JP2000323467A - 遠隔プラズマ放電室を有する半導体処理装置 - Google Patents

遠隔プラズマ放電室を有する半導体処理装置

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JP2000323467A
JP2000323467A JP11129888A JP12988899A JP2000323467A JP 2000323467 A JP2000323467 A JP 2000323467A JP 11129888 A JP11129888 A JP 11129888A JP 12988899 A JP12988899 A JP 12988899A JP 2000323467 A JP2000323467 A JP 2000323467A
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discharge chamber
pipe
gas
remote plasma
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Kiyoshi Sato
清志 佐藤
Kazuo Sato
和男 佐藤
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NIPPON ASM KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】破損し難い材料からなる遠隔プラズマ放電室と
共に、イオン衝撃のない反応炉クリーニング技術を提供
する。 【解決手段】反応炉2と、反応炉から遠隔配置された遠
隔プラズマ放電室13とを配管14で連結し、遠隔プラ
ズマ放電室のプラズマ放電エネルギーでクリーニングガ
スを活性化し、配管により活性化クリーニングガスを反
応炉内に導入し、CVD法による成膜処理に伴い反応炉
内に付着した固体物質を気化させて、反応炉内をクリー
ニングする。遠隔プラズマ放電室で所定周波数の高周波
発振出力エネルギーにより活性種が生成され、配管は活
性種に対し耐食性材料から作製され、400kHzの高
周波発振出力を使用したので、遠隔プラズマ放電室は陽
極酸化されたAl合金で製造できた。従ってマイクロ波
出力を用いた場合必要なサファイヤや石英は不要とな
り、破損の危険性や活性種による消耗が回避された。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明はセルフクリーニン
グ装置を備えたプラズマCVD装置に関し,特に,反応炉
から離れて配置された遠隔プラズマ放電室により生成さ
れた活性種によって反応炉内部をクリーニングする装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,CVD装置によって,シリコン基板
上若しくはガラス基板上に,シリコン酸化膜,シリコン
窒化膜,アモルファスカーボン若しくはベンゼン環含有
重合体などの絶縁膜,タングステンシリサイド,チタン
ナイトライド若しくはアルミニウム合金等の導体膜,及
びPZT(PbZr1-xTixO3)若しくはBST(BaxSr1-xTiO3)等を含
む高誘電膜が形成されている。
【0003】これらの膜を形成するために,反応炉内に
はさまざまな組成の反応ガス若しくは第2の反応ガスが
供給される。これらの反応ガスがプラズマエネルギーを
得て化学反応を起こし,半導体基板上に所望の薄膜を形
成する。反応炉内ではその内壁及びサセプタ表面などに
も同様に反応により生じた膜が付着する。これらの付着
物は基板への膜形成を繰り返すと次第に蓄積され,そこ
から剥がれ落ちて反応炉内を浮遊したりする。これが不
純物汚染の原因となり,製造された半導体回路に欠陥を
生じさせる。
【0004】反応炉内壁に付着した汚染物質を除去する
ために,反応炉が稼働状態のままその内部をクリーニン
グするIn Situ cleaningが有効である。この方法は付着
物の種類に応じて選択されたクリーニングガスを反応炉
内に導入し付着物を気化して除去するというものであ
り,例えば,シリコンの酸化物若しくは窒化物,タング
ステン若しくはその窒化物若しくはシリサイドが付着し
ている場合には,クリーニングガスとして,CF4,C
2F6,C3F8またはNF3などが使用される。この場合フッ素
原子の又はフッ素を含む活性種(フッ素ラジカル)が反
応炉内壁の付着物を気化して不純物を除去することがで
きる。
【0005】プラズマCVD装置においては,膜形成に使
用されるプラズマ励起装置がそのままクリーニングガス
の活性化に使用されるため,クリーニングガスに印加さ
れた高い高周波電力によって電極間に大きなイオン衝撃
が生じる。その結果,電極表面が損傷を受け,表層が剥
離して不純物汚染源になる。損傷を受けた部品は頻繁に
交換する必要があり,それが運用コストの増大に結びつ
く。
【0006】イオン衝撃によるこれらの欠点を解決する
ためにリモートプラズマクリーニング法と呼ばれる方法
が開発された。ここに参考文献として組み込む特開平10
-149989号及び特開平10-163185号には,クリーニングガ
スとしてNF3を使用し,それを活性化するプラズマ励起
を,マイクロ波を使って反応炉とは別の離れた第2のプ
ラズマ放電室で行う方法が開示されている。それによる
と,流量制御されたNF 3は,第2のプラズマ放電室に導
入され,マイクロ波発振器から導波管を通じてプラズマ
放電室に供給された2.45GHzのマイクロ波によって解離
活性化され,フッ素ラジカルが生成される。この際マイ
クロ波プラズマ放電が効率良く達成されるように,第2
のプラズマ反応室と反応炉との間には圧力調整のために
バルブが設けられ,第2のプラズマ反応室が所定の圧力
に維持される。生成されたフッ素ラジカルは導管を通じ
て膜形成を行う反応炉内へ導入され,反応炉内壁の付着
物を気化して除去する。ここで参考文献として組み込む
特開平10-70112号には,フッ素ラジカルを反応炉へ導く
導管はステンレス鋼より,アルミニウムが好適であり,
ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のテフロン素材が
最も好適である旨が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記リモートプラズマ
クリーニング方法によってイオン衝撃による問題は改善
されが,当該方法には以下に示すような欠点がある。
【0008】まず,マイクロ波プラズマを使用するため
には,第2のプラズマ放電室をサファイヤ若しくは石英
等のマイクロ波透過材料で製作する必要がある。それら
の材料は非常に破損しやすく金属製の導管若しくは配管
との接続が困難である。また,石英はフッ素ラジカルに
よりエッチングされるため定期的に交換する必要があ
る。一方,サファイヤはフッ素ラジカルへの耐性はある
が,非常に高価であり装置のコストが高くなる。
【0009】次に,フッ素ラジカルを反応炉へ導く配管
の内側面をテフロン素材で構成した場合に,テフロン素
材がフッ素やNF3の解離ガスを吸着若しくは吸収しやす
いという問題がある。配管内側面に吸収されたNF3から
の解離ガス若しくは再結合ガスは,クリーニングガスの
供給を停止した後に配管内側面から放出され,配管内部
に残留し,その残留ガスが第2のプラズマ放電室にも拡
散してしまう。これによってプラズマ放電の点火不良が
引き起こされる。また,残留ガスが存在しているところ
へ膜の形成用の反応ガスを流すと化学反応が生じ,不所
望の膜,粒子若しくは粉体が配管の内側に生成される。
これらの生成物は配管内部に蓄積され,その後反応炉に
流入して半導体基板表面に不純物汚染を生じさせる。こ
れを防止するために,フッ素ラジカルを流した後に,配
管内部をヘリウム若しくはアルゴンガスによって長時間
パージすることで,残留ガスを除去することが可能であ
るが,半導体処理装置の生産性を著しく低下させる。
【0010】さらに,フッ素ラジカルを反応炉へ導く配
管の内側面をステンレス鋼,アルミニウム若しくはアル
ミニウム合金で構成した場合に,配管内側面とフッ素ラ
ジカルが反応してフッ化物が形成され,反応炉内へ導入
されるべきフッ素ラジカルの量が減少する。その結果,
反応炉のクリーニング時間が長くなり,装置の生産性が
低下する。
【0011】したがって,本願発明の目的は,破損しに
くい材料から成る遠隔プラズマ放電室を提供するととも
に,イオン衝撃の無い反応炉クリーニングを与えること
である。
【0012】また,本願発明の他の目的は,遠隔プラズ
マ放電室でのプラズマ点火が容易かつ確実なプラズマCV
D装置を与えることである。
【0013】さらに,本願発明の他の目的は,活性化ク
リーニングガスの供給停止後,速やかに配管内部の残留
ガスを排気するプラズマCVD装置を与えることである。
【0014】さらにまた,本願発明の他の目的は,遠隔
プラズマ放電室で活性化されたクリーニングガス中のフ
ッ素ラジカル量を維持したままそれを反応炉へ供給する
プラズマCVD装置を与えることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本願発明に係るプラズマCVD装置は以下の手段から成
る。
【0016】反応炉と,前記反応炉から遠隔配置された
遠隔プラズマ放電室と,前記反応炉と前記遠隔プラズマ
放電室を連結する配管とを有し,前記遠隔プラズマ放電
室のプラズマ放電エネルギーによりクリーニングガスを
活性化し,前記配管を通じて活性化された前記クリーニ
ングガスを前記反応炉内に導入し,膜形成処理に伴い前
記反応炉内に付着した固体物質を気体物質へと変化さ
せ,前記反応炉内をクリーニングする基板処理装置にお
いて,前記遠隔プラズマ放電室は所定の周波数の高周波
発振出力エネルギーによって活性種を生成し,前記配管
は前記活性種により侵食されない材料から作られている
ことを特徴とする。
【0017】好適には,前記所定の周波数は300kHz〜50
0kHzである。
【0018】具体的には,前記活性種はフッ素ラジカル
である。
【0019】また好適には,前記配管の内側面はフッ化
不動態処置されたステンレス鋼,アルミニウム,若しく
はアルミニウム合金から成る。
【0020】さらに本発明に係る基板処理装置は,反応
ガスを前記反応炉へ導入するためのガス導入管を含むこ
とができる。
【0021】好適には,前記ガス導入管の一端は前記反
応炉に結合されている。
【0022】また,前記ガス導入管の一端は前記配管に
結合されてもよい。
【0023】さらに本発明に係る基板処理装置は,前記
遠隔プラズマ放電室と前記反応炉との間の前記配管の所
定の位置にバルブを有することができる。
【0024】好適には前記バルブの内部はフッ化不動態
処理されたアルミニウムから成る。
【0025】さらに好適には前記ガス導入管の一端は前
記バルブと前記反応炉との間の所定の位置で前記配管に
結合されている。
【0026】
【発明の実施の形態】以下,本願発明を図面とともに説
明する。
【0027】図1は,本発明に係るプラズマCVD装置の
好適実施例の断面略示図である。本願発明に係る半導体
ウエハ9上に薄膜を形成するためのプラズマCVD装置1
は,反応炉2と,該反応炉2内にあって半導体ウエハ9を
載置するためのサセプタ3と,該サセプタ3に対向して設
置され,半導体ウエハ9に反応ガスを均一に噴射するた
めのシャワーヘッド4と,反応炉2内部を排気するための
排気口20と,反応炉2から離れて配置され,配管14を介
してシャワーヘッド4に連結された遠隔プラズマ放電室1
3とから成り,遠隔プラズマ放電室13は所定の周波数の
高周波発振出力エネルギーによって活性種を生成し,配
管14はその活性種により侵食されない材料によって作ら
れていることを特徴とする。
【0028】反応炉2の側面には開口部19が設けられて
おり,当該反応炉2はゲートバルブ18を介して半導体ウ
エハを搬入及び搬出するための搬送室(図示せず)と接
続されている。
【0029】反応炉2内にあって,半導体ウエハ9を載置
するためのサセプタ3は陽極酸化されたアルミニウム若
しくはアルミニウム合金から成り,プラズマ放電の一方
の電極を画成するべく接地27されている。サセプタ3の
内部には円環状の発熱体26が埋設されており温度制御器
(図示せず)によって半導体ウエハを所定の温度に制御
する。サセプタ3は支持体29を介して当該サセプタ3を上
下に移動するための駆動機構25に接続されている。
【0030】反応炉2内にあって,上記サセプタ3と対向
する位置にシャワーヘッド4が設置されている。該シャ
ワーヘッド4の下表面には反応ガスを半導体ウエハ9に噴
出するための数千個の細孔が設けられている。当該シャ
ワーヘッド4は整合回路10を介して高周波発振器8と電気
的に接続されており,プラズマ放電のもう一方の電極を
画成する。当該シャワーヘッド4には反応ガスを導入す
るための反応ガス導入管11が接続されている。該反応ガ
ス導入管11は一つに限定されるものではなく,反応ガス
の種類に応じた数だけ設けることが可能である。該反応
ガス導入管11の一端は反応ガスを流し込むための反応ガ
ス流入ポート5を画成し,他端はシャワーヘッド4にガス
を流出するための反応ガス流出ポート7を画成する。該
反応ガス導入管11の途中には質量流量制御器(図示せ
ず)及びバルブ6が設けられている。
【0031】反応炉2の側壁には排気口20が設けられて
おり,該排気口20は配管17を通じて真空排気ポンプ(図
示せず)に接続されている。排気口20と真空ポンプとの
途中には反応炉2内部の圧力を調節するためのコンダク
タンス調整バルブ21が設けられており,該コンダクタン
ス調整バルブ21は外部の制御装置28に電気的に接続され
ている。
【0032】また,好適には反応炉内部の圧力を測定す
るための圧力計28aが設けられ,当該圧力計28aは制御装
置28に電気的に接続されている。
【0033】反応炉2から離隔されて配置されているの
が本発明に係る遠隔プラズマ放電室13である。該遠隔プ
ラズマ放電室13は陽極酸化処理されたアルミニウム合金
から成る。該遠隔プラズマ放電室13は配管14を通じて反
応炉2内のシャワーヘッド4に連結されている。配管14の
途中にはバルブ15が設けられている。当該配管14の内側
面は好適にはフッ素不動態処理を施したステンレス鋼か
ら成るが,他にアルミニウム若しくはアルミニウム合金
をフッ素不動態処理して使用することもできる。また同
様にバルブ15の内側面はフッ素不動態処理されたアルミ
ニウム合金から成る。配管14の一端はクリーニングガス
を流入するためのクリーニングガス流入ポート12を画成
し,他端はクリーニングガスをシャワーヘッド4へ導入
するためのクリーニングガス流出ポート16を画成する。
【0034】クリーニングガス流入ポート12から流入さ
れるクリーニングガスとしては,窒素,炭素若しくは塩
素のフッ化物ガス,窒素若しくは酸素のフッ化物の混合
ガス,またはそれらのガスと酸素若しくは不活性ガスの
混合ガスを使用することが可能である。具体的には,NF
3,ClF3,CF4,C2F6,C3F8と酸素の混合ガス,NF3と窒
素の混合ガス,NF3と希ガスの混合ガス,ClF3と希ガス
の混合ガスが使用可能である。希ガスとしてはヘリウ
ム,アルゴン,ネオン,キセノン,またはクリプトンが
使用可能である。
【0035】また,好適には反応炉2の側壁に観察窓23
が設けられ,当該観察窓23にはCCD型検出器22が取り付
けられている。さらに該CCD型検出器22にはモニタ24が
取り付けられている。観察窓23は好適にはサファイアか
ら成るが酸化アルミニウムであってもよい。またCCD型
検出器22以外にも,光電子倍増管若しくは他の光電変換
装置を使用することができる。
【0036】図2は,本願発明に係る他の実施例を示し
たものである。図2のプラズマCVD装置30と図1のプラ
ズマCVD装置1との違いは反応ガス導入管11の一端がバル
ブ15とガス流出ポート32との間の配管14の所定の位置に
結合され,分岐部31を構成する点である。反応ガスとク
リーニングガスは分岐部31において混合され一つのガス
流出ポート32からシャワーヘッド4に導入される。この
実施例においてバルブ15は分岐31より手前側(プラズマ
放電室側)に配置されている。配管14及びバルブ(6,15)
の内側面は好適にはフッ素不動態処理された,アルミニ
ウム,アルミニウム合金,ステンレス鋼材またはニッケ
ル材が使用されるが,アルミニウム若しくはアルミニウ
ム合金を使用することもできる。バルブ(6,15)のシール
材として好適には,PTFE(ポリテトラフルオロエチレ
ン),PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロア
ルキルビニルエーテル共重合体)若しくはPCTFE(ポリ
クロロトリフルオロエチレン)などのフッ素樹脂または
パーフルオロエラストマーが使用されるが,他に耐熱性
・耐腐食性を有する樹脂またはフッ素系ゴムを使用する
こともできる。
【0037】図2の実施例の変形例として,バルブ15を
除去することもできる。その場合,反応ガス導入管11の
一端は遠隔プラズマ反応室13とガス流出ポート32の間の
配管14の所定の位置に結合され,分岐部を形成する。
【0038】図1に戻って,本発明に係るプラズマCVD
装置1の動作について説明する。動作は大きく2つに分
かれる。すなわち,半導体ウエハ9上への薄膜形成シー
ケンス及び反応炉内部のクリーニングシーケンスであ
る。そこでまず,半導体ウエハ9上へシリコン窒化膜を
形成する場合を例にとって薄膜形成シーケンスについて
説明する。
【0039】最初に,反応炉2の内部が排気口20を通じ
て外部の真空ポンプ(図示せず)により真空排気され
る。反応炉2内の圧力はコンダクタンス調整バルブ21の
開き具合によって1Torrから8Torrの範囲で調節可能であ
る。
【0040】次に,発熱体26によって加熱されたサセプ
タ3は,温度制御装置(図示せず)によって半導体ウエ
ハ9を所定の温度(300℃〜420℃)に制御する。
【0041】その後,質量流量制御器(図示せず)で流
量制御された反応ガスのSiH4,NH3及びN2が,反応ガス
流入ポート5から流入され,バルブ6を通過して反応ガス
流出ポート(7,32)を通じてシャワーヘッド4に導入され
る。ここで図2の変形例において,反応ガスのSiH4及び
NH3は反応ガス流入ポート5から流入され,N2のみがクリ
ーニングガス流入ポート12から流入される。この場合Si
H4及びNH3ガスの遠隔プラズマ放電室13への流入は,バ
ルブ15がなくても,流入ポート12から流入されたN2ガス
によって防止される。混合された反応ガスはシャワーヘ
ッド4の下側面に形成された細孔から半導体ウエハ9に向
かって均一に噴射される。
【0042】シャワーヘッド4には高周波発振器8によっ
て13.56MHzの高周波電力または13.56MHz及び430kHzの混
合電力が印加される。その結果,一方の電極である当該
シャワーヘッド4ともう一方の電極であるサセプタ3との
間の空間にプラズマ反応領域が形成される。その領域内
の反応ガスの分子がプラズマのエネルギーによって活性
化されイオン化する。イオン化したガス分子が半導体基
板9上で化学反応を起こし,シリコン窒化膜が形成され
る。
【0043】薄膜形成処理の終了とともにバルブ6が閉
じられ,同時にゲートバルブ18が開かれる。処理済みの
半導体ウエハ9は,開口部19を通じて自動搬送ロボット
(図示せず)により隣の搬送室(図示せず)へ搬出され
る。反応炉2が真空排気された後,搬送室からは未処理
の半導体ウエハが搬入されゲートバルブ18が閉じられ
る。そして再び上記シーケンスが繰り返される。
【0044】薄膜形成シーケンスが連続して実行される
間に,反応炉2の内壁及びサセプタ表面若しくは側面に
は不要な生成物が付着する。不所望な生成物は徐々に堆
積して剥がれ落ち反応炉内を浮遊してパーティクル汚染
を引き起こす。したがって,定期的に(例えば,薄膜形
成処理1回終了ごとに)反応炉2内部をクリーニングす
る必要がある。以下,反応炉2の内壁に付着したシリコ
ン窒化物を除去するクリーニングシーケンスについて説
明する。
【0045】クリーニングガスであるNF3及びアルゴン
の混合ガスは,所定の流量に制御されてクリーニングガ
ス流入ポート12に流入され,遠隔プラズマ放電室13に導
入される。遠隔プラズマ放電室13の内部では,クリーニ
ングガスに対して300kHzから500kHzの高周波出力が1000
Wから5000Wの電力で供給される。このエネルギーによっ
てクリーニングガスが一定の効率で解離・活性化され,
フッ素活性種が生成される。
【0046】生成されたフッ素活性種は内側面をフッ素
不動態処理された配管14及びバルブ15を通じてシャワー
ヘッド4へ導入される。シャワーヘッド4から反応炉2内
部に噴射されたフッ素活性種は,反応炉内壁等に付着し
た固体のシリコン窒化物と化学反応を起こし,固体の付
着物を気体物質へと変化させる。その結果,反応炉内部
の気体分子数は増加するが,圧力計28aによって測定さ
れた反応炉2内の圧力に応答して,制御装置28がコンダ
クタンス調整バルブ21の開度をリアルタイムに制御する
ことにより,反応炉内の圧力は常に一定に保たれる。
【0047】フッ素活性種を反応炉2内に流し始めた当
初はフッ素活性種と固体シリコン窒化物とが激しく反応
し,発光が生じる。この発光は観察窓23を通じてCCD型
検出器22によって検出されモニター24により確認するこ
とができる。時間の経過とともにフッ素活性種と固体シ
リコン窒化物との反応は鈍くなり発光を確認できなくな
る。またコンダクタンス調整バルブの開度も一定の値に
近づく。予め記憶しておいた付着物の存在しない状態の
開度と,当該開度がほぼ同一となったとき,制御装置28
はクリーニングの終了を感知しプラズマ放電室13のプラ
ズマ放電を停止するとともにNF3の供給を停止しアルゴ
ンガスの供給のみを継続する。アルゴンガスは,遠隔プ
ラズマ放電室13内部,反応炉2内部及び配管14内部に残
留するフッ素活性種を完全にパージする。
【0048】以上でクリーニングシーケンスが終了す
る。
【0049】
【発明の効果】400kHzの高周波発振出力を使用したた
め,遠隔プラズマ放電室を陽極酸化処理されたアルミニ
ウム合金から製造することができた。その結果,従来の
マイクロ波出力を使用した場合に必要となるサファイヤ
若しくは石英を使用しなくて済み,取り扱い時の破損の
危険性及びフッ素活性種による消耗の問題が払拭され
た。また,クリーニング時のイオン衝撃による電極の損
傷及び電極表面の劣化を防止することができた。さら
に,複雑な同調回路が不要となり,遠隔プラズマ放電室
の小型化及び低コスト化を実現できた。さらにまた,フ
ッ化アルミニウム粉体が電極表面に付着する現象も無く
なり装置メンテナンスに伴う装置の停止時間を大幅に短
縮でき,その結果生産性が向上した。
【0050】また,配管14及びバルブ15の内側面にPFA
などの樹脂材料を使用せず,フッ素活性種に対して不活
性な材料を使用したため,フッ素活性種若しくはフッ素
ガスが配管14若しくはバルブ15の内側面に吸収されるこ
とは無くなった。その結果,クリーニングを終了した後
配管14若しくはバルブ15内側面からフッ素活性種若しく
はフッ素ガスが放出され遠隔プラズマ放電室13内に残留
することが無くなり,プラズマ点火不良の発生を完全に
抑制することができた。また,フッ素含有ガスの供給を
停止したときにフッ素活性種は速やかに配管14及び遠隔
プラズマ放電室13から排出される。さらに,フッ素活性
種の量が反応炉2内に導入される前に減少することがな
くなり活性種の活性度が維持され,クリーニング効率が
向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は,本発明に係る基板処理装置の好適実施
例の断面略示図である。
【図2】図2は,本発明に係る基板処理装置の他の実施
例の断面略示図である。
【符号の説明】
1 プラズマCVD装置 2 反応炉 3 サセプタ 4 シャワーヘッド 5 反応ガス流入ポート 6 バルブ 7 反応ガス流出ポート 8 高周波発振器 9 半導体ウエハ 10 整合回路 11 反応ガス導入管 12 クリーニングガス流入ポート 13 遠隔プラズマ放電室 14 配管 15 バルブ 16 クリーニングガス流出ポート 17 配管 18 ゲートバルブ 19 開口部 20 排気口 21 コンダクタンス調整バルブ 22 CCD型検出器 23 観察窓 24 モニタ 25 駆動機構 26 発熱体 27 接地 28 制御装置 28a 圧力計 29 支持体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K030 AA06 AA13 AA18 BA40 CA04 DA06 FA03 JA18 KA17 KA30 KA45 KA46 5F004 AA14 AA15 BA03 BA04 BB18 BB26 BB28 BB29 BB30 DA00 DA01 DA02 DA03 DA17 DA22 DA23 DA26 5F045 AA08 AB30 AB32 AB33 AB39 AB40 AC02 AC11 AC16 AC17 AF03 BB15 DP03 DQ10 EB06 EE06 EF05 EH14 EH18 EK07

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応炉と,前記反応炉から遠隔配置された
    遠隔プラズマ放電室と,前記反応炉と前記遠隔プラズマ
    放電室を連結する配管とを有し,前記遠隔プラズマ放電
    室のプラズマ放電エネルギーによりクリーニングガスを
    活性化し,前記配管を通じて活性化された前記クリーニ
    ングガスを前記反応炉内に導入し,膜形成処理に伴い前
    記反応炉内に付着した固体物質を気体物質へと変化さ
    せ,前記反応炉内をクリーニングする基板処理装置にお
    いて,前記遠隔プラズマ放電室は所定の周波数の高周波
    発振出力エネルギーによって活性種を生成し,前記配管
    は前記活性種により侵食されない材料から作られてい
    る,ことを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の装置であって,前記所定
    の周波数は300kHz〜500kHzである,ところの装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の装置であって,前記活性
    種はフッ素ラジカルである,ところの装置。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の装置であって,前記配管
    の内側面はフッ化不動態処理されたステンレス鋼,アル
    ミニウム,若しくはアルミニウム合金から成る,ところ
    の装置。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の装置であって,さらに反
    応ガスを前記反応炉へ導入するためのガス導入管を含
    む,ところの装置。
  6. 【請求項6】請求項5に記載の装置であって,前記ガス
    導入管の一端は前記反応炉に結合されている,ところの
    装置。
  7. 【請求項7】請求項5に記載の装置であって,前記ガス
    導入管の一端は前記配管に結合されている,ところの装
    置。
  8. 【請求項8】請求項5に記載の装置であって,さらに,
    前記遠隔プラズマ放電室と前記反応炉との間の前記配管
    の所定の位置にバルブを有する,ところの装置。
  9. 【請求項9】請求項8に記載の装置であって,前記バル
    ブの内部はフッ化不動態処理されたアルミニウムから成
    る,ところの装置。
  10. 【請求項10】請求項9に記載の装置であって,前記ガ
    ス導入管の一端は前記バルブと前記反応炉との間の所定
    の位置で前記配管に結合されている,ところの装置。
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