JP3718462B2 - 汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置に関し、特に、長い汚水処理槽においても、槽底に沿って往復移動して汚泥を掻き寄せるようにした汚泥掻寄機の汚泥掻寄サイクルと連動して無動力で、浮遊するスカムを、スカムスキマの間近まで、槽幅いっぱいに、確実に掻き寄せるようにした汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、汚泥掻寄機(沈砂を対象とする沈砂掻寄機を含み、本明細書において、単に、「汚泥掻寄機」という。)は、一般には、片端に沈降した汚泥を掻き集めて一時貯留する汚泥ピットを備えた汚水処理槽内に、槽底及び水面に沿って移動するエンドレス状のチェンを張架し、このチェンに所定間隔でスクレーパを取り付け、駆動装置にて駆動することにより、チェンを循環駆動し、往路側の槽底に摺接する位置にあるスクレーパによって、沈降した汚泥を掻き寄せ、汚泥ピット内に集泥するとともに、復路側の水面位置にあるスクレーパによって、水面に浮遊するスカムを掻き寄せ、スカムスキマを介して排出するようにしている。
【0003】
ところが、このエンドレスチェン式の汚泥掻寄機は、その汚水中にエンドレスチェンを張架して循環駆動するようにしているため、チェン及びチェンを張架するためのスプロケットホイール等の回転摺動部品が、必然的に汚水中に位置することとなり、汚泥等の混入した汚水と接触することによって、回転摺動部品が摩耗したり、腐食し、装置の耐久性が低く、そのメンテナンスに時間と費用がかかるという問題があった。
【0004】
そこで、この汚水中での回転摺動部品をなくすることによって、摩耗したり、腐食することを防止し、装置の耐久性を向上することができるように、汚泥掻寄装置の往復移動のストローク長と等しい長円形に形成したガイドレールにピンラックを備え、このピンラックを噛合し、ガイドレールに沿って周回移動するピンホイールをモータにより駆動するように構成した駆動装置を水面上に設置し、スクレーパを備えた汚泥掻寄装置の前部分を、後部分に対して揺動可能に配設し、駆動装置により、汚泥掻寄方向に前進移動するときは、汚泥掻寄装置の前部分のスクレーパが槽底に接して移動し、反対方向に後退移動するときは、汚泥掻寄装置の前部分のスクレーパが槽底から離れて移動するように構成するとともに、少なくとも汚泥掻寄装置の後部分のスクレーパを、汚泥掻寄方向に前進移動するときは、汚泥を掻き寄せるように、反対方向に後退移動するときは、沈降した汚泥に潜り込むように形成し、かつこれにスカム掻寄装置を連動するように構成した汚泥掻寄機が提案されている。
【0005】
ところが、この槽底に沿ってスクレーパが往復移動する汚泥掻寄機は、昇降ビームの構造上、昇降ビームの前部に対し、後部の昇降ストロークが小さくなるとともに、この汚泥掻寄機の上方位置に配設されるスカム掻寄装置は、その前端より後端まで一体に形成されており、その前部位置で吊垂支持するようにしているため、汚泥掻寄装置と連動するように駆動しても、スカム掻寄装置の全体が均一に浮上せず、従ってスカム掻き寄せ用のスカムビームの後端のストロークが小さく、水面に浮遊するスカムをその水面全体に亘って均一に掻き寄せることができないという問題があった。
【0006】
本発明は、上記従来の汚泥掻寄機の有する問題点に鑑み、スカムビームの後端の昇降ストロークを十分に確保することにより、水面全体に浮遊するスカムを確実にスカムスキマ側に掻き寄せ排出できるようにした汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置は、汚水処理槽の槽底に沿って配設し、昇降及び往復移動することにより槽底の汚泥を汚泥ピット側に掻き寄せるようにした汚泥掻寄装置と、該汚泥掻寄装置を吊垂支持して昇降及び往復移動するよう水面上に設置した駆動装置と、汚泥掻寄装置に連動して駆動するようにしたスカム掻寄装置とからなる汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置であって、前記スカム掻寄装置のスカムブレードを備えたスカムビームを前後部に分割し、中間部を屈曲可能に連結するとともに、前部スカムビームを汚泥掻寄装置に支柱を介して支持し、後部スカムビームを、スカム昇降装置によって、汚泥掻寄装置が後退移動するときは上昇し、前進移動するときは降下するようにしたことを特徴とする。
【0008】
この汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置は、スカム掻寄装置のスカムブレードを備えたスカムビームを前後部に分割し、中間部を屈曲可能に連結するとともに、前部スカムビームを汚泥掻寄装置に支柱を介して支持し、後部スカムビームを、スカム昇降装置によって、汚泥掻寄装置が後退移動するときは上昇し、前進移動するときは降下するようにしているため、汚水処理槽が長くなり、それに追従してスカム掻寄装置も長くなっても、後部スカムビームがスカム昇降装置によって強制的に昇降されるため、長いスカム掻寄装置でもその全長に亘って均一な昇降ストロークを確保でき、長い汚水処理槽の水面に浮遊するスカムを確実に掻き寄せ排出することができる。
【0009】
この場合において、スカムスキマを、汚泥掻寄装置の支持部より後方位置に配置することができる。
【0010】
これにより、スカム掻寄装置にて掻き寄せられたスカムを確実にスカムスキマから排出することができる。
【0011】
また、この場合において、汚水処理槽を、複数階層とすることができる。
【0012】
これにより、汚水処理槽の設置面積を小とし、かつ水面上に設置した1台の駆動装置にて、各段槽底に沈殿する汚泥及び水面に浮遊するスカムを、同時に掻き寄せ排出することができる。
【0013】
また、この場合において、スカム昇降装置を、後部スカムビームを吊垂支持する吊垂ポスト上端に取り付けたローラを、傾斜したガイドレールに沿って移動可能に支持するように構成することができる。
【0014】
これにより、簡単なスカム昇降装置により、駆動装置の駆動に追従して後部スカムビームがガイドレールに沿って円滑に移動することができ、これにより昇降動作が確実に、かつ自動的にも行うことができる。
【0015】
また、この場合において、スカム昇降装置を、後部スカムビームを吊垂支持する吊垂ポスト上端に取り付けたローラを、往復移動に際し、上下に切り換え、昇降移動を行うようにしたガイドレールにて支持するように構成することができる。
【0016】
これにより、上下切り返え式のガイドレールにて、後部スカムビームに取り付けた昇降作動用のローラを導くようにしているから、ローラの一方向への循環移動が確実に行え、これに吊垂支持する後部スカムビームの昇降と移動とが確実に行うことができる。
【0017】
また、この場合において、スカム掻寄装置を、後部スカムビームの前後に締結した索条をスカム昇降装置の移動ホイールに掛けて吊垂支持するように構成することができる。
【0018】
これにより、スカム掻寄装置の構造が簡単となり、かつ動作をより確実に行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
図1〜図8に、本発明の汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置を適用した長い汚泥沈殿池、沈砂池等の汚水処理槽1を示す。
【0021】
図1は、長い沈殿槽を上下2階とした複槽式の汚水処理槽を示し、図2は長い汚水処理槽1の単層式を示し、このいずれの汚水処理槽1においても、その一端側から汚水が導入されるとともに、この汚水供給側の底部に汚泥引抜管2を有する汚泥ピットPを備える。
この汚水処理槽1の各槽内の槽底11には、好ましくは、汚水処理槽1を清掃する際、汚水が汚泥ピットPに流入し易いように、汚泥ピットP側が低くなるように傾斜して形成するようにする。
【0022】
また、汚水処理槽1には、汚水処理槽1に導入された汚水に含まれるスカム分が分離して浮遊する位置、例えば、汚水処理槽1のほぼ中央付近の水面にスカムスキマKを配設して、水面に浮遊するスカムを汚水処理槽1外に排出するとともに、スカムスキマKの後方の水面に複数の流出樋3を配設して、汚泥を沈降分離し、かつスカムを除去した後の汚水を汚水処理槽1外に排出するように構成する。このスカムスキマK及び流出樋3は、複槽式の汚水処理槽1においても、各階層に設置する。
【0023】
また、汚水処理槽1には、各槽底11に沈降した汚泥を、掻き寄せ、汚泥ピットPに集泥する汚泥掻寄機Aを、上下の各層毎に配置する。
この汚泥掻寄機Aは、汚水処理槽1の槽底11に沈降した汚泥を掻き寄せる汚泥掻寄装置4と、この汚泥掻寄装置4を吊垂支持して所定のストローク長で汚水処理槽1の長手方向に沿って往復移動させる水面上に設置した駆動装置5と、最上階の槽内に設置した汚泥掻寄装置4の上方に一体に取り付けて水面に浮遊するスカムをスカムスキマKに掻き寄せるスカム掻寄装置6とから構成する。
【0024】
汚泥掻寄装置4は、汚水処理槽1の槽底11、例えば、汚泥ピットPとストローク長を除いた槽底11の長手方向のほぼ全長に亘って、槽底11の幅方向の両端部に2本の汚泥掻寄ビーム41,41を平行に配設し、この2本の汚泥掻寄ビーム41,41間に複数本のスクレーパ42,42を架設して構成する。
【0025】
この汚泥掻寄装置4のスクレーパ42を架設した汚泥掻寄ビーム41は、前部と後部に分割し、この前部分を昇降ビーム41Aとし、後部分を水平ビーム41Bとし、この昇降ビーム41Aと水平ビーム41B間を支持部を介して連結し、これにより前後の昇降ビーム41Aと水平ビーム41Bとがこの支持部にて揺動可能とし、前部分の昇降ビーム41Aの前部位置をポスト7を介して駆動装置5に吊垂支持する。
この駆動装置5の駆動により、汚泥掻寄装置4が汚泥掻寄方向に前進移動するとき、前部分の昇降ビーム41Aは後部分を水平ビーム41Bとほぼ水平となり、かつ下降した状態で昇降ビーム41Aの下部に取り付けられたスクレーパ42が、槽底11に接して移動し、槽底に沈降した汚泥を掻き寄せ、また、反対方向の後退方向に移動するときは、昇降ビーム41Aはポスト7により吊り上げられるようになり、屈曲部より折れ曲がって昇降ビーム41Aの下部に取り付けられたスクレーパ42は、槽底11から離れて移動し、汚泥の掻き寄せが行われないようにして駆動されるように構成される。
また、水平ビーム41Bの下部に取り付けられたスクレーパ42は、前後いずれの方向に移動するときも槽底に接して移動するように構成することができる。これにより、沈降する汚泥量が多く、さらに、汚泥掻寄装置4によって掻き寄せられることにより、多量の汚泥が堆積する汚泥掻寄装置4の汚泥掻寄ビーム41の昇降ビーム41Aの往復移動を円滑に行うことができ、沈降した汚泥の掻き寄せを、確実に、かつ、安定して行うことができるものとなる。
【0026】
なお、スクレーパ42は、左右に平行して配設される2本の汚泥掻寄ビーム41,41間に、詳しくは前部分の昇降ビーム41Aと後部分を水平ビーム41Bの汚泥掻寄ビーム41,41間に、好ましくは、駆動装置5により往復駆動される汚泥掻寄装置4のストローク長と等しいか、該ストローク長よりも短い所定の間隔で、略等間隔に平行に架設する。
また、スクレーパ42は、前進移動するときは、スクレーパ42を槽底11に沿って移動させることができ、沈降した汚泥の掻き寄せを、確実に、かつ、安定して行うことができるとともに、後退移動するときは、スクレーパ42を沈降した汚泥中に確実に潜り込ませることができるものとなる。
また、スクレーパ42を架設した昇降ビーム41A,水平ビーム41Bが、汚水処理槽1の槽底11に沿って円滑に往復移動するように、昇降ビーム41A,水平ビーム41Bの支持部及び水平ビームの後端部位置に、シュー又はローラ43を配設し、汚泥掻寄装置4の支持部とする。
【0027】
駆動装置5は、汚水処理槽1の中央部より前方、すなわち、汚泥ピットP側の水面上に設置するようにする。
この駆動装置5は、特に限定されるものではないが、略水平の内ガイドレールに等間隔に多数のピンラックを突設し、この内ガイドレールの外周を囲むように外ガイドレールを配設してガイドレールを構成し、このピンラックに噛合してガイドレールに沿って周回移動(略矩形運動)するピンホイールを原動機にて駆動するようにし、かつ予め設定したストロークで、ピンホイールに、図1に示すようなポスト7を、又は図2に示すようなロッド60,61を吊垂支持し、このポスト7又はロッド60,61を往復移動するように構成する。
そして、昇降ビーム41Aの昇降距離Hを、ピンラックの上方側をピンホイールが移動する際、昇降ビーム41Aを吊り上げてスクレーパ42が槽底11より離間するようにして汚泥掻寄装置全体が後退し、また、ピンラックの下方側をピンホイールが移動する汚泥掻寄装置4の前進時、昇降ビーム41Aが降下し、スクレーパ42が槽底11に接し、汚泥掻寄方向への前進によりスクレーパで沈殿汚泥をピット側へ掻き寄せるようにして設定する。
このピンラックに沿ってピンホイールが移動するその往復移動距離がスクレーパのストロークとなる。
【0028】
この場合、駆動装置5と汚泥掻寄装置4とは、図1に示すように、ポスト7にて連結するようにする。
なお、汚泥掻寄装置4を支持する汚水処理槽1は、図1に示すように2階層或いは3階層以上とする場合、各階層に汚泥掻寄装置4の汚泥掻寄ビーム41,41を配設し、前記吊垂ポスト7にてこの上下階層の昇降ビーム41Aを同時に吊り上げ下げして、支持するようにする。
また、駆動装置5から汚泥掻寄装置4の吊り下げは、1階層の場合は、図2に示すように複数本のロッド60,61にて行うこともできる。
【0029】
一方、スカム掻寄装置6は、図1、図2に示すように、汚泥掻寄装置4の汚泥掻寄ビーム41の昇降ビーム41A上に支柱62,63を樹立し、この支柱62,63の上端に、ほぼ水平になるようにスカムビーム64を架設して形成するようにする。
このスカムビーム64は、汚泥掻寄ビーム41と同様、汚水処理槽1の幅方向の両端部に2本のスカムビーム64,64を平行に配設し、この2本のスカムビーム64,64間にスカム掻寄用のスカムブレード65の複数枚を、図1、図2に示すように、架設して構成する。
これにより、スカム掻寄装置6は、汚泥掻寄ビームを持ち上げて移動される汚泥掻寄装置4の復路側を移動する後退時において、スカム用掻寄スクレーパの位置が、水面に浮遊するスカムを反汚泥ピット側に掻き寄せられるように設ける。なお、このスカム掻寄装置6は、汚水処理槽1内に配設したスカムスキマKと、復路側を移動するスカム掻寄装置6とが互いに接触しないように構成する。
【0030】
また、このスカム掻寄装置6のスカムブレードを配設したスカムビーム64は、該スカムビームを前部スカムビーム64Aと、後部スカムビーム64Bとに分割し、この前後部スカムビーム64A,64B間をピンジョイント64Cにて屈曲可能に連結し、後部スカムビーム64Bを、そのピンジョイント64Cより後方位置でスカム昇降装置8によりスカム吊垂杆9を介して吊垂支持するように構成する。
【0031】
このスカム昇降装置8は、汚泥掻寄装置4の駆動装置5と連動するように構成するもので、通常は内部に駆動機構を有しないが、駆動装置5に追従して移動し、その前後のストロークは駆動装置5のストロークと等しくなるようにし、またスカム昇降装置8による昇降距離(高さ)は、前部スカムビーム64Aが上昇して後退するとき、前部スカムビーム64Aに上方向に突設したスカムブレードにて水面に浮遊するスカムをスカムスキマ側に掻き寄せるようにし、後部スカムビーム64Bは、その自重にて後端部が垂れ下がって水面下に没しないようにスカム吊垂杆9を介して吊り上げた状態で、かつ後部スカムビーム64Bに突設したスカムブレードにて、前部スカムビーム64Aと同様に水面に浮遊するスカムをスカムスキマ側に掻き寄せるようにする。
なお、スカム掻寄装置6は、汚泥掻寄装置4の前進時において、前部スカムビーム64A、後部スカムビーム64Bがともに降下し、スカムブレードのほぼ全体が水面下に水没した状態となり、水面に浮遊するスカムを反スカムスキマ側へ掻き寄せるのを未然に防止するようにする。
なお、複槽式においては、図1に示すように、上階の槽に設置するスカム掻寄装置6のみ、スカム昇降装置8により後部スカムビーム64Bをスカム吊垂杆9を介して吊垂支持しているが、図3に示すように、上下階層の後部スカムビーム64B,64Bを同一のスカム吊垂杆9にて吊垂支持することもできる。
なお、図4に示すものは、上階の槽に設置するスカム掻寄装置6のみ、スカム昇降装置8により後部スカムビーム64Bをスカム吊垂杆9を介して吊垂支持し、下階層のスカム掻寄装置6は、前後部スカムビーム64A,64B間をピンジョイント64Cにて屈曲可能に連結するが、スカム昇降装置8により吊垂支持していない実施例である。
【0032】
図5は、スカム昇降装置8の一実施例を示す。このスカム昇降装置8は、スカム昇降装置8を吊垂支持するスカム吊垂杆9の上端に取り付けたローラ91を移動可能にガイドレールにて支持するようにする。
このガイドレールは上下2段を平行に配設するもので、スカム昇降装置8が降下して前進する際にローラ91が移動する下段レール81と、反対にスカム昇降装置8が上昇して後退する際に移動する上段レール82と、ローラ91が下段レール81と上段レール82間をスムースに循環移動できるよう上段レール82の両端部に傾動可能に配設したレバー83,84とより構成する。このレバー83は、常に先端が垂れ下がり下段レールに接するように、レバー84は、常に跳ね上がり下段レールと離間するように構成し、ローラ91が移動する際、このレバー83,84をコーラにて揺動させ、一方向へ循環可能とする。
これによりローラ91が、図示の位置から後退する、すなわち、右方向へ移動する際、下段レール81上より垂れ下がっているレバー83の上を移動し、上段レール82上へ移り、この上段レール82上を後退する。このとき、後部スカムビーム64Bを吊り上げ、前部スカムビーム64Aと共にスカムブレードにて水面に浮遊するスカムをスカムスキマ側に掻き寄せる。そして、ローラ91が上段レール82の端部に達すると、跳ね上がっているレバー84をローラの荷重にて押し下げるようになり、レバー84上より下段レール81に移り、ローラの荷重が除去されると、レバー84は自動的に復帰し、再び跳ね上がるようになる。この状態でスカム昇降装置8によりローラ91が前進、すなわち、左方向へ移動するようになると、ローラ91は、跳ね上がっているレバー84の下を下段レール81に沿って移動する。このとき、後部スカムビーム64は降下位置にあり、スカムの掻き寄せは行われない。
そして、ローラ91が垂れ下がっているレバー83の下方に来るとこのローラ91によりレバー83を押し上げて下段レール81上を移動し、レバー83がレバー83下を通過すると、レバー83は再び自動的に垂れ下がるようになる。このようにしてローラ91は1循し、この動作を順次繰り返すもので、上段レール82上を移動するとき、その長さAのみ後部スカムビーム64Bは上昇して移動するものである。
【0033】
また、図6は、スカム昇降装置8の異なる実施例を示す。このスカム昇降装置8は、後部のスカムビームを吊垂支持する吊垂ポスト上端に取り付けたローラ91を、傾斜したガイドレール85に沿って移動可能に支持するように構成したものである。
このガイドレール85は、汚泥ピット側を低く、水平となるようにし、スカムスキマ側の端部85aでカーブを描いて高くなるように形成し、この高低差は、スカムブレードの先端が水面より突出したり、水面下になったりするようにして設定し、かつその全長は、スカム昇降装置8のストロークとなるように設定する。
このガイドレール85の周りをローラ91が、右周りに移動することにより、汚泥掻寄装置4及びスカム掻寄装置6が移動する際、その移動方向に従って、図5に示す実施例と同様に水面に浮遊するスカムを掻き寄せるようにする。
スカム掻寄装置6が、左端にあって右方向の後退方向に移動せんとする場合、ローラ91は、バランス位置Xにあり、移動によりガイドレール85の上を移動し、スカムを掻き寄せる。そしてこのスカム掻寄装置6が後退し、ローラ91がガイドレール85の端部位置に達すると、このガイドレール85の端部形状に沿ってローラは一旦持ち上げられるようになった後、ガイドレール85の端部より離れ、その自重によりガイドレール85から落下する。
次に、汚泥掻寄装置4が前進して汚泥掻き寄せ動作に移るとき、スカム掻寄装置6のローラ91は、このガイドレール85の下面に沿って移動し、ローラ91はガイドレール85に押さえつけられているので、スカムブレードは水面下となり、スカムを汚泥ピット側への掻き寄せを防止するようにして復帰することができる。また、ローラ91が揺動ストロークの前端でガイドレール85の先端を越えると浮上し、バランス位置Xに戻るようになる。この動作を繰り返して水面に浮遊するスカムを掻き寄せるものである。
【0034】
また、図7に示すものは、スカム掻寄装置6の異なる実施例を示す。スカム昇降装置8のホイール86に索状87を掛けるとともに、この索状87の両端を後部スカムビームの前後に締結して張架するとともに、ホイール86の移動により索状87を介して後部スカムビームを昇降するように吊垂支持して構成する。
なお、動作は、前実施例と同じである。
図8は、図7に示す実施例の後部スカムビーム64Bの後端に、浮沈翼Wを取り付け、これにより後部スカムビーム64Bが前後に移動する際、特にスカム掻き寄せ方向へ移動する際には、この浮沈翼Wにて浮力を発生させて後部スカムビーム64Bのスカムブレードを水面に浮上するようにし、また反対方向の汚泥掻き寄せ方向へ移動する際は、汚水をかき混ぜるようにしたものである。
【0035】
以上、本発明の汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置について、複数の実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、各実施例に記載した構成を適宜組み合わせる等、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【0036】
【発明の効果】
本発明の汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置によれば、スカム掻寄装置のスカムブレードを備えたスカムビームを前後部に分割し、中間部を屈曲可能に連結するとともに、前部スカムビームを汚泥掻寄装置に支柱を介して支持し、後部スカムビームを、スカム昇降装置によって、汚泥掻寄装置が後退移動するときは上昇し、前進移動するときは降下するようにしているため、汚水処理槽が長くなり、それに追従してスカム掻寄装置も長くなっても、後部スカムビームがスカム昇降装置によって強制的に昇降されるため、長いスカム掻寄装置でもその全長に亘って均一な昇降ストロークを確保でき、長い汚水処理槽の水面に浮遊するスカムを確実に掻き寄せ排出することができ、スカムを効率よく処理することができる。
【0037】
また、スカムスキマを、汚泥掻寄装置の支持部より後方位置に配置しているため、スカム掻寄装置にて掻き寄せられたスカムを確実にスカムスキマから排出することができる。
【0038】
また、汚水処理槽を、複数階層とすることにより、汚水処理槽の設置面積を小とし、かつ水面上に設置した1台の駆動装置にて、各段槽底に沈殿する汚泥及び水面に浮遊するスカムを、同時に掻き寄せ排出することができる。
【0039】
また、スカム昇降装置を、後部スカムビームを吊垂支持する吊垂ポスト上端に取り付けたローラを、傾斜したガイドレールに沿って移動可能に支持するように構成しているから、簡単なスカム昇降装置により、駆動装置の駆動に追従して後部スカムビームがガイドレールに沿って円滑に移動することができ、これにより昇降動作が確実に、かつ自動的にも行うことができる。
【0040】
また、スカム昇降装置を、後部スカムビームを吊垂支持する吊垂ポスト上端に取り付けたローラを、往復移動に際し、上下切り返え式のガイドレールにて、後部スカムビームに取り付けた昇降作動用のローラを導くようにしているから、ローラの一方向への循環移動が確実に行え、これに吊垂支持する後部スカムビームの昇降と移動とが確実に行うことができる。
【0041】
また、スカム掻寄装置を、後部スカムビームの前後に締結した索条をスカム昇降装置の移動ホイールに掛けて吊垂支持するように構成しているから、スカム掻寄装置の構造が簡単となり、かつ動作をより確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置を、2階層式の汚水処理槽に実施した形態を示し、(A)は平面図、(B)は縦断正面図である。
【図2】本発明の汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置を、1階層式の汚水処理槽に実施した形態を示し(ただし、スカム昇降装置図示省略)、(A)は平面図、(B)は縦断正面図である。
【図3】2階層式の汚水処理槽に実施した汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置の異なる実施例を示す縦断正面図である。
【図4】2階層式の汚水処理槽に実施した汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置の異なる実施例を示す縦断正面図である。
【図5】本発明の汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置の動作説明する正面図である。
【図6】本発明の汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置の異なる実施例の動作説明図である。
【図7】本発明の汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置の異なる実施例の動作説明図である。
【図8】本発明の汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置の異なる実施例の動作説明図である。
【符号の説明】
1 汚水処理槽
11 槽底
4 汚泥掻寄装置
41 汚泥掻寄ビーム
42 スクレーパ
5 駆動装置
6 スカム掻寄装置
60,61 ロッド
64 スカムビーム
64A 前部スカムビーム
64B 後部スカムビーム
64C ピンジョイント
65 スカムブレード
7 吊垂ポスト
8 スカム昇降装置
9 スカム吊垂杆

Claims (6)

  1. 汚水処理槽の槽底に沿って配設し、昇降及び往復移動することにより槽底の汚泥を汚泥ピット側に掻き寄せるようにした汚泥掻寄装置と、該汚泥掻寄装置を吊垂支持して昇降及び往復移動するよう水面上に設置した駆動装置と、汚泥掻寄装置に連動して駆動するようにしたスカム掻寄装置とからなる汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置であって、前記スカム掻寄装置のスカムブレードを備えたスカムビームを前後部に分割し、中間部を屈曲可能に連結するとともに、前部スカムビームを汚泥掻寄装置に支柱を介して支持し、後部スカムビームを、スカム昇降装置によって、汚泥掻寄装置が後退移動するときは上昇し、前進移動するときは降下するようにしたことを特徴とする汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置。
  2. スカムスキマを、汚泥掻寄装置の支持部より後方位置に配置したことを特徴とする請求項1記載の汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置。
  3. 汚水処理槽を、複数階層としたことを特徴とする請求項1又は2記載の汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置。
  4. スカム昇降装置を、後部スカムビームを吊垂支持する吊垂ポスト上端に取り付けたローラを、傾斜したガイドレールに沿って移動可能に支持するように構成したことを特徴とする請求項1、2又は3記載の汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置。
  5. スカム昇降装置を、後部スカムビームを吊垂支持する吊垂ポスト上端に取り付けたローラを、往復移動に際し、上下に切り換え、昇降移動を行うようにしたガイドレールにて支持するように構成したことを特徴とする請求項1、2又は3記載の汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置。
  6. スカム掻寄装置を、後部スカムビームの前後に締結した索条にて連結し、かつこの索状の一部をスカム昇降装置の移動ホイールに掛けて吊垂支持するように構成したことを特徴とする請求項1、2又は3記載の汚泥掻寄機におけるスカム掻寄装置。
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