JPH04245631A - 酸化膜形成方法 - Google Patents

酸化膜形成方法

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JPH04245631A
JPH04245631A JP1124791A JP1124791A JPH04245631A JP H04245631 A JPH04245631 A JP H04245631A JP 1124791 A JP1124791 A JP 1124791A JP 1124791 A JP1124791 A JP 1124791A JP H04245631 A JPH04245631 A JP H04245631A
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JP
Japan
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gas
oxide film
substrate
reactor
forming
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JP1124791A
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Hisashi Fukuda
永 福田
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は酸化膜形成方法、特に
膜厚の極めて薄い酸化膜を高品質に形成するための方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】最先端技術により形成されるシリコン集
積回路、特にMOS(Metal  Oxide  S
emicoductor)集積回路では膜厚が極めて薄
い酸化膜がゲート酸化膜として用いられる。とりわけ1
.0μm以下のゲート長を有するサブミクロンMOSデ
バイスでは膜厚が例えば100オングストローム(以下
、A°の記号で示す場合がある)以下となる酸化膜が用
いられ、このように膜厚を薄くすることによって利得の
向上を図っている。
【0003】酸化膜の形成は、例えば文献:「MOSL
SI製造技術、徳山    巍、橋本哲一編著、日経マ
グロウヒル社、P.65〜82(1985)」に示され
るように次のようにして行なわれる。
【0004】この文献に開示されている方法では、まず
、電気炉によって800〜1200℃に加熱した石英管
内に、清浄化した基板を配置する。その後、酸化膜形成
のための酸化ガスを石英管内に導入する。酸化ガスとし
ては例えば、乾燥した酸素ガス、或は酸素および水素の
混合ガス、或は塩酸を霧状にして酸素ガスと混合したガ
スを用いる。酸化時間と酸化膜厚とは図5に、横軸に酸
化時間(秒)および縦軸に酸化膜厚(A°)をプロット
して示した、破線曲線で示すように、一定の関係がある
ので、酸化性ガスを導入した石英管内に、形成しようと
する膜厚に見合った一定時間、一定温度で基板を放置し
て酸化膜を連続成長させることによって、均一な膜厚の
酸化膜を基板表面に形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上に
述べた酸化膜形成方法では、酸化膜を休み無く連続成長
させているので、例えば、100A°以下の薄い領域の
膜厚を制御するのが困難であった。そのため、このよう
な薄い酸化膜を形成する場合、その膜厚制御を行なうた
めには、800℃以下に酸化温度を下げて酸化速度を下
げる(以下、これを低温酸化法と称することもある)か
、或は窒素で酸素を希釈して酸化速度を下げて行なう方
法(以下、これを希釈酸化法と称することもある)をと
っていた。
【0006】しかしながら、低温酸化法ではシリコン/
二酸化シリコン界面が粗れるという問題があった。一方
、希釈酸化法の場合では、窒素がシリコン/二酸化シリ
コン界面に偏析するので、新たに界面準位が発生する等
の問題があった。それ故、上述のいずれの方法を行なっ
ても、薄い酸化膜の絶縁破壊耐性等の膜質自体の向上は
望めなかった。
【0007】また、これらの低温酸化法、希釈酸化法に
より得られる酸化膜は一般に緻密ではなく、シリコン/
シリコン酸化膜界面や、酸化膜中に原子の不安定の結合
状態、例えば、未結合手やシリコン原子の不対結合や、
弱い結合を含むSi−Si結合、Si−O結合、O−O
結合、或は歪んだSi−O−Si結合が多く存在する非
結晶構造となっているため、そもそも界面準位(Dit
)が高くなる傾向があった。このように形成された酸化
膜を、MOS型電界効果トランジスタのゲート酸化膜と
して使用する場合、上記の現象に起因して種々の問題が
生じている。例えば、ゲート長1.0μm以下の微細M
OS型電界効果トランジスタにおいては、チャネル領域
で発生したホットエレクトロンが酸化膜中に侵入した場
合、電子はこのようなシリコン原子の不対結合や、歪ん
だSi−O−Si結合にトラップされ、新たな界面準位
を発生させ、そのためMOS型トランジスタにおける閾
値電圧の変動や、伝達コンダクタンスの低下を引き起こ
すという問題が生じる。
【0008】また、このようにして形成された酸化膜を
用いてMOS構造を構成し、このMOS構造の耐圧試験
を行うと、酸化膜中のシリコン原子の不対結合や歪んだ
Si−O−Si結合等のような結合が切れることにより
、新たなトラップが当該酸化膜中に発生し、このトラッ
プが絶縁破壊の原因となる。
【0009】この発明は、上述した従来の問題点に鑑み
なされたものであり、従って、この発明の目的は、酸化
膜形成中に生じる不安定な結合手等に起因する膜欠陥を
低減し膜質の優れた薄い酸化膜を形成できる、酸化膜形
成方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】この目的の達成を図るた
め、この発明によれば、反応炉内でシリコンの下地に対
し酸化膜形成用ガス雰囲気中で加熱処理を行なって該下
地に酸化膜を形成するに当り、加熱処理を赤外線照射に
より行ない、酸化膜形成用ガスを酸化性ガスおよび反応
性ガスの混合ガスとし、該酸化性ガスを少なくとも酸素
含有ガスとし、および、反応性ガスをフッ素および塩素
の少なくとも一方を含むハロゲン含有ガスとすることを
特徴とする。
【0011】この発明の実施に当り、好ましくは、酸化
膜の成膜の前処理として、前記下地に対し還元性ガス雰
囲気中で加熱処理を行い、続いて、反応性ガス雰囲気中
で加熱処理を行って清浄化した下地とするのが良い。
【0012】さらに、この発明の実施に当り、酸化性ガ
スを酸素(O2)ガスおよび一酸化二窒素(N2O)ガ
スのいずれか一方のガスとするのが良い。
【0013】また、この発明の実施に当り、好ましくは
、還元性ガスを水素ガスのような水素を含むガスとする
のが良い。
【0014】また、この発明の実施に当り、好ましくは
、酸化膜をSiO2膜とするのが良い。
【0015】尚、ここでシリコンの下地とは、シリコン
基板はもとより、その他に、このシリコン基板にエピタ
キシャル層を形成したもの、その他、これらに限らず基
板やエピタキシャル層に素子が作り込まれている中間体
等、酸化膜が形成されるべき広く下地を意味している。
【0016】
【作用】上述したこの発明の酸化膜形成方法によれば、
酸化膜形成用ガスとして、ハロゲン化物含有ガスと酸化
性ガスとの混合ガスを用いてシリコンの下地上に酸化膜
の成膜を行う。シリコン酸化膜界面にもともと存在する
、シリコンの不対原子がハロゲン原子と結合してSi−
O−Si結合等の弱い結合等を安定な結合状態に変える
と共に、界面準位密度の低下に寄与する。その結果、酸
化膜は膜欠陥の無い、また、絶縁破壊の恐れのない、高
品質の膜となる。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照し、この出願の発明の実施
例につき説明する。
【0018】尚、図面は発明が理解出来る程度に、各構
成成分の寸法、形状および配設位置を概略的に示してい
るにすぎない。また、以下の説明では、特定の材料およ
び特定の数値的条件を挙げて説明するが、これら材料お
よび条件は単なる好適例にすぎず、従ってこれらに何ら
限定されるものではない。
【0019】先ず、この発明の方法の説明に入る前に、
この発明を実施するための装置につき説明する。 <この発明の実施のために使用して好適な酸化膜形成装
置の構造の実施例の説明>図3はこの発明の方法を実施
するための酸化膜形成装置の主要部(主として反応炉お
よび加熱部の構成)を概略的に示す断面図である。尚、
図2では反応炉内に基板を設置した状態を示す。
【0020】また図4はこの発明の実施例の説明に供す
る図であり、酸化膜形成装置の全体構成を概略的に示す
図である。
【0021】図4にも示すように、この酸化膜形成装置
は、基板が設置される反応炉10と、反応炉10内の真
空排気を行なうための排気手段12と、ガス供給部14
と、加熱処理を行なうための加熱部16とを備えて成る
。以下、この装置の構造の実施例につき説明する。
【0022】図3にも示すようにこの実施例では、反応
炉(チャンバー)10を例えば本体10a、蓋部材10
bおよび昇降部材10cから構成する。本体10aおよ
び昇降部材10cの形成材料としては、例えばステンレ
スを、また蓋部材10bおよび後述の支持体20の形成
材料としては、例えば石英を用いるか、または、その逆
の組み合わせで用いてもよい。
【0023】本体10aおよび昇降部材10cは分離可
能に一体となって凹部aを形成するものであり、昇降部
材10cの凹部aの側に基板18を載せるための支持体
20を設けて昇降部材10cの昇降によって支持体20
をのせた基板18を反応炉10内へ入れ或は反応炉10
外へ取り出せるようにする。図示例では昇降部材10c
を例えば機械的に昇降させるための昇降部材10cを昇
降装置22と連結させている。
【0024】また蓋部材10bを着脱自在に本体10a
に取り付ける。本体10aと蓋部材10bおよび昇降部
材10cとの間には気密保持部材24例えばバイトンパ
ッキンを設けており、従って反応炉10内の真空引きを
行なった際に気密保持部材24を介し、気密状態が形成
できるようになしている。
【0025】また凹部aの基板近傍位置に基板18の表
面温度を測定するための温度測定手段26例えばオプテ
ィカルパイロメータを設ける。
【0026】さらにこの実施例では加熱部16を任意好
適な構成の赤外線照射手段、例えば赤外線ランプ16a
とこの手段16aを支持するための支持部材16bとを
以って構成する。赤外線ランプ16aとしては基板18
を効率良く加熱できる波長域の光を発するランプとする
のが良く、基板材料に応じた任意好適なランプで構成す
る。この実施例では、タングステンハロゲンランプその
他の任意好適なランプを用いる。好ましくは、複数個の
赤外線ランプ16aを反応炉10内の加熱を均一に行な
えるように配置する。
【0027】通常、赤外線ランプ16aは、反応炉10
外に配置する。この際、反応炉10の一部を赤外線を透
過する材料を以って構成し、赤外線を反応炉10外から
反応炉10内に透過させるようにする。既に説明したよ
うに、この実施例では、蓋部材10bを石英で構成して
あるので、赤外線を透過することができる。
【0028】加熱部16の構成および配設位置は後述す
る加熱処理を行なえる任意好適な構成および配設位置と
して良く、例えば加熱部16をヒーターを以って構成し
、このヒーターを反応炉10内に設けるようにしても良
い。
【0029】支持部材16bの配設位置をこれに限定す
るものではないが、図示例では支持部材16bを支持部
材16bと本体10aとの間に蓋部材10bおよび本体
10aの当接部を閉じ込めるように、本体10aに着脱
自在に取り付け、さらに支持部材16bと本体10との
間に気密保持部材24を設ける。このように支持部材1
6bを設けることによって反応炉10内の真空気密性の
向上が図れる。
【0030】尚、図3において符号28は反応炉10お
よびガス供給部14の間に設けたガス供給管、また30
は反応炉10および排気手段12の間に設けた排気管を
示す。
【0031】次に図4を参照してこの実施例の真空排気
系およびガス供給系につき説明する。尚、真空排気系お
よびガス供給系を以下に述べる例に限定するものではな
い。
【0032】まず真空排気系につき説明する。この実施
例では排気手段12を例えばターボ分子ポンプ12aと
このポンプ12aと接続されたロータリーポンプ12b
とを以って構成する。排気手段12を例えば図示のよう
に配設した排気管30およびバルブを介して反応炉10
と連通させて接続する。
【0033】図4において32a〜32dは排気管30
に連通させて設けた真空計(或は圧力ゲージ)であり、
真空計32aおよび32dを例えば1〜10−3(10
のマイナス3乗)Torrの範囲の圧力測定に用いるバ
ラトロン真空計(或いはピラニー真空計)とし、また真
空計32bおよび32cを例えば10−3〜10−8(
10のマイナス8乗)Torrの範囲の圧力測定に用い
るイオンゲージとする。真空計32bと排気管30との
間には真空計32bを保護するための自動開閉バルブ3
4を設け、真空計32bの動作時に真空計32bに対し
て10−3Torr以上の圧力を負荷しないようにバル
ブ34の開閉を自動制御する。36a〜36fは排気手
段12および反応炉10の間に設けられる自動開閉バル
ブであり、これらバルブ36a〜36fをそれぞれ任意
好適に開閉することによって、反応炉10内の圧力を任
意好適な圧力に制御し反応炉10内に低真空排気状態お
よび高真空排気状態を形成する。
【0034】さらに38は圧力調整用のニードルバルブ
および40はレリーフバルブであり、バルブ40は反応
炉10内の圧力が大気圧例えば760Torrを越えた
場合に自動的に開放し、バルブ40の開放によってガス
供給部14から反応炉10内へ供給されたガスを排気す
る。
【0035】次にガス供給系につき説明する。この実施
例ではガス供給部14を還元性ガス源14a、反応性ガ
ス源14b、酸化性ガス源14cおよびパージ用ガス源
例えば不活性ガス源14dを以って構成する。ガス供給
部14を例えば図示のように配設した供給管28および
バルブを介して反応炉10と連通させて接続する。
【0036】図4において42はガス供給系、44はバ
ルブ、46a〜46d、48aおよび48bは自動開閉
バルブ、50aおよび50bはガス供給部14から反応
炉ガスへ導入されるガスに関する自動ガス流量コントロ
ーラである。
【0037】バルブ44、48a、48b、46a〜4
6dをそれぞれ任意好適に開閉することによって、所望
のガスをガス供給部14から反応炉10へ供給できる。 <この発明の酸化膜形成方法の実施例の説明>次に、こ
の発明の酸化膜形成方法につき説明する。
【0038】また、図1は、この発明の説明に供する、
加熱サイクルを説明するための図である。図の横軸は時
間および縦軸は温度をプロットして示してある。
【0039】図2の(A)〜(C)は、この発明の酸化
膜形成方法の一実施例の説明に供する工程図であり、各
図は、主要工程段階で得られた構造体を断面の切り口を
概略的に示してある。
【0040】又、以下の説明では図3および図4を適宜
参照されたい。
【0041】この発明では、反応炉10内の支持体20
にシリコンの下地を設置した後、下地の清浄化を行なっ
てから、酸化膜の成膜処理を行なう。以下、これにつき
順次説明する。 ■[清浄化]この酸化膜の成膜前の基板の清浄化法につ
いては、この出願に係る出願人等によって既に提案され
ているが、この発明の方法でもこの清浄化方法を用いる
のが好適であり、これにつき説明する。 前処理   この発明における実施例では、下地として例えばシ
リコン基板を用意し、前処理として従来行なわれている
如く、化学薬品、純水等を用いて基板18の前洗浄を行
なう。
【0042】次に、反応炉10内で基板18に自然酸化
膜が形成されるのを防止するため、反応炉10内にパー
ジ用の不活性ガス例えば窒素ガス或いはアルゴンガスを
予め導入しておく。還元性ガス、反応性ガスおよび酸化
性ガスはまだ導入しない。このときバルブ44、48b
および46dを開き、バルブ48a、46a〜46cを
閉じておく。
【0043】次に反応炉10内に基板18を設置する。 基板18は昇降部材10cの支持体20上に固定する。 この際、基板18は空気に一旦さらされるので、基板表
面に自然酸化膜18aが形成されている(図2の(A)
)。
【0044】次に、これらの前処理後、基板表面の清浄
化処理を行なう。この清浄化処理は、還元性ガス雰囲気
中で、加熱処理を行なって基板18を反応炉10内で清
浄化する。
【0045】以下、この基板の清浄化処理工程につき説
明する。 自然酸化膜の除去   基板の清浄化に当り、まずバルブ44、48b、4
6dを閉じて基板18を設置した反応炉10内への不活
性ガスの供給を停止する。
【0046】次に、排気手段12によって反応炉10内
を例えば1×10−6(10のマイナス6乗)Torr
の高真空に真空排気し、反応炉10内を清浄化する。こ
の真空排気を行なうためバルブ38、36a、36e、
36f、34を閉じておいてバルブ36b、36c、3
6dを開きロータリーポンプ12bを作動させ、反応炉
10内の圧力を真空計32aでモニター(監視)しなが
ら真空排気を行なう。そして反応炉10内が例えば1×
10−3Torrの圧力となった後、バルブ36c、3
6dを閉じてバルブ36e、34を開き、真空計32b
で反応炉10内の圧力をモニターしながら1×10−6
Torrまで反応炉10内を真空排気する。
【0047】高真空に反応炉10内を排気したら、次に
反応炉10内に還元性ガス例えば水素ガスを導入する(
図1にIの時間領域で示すH2フロー)。還元性ガスの
導入に当っては、次に行なう還元性ガス雰囲気中での加
熱処理において、反応炉10内の減圧状態を維持するた
めに、バルブ36b、36e、34を閉じてバルブ38
、36aを開いた状態としてこの状態でバルブ44、4
8a、46aを開いて還元性ガス例えば水素ガスを反応
炉10内に供給する。
【0048】反応炉10内の減圧状態の維持は還元性ガ
スを導入しながらバルブ38を操作するとともに還元性
ガスの流量と自動流量コントローラ50aで調節するこ
とによって行なえる。この実施例では、反応炉10内を
例えば100〜10−2(10のマイナス2乗)Tor
rの低真空の減圧状態に維持する。
【0049】次に加熱部16によって自然酸化膜18a
(図1の(A)参照)の除去のための加熱処理を行なう
(図1のH2フロー中H1で示す時間期間の加熱)。こ
の加熱処理によって還元性ガス雰囲気中で基板18を加
熱して基板18の自然酸化膜18aを還元し自然酸化膜
を基板18から除去する(図2の(B))。基板18の
加熱は例えば基板18への赤外線照射によって行なう。 尚、既に説明したように、この実施例では反応炉10内
を減圧状態に維持しながら加熱処理を行なう。これによ
り、自然酸化膜の還元による反応生成物が反応炉10外
へ排気され、その結果、反応生成物によって基板18お
よび反応炉10内が汚染される度合を低減出来る。
【0050】この加熱処理では、基板18の表面温度を
温度測定手段26で測定しながら、例えば基板18の表
面温度を50℃/秒〜200℃/秒の間の適当な割合で
、好ましくは、約100℃/秒で、上昇させて約100
0℃となったら約10〜30秒間1000℃の状態を保
持するように、基板18の加熱を制御する。
【0051】次に、加熱部16による基板18の加熱を
停止すると共にバルブ46aを閉じて還元性ガスの供給
を停止し、そして基板18の表面温度が室温、例えば約
25℃となるまで基板18が冷却するのを待つ。この冷
却は基板18が自然に冷却するようにしても良いし、強
制的に冷却するようにしても良い。強制冷却は例えばバ
ルブ48aを閉じてバルブ48b、46dを開けて不活
性ガスを大量に反応炉10内に導入することによって行
なえる。
【0052】次にバルブ38、36aを閉じてバルブ3
6b、36eを開けて反応炉10内を例えば1×10−
6Torrの高真空に排気し、反応炉10内を清浄化す
る。 ■[基板表面の清浄]次に、バルブ36b、36eを閉
じてバルブ38、36a、48aおよび46bを開き、
反応性ガス例えば三フッ化窒素(NF3)を反応炉10
内に導入する(図1にIIで示す時間領域のNF3フロ
ー)。反応性ガスの導入に当っては、次に行なう反応性
ガス雰囲気中での加熱処理において反応炉10内の減圧
状態を維持するために、還元性ガス雰囲気中での加熱処
理と同様にして、反応炉10内を例えば100〜10−
2(10のマイナス2乗)Torrの低真空の減圧状態
に維持する。
【0053】次に加熱部16によって加熱処理を行なう
。この加熱処理によって、熱的に活性化された反応性ガ
スが基板18自体および不純物と化学的に反応して揮発
性の反応生成物を形成し、基板18をエッチングするの
で、基板18に付着している無機物等の不純物を除去で
きる。反応性ガスの熱的活性化は例えば反応性ガスに赤
外線を照射することによって行なう。反応炉10内を減
圧状態に維持しながら加熱処理を行なうので、基板18
のエッチングによる揮発性の反応生成物が反応炉10外
へ排気され、その結果、反応生成物によって基板18お
よび反応炉10内が汚染される度合を低減できる。
【0054】この加熱処理で、基板18も加熱するよう
にすれば反応性ガスと基板18および不純物との反応性
が向上し、清浄化も促進される。
【0055】例えば、基板18の表面温度を約1000
℃に保持するように基板18を加熱しながら約20秒(
図1にH2で示す時間期間)間、反応性ガスによる基板
18のエッチングを行なえばよい。
【0056】次に、加熱部16による加熱処理を停止す
ると共にバルブ46bを閉じて反応性ガスの供給を停止
し、基板18が室温まで冷却するのを待つ。この冷却は
基板18の自然冷却としても良いし強制冷却としても良
い。
【0057】次に、バルブ38、36aを閉じ、バルブ
36b、36eを開き反応炉10内を例えば1×10−
6Torrの高真空に排気する。 ■[シリコン酸化膜の成膜]次に酸化性ガスおよびハロ
ゲン化物含有反応性ガスとの混合ガス雰囲気中で加熱処
理を行なって基板18にシリコン酸化膜を形成するため
バルブ36b、36eを閉じ、バルブ38、36a、4
8a、48b、46b、46cを開き、酸化性ガス例え
ば酸素(O2)ガスとハロゲン化物含有反応性ガス例え
ば三フッ化窒素(NF3)ガスとを反応炉10内に供給
する(図1にIIIで示す時間領域の(O2+NF3)
フロー)。この酸化膜の形成は、大気圧下でも行える。 しかし、好ましくは、このとき酸化膜形成時の反応生成
物を反応炉10外に排気するため、反応炉10内を例え
ば100〜10−2Torrの低真空の減圧状態に維持
する。
【0058】次に、加熱部16による加熱処理によって
基板18を加熱して基板表面に酸化膜51を形成する(
図2の(C))。
【0059】この基板18の加熱は加熱部16の赤外線
ランプ16aによって行う。この際、例えば、基板表面
温度を温度測定手段26で測定しながら、例えば50℃
/秒〜200℃/秒の間の適当な割合で、好ましくは、
昇温速度約100℃/秒で、加熱温度T1である約10
00℃まで上昇させ、好ましくは、約1分間(図2にH
3で示す時間期間)、約1000℃に保持するように行
なう。この場合、上昇温度を一定の割合で行なうのが好
適であるが、それは酸化膜の成長度合を一定にして品質
の良い膜を形成するためである。尚、昇温速度を上述し
たような範囲としたのは膜厚の制御性およびまたは品質
の良い膜を形成するためである。又、加熱温度T1を約
1000℃としたのは、酸化膜の成膜に要する、好まし
い最低の温度であるからである。また、時間期間H3を
約1分間程度としたのは膜厚の制御性およびまたは膜質
の観点からである。このような条件で、基板を加熱する
ことによって膜厚約100A°という薄い、良質の酸化
膜を形成できる。
【0060】酸化膜の膜厚制御は例えば、酸化温度、酸
化時間および酸化ガスの流量を調整することによって行
なえる。
【0061】所望の膜厚の酸化膜51を形成したら、次
に基板18の加熱を停止する。
【0062】この加熱の停止と共に或は加熱停止の後に
、バルブ46b、46cを閉じて酸化性ガスの供給を停
止する。また、酸化膜が必要以上に成長するのを防止す
るために、バルブ46dを開いて反応炉10内のガス雰
囲気を不活性ガス、例えば、窒素(N2)ガスに置換す
る。
【0063】次に基板18を室温例えば25℃まで冷却
した後、酸化膜51が成膜されている基板を反応炉10
外へ取り出す。
【0064】このような工程を経て得られた酸化膜は、
シリコン酸化膜中(シリコン/酸化膜界面を含む)もと
もと存在していたシリコンの不対原子がハロゲン原子と
結合して界面準位密度の低下に寄与する。また、酸素原
子の不安定な結合状態、例えば、Si−O−Si結合等
のような弱い結合や未結合手が低減され、その結果、形
成されたシリコン酸化膜には膜欠陥は無くなって、高品
質の膜となり、ひいては、この酸化膜を用いて形成され
る電子デバイスの電気特性の向上を図ることができる。
【0065】この発明は、上述した実施例のみに限られ
るものではなく、以下に説明するような種々の変更また
は変形を加えることができる。
【0066】上述した実施例では、ハロゲン化物含有反
応性ガスとして三フッ化窒素を用いたが、これに限定さ
れるものではなく、フッ素または塩素を含む反応性ガス
であれば良い。
【0067】また、上述した実施例では酸化性ガスとし
て酸素(O2)ガスを用いたが、この酸素ガスの代わり
に例えば一酸化二窒素(N2O)ガスのような酸素を含
むガスを用いても同様に充分な酸化効果を上げることが
できる。
【0068】さらに、還元性ガスとして水素ガスを用い
たが、これに限定されるものではなく、水素ガスを含む
ガスであれば良い。
【0069】上述の実施例では、各加熱処理を赤外線ラ
ンプにより行なっているが、これは基板の加熱および冷
却を応答性良く行うためである。しかし、この発明では
、この加熱処理は、アークランプやレーザビームさらに
はヒータ等で赤外線照射を行なっても良い。
【0070】また、この発明の酸化膜形成方法は、シリ
コン酸化膜中の原子の不安定な結合状態をより安定な結
合状態に変えるハロゲン元素を含むガスと酸化性ガスと
の混合ガスを用い、加熱処理を行なって成膜する限りに
おいては、低温酸化法に適用して酸化膜を形成した場合
、或いは希釈酸化法に適用して酸化膜を形成した場合に
も、酸化膜の膜質の向上が図れることは当業者に明らか
である。
【0071】また、上述した実施例では、酸化膜の形成
前に還元ガス雰囲気中で加熱を行なって下地である基板
の清浄化をしているが、所要に応じて、この処理は省い
ても勿論よい。
【0072】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明の酸化膜形成方法によれば、シリコンの下地上に
成膜した酸化膜中では、不安定な結合をしていた原子が
このハロゲン元素の原子と結合して安定な結合状態に変
わり、従って膜欠陥がなく、絶縁破壊の生じない、高品
質の酸化膜が得られる。従って、この発明により形成し
た酸化膜を用いて電子デバイス例えばMOSトランジス
タを作製すると、これら電子デバイスの電気的特性を従
来よりも向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の酸化膜形成方法の一実施例の説明に
供する図である。
【図2】(A)〜(C)は、この発明の酸化膜形成方法
の一実施例の説明に供する工程図である。
【図3】この発明の酸化膜形成方法の一実施例を実施す
るための装置の要部を概略的に示す断面図である。
【図4】この発明の酸化膜形成方法の一実施例を実施す
るための装置の全体構成を概略的に示す図である。
【図5】この発明および従来の酸化膜形成方法の説明に
供する、酸化時間−酸化膜厚特性曲線図である。
【符号の説明】
10:反応炉 10a:本体 10b:蓋部材 10c:昇降部材 12:排気手段 12a:ターボ分子ポンプ 12b:ロータリーポンプ 14:ガス供給部 14a:還元性ガス源 14b:反応性ガス源 14c:酸化ガス源 14d:不活性ガス源 16:加熱部 16a:赤外線ランプ 16b:支持部材 18:基板 18a:自然酸化膜 20:支持体 22:昇降装置 24:気密保持部材 26:温度測定手段 28:ガス供給管 30:排気管 32a〜32d:真空計 34、36a〜36f、38、40、44、46a〜4
6d、48a、48b:バルブ 42:ガス供給系 50a、50b:ガス流量コントローラ51:酸化膜

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  反応炉内でシリコンの下地に対し酸化
    膜形成用ガス雰囲気中で加熱処理を行なって該下地に酸
    化膜を形成するに当り、加熱処理を赤外線照射により行
    ない、酸化膜形成用ガスを酸化性ガスおよび反応性ガス
    の混合ガスとし、該酸化性ガスを少なくとも酸素含有ガ
    スとし、および、反応性ガスをフッ素および塩素の少な
    くとも一方を含むハロゲン含有ガスとすることを特徴と
    する酸化膜形成方法。
  2. 【請求項2】  請求項1に記載の酸化膜の成膜の前処
    理として、前記下地に対し還元性ガス雰囲気中で加熱処
    理を行い、続いて、反応性ガス雰囲気中で加熱処理を行
    って清浄化した下地とすることを特徴とする酸化膜形成
    方法。
  3. 【請求項3】  請求項1に記載の酸素含有ガスを酸素
    (O2)ガスおよび一酸化二窒素(N2O)ガスのいず
    れか一方のガスとすることを特徴とする酸化膜形成方法
  4. 【請求項4】  請求項2に記載の還元性ガスを少なく
    とも水素含有ガスとすることを特徴とする酸化膜形成方
    法。
  5. 【請求項5】  請求項1の酸化膜をSiO2膜とする
    ことを特徴とする酸化膜形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000091577A (ja) * 1998-08-26 2000-03-31 Texas Instr Inc <Ti> ゲ―ト酸化物を形成する方法

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