JPH07183291A - 熱処理方法及び熱処理装置 - Google Patents

熱処理方法及び熱処理装置

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JPH07183291A
JPH07183291A JP32740693A JP32740693A JPH07183291A JP H07183291 A JPH07183291 A JP H07183291A JP 32740693 A JP32740693 A JP 32740693A JP 32740693 A JP32740693 A JP 32740693A JP H07183291 A JPH07183291 A JP H07183291A
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heat
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱源のエネルギーを実質的に透過する材料か
ら成る二重管内に被処理材を配置して熱処理する技術に
ついても、結露等の、二重管がコールドウォールタイプ
であることに伴う問題の発生を防止し、実用的で汎用可
能な高純度熱処理方法及び熱処理装置を提供する。 【構成】 石英等の熱源のエネルギーを実質的に透過す
る材料から二重管3を形成し、該二重管を介してウェハ
等の被処理材1を熱源光2により熱処理する際、二重管
の少なくとも一部にエネルギー照射により発熱するSi
薄膜等の発熱体材料4を設けて該発熱体材料を発熱可能
にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱処理方法及び熱処理
装置に関する。本発明は、熱処理による汚染を極度に嫌
う被処理材の処理に好適に用いることができるものであ
り、例えば、電子材料(半導体装置等)の各種熱処理の
場合に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】熱処理を要する工程は各種被処理材の処
理工程において極めて多いが、かかる熱処理により、被
処理材に影響が与えられることを極端に嫌う場合があ
る。
【0003】これは、例えば半導体装置の分野では通常
である。素子に汚染がもたらされることが、極度に嫌わ
れるからである。
【0004】例えばシリコン半導体基板などを熱処理し
て、酸化や窒化を行う工程が用いられるとき、その加熱
方法は種々提案されているが、いずれの方法においても
汚染が被処理材に与えられることを厳密に防止する試み
がなされている。
【0005】このような事情から、熱源(赤外ランプ
等)のエネルギーを実質的に透過する材料から二重管を
形成し、該二重管内の被処理材を熱源光により熱処理す
る熱処理技術が用いられている。二重管内に被処理材を
配置することにより、熱源等から隔絶して、汚染を防止
できるとともに、熱源のエネルギーを実質的に透過する
材料からこの二重管を形成することにより、二重管自体
は加熱されないので、二重管自体からの汚染の可能性も
防止できるからである。
【0006】かかる構成の熱処理装置は、コールドウォ
ールタイプと称されている。
【0007】以下、このようなコールドウォールタイプ
の従来技術について、その問題点を、半導体製造プロセ
スに用いられるアニール技術を例にとって、説明する。
【0008】例えば、タングステンハロゲンランプ加熱
による短時間アニール(RapidThermal P
rocessing:RTP)技術は、通常の抵抗加熱
型の電気炉を用いたアニールに比べ、急速、短時間の加
熱処理が可能であることから、ULSI等の製造には必
須のものとされている。よく知られたイオン注入層のア
ニールの他、シリサイドの形成及びそのアニール、酸化
膜、窒化膜の形成等に利用されている。
【0009】特に、例えばゲート酸化膜形成などの場合
については、この技術では熱処理炉が石英二重管を用い
たコールドウォール構造なので、通常の電気炉にみられ
る発熱体や均熱管が原因とされる金属不純物の汚染がな
いという利点がある。このようなタイプのRTO技術に
よるゲート酸化膜形成が有効と考えられるのは、薄い酸
化膜の形成が容易なためと、サブミクロンからクォータ
ーミクロン以降のデバイス(16MSRAM以降。DR
AMでは64M以降に相当)に必要とされる表面清浄度
は109 atoms/cm2 未満であるが(第12回応
用物理学会スクール(1993年)「シリコンプロセス
における微量不純物測定技術」図19参照)、酸化のプ
ロセスにおいて1010atoms/cm2 近いFe,N
i,Cu等の重金属が存在していることがわかってお
り、これらの重金属の汚染源は、二重管の代表的な材質
である石英管ではなく、均熱管(セラミックス)または
ヒーターであることが明らかになっているからである
(1991年春季応用物理学会予稿集30p−X−14
(長沢ら)、同30p−X−15(山崎ら)参照)。
【0010】更に、上記従来技術は、急速、短時間の熱
処理により、酸化膜の薄膜化が可能であり、また同様の
理由で、不純物プロファイルの変動阻止能力が高いとい
う利点があり、サブミクロン以降のシリコンデバイスに
おけるゲート酸化膜形成技術として有効である。
【0011】一般に、ゲート酸化膜の形成方法として
は、高純度の酸素ガスによる熱酸化技術であるドライ
酸化膜と、高純度の酸素ガスと水素ガスの燃焼反応に
より生じた水蒸気ガスによる熱酸化技術であるパイロジ
ェニック酸化がある。(また、金属ゲッター効果のある
HClと、O2 との混合ガスを用いる手法もある)。パ
イロジェニック酸化膜は、水に起因した電子トラップを
多く含むため、ホットキャリア耐性がドライ酸化膜より
も劣るとされているが、しかし一方で酸化膜耐圧やTD
DB特性に関しては、ドライ酸化膜よりも優れていると
されており、フラッシュメモリーへの応用が有利と考え
られている。
【0012】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
パイロジェニック酸化技術に用いるランプ加熱炉に代表
される熱処理技術は、二重管を用いたコールドウォール
の構造であるがゆえに、これに伴う問題、例えば結露
(水分付着)の問題を避けることができない。例えばパ
イロジェニック酸化では、この手段を採用するとして
も、反応ガスとして、水分含有量を〜ppb以下に抑え
たドライガスしか用いることができない。
【0013】例えば1000℃、1気圧でパイロジェニ
ック酸化を行った後、等圧で炉内温度を室温まで戻した
場合、酸化処理中に炉内に存在した水蒸気ガスは、液体
のH2 Oとなる。水蒸気ガスを理想基体と仮定すれば、
炉内容積の1割強が液化することになる。実際の処理で
は、反応ガスの廃棄が行われるので、水蒸気の一部はガ
スとして炉外に排出されるが、相当量の水が炉内に残る
ことには間違いない。さらに、酸化処理した基板は室温
で炉外へ取り出されるため、上記の水分は、基板上にも
付着することになる。これらの残留水分は、酸化レート
の乱れ(水分付着部の酸化レートが高くなる)、またパ
ーティクルの発生等の要因となり得る。さらに、酸化膜
上に水分が残った場合、その部分では酸化が更に進行す
るため、例えば酸化後の窒化等の連続処理を行うとき、
酸化膜厚を保ったままこれを達成することはできなくな
る。
【0014】上記の事情から、パイロジェニック酸化は
半導体装置の処理工程で極めて有用であるにも拘らず、
かかる水分付着の問題のため、実用化できず、結局事実
上ドライ酸化しか使用できないというのが現状である。
【0015】パイロジェニック酸化のみならず、HCl
とO2 とを用いる酸化技術の場合も、同様の問題で実用
化が阻まれている。
【0016】上述したように、熱源のエネルギーを実質
的に透過する材料から成る二重管内に被処理材を配置し
て熱処理する技術にあっては、清浄な状態での加熱が実
現でき、汚染防止をきわめて良好に達成できるという利
点の反面、例えば上記二重管における結露の問題に見ら
れるような、二重管がコールドタイプであることに伴う
問題が生じていたものである。
【0017】
【発明の目的】本発明は上記従来技術の問題点を解決し
て、熱源のエネルギーを実質的に透過する材料から成る
二重管内に被処理材を配置して熱処理する技術について
も、結露等の、二重管がコールドウォールタイプである
ことに伴う問題を解決して、よって実用的な場面で清浄
な状態での加熱が実現でき、汚染防止をきわめて良好に
達成できるという利点を発揮できるようにした熱処理方
法及び熱処理装置を提供せんとするものである。
【0018】
【問題点を解決するための手段】本出願の請求項1の発
明は、熱源のエネルギーを実質的に透過する材料から二
重管を形成し、該二重管を介して被処理材を熱源光によ
り熱処理する熱処理方法であって、二重管の少なくとも
一部にエネルギー照射により発熱する発熱体材料を設け
て該発熱体材料を発熱可能な構成としたことを特徴とす
る熱処理方法であって、これにより上記目的を達成する
ものである。
【0019】本出願の請求項2の発明は、発熱体材料
は、二重管の材料に汚染源を与えない物質から成ること
を特徴とする請求項1に記載の熱処理方法であって、こ
れにより上記目的を達成するものである。
【0020】本出願の請求項3の発明は、発熱体材料
は、二重管の材料に汚染源を与えない封止構造により形
成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱処理
方法であって、これにより上記目的を達成するものであ
る。
【0021】本出願の請求項4の発明は、二重管を形成
する材料が石英であることを特徴とする請求項1ないし
3のいずれかに記載の熱処理方法であって、これにより
上記目的を達成するものである。
【0022】本出願の請求項5の発明は、発熱体材料が
シリコン薄膜であることを特徴とする請求項1ないし4
のいずれかに記載の熱処理方法であって、これにより上
記目的を達成するものである。
【0023】本出願の請求項6の発明は、発熱体材料が
シリコンカーバイドをシリコンにより封止した構造の膜
であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
記載の熱処理方法であって、これにより上記目的を達成
するものである。
【0024】本出願の請求項7の発明は、熱源光が、ハ
ロゲンランプまたはアークランプであることを特徴とす
る請求項1ないし6のいずれかに記載の熱処理方法であ
って、これにより上記目的を達成するものである。
【0025】本出願の請求項8の発明は、補助光源によ
り、エネルギー照射して発熱体材料を発熱させる構成と
したことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記
載の熱処理方法であって、これにより上記目的を達成す
るものである。
【0026】本出願の請求項9の発明は、二重管の発熱
体材料配置位置を不活性ガスで満たしたことを特徴とす
る請求項1ないし8のいずれかに記載の熱処理方法であ
って、これにより上記目的を達成するものである。
【0027】本出願の請求項10の発明は、被処理材が
半導体基板であることを特徴とする請求項1ないし9の
いずれかに記載の熱処理方法であって、これにより上記
目的を達成するものである。
【0028】本出願の請求項11の発明は、熱処理が、
半導体基板に酸化もしくは窒化処理を施す処理であるこ
とを特徴とする請求項10に記載の熱処理方法であっ
て、これにより上記目的を達成するものである。
【0029】本出願の請求項12の発明は、熱処理が、
酸素ガスと水素ガスの燃焼反応により生じた水蒸気ガス
による熱酸化であることを特徴とする請求項11に記載
の熱処理方法であって、これにより上記目的を達成する
ものである。
【0030】本出願の請求項13の発明は熱処理が、シ
リコンの酸化または窒化であることを特徴とする請求項
10ないし12のいずれかに記載の熱処理方法であっ
て、これにより上記目的を達成するものである。
【0031】本出願の請求項14の発明は、熱処理が、
ポリシリコンの酸化または窒化であることを特徴とする
10ないし請求項12のいずれかに記載の熱処理方法で
あって、これにより上記目的を達成するものである。
【0032】本出願の請求項15の発明は、二重管を介
して被処理材を熱源光により熱処理する構造の熱処理装
置であって、該二重管は熱源光のエネルギーを実質的に
透過する材料から成り、該二重管の少なくとも一部には
光照射により発熱する発熱体材料を設け、該発熱体材料
を発熱させる補助光源を配線する構成としたことを特徴
とする熱処理装置であって、これにより上記目的を達成
するものである。
【0033】本出願の請求項16の発明は、発熱体材料
は、二重管の材料に汚染源を与えない物質から成ること
を特徴とする請求項15に記載の熱処理装置、であっ
て、これにより上記目的を達成するものである。
【0034】本出願の請求項17の発明は、発熱体材料
は、二重管の材料に汚染源を与えない封止構造により形
成されていることを特徴とする請求項15に記載の熱処
理装置、であって、これにより上記目的を達成するもの
である。
【0035】本出願の請求項18の発明は、二重管を形
成する材料が石英であることを特徴とする請求項15な
いし17のいずれかに記載の熱処理装置であって、これ
により上記目的を達成するものである。
【0036】本出願の請求項19の発明は、発熱体材料
がシリコン薄膜であることを特徴とする請求項15ない
し18のいずれかに記載の熱処理装置であって、これに
より上記目的を達成するものである。
【0037】本出願の請求項20の発明は、発熱体材料
がシリコンカーバイドをシリコンにより封止した構造の
膜であることを特徴とする請求項15ないし18のいず
れかに記載の熱処理装置であって、これにより上記目的
を達成するものである。
【0038】本出願の請求項21の発明は、熱源光が、
ハロゲンランプまたはアークランプであることを特徴と
する請求項15ないし20のいずれかに記載の熱処理装
置であって、これにより上記目的を達成するものであ
る。
【0039】本出願の請求項22の発明は、補助光源に
より、光照射して発熱体材料を発熱させる構成としたこ
とを特徴とする請求項15ないし21のいずれかに記載
の熱処理装置であって、これにより上記目的を達成する
ものである。
【0040】本出願の請求項23の発明は、二重管の発
熱体材料配置装置を不活性ガスで満たしたことを特徴と
する請求項15ないし22のいずれかに記載の熱処理装
置であって、これにより上記目的を達成するものであ
る。
【0041】本出願の請求項24の発明は、被処理材が
半導体基板であることを特徴とする請求項15ないし2
3のいずれに記載の熱処理装置であって、これにより上
記目的を達成するものである。
【0042】本出願の請求項25の発明は、熱処理が、
半導体基板に酸化もしくは窒化処理を施す処理であるこ
とを特徴とする請求項24に記載の熱処理装置であっ
て、これにより上記目的を達成するものである。
【0043】本出願の請求項26の発明は、熱処理が、
酸素ガスと水素ガスの燃焼反応により生じた水蒸気ガス
による熱酸化であることを特徴とする請求項24に記載
の熱処理装置であって、これにより上記目的を達成する
ものである。
【0044】本出願の請求項27の発明は、熱処理が、
シリコンの酸化または窒化であることを特徴とする請求
項24ないし26のいずれかに記載の熱処理装置であっ
て、これにより上記目的を達成するものである。
【0045】本出願の請求項28の発明は、熱処理が、
ポリシリコンの酸化または窒化であることを特徴とする
請求項24ないし27のいずれかに記載の熱処理装置で
あって、これにより上記目的を達成するものである。
【0046】本発明に用いることができる発熱体材料に
ついては、その材質として要求される点は、二重管の
材料である例えば石英に、例えば薄膜としてコーティン
グして形成できること、それ自身が石英管等の二重管
内を拡散して被処理材(Siウェハ等)を汚染させない
こと、適当なエネルギー源、例えばハロゲンタングス
テンランプ、アークランプ等の例えば波長〜1.0μm
以下の波長の光を吸収して発熱し得ること等が挙げられ
る。
【0047】この要求を満たすものを適宜選定すればよ
いのであるが、例えば石英二重管について好ましく用い
得るものとしては、例えばシリコンがある。シリコン
は、汚染源とならないように極めて純度高く成膜できる
ので有利である。また、窒化シリコンや、シリコンカー
バイドを用いることができる。汚染の懸念のないもので
あれば、配線材となる金属も採用できる。
【0048】更に、汚染源となり得る発熱体材料でも、
これを封止構造として完全に隔絶し、拡散しないように
すれば、いずれも採用可能である。例えば、汚染をもた
らし得るものでも、シリコンにより完全におおうことに
より、用いることができる。
【0049】
【作用】本発明によれば、二重管の少なくとも一部にエ
ネルギー照射により発熱する発熱体材料を設けて該発熱
体材料を発熱可能な構成としたので、結露の問題等、二
重管が非加熱状態であることにより問題が生じる場合
も、この構成によって発熱を生じさせ、二重管を加熱し
て、かかる問題を解決できる。発熱体材料は、被処理材
加熱用、熱源で発熱するものでも、別途設けるエネルギ
ー照射源により発熱するものであってもどちらでもよ
い。
【0050】
【実施例】以下本出願の発明の実施例について、図面を
参照して説明する。但し当然のことではあるが、本発明
は図示の実施例により限定を受けるものではない。
【0051】実施例1 この実施例は、本発明を、半導体デバイスの製造プロセ
スにおいて使用されるランプ加熱型熱処理手段に適用し
たものであり、特に、結露などの問題なく、RTP技術
を用いたパイロジェニック酸化による極薄シリコン酸化
膜の形成を可能とした高純度熱処理技術を提供する例で
ある。
【0052】本実施例の熱処理装置の構成を、図1に示
す。本実施例の熱処理装置は、図示のとおり二重管3の
内管部31を部分的に、熱源光2であるハロゲンランプ
光またはアークランプ光を吸収して発熱し、かつ熱変化
を生じない材質の発熱体材料4であるシリコンからなる
薄膜でコーティングし、かつ窒素やアルゴンなどの不活
性ガスで満たした石英二重管3を炉芯管とする。この炉
心管(石英二重管3)内の半導体基板を被処理材1と
し、上記コーティングされた発熱体材料4(シリコン薄
膜)を加熱することで、炉内の雰囲気を好ましくは80
℃以上、更に好ましくは100℃を越える温度を保つ。
この発熱体材料4加熱のためのエネルギー源5として、
本実施例では補助ランプを別に備えた構造とした。本実
施例の熱処理手段は、上記のようなランプ加熱型の半導
体基板の熱処理装置である。
【0053】この実施例によれば、図1に示すように、
一般的なランプ加熱型熱処理炉において、主として発熱
体材料4を加熱するための補助ランプをエネルギー源5
として別に設け、かつ二重管3である炉心管の内管部3
1をハロゲンランプ光を吸収して発熱し、また熱変化を
生じない発熱体材料4からなる薄膜(ここではシリコン
薄膜)を内部にコーティングした石英二重管型としたの
で、パイロジェニック酸化処理の前後で、炉内及び被処
理材1である基板を、水分付着を阻止する温度に加熱す
ることができる。(なお、符号32は、二重管3の外管
部を示す)。
【0054】すなわち、エネルギー源5である補助ラン
プの照射により、二重炉芯管3の内部の発熱体材料4は
加熱されるが、これが熱源となって炉心管全体が加熱さ
れることにより、炉内が加熱される。このときエネルギ
ー源(補助ランプ)5の光は、被処理材1(基板)にも
照射されるので、被処理材1(基板)も加熱された状態
となる。なお、二重管3(炉心管)内の発熱体材料4
(シリコン薄膜)は不活性ガスと接しているので、加熱
により変質することはない。
【0055】したがって、上記の作用により、炉内及び
基板を不純物のプロファイルを変化させない程度の低温
で加熱しつつ、水蒸気を二重管(炉心管)から排出する
ことができる。
【0056】本実施例では、具体的なプロセスは以下に
示すように行った。図1を参照する。
【0057】ゲート酸化前洗浄処理を行った被処理材1
たるシリコンウェハを室温で炉内に挿入する。発熱体材
料4加熱用エネルギー源(補助ランプ)5を照射し、二
重管3(炉心管)にコーティングされた発熱体材料4を
加熱し、炉内温度が150℃となるようにする。本実施
例では、この発熱体材料4としてシリコンの薄膜を用い
ている。この状態でガス流入口7から水蒸気ガスを炉内
に流入させた後、熱源光2である主ランプ(ハロゲンラ
ンプまたはアークランプ)の照射により基板温度を10
0℃/秒で850℃まで昇温し、熱酸化処理する。酸化
膜形成後はエネルギー源5、及び熱源光2の照射をスト
ップさせ、再び150℃まで急冷させながら、同時に乾
燥窒素ガスを炉内に流入させつつ、水蒸気ガスをガス排
気口8から排出させる。このときエネルギー源5である
補助ランプを適宜照射させながら、炉内温度が150℃
を保つようにして、水蒸気の液化を防ぐ。炉内が完全に
窒素ガスで置換された後、エネルギー源5(補助ラン
プ)の照射を止め、基板温度を室温にした後、ウェハを
炉外へ取り出す。
【0058】この実施例によれば、水分付着などの問題
なく、RTP技術を用いたパイロジェニック酸化による
極薄シリコン酸化膜を、実用的に、高純度熱処理で実現
できた。
【0059】この実施例は、HCl及びO2 を用いた酸
化技術やあるいははドライ酸化技術にも採用して、好ま
しい結果を得ることができる。
【0060】実施例2 この実施例は、本発明を、被処理材1であるシリコン基
板を酸化し、連続的に窒化する熱処理プロセスに適用し
た。
【0061】本実施例では、図2に示すように、断面平
板状で長い石英二重管3を対向させて使用し、その間に
被処理材1としてシリコン基板を配置して、熱処理を行
うようにした。
【0062】内管31に発熱材料4(ここではシリコン
またはシリコンカーバイドをシリコンで被覆したものを
用いた)をコーティングして、発熱可能とした。符号3
2は外管である。
【0063】光源光、エネルギー源としては、実施例1
と同様の構成を用いた。
【0064】この熱処理装置により、被処理材1である
基板を加熱して酸化し、つづけて連続的に窒化した。こ
れにり、良好なSiO2 −SiON構造を得ることがで
きた。
【0065】従来の如き、水分によりSiO2 膜厚が変
化するという問題は、本実施例において なられた。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、熱源のエネルギーを実
質的に透過する材料から成る二重管を介して被処理材を
処理して熱処理する技術についても、結露等の二重管が
コールドウォールタイプであることに伴う問題を解決し
て、よって実用的な面で、清浄な状態での加熱が実現で
き、汚染防止をきわめて良好に達成できるという利点を
発揮できるようにした熱処理方法及び熱処理装置を提供
することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の装置構成を示す構成図である。
【図2】実施例2の装置構成を示す構成図である。
【符号の説明】
1 被処理材(半導体基板) 2 熱源光(主加熱ランプ) 3 石英二重管 31 内管 32 外管 4 発熱体薄膜 5 エネルギー源(補助加熱ランプ) 6 反射部材 7 ガス流入口 8 ガス排出口
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年3月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】この実施例は、HCl及びOを用いた酸
化技術やあるいはドライ酸化技術にも採用して、好まし
い結果を得ることができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】この熱処理装置により、被処理材1である
基板を加熱して酸化し、つづけて連続的に窒化した。こ
れにり、良好なSi−O−N構造を得ることができ
た。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0065
【補正方法】変更
【補正内容】
【0065】従来の如き、水分によりSiO膜厚が変
化するという問題は、本実施例において解決された。

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱源のエネルギーを実質的に透過する材料
    から二重管を形成し、該二重管を介して被処理材を熱源
    光により熱処理する熱処理方法であって、 二重管の少なくとも一部にエネルギー照射により発熱す
    る発熱体材料を設けて該発熱体材料を発熱可能な構成と
    したことを特徴とする熱処理方法。
  2. 【請求項2】発熱体材料は、二重管の材料に汚染源を与
    えない物質から成ることを特徴とする請求項1に記載の
    熱処理方法。
  3. 【請求項3】発熱体材料は、二重管の材料に汚染源を与
    えない封止構造により形成されていることを特徴とする
    請求項1に記載の熱処理方法。
  4. 【請求項4】二重管を形成する材料が石英であることを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の熱処理
    方法。
  5. 【請求項5】発熱体材料がシリコン薄膜であることを特
    徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の熱処理方
    法。
  6. 【請求項6】発熱体材料がシリコンカーバイドをシリコ
    ンにより封止した構造の膜であることを特徴とする請求
    項1ないし4のいずれかに記載の熱処理方法。
  7. 【請求項7】熱源光が、ハロゲンランプまたはアークラ
    ンプであることを特徴とする請求項1ないし6のいずれ
    かに記載の熱処理方法。
  8. 【請求項8】補助光源により、エネルギー照射して発熱
    体材料を発熱させる構成としたことを特徴とする請求項
    1ないし7のいずれかに記載の熱処理方法。
  9. 【請求項9】二重管の発熱体材料配置位置を不活性ガス
    で満たしたことを特徴とする請求項1ないし8のいずれ
    かに記載の熱処理方法。
  10. 【請求項10】被処理材が半導体基板であることを特徴
    とする請求項1ないし9のいずれかに記載の熱処理方
    法。
  11. 【請求項11】熱処理が、半導体基板に酸化もしくは窒
    化処理を施す処理であることを特徴とする請求項10に
    記載の熱処理方法。
  12. 【請求項12】熱処理が、酸素ガスと水素ガスの燃焼反
    応により生じた水蒸気ガスによる熱酸化であることを特
    徴とする請求項11に記載の熱処理方法。
  13. 【請求項13】熱処理が、シリコンの酸化または窒化で
    あることを特徴とする請求項10ないし12のいずれか
    に記載の熱処理方法。
  14. 【請求項14】熱処理が、ポリシリコンの酸化または窒
    化であることを特徴とする10ないし請求項12のいず
    れかに記載の熱処理方法。
  15. 【請求項15】二重管を介して被処理材を熱源光により
    熱処理する構造の熱処理装置であって、 該二重管は熱源光のエネルギーを実質的に透過する材料
    から成り、 該二重管の少なくとも一部には光照射により発熱する発
    熱体材料を設け、 該発熱体材料を発熱させる補助光源を配設する構成とし
    たことを特徴とする熱処理装置。
  16. 【請求項16】発熱体材料は、二重管の材料に汚染源を
    与えない物質から成ることを特徴とする請求項15に記
    載の熱処理装置。
  17. 【請求項17】発熱体材料は、二重管の材料に汚染源を
    与えない封止構造により形成されていることを特徴とす
    る請求項15に記載の熱処理装置。
  18. 【請求項18】二重管を形成する材料が石英であること
    を特徴とする請求項15ないし17のいずれかに記載の
    熱処理装置。
  19. 【請求項19】発熱体材料がシリコン薄膜であることを
    特徴とする請求項15ないし18のいずれかに記載の熱
    処理装置。
  20. 【請求項20】発熱体材料がシリコンカーバイドをシリ
    コンにより封止した構造の膜であることを特徴とする請
    求項15ないし18のいずれかに記載の熱処理装置。
  21. 【請求項21】熱源光が、ハロゲンランプまたはアーク
    ランプであることを特徴とする請求項15ないし20の
    いずれかに記載の熱処理装置。
  22. 【請求項22】補助光源により、光照射して発熱体材料
    を発熱させる構成としたことを特徴とする請求項15な
    いし21のいずれかに記載の熱処理装置。
  23. 【請求項23】二重管の発熱体材料配置装置を不活性ガ
    スで満たしたことを特徴とする請求項15ないし22の
    いずれかに記載の熱処理装置。
  24. 【請求項24】被処理材が半導体基板であることを特徴
    とする請求項15ないし23のいずれに記載の熱処理装
    置。
  25. 【請求項25】熱処理が、半導体基板に酸化もしくは窒
    化処理を施す処理であることを特徴とする請求項24に
    記載の熱処理装置。
  26. 【請求項26】熱処理が、酸素ガスと水素ガスの燃焼反
    応により生じた水蒸気ガスによる熱酸化であることを特
    徴とする請求項24に記載の熱処理装置。
  27. 【請求項27】熱処理が、シリコンの酸化または窒化で
    あることを特徴とする請求項24ないし26のいずれか
    に記載の熱処理装置。
  28. 【請求項28】熱処理が、ポリシリコンの酸化または窒
    化であることを特徴とする請求項24ないし27のいず
    れかに記載の熱処理装置。
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