JP2001145804A - 汚泥掻寄機 - Google Patents

汚泥掻寄機

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JP2001145804A
JP2001145804A JP33089099A JP33089099A JP2001145804A JP 2001145804 A JP2001145804 A JP 2001145804A JP 33089099 A JP33089099 A JP 33089099A JP 33089099 A JP33089099 A JP 33089099A JP 2001145804 A JP2001145804 A JP 2001145804A
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sludge
scraper
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sludge scraping
scrape
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Atsuo Hirai
敦夫 平井
Takuya Morisawa
卓矢 森澤
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Hitachi Kiden Kogyo Ltd
Original Assignee
Hitachi Kiden Kogyo Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 摩耗を低減し、汚泥の掻き寄せ効率を向上さ
せ、かつ動力ロスを低減して装置の耐久性及びエネルギ
効率を向上する汚泥掻寄機を提供する。 【解決手段】 汚水処理槽の槽底11に沿って往復移動
し汚泥を掻寄せるように配設した汚泥掻寄装置と、汚泥
掻寄装置を吊垂支持して往復移動するように水面上に設
置した駆動装置とからなる汚泥掻寄機において、汚泥掻
寄装置の前部分41Aを、駆動装置により汚泥掻寄方向
に前進移動するときに汚泥を掻き寄せるように吊垂支持
し、後部分41Bを前部分41Aの駆動に追従して移
動、かつ昇降可能に吊垂支持し、後退移動するときに汚
泥掻寄装置を槽底より浮上させて沈澱汚泥の押し戻しを
することなく往復移動して汚泥を掻き寄せるように構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、汚泥掻寄機に関
し、特に、槽底に沿って移動して汚泥を掻き寄せる汚泥
掻寄装置を、前後進運動によりその吊垂支持位置及び移
動速度を切り換えて、沈澱汚泥の掻き寄せ効率を向上す
るようにした汚泥掻寄機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、汚泥掻寄機(沈砂を対象とする沈
砂掻寄機を含み、本明細書において、単に、「汚泥掻寄
機」という。)は、一般には、図7に示すように、片端
に沈降した汚泥を掻き集めて一時貯留する汚泥ピットP
を備えた汚水処理槽1内に、槽底11及び水面に沿って
移動するエンドレス状のチェンCを張架し、このチェン
Cに所定間隔でスクレーパSを取り付け、モータMを駆
動することにより、チェンCを循環駆動し、往路側の槽
底に摺接する位置にあるスクレーパSによって、槽底に
沈降した汚泥を掻き寄せ、汚泥ピットP内に集泥すると
ともに、復路側の水面位置にあるスクレーパSによっ
て、水面に浮遊するスカムを掻き寄せ、スカムスキマK
を介して排出するようにしている。なお、汚泥ピットP
内に集泥された汚泥は、汚泥引抜管2にて汚水処理槽1
外に引き抜き、排出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の汚泥
掻寄機は、汚水中にエンドレス状のチェンCを張架し、
チェンCを循環駆動し、往路側の槽底に摺接する位置に
あるスクレーパSによって、沈降した汚泥を掻き寄せる
構造のため、チェンC及びチェンCを張架するためのス
プロケットホイルW等の駆動部が、必然的に汚水中に位
置することとなり、汚泥等の混入した汚水と接触するこ
とによって、駆動部が摩耗したり、腐食し、装置の耐久
性が低く、チェンC及びスプロケットホイルW等の駆動
部のメンテナンスに時間と費用がかかるという問題があ
った。さらに、スクレーパSが槽底と摺動して移動する
ため、スクレーパの摩耗が激しく装置の耐久性が低くな
り、かつ動力ロスも大きくなるという問題があった。
【0004】また、エンドレチェンCを槽底に沿って張
架し、チェンCを循環駆動する方式の汚泥掻寄機を改善
するために、汚水処理槽の槽底に沿って往復移動し、汚
泥を掻寄せるようにした汚泥掻寄装置を、水面上に設置
した駆動装置にて吊垂支持してなる汚泥掻寄機が提案さ
れている。ところが、往復移動式汚泥掻寄機は、下部に
多数のスクレーパを備えた汚泥掻寄装置の後部分を、前
部分の移動に追従して前後進するようにしているだけで
あるため、前進時は汚泥掻寄装置の全体において槽底に
沈澱した汚泥の掻き寄せを行うことができても、後退移
動するときには汚泥掻寄装置の後部分が、沈澱汚泥面よ
り上方に浮上していないため、前進時掻き寄せた汚泥は
再び汚泥掻寄装置の後部分にて押し戻されたり、沈澱汚
泥中に潜り込んだりして汚泥掻き寄せ効率を低下させる
という問題があった。
【0005】本発明は、上記従来の汚泥掻寄機の有する
問題点に鑑み、汚水中に位置する駆動部をなくして、駆
動部が、汚泥等の混入した汚水と接触することによっ
て、摩耗したり、腐食することを防止し、かつスクレー
パを備えた汚泥掻寄装置の後部分を、後退移動するとき
には槽底より浮上させて移動すると同時に移動速度を変
化させることにより、摩耗を低減し、汚泥の掻き寄せ効
率を向上させ、かつ動力ロスを低減して装置の耐久性及
びエネルギ効率を向上することができるようにした汚泥
掻寄機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の汚泥掻寄機は、汚水処理槽の槽底に沿って
往復移動し汚泥を掻寄せるように配設した汚泥掻寄装置
と、該汚泥掻寄装置を吊垂支持して往復移動するように
水面上に設置した駆動装置とからなる汚泥掻寄機におい
て、汚泥掻寄装置の前部分を、駆動装置により汚泥掻寄
方向に前進移動するときに汚泥を掻き寄せるように吊垂
支持し、後部分を前部分の駆動に追従して移動、かつ昇
降可能に吊垂支持し、後退移動するときに汚泥掻寄装置
を槽底より浮上させて沈澱汚泥の押し戻しをすることな
く往復移動して汚泥を掻き寄せるように構成したことを
特徴とする。
【0007】この汚泥掻寄機は、汚泥掻寄装置の前部分
を、駆動装置により汚泥掻寄方向に前進移動するときに
汚泥を掻き寄せるように吊垂支持し、後部分を前部分の
駆動に追従して移動及び昇降可能に吊垂支持し、汚泥掻
寄装置のスクレーパが槽底に接触することなく往復移動
して汚泥を掻き寄せるように構成しているので、汚水中
には駆動部がなく、駆動部が汚泥等により摩耗したり、
腐食することを未然に防止できるとともに、後退移動す
るときに汚泥掻寄装置の後部分が沈澱汚泥面上に浮上す
るようにしているので、後部分で汚泥を押し戻したり、
また沈澱汚泥中に潜り込んだりすることがなく、汚泥の
掻き寄せ効率が向上し、かつ動力ロスを低減することが
できる。
【0008】この場合において、汚泥掻寄装置の後部分
を、索条及びウインチよりなる索条式吊垂装置にて移
動、かつ昇降可能に吊垂支持することができる。
【0009】これにより、汚泥掻寄装置の後部分の昇降
動作を、簡単な装置で行えるとともに、前部分の移動に
確実に追従して移動することができ、沈澱汚泥の掻き寄
せを効率的に行うことができる。
【0010】また、汚泥掻寄装置を、駆動装置により汚
泥掻寄方向に前進移動するときは低速移動し、後退移動
するときは高速移動するよう構成することができる。
【0011】これにより、負荷のかかる汚泥掻寄方向へ
の移動を低速として負担を少なくし、負荷の小さい退後
時を高速とすることにより、動力ロスが少なくし、装置
を必要以上に大型化することなく、前後進運動サイクル
を高めて汚泥掻寄効率を向上することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の汚泥掻寄機の実施
の形態を図面に基づいて説明する。
【0013】図1〜図6に、汚泥沈澱池、沈砂池等の汚
水処理槽1に設置した本発明の汚泥掻寄機Aを示す。汚
水処理槽1には、その一端側から汚水が導入されるとと
もに、この汚水供給側の底部に汚泥引抜管2を有する汚
泥ピットPを備える。この汚水処理槽1の槽底11は、
好ましくは、槽底11に沈降した汚泥が汚泥ピットPに
流入し易いように、汚泥ピットP側が低くなるように傾
斜して形成するようにする。
【0014】また、汚水処理槽1には、汚水処理槽1に
導入された汚水に含まれるスカム分が分離して浮遊する
位置、例えば、汚水処理槽1のほぼ中央付近の水面にス
カムスキマKを配設して、水面に浮遊するスカムを汚水
処理槽1外に排出するとともに、スカムスキマKの後方
の水面に複数の流出樋3を配設して、汚泥を沈降分離
し、かつスカムを除去した後の汚水を汚水処理槽1外に
排出するように構成する。
【0015】さらに、汚水処理槽1には、槽底11に沈
降した汚泥を、掻き寄せ、汚泥ピットPに集泥する汚泥
掻寄機Aを配置する。この汚泥掻寄機Aは、図1〜図6
に示すように、汚水処理槽1の槽底11に沈降した汚泥
を掻き寄せる汚泥掻寄装置4と、この汚泥掻寄装置4を
吊垂支持して所定のストローク長L2で汚水処理槽1の
長手方向に沿って往復移動させる水面上に設置した駆動
装置5とからなる。なお、図中8は、汚泥掻寄装置4の
上方に必要に応じて一体に取り付けて水面に浮遊するス
カムをスカムスキマK側に掻き寄せるスカム掻寄装置で
ある。
【0016】汚泥掻寄装置4は、図5に示すように汚水
処理槽1の槽底11、例えば、汚泥ピットPとストロー
ク長L2を除いた槽底11の長手方向のほぼ全長に亘っ
て、槽底11の幅方向の両端部に2本の下ビーム41,
41を平行に配設し、この2本の下ビーム41,41間
に掛け渡すようにして多数のスクレーパ42を所定間隔
で架設して構成する。
【0017】この汚泥掻寄装置4の下ビーム41は、そ
の前部分41Aを、スクレーパ42が槽底11に接触し
て摺動しないように、駆動装置5から1本の吊りロッド
又は逆V字形に配設した吊りロッド60,61を介して
吊垂支持するようにするとともに、後部分41Bは、索
条式吊垂装置7にて、スクレーパ42が槽底11に非接
触で吊垂支持し、かつ駆動装置5の駆動により前部分4
1Aの前後進移動に追従して移動するようにする。
【0018】なお、駆動装置5により、前部分41Aが
汚泥掻寄方向に前進移動するときは、前部分41Aのス
クレーパ42は槽底11から少しの隙間、具体的には、
10mm程度の隙間をあけて移動し、反対方向に後退移
動するときは、槽底11から高さHだけ持ち上げられて
沈降汚泥を後方へ押し戻さないように槽底11より離れ
て移動するように構成する。
【0019】一方、汚泥掻寄装置4の後部分41Bを吊
垂支持する索条式吊垂装置7は、下ビーム41の後端部
41Bの上方の水面上にてウインチ71を配設し、この
ウインチに巻回した索条72、例えば、ワイヤーロープ
を巻き取り、巻き戻し可能にして、索条72の先端部を
下ビーム41の後端部41Bに係止し、下ビーム41を
移動及び昇降可能に支持し、これにより、前部分41A
と同様に、後部分41Bのスクレーパ42が、前進移動
するときには、槽底11から少しの隙間、具体的には、
10mm程度の隙間をあけて移動するようにし、一方、
後進移動するときには、例えば、槽底11から高さHだ
け持ち上げられて沈降汚泥を後方へ押し戻さないように
槽底11より離れて移動するように吊垂支持する。
【0020】この場合において、ウインチ71による索
条72の巻き上げ動作は、駆動装置5の駆動により汚泥
掻寄装置4を後退移動させるとき、吊りロッド60,6
1を介して汚泥掻寄装置4の前部分41Aの持ち上げる
のと同期して行い、これにより、汚泥掻寄装置4はほぼ
水平状態を保って昇降するようにする。このようにウイ
ンチ71による索条72の巻き取り、巻き戻し動作を、
駆動装置5による汚泥掻寄装置4の前後進動作と同期さ
せることにより、汚泥掻寄装置4は矩形運動をするもの
となる。
【0021】また、駆動装置5により汚泥掻寄装置4が
前進駆動される汚泥掻き寄せときは、沈澱汚泥の掻き寄
せが過負荷にならないように低速で移動し、反対に後退
移動するときには汚泥掻寄装置4は沈澱汚泥面より浮上
しているので無負荷となっているため、高速で移動する
ようにする。これにより、装置の大型化を防いで動力ロ
スをなくすことができる。また、この汚泥掻寄装置4の
前後進により、移動速度を高速、低速に切り換えるの
は、例えば、駆動装置5の移動方向を検知して行うこと
ができる。図示の実施例ではガイドレール50の2カ所
にセンサS1,S2を配置している。
【0022】これにより、沈降する汚泥量が多く、さら
に、汚泥掻寄装置4によって掻き寄せられることによ
り、汚泥の押し戻しを防ぐことができ、多量の汚泥が堆
積する汚泥掻寄装置4の下ビーム41の前部分41Aの
往復移動を円滑に行うことができ、沈降した汚泥の汚泥
ピット側への掻き寄せを、確実に、かつ、安定して、し
かも、動力ロスを少なくして行うことができるものとな
る。
【0023】スクレーパ42は、2本の下ビーム41,
41間に、好ましくは、ストローク長L2と等しいか、
ストローク長L2よりも短い所定の間隔L1で、略等間
隔に平行に架設するとともに、少なくとも汚泥掻寄装置
4の後部分41Bに配設するスクレーパ42は、汚泥掻
寄方向、すなわち、汚泥ピットPに向けて前進移動する
ときは、汚泥を掻き寄せるように、反対方向に後退移動
するときは、沈降した汚泥表面上を滑るように、前面及
び背面の形状を異ならせて、より具体的には、前面が略
鉛直面、背面が傾斜面、底面が槽底11に沿う断面直角
三角形に形成して構成するようにする。
【0024】なお、本実施例においては、汚泥掻寄装置
4の前部分41Aに配設するスクレーパ42も、後部分
41Bに配設するスクレーパ42と同様、断面直角三角
形に形成するようにしている。さらに、下ビーム41の
水中での重量を軽減するために、図5に示すように、下
ビーム41の内部を中空にして密閉するか、発泡性の浮
力材41Fを充填して浮力を作用するようにすることも
可能である。なお、スクレーパ42にも同様の構成とす
ることもできる。
【0025】駆動装置5は、図3〜図4に示すように、
汚水処理槽1の中央部より前方、すなわち、汚泥ピット
P側の水面上に設置した本体フレームFに取付台57を
介して取り付け、略水平に配設した内ガイドレール5
1、この内ガイドレール51の中心に等間隔に突設した
多数のピンラック52及び内ガイドレール51の外周を
囲むように配設した外ガイドレール53からなるガイド
レール50と、このピンラック52に噛合して内ガイド
レール51及び外ガイドレール53に案内されてガイド
レール50に沿って周回移動(略矩形運動)するピンホ
イル54と、ピンホイル54の軸55に取り付けた原動
機56とで構成する。なお、ピンラック52は、その先
端側にピンラック取付板52Pを配設することにより、
強固に固定されるようにする。
【0026】このようにして、内ガイドレール51と外
ガイドレール53の間にピンホイル54のボス部54B
(必要に応じて、ガイドローラ(図示省略)を配設する
ことができる。)を嵌挿、支持する長円形のガイドレー
ル50を形成するようにする。そして、ガイドレール5
0の両端部は、ピンホイル54が周回し易いように、円
弧状に形成するとともに、移動速度を高速低速の切換を
行えるようにセンサS1,S2を配設し、かつガイドレ
ール50の上ガイドレール50aと下ガイドレール50
bの間隔Hは、汚泥掻寄装置4の下ビーム41の前部分
41Aのスクレーパ42が、汚泥掻寄方向に前進移動す
るときは、槽底11にほぼ接するように移動し、反対方
向に後退移動するときは、浮上して槽底11から充分離
れて移動することができるように設定するようにする。
【0027】また、汚水処理槽1の幅方向に対設したガ
イドレール50,50に、それぞれピンホイル54,5
4を嵌挿、支持し、ピンホイル54,54のボス部54
B,54B間に軸55を掛け渡すようにして一体とし、
この軸55を、軸受58を介して、パイプ状の駆動フレ
ーム59により支持し、この駆動フレーム59に原動機
56、例えば、減速機付モータを設置し、この原動機5
6を駆動することにより、軸55を介して、ピンラック
52に噛合するピンホイル54,54を回転させてピン
ホイル54,54を、ガイドレール50に沿って周回移
動するようにして、軸55及び駆動フレーム59を介し
て、汚泥掻寄装置4を往復移動させるようにする。
【0028】以下、この汚泥掻寄機の作用について説明
する。汚水処理槽1内に流入した汚水は、その下流方向
へ流下するとき、重力分離が行われて、汚泥分は沈降す
る。この時の有効水深Hと流速Vとの関係は、以下の式
に示すようになり、この状態を図6に示す。
【0029】υ/V=H/L V=Q/(W・H) T=W・L・H/Q υ:粒子の沈降速度(m/秒) V:平均流速(m/秒) H:汚水処理槽の有効水深(m) L:汚水処理槽の有効長(m) W:汚水処理槽の有効幅(m) Q:流入下水量(m3/秒) T:沈澱時間(秒)
【0030】この時、比重の大きい粒子は速く沈降する
ため、比重の大きい粒子から順次汚水処理槽1の上流側
から下流側の槽底11に沈降する。
【0031】一方、スカム分は水面に浮遊し、汚泥分、
スカム分が分離除去された汚水は、流出樋3から排出さ
れる。
【0032】槽底11に沈降する汚泥を、汚泥ピットP
側へ掻き寄せ、集泥する汚泥掻寄装置4は、駆動装置5
にて駆動されるが、この汚泥掻寄装置4の駆動は、連続
的、あるいは汚泥の沈降量に追従して間欠的に行うこと
ができ、これは汚水の流入量、汚泥の沈積量等に応じて
適宜選択的に行うことができる。
【0033】次に、汚泥掻寄装置4の駆動方法を説明す
る。原動機の駆動により駆動体51が、扁平ループ状の
ガイドレール50に導かれて周回移動するものとなる。
この駆動体51には、吊りロッド60,61を介して、
汚泥掻寄装置4、すなわち、スクレーパ42を配設した
下ビーム41の前部分41Aが吊垂支持され、また下ビ
ームの後部分41Bは索条式吊垂装置7にて吊垂支持さ
れているので、駆動体51の移動距離に応じて、汚泥掻
寄装置4の下ビーム41は、汚水処理槽1の長手方向に
ストローク長L2だけ移動する矩形運動を行うものとな
る。そして、この汚泥掻寄装置4の前後方向のストロー
ク長L2を、好ましくは、スクレーパ42を配設する間
隔L1と等しいか、間隔L1よりも長く設定することに
より、汚泥掻寄装置4が往復移動を繰り返すことによ
り、槽底11に沈降した汚泥を、汚泥ピットP側へ確実
に掻き寄せ、集泥することができる。
【0034】この場合において、ピンラック52に噛合
して周回移動する駆動体51が、上ガイドレール50a
を汚水処理槽1の下流方向へ移動するとき、下ガイドレ
ール50bを汚水処理槽1の上流方向へ移動するときと
比較して、ロッド60(61)は、上ガイドレール50
aと下ガイドレール50bの間隔Hだけ引き上げられ、
下ビーム41の先端側は、槽底11から持ち上げられて
スクレーパ42は後退移動するようになり、槽底11に
沈降した汚泥は、下流方向への掻き寄せられず、掻き寄
せと逆方向には移動しないものとなる。
【0035】また、汚泥掻寄装置4の下ビーム41の前
部分41Aを駆動装置5及び吊りロッド60,61によ
り、前部分41Aのスクレーパ42が、汚泥掻寄方向に
低速で前進移動するときは、槽底11から少しの隙間、
具体的には、10mm程度の隙間をあけて移動し、反対
方向に高速で後退移動するときは、槽底11から高さH
だけ持ち上げられて未掻寄沈降汚泥を後方へ掻き戻さな
いように槽底11から大きく離れて移動するように構成
することにより、沈降する汚泥量が多く、さらに、汚泥
掻寄装置4によって掻き寄せられることにより、多量の
汚泥が堆積する汚泥掻寄装置4の下ビーム41の前部分
41Aの往復移動を円滑に行うことができ、沈降した汚
泥の掻き寄せを、確実に、かつ、安定して行うことがで
きるものとなる。
【0036】また、これと併せて、下ビーム41の後部
分41Bは、索条72及びウインチ71よりなる索条式
吊垂装置7にて前部分41Aの駆動に追従して移動及び
昇降可能に吊垂支持しているので、前進時は下ビーム4
1のスクレーパ42が槽底11に接触することなく近接
して汚泥を掻き寄せ、後退移動するときには槽底11よ
り浮上するように構成しているので、スクレーパ42の
摩耗を低減し、かつ汚泥を押し戻したりすることがない
ので動力ロスを低減することができる。
【0037】
【発明の効果】本発明の汚泥掻寄機によれば、汚泥掻寄
装置の前部分を、駆動装置により汚泥掻寄方向に前進移
動するときに汚泥を掻き寄せるように吊垂支持し、後部
分を前部分の駆動に追従して移動及び昇降可能に吊垂支
持し、汚泥掻寄装置のスクレーパが槽底に接触すること
なく往復移動して汚泥を掻き寄せるように構成している
ので、汚水中には駆動部がなく、駆動部が汚泥等により
摩耗したり、腐食することを未然に防止できるととも
に、後退移動するときに汚泥掻寄装置の後部分が沈澱汚
泥面上に浮上するようにしているので、後部分で汚泥を
押し戻したり、また沈澱汚泥中に潜り込んだりすること
がなく、汚泥の掻き寄せ効率が向上し、かつ動力ロスを
低減することができる。
【0038】また、汚泥掻寄装置の後部分を、索条を介
してウインチにて移動、かつ昇降可能に吊垂支持してい
るので、汚泥掻寄装置の後部分の昇降動作を、簡単な装
置で行えるとともに、前部分の移動に確実に追従して移
動することができ、沈澱汚泥の掻き寄せを効率的に行う
ことができる。
【0039】また、汚泥掻寄装置を、駆動装置により汚
泥掻寄方向に前進移動するときは低速移動し、後退移動
するときは高速移動するよう構成することにより、負荷
のかかる汚泥掻寄方向への移動を低速として負担を少な
くし、負荷の小さい退後時を高速とすることにより、動
力ロスが少なくし、装置を必要以上に大型化することな
く、前後進運動サイクルを高めて汚泥掻寄効率を向上す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の汚泥掻寄機の一実施例の要部を示す動
作説明図で、(A)は汚泥掻寄機が汚泥を掻き寄せ後退
移動に移る前の状態を示す正面図、(B)は後退移動す
るときの状態を示す正面図である。
【図2】本発明の汚泥掻寄機の全形を示し、(A)は平
面図、(B)は正面図である。
【図3】駆動装置のガイドレールとピンホイルとの関係
を示す断面図である。
【図4】ガイドレールの正面図である。
【図5】スクレーパを備えた下ビームを示し、(A)は
平面図、(B)は正面図、(C)は断面図、(D)は浮
力材を配設した状態を示す断面図である。
【図6】汚水処理槽における有効水深と流速との関係を
示す説明図である。
【図7】従来の汚泥掻寄機を示し、(A)は平面図、
(B)は正面図である。
【符号の説明】
1 汚水処理槽 11 槽底 4 汚泥掻寄装置 41 下ビーム 42 スクレーパ 5 駆動装置 50 ガイドレール 51 駆動体 60,61 吊りロッド 7 索条式吊垂装置 71 ウインチ 72 索条 8 スカム掻寄装置

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 汚水処理槽の槽底に沿って往復移動し汚
    泥を掻寄せるように配設した汚泥掻寄装置と、該汚泥掻
    寄装置を吊垂支持して往復移動するように水面上に設置
    した駆動装置とからなる汚泥掻寄機において、汚泥掻寄
    装置の前部分を、駆動装置により汚泥掻寄方向に前進移
    動するときに汚泥を掻き寄せるように吊垂支持し、後部
    分を前部分の駆動に追従して移動、かつ昇降可能に吊垂
    支持し、後退移動するときに汚泥掻寄装置を槽底より浮
    上させて沈澱汚泥の押し戻しをすることなく往復移動し
    て汚泥を掻き寄せるように構成したことを特徴とする汚
    泥掻寄機。
  2. 【請求項2】 汚泥掻寄装置の後部分を、索条及びウイ
    ンチよりなる索条式吊垂装置にて移動、かつ昇降可能に
    吊垂支持したことを特徴とする請求項1記載の汚泥掻寄
    機。
  3. 【請求項3】 汚泥掻寄装置を、駆動装置により汚泥掻
    寄方向に前進移動するときは低速移動し、後退移動する
    ときは高速移動するよう構成したことを特徴とする請求
    項1又は2記載の汚泥掻寄機。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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