JPH0737864A - 被処理物の真空処理方法及び装置 - Google Patents
被処理物の真空処理方法及び装置Info
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- JPH0737864A JPH0737864A JP18230193A JP18230193A JPH0737864A JP H0737864 A JPH0737864 A JP H0737864A JP 18230193 A JP18230193 A JP 18230193A JP 18230193 A JP18230193 A JP 18230193A JP H0737864 A JPH0737864 A JP H0737864A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 被処理物とそれを支持するホルダとの間に温
度制御用ガスを介在させることで被処理物の温度制御を
可能とする被処理物の真空処理方法及び装置を提供す
る。 【構成】 被処理物S1を真空容器1内のホルダ2a上
に配置して所定真空下で被処理物S1に目的とする処理
を施す被処理物の真空処理方法及び装置であって、真空
容器1内に温度制御用ガスを導入して予め定めた圧力の
該ガスを配置し、このガス導入配置のあとで被処理物S
1をホルダ2aにOリング8を介して固定し、被処理物
S1とホルダ2aとの間に所定圧の温度制御用ガスを封
じ込め、その後、被処理物S1に目的とする処理を実施
する。
度制御用ガスを介在させることで被処理物の温度制御を
可能とする被処理物の真空処理方法及び装置を提供す
る。 【構成】 被処理物S1を真空容器1内のホルダ2a上
に配置して所定真空下で被処理物S1に目的とする処理
を施す被処理物の真空処理方法及び装置であって、真空
容器1内に温度制御用ガスを導入して予め定めた圧力の
該ガスを配置し、このガス導入配置のあとで被処理物S
1をホルダ2aにOリング8を介して固定し、被処理物
S1とホルダ2aとの間に所定圧の温度制御用ガスを封
じ込め、その後、被処理物S1に目的とする処理を実施
する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は被処理物を真空容器内の
ホルダ上に配置して所定真空下で該被処理物に目的とす
る処理を施す被処理物の真空処理方法及び装置に関す
る。
ホルダ上に配置して所定真空下で該被処理物に目的とす
る処理を施す被処理物の真空処理方法及び装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の真空処理の代表的なものとして
次のような処理を例示することができる。 半導体を利用した薄膜トランジスタ、LSI、太陽
電池等の各種デバイスを製造するにあたり、基板上に形
成された金属膜を配線パターン、電極パターン等を残し
てエッチングしたり、基板上に形成された半導体膜を所
定パターンを残してエッチングしたりするイオンビーム
エッチング、反応性イオンエッチング(RIE)等によ
るドライエッチング処理。 半導体利用の各種デバイスを製造するにあたり半導
体膜を形成したり、配線形成用、電極形成用等の金属膜
や絶縁膜を形成したり、或いは機械部品、工具等に耐磨
耗性膜、耐食性膜等を形成するための、プラズマCVD
法等のCVD法、真空蒸着法等による膜形成処理。 機械部品、工具等の表面をそれらの用途に適した性
質に改質したり、半導体デバイス製造にあたりウェル注
入、各種ドーパントの注入等を行うためのイオン注入処
理。
次のような処理を例示することができる。 半導体を利用した薄膜トランジスタ、LSI、太陽
電池等の各種デバイスを製造するにあたり、基板上に形
成された金属膜を配線パターン、電極パターン等を残し
てエッチングしたり、基板上に形成された半導体膜を所
定パターンを残してエッチングしたりするイオンビーム
エッチング、反応性イオンエッチング(RIE)等によ
るドライエッチング処理。 半導体利用の各種デバイスを製造するにあたり半導
体膜を形成したり、配線形成用、電極形成用等の金属膜
や絶縁膜を形成したり、或いは機械部品、工具等に耐磨
耗性膜、耐食性膜等を形成するための、プラズマCVD
法等のCVD法、真空蒸着法等による膜形成処理。 機械部品、工具等の表面をそれらの用途に適した性
質に改質したり、半導体デバイス製造にあたりウェル注
入、各種ドーパントの注入等を行うためのイオン注入処
理。
【0003】このようなエッチング処理においては、例
えばエッチングパターン形成のためのレジストの損傷を
防止したり、エッチング条件を安定化させる等のため
に、膜形成処理においては、成膜速度を制御する等のた
めに、また、イオン注入処理においては、イオン注入さ
れる被処理物自体を保護する等のために、被処理物の温
度を制御することが要求される。
えばエッチングパターン形成のためのレジストの損傷を
防止したり、エッチング条件を安定化させる等のため
に、膜形成処理においては、成膜速度を制御する等のた
めに、また、イオン注入処理においては、イオン注入さ
れる被処理物自体を保護する等のために、被処理物の温
度を制御することが要求される。
【0004】ここで半導体ウェハの反応性エッチングに
よるエッチング処理を例にとって説明すると、図5に示
すように、被エッチングウェハS4が真空容器1内に搬
入され、該容器内の高周波電極を兼ねるホルダ2a上に
配置される。次いで該容器1内がコンダクタンスバルブ
31及びゲート弁32を介して真空ポンプ33にて排気
され、バルブ31の制御にて所定真空度とされるととも
に該容器内にガス導入部4からエッチング用ガスが導入
される。
よるエッチング処理を例にとって説明すると、図5に示
すように、被エッチングウェハS4が真空容器1内に搬
入され、該容器内の高周波電極を兼ねるホルダ2a上に
配置される。次いで該容器1内がコンダクタンスバルブ
31及びゲート弁32を介して真空ポンプ33にて排気
され、バルブ31の制御にて所定真空度とされるととも
に該容器内にガス導入部4からエッチング用ガスが導入
される。
【0005】そして、導入されたエッチングガスは、電
極兼ホルダ2aにマッチングボックス51を介して高周
波電源52から高周波電圧が印加されることでプラズマ
P化し、それによって発生したイオン、ラジカルといっ
た活性種がウェハS4をエッチングする。なお、この例
では容器1は接地されている。また、図中7は圧力計で
ある。
極兼ホルダ2aにマッチングボックス51を介して高周
波電源52から高周波電圧が印加されることでプラズマ
P化し、それによって発生したイオン、ラジカルといっ
た活性種がウェハS4をエッチングする。なお、この例
では容器1は接地されている。また、図中7は圧力計で
ある。
【0006】このようなドライエッチングにおいては、
高周波電圧印加時に真空容器1内に投入されたパワーが
ウェハS4にも流れ込んで熱に変換される。このように
ウェハS4が加熱されるため、蓄熱が進むと、ウェハS
上に形成したパターン形成レジストが損傷し易くなった
り、損傷したりして、あるいはエッチング条件が不安定
になり、所望のパターンで精度良くエッチングできなく
なるが、ウェハS4の裏面のホルダ2aと接している部
分及びウェハS4とホルダ2aの間隙に入り込んだエッ
チングガスを通してホルダ2aへ熱が逃がされる。ま
た、これだけでは熱を十分逃がせないときは、ホルダ2
aに水等の冷媒を供給循環させるチラー6が接続され、
このチラー6へ熱が逃がされる。
高周波電圧印加時に真空容器1内に投入されたパワーが
ウェハS4にも流れ込んで熱に変換される。このように
ウェハS4が加熱されるため、蓄熱が進むと、ウェハS
上に形成したパターン形成レジストが損傷し易くなった
り、損傷したりして、あるいはエッチング条件が不安定
になり、所望のパターンで精度良くエッチングできなく
なるが、ウェハS4の裏面のホルダ2aと接している部
分及びウェハS4とホルダ2aの間隙に入り込んだエッ
チングガスを通してホルダ2aへ熱が逃がされる。ま
た、これだけでは熱を十分逃がせないときは、ホルダ2
aに水等の冷媒を供給循環させるチラー6が接続され、
このチラー6へ熱が逃がされる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般
に、被処理物とそのホルダとの間に介在するプロセスガ
スはそれ自体熱伝導度が低かったり、それ自体の熱伝導
度が良かったとしても十分な熱伝導を可能とする圧力に
達していないことが殆どであり、また、被処理物裏面の
ホルダと接触する部分は、その部分をもってホルダ側へ
被処理物の熱を逃がしたり、逆にホルダ側から被処理物
を加熱して被処理物の温度を制御できるに十分なもので
はない。
に、被処理物とそのホルダとの間に介在するプロセスガ
スはそれ自体熱伝導度が低かったり、それ自体の熱伝導
度が良かったとしても十分な熱伝導を可能とする圧力に
達していないことが殆どであり、また、被処理物裏面の
ホルダと接触する部分は、その部分をもってホルダ側へ
被処理物の熱を逃がしたり、逆にホルダ側から被処理物
を加熱して被処理物の温度を制御できるに十分なもので
はない。
【0008】前記半導体ウェハS4のRIEエッチング
においても、このことが当てはまり、ホルダ2aに印加
する高周波電力を変えると、ウェハS4の温度が変わっ
てしまい、印加する高周波電力とウェハS4の温度を独
立して制御し難い。この問題を解決しようとして真空容
器1内のエッチングガス圧を、大きい熱伝導度を得よう
として高くすると、同様のDCバイアスを得るためには
それだけ高周波電力を高くしなければならず、そのため
にウェハSの温度がそれだけ上昇してしまうという問題
がある。
においても、このことが当てはまり、ホルダ2aに印加
する高周波電力を変えると、ウェハS4の温度が変わっ
てしまい、印加する高周波電力とウェハS4の温度を独
立して制御し難い。この問題を解決しようとして真空容
器1内のエッチングガス圧を、大きい熱伝導度を得よう
として高くすると、同様のDCバイアスを得るためには
それだけ高周波電力を高くしなければならず、そのため
にウェハSの温度がそれだけ上昇してしまうという問題
がある。
【0009】このような問題を解決する手段として、特
公平2−27778号公報は、被処理物とこれを支持す
るホルダの間に、該ホルダに予め設けたオリフィスを介
して高熱伝導率のガスを加圧下に送給し、この送給され
た加圧ガスを通して被処理物とホルダとの間で熱の授受
を行わせ、それによって被処理物温度を所望のプロセス
温度に制御することを教えているが、本発明はこれとは
異なる手法により、被処理物とそれを支持するホルダと
の間に温度制御用ガスを介在させることで被処理物の温
度制御を可能とする被処理物の真空処理方法及び装置を
提供しようとするものである。
公平2−27778号公報は、被処理物とこれを支持す
るホルダの間に、該ホルダに予め設けたオリフィスを介
して高熱伝導率のガスを加圧下に送給し、この送給され
た加圧ガスを通して被処理物とホルダとの間で熱の授受
を行わせ、それによって被処理物温度を所望のプロセス
温度に制御することを教えているが、本発明はこれとは
異なる手法により、被処理物とそれを支持するホルダと
の間に温度制御用ガスを介在させることで被処理物の温
度制御を可能とする被処理物の真空処理方法及び装置を
提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決する本
発明による被処理物の真空処理方法は、被処理物を真空
容器内のホルダ上に配置して所定真空下で被処理物に目
的とする処理を施す被処理物の真空処理方法であって、
前記真空容器内に温度制御用ガスを導入して予め定めた
圧力の該ガスを配置する工程、前記ガス導入配置工程の
あとで被処理物を前記ホルダに気密シール用部材を介し
て固定し、該被処理物とホルダとの間に前記導入した所
定圧の温度制御用ガスを封じ込める工程、及び前記ガス
封じ込め工程よりあとで前記被処理物に目的とする処理
を実施する工程を含むことを特徴とする。
発明による被処理物の真空処理方法は、被処理物を真空
容器内のホルダ上に配置して所定真空下で被処理物に目
的とする処理を施す被処理物の真空処理方法であって、
前記真空容器内に温度制御用ガスを導入して予め定めた
圧力の該ガスを配置する工程、前記ガス導入配置工程の
あとで被処理物を前記ホルダに気密シール用部材を介し
て固定し、該被処理物とホルダとの間に前記導入した所
定圧の温度制御用ガスを封じ込める工程、及び前記ガス
封じ込め工程よりあとで前記被処理物に目的とする処理
を実施する工程を含むことを特徴とする。
【0011】また、本発明による被処理物の真空処理装
置は、真空排気装置が付設された真空容器と、被処理物
を配置するための、前記容器内に設置されたホルダと、
前記被処理物を前記ホルダに固定するための手段と、前
記真空容器内に温度制御用ガスを導入して予め定めた圧
力の該ガスを配置する手段と、前記被処理物に目的とす
る処理を実施するための処理手段とを備えたことを特徴
とする。
置は、真空排気装置が付設された真空容器と、被処理物
を配置するための、前記容器内に設置されたホルダと、
前記被処理物を前記ホルダに固定するための手段と、前
記真空容器内に温度制御用ガスを導入して予め定めた圧
力の該ガスを配置する手段と、前記被処理物に目的とす
る処理を実施するための処理手段とを備えたことを特徴
とする。
【0012】この真空処理方法及び装置において、前記
ホルダの熱容量が小さい等の理由で、単に被処理物とホ
ルダとの間に温度制御用ガスを封じ込めただけでは被処
理物の温度制御を行い難い場合には、前記目的とする処
理の実施においてホルダの温度を、被処理物温度を所定
温度に維持する方向に制御してもよく、そのために、ホ
ルダに対しチラー、加熱ヒータ等のホルダ温度制御手段
を設けてもよい。
ホルダの熱容量が小さい等の理由で、単に被処理物とホ
ルダとの間に温度制御用ガスを封じ込めただけでは被処
理物の温度制御を行い難い場合には、前記目的とする処
理の実施においてホルダの温度を、被処理物温度を所定
温度に維持する方向に制御してもよく、そのために、ホ
ルダに対しチラー、加熱ヒータ等のホルダ温度制御手段
を設けてもよい。
【0013】また、被処理物とホルダとの間に封じ込め
た温度制御用ガスの圧力を、所望の熱伝導度が得られる
圧力としておくために監視してもよく、そのために該ガ
ス圧を監視するための圧力センサ、圧力計のような監視
手段を設けてもよい。被処理物に施す目的とする処理と
しては代表的にはドライエッチング処理、膜形成処理及
びイオン注入処理を挙げることができる。そして、その
ための処理手段を設けることができる。
た温度制御用ガスの圧力を、所望の熱伝導度が得られる
圧力としておくために監視してもよく、そのために該ガ
ス圧を監視するための圧力センサ、圧力計のような監視
手段を設けてもよい。被処理物に施す目的とする処理と
しては代表的にはドライエッチング処理、膜形成処理及
びイオン注入処理を挙げることができる。そして、その
ための処理手段を設けることができる。
【0014】かかる処理手段は、本発明の前記真空処理
装置における、真空容器内に温度制御用ガスを導入配置
する手段を構成要素として含むものでもよく、また、か
かる温度制御用ガス導入配置手段とは別個のものでもよ
い。温度制御用ガス導入配置手段を構成要素として含む
場合には、該温度制御用ガスが目的とする処理を施すた
めのプロセスガスの全部又は一部であってもよい。この
場合には、被処理物とホルダとの間に温度制御用ガスを
封じ込めたあと、不足するプロセスガス又はその一部を
追加したり、多過ぎるプロセスガス又はその一部を多過
ぎる分排出すること等で、目的とする処理条件を設定で
きる利点がある。
装置における、真空容器内に温度制御用ガスを導入配置
する手段を構成要素として含むものでもよく、また、か
かる温度制御用ガス導入配置手段とは別個のものでもよ
い。温度制御用ガス導入配置手段を構成要素として含む
場合には、該温度制御用ガスが目的とする処理を施すた
めのプロセスガスの全部又は一部であってもよい。この
場合には、被処理物とホルダとの間に温度制御用ガスを
封じ込めたあと、不足するプロセスガス又はその一部を
追加したり、多過ぎるプロセスガス又はその一部を多過
ぎる分排出すること等で、目的とする処理条件を設定で
きる利点がある。
【0015】温度制御用ガスとしては、それがプロセス
ガスの全部又は一部を兼ねている場合も含めて、熱伝導
率の良い窒素ガス、ヘリウムガス、水素ガス、ネオンガ
ス等を例示できる。なお、温度制御用ガスがプロセスガ
スの全部又は一部を兼ねていない場合、該ガスを被処理
物とホルダとの間に封じ込めたあと、真空容器内に残る
該ガスを、目的とする処理に先立って、必要に応じ、容
器外へ排出することができる。
ガスの全部又は一部を兼ねている場合も含めて、熱伝導
率の良い窒素ガス、ヘリウムガス、水素ガス、ネオンガ
ス等を例示できる。なお、温度制御用ガスがプロセスガ
スの全部又は一部を兼ねていない場合、該ガスを被処理
物とホルダとの間に封じ込めたあと、真空容器内に残る
該ガスを、目的とする処理に先立って、必要に応じ、容
器外へ排出することができる。
【0016】また、前記温度制御用ガスを真空容器内に
導入配置するにあたって、必要に応じ、容器内の既存ガ
スを予め排気するとか、ガス導入と共に排出する等し
て、既存ガスを全部又は一部排出することができる。
導入配置するにあたって、必要に応じ、容器内の既存ガ
スを予め排気するとか、ガス導入と共に排出する等し
て、既存ガスを全部又は一部排出することができる。
【0017】
【作用】本発明真空処理方法及び装置によると、被処理
物が真空容器内のホルダ上に固定されるに先立って該容
器内に温度制御用ガスが導入され、容器内におけるその
ガス圧が予め定めたガス圧とされる。その後、該被処理
物が気密シール用部材を介して前記ホルダ上に固定され
る。被処理物は、その搬入機構や処理の種類等に応じ、
前記ガスの容器内への導入開始に先立って容器内に搬入
されてもよいし、前記ガスの導入後に容器内に搬入され
てもよい。
物が真空容器内のホルダ上に固定されるに先立って該容
器内に温度制御用ガスが導入され、容器内におけるその
ガス圧が予め定めたガス圧とされる。その後、該被処理
物が気密シール用部材を介して前記ホルダ上に固定され
る。被処理物は、その搬入機構や処理の種類等に応じ、
前記ガスの容器内への導入開始に先立って容器内に搬入
されてもよいし、前記ガスの導入後に容器内に搬入され
てもよい。
【0018】被処理物が気密シール部材を介してホルダ
に固定されることで、該被処理物とホルダとの間に温度
制御用ガス圧に設定された温度制御用ガスが封じ込めら
れる。なお、前記温度制御用ガスの容器内への導入配置
にあたっては、容器内の既存ガスが、必要に応じ、予め
排気されるとか、ガス導入と共に排気される等して実質
上全部又は一部が排除されてもよい。
に固定されることで、該被処理物とホルダとの間に温度
制御用ガス圧に設定された温度制御用ガスが封じ込めら
れる。なお、前記温度制御用ガスの容器内への導入配置
にあたっては、容器内の既存ガスが、必要に応じ、予め
排気されるとか、ガス導入と共に排気される等して実質
上全部又は一部が排除されてもよい。
【0019】いずれにしても被処理物をホルダに固定し
た段階で、該被処理物とホルダとの間に温度制御用ガス
が封じ込められ、且つ、該被処理物とホルダとの間に閉
じ込められたガスの圧力が温度制御に適する圧力となる
ようにする。このように温度制御用ガスが封じ込められ
たあと、真空容器内が目的とする処理に合った条件に設
定され、該処理が実施される。
た段階で、該被処理物とホルダとの間に温度制御用ガス
が封じ込められ、且つ、該被処理物とホルダとの間に閉
じ込められたガスの圧力が温度制御に適する圧力となる
ようにする。このように温度制御用ガスが封じ込められ
たあと、真空容器内が目的とする処理に合った条件に設
定され、該処理が実施される。
【0020】前記目的とする処理に合った条件とは、例
えば反応性イオンエッチング処理の場合は、容器内に所
定量のエッチングガスを配置し、これを放電下にプラズ
マ化できる条件であり、プラズマCVD処理では容器内
に所定量の成膜用ガスを配置し、これを放電下にプラズ
マ化できる条件であり、イオン注入処理では、予め設け
たイオン源に原料ガスを導入し、これをイオン化して、
所望のイオンを引き出せる条件等である。
えば反応性イオンエッチング処理の場合は、容器内に所
定量のエッチングガスを配置し、これを放電下にプラズ
マ化できる条件であり、プラズマCVD処理では容器内
に所定量の成膜用ガスを配置し、これを放電下にプラズ
マ化できる条件であり、イオン注入処理では、予め設け
たイオン源に原料ガスを導入し、これをイオン化して、
所望のイオンを引き出せる条件等である。
【0021】いずれにしても目的とする処理が実施され
る間、被処理物とホルダとの間で、封じ込められた温度
制御用ガスを通して熱の授受が行われ、該被処理物の温
度が制御される。必要に応じホルダの温度を制御する場
合には、該ホルダ温度制御のもとに、被処理物温度が抑
制される。
る間、被処理物とホルダとの間で、封じ込められた温度
制御用ガスを通して熱の授受が行われ、該被処理物の温
度が制御される。必要に応じホルダの温度を制御する場
合には、該ホルダ温度制御のもとに、被処理物温度が抑
制される。
【0022】封じ込めたガスの圧力を監視するときは、
これによってガス圧力異常を検出し、目的とする処理の
開始前であれば、ガス封じ込めをし直すことができる
し、被処理物のホルダへの固定手段や気密シール部材等
の点検等を行える。処理中であれば、その処理を中断し
たり、処理終了後に、次の処理に備え前記固定手段やシ
ール部材等の点検を行える。
これによってガス圧力異常を検出し、目的とする処理の
開始前であれば、ガス封じ込めをし直すことができる
し、被処理物のホルダへの固定手段や気密シール部材等
の点検等を行える。処理中であれば、その処理を中断し
たり、処理終了後に、次の処理に備え前記固定手段やシ
ール部材等の点検を行える。
【0023】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1の図(A)は本発明の1実施例であるRIE
に用いるエッチング装置を示し、図(B)は図(A)に
おける基体ホルダとその周辺部を示している。このエッ
チング装置は、図5に示す従来装置において、高周波電
極を兼ねるホルダ2aの上面に形成した環状溝21に、
半導体ウェハS1と該ホルダとの間に温度制御用ガスを
封じ込めるための環状のOリング(オーリング)8を備
え、ウェハS1をOリング8を介してホルダ2a上に押
圧固定するためのクランプ装置100が設置されてい
る。クランプ装置100はウェハS1の周辺部をOリン
グ8を介して上方からホルダ2aに押圧固定するための
押さえリング10とこれを昇降駆動するエアシリンダ装
置9からなっている。また、図5の装置におけるチラー
6に代え、ホルダ2aを異なる温度に制御する二つのチ
ラー61、62が設けられ、チラー切換器63にて切換
え使用されるようになっている。その他の構成は図5の
装置と同じであり、図5の装置における部品と同じ部品
については同じ参照符号を付してある。
する。図1の図(A)は本発明の1実施例であるRIE
に用いるエッチング装置を示し、図(B)は図(A)に
おける基体ホルダとその周辺部を示している。このエッ
チング装置は、図5に示す従来装置において、高周波電
極を兼ねるホルダ2aの上面に形成した環状溝21に、
半導体ウェハS1と該ホルダとの間に温度制御用ガスを
封じ込めるための環状のOリング(オーリング)8を備
え、ウェハS1をOリング8を介してホルダ2a上に押
圧固定するためのクランプ装置100が設置されてい
る。クランプ装置100はウェハS1の周辺部をOリン
グ8を介して上方からホルダ2aに押圧固定するための
押さえリング10とこれを昇降駆動するエアシリンダ装
置9からなっている。また、図5の装置におけるチラー
6に代え、ホルダ2aを異なる温度に制御する二つのチ
ラー61、62が設けられ、チラー切換器63にて切換
え使用されるようになっている。その他の構成は図5の
装置と同じであり、図5の装置における部品と同じ部品
については同じ参照符号を付してある。
【0024】以上説明したエッチング装置によると、本
発明方法は次の様に実施される。ウェハS1が容器1内
に搬入され、次いで真空容器1内からコンダクタンスバ
ルブ31おひゲート弁32を介して真空ポンプ33によ
り既存のガスが排気される。次いで圧力計7にて容器内
圧力を計測しつつコンダクタンスバルブ31の制御のも
とに、ガス供給部4から、容器1内が所定のガス圧とな
るまで温度制御用ガスが導入される。さらにウェハS1
が図示しない昇降手段でOリング8上に載置され、該ウ
ェハS1はクランプ装置100のエアシリンダ装置9に
より下降駆動される押さえリング10によりホルダ2a
上にOリング8を介して押圧固定される。かくしてウェ
ハS1、ホルダ2a及びOリング8に囲まれた部分に温
度制御用ガスが封じ込められる。このときウェハS1の
下面の一部がホルダ2aに接触することがあっても構わ
ない。その後、排気装置3の必要に応じた運転とガス供
給部4からのエッチング用ガスの導入により容器1内が
所望のエッチングに必要なエッチングガスが存在する状
態及びガス圧とされ、該エッチングガスはホルダ2aに
マッチングボックス51を介して高周波電源52から高
周波電力が印加されることでプラズマP化し、それによ
って発生したイオン、ラジカルといった活性種がウェハ
S1をエッチングする。高周波電力印加によりウェハS
1に蓄積されようとする熱は、ウェハS1とホルダ2a
との間に封じ込められた温度制御用ガスを介してホルダ
2aに逃がされ、さらにチラー61又は62によりホル
ダ2aに冷媒が供給循環されることにより該チラーに逃
がされる。
発明方法は次の様に実施される。ウェハS1が容器1内
に搬入され、次いで真空容器1内からコンダクタンスバ
ルブ31おひゲート弁32を介して真空ポンプ33によ
り既存のガスが排気される。次いで圧力計7にて容器内
圧力を計測しつつコンダクタンスバルブ31の制御のも
とに、ガス供給部4から、容器1内が所定のガス圧とな
るまで温度制御用ガスが導入される。さらにウェハS1
が図示しない昇降手段でOリング8上に載置され、該ウ
ェハS1はクランプ装置100のエアシリンダ装置9に
より下降駆動される押さえリング10によりホルダ2a
上にOリング8を介して押圧固定される。かくしてウェ
ハS1、ホルダ2a及びOリング8に囲まれた部分に温
度制御用ガスが封じ込められる。このときウェハS1の
下面の一部がホルダ2aに接触することがあっても構わ
ない。その後、排気装置3の必要に応じた運転とガス供
給部4からのエッチング用ガスの導入により容器1内が
所望のエッチングに必要なエッチングガスが存在する状
態及びガス圧とされ、該エッチングガスはホルダ2aに
マッチングボックス51を介して高周波電源52から高
周波電力が印加されることでプラズマP化し、それによ
って発生したイオン、ラジカルといった活性種がウェハ
S1をエッチングする。高周波電力印加によりウェハS
1に蓄積されようとする熱は、ウェハS1とホルダ2a
との間に封じ込められた温度制御用ガスを介してホルダ
2aに逃がされ、さらにチラー61又は62によりホル
ダ2aに冷媒が供給循環されることにより該チラーに逃
がされる。
【0025】次に、図1に示すエッチング装置による本
発明のエッチング方法の具体例について説明する。 実施例 先ず、表面に厚さ0.5μmの酸化シリコン(Si
O2 )膜を、その上に厚さ1μmの、シリコン1%含有
アルミニウム(Al)膜を形成し、さらにその上にレジ
ストにて配線パターンを描き130℃で30分間ベーク
を行った直径150mmのシリコンウェハS1を容器1
内に搬入した。次に、真空容器1内を10-3Torrの
真空度とした後、温度制御用ガスとして窒素(N2 )ガ
スを流量100sccmで導入し、容器1内の窒素ガス
圧を10Torrとした。次いで、前記シリコンウェハ
S1をOリング8を介してホルダ2a上に載置し、クラ
ンプ装置100のエアシリンダ装置9の駆動による押さ
えリング10の下降により、ウェハS1をOリング8を
介してホルダ2aに押圧固定し、N2 ガスをウェハS
1、ホルダ2a及びOリングに囲まれた部分に封じ込め
た。その後、容器1内へのガス導入を、エッチングガス
としてN2 ガス(50sccm)、塩素(Cl2 )ガス
(25sccm)、三塩化ホウ素(BCl3 )ガス(5
0sccm)、クロロホルム(CHCl3 )ガス(10
sccm)に切り換え、容器1内のガス圧を0.4To
rrとした。さらに13.56MHzの高周波電力を4
00Wで5分間、電極兼ホルダ2aに印加して前記エッ
チングガスをプラズマ化させ、ウェハS1のAl膜をエ
ッチングした。また、この間、一方のチラー61により
ホルダ2a温度を90℃に制御した。この結果、ウェハ
S1は104℃〜110℃の温度に制御され、レジスト
の損傷が低減され、所望のパターンで精度よくエッチン
グが行われた。なお、ウェハS1の温度はウェハS1の
表面に予め設けておいた温度測定用サーモラベル11に
より確認した(図1の図(B)参照)。
発明のエッチング方法の具体例について説明する。 実施例 先ず、表面に厚さ0.5μmの酸化シリコン(Si
O2 )膜を、その上に厚さ1μmの、シリコン1%含有
アルミニウム(Al)膜を形成し、さらにその上にレジ
ストにて配線パターンを描き130℃で30分間ベーク
を行った直径150mmのシリコンウェハS1を容器1
内に搬入した。次に、真空容器1内を10-3Torrの
真空度とした後、温度制御用ガスとして窒素(N2 )ガ
スを流量100sccmで導入し、容器1内の窒素ガス
圧を10Torrとした。次いで、前記シリコンウェハ
S1をOリング8を介してホルダ2a上に載置し、クラ
ンプ装置100のエアシリンダ装置9の駆動による押さ
えリング10の下降により、ウェハS1をOリング8を
介してホルダ2aに押圧固定し、N2 ガスをウェハS
1、ホルダ2a及びOリングに囲まれた部分に封じ込め
た。その後、容器1内へのガス導入を、エッチングガス
としてN2 ガス(50sccm)、塩素(Cl2 )ガス
(25sccm)、三塩化ホウ素(BCl3 )ガス(5
0sccm)、クロロホルム(CHCl3 )ガス(10
sccm)に切り換え、容器1内のガス圧を0.4To
rrとした。さらに13.56MHzの高周波電力を4
00Wで5分間、電極兼ホルダ2aに印加して前記エッ
チングガスをプラズマ化させ、ウェハS1のAl膜をエ
ッチングした。また、この間、一方のチラー61により
ホルダ2a温度を90℃に制御した。この結果、ウェハ
S1は104℃〜110℃の温度に制御され、レジスト
の損傷が低減され、所望のパターンで精度よくエッチン
グが行われた。なお、ウェハS1の温度はウェハS1の
表面に予め設けておいた温度測定用サーモラベル11に
より確認した(図1の図(B)参照)。
【0026】比較例 図5に示すOリング無し、クランプ装置無しの従来装置
を用いて、温度制御用ガスの封じ込め無しで、上記実施
例と同様のエッチング条件で、エッチングを行ったとこ
ろ、ウェハS4の温度はサーモラベルで確認したところ
171℃〜177℃の範囲であった。この高温によりレ
ジストが損傷し、エッチングで得られた配線幅はレジス
トのパターン幅より細くなり、所望のパターンで精度よ
くエッチングを行うことができなかった。
を用いて、温度制御用ガスの封じ込め無しで、上記実施
例と同様のエッチング条件で、エッチングを行ったとこ
ろ、ウェハS4の温度はサーモラベルで確認したところ
171℃〜177℃の範囲であった。この高温によりレ
ジストが損傷し、エッチングで得られた配線幅はレジス
トのパターン幅より細くなり、所望のパターンで精度よ
くエッチングを行うことができなかった。
【0027】実施例では、チラーの設定温度とウェハS
1の温度との差は14〜20℃の範囲にあり、比較例で
の81〜87℃の範囲に比べて、この差は約1/5に抑
えられたことが分かる。以上のことから実施例によるエ
ッチングの良好な精度は、ウェハとホルダの間に閉じ込
められた所定圧の温度制御用ガスによりウェハ温度の上
昇が低減されたことに起因することが裏付けられた。
1の温度との差は14〜20℃の範囲にあり、比較例で
の81〜87℃の範囲に比べて、この差は約1/5に抑
えられたことが分かる。以上のことから実施例によるエ
ッチングの良好な精度は、ウェハとホルダの間に閉じ込
められた所定圧の温度制御用ガスによりウェハ温度の上
昇が低減されたことに起因することが裏付けられた。
【0028】図2は、本発明による他のエッチング装置
における基体ホルダとその周辺部の拡大図である。この
エッチング装置は図1に示す装置において、ウェハS
1、ホルダ2a及びOリング8とに囲まれた部分に封じ
込めた温度制御用ガスの圧力を監視するための圧力セン
サ12が、ホルダ2aに設けたガス通孔22を介して接
続されたものである。その他の構成は図1の装置と同様
であり、エッチング動作も同様である。
における基体ホルダとその周辺部の拡大図である。この
エッチング装置は図1に示す装置において、ウェハS
1、ホルダ2a及びOリング8とに囲まれた部分に封じ
込めた温度制御用ガスの圧力を監視するための圧力セン
サ12が、ホルダ2aに設けたガス通孔22を介して接
続されたものである。その他の構成は図1の装置と同様
であり、エッチング動作も同様である。
【0029】このエッチング装置によると、温度制御用
ガスがウェハS1とホルダ2aとの間に封じ込められた
後、圧力センサ12により該ガスの圧力がモニタされ、
その結果、エッチング操作中、該ガスの圧力が所望の熱
伝導度が得られる圧力に維持されているかどうかを確認
できることにより、エッチング不良を早期に回避するこ
とができ、歩留りが向上する。
ガスがウェハS1とホルダ2aとの間に封じ込められた
後、圧力センサ12により該ガスの圧力がモニタされ、
その結果、エッチング操作中、該ガスの圧力が所望の熱
伝導度が得られる圧力に維持されているかどうかを確認
できることにより、エッチング不良を早期に回避するこ
とができ、歩留りが向上する。
【0030】図3は、本発明によるプラズマCVD装置
を示している。この装置は真空容器13を有し、その中
にウェハS2を支持するホルダ2bが設置され、図1に
示すエッチング装置と同様に、クランプ装置100のエ
アシリンダ装置9の駆動による押さえリング10の下降
により、ウェハS1をOリング8を介してホルダ2bに
押圧固定できる構造となっている。ホルダ2bは接地電
極を兼ね、また、ウェハS2を成膜温度に加熱するヒー
タ210が付設されている。電極14は、成膜用ガス供
給部15aから導入される成膜用ガスに高周波電力を印
加してプラズマ化させるための高周波電極で、マッチン
グボックス16を介して高周波電源17が接続されてい
る。電極14は電極の一部を構成するガスノズル141
の開口部に多孔電極板142を設けたもので、電極板1
42にはガス供給孔を多数形成してあり、成膜用ガスの
ガス源15aからガスノズル141を介して供給される
成膜用ガスが各孔から両電極間に全体的に放出されるよ
うにしてある。また、ガス源15aとは別に温度制御用
ガス源15bが備えられている。真空容器13には図1
のエッチング装置と同様に、コンダクタンスバルブ31
及びゲート弁32を介して真空ポンプ33が接続されて
おり、また、容器13内の圧力を測定する圧力計7が付
設されている。
を示している。この装置は真空容器13を有し、その中
にウェハS2を支持するホルダ2bが設置され、図1に
示すエッチング装置と同様に、クランプ装置100のエ
アシリンダ装置9の駆動による押さえリング10の下降
により、ウェハS1をOリング8を介してホルダ2bに
押圧固定できる構造となっている。ホルダ2bは接地電
極を兼ね、また、ウェハS2を成膜温度に加熱するヒー
タ210が付設されている。電極14は、成膜用ガス供
給部15aから導入される成膜用ガスに高周波電力を印
加してプラズマ化させるための高周波電極で、マッチン
グボックス16を介して高周波電源17が接続されてい
る。電極14は電極の一部を構成するガスノズル141
の開口部に多孔電極板142を設けたもので、電極板1
42にはガス供給孔を多数形成してあり、成膜用ガスの
ガス源15aからガスノズル141を介して供給される
成膜用ガスが各孔から両電極間に全体的に放出されるよ
うにしてある。また、ガス源15aとは別に温度制御用
ガス源15bが備えられている。真空容器13には図1
のエッチング装置と同様に、コンダクタンスバルブ31
及びゲート弁32を介して真空ポンプ33が接続されて
おり、また、容器13内の圧力を測定する圧力計7が付
設されている。
【0031】以上説明したプラズマCVD装置による
と、図1のエッチング装置と同様の動作でウェハS2、
ホルダ2b及びOリング8とに囲まれた部分に温度制御
用ガスが封じ込められる。さらに、排気装置3の運転に
て所定の真空度とされ、ガス供給部15aからノズル1
41及び電極板142のガス供給孔を介して成膜用ガス
が導入される。また、高周波電極14に電源17から高
周波電力が印加され、それによって導入されたガスがプ
ラズマ化され、このプラズマの下でウェハS2表面に所
望の膜が形成される。この間、ヒータ210により発生
した熱はホルダ2b及び温度制御用ガスを介してウェハ
S1に伝導し、ウェハS1は所定の成膜温度に維持され
る。
と、図1のエッチング装置と同様の動作でウェハS2、
ホルダ2b及びOリング8とに囲まれた部分に温度制御
用ガスが封じ込められる。さらに、排気装置3の運転に
て所定の真空度とされ、ガス供給部15aからノズル1
41及び電極板142のガス供給孔を介して成膜用ガス
が導入される。また、高周波電極14に電源17から高
周波電力が印加され、それによって導入されたガスがプ
ラズマ化され、このプラズマの下でウェハS2表面に所
望の膜が形成される。この間、ヒータ210により発生
した熱はホルダ2b及び温度制御用ガスを介してウェハ
S1に伝導し、ウェハS1は所定の成膜温度に維持され
る。
【0032】以上の操作により成膜速度が制御され、ウ
ェハS2表面に所望の膜が効率よく形成される。図4は
本発明のさらに他の実施例に用いるイオン注入装置を示
している。この装置は図1に示すエッチング装置におい
て、接地された真空容器1に代えて真空容器18を有
し、ガス供給部4に代えて温度制御用ガスのガス供給部
19を備え、イオン源20を備えている。さらにウェハ
S3付近にはイオン電流測定器21、ここでは水晶振動
子を備えたイオン電流測定器が配置されている。
ェハS2表面に所望の膜が効率よく形成される。図4は
本発明のさらに他の実施例に用いるイオン注入装置を示
している。この装置は図1に示すエッチング装置におい
て、接地された真空容器1に代えて真空容器18を有
し、ガス供給部4に代えて温度制御用ガスのガス供給部
19を備え、イオン源20を備えている。さらにウェハ
S3付近にはイオン電流測定器21、ここでは水晶振動
子を備えたイオン電流測定器が配置されている。
【0033】このイオン注入装置によると、図1のエッ
チング装置と同様の動作でウェハS3、ホルダ2c及び
Oリング8に囲まれた部分に温度制御用ガスが封じ込め
られる。さらに排気装置3の運転にて所定真空度とされ
た後、イオン源20からイオン照射され、ウェハS3表
層部に該イオンが注入される。この間、加速されたイオ
ンが有するエネルギは熱エネルギとしてウェハS3に蓄
積されようとするが、温度制御用ガスを介してホルダ2
cに逃がされ、さらにチラー61又は62に逃がされ
る。
チング装置と同様の動作でウェハS3、ホルダ2c及び
Oリング8に囲まれた部分に温度制御用ガスが封じ込め
られる。さらに排気装置3の運転にて所定真空度とされ
た後、イオン源20からイオン照射され、ウェハS3表
層部に該イオンが注入される。この間、加速されたイオ
ンが有するエネルギは熱エネルギとしてウェハS3に蓄
積されようとするが、温度制御用ガスを介してホルダ2
cに逃がされ、さらにチラー61又は62に逃がされ
る。
【0034】以上の操作によりウェハS3の損傷が低減
され、良好なイオン注入が行われる。
され、良好なイオン注入が行われる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明によると、被
処理物とそれを支持するホルダとの間に温度制御用ガス
を介在させることで被処理物の温度制御を可能とする被
処理物の真空処理方法及び装置を提供することができ
る。また、ホルダに対しチラー、加熱ヒータ等で温度制
御するときには、被処理物を一層確実に所定温度に維持
するように制御することができる。
処理物とそれを支持するホルダとの間に温度制御用ガス
を介在させることで被処理物の温度制御を可能とする被
処理物の真空処理方法及び装置を提供することができ
る。また、ホルダに対しチラー、加熱ヒータ等で温度制
御するときには、被処理物を一層確実に所定温度に維持
するように制御することができる。
【0036】また、被処理物とホルダとの間に封じ込め
た温度制御用ガスの圧力が所望の熱伝導度が得られる圧
力であるかどうかを監視するときには、処理不良を早期
に回避することができ、歩留りを向上させることができ
る。前記処理がドライエッチングであるときには、被処
理物に蓄積される熱によるレジストの損傷が防止され、
エッチング条件も安定し、所望のパターンで精度よくエ
ッチングが行われる。また、エッチング用キャリアガス
として熱伝導率の高いガスを用いる場合(例えば、
N2 、He、H2 等)には温度制御用ガスとエッチング
用キャリアガスとでガス源を共用できる。また、特公平
2−27778号公報に開示されているように、温度制
御用ガスをホルダに設けられたオリフィスを介して被処
理物の裏面部分へ送給する方法では、RIE等で電力印
加電極を兼ねるホルダを介して被処理物に電力を印加す
る場合、被処理物裏面部分に裏面プラズマが発生し、電
力のロスや被処理物裏面へのスパッタが生じるが、本発
明では、このような問題は生じない。
た温度制御用ガスの圧力が所望の熱伝導度が得られる圧
力であるかどうかを監視するときには、処理不良を早期
に回避することができ、歩留りを向上させることができ
る。前記処理がドライエッチングであるときには、被処
理物に蓄積される熱によるレジストの損傷が防止され、
エッチング条件も安定し、所望のパターンで精度よくエ
ッチングが行われる。また、エッチング用キャリアガス
として熱伝導率の高いガスを用いる場合(例えば、
N2 、He、H2 等)には温度制御用ガスとエッチング
用キャリアガスとでガス源を共用できる。また、特公平
2−27778号公報に開示されているように、温度制
御用ガスをホルダに設けられたオリフィスを介して被処
理物の裏面部分へ送給する方法では、RIE等で電力印
加電極を兼ねるホルダを介して被処理物に電力を印加す
る場合、被処理物裏面部分に裏面プラズマが発生し、電
力のロスや被処理物裏面へのスパッタが生じるが、本発
明では、このような問題は生じない。
【0037】前記処理がCVD法、真空蒸着法等による
膜形成であるときには、被処理物と印加電力が独立に制
御されることにより、所定の成膜温度の維持により成膜
速度が制御され、効率の良い成膜が行われる。また、成
膜用ガスとして熱伝導率の高いガスを用いる場合には、
温度制御用ガスと成膜用ガスとでガス源を共用できる。
膜形成であるときには、被処理物と印加電力が独立に制
御されることにより、所定の成膜温度の維持により成膜
速度が制御され、効率の良い成膜が行われる。また、成
膜用ガスとして熱伝導率の高いガスを用いる場合には、
温度制御用ガスと成膜用ガスとでガス源を共用できる。
【0038】前記処理がイオン注入であるときには、高
エネルギイオンによる被処理物の加熱損傷が低減され、
良好なイオン注入が行われる。
エネルギイオンによる被処理物の加熱損傷が低減され、
良好なイオン注入が行われる。
【図1】図(A)は本発明の1実施例である反応性イオ
ンエッチング装置の概略構成を示す図であり、図(B)
は図(A)の装置におけるホルダ及びその周辺部分を示
す図である。
ンエッチング装置の概略構成を示す図であり、図(B)
は図(A)の装置におけるホルダ及びその周辺部分を示
す図である。
【図2】本発明の他の実施例である反応性イオンエッチ
ング装置におけるホルダ及びその周辺部分を示す図であ
る。
ング装置におけるホルダ及びその周辺部分を示す図であ
る。
【図3】本発明のさらに他の実施例であるプラズマCV
D装置の概略構成を示す図である。
D装置の概略構成を示す図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例であるイオン注入装
置の概略構成を示す図である。
置の概略構成を示す図である。
【図5】従来の反応性イオンエッチング装置の1例の概
略構成を示す図である。
略構成を示す図である。
1、13、18 真空容器 2a ホルダ兼高周波電極 2b ホルダ兼接地電極 2c ホルダ 210 ヒータ 3 排気装置 31 コンダクタンスバルブ 32 ゲート弁 33 真空ポンプ 4、15a、15b、19 ガス供給部 51、16 マッチングボックス 52、17 高周波電源 6、61、62 チラー 63 チラー切換え器 7 圧力計 8 Oリング 9 エアシリンダ装置 10 押さえリング 100 クランプ装置 11 サーモラベル 12 圧力センサ 14 高周波電極 141 ガスノズル 142 多孔電極板 20 イオン源 21 イオン電流測定器 22 ガス通孔 S1、S2、S3、S4 ウェハ P プラズマ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/265 21/324 M 8617−4M
Claims (12)
- 【請求項1】 被処理物を真空容器内のホルダ上に配置
して所定真空下で被処理物に目的とする処理を施す被処
理物の真空処理方法であって、前記真空容器内に温度制
御用ガスを導入して予め定めた圧力の該ガスを配置する
工程、前記ガス導入配置工程のあとで被処理物を前記ホ
ルダに気密シール用部材を介して固定し、該被処理物と
ホルダとの間に前記導入配置した所定圧の温度制御用ガ
スを封じ込める工程、及び前記ガス封じ込め工程よりあ
とで前記被処理物に目的とする処理を実施する工程を含
むことを特徴とする被処理物の真空処理方法。 - 【請求項2】 前記目的とする処理の実施工程におい
て、前記ホルダの温度を被処理物を所定温度に維持する
方向に制御する請求項1記載の被処理物の真空処理方
法。 - 【請求項3】 前記被処理物と前記ホルダとの間に封じ
込めたガスの圧力を監視することを含む請求項1又は2
記載の被処理物の真空処理方法。 - 【請求項4】 前記目的とする処理が被処理物のドライ
エッチング処理である請求項1、2又は3記載の被処理
物の真空処理方法。 - 【請求項5】 前記目的とする処理が被処理物へのイオ
ン注入処理である請求項1、2又は3記載の被処理物の
真空処理方法。 - 【請求項6】 前記目的とする処理が被処理物への膜形
成処理である請求項1、2又は3記載の被処理物の真空
処理方法。 - 【請求項7】 真空排気装置が付設された真空容器と、 被処理物を配置するための、前記容器内に設置されたホ
ルダと、 前記被処理物を前記ホルダに固定するための手段と、 前記真空容器内に温度制御用ガスを導入して予め定めた
圧力の該ガスを配置する手段と、 前記被処理物に目的とする処理を実施するための処理手
段とを備えたことを特徴とする被処理物の真空処理装
置。 - 【請求項8】 前記ホルダの温度を制御する手段を備え
た請求項7記載の被処理物の真空処理装置。 - 【請求項9】 前記ホルダに配置される被処理物と該ホ
ルダとの間のガス圧を監視する手段を備えた請求項7又
は8記載の被処理物の真空処理装置。 - 【請求項10】 前記処理手段が被処理物をドライエッ
チングする手段である請求項7、8又は9記載の被処理
物の真空処理装置。 - 【請求項11】 前記処理手段が被処理物へイオン注入
する手段である請求項7、8又は9記載の被処理物の真
空処理装置。 - 【請求項12】 前記処理手段が被処理物へ膜形成する
手段である請求項7、8又は9記載の被処理物の真空処
理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18230193A JPH0737864A (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | 被処理物の真空処理方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18230193A JPH0737864A (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | 被処理物の真空処理方法及び装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0737864A true JPH0737864A (ja) | 1995-02-07 |
Family
ID=16115900
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18230193A Withdrawn JPH0737864A (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | 被処理物の真空処理方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0737864A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6067491A (en) * | 1997-09-18 | 2000-05-23 | Unisia Jecs Corporation | Suspension control system and method for cab over type truck |
US6073066A (en) * | 1997-09-18 | 2000-06-06 | Unisia Jecs Corporation | Suspension control system and method for cab over type truck |
JP2009224422A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Nec Electronics Corp | 半導体装置の製造方法及び半導体製造装置 |
-
1993
- 1993-07-23 JP JP18230193A patent/JPH0737864A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6067491A (en) * | 1997-09-18 | 2000-05-23 | Unisia Jecs Corporation | Suspension control system and method for cab over type truck |
US6073066A (en) * | 1997-09-18 | 2000-06-06 | Unisia Jecs Corporation | Suspension control system and method for cab over type truck |
JP2009224422A (ja) * | 2008-03-14 | 2009-10-01 | Nec Electronics Corp | 半導体装置の製造方法及び半導体製造装置 |
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Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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