JPH07102372A - 被処理物の真空処理方法及び装置 - Google Patents

被処理物の真空処理方法及び装置

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JPH07102372A
JPH07102372A JP24706393A JP24706393A JPH07102372A JP H07102372 A JPH07102372 A JP H07102372A JP 24706393 A JP24706393 A JP 24706393A JP 24706393 A JP24706393 A JP 24706393A JP H07102372 A JPH07102372 A JP H07102372A
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wafer
vacuum
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JP24706393A
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English (en)
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Koji Matsuda
耕自 松田
Yoshitaka Sasamura
義孝 笹村
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Nissin Electric Co Ltd
Original Assignee
Nissin Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被処理物とそれに配置するホルダとの間に温
度制御用ガスを介在させて被処理物の温度制御を行うこ
とができ、しかもホルダ上に被処理物を配置固定して直
ちに目的とする処理の条件を設定して、該処理を実施で
き、併せて、ホルダ上のゴミ付着を抑制できる被処理物
の真空処理方法及び装置を提供する。 【構成】 被処理物S1を真空容器1内のホルダ上に配
置して所定真空下で目的とする処理を施す被処理物の真
空処理方法及び装置であって、ホルダとして被処理物配
置面21に開口するガス供給孔22を有するホルダ2a
を採用し、ホルダ2a上に被処理物S1を配置固定して
該被処理物に目的とする処理を実施する一方、被処理物
S1のホルダ2a上への配置前から配置固定及びそれに
続く目的とする処理の間を通じて前記ホルダ2aのガス
供給孔22から常時温度制御用ガスを供給し続ける被処
理物の真空処理方法及び装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被処理物を真空容器内の
ホルダ上に配置して所定真空下で該被処理物に目的とす
る処理を施す被処理物の真空処理方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の真空処理の代表的なものとして
次のような処理を例示することができる。 半導体を利用した薄膜トランジスタ、LSI、太陽
電池等の各種デバイスを製造するにあたり、基板上に形
成された金属膜を配線パターン、電極パターン等を残し
てエッチングしたり、基板上に形成された半導体膜を所
定パターンを残してエッチングしたりするイオンビーム
エッチング、反応性イオンエッチング(RIE)等によ
るドライエッチング処理。 半導体利用の各種デバイスを製造するにあたり半導
体膜を形成したり、配線形成用、電極形成用等の金属膜
や絶縁膜を形成したり、或いは機械部品、工具等に耐磨
耗性膜、耐食性膜等を形成するための、プラズマCVD
法等のCVD法、真空蒸着法、スパッタリング法等によ
る膜形成処理。 機械部品、工具等の表面をそれらの用途に適した性
質に改質したり、半導体デバイス製造にあたりウェル注
入、各種ドーパントの注入等を行うためのイオン注入処
理。
【0003】このようなエッチング処理においては、例
えばエッチングパターン形成のためのレジストの損傷を
防止したり、エッチング条件を安定化させる等のため
に、膜形成処理においては、成膜速度を制御する等のた
めに、また、イオン注入処理等においては、イオン注入
される被処理物自体を保護したり、処理を円滑化する等
のために、被処理物の温度を制御することが要求され
る。
【0004】ここで半導体ウェハの反応性エッチングに
よるエッチング処理を例にとって説明すると、図5に示
すように、被エッチングウェハS4が真空容器1内に搬
入され、該容器内の高周波電極を兼ねるホルダ2上に配
置される。次いで該容器1内が排気装置3におけるコン
ダクタンスバルブ31及びゲート弁32を介して真空ポ
ンプ33にて排気され、バルブ31の制御にて所定真空
度とされるとともに該容器内にガス導入部4からエッチ
ング用ガスが導入される。
【0005】そして、導入されたエッチングガスは、電
極兼ホルダ2にマッチングボックス51を介して高周波
電源52から高周波電圧が印加されることでプラズマP
化し、それによって発生したイオン、ラジカルといった
活性種がウェハS4をエッチングする。なお、この例で
は容器1は接地されている。また、図中7は圧力計であ
る。
【0006】このようなドライエッチングにおいては、
高周波電圧印加時に真空容器1内に投入されたパワーが
ウェハS4にも流れ込んで熱に変換される。このように
ウェハS4が加熱されるため、蓄熱が進むと、ウェハS
4上に形成したパターン形成レジストが損傷し易くなっ
たり、損傷したりして、あるいはエッチング条件が不安
定になり、所望のパターンで精度良くエッチングできな
くなるが、ウェハS4の裏面のホルダ2aと接している
部分及びウェハS4とホルダ2の間隙に入り込んだエッ
チングガスを通してホルダ2へ熱が逃がされる。また、
これだけでは熱を十分逃がせないときは、ホルダ2に水
等の冷媒を供給循環させるチラー6が接続され、このチ
ラー6へ熱が逃がされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般
に、被処理物の真空処理において、被処理物とそのホル
ダとの間に介在するプロセスガスはそれ自体熱伝導度が
低かったり、それ自体の熱伝導度が良かったとしても十
分な熱伝導を可能とする圧力を有していないことが殆ど
であり、また、被処理物裏面のホルダと接触する部分
は、その部分をもってホルダ側へ被処理物の熱を逃がし
たり、逆にホルダ側から被処理物を加熱して被処理物の
温度を制御できるに十分なものではない。
【0008】前記半導体ウェハS4のRIEエッチング
においても、このことが当てはまり、ホルダ2aに印加
する高周波電力を変えると、ウェハS4の温度が変わっ
てしまい、印加する高周波電力とウェハS4の温度を独
立して制御し難い。この問題を解決しようとして真空容
器1内のエッチングガス圧を、大きい熱伝導度を得よう
として高くすると、同様のDCバイアスを得るためには
それだけ高周波電力を高くしなければならず、そのため
にウェハS4の温度がそれだけ上昇してしまうという問
題がある。
【0009】このような問題を解決する手段として、特
公平2−27778号公報は、被処理物とこれを支持す
るホルダの間に、該ホルダに予め設けたオリフィスを介
して高熱伝導率のガスを加圧下に送給して封じ込め、こ
の封じ込められた加圧ガスを通して被処理物とホルダと
の間で熱の授受を行わせ、それによって被処理物温度を
所望のプロセス温度に制御することを教えている。しか
しこの温度制御の手法によると、温度制御用のガスは被
処理物をホルダ上に固定したのちに供給開始され、所定
圧力下に封じ込められ、被処理物の処理が終了すると、
ガス供給が停止され、被処理物がホルダかち取り外さ
れ、この作業が被処理物ごとに繰り返される。従って、
被処理物をホルダ上に配置固定して直ちに目的とする処
理を実施することができず、温度制御用ガスの封じ込め
時間を要し、それだけ被処理物の処理時間が長くなると
いう問題がある。
【0010】そこで本発明は、被処理物とそれに配置す
るホルダとの間に温度制御用ガスを介在させて被処理物
の温度制御を行うことができ、しかもホルダ上に被処理
物を配置固定して直ちに目的とする処理の条件を設定し
て、該処理を実施でき、併せて、ホルダ上のゴミ付着を
抑制できる被処理物の真空処理方法及び装置を提供する
ことを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決する本発
明による真空処理方法は、被処理物を真空容器内のホル
ダ上に配置して所定真空下で被処理物に目的とする処理
を施す被処理物の真空処理方法であって、前記ホルダと
して被処理物配置面に開口するガス供給孔を有するホル
ダを採用し、該ホルダ上に被処理物を配置固定して該被
処理物に目的とする処理を実施する一方、該被処理物の
ホルダ上への配置前から配置固定及びそれに続く目的と
する処理の間を通じて前記ホルダのガス供給孔から常時
温度制御用ガスを供給し続けることを特徴とするもので
ある。
【0012】また、本発明による被処理物の真空処理装
置は、真空排気装置が接続された真空容器と、被処理物
を配置する面を有し、該面に開口する温度制御用ガスの
供給孔を形成した被処理物のホルダと、前記ホルダのガ
ス供給孔に温度制御用ガスを連続的に供給できるガス供
給手段と、前記ホルダ上に配置される被処理物を該ホル
ダに押さえ固定する手段と、前記被処理物に目的とする
処理を実施する手段とを備えたことを特徴とするもので
ある。
【0013】この真空処理方法及び装置において、被処
理物に施す目的とする処理としては代表的にはドライエ
ッチング処理を挙げることができる。そして、そのため
の処理手段を設けることができる。このほか、膜形成処
理やイオン注入処理等も考えられる。この真空処理方法
及び装置において、前記ホルダの熱容量が小さい等の理
由で、単に被処理物とホルダとの間に温度制御用ガスを
供給するだけでは被処理物の温度制御を行い難い場合に
は、前記目的とする処理の実施においてホルダの温度
を、被処理物温度を所定温度に維持する方向に制御して
もよく、そのために、ホルダに対しチラー、加熱ヒータ
等のホルダ温度制御手段を設けてもよい。
【0014】前記温度制御用ガスは、それがプロセスガ
スの全部又は一部を兼ねている場合も考えられ、そのよ
うな場合も含めて、該ガスとしては、熱伝導率の良い窒
素ガス、希ガス(アルゴンガス、ネオンガス、ヘリウム
ガス、キセノンガス)、水素ガス等を例示できる。前記
被処理物の前記ホルダへの固定は、目的とする処理を実
施するのに邪魔にならない範囲で被処理物の適当な部分
を押圧して固定すればよいが、代表的には被処理物の周
辺部をホルダへ押圧して全体を固定することが考えら
れ、そのための押圧部材を含む固定手段を設けることが
できる。
【0015】また、このように被処理物の周辺部を押圧
固定する場合、被処理物のホルダへの密着性を向上させ
るために、ホルダの被処理物配置面を凸曲面に形成し、
該凸曲面に沿って押圧固定するようにしてもよい。前記
ホルダにおけるガス供給孔はホルダの被処理物支持面の
全体又は略全体にわたり分散形成されていることが、ま
た、できるだけ均等間隔で形成されていることが、被処
理物各部を均等に温度制御できるうえで好ましい。
【0016】前記ホルダのガス供給孔に温度制御用ガス
を供給する手段は、該ガスを連続して供給できるもので
あれば何でもよいが、例えば、ホルダのガス供給孔に順
次接続されるマスフローコントローラ、開閉弁等及びガ
ス源を含むものを挙げることができる。
【0017】
【作用】本発明真空処理方法及び装置によると、被処理
物を設置するホルダのガス供給孔に該ホルダへの被処理
物の配置固定前から温度制御用ガスが供給され続け、そ
の状態で該ホルダ上に被処理物が配置固定され、そのあ
とすぐに真空容器内が目的とする処理のための条件に設
定され、被処理物に目的とする処理がなされる。この処
理中もホルダへ温度制御用ガスが供給され続ける。
【0018】前記目的とする処理に合った条件とは、例
えば反応性イオンエッチング処理の場合は、容器内に所
定量のエッチングガスを配置し、これを放電下にプラズ
マ化できる条件であり、プラズマCVD処理では容器内
に所定量の成膜用ガスを配置し、これを放電下にプラズ
マ化できる条件であり、イオン注入処理では、予め設け
たイオン源に原料ガスを導入し、これをイオン化して、
所望のイオンを引き出せる条件等である。
【0019】いずれにしても目的とする処理が実施され
る間、被処理物とホルダとの間で、そこに介在する温度
制御用ガスを通して、或いはさらに被処理物とホルダと
の接触部を通じて熱の授受が行われ、該被処理物の温度
が制御される。必要に応じホルダの温度を制御する場合
には、該ホルダ温度制御のもとに、被処理物温度が制御
される。
【0020】また、被処理物の処理中も温度制御用ガス
が供給され続けることにより、該ガスがホルダと被処理
物との間に閉じ込められて温度制御の目的を達し難くな
るほど蓄熱するという恐れが回避される。さらに、被処
理物の設置前からホルダの被処理物配置面よりガスが吹
き出しているので、該面上のゴミが吹き飛ばされ、ゴミ
の付着堆積が抑制される。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の1実施例であるRIEによるエッ
チング装置を示しており、図(A)はその全体の概略構
成を示す図、図(B)は被処理物支持ホルダの平面図で
ある。このエッチング装置は、図5に示す従来装置にお
いて高周波電極を兼ねるホルダ2に代え、ホルダ2aを
採用したものである。
【0022】ホルダ2aは被処理物である半導体ウェハ
S1を載置する面21に開口する、多数の略均等分散配
置のガス供給孔22を備えており、これらガス供給孔2
2はホルダ内の共通のガス通路23に連通しており、こ
のガス通路23には温度制御用ガスの供給装置9が接続
されている。ガス供給装置9はガス通路23に開閉弁9
1、マスフローコントローラ92、開閉弁93及び温度
制御用ガス源94をこの順序で接続して構成したもので
ある。
【0023】また、ホルダ2aには半導体ウェハS1を
図示しない搬送装置から受け取り、又はそれへ渡すため
のウェハ受け渡し装置8が設けられている。装置8はホ
ルダ2aのウェハ支持面21の中央凹所に嵌脱可能に嵌
装されたペディスタル81、上端でペディスタル81を
支持してホルダ2a内を昇降できる支持ロッド82、該
ロッド82のホルダ2a下面より下方へ突出した部分の
下端に固定されたベローズ支持板84、上端をホルダ2
a下面に、下端を支持板84にそれぞれ気密に固定さ
れ、ロッド82を囲む筒体ベローズ83及び真空容器1
に支持され、ピストンロッドが支持板84に連結された
エアシリンダ装置85からなっている。
【0024】この装置8によると、エアシリンダ装置8
5のピストンロッドを突出させることで支持板84及び
ペディスタル支持ロッド82を上昇させてペディスタル
81をホルダ2aから上昇させ、ウェハS1を受け渡し
する位置へ持ち上げることができ、ピストンロッドの後
退により、ペディスタル81をホルダ2a内へ納めるこ
とができる。ペディスタル81がホルダ2aに納められ
ているとき、ペディスタル上面はホルダ2aの上面21
と同一又はそれより若干低い(内側へ入った)位置にお
かれる。
【0025】また、ホルダ2aに関連してウェハS1の
周辺部をホルダ上面21に押圧固定するためのクランプ
装置100が設けられている。クランプ装置100は、
ウェハS1の周辺部を上方からホルダ2aの上面21に
押圧固定するための押さえリング101と、これを支持
し、昇降させるエアシリンダ装置102からなってお
り、エアシリンダ装置102は容器1に支持されてい
る。
【0026】その他の構成は図5のエッチング装置と実
質上同一である。すなわち、ホルダ2a内には冷却水循
環通路61が形成されており、これにチラー6が接続さ
れている。また、ホルダ2aにはマッチングボックス5
1を介して高周波電源52が接続され、容器1には排気
装置3が接続され、ホルダ2aの上方はエッチングガス
導入部4が設けられている。7は圧力計である。
【0027】以上説明したエッチング装置による本発明
方法の実施の例を説明する。まず、容器1の入口を開け
るとともにクランプ装置100においてウェハ押さえリ
ング101をペディスタル81の上昇位置よりさらに高
位置まで上昇させる。この状態で図示しないウエハ搬送
装置により半導体ウェハS1を容器1内のホルダ2aの
上方まで搬入する。
【0028】次いで、ウェハ受け渡し装置8においてペ
ディスタル81を上昇させ、ウェハS1を若干持ち上げ
る。そのあと搬送装置を容器外へ移動させ、容器を密閉
する。また搬送装置が容器1外へ移動したあと、ペディ
スタル81を下降させ、ウェハS1をホルダ2aの上面
21に直接載置する。但し、ウェハS1をホルダ2aに
載置するに先立ち、温度制御用ガス供給装置9において
弁91、93を開き、ホルダ2aへガスを供給開始し、
ホルダのガス供給孔22からガスを吹き出させておく。
これによってホルダ2aのウェハ支持面21上のゴミが
吹き飛ばされ、ゴミの付着堆積が抑制される。そして、
このようにホルダ上面から温度制御用ガスを吹き出させ
たままの状態でウェハS1を載置する。
【0029】ウェハS1をホルダ2a上に載置したあ
と、クランプ装置100において押さえリング101を
下降させ、ウェハS1の周辺部をホルダ2aに押圧固定
する一方、排気装置3においてポンプ33を運転し、圧
力計7にて容器内圧力を計測しつつコンダクタンスバル
ブ31のコントロールのもとに容器1内を所定のエッチ
ング処理のための真空度にし、エッチングガス導入部4
から容器1内へエッチングガスを導入し、ホルダ2aに
電源52からマッチングボックス51を介して高周波電
圧を印加し、導入したエッチングガスをプラズマ化す
る。このプラズマのもとでウェハS1における被エッチ
ング面をドライエッチングする。このエッチング処理中
も温度制御用ガスをホルダ2aのガス供給孔22へ常時
供給し続ける。このガス供給はマスフローコントローラ
92による流量制御のもとに行われ、ホルダ2aとこれ
に押圧固定されたウェハS1との間に介在せしめられる
温度制御用のガスの圧力は、このガスを介してウェハS
1の熱をチラー6で冷やされたホルダ2aへ逃がすに適
当な圧力に維持される。
【0030】かくして、ウェハS1のエッチング処理
中、ウェハS1とホルダ2aとの間で、そこに介在する
温度制御用ガスを通して、或いはさらにウェハS1裏面
とホルダ2aとの接触部を通して、熱の授受を行わせ、
ウェハS1の温度を所望温度に制御する。以上説明した
エッチング方法では、ウェハS1のエッチング中も温度
制御用ガスがホルダ2aへ供給され続ける。そして該ガ
スの一部はホルダ2aとこれに固定されたウェハS1と
の隙間から漏出する。従って、温度制御用のガスがホル
ダ2aとウェハS1との間に封じ込められ、流動しない
とすれば発生するガスの異常昇温、そのためのウェハ温
度制御不能という問題が回避される。
【0031】なお、ウェハS1はホルダ2aに押圧固定
されるので、ウェハS1とホルダ2aとの間から漏出す
るガスは少量であり、エッチング処理上問題にならな
い。また、前記エッチング処理では、ウェハS1をホル
ダ2a上に載置するに先立って既にホルダ2aへ温度制
御用ガスが供給され、ウェハS1がホルダ2aに押圧固
定されたときにはウェハS1とホルダ2aとの間に該ガ
スが介在するので、ウェハS1をホルダ2aに設置固定
してから温度制御用ガスを供給する場合と比べると、そ
れだけ処理時間を節約、短縮できる。また、ウエハS1
はペディスタル81の下降によりその自重でホルダ上に
載るだけであるから、ウエハ裏面への温度制御用ガス圧
の急激な作用が回避され、ガス圧によるウエハS1の損
傷の恐れがそれだけ少ない。
【0032】エッチング処理終了後は、押さえリング1
01を上昇させ、ペディスタル81も上昇させて処理済
のウェハS1をホルダ2aから上昇させ、図示しない搬
送装置に搬出させる。各ウェハS1について以上の操作
を繰り返し行い、所定枚数のウェハS1を処理する。
【0033】なお、1枚のウェハ処理終了後、温度制御
用ガスの供給を一旦停止し、次のウェハS1をホルダ2
aに載置するに先立ちガス供給を再開してもよいが、エ
ッチング処理に支障が無ければ、そのまま供給を続けて
いてもよい。次に、図1に示すエッチング装置による本
発明エッチング方法の具体例について説明する。
【0034】先ず、表面に厚さ0.3μmの酸化シリコ
ン(SiO2 )膜を、その上に厚さ0.8μmのシリコ
ン2%及び銅0.5%含有アルミニウム(Al)膜を形
成し、さらにその上にレジストにて配線パターンを描い
た直径150mmのシリコンウェハS1を容器1内に搬
入し、該ウェハS1をホルダ2aに載置するに先立ち、
ホルダ2aに温度制御用ガスとしてヘリウム(He)ガ
スをマスフローコントローラ流量10sccmの設定の
もとに供給しておき、その状態でウェハS1をホルダ2
a上に載置し、押圧固定した。引き続き、エッチングガ
スとして三塩化ホウ素(BCl3 )ガス(50scc
m)、塩素(Cl2 )ガス(20sccm)、クロロホ
ルム(CHCl3 )ガス(9sccm)、窒素(N2
ガス(50sccm)を容器1内に導入するとともに容
器1内圧力を2×10-1Torrとし、ホルダ2aに1
3.56MHz、400Wの高周波電力を印加してエッ
チングガスをプラズマ化させ、ウェハS1上のAl膜を
エッチングした。このエッチング中も温度制御用ガスを
ホルダ2aに供給し続け、ホルダ2a自身はチラー6に
て約80度に制御した。この結果、エッチング中、ウェ
ハS1の温度は100℃〜110℃の範囲に制御され、
レジストの損傷を抑制する状態で、所望パターンで精度
よくエッチングできた。なお、ウェハS1の温度はその
表面に予め設けた温度測定用サーモラベルにより確認し
た。
【0035】以上説明したエッチング装置において、ホ
ルダ2aに代えて図2に示すホルダ2a1を採用しても
よい。ホルダ2a1はその上面(ウェハ載置面)210
が上方への凸曲面(本例でみゆるやかな球面)に形成さ
れている。その他の構成は図1の装置と同様である。こ
のホルダ2a1を採用すると、ウェハS1はホルダ上面
に沿って湾曲した状態で押圧固定され、ホルダ2aの場
合よりホルダへ一層密着され、それだけウェハS1の温
度制御が精度よく行われる。
【0036】以上、エッチング処理について説明した
が、温度制御用ガスの被処理物とホルダとの隙間からの
漏出等が処理上問題とならないのであれば、本発明はイ
オン注入や各種膜形成処理等もに適用できる。例えば、
図3は本発明の他の実施例であるイオン注入装置を示し
ている。この装置は図1に示すエッチング装置におい
て、ホルダ2aに接続された高周波電力供給部が取り除
かれ、エッチングガス導入部4に代えてイオン源40を
設けたものである。
【0037】このイオン注入装置によると、図1のエッ
チング装置のときと同様にウェハS2をホルダ2aに載
置する前からイオン注入処理の間を通してホルダ2aに
温度制御用ガスが供給され続け、ウェハS1がホルダ2
aに押圧固定された状態で容器1内が所定真空度とさ
れ、イオン源40からウェハS2にイオン注入される。
イオン注入処理の間、加速されたイオンが有するエネル
ギは熱エネルギとしてウェハS2に蓄積されようとする
が、主として温度制御用ガスを介してホルダ2aに逃が
され、さらにチラー6に逃がされる。
【0038】以上の操作によりウェハS2の熱損傷が低
減され、良好なイオン注入が行われる。また、図4は本
発明のさらに他の実施例であるプラズマCVD装置を示
している。この装置は図1のエッチング装置において、
ホルダ2aから高周波電力印加部及び冷却手段を除き、
代わりに加熱用ヒータHを設け、接地する一方、ホルダ
2a上方に成膜用ガスを吹き出す電極兼ノズル41を設
け、これに成膜用ガス源42を接続するとともに、マッ
チングボックス43を介して高周波電源44を接続した
もので、他の構成は図1の装置と実質上同じである。
【0039】このプラズマCVD装置によると、図1の
エッチング装置のときと同様に、ウェハS3をホルダ2
aに載置する前から膜形成処理の間を通してホルダ2a
に温度制御用ガスが供給され続け、ウェハS3がホルダ
2aに押圧固定された状態で、容器1内を所定成膜真空
度とするとともに成膜ガス源42から容器1内に成膜用
ガスを導入し、これにマッチングボックス43を介して
高周波電源44から高周波電圧を印加してプラズマ化す
ることで、ウェハS3上に所望の膜を形成できる。そし
て、膜形成中、ウェハS3の温度は、主として温度制御
用ガスを介してヒータ加熱されたホルダ2aから加熱さ
れ、膜形成に適する温度に制御される。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、被
処理物とそれに配置するホルダとの間に温度制御用ガス
を介在させて被処理物の温度制御を行うことができ、し
かもホルダ上に被処理物を配置固定して直ちに目的とす
る処理の条件を設定して、該処理を実施でき、併せて、
ホルダ上のゴミ付着を抑制できる被処理物の真空処理方
法及び装置を提供することができる。
【0041】被処理物のホルダを温度制御するときは、
一層精度良く被処理物の温度を制御できる。ホルダの被
処理物配置面を凸曲面に形成し、被処理物周辺部を該ホ
ルダに押圧固定するときは、被処理物のホルダへの密着
性が向上し、一層精度良く被処理物を温度を制御でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図(A)は本発明の1実施例である反応性イオ
ンエッチング装置の概略構成を示す図であり、図(B)
は図(A)の装置におけるホルダの平面図である。
【図2】本発明の他の実施例である反応性イオンエッチ
ング装置におけるホルダ及びその周辺部を示す図であ
る。
【図3】本発明のさらに他の実施例であるイオン注入装
置の概略構成を示す図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例であるプラズマCV
D装置の概略構成を示す図である。
【図5】従来の反応性イオンエッチング装置の1例の概
略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 真空容器 2a 被処理物支持ホルダ 21、210 ホルダ上面 22 ホルダのガス供給孔 3 排気装置 31 コンダクタンスバルブ 32 ゲート弁 33 真空ポンプ 4 エッチング用ガスの導入部 51 マッチングボックス 52 高周波電源 6 チラー 7 圧力計 8 ウェハ受け渡し装置 81 ペディスタル 82 ペディスタル支持ロッド 83 ベローズ 84 ベローズ支持板 85 エアシリンダ装置 9 温度制御用ガス供給装置 91、93 開閉弁 92 マスフローコントローラ 94 温度制御用ガス源 100 クランプ装置 101 押さえリング 102 エアシリンダ装置 40 イオン源 41 成膜用ガスノズル 42 成膜用ガス源 43 マッチングボックス 44 高周波電源 S1、S2、S3、S4 ウェハ P プラズマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/265 21/3065

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理物を真空容器内のホルダ上に配置
    して所定真空下で被処理物に目的とする処理を施す被処
    理物の真空処理方法であって、前記ホルダとして被処理
    物配置面に開口するガス供給孔を有するホルダを採用
    し、該ホルダ上に被処理物を配置固定して該被処理物に
    目的とする処理を実施する一方、該被処理物の前記ホル
    ダ上への配置前から配置固定及びそれに続く目的とする
    処理の間を通じて前記ホルダのガス供給孔から常時温度
    制御用ガスを供給し続けることを特徴とする被処理物の
    真空処理方法。
  2. 【請求項2】 前記被処理物の目的とする処理中、前記
    ホルダの温度を制御する請求項1記載の真空処理方法。
  3. 【請求項3】 前記温度制御用ガスが、窒素ガス、アル
    ゴンガス、ヘリウムガス、ネオンガス、キセノンガス及
    び水素ガスのうちからから選ばれた少なくとも一種であ
    る請求項1又は2記載の真空処理方法。
  4. 【請求項4】 前記被処理物の前記ホルダへの固定を該
    被処理物の周辺部をホルダへ押圧して行う請求項1、2
    又は3記載の真空処理方法。
  5. 【請求項5】 前記ホルダとして被処理物配置面を凸曲
    面に形成したものを採用し、前記被処理物を該凸曲面に
    沿って押圧固定する請求項4記載の真空処理方法。
  6. 【請求項6】 前記被処理物の目的とする処理がドライ
    エッチング処理である請求項1から5のいずれかに記載
    の被処理物の真空処理方法。
  7. 【請求項7】 真空排気装置が接続された真空容器と、 被処理物を配置する面を有し、該面に開口する温度制御
    用ガスの供給孔を形成した被処理物のホルダと、 前記ホルダのガス供給孔に温度制御用ガスを連続的に供
    給できるガス供給手段と、 前記ホルダ上に配置される被処理物を該ホルダに押さえ
    固定する手段と、前記被処理物に目的とする処理を実施
    する手段とを備えたことを特徴とする被処理物の真空処
    理装置。
  8. 【請求項8】 前記ホルダの温度を制御する手段を設け
    てある請求項7記載の真空処理装置。
  9. 【請求項9】 前記ホルダ上に被処理物を押さえ固定す
    る手段が、該被処理物の周辺部を前記ホルダに押圧固定
    する部材を含むものである請求項7又は8記載の真空処
    理装置。
  10. 【請求項10】 前記ホルダの被処理物配置面が凸曲面
    に形成されている請求項9記載の真空処理装置。
  11. 【請求項11】 前記目的とする処理を実施する手段が
    被処理物のドライエッチング処理手段である請求項7か
    ら10のいずれかに記載の真空処理装置。
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