条件で基板50を加熱すること
により、図1(C)に示すように、約100Åの膜厚で
、NがSiO2 膜中に約5原子%混入したSiOxN
y膜50bが形成できる。
【0050】(3)絶縁膜のフッ素処理SiOxNy膜
50bの形成後、反応炉20内を酸化性ガスから、ハロ
ゲンとして例えばFを含有する反応性ガスに切り替え、
次のようにしてSiOxNy膜50bのフッ素処理を行
う。
【0051】まず、図2に示す(iii)NF3 フロ
ーに示すように、図3のバルブ44b,44eを閉じ、
バルブ12d,15b,44a,45を開き、反応性ガ
ス源11dから、アルゴン(Ar)ガス稀釈1%フッ化
窒素(NF3 )ガスを反応炉20内へ供給する。
【0052】この際、反応炉20内は、例えば100〜
10−2Torrの低真空の減圧状態に維持するのが好
適である。これは、後の加熱処理において生成される反
応生成物等を反応炉20外へ排気するためである。
【0053】反応炉20内を減圧状態に維持した後、図
4の赤外線ランプ31を点灯し、絶縁膜形成済みの基板
50をNF3 ガス雰囲気中で加熱する。具体的には、
基板50の表面温度を図4の温度測定手段29で測定し
ながら、例えば基板50の表面温度を100℃/秒の割
合で上昇させ、約1000℃となったら、約10〜30
秒間、1000℃の状態を保持するように、基板50の
加熱を制御する。このような条件で、基板50を加熱す
ることにより、SiOxNy膜50b中に約10原子%
のFを混入できる。この含有Fの量は、例えばフッ素処
理時間、処理温度、1%NF3 /Arガス流量、及び
NF3 /Arガス流量比を調整することによって行え
る。
【0054】フッ素処理が終了したら、次に基板50の
加熱を停止する。この基板50の加熱停止と共に、或い
は加熱停止の後に、図3のバルブ12dを閉じてNF3
 ガスの供給を停止する。そして、基板50を室温(例
えば、25℃)まで冷却する。基板50が室温まで下が
ったら、反応炉20を大気圧にし、該基板50を取り出
すことにより、本実施例の絶縁膜形成処理工程が終了す
る。
【0055】以上のように、本実施例の絶縁膜形成方法
では、次のような利点がある。
【0056】(a)  本実施例では、N2 非含有の
酸化性ガス(O2 ガス)とN2 含有の酸化性ガス(
N2 Oガス)を混合し、赤外線ランプ31を用いた赤
外線照射により、基板50の表面にSiOxNy膜50
bを形成している。この結果、該SiOxNy膜50b
中にN原子が数原子%一様に拡散し、これら膜中に含ま
れているSi原子の不対結合や、或いは歪んだSi−O
−Si結合等のような未結合等に作用して安定なSi−
N結合やO−N結合が形成される。そのため、未結合手
や弱い結合が低減され、SiOxNy膜の絶縁破壊特性
の向上が図れ、品質の優れた絶縁膜が得られる。
【0057】(b)  前記(a)の絶縁膜成膜処理で
は、例えばSi−N結合が、SiO2 /Si界面付近
に形成された場合、界面準位密度が増加するという問題
が生じる。そのため、本実施例では、絶縁膜形成後、フ
ッ素で処理を行い、意図的にフッ素をSiOxNy膜中
に侵入させる。侵入したフッ素は、絶縁膜であるSiO
2 膜中にすみやかに拡散し、SiOxNy/Si界面
で安定なSi−F結合を形成する。Si−F結合エネル
ギーは5.7eVであり、Si−N結合の4.6eVよ
りも大きく、界面でより安定な状態となる。界面でのこ
のSi−F結合は、前記文献2に記載されているように
、Si−Cl結合と同様、界面準位密度を低減させるこ
とができる。
【0058】(c)  絶縁膜形成前に基板50に対し
、還元性ガス(H2 ガス)の雰囲気中での加熱処理を
行い、清浄化処理を行っている。そのため、基板50上
の自然酸化膜50a等を除去でき、清浄化された基板5
0にSiOxNy膜50bが形成されることになる。
【0059】(d)  絶縁膜形成ガス雰囲気中での加
熱処理を赤外線ランプ31を用いて行っているので、基
板50の加熱及び冷却を応答性良く行える。このため、
SiOxNy膜50bを高温条件で形成しても、そのS
iOxNy膜50bの成長・停止が容易であり、薄い膜
厚で、かつ品質の優れた絶縁膜形成が可能になる。
【0060】なお、上記実施例の図面では、本発明を理
解できる程度に各構成成分の寸法、形状及び配置位置等
を概略的に示しているにすぎない。従って、各構成成分
の寸法、形状及び配置関係等は、図示のものに限定され
るものではない。また、上記実施例の絶縁膜形成工程に
おいて、特定の材料及び特定の数値的条件等を挙げて説
明しているが、これら材料及び条件等は、単なる好適例
にすぎない。従って、本発明はこれら材料及び条件等に
限定されるものではなく、種々の変形が可能である。そ
の変形例としては、例えば次のようなものがある。
【0061】(1)  図3及び図4の絶縁膜形成装置
において、例えば加熱部30の構成及び配置位置は、加
熱処理を行える任意好適な構成及び配置位置等としても
よい。例えば、上記実施例では、各加熱処理を赤外線ラ
ンプ31により行っているが、この加熱処理はアークラ
ンプやレーザビーム、さらにはヒータ等で行ってもよい
。 例えば、加熱部30をヒータをもって構成し、そのヒー
タを反応炉20内に設けるようにしてもよい。この際、
図4の支持部材32は、それに応じて構成及び配置位置
を変形すればよい。
【0062】(2)  図1の絶縁膜形成方法は、低温
酸化法或いは稀釈酸化法等に適用した場合等にも、絶縁
膜の膜質向上が可能となる。また、SiOxNy膜50
bのx,yは、基板50の材質等に応じて適宜設定すれ
ばよい。しかも、本発明の絶縁膜はSiOxNy膜50
bに限らず、他の成分の絶縁膜であっても、適用可能で
ある。
【0063】(3)  上記実施例では、N2 非含有
の酸化性ガスとしてO2 ガスを用い、N2 含有の酸
化性ガスにN2 Oガスを用い、反応性ガスとしてAr
稀釈NF3 ガスを用いているが、これらのガスは同様
な効果が得られる他のガスでもよい。例えば、N2 含
有の酸化性ガスとしてNOガスやNO2 ガス等を用い
、反応性ガスとしてCl等の他のハロゲン含有の不活性
ガスを用いてもよい。
【0064】(4)  上記実施例では、絶縁膜形成の
前に還元性ガス雰囲気中での加熱処理を行って基板50
を清浄化しているが、処理工程によっては、この清浄化
処理を省略することも可能である。
【0065】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、第1の発明
によれば、N2 非含有の酸化性ガス及びN2 含有の
酸化性ガスを少なくとも一つ含む酸化性ガスを用い、加
熱処理によって基板上に絶縁膜を形成する。そのため、
絶縁膜中に絶縁膜形成ガス中の原子が一様に拡散し、こ
れら絶縁膜中に含まれている基板原子の不対結合や未結
合等に作用して安定な結合構造になる。これにより、未
結合手や弱い結合が低減され、絶縁膜の絶縁破壊特性の
向上が図れ、品質の優れた絶縁膜が得られる。
【0066】さらに、ハロゲン含有の反応性ガスを用い
て絶縁膜を熱処理しているので、ハロゲン原子が前記絶
縁膜中に混入し、基板と絶縁膜との界面における原子結
合の界面準位密度が低減し、前記の界面で安定した原子
結合構造を得ることができる。
【0067】第2の発明では、窒素原子が少なくとも1
016原子/cm3 以上(例えば、1020程度)含
有した酸化性ガスを用いているので、絶縁膜中へのN原
子の拡散が効率良く行われる。
【0068】第3の発明によれば、ハロゲン原子が少な
くとも1016原子/cm3 以上(例えば、1020
程度)、絶縁膜中に含有するまで熱処理を行うので、基
板と絶縁膜との界面において原子結合がより安定した状
態となり、界面準位密度が低減し、電気的特性がより向
上する。
【0069】第4の発明によれば、加熱処理を赤外線照
射により行うので、基板の加熱及び冷却を応答性良く行
える。そのため、絶縁膜を高温条件で形成しても、その
絶縁膜の成長・停止が容易であり、より薄い膜厚で、か
つより品質の優れた絶縁膜の形成が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す絶縁膜形成方法の工程図
である。
【図2】図1の加熱サイクルの説明図である。
【図3】本発明の実施例を示す絶縁膜形成装置の全体の
構成図である。
【図4】図3中の反応炉及び加熱部の断面図である。
【符号の説明】
10    ガス供給系 20    反応炉 30    加熱部 40    真空排気系 50    基板 50a  自然酸化膜 50b  SiOxNy膜

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  反応炉内で基板に対し、絶縁膜形成ガ
    スの雰囲気中での加熱処理を行って該基板に絶縁膜を形
    成する絶縁膜形成方法において、前記絶縁膜形成ガスと
    して、窒素含有の酸化性ガス、または窒素含有の酸化性
    ガス及び窒素非含有の酸化性ガスの混合ガスの、いずれ
    か一方のガスを用い、加熱処理によって前記絶縁膜を形
    成した後、ハロゲン含有の反応性ガスを用いて前記絶縁
    膜を熱処理し、ハロゲン原子を前記絶縁膜中に混入する
    ことを特徴とする絶縁膜形成方法。
  2. 【請求項2】  請求項1記載の絶縁膜形成方法におい
    て、前記窒素含有の酸化性ガスとして、窒素原子が少な
    くとも1016原子/cm3 以上含有したガスを用い
    る絶縁膜形成方法。
  3. 【請求項3】  請求項1記載の絶縁膜形成方法におい
    て、前記ハロゲン原子が少なくとも1016原子/cm
    3 以上、前記絶縁膜中に含有するまで熱処理を行う絶
    縁膜形成方法。
  4. 【請求項4】  請求項1記載の絶縁膜形成方法におい
    て、前記絶縁膜形成時の熱処理、及び前記絶縁膜形成後
    の熱処理の双方またはその少なくとも一方を、赤外線照
    射により行う絶縁膜形成方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07169833A (ja) * 1993-12-14 1995-07-04 Nec Corp 半導体装置及びその製造方法
JPH07221093A (ja) * 1994-01-22 1995-08-18 Lg Semicon Co Ltd 半導体素子のシリコン絶縁膜形成方法

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