JP3909562B2 - 汚泥掻寄機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚泥掻寄機(沈砂を対象とする沈砂掻寄機を含み、本明細書において、単に、「汚泥掻寄機」という。)に関し、特に、多段階槽式とした沈殿槽の、各段の槽底に沿って移動し、各段槽底の汚泥の掻き寄せを確実に効率的に行い、かつ水中での摩耗部分を少なくし、機器の摩耗を低減して装置の耐久性を向上するようにした汚泥掻寄機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、都市近傍での汚水処理場のための用地を確保することが困難となっているとともに、処理量が増しているため、汚水処理場用地を有効に活用し、より効率的に汚水を処理するために、多段階槽式とした沈殿槽を採用し、この各段槽底に、エンドレスチェン式の汚泥掻寄機を設置している。
従来、このエンドレスチェン式の汚泥掻寄機は、一般に、図10に示すように、片端に沈降した汚泥を掻き集めて一時貯留する汚泥ピットPを備えた汚水処理槽1内に、各段槽11,12の槽底に沿って移動するエンドレス状のチェンC1,C2をそれぞれ張架し、この各チェンC1,C2に所定間隔でスクレーパSを取り付け、モータMを駆動することにより、各段槽のチェンC1,C2を循環駆動し、往路側の槽底に摺接する位置にあるスクレーパSによって、槽底に沈降した汚泥を掻き寄せ、汚泥ピットP内に集泥するとともに、後端側位置に配設した越流樋17,18により、水面に浮遊するスカム分と共に汚泥分を沈殿除去した後の汚水を排出するようにしている。
なお、汚泥ピットP内に集泥された汚泥は、汚泥引抜管等(図示省略)にて汚水処理槽1外に、定期的にあるいは任意に引き抜き、排出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の汚泥掻寄機は、汚水中にエンドレス状のチェンC1,C2を張架し、該チェンC1,C2を循環駆動し、往路側の槽底に摺接する位置にあるスクレーパSによって、沈降した汚泥を掻き寄せる構造のため、チェンC1,C2及びチェンC1,C2を張架するためのスプロケットホイルW等の駆動部が、必然的に汚水中に位置することとなり、汚泥等の混入した汚水と接触することによって、駆動部が摩耗したり、腐食し、装置の耐久性が低く、チェンC1,C2及びスプロケットホイルW等の駆動部のメンテナンスに時間と費用がかかるという問題があった。
さらに、スクレーパSが槽底と摺動して移動するため、スクレーパの摩耗が激しく装置の耐久性が低くなり、かつ動力ロスも大きくなるという問題があった。
また、このエンドレスチェン式の汚泥掻寄機を、多段階式沈殿槽に採用すると、特に下段側は常に汚水中に浸漬しているため、摩耗が激しく、メンテナンスが一層困難になるという問題があった。
【0004】
本発明は、上記従来の汚泥掻寄機の有する問題点に鑑み、汚水中に位置する駆動部をなくして、摩耗を低減し、かつ動力ロスを低減して沈殿汚泥の掻き寄せ、集泥を効率的に行うことができるようにした汚泥掻寄機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の汚泥掻寄機は、沈殿槽を多段階槽式とし、沈殿汚泥を一方向に掻寄せるように各段の槽底に沿ってそれぞれ配設した段槽汚泥掻寄装置を、吊垂支持ロッドを介して、水面上方に設置した駆動装置によって、沈殿槽の底部に沿って往復移動させながら汚泥掻寄方向に前進移動するときに各段の槽底に沈殿した汚泥を、共通の汚泥ピットに向けて同時に掻き寄せるようにした汚泥掻寄機において、各段の槽底に沿ってそれぞれ配設した段槽汚泥掻寄装置の前部分を、共通の汚泥ピットの上方に位置する駆動装置に共通の吊垂支持ロッドを介して往復移動可能に吊垂支持して、汚泥掻寄方向に前進移動するときは、槽底に近接して移動し、反対方向に後退移動するときは、槽底から離れて移動するようにし、段槽汚泥掻寄装置の後部分を、槽底に沿って常時摺動移動するようにしたことを特徴とする。
【0006】
この場合において、段槽汚泥掻寄装置に配設したスクレーパを、汚泥掻寄方向に前進移動する際の前面が略鉛直面、背面が傾斜面、底面が槽底に沿う断面直角三角形に形成することができる。
【0007】
また、段槽汚泥掻寄装置に、シュー又はローラを配設することができる。
【0008】
この汚泥掻寄機は、汚水中にはスプロケットホイルなどの駆動部がなく、駆動部の摩耗、腐食を未然に防止できるとともに、動力ロスを低減することができ、さらに各段槽の沈殿槽の沈殿汚泥の掻き寄せ集泥を確実に、効率的に行える。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の汚泥掻寄機の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0010】
図1〜図4に、本発明の汚泥掻寄機の一実施例を示す。
図において1は、汚水処理場に設置される汚泥沈殿池、沈砂池等の沈殿槽で、この沈殿槽1は、図示のように、2段あるいは3段以上の多段階式の沈殿槽とする。この矩形をした多段階式の沈殿槽1の各段槽11,12,13の槽底にそれぞれ沈殿する汚泥等を、一方向へ同時に掻き寄せるための汚泥掻寄機Aを配設する。
【0011】
また、この矩形をした沈殿槽1には、その一端側から汚水が導入孔14aあるいは導入管14b,14cを経て各段槽11,12,13内へ導入されるとともに、この2段目以下の段槽12,13に配設される導入管14b,14cの吐出側となる前方位には、それぞれ整流板15b,15cを配置し、導入される汚水が整流となって各段槽12,13内を下流側へ流下するようにし、また最上段の段槽11には、多数の導入孔14aを穿孔することにより整流されて段槽11内に汚水が導入されるようにする。
なお、この導入管14b,14c及び整流板15b,15cの配設位置は、段槽汚泥掻寄装置2b,2cが往復移動して行う汚泥の掻き寄せ作業に支障を与えない位置とする。
【0012】
この沈殿槽1の各段槽11,12,13の下流側には、図1、図2に示すように、沈殿槽1の槽端が水面に開口するようにし、この下流側開口部にそれぞれ越流堰17,18,19を配設し、この各越流堰17,18,19より汚砂、汚泥等を沈殿させた後の汚水と、導入された汚水に含まれるスカム分が分離して水面に浮遊するスカム等を越流して排出するようにし、さらに、汚水供給側の底部に汚泥引抜管16を有する汚泥ピットPを備える。
【0013】
また、各段槽11,12,13の槽底には、好ましくは、槽底に沈降した汚泥が汚泥ピットPに流入し易いように、汚泥ピットP側が低くなるように傾斜して形成するようにする。
【0014】
また、沈殿槽1の各段槽11,12,13の各槽底に沈降した汚泥を、掻き寄せ、汚泥ピットPに集泥する汚泥掻寄機Aを配置する。
この汚泥掻寄機Aは、沈殿槽1の各段槽11,12,13の槽底に沈降した汚泥をそれぞれ一方向に掻き寄せるようにした段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cからなる汚泥掻寄装置2と、この段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cを同時に吊垂支持する吊垂支持ロッド4と、所定のストローク長L2で、高さHの高低差を有して昇降しつつ、沈殿槽1の長手方向に沿って往復移動させる水面上に設置した駆動装置3とからなる。
【0015】
汚泥掻寄装置2は、沈殿槽1の各段槽11,12,13の槽底、例えば、汚泥ピットPとストローク長L2を除いた槽底の長手方向のほぼ全長に亘って配設する段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cよりなる。この各段槽に配設する段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cは、すべて同じ構成で、段槽長に合わせてその長さのみ異なるだけで、構成はすべて同じであるため、最上段の段槽汚泥掻寄装置2aにおいて、その構成を以下説明する。
この段槽汚泥掻寄装置2aは、槽底の幅方向に2本のビーム21,21を平行に配設し、この2本の下ビーム21,21間に掛け渡すようにして多数のスクレーパ22を所定間隔で架設して構成する。
【0016】
この段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cのスクレーパ22が、汚泥掻寄方向に前進移動するときには、槽底から少しの隙間、具体的には、10mm程度の隙間をあけて移動し、反対方向に後退移動するときは、槽底に沈降した未掻寄汚泥を後方へ掻き戻さないだけの隙間を有するよう、槽底から高さHだけ持ち上げられ、未掻寄沈降汚泥を後方へ掻き戻さないように槽底より離れて移動するように構成するようにする。
このように、段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cのスクレーパ22が槽底に直接接触して摺動しないようにするために、段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cの前端部を、駆動装置3から吊垂するようにして配設した吊垂支持ロッド4を介して吊垂支持し、後端部を、特に限定されることはないが、スクレーパ22を架設した下ビーム21,21が、槽底に沿って円滑に往復移動するように、下ビーム21,21又はスクレーパ22の適宜位置に、シュー又はローラ(図示省略)を配設することが望ましい。
【0017】
スクレーパ22は、2本の下ビーム21,21間に、好ましくは、ストローク長L2と等しいか、ストローク長L2よりも短い所定の間隔L1で、略等間隔に平行に架設するとともに、このスクレーパ22は、汚泥掻寄方向、すなわち、汚泥ピットPに向けて前進移動するときは、汚泥を掻き寄せるように、反対方向に後退移動するときは、沈降した汚泥に潜り込むように、前面及び背面の形状を異ならせて、より具体的には、前面が略鉛直面、背面が傾斜面、底面が槽底に沿う断面直角三角形に形成して構成するようにする。
【0018】
さらに、下ビーム21の水中での重量を軽減するために、下ビーム21の内部を中空にして密閉するか、発泡性の浮力材を充填して浮力を作用するようにすることも可能である。
なお、スクレーパ22にも同様の構成とすることもできる。
【0019】
また、スクレーパ22は、下ビーム21,21に固定するようにしたり、あるいは、下ビーム21,21に対して若干揺動可能に支持するようにする。これにより、前進移動するときは、スクレーパ22の底面を槽底に沿って移動させることができ、沈降した汚泥の掻き寄せを、確実に、かつ、安定して行うことができるとともに、後退移動するときは、スクレーパ22を沈降した汚泥中に確実に潜り込ませることができるものとなる。
なお、このスクレーパ22は、平板状、断面矩形状、汚泥を掻き寄せる面を平坦面とした断面コ字状、汚泥を掻き寄せる面を傾斜面に形成した断面三角形状等、任意の形状に形成することができる。
【0020】
駆動装置3は、図1、図4に示すように、沈殿槽1の前方、すなわち、汚泥ピットP側の水面上にフレーム(図示省略)を取り付け、略水平に配設した内ガイドレール31、この内ガイドレール31の中心に等間隔に突設した多数のピンラック32及び内ガイドレール31の外周を囲むように配設した外ガイドレール33からなる長円形のガイドレール30と、このピンラック32に噛合して内ガイドレール31及び外ガイドレール33に案内されてガイドレール30に沿って周回移動(略矩形運動)するピンホイル34と、このピンホイル34の軸35に取り付けた原動機36、原動機36、軸35の外周部を覆うようにしたパイプ状の駆動フレーム39とで構成する。
【0021】
また、内ガイドレール31と外ガイドレール33の間にピンホイル34のボス部(図示省略)あるいは軸35の端部に支持したガイドローラ37を嵌挿し、そして、ガイドレール30の両端部は、ピンホイル34が周回し易いように、円弧状に形成するとともに、ガイドレール30の上ガイドレール30aと下ガイドレール30bの間隔Hは、汚泥掻寄装置2の下ビーム21の前部分のスクレーパ22が、汚泥掻寄方向に前進移動するときは、槽底に近接して移動し、反対方向に後退移動するときは、槽底から離れて移動することができるように設定するようにする。この高低差は高さHとなるように設定する。
【0022】
また、沈殿槽1の幅方向に対設したガイドレール30,30に、それぞれピンホイル34,34及びガイドローラ37,37を嵌挿、支持し、ピンホイル34,34間に軸35を掛け渡すようにして一体とし、この軸35を、軸受38を介して、パイプ状の駆動フレーム39により支持し、この駆動フレーム39に原動機36、例えば、減速機付モータを設置し、この原動機36を駆動することにより、軸35を介して、ピンラック32に噛合するピンホイル34,34を回転させてピンホイル34,34を、ガイドレール30に沿って周回移動するようにして、汚泥掻寄装置2を往復移動させるようにする。そして、この駆動フレーム39に吊垂支持ロッド4を吊垂するように支持する。
【0023】
以下、この汚泥掻寄機の動作を、図3に基づいて説明する。
沈殿槽1内に導入孔14a,導入管14b,14cを経て各段槽11,12,13内へ導入された汚水は、最上段の段槽11へは多数穿孔された導入孔14aにより、また2段目以下の段槽12,13へは導入管14b,14cの前方に配設された整流板15b,15cにより、それぞれ整流されて各段槽11,12,13の下流方向へ流下する。このとき、重力分離が行われて、汚泥分は沈降する。
また、この重力分離は、比重の大きいものは速く沈降するようになるため、比重の大きいものから順次、沈殿槽の上流側から下流側の槽底に沈降する。そして、このように汚泥分が分離除去された汚水は、浮遊するスカム分と共に各段槽11,12,13の各下流側に配設した越流樋17,18,19から排出される。
【0024】
各段槽11,12,13の槽底に、所定量の汚泥が沈降すると、この汚泥を汚泥ピットP側へ掻き寄せる。このために駆動装置3を駆動する。この場合、各段槽の槽底に沿って集泥する段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cが、駆動装置3にて吊垂支持される吊垂支持ロッド4に、かつ各段槽の間隔に合わせてほぼ平行になるよう配設されているため、駆動装置3の駆動により、各段の段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cは、同期して駆動される。
この段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cの駆動は、連続的あるいは汚泥の沈降量に追従して間欠的に行うことができ、これは汚水の流入量、汚泥の沈積量等に応じて適宜選択的に行うことができる。
【0025】
段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cは、導入する汚水中の汚泥分が各段槽の槽底に所定量沈殿するまで、通常においては、待機位置で待機している。そして、汚泥分が各段槽の槽底に所定量沈殿すると、駆動装置3を駆動する。これにより、駆動装置3のピンホイル34,34は、ピンラック32と噛合して回転し、ガイドレール30に沿って周回移動する。
待機時には、図3(1)に示すように、ピンホイル34,34は、上ガイドレール30aの後端位置にあり、ピンホイル34,34の回転により、上ガイドレール30aの端部を経て下ガイドレール30bの後退位置に移動する。このピンホイル34,34が、上ガイドレール30aから下ガイドレール30bに移動する際、図3(2)に示すように、駆動装置3のガイドレール30に対する移動量は変化せず、上ガイドレール30a、下ガイドレール30b間の高さHだけ降下するものとなる。
【0026】
これにより、駆動装置3にて吊垂支持される吊垂支持ロッド4を介して支持された段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cのスクレーパ22が、各段槽の槽底から少しの隙間、具体的には、10mm程度の隙間をあけて移動する集泥可能状態となる。この状態で駆動装置3がさらに駆動され、前進する集泥方向へ駆動するとき、図3(3)に示すように、各段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cのスクレーパ22により各段槽上の沈殿汚泥は、駆動装置3がガイドレール30に沿って周回移動する所定のストローク長L2だけ、沈殿槽1の長手方向に沿って汚泥ピットP側へ移動される。
そして、ピンホイル34,34が下ガイドレール30bの前端位置に達すると、図3(4)に示すように、ガイドレールに沿って上ガイドレール30a方向へ移動し、槽底より高さHのみ段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cが持ち上げられて未掻寄沈降汚泥を後方へ掻き戻さないように槽底から大きく離れて移動されるようになり、駆動装置3がガイドレール30に沿って移動し、待機位置まできたときに停止するかあるいは連続して駆動される。
【0027】
このようにして、汚泥掻寄装置2の前後方向のストローク長L2を、好ましくは、スクレーパ22を配設する間隔L1と等しいか、間隔L1よりも長く設定することにより、汚泥掻寄装置2が往復移動を繰り返すことにより、各段槽11,12,13の槽底に沈降した汚泥の掻き寄せを、確実に、かつ、安定して順次汚泥ピットP側へ掻き寄せ、集泥することができる。
【0028】
なお、駆動装置3により段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cが矩形状に槽底に沿って移動する場合、汚泥掻寄装置2a,2b,2cの後端側は、スクレーパ22が槽底に近接した位置にあって移動可能に支持され、これに追従して移動するが、沈殿汚泥量も少なく、段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cの後退時においても、沈殿汚泥の掻き戻しを抑制することができる。
【0029】
次に、図5〜図9に、汚泥掻寄機の参考例を示す。
参考例は、多段槽式の沈殿槽1の構成、及び各段槽11,12,13の各槽底に沿って段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cが矩形状に槽底に沿って移動するように、駆動装置3より吊垂ロッド4を介して吊垂支持する構成は、上記実施例と同じであるため、その詳細説明を省略する。
なお、この参考例では、段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cの後段部側も、前部側と同じように、後部駆動装置3Bより吊垂ロッド4Bを介して吊垂支持するようにしたものである。この後部駆動装置3Bの具体的な構成は、段槽泥掻寄装置2a,2b,2cの前部を吊垂支持した駆動装置3の構成と同じであり、さらには吊垂支持ロッド4Bを介して段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cの後部を吊垂支持する構成も同じであるため、その詳細説明を省略する。
なお、この場合、前部の駆動装置3と、後部駆動装置3Bとの駆動を、同期して行う必要があり、これは、図8に示すように、機械的に行う場合と、図9に示すように、電気的に行う場合とが考えられるが、これは適宜選択するものとする。これにより、各段槽に配設された段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cは、その前後とも移動可能に、段槽の槽底に平行するように吊垂支持される。
【0030】
前部の駆動装置3と後部駆動装置3Bとを機械的に同期させるには、図8に示すように、駆動装置3と後部駆動装置3Bの軸35,35に、それぞれ対向する位置に歯車機構、例えば傘歯車機構41,42を配設し、この両歯車機構41,42間に軸43を介して連結する。
これにより、一台の駆動装置3にのみ原動機36を設けるだけで、前後双方の駆動装置3,3Bを歯車機構41,42、軸43を介して同期して駆動することができる。
なお、後部駆動装置3Bに原動機(図示省略)を配設しても同様に同期駆動が可能となる。
【0031】
また、駆動装置3、後部駆動装置3B間の同期駆動を、図9に示すように、電気的に行う。これは、特に限定されるものではないが、両駆動装置3,3Bにそれぞれ原動機36,36を備え、両原動機をコントローラによりインバータ制御することにより行える。
【0032】
本参考例における駆動方法は、上記実施例と基本的には同じであるが、この参考例では段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cは、その前部と後部の両端を吊垂支持ロッド4,4Bにて槽底に沿うよう吊垂支持され、前後端が同時に昇降移動するもので、これにより槽底の全長に亘っての汚泥掻き寄せを、より確実に行うことができるものである。
なお、駆動装置3,3Bによる段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cの駆動順序を図7に示したが、動作は図3に示すものと同じであるため、その詳細説明を省略する。
【0033】
これにより、段槽汚泥掻寄装置2a,2b,2cは、全体的に高さHを昇降するものとなり、沈降する汚泥量が多くても、段槽に沿って往復移動を円滑に行うことができ、沈降した汚泥の汚泥ピット側への掻き寄せを、確実に、かつ安定して、しかも、動力ロスを少なく行うことができるものとなる。
【0034】
以上、本発明の汚泥掻寄機について、実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
また、本発明の汚泥掻寄機の構成は、汚泥を対象とするもののほか、沈砂を対象とする沈砂掻寄機にも適用することができ、これを排除するものではない。
【0035】
【発明の効果】
本発明の汚泥掻寄機によれば、多段階槽式とした沈殿槽の各段槽に、段槽汚泥掻寄装置を配設し、この前部分を、駆動装置により汚泥掻寄方向に前進移動するときに汚泥を掻き寄せるよう槽底に沿って移動するよう吊垂支持し、後部分を前部分の駆動に追従して移動可能にし、段槽汚泥掻寄装置の前部分をスクレーパが槽底に接触することなく往復移動して汚泥を掻き寄せるように構成しているので、汚水中にはスプロケットホイルなどの駆動部がなく、駆動部の摩耗、腐食を未然に防止できるとともに、動力ロスを低減することができ、さらに各段槽の沈殿槽の沈殿汚泥の掻き寄せ集泥を確実に、効率的に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の汚泥掻寄機の一実施例を示す沈殿槽の断面図である。
【図2】 沈殿槽の平面図である。
【図3】 本発明の汚泥掻寄機の動作説明図で、(1)は汚泥掻寄装置の待機位置を、(2)は集泥開始位置を、(3)は集泥終了位置を、(4)は汚泥掻寄装置が待機位置へ移動する位置を、それぞれ示している。
【図4】 ガイドレールと駆動装置との関係を示し、(A)は正面図、(B)は横断平面図、(C)は縦断側面図である。
【図5】 汚泥掻寄機の参考例を示す沈殿槽の断面図である。
【図6】 沈殿槽の平面図である。
【図7】 汚泥掻寄機の動作説明図で、(1)は汚泥掻寄装置の待機位置を、(2)は集泥開始位置を、(3)は集泥終了位置を、(4)は汚泥掻寄装置が待機位置へ移動する位置を、それぞれ示している。
【図8】 前後の駆動装置を機械的に同期するように構成した汚泥掻寄機の横断平面図である。
【図9】 前後の駆動装置を電気的に同期するように構成した汚泥掻寄機の説明図である。
【図10】 従来の多段式沈殿槽の断面図である。
【符号の説明】
1 沈殿槽
11,12,13 段槽
14a 導入孔
14b,14c 導入管
15b,15c 整流板
2a,2b,2c 段槽汚泥掻寄装置
21 下ビーム
22 スクレーパ
3 駆動装置
3B 後部駆動装置
30 ガイドレール
31 内ガイドレール
32 ピンラック
33 外ガイドレール
34 ピンホイル
4,4B 吊垂支持ロッド
41,42 歯車機構
43 軸

Claims (3)

  1. 沈殿槽を多段階槽式とし、沈殿汚泥を一方向に掻寄せるように各段の槽底に沿ってそれぞれ配設した段槽汚泥掻寄装置を、吊垂支持ロッドを介して、水面上方に設置した駆動装置によって、沈殿槽の底部に沿って往復移動させながら汚泥掻寄方向に前進移動するときに各段の槽底に沈殿した汚泥を、共通の汚泥ピットに向けて同時に掻き寄せるようにした汚泥掻寄機において、各段の槽底に沿ってそれぞれ配設した段槽汚泥掻寄装置の前部分を、共通の汚泥ピットの上方に位置する駆動装置に共通の吊垂支持ロッドを介して往復移動可能に吊垂支持して、汚泥掻寄方向に前進移動するときは、槽底に近接して移動し、反対方向に後退移動するときは、槽底から離れて移動するようにし、段槽汚泥掻寄装置の後部分を、槽底に沿って常時摺動移動するようにしたことを特徴とする汚泥掻寄機。
  2. 段槽汚泥掻寄装置に配設したスクレーパを、汚泥掻寄方向に前進移動する際の前面が略鉛直面、背面が傾斜面、底面が槽底に沿う断面直角三角形に形成してなることを特徴とする請求項1記載の汚泥掻寄機。
  3. 段槽汚泥掻寄装置に、シュー又はローラを配設したことを特徴とする請求項1又は2記載の汚泥掻寄機。
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