JP2007117870A - 移床式集泥装置及び集泥方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 沈殿池における汚泥の回収を容易かつ安価に行える移床式集泥装置及び集泥方法を提供する。
【解決手段】汚水を沈殿池10に流入させ、沈殿池10中で沈降する前記汚水中の固形物(汚泥)を、沈殿池10の底の近くに配置した無端の集泥ベルト12上に堆積させ、集泥ベルト12を循環して前記汚泥をホッパ20に移送する。前記ベルト12で収集できず、沈殿池の底に堆積した汚泥は、前記ベルト12と沈殿池10の間に水流を発生させ、その水流を利用してホッパ20に移送する。
【選択図】 図1
【解決手段】汚水を沈殿池10に流入させ、沈殿池10中で沈降する前記汚水中の固形物(汚泥)を、沈殿池10の底の近くに配置した無端の集泥ベルト12上に堆積させ、集泥ベルト12を循環して前記汚泥をホッパ20に移送する。前記ベルト12で収集できず、沈殿池の底に堆積した汚泥は、前記ベルト12と沈殿池10の間に水流を発生させ、その水流を利用してホッパ20に移送する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、移床式集泥装置、とくに沈殿地において用いる移床式集泥装置及び集泥方法に関する。
下水処理施設は、図5に示すように、下水管により流入する生下水をまず沈砂池55に流入させ、そこで、流入下水中の砂、砂利、粗大ゴミを除去する。
砂等を除去した下水は、続いて最初沈殿池60にポンプ62を利用して導入される。ここでは、下水中に浮遊する固形物を沈殿させ、沈殿物は初沈汚泥として最初沈殿池60から引き抜き除去する。なお、余剰汚泥を最初沈殿池に戻して、混合汚泥として引き抜いて処理することも行われている。
最初沈殿池60で前記固形物が除去された下水は、次に反応タンク70に送られ、ここでは微生物の働きにより、汚水中の有機成分(BOD;バイオケミカル オキシゲン ディマンド)等を分解・除去する。
反応タンク70で有機成分が除去された汚水は、次に、最終沈殿池80に送られて、ここでは汚水中の活性汚泥を沈殿させて、正常な上澄水と活性汚泥とを分離し、沈殿汚泥は返送汚泥として反応タンク70に送るほか、余剰汚泥として引き抜く処理が行われる。他方、上澄水は消毒設備90に送られて、ここで例えば、薬剤やオゾンや紫外線により消毒してから河川などに放流する。
砂等を除去した下水は、続いて最初沈殿池60にポンプ62を利用して導入される。ここでは、下水中に浮遊する固形物を沈殿させ、沈殿物は初沈汚泥として最初沈殿池60から引き抜き除去する。なお、余剰汚泥を最初沈殿池に戻して、混合汚泥として引き抜いて処理することも行われている。
最初沈殿池60で前記固形物が除去された下水は、次に反応タンク70に送られ、ここでは微生物の働きにより、汚水中の有機成分(BOD;バイオケミカル オキシゲン ディマンド)等を分解・除去する。
反応タンク70で有機成分が除去された汚水は、次に、最終沈殿池80に送られて、ここでは汚水中の活性汚泥を沈殿させて、正常な上澄水と活性汚泥とを分離し、沈殿汚泥は返送汚泥として反応タンク70に送るほか、余剰汚泥として引き抜く処理が行われる。他方、上澄水は消毒設備90に送られて、ここで例えば、薬剤やオゾンや紫外線により消毒してから河川などに放流する。
この下水処理設備の最初あるいは最終沈澱池において使用される汚泥のかき寄せ機としては、回転式、ミーダ式、サイフォン式等の汚泥かき寄せ機が知られているが、一般的にフライト式の汚泥掻寄装置が多く設置されている。同掻寄装置は、複数の平行な回転軸と、同回転軸まわりに取り付けられたスプロケットからなる駆動ホイールと、駆動ホイールに掛けられて循環駆動されるチエーンからなる無端伝動部材とを備え、同無端伝動部材の外周には、フライトからなるかき寄せ部材が一定の前後間隔を置いて配列されている。
例えば、図6に示す下水処理施設では、流入溝104から沈殿池106に流入した下水は、沈殿性固形物が沈殿除去された後、流出溝108から流出するようになっている。沈殿池106の底部110に沈殿、堆積した固形物は汚泥となり、汚泥かき寄せ機102により沈殿池106の流入溝104側の端部に設けられた汚泥溜112にかき寄せられた後、不図示の汚泥ポンプで汚泥処理施設に送られるようになっている。
この沈殿池106には、図7に示すように、駆動軸134に固定されて主務チエーン118を循環させる駆動スプロケット120、及び沈殿池106の側壁116に設けられる軸受け122に支持されて自在に回動する水中軸124に固定されるスプロケット126が、図6に示すような位置に複数配置されている。
主務チエーン118はこれら複数の駆動スプロケット120及び126に掛けられて、沈殿池106の水面114側では下水の流れる方向と同じ方向に、底部110側では下水の流れる方向と逆の方向に循環移動するようになっている。主務チエーン118は、2組設けられて、図6中において手前側と奥側に互いに平行に配置されており、これらは同期して循環移動するようになっている。
また、沈殿池106の水面114側には、主務チエーン118がたるまないようにするため、これを下側から支持するガイドレール128が水面114と平行に設けられている。主務チエーン118の外周には、この主務チエーン118と直角の向きとなるように複数の長板状のフライト130が一定間隔で配置され、その両端部がそれぞれ手前側と奥側の主務チエーン118に固定されている。主務チエーン118が循環移動することにより、フライト130は沈殿池106の底部110に沈殿、堆積した汚泥を、かき揚げないように微速で汚泥溜112にかき寄せるようになっている。
また、図7に示すように、原動モータ及び減速機の出力軸132と、主務チエーン118を循環移動させる駆動スプロケット120が固定されている駆動軸134の間は、スプロケット136、伝動チエーン138及びスプロケット140を介して、回転が伝達されるようになっている(特許文献1参照)。
このような従来の汚泥かき寄せ機102は、フライト130で沈殿池106の底部110に沈殿、堆積した汚泥をかき寄せるため、そのかき寄せ速度を落として汚泥をかき揚げないようにしているが、汚泥をフライト130でかき寄せる構造であるため、汚泥のかき揚げは完全には防止できず、汚泥のかき寄せの際に汚泥のかき揚げと沈降とを繰り返すことになり必ずしも効率よく汚泥のかき寄せができるとは限らない。また、沈殿池106は一般にその長さが数十mにわたる長さを有するため、例えば特許文献1に記載されたようにフライト付きチエーンを水面近くまで持ち上げて、図6に示すようにその側面全体に亘って循環するような構成であるため、設備が大型化してコストが掛かるという問題がある。
特開2004−344737号公報
本発明は、従来の下水処理施設における沈殿池の汚泥かき寄せ機の前記問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、汚泥を従来よりも小型化した設備で収集し、沈殿、堆積した汚泥を掻き上げることなく効率よくホッパに搬送できるようにした移床式集泥方法及び装置を提供することである。
請求項1の発明は、水処理施設の沈殿池に設置される移床式集泥装置であって、沈殿池の底部で該底面と平行に配置された無端状の床部材、該無端状の床部材の長手方向両端部に配置された回転部材、前記回転部材の一方を駆動させる駆動手段、前記無端状の床部材の一端部に接触配置され、前記床部材上に堆積した汚泥を前記床面から分離してホッパに案内する分離案内手段、を備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載された移床式集泥装置において、前記駆動手段は、前記回転部材と同軸の回転部材を駆動する無端状の動力伝動手段と、該動力伝達手段を回転駆動するモータとからなることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載された移床式集泥装置であって、前記移床部材は集泥用ベルトであることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載された移床式集泥装置であって、前記ベルトは、前記沈殿池の長手方向において、その底面に互いに平行に立設された隔壁部材間に配置された集泥用ベルトであることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4に記載された移床式集泥装置であって、前記集泥用ベルトは平行に複数設けられていることを特徴とする。
請求項6の発明は、汚水の集泥方法であって、汚水を沈殿池に流入させる工程、沈殿池中で沈降する前記汚水中の汚泥を無端の移床面で収集する工程、無端移床面を連続移動させて該移床面上に収集した前記汚泥を移送する工程、移送された移床面の汚泥を掻き落としホッパに収集する工程、を有することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載された移床式集泥装置において、前記駆動手段は、前記回転部材と同軸の回転部材を駆動する無端状の動力伝動手段と、該動力伝達手段を回転駆動するモータとからなることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載された移床式集泥装置であって、前記移床部材は集泥用ベルトであることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項3に記載された移床式集泥装置であって、前記ベルトは、前記沈殿池の長手方向において、その底面に互いに平行に立設された隔壁部材間に配置された集泥用ベルトであることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項4に記載された移床式集泥装置であって、前記集泥用ベルトは平行に複数設けられていることを特徴とする。
請求項6の発明は、汚水の集泥方法であって、汚水を沈殿池に流入させる工程、沈殿池中で沈降する前記汚水中の汚泥を無端の移床面で収集する工程、無端移床面を連続移動させて該移床面上に収集した前記汚泥を移送する工程、移送された移床面の汚泥を掻き落としホッパに収集する工程、を有することを特徴とする。
本発明によれば、移動可能な床部材(移床)を用いたことで床部材上に沈殿、堆積した汚泥をそのまま移送できるため、従来の汚泥かき寄せ装置のように、汚泥をまき上げることがなく、汚泥を効率よくホッパに搬送できる。また、従来の集泥装置のように、フライト付きチエーンを水面近くまで持ち上げたり、長いチエーン路の途中にチエーンのたるみ防止のためのガイドレールを設けたりする必要がないから、前記従来の装置に比して大幅に小型化でき、そのコストを低減することができる。また、沈殿池を複数のトラフで区切ったものでは、各トラフに設置する移床式集泥装置を共通化できることに加え、トラフの数を増減するだけで異なる幅を有する沈殿池に容易に対応可能である。更に、床部材(集泥ベルト)で収集できず、沈殿池の床面に沈殿、堆積した汚泥をホッパに確実に移送できるから、効率的な集泥ができる。
本発明の1実施形態に係る移床式集泥装置を図面を参照して説明する。
図1は、例えば鉄筋コンクリート製の沈殿池10に配置した状態の移床式集泥装置1の側面図である。
図示のように、沈殿池10の底面に、その底面からわずかな隙間を隔てて平行に無端の集泥用ベルト12が配置されており、その集泥用ベルト12は、沈殿池10の底面の近傍に設置されかつ等間隔に配置された合成樹脂製の一対のスプロケット14a、14bに掛け渡された2本の合成樹脂製のチエーン13の外周面に取り付けられ、チエーン13を循環駆動することにより循環するようになっている。また、沈殿池10の一端側には収集した汚泥を収容するホッパ20が設けられている。
集泥用ベルト12のホッパ20側の端部には、前記ベルト12上に沈殿又は堆積した汚泥を集泥用ベルト12の上面から分離すると共に、分離した汚泥を、前記ホッパ20に導く第1のスクレーパ22が、その先端部を前記ベルト12上面に接触させた状態で配置されている。
図1は、例えば鉄筋コンクリート製の沈殿池10に配置した状態の移床式集泥装置1の側面図である。
図示のように、沈殿池10の底面に、その底面からわずかな隙間を隔てて平行に無端の集泥用ベルト12が配置されており、その集泥用ベルト12は、沈殿池10の底面の近傍に設置されかつ等間隔に配置された合成樹脂製の一対のスプロケット14a、14bに掛け渡された2本の合成樹脂製のチエーン13の外周面に取り付けられ、チエーン13を循環駆動することにより循環するようになっている。また、沈殿池10の一端側には収集した汚泥を収容するホッパ20が設けられている。
集泥用ベルト12のホッパ20側の端部には、前記ベルト12上に沈殿又は堆積した汚泥を集泥用ベルト12の上面から分離すると共に、分離した汚泥を、前記ホッパ20に導く第1のスクレーパ22が、その先端部を前記ベルト12上面に接触させた状態で配置されている。
集泥用ベルト12のホッパ20側端部に配置されたスプロケット14bには、例えば、後述する合成樹脂製の他のスプロケット32(図2A参照)がこのスプロケット14bと同じ回転軸15に取り付けられており、スプロケット32は、例えば合成樹脂製の無端チエーン30を介して沈殿池10上に設けたモータMの回転軸に取り付けられた他方のスプロケット34に駆動連結されている。
本実施形態に係る移床式集泥装置は以上の構成であるので、前記モータMの電源ONにしてモータMを始動すると、その回転力は前記スプロケット34、チエーン30を介して前記スプロケット32に伝えられ、その回転軸15の回転によりスプロケット14bが回転して、これにかみ合うチエーン13を循環駆動し、同時に移床を構成する集泥用ベルト12を循環駆動する。
この集泥用ベルト12上には下水中の固形物が沈殿、堆積し、前記ベルト12の循環駆動に伴ってその上に堆積した汚泥は、舞い上がらないようにゆっくりとした速度でホッパ20側に移送され、前記ベルト12の端部に達した汚泥は、第1のスクレーパ22によって前記ベルト12の上面から分離されてホッパ20内に収納される。ホッパ20に収納された汚泥は、一部はフィードバックし余剰分は引き抜き汚泥処理施設に給送される。
この集泥用ベルト12上には下水中の固形物が沈殿、堆積し、前記ベルト12の循環駆動に伴ってその上に堆積した汚泥は、舞い上がらないようにゆっくりとした速度でホッパ20側に移送され、前記ベルト12の端部に達した汚泥は、第1のスクレーパ22によって前記ベルト12の上面から分離されてホッパ20内に収納される。ホッパ20に収納された汚泥は、一部はフィードバックし余剰分は引き抜き汚泥処理施設に給送される。
図2は、本実施形態に係る移床集泥装置、とくにその集泥用ベルト12を示す平面図である。
図2に示すように、平面視で略長方形状の沈殿池10の底面にはその長手方向に延在する複数の互いに平行な鉄筋コンクリート製の仕切壁40が立設されており、これによって沈殿池10は前記仕切壁40で仕切られた複数、図示例では4つのトラフTが形成されている。
前記集泥用ベルト12は、各トラフT毎に配置されており、そのスプロケット14a、14bは、前記仕切壁40を貫通して取り付けた回転軸15に取り付けられている。但し、前記ホッパ20と反対側では全ての仕切壁40を貫通して回転軸が図示しない軸受を介して取り付けられているのに対して、前記仕切壁40aのホッパ20側では、その一部の仕切壁はホッパ20上にまで延在しており、その延在部42で図示しない軸受を介して前記回転軸15を支えている。また、他の仕切壁40bは、ホッパ20の入口で終了しており、その仕切壁40の終端部に隣接して、スプロケット32が前記回転軸15に取り付けられている。
図2に示すように、平面視で略長方形状の沈殿池10の底面にはその長手方向に延在する複数の互いに平行な鉄筋コンクリート製の仕切壁40が立設されており、これによって沈殿池10は前記仕切壁40で仕切られた複数、図示例では4つのトラフTが形成されている。
前記集泥用ベルト12は、各トラフT毎に配置されており、そのスプロケット14a、14bは、前記仕切壁40を貫通して取り付けた回転軸15に取り付けられている。但し、前記ホッパ20と反対側では全ての仕切壁40を貫通して回転軸が図示しない軸受を介して取り付けられているのに対して、前記仕切壁40aのホッパ20側では、その一部の仕切壁はホッパ20上にまで延在しており、その延在部42で図示しない軸受を介して前記回転軸15を支えている。また、他の仕切壁40bは、ホッパ20の入口で終了しており、その仕切壁40の終端部に隣接して、スプロケット32が前記回転軸15に取り付けられている。
なお、ここでは、スプロケット32は1つであるが、このスプロケット32は、前記仕切壁40bを例えば2個に増やすことで2個にすることができる。その際、延長仕切壁40aは1個となり、回転軸15は、例えば沈殿池10の幅方向両端と中間の3つの仕切壁40aにより計3カ所で支持されることになる。
なお、スプロケットの数と回転軸15の支持部の数は適宜選択可能である。
なお、スプロケットの数と回転軸15の支持部の数は適宜選択可能である。
図3は、移床式の集泥装置の幅方向拡大断面図である。
仕切壁40の上端は、図示のように尖った先端中央に向かって傾斜した傾斜面41に形成され、沈殿池10中で沈降してきた固形物が仕切壁40の先端に当たるとその傾斜面41に沿って集泥ベルト12上に沈殿又は堆積するようになっている。
仕切壁40の上端は、図示のように尖った先端中央に向かって傾斜した傾斜面41に形成され、沈殿池10中で沈降してきた固形物が仕切壁40の先端に当たるとその傾斜面41に沿って集泥ベルト12上に沈殿又は堆積するようになっている。
仕切壁40間には、前記スプロケット14a、14b間に掛け渡された一対の合成樹脂製のチエーン13が配置されており、このチエーン13上面に取り付けられた水中で錆ないか又は錆び難い、例えば合成樹脂やステンレススチール製のメッシュでできた集泥用ベルト12がその面を水平にして配置されている。集泥用ベルト12は、その側端と隣接仕切壁40との間にできるだけ隙間が生じないよう、実質的に前記仕切壁40間の幅と同じ幅を有して前記仕切壁40間に配置されている。
以上の構成において、沈殿池10に汚水を導入すると、汚水中の固形物はその重力により徐々に沈降して、移動可能な床部材即ち移床を構成する集泥用ベルト12上に沈殿して堆積して汚泥となる。このベルト上に堆積した汚泥は、集泥用ベルト12によりゆっくりした速度(例えば最大で30cm/分以下)でホッパ20に向かって移送され、その終端部で第1のスクレーパ22の先端部で集泥用ベルト12上から分離された後、第1のスクレーパ22の上面で案内されてホッパ20中に沈降していく。
ところで、沈殿池10を沈降してきた汚泥は、必ずしも全てが集泥用ベルト12上に堆積するとは限らず、仕切壁40と前記集泥用ベルト12との間の隙間から降下して、前記集泥用ベルト12の上下のベルト間の区域に入り込むものもある。汚泥が前記ベルト12間に入り込むと、やがて下側ベルトの内側に堆積し、もはや集泥用ベルト12によってはホッパ20へ移送することはできない。そのため、本実施形態では、これらの汚泥を下側の集泥用ベルト12から更に下方に降下させ、後述する水流によりスクレーパ20まで移送することが行われる。
即ち、上下の集泥用ベルト12間に入り込んだ汚泥は下側ベルトの内側に堆積する。そこで、ここでは上下の集泥用ベルト12間に前記下側ベルトの内側に堆積した汚泥を掻き落とすため例えば合成樹脂でできた略矩形の第2のスクレーパ44を設けている。この第2のスクレーパ44は、仕切壁40に適当な手段で固定した状態で、図4に示すように上下の集泥用ベルト12の間に配置されている。第2のスクレーパ44は、下側ベルト12の内側に堆積した汚泥を一旦かき上げて下側の集泥用ベルト12の側端部から沈殿池の底に向かってさらに下降させる。
汚泥のこの下降を容易にするため、仕切壁40の前記第2のスクレーパ44を配置した近傍の部分に仕切壁40の途中から下方に向かって切欠部46が形成されている。汚泥はこの切欠部46を通って下方に沈降していく。
汚泥のこの下降を容易にするため、仕切壁40の前記第2のスクレーパ44を配置した近傍の部分に仕切壁40の途中から下方に向かって切欠部46が形成されている。汚泥はこの切欠部46を通って下方に沈降していく。
このように、前記集泥用ベルト12で捕捉できなかった汚泥は、最終的に沈殿池の底に堆積する。
本実施形態では、この底に堆積する汚泥をホッパ20に導くため、沈殿池10の前記ホッパ20と反対側端部の底面に近接して、洗浄水の吐出口つまりノズル50が設けられている。このノズル50は、例えば図示しない吸水タンクや水汲み上げポンプ等の給水源に接続されたパイプ52に接続され、汚泥を舞い上げないようにゆっくりした流速(10cm/秒以下)で洗浄水をホッパ20に向かって流し、沈殿池10の底に堆積した汚泥をホッパ20に向かって移送する。
ノズル50は、各トラフT毎に一個設けて置くことが好ましいが、沈殿池10の底面に堆積した汚泥をホッパ20に搬送できる水流が発生できれば、その数はとくに限定されない。
本実施形態では、この底に堆積する汚泥をホッパ20に導くため、沈殿池10の前記ホッパ20と反対側端部の底面に近接して、洗浄水の吐出口つまりノズル50が設けられている。このノズル50は、例えば図示しない吸水タンクや水汲み上げポンプ等の給水源に接続されたパイプ52に接続され、汚泥を舞い上げないようにゆっくりした流速(10cm/秒以下)で洗浄水をホッパ20に向かって流し、沈殿池10の底に堆積した汚泥をホッパ20に向かって移送する。
ノズル50は、各トラフT毎に一個設けて置くことが好ましいが、沈殿池10の底面に堆積した汚泥をホッパ20に搬送できる水流が発生できれば、その数はとくに限定されない。
ここで、前記実施形態では合成樹脂製のメッシュ構造のベルトをスプロケット14a、14bに掛け渡したチエーン13に取り付けて循環するようにしているが、集泥用ベルト12は、例えば合成樹脂製のシート状部材でもよく、また、前記スプロケット14a、14bに代えて、前記シート状部材を合成樹脂製のロールによる摩擦伝動により循環駆動するものであってもよい。
以上で説明した本実施形態において、汚水中で使用する移床式集泥装置の部品、即ち集泥用ベルト、スプロケット、回転軸、チエーン等の可動部や、ノズルや水供給用パイプを全て合成樹脂で形成すると軽量である上安価となる。
また、沈殿池10を複数の寸法を共通化したトラフで区切るようにしたときは、沈殿池10の幅に応じてトラフの数を増減するのみで、幅サイズの異なる沈殿池に容易に対応することができるから、共通の機材を用いて異なる幅の移床式集泥装置を容易に構成することができる。
なお、本発明に係る移床式集泥装置は、沈砂池における沈砂、最初沈殿池における沈殿物および最終沈殿池における沈殿物の除去のいずれにも適用可能である。
また、沈殿池10を複数の寸法を共通化したトラフで区切るようにしたときは、沈殿池10の幅に応じてトラフの数を増減するのみで、幅サイズの異なる沈殿池に容易に対応することができるから、共通の機材を用いて異なる幅の移床式集泥装置を容易に構成することができる。
なお、本発明に係る移床式集泥装置は、沈砂池における沈砂、最初沈殿池における沈殿物および最終沈殿池における沈殿物の除去のいずれにも適用可能である。
1・・・移床式集泥装置、10・・・沈殿池、12・・・集泥用ベルト、13・・・チエーン、14・・・スプロケット、15・・・回転軸、20・・・ホッパ、22・・・スクレーパ、30・・・チエーン、32、34・・・スプロケット、40・・・仕切壁、42・・・延在部、44・・・スクレーパ、46・・・切欠部、50・・・ノズル、52・・・パイプ(管)。
Claims (6)
- 水処理施設の沈殿池に設置される移床式集泥装置であって、
沈殿池の底部で該底面と平行に配置された無端状の床部材、
該無端状の床部材の長手方向両端部に配置された回転部材、
前記回転部材の一方を駆動させる駆動手段、
前記無端状の床部材の一端部に接触配置され、前記床部材上に堆積した汚泥を前記床面から分離してホッパに案内する分離案内手段、
を備えたことを特徴とする移床式集泥装置。 - 請求項1に記載された移床式集泥装置において、
前記駆動手段は、前記回転部材と同軸の回転部材を駆動する無端状の動力伝動手段と、該動力伝達手段を回転駆動するモータとからなることを特徴とする移床式集泥装置。 - 請求項1または2に記載された移床式集泥装置であって、
前記移床部材は集泥用ベルトであることを特徴とする移床式集泥装置。 - 請求項3に記載された移床式集泥装置であって、
前記ベルトは、前記沈殿池の長手方向において、その底面に互いに平行に立設された隔壁部材間に配置された集泥用ベルトであることを特徴とする移床式集泥装置。 - 請求項4に記載された移床式集泥装置であって、
前記集泥用ベルトは平行に複数設けられていることを特徴とする移床式集泥装置。 - 汚水を沈殿池に流入させる工程、
沈殿池中で沈降する前記汚水中の汚泥を無端の移床面で収集する工程、
無端移床面を連続移動させて該移床面上に収集した前記汚泥を移送する工程、
移送された移床面の汚泥を掻き落としホッパに収集する工程、
を有することを特徴とする汚水の集泥方法。
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Cited By (4)
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