JP2001144020A - Cvd装置及びそのパージ方法 - Google Patents

Cvd装置及びそのパージ方法

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JP2001144020A JP2000026198A JP2000026198A JP2001144020A JP 2001144020 A JP2001144020 A JP 2001144020A JP 2000026198 A JP2000026198 A JP 2000026198A JP 2000026198 A JP2000026198 A JP 2000026198A JP 2001144020 A JP2001144020 A JP 2001144020A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 メンテナンス後や基板交換後のパージ処理を
効率よく行うことができるとともに、パージ処理の完了
を確実に知ることができ、パージ処理に要する時間を短
縮してCVD装置の立上げを迅速に行うことができるC
VD装置及びそのパージ方法を提供する。 【解決手段】 ベーキングパージの際に使用するパージ
ガスとして、水素,ヘリウム等の熱伝導率の高いガスと
不活性ガスとを混合したガスを用いる。また、反応室内
の真空引きと、水素,ヘリウム等の熱伝導率の高いガス
によるベーキングパージとを行う。あるいは、真空引き
と不活性ガス又は水素,ヘリウム等の熱伝導率の高いガ
スの導入とを複数回繰り返す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CVD装置及びそ
のパージ方法に関し、詳しくは、メンテナンスを行った
後のパージ処理に要する時間を短縮することができるC
VD装置の構成及びそのパージ方法に関する。
【0002】
【従来の技術】CVD装置は、反応室(リアクター)内
に導入した半導体材料ガスを、基板(ウエハ)上で化学
反応させることにより、ウエハ上に半導体膜を成長させ
る装置である。しかしながら、全ての材料ガスをウエハ
上で反応させることは原理的にできないため、リアクタ
ー内壁面各所に副生成物が付着してしまう。このような
副生成物がパーティクル等として膜成長時に影響を及ぼ
し、良質な膜の形成を妨げるため、リアクター内壁面の
清浄作業(メンテナンス)を行う必要がある。
【0003】例えば、厚膜を成長させるCVD装置で
は、3〜4日に1度程度のメンテナンスを必要とする。
ところが、メンテナンスでは、装置を大気開放してアル
コール等で洗浄するため、多量の空気を巻き込み、装置
内壁面に水分が吸着してしまう。
【0004】半導体膜の成長において雰囲気中に水分が
存在すると、半導体材料ガスと反応して金属不純物を生
成したり、パーティクルを発生したりして膜品質を悪化
させる。このため、メンテナンス後は、膜を成長させる
前に装置内を高純度窒素等の不活性ガスでパージし、膜
品質に悪影響を及ぼさない程度まで水分濃度を低減させ
る必要がある。
【0005】しかしながら、CVD装置は、内部が非常
に複雑な形状をしており、さらに、水分子の吸着力が非
常に強いことから、メンテナンス後の水分除去に要する
時間が長く、装置稼働率にも大きな影響を及ぼしてい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】パージを含む装置メン
テナンスの時間を短縮するため、従来から、真空引きや
加熱パージ(ベーキング)、水素使用あるいはこれらの
組み合わせなどの工夫が種々なされてきた。しかしなが
ら、真空引き及びベーキングの条件や組み合わせが経験
から決められていたため、パージ方法の最適化が困難で
あった。さらに、カーボンにSiCをコーティングした
サセプタを使用した装置では、窒素ベーキングを高温で
行うと、サセプタの表面が窒化されてしまうため、高温
でのベーキングを行うことができなかった。
【0007】また、ある程度パージを行った後に膜を実
際に成長させ、その品質の評価からパージ完了を判断す
ることも行われている。この場合は、製品レベルの品質
の膜が得られるまでの間の材料ガスも時間も無駄にな
る。これを捨てエピというが、CVD装置の使用履歴や
メンテナンス具合によってパージに要する時間が異なる
ため、捨てエピの回数が大幅に増えることもあった。
【0008】さらに、膜生成に水素を使用する場合は、
系内に残留する酸素と水素とが反応して水が生成するた
め、酸素の除去も十分に行っておく必要がある。また、
処理後の基板を新たな基板に交換する際にも、反応室と
グローブボックスとの間の扉を開くため、グローブボッ
クスから反応室内に水分等が侵入してしまうことがある
ので、基板交換後にも反応室内のパージを行うようにし
ている。
【0009】そこで本発明は、メンテナンス後や基板交
換後のパージ処理を効率よく行うことができるととも
に、パージ処理の完了を確実に知ることができ、パージ
処理に要する時間を短縮してCVD装置の立上げを迅速
に行うことができるCVD装置及びそのパージ方法を提
供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のCVD装置は、基板を設置したリアクター
(反応室)内に半導体材料ガスを供給して前記基板上に
半導体膜を形成するCVD装置において、前記リアクタ
ーに、前記半導体材料ガスを供給する材料ガス供給経路
と、パージ用の不活性ガスを供給する不活性ガス供給経
路と、パージガスに混合する水素,ヘリウム等の熱伝導
率の高いガスを供給する高熱伝導率ガス供給経路とを接
続するとともに、リアクターから排出されるガス中の水
分量を測定する水分計と、リアクター内を真空排気する
ための真空ポンプとを設けたことを特徴としている。
【0011】また、本発明のCVD装置のパージ方法
は、基板を設置したリアクター内に半導体材料ガスを供
給して前記基板上に半導体膜を形成するCVD装置のパ
ージ方法において、メンテナンス後のパージ処理では、
加熱流通パージ処理の際に使用するパージガスとして、
水素,ヘリウム等の熱伝導率の高いガスと不活性ガスと
を混合したガスを用いることを特徴とし、また、リアク
ター内の真空引きと、水素,ヘリウム等の熱伝導率の高
いガスによる加熱流通パージとを行うことを特徴として
いる。また、リアクター内に基板を設置した後の半導体
膜形成前のパージ処理では、リアクター内の真空引き
と、不活性ガス又は水素,ヘリウム等の熱伝導率の高い
ガスの導入とを複数回繰り返すことを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は本発明のCVD装置の一形
態例を示す系統図である。CVD装置本体部10は、内
部にフローチャンネル11を設けたリアクター12と、
該リアクター12に連設したグローブボックス13と、
サセプタ14の回転機構やヒーター等を収納したチャン
バー15とを有している。
【0013】リアクター12には、半導体膜を形成する
ための半導体材料ガスを供給する材料ガス供給経路21
と、パージ用の不活性ガスを供給する不活性ガス供給経
路22と、パージガスに用いる水素,ヘリウム等の熱伝
導率の高いガスを供給する高熱伝導率ガス供給経路23
と、リアクター12からガスを排出するリアクター排気
経路31とが接続されている。また、グローブボックス
13及びチャンバー15には、パージガスを供給するパ
ージガス供給経路24,25がそれぞれ接続されてお
り、グローブボックス13には、グローブボックス排気
経路32が接続されている。
【0014】前記リアクター排気経路31には、フィル
ター51及び弁52を有する主排気経路33が接続さ
れ、該主排気経路33からは分析経路34と真空排気経
路35とが分岐している。分析経路34には、リアクタ
ー12から排出されるガス中の水分量を測定する水分計
41が設けられ、真空排気経路35には、リアクター1
2内を真空排気するための真空ポンプ42が設けられて
いる。この主排気経路33の下流側は、真空ポンプ42
からの導出経路36、水分計41からの導出経路37及
び前記グローブボックス排気経路32が合流した後、除
害装置43に接続されている。
【0015】前記水分計41としては、その場計測及び
連続計測が可能な水分計が用いられている。また、メン
テナンス後であっても、CVD装置から排出されるガス
には多くの反応生成物が含まれており、ベーキングによ
って蒸発した反応生成物が冷却されると、凝縮したり凝
固したりして系内に再付着するため、水分計41として
は、水分の検知をガスと非接触で行えることが望まし
く、配管や測定用のセル41aのような排気ガス流通部
が加熱できることが望ましい。さらに、CVD装置の多
くは耐加圧設計ではなく、パージ中においても内部が常
圧以下であるため、そこからサンプリングできるものと
する。これらの条件を満たした単一の水分計41として
は、光源であるレーザ及び検知部が被測定ガスに触れな
い上、被測定ガスの流路を全て加熱することができ、セ
ル41aの後段に真空ポンプ(図示せず)を備えている
近赤外吸収分光分析法を利用したレーザ分光計を挙げる
ことができる。
【0016】膜成長時のCVD装置は、サセプタ14上
に載置したウエハ(図示せず)を所定温度に加熱した状
態で材料ガス供給経路21から所定の組成の半導体材料
ガスをリアクター12内に供給し、ウエハ上に半導体膜
を成長させている。このとき、リアクター12から排出
される排ガスは、リアクター排気経路31、フィルター
51、弁52、予備フィルター53、弁54を通り、除
害装置43を通って排出される。また、パージガス供給
経路24,25からは、グローブボックス13及びチャ
ンバー15内を清浄な状態に保つためのパージガスがそ
れぞれ導入されており、グローブボックス13内のガス
は、グローブボックス排気経路32から弁55を経て前
記主排気経路33の排ガスに合流し、チャンバー15内
のガスは、連通状態のリアクター12内に流入して前記
排気ガスとともに排出される。
【0017】メンテナンス作業によって大気開放された
後のパージ処理は、まず、各供給経路の弁を閉じ状態と
し、前記弁52及び分析経路34の弁56を閉じるとと
もに、真空排気経路35の弁57を開いた状態で真空ポ
ンプ42を作動させ、リアクター12内を真空排気する
操作(真空パージ)と、不活性ガス供給経路22から不
活性ガス、例えば窒素ガスをリアクター12内に導入し
て圧力を復帰させる操作とを繰り返すバッチパージを行
う。このとき、水分計41のセル41aには、経路41
bから供給される高純度窒素等を流通させた状態として
おく。
【0018】次に、不活性ガス供給経路22から不活性
ガス、例えば窒素ガスを供給するとともに、高熱伝導率
ガス供給経路23から熱伝導率の高いガス、例えば水素
ガスを供給し、リアクター12内を所定温度に加熱して
加熱流通パージ(ベーキングパージ)を行う。このと
き、真空ポンプ42を停止して弁57を閉、弁52を開
とし、さらに、水分計41の弁58,59を開いて排気
ガスの一部を水分計41に導入し、排気ガス中の水分量
を連続的に測定する。そして、前記バッチパージとベー
キングパージとを、排気ガス中の水分量が所定濃度以下
になるまで繰り返して行う。
【0019】このように、パージガス供給経路として、
不活性ガス供給経路22と高熱伝導率ガス供給経路23
とを設けておき、ベーキングパージ処理の際に不活性ガ
スと熱伝導率の高いガスとを適当に混合したパージガス
を用いることにより、不活性ガスのみを用いてパージ処
理を行う場合に比べ、系内各部を効果的に加温すること
ができるので、パージ処理に要する時間を大幅に短縮さ
せることができる。
【0020】なお、不活性ガスと熱伝導率の高いガスと
の混合比率は、実際の膜形成条件に応じて適宜に設定す
ることができる。また、不活性ガスを使用せずに、熱伝
導率の高いガス、例えば水素のみを使用してベーキング
パージ処理を行うようにしてもよく、窒素のような不活
性ガスのみを使用したベーキングパージと、水素のよう
な熱伝導率の高いガスのみを使用したベーキングパージ
とを組合わせることもできる。
【0021】そして、排気ガス中の水分量を連続的に測
定する水分計41を設けておくことにより、パージ処理
の終点を確実に知ることができる。また、真空ポンプ4
2を設けて膜形成前におけるリアクター12のパージ処
理を、パージガス導入と真空パージとからなるバッチパ
ージを複数回繰り返して行うことにより、短時間で効率
よくパージ処理を行うことができる。
【0022】さらに、前記バッチパージとベーキングパ
ージとを適宜に組合わせることにより、CVD装置の状
態に応じた最適なパージ処理を行うことができる。
【0023】
【実施例】実施例1 従来の不活性ガスのみを用いたパージ処理と、不活性ガ
ス及び熱伝導率の高いガスの混合ガスを用いたパージ処
理とにおけるパージ効果を比較した。あらかじめリアク
ター12から排出されるガス中の水分濃度が0.1pp
m以下になるまで十分にパージを行った後、窒素ガスを
流通させながら、リアクター12とグローブボックス1
3との間の扉を、実際の膜形成運転時においてウエハを
設置するときの標準的な時間である15分間開放した。
【0024】そして、前記扉を閉じた後、リアクター1
2内にパージガスとして窒素ガスのみを流通させ、排気
ガス中の水分子排出量が安定してからヒーターを120
0℃まで加温し、40分経過後にヒーターの加温を停止
して温度を徐々に低下させた。このベーキングパージ
(窒素ベーキング)を行っている間の排気ガス中の水分
量を測定した。その結果を図2に示す。なお、窒素ガス
の供給量(1分間の流量)は、パージ開始から14分ま
では24リットル、14分から15分までは34リット
ル、15分から55分までは38リットル、55分以降
は184リットルとした。
【0025】また、ベーキングパージの際のパージガス
として、窒素ガスと水素ガスとを混合した窒素水素混合
ガスを使用し、同様にして排気ガス中の水分量を測定し
た。その結果を図3に示す。このときの窒素、水素各ガ
スの供給量(1分間の流量)は、パージ開始から11分
までは窒素20リットル、水素4リットルとし、11分
から12分までは窒素30リットル、水素4リットルと
し、12分から53分までは窒素78リットル、水素6
0リットルとし、53分以降は窒素のみ184リットル
とした。
【0026】なお、図2、図3における水分量は、パー
ジガスの流量条件の違いを無視するため、単位時間当た
りの水分子排出量で示している。また、グローブボック
ス13内は、常にパージガス供給経路24からの高純度
窒素が流通しており、内部の水分濃度は一定となってい
る。
【0027】図2と図3とを比較すると、水分子の排出
量は、加熱開始後15分ほどでピークを迎えるまで急上
昇し、その後1200℃を保持している間は徐々に減少
している。また、加熱中の水分子排出量は窒素のみの方
が少なく、加熱停止後の水分子排出量は窒素水素混合ガ
スの方が少なくなっている。
【0028】加熱停止(降温開始)から水分子排出量が
2×1017[個/min]レベルに達するまでの時間
は、窒素水素混合ガスの方が10分以上早く、パージ処
理に要する時間が短縮できることがわかる。また、水素
の熱伝導率が窒素に比べて10倍ほど大きいことから、
同じヒーター温度でもリアクター壁面や周辺細部の温度
が窒素水素混合ガスの方が高くなり、脱離する水分量が
増加するため、100分間の測定中に排出された水分子
の総数は、窒素のみの場合が3.94×10 [個]
であったのに対し、窒素水素混合ガスの場合は8.20
×1020[個]に増加していた。すなわち、熱伝導率
が高い水素をパージガスに混合してパージガスの熱伝導
率を高めることにより、ベーキングパージの効率を向上
できることがわかる。これは、水素と同様に熱伝導率が
高いヘリウムを用いても同じ結果が得られる。
【0029】実施例2 真空パージを併用したバッチパージの繰り返し効果を確
認する実験を行った。前記同様に、排気ガス中の水分濃
度が0.1ppm以下になるまでパージを行った後、リ
アクター12とグローブボックス13との間の扉を15
分間開いた。バッチパージ0回のときは、扉を閉じた
後、リアクター12に毎分24リットルの窒素ガスを常
温下で流通させた状態にして排気ガス中の水分濃度を測
定した。
【0030】バッチパージ1回のときは、前記扉を閉じ
た後、窒素ガスの供給を停止してリアクター12内が
6.65Paになるまで真空排気を行い、その後、毎分
24リットルの窒素ガスを流通させて排気ガス中の水分
濃度を測定した。バッチパージ2回の場合は、1回目の
真空引き後に、大気圧になるまで窒素ガスをリアクター
12内に導入して10分間封じ切り、その後に2回目の
真空引きを行った。すなわち、扉開閉、真空引き、窒素
ガス導入、大気圧で保持、真空引き、窒素ガス導入・流
通の手順で行った。
【0031】前記扉を閉じたときを開始点として、バッ
チパージ0回、1回、2回のときのそれぞれの水分濃度
の変化を図4に示す。図4から明らかなように、真空引
きに要する時間を考慮しても、バッチパージを行うこと
により、パージ処理(ドライダウン)に要する時間を短
縮できることがわかる。また、1回よりも2回繰り返す
ことにより、その効果が大きいことが分かる。
【0032】このとき、水分計41で水分量を連続的に
測定することにより、バッチパージを2回繰り返したと
きには、約110分経過したときに排気ガス中の水分量
が0.1ppm以下になったことを知ることができるの
で、この時点で通常の膜生成操作を開始することができ
る。また、CVD装置の使用履歴によってパージ効果に
差異がある場合でも、パージ処理の終了を確実に知るこ
とができるので、従来の捨てエピをほとんど無くすこと
も可能となる。
【0033】実施例3 ベーキングパージを行うガスとして水素を使用した場合
の経過時間と温度及び発生水分濃度との関係を図5に示
す。水素ベーキングにおける水素の流量は毎分60リッ
トルとし、温度は、図5に示すように段階的に最高11
90℃まで上昇させ、120分経過後にヒーターをオフ
にした。図5から明らかなように、温度の上昇に伴って
チャンバー等の内部に付着していた水分だけでなく、メ
ンテナンス時に巻き込んだ大気中の酸素と水素とが反応
した水分の発生が認められ、水分を十分に減少させるた
めに長時間を要することがわかる。
【0034】一方、水素ベーキングを行う前に、リアク
ター内を6.65Paまで真空引きし、リアクター内に
残存する水分及び酸素を排出するためのバッチパージを
行った後、上記同様の水素ベーキングを行った。この水
素ベーキングの経過時間と温度及び発生水分濃度との関
係を図6に示す。
【0035】図6に示されるように、温度上昇時におけ
る水分発生量が従来に比べて少量であり、バッチパージ
によって酸素を十分に排除しておくことにより、水素と
の反応で生成する水分量が低減し、短時間で水分濃度が
十分に低下していることがわかる。
【0036】また、リアクター内の水分が0.1ppm
に減少するまでバッチパージを行ってから、水素ベーキ
ングに切換えた場合も、バッチパージで水分と共に酸素
も十分に低減できていることにより、図5に示す従来の
パージ方法よりも短時間で水分濃度を低減することがで
きた。
【0037】さらに、リアクター内に残存する水分及び
酸素を排出するためのバッチパージを行った後、窒素ガ
スを流通させながら加熱する窒素ベーキングを行い、次
いで上記水素ベーキングを行ったところ、より短時間の
水素ベーキングで水分を十分に低下させることができ
た。なお、窒素ベーキングの際に窒化されるおそれのあ
るSiC等の素材を使用している場合は、窒素ベーキン
グでの最高温度を800℃程度に抑える必要がある。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
リアクターのパージ処理を効率よく行うことができ、ま
た、膜成長を開始するタイミングを確実に知ることがで
きるため、CVD装置の稼働効率の向上や捨てエピの解
消を図ることができ、材料ガスの無駄や時間の無駄を削
減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のCVD装置の一形態例を示す系統図
である。
【図2】 窒素ガスのみを使用してベーキングパージを
行っている間の水分子排出量の経時変化を示す図であ
る。
【図3】 窒素水素混合ガスを使用してベーキングパー
ジを行っている間の水分子排出量の経時変化を示す図で
ある。
【図4】 バッチパージの回数と排気ガス中の水分量の
経時変化との関係を示す図である。
【図5】 バッチパージを行わないときの水素ベーキン
グにおける経過時間と温度及び発生水分濃度との関係を
示す図である。
【図6】 バッチパージを行った後の水素ベーキングに
おける経過時間と温度及び発生水分濃度との関係を示す
図である。
【符号の説明】
10…CVD装置本体部、11…フローチャンネル、1
2…リアクター、13…グローブボックス、14…サセ
プタ、15…チャンバー、21…材料ガス供給経路、2
2…不活性ガス供給経路、23…高熱伝導率ガス供給経
路、24,25…パージガス供給経路、31…リアクタ
ー排気経路、32…グローブボックス排気経路、33…
主排気経路、34…分析経路、35…真空排気経路、4
1…水分計、41a…セル、42…真空ポンプ、43…
除害装置
フロントページの続き (72)発明者 徳永 裕樹 東京都港区西新橋1−16−7 日本酸素株 式会社内 (72)発明者 長谷川 博之 東京都千代田区大手町一丁目5番1号 三 菱マテリアルシリコン株式会社内 Fターム(参考) 4K030 DA06 EA11 KA39 5F045 EB12 EC07 EE14 GB04 HA01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板を設置した反応室内に半導体材料ガ
    スを供給して前記基板上に半導体膜を形成するCVD装
    置において、前記反応室に、前記半導体材料ガスを供給
    する材料ガス供給経路と、パージ用の不活性ガスを供給
    する不活性ガス供給経路と、パージガスに混合する熱伝
    導率の高いガスを供給する高熱伝導率ガス供給経路とを
    接続するとともに、反応室から排出されるガス中の水分
    量を測定する水分計と、反応室内を真空排気するための
    真空ポンプとを設けたことを特徴とするCVD装置。
  2. 【請求項2】 前記熱伝導率の高いガスは、水素又はヘ
    リウムであることを特徴とする請求項1記載のCVD装
    置。
  3. 【請求項3】 基板を設置した反応室内に半導体材料ガ
    スを供給して前記基板上に半導体膜を形成するCVD装
    置のパージ方法において、加熱流通パージ処理の際に使
    用するパージガスとして熱伝導率の高いガスと不活性ガ
    スとを混合したガスを用いることを特徴とするCVD装
    置のパージ方法。
  4. 【請求項4】 基板を設置した反応室内に半導体材料ガ
    スを供給して前記基板上に半導体膜を形成するCVD装
    置のパージ方法において、反応室内の真空引きと、熱伝
    導率の高いガスによる加熱流通パージ処理とを行うこと
    を特徴とするCVD装置のパージ方法。
  5. 【請求項5】 基板を設置した反応室内に半導体材料ガ
    スを供給して前記基板上に半導体膜を形成するCVD装
    置のパージ方法において、反応室内に基板を設置した後
    の半導体膜形成前に、反応室内の真空引きと不活性ガス
    又は熱伝導率の高いガスの導入とを複数回繰り返すこと
    を特徴とするCVD装置のパージ方法。
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