JP2001139644A - シリコーン変性ビニル系樹脂およびコーティング剤とその製造方法 - Google Patents

シリコーン変性ビニル系樹脂およびコーティング剤とその製造方法

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JP2001139644A
JP2001139644A JP32216099A JP32216099A JP2001139644A JP 2001139644 A JP2001139644 A JP 2001139644A JP 32216099 A JP32216099 A JP 32216099A JP 32216099 A JP32216099 A JP 32216099A JP 2001139644 A JP2001139644 A JP 2001139644A
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Japan
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monomer
carbon atoms
group
vinyl
reaction
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JP32216099A
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English (en)
Inventor
Youichi Kimae
洋一 木前
Takashi Matsuo
孝志 松尾
Kiichi Kawabata
毅一 川畑
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JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐汚染性、はっ水性、非粘着性などの性能を損
なうことのない耐油性、透明性の優れたコーティング膜
が得られることのできるシリコーン変性ビニル系樹脂お
よびそれを含有するコーティング剤を提供する。 【解決手段】ポリオキシアルキレン部分とポリオルガノ
シロキサン部分とを有し、片末端にビニル重合性の基を
もつ数平均分子量が500〜100000のブロック共
重合体からなるモノマー(A)の0.1〜80重量%、
少なくとも一つの水酸基を有するビニル系モノマー
(B)の0.1〜80重量%および前記モノマー
(A)、(B)以外のビニル系モノマー(C)の0〜8
0重量%(合計100重量%)を溶媒中でラジカル共重合
することにより、ポリオルガノシロキシ−ポリオキシア
ルキル基と水酸基含有基とを側鎖にもつビニル共重合体
からなるシリコーン変性ビニル系樹脂およびコーティン
グ剤を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリオルガノシロ
キシ−ポリオキシアルキル基と水酸基含有基とを側鎖に
もつビニル共重合体からなるシリコーン変性ビニル系樹
脂、それを用いたコーティング剤およびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、側鎖にポリオルガノシロキサン基
を有するビニル系重合体からなるシリコーン変性ビニル
系樹脂が知られている。この樹脂は片末端に重合性基を
有するポリオルガノシロキサンをビニル系化合物と共重
合することにより得られる(特開昭61−78806号
公報)。かかるシリコーン変性ビニル系樹脂は側鎖のポ
リオルガノシロキサン基の効果により、耐汚染性、はっ
水性、非粘着性に優れている。たとえばかかるシリコー
ン変性ビニル系樹脂を配合したコーティング剤を所望の
物品に塗布することにより、その物に上記の優れた性能
を付与することができる。
【0003】しかしながら、片末端に重合性基を有する
ポリオルガノシロキサン(以下、重合性ポリオルガノシ
ロキサンと略す)とビニル系化合物を溶液共重合する
と、用いる重合性ポリオルガノシロキサンの分子量が高
くなると重合後の樹脂溶液が白濁するため、透明性が求
められる用途には不適であり、また、白濁状態のまま放
置すると白濁物質が沈降して、不均一な樹脂溶液になる
ために使用上、性能面から望ましくない。また、従来の
シリコーン変性ビニル樹脂は被塗物に対する定着力(Ke
ying strength)が充分でないために、色々な被塗物に
コーティング処理を施した場合、有機溶剤などで塗膜が
はがれてしまうという問題があり、有機溶剤との接触が
考えられる耐油性の用途には使用できなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
の問題点を解決することであり、耐汚染性、はっ水性、
非粘着性などの性能を損なうことのない耐油性、透明性
の優れたコーティング膜が得られることのできるシリコ
ーン変性ビニル系樹脂およびそれを含有するコーティン
グ剤を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するためにビニル系化合物と共重合性を有するマ
クロモノマーである重合性ポリオルガノシロキサンにつ
いて鋭意検討した。その結果、マクロモノマーとして重
合性ポリオルガノシロキサンの分子鎖にポリオキシアル
キレン基を有する化合物を使用することにより、得られ
るシリコーン変性ビニル系樹脂溶液の白濁が極めて低く
なることを見出し、更に、少なくとも一つの水酸基を有
するラジカル重合性モノマーと共重合することによっ
て、有機溶剤などに対する耐油性に優れていることを見
出し、この知見に基づき、本発明を完成した。
【0006】本発明の水酸基含有シリコーン変性ビニル
系樹脂は下記(1)〜(4)項に示される。 (1) ポリオキシアルキレン部分とポリオルガノシロ
キサン部分とを有し、片末端にビニル重合性の基をもつ
数平均分子量が500〜100000のブロック共重合
体からなるモノマー(A)および少なくとも一つの水酸
基を有するビニル系モノマー(B)を含むビニル系混合
モノマーの重合によるビニル系共重合体であることを特
徴とする水酸基含有シリコーン変性ビニル系樹脂。
【0007】(2) 前記モノマー(A)0.1〜80
重量%、前記モノマー(B)0.1〜80重量%および
前記モノマー(A)および(B)以外のビニル系モノマ
ー(C)0〜80重量%(合計100重量%)からなるビ
ニル系混合モノマーを共重合から得られる前記(1)項
に記載の水酸基含有シリコーン変性ビニル系樹脂。
【0008】(3) 前記モノマー(A)が、つぎの一
般式(A1
【化3】 [式中、R1、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ炭素
数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素
数4〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜10の
アリール基であり;R6は炭素数1〜5の直鎖状もしく
は分岐状のアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキ
ル基、炭素数6〜10のアリール基または水素原子であ
り;m、nは0もしくは1以上の整数であり;Xは炭素
数が2〜20の2価のアルキレン基であり;Yは−OC
2CH2−、−OCH(CH3)CH2−、または−OC
2CH(CH3)−であり;pは3以上の整数であり;
Zは炭素数が1〜20のアルキレン基である]で表わさ
れるオキシアルキレン−オルガノシロキサンブロック共
重合体である前記(1)および(2)項のいずれか一項
に記載の水酸基含有シリコーン変性ビニル系樹脂。
【0009】(4) 前記モノマー(A)が次の一般式
(A2
【化4】 [式中、R1、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ炭素
数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素
数4〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜10の
アリール基であり;R6は炭素数1〜5の直鎖状もしく
は分岐状のアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキ
ル基、炭素数6〜10のアリール基または水素原子であ
り;m、nは0もしくは1以上の整数であり;Xは炭素
数が2〜20のアルキレン基であり;Yは−OCH2
2−、−OCH(CH3)CH2−、または−OCH2
H(CH3)−であり;pは3以上の整数でる。]で表
わされるオキシアルキレン−オルガノシロキサンブロッ
ク共重合体である前記(1)および(2)項のいずれか
一項に記載の水酸基含有シリコーン変性ビニル系樹脂。
【0010】本発明のコーティング剤は下記(5)項に
示される (5) 前記(1)、(2)、(3)および(4)項の
いずれか一項に記載の水酸基含有シリコーン変性ビニル
系樹脂を含有することからなるコーティング剤。
【0011】本発明の塗膜は下記(6)項に示される (6) 前記(1)、(2)、(3)および(4)項の
いずれか一項に記載の水酸基含有シリコーン変性ビニル
系樹脂を含有することからなる塗膜。
【0012】本発明のコーティング剤の製造方法は下記
(7)〜(9)項に示される。 (7) ポリオキシアルキレン部分とポリオルガノシロ
キサン部分とを有し、片末端にビニル重合性の基をもつ
数平均分子量が500〜100000のブロック共重合
体からなるモノマー(A)の0.1〜80重量%、少な
くとも一つの水酸基を有するビニル系モノマー(B)の
0.1〜80重量%および前記モノマー(A)、(B)
以外のビニル系モノマー(C)の0〜80重量%(合計
100重量%)を溶媒中でラジカル共重合することを特徴
とするコーティング剤の製造方法。
【0013】(8) モノマー(A)が、前記一般式
(A1)で表わされるオキシアルキレン−オルガノシロ
キサンブロック共重合体である前記(7)項に記載のコ
ーティング剤の製造方法。
【0014】(9) モノマー(A)が、前記一般式
(A2)で表わされるオキシアルキレン−オルガノシロ
キサンブロック共重合体である前記(7)項に記載のコ
ーティング剤の製造方法。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の水酸基含有シリコーン変
性ビニル系樹脂は、ポリオキシアルキレン部分とポリオ
ルガノシロキサン部分とを有し、片末端にビニル重合性
の基をもつ数平均分子量が500〜100000のブロ
ック共重合体からなるモノマー(A)および少なくとも
一つの水酸基を有するビニル系モノマー(B)を含むビ
ニル系混合モノマーの重合によるビニル系共重合体であ
ることが特徴である。
【0016】本発明の水酸基含有シリコーン変性ビニル
系樹脂を構成するビニル系共重合体のブロック共重合体
からなるモノマー(A)として、下記一般式(A1)およ
び(A2)で表わされるオキシアルキレン−オルガノシ
ロキサンブロック共重合体を示すことができる。
【0017】
【化5】
【化6】 [式中、R1、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ炭素
数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素
数4〜10のシクロアルキル基、炭素数6〜10のアリ
ール基であり;R6は炭素数1〜5の直鎖状もしくは分
岐状のアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキル
基、炭素数6〜10のアリール基または水素原子であ
り;m、nは0もしくは1以上の整数であり;Xは炭素
数が2〜20の2価のアルキレン基であり;Yは−OC
2CH2−、−OCH(CH3)CH2−、または−OC
2CH(CH3)−であり;pは3以上の整数であり;
Zは炭素数が1〜20のアルキレン基である]。
【0018】前記一般式(A1)および(A2)における
1、R2、R3、R4、R5、R6、n、m、X、Y、Zお
よびpについて、さらに具体的に説明する。R1、R2
3、R4およびR5で示される炭素数1〜20の直鎖状
もしくは分岐状のアルキル基としては、メチル、エチル、n
−ブロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチ
ル、t−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、へキシル、ヘプチ
ル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなど
が挙げられる。また炭素数4〜10のシクロアルキル基
としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが
挙げられる。炭素数6〜10のアリール基としては、フ
ェニル、トルイル、キシリル、エチルフェニル、ベンジ
ル、フェネチルなどがあげられる。好ましいR1、R3
4およびR5は、メチル、R2はメチルもしくはブチル
である。
【0019】Xで示される炭素数が2〜20の2価のア
ルキレン基としては、エチレン、トリメチレン、テトラメ
チレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレ
ン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデ
カメチレン、ドデカメチレン、テトラデカメチレン、2−
メチルエチレン、2−メチルトリメチレン、2−メチルテ
トラメチレン、2−メチルペンタメチレン、2−メチルヘ
キサメチレン、2−メチルヘプタメチレン、2−メチルオ
クタメチレン、2−メチルノナメチレン、2−メチルデカ
メチレン、2−メチルウンデカメチレンなどがあげられ
る。好ましいXは、トリメチレン、2−メチルエチレン
など炭素数が3のアルキレンである。
【0020】Zで示される炭素数が1〜20のアルキレ
ン基としては、メチレン、エチレン、トリメチレン、テトラ
メチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチ
レン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウン
デカメチレン、ドデカメチレン、テトラデカメチレン、2
−メチルエチレン、2−メチルトリメチレン、2−メチル
テトラメチレン、2−メチルペンタメチレン、2−メチル
ヘキサメチレン、2−メチルヘプタメチレン、2−メチル
オクタメチレン、2−メチルノナメチレン、2−メチルデ
カメチレン、2−メチルウンデカメチレンが挙げられ
る。好ましいZとしては、エチレンなどがあげられる。
【0021】R6で示される炭素数1〜5の直鎖もしく
は分岐鎖のアルキル基としては、メチル、エチル、n−プロ
ピル、i−プロピル、n−プチル、i−ブチル、s−プチル、t−
ブチル、ペンチル、ネオペンチルなどがあげられる。また
は炭素数6〜10のアリール基としてはフェニル、トル
イル、キシリル、エチルフェニルなどがあげられる。好ま
しいR6は、水素原子もしくはメチルである。
【0022】YPは、モノマー(A)におけるポリオキ
シアルキレン部分(セグメント)を表わし、pは、ポリ
オキシアルキレンセグメントの重合度を示し、3以上あ
れば特に限定されるものではないが、3から460が好
ましい。Yは、前述のとおりであるが、好ましいYとし
ては、−OCH2CH2−が示される。
【0023】nおよびmは、それぞれポリジ置換シロキ
サンセグメントおよびポリジメチルシロキサンセグメン
トの重合度を示し、nは1以上、mは0もしくは1以上
であれば特に限定されるものではないが、好ましくはn
+mが4〜1100である。
【0024】前記一般式(A1)または(A2)で示され
るブロック共重合体からなるモノマー(A)の分子量
は、特に限定されるものではないが、重量平均分子量で
500〜100000であることが好ましい。
【0025】本発明の樹脂およびコーティング剤とその
製造方法および塗膜に係る一般式(A1)で示されるブ
ロック共重合体からなるモノマー(A)は、例えば、つ
ぎの方法で製造することができる。下記の反応式(a)
により、片末端に水素官能基をもつポリオルガノシロキ
サン(4)と、両末端の一方に水酸基を他方にビニル基
を有するポリオキシアルキレン(6)とのヒドロシリル
化反応により、末端に水酸基をもち分子鎖にポリオキシ
アルキレン基を有するポリオルガノシロキサン(2)を
得る。その後、下記反応式(b)に示すように、上記反
応で得られたポリオルガノシロキサン(2)にイソシア
ネート化合物を付加反応させることにより式(A1)で
示されるブロック共重合体からなるモノマ−を製造する
ことができる。
【0026】
【化7】反応式(a)
【0027】
【化8】反応式(b) 反応式(a)および(b)におけるR1、R2、R3
4、R5、R6、n、m、X、Yおよびpは前記と同じ
である。X’は炭素数2〜20のアルケニル基を示す。
【0028】上記ヒドロシリル化反応(反応式(a))
において反応溶媒は必ずしも必要ではないが、必要に応
じて反応を阻害するものでなければ適当な溶媒を使用し
てもよい。具体的にはヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族
炭化水素溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ
ラン(THF)、ジオキサンなどのエ−テル系溶媒、塩
化メチレン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素溶
媒、メタノール、エタノール、プロパノールなどのアル
コール溶媒、水などを例示することができる。これらの
溶媒は単独またはいくつかを組み合わせて使用すること
もできる。ヒドロシリル化反応の反応温度は特に限定さ
れないが、通常は反応溶媒の沸点以下である。反応溶媒
を使用しない場合は0〜250℃で反応することができ
るが、経済性などを考慮すると20〜120℃で行なう
ことが好ましい。
【0029】ヒドロシリル化反応においては反応触媒を
使用してもよく、一般的に使用される触媒としては、白
金、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、パラジウム、モリ
ブデン、マンガンを含む化合物を例示することができ
る。更に、これらは溶媒に溶解するいわゆる均一系触媒
という形態や、カーボン、シリカなどに担持させた担持型
触媒の形態、ホスフィンやアミン、酢酸カリウムなどを助
触媒とした触媒形態のいずれのものも使用することがで
きる。
【0030】両末端の一方に水酸基を他方にビニル基を
有するポリオキシアルキレン(6)は、市販のポリエチ
レングリコールモノアリルエーテル、ポリプロピレング
リコールモノアリルエーテルなどを使用することができ
る。例えば、日本油脂(株)製のつぎのようなものが示
される。 ”ユニオックスPKA−5001”(X’がアリル基
で、Yが−OCH2CH2−である平均分子量200のポ
リエチレングリコールモノアリルエーテル);”ユニオ
ックスPKA−5002”(X’がアリル基で、Yが−
OCH2CH2−である平均分子量400のポリエチレン
グリコールモノアリルエーテル);”ユニオックスPK
A−5003”(X’がアリル基で、Yが−OCH2
2−である平均分子量450のポリエチレングリコー
ルモノアリルエーテル);”ユニオックスPKA−50
04”(X’がアリル基で、Yが−OCH2CH2−であ
る平均分子量750のポリエチレングリコールモノアリ
ルエーテル);”ユニオックスPKA−5005”
(X’がアリル基で、Yが−OCH2CH2−である平均
分子量1500のポリエチレングリコールモノアリルエ
ーテル);”ユニセーフPKA−5014”{X’がア
リル基で、Yが−OCH(CH3)CH2−、または−O
CH2CH(CH3)−である平均分子量1500のポリ
プロピレングリコールモノアリルエーテル}。
【0031】末端に水酸基をもち分子鎖にポリオキシア
ルキレン基を有するポリオルガノシロキサン(2)にイ
ソシアネート化合物(3)を付加させる反応{反応式
(b)}においては、反応触媒として公知慣用の触媒を使
用するが、代表的な触媒としては、無機酸、リン酸もしく
はほう酸のエステル、p−トルエンスルホン酸のような
酸触媒、トリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−
エチルモルホリン、N,N−ジメチルベンジルアミン、N,
N’−ジメチルピペラジン、N,N,N',N’−テトラメ
チルエチレンジアミン、N,N,N',N’−テトラメチル
ヘキサメチレンジアミン、N,N,N',N",N"−ペンタメ
チルジエチレントリアミン、へキサメチレンテトラミン
などのアミン触媒、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸鉛、
ナフテン酸亜鉛、塩化第一錫、塩化第二錫、トリ−n−ブ
チルチンアセテート、トリメチルチンハイドロオキサイ
ド、テトラオクチルチタネート、ジプチル錫ラウレート、
オクチル酸錫、オクチル酸コバルト、三塩化アンチモンな
どのような金属錯体などが示される。これらは単独で使
用してもよく、また2種類以上を併用してもよい。溶媒
を添加することにより反応液の粘度を下げ、反応が充分
に完結することこともできる。その反応溶媒としては、
反応を阻害するものでなければ制限はなく、ヘキサン、
ヘプタンなどの炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キ
シレンなどの芳香族系炭化水素溶媒、ジエチルエーテル、
テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエ−テル系溶媒、
塩化メチレン、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素系
溶媒、酢酸エチルなどのエステル系溶媒などを例示する
ことができる。これらの溶媒は単独で使用しても、その
複数を組み合わせて使用してもよい。これらの溶媒はイ
ソシアネート化合物と反応する成分(水、アルコール類、
アミン類など)の含有量が極力少ないことが好ましい。
この付加反応の際の反応温度は特に限定されないが、該
反応に溶媒を用いる場合には、該溶媒の沸点以下である
ことが好ましい。溶媒を使用しない場合には、0〜25
0℃で反応させることが好ましい。経済性などを考慮す
ると20〜120℃で行なうことが好ましい。
【0032】イソシアネート化合物は市販品として入手
することができる。例えば、式(3)のZがエチレン、R
6がメチルである2−メタクリロキシオキシエチルイソ
シアネート{昭和電工(株)製の”カレンズ(商標)MO
I”}などが示される。
【0033】本発明の樹脂などに係る一般式(A2)で
示されるブロック共重合体からなるモノマー(A)は、
つぎの三つの方法で製造することができる。第一の方法
は、前記反応式(a)により、末端に水酸基をもち分子
鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリオルガノシロ
キサン(2)を得、その後、下記の反応式(c)に示す
ように、このポリオルガノシロキサン(2)と不飽和カ
ルボン酸(3’)とを脱水縮合反応させることによって
一般式(A2)で示されるモノマーを製造することがで
きる。
【0034】
【化9】反応式(c) (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、m、n、X、
Yおよびpは前記と同じである。)
【0035】この脱水縮合反応{反応式(c)}の一つ
の方法は、酸触媒を用いる方法である。公知の酸触媒を
使用するが、具体的には塩酸、硫酸などの鉱酸、p−ト
ルエンスルホン酸などの有機酸、フッ化ホウ素エーテラ
ートなどのルイス酸などを挙げることができる。この方
法における脱水縮合反応は平衡反応なので、生成系に反
応が進むような処置を講じることが好ましい。具体的に
は、カルボン酸を過剰に用いる、水との共沸混合物
を形成する溶媒を反応系に添加して、共沸により反応生
成水を除去する、無水硫酸マグネシウムあるいはモレ
キュラーシーブなどを反応系中に添加する生成水を吸着
させる、などの処置が挙げられる。好ましい方法は、
の処置である。脱水縮合反応における溶媒は、反応を阻
害するものでなければどのような溶媒であってもよい。
具体的には、へキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、クメン、ジイソプロピルエー
テル、ジブチルエーテル、塩化メチレン、四塩化炭素な
どを挙げることができる。これらの溶媒には、アルコー
ル類、一級・二級アミン類、カルボン酸類を含まないこ
とが望ましい。これらの溶媒は単独で使用しても、その
複数を組み合わせて使用してもよい。脱水縮合反応の反
応温度は特に限定されるものではない。前述のの処置
を行う場合は、当然水と該溶媒との共沸点であることが
好ましい。
【0036】脱水縮合反応には、その他に脱水剤を用い
る方法がある。この方法は、不可逆的に反応が進むので
操作は容易となる。この脱水剤として公知のものを使用
することができるが、具体的には、トリフルオロ酢酸無
水物、N,N’−ジイソプロピルカルボジイミド、N,
N’−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1
−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カル
ボジイミド(EDC)、1−エチル−3−(3−ジメチ
ルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩、クロロス
ルホニルイソシアナート、カルボニルジイミダゾール、
およびトリフェニルホスフィンと四塩化炭素あるいはブ
ロモトリクロロエタンの混合物などを挙げることができ
る。これらの脱水剤のうち、操作の容易性、経済性など
を考慮するとカルボジイミド系の脱水剤が好ましく、こ
のカルボジイミド系の脱水剤の中でもN,N’−ジシク
ロヘキシルカルボジイミド(DCC)が最も好ましい。
この脱水剤を用いる方法においては、溶媒は必ずしも必
要ではないが、必要に応じて反応を阻害しない適当な溶
媒を使用してもよい。このような溶媒としては、へキサ
ンやヘプタンなどの炭化水素系溶媒、ベンゼンやトルエ
ン、キシレンなどの芳香族系炭化水素溶媒、ジエチルエ
ーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキサンな
どのエ−テル系溶媒、塩化メチレン、四塩化炭素などの
ハロゲン化炭化水素系溶媒などを例示することができ
る。しかし水、アルコール類、一級・二級アミン類、カ
ルボン酸類などの成分の含有量が極力少ない溶媒である
ことが好ましい。これらの溶媒は単独またはその複数を
組み合わせて使用してもよい。その量は特定されるもの
ではない。
【0037】脱水剤を用いる方法における反応温度は特
に限定されないが、溶媒を用いる場合には該溶媒の沸点
以下であることが好ましく、溶媒を使用しない場合には
−10〜250℃で反応させることが好ましい。経済性
などを考慮すると0〜50℃で行なうことが好ましい。
さらに、脱水剤を用いる方法において、副生成物の生成
を抑えるためには、反応系中に三級アミンを存在させる
ことが好ましい。この三級アミンとしては、例えばトリ
メチルアミン、トリエチルアミン、トリn−プロピルア
ミン、トリイソプロピルアミン、トリブチルアミン、ト
リペンチルアミン、トリヘキシルアミン、4−ジメチル
アミノピリジン(DMAP)、1,8−ジアザビシクロ
(5.4.0)ウンデセン(DBU)などを挙げること
ができるが、このうちDMAPまたはDBUが特に好ま
しい。その使用量は、実施者が任意に決定するべきもの
であり特に限定されるものではない。脱水剤としてDC
Cを用いた場合には、脱水縮合反応によって溶媒に不溶
なジシクロヘキシル尿素を生成するが、これは濾過によ
って除くことができる。また、脱水剤としてEDCおよ
びその塩酸塩を用いた場合、脱水縮合反応によって生成
した3−ジメチルアミノプロピルエチル尿素およびその
塩酸塩は水洗によって除くことができる。
【0038】一般式(A2)で示されるブロック共重合
体からなるモノマー(A)の第二の製造方法としてつぎ
の方法がある。前記反応式(a)により、末端に水酸基
をもち分子鎖にポリオキシアルキレン基を有するポリオ
ルガノシロキサン(2)を得る。その後、下記の反応式
(d)に示すように、このポリオルガノシロキサン
(2)と不飽和カルボン酸(3’’)との脱アルコール
交換反応によって一般式(A2)で示されるモノマー
(A)を製造することができる。
【化10】反応式(d) (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、m、n、X、
Yおよびpは前記と同じであり、R7は炭素数1〜10
のアルキル基である。)
【0039】このアルコール交換反応(反応式(d))
は、一般にアルコール交換反応に使用される触媒の存在
下で反応させる。好ましい触媒として、無機酸、p−ト
ルエンスルホン酸などの酸触媒、アミンなどの塩基触
媒、チタンテトライソプロポキシド触媒などを挙げるこ
とができる。反応温度は特に限定されるものではない。
このアルコール交換反応は平衡反応なので、生成系に反
応が進むような処置を講じることが好ましい。具体的に
は、カルボン酸を過剰に用いる、生成アルコールを加熱
などにより反応系から除くなどの処置をとることが挙げ
られるが、 アルコールと共沸する溶媒を反応系に添加
し、共沸により生成アルコールを除く方法が最も好まし
い。このような共沸溶媒としては、反応を阻害するもの
でなければ、いかなる溶媒であってもよい。具体的に
は、へキサンやヘプタンなどの炭化水素系溶媒、ベンゼ
ン、トルエン、キシレンなどの芳香族系炭化水素溶媒、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、ジ
オキサンなどのエ−テル系溶媒、塩化メチレン、四塩化
炭素などのハロゲン化炭化水素系溶媒などを挙げること
ができる。溶媒は、水、アルコール類、アミン類などの
成分の含有量が極力少ないものであることが好ましい。
これらの溶媒は単独またはその複数を組み合わせで使用
してもよい。その溶媒の量は、特に限定されるものでは
ない。
【0040】具体的に反応式(d)において、R7がメ
チルの場合には、メタノールが生成するため、これと共
沸する溶媒として、へキサン、ヘプタン、オクタン、ベ
ンゼン、トルエン、キシレン、エチルプロピルエーテ
ル、ジプロピルエーテル、テトラヒドロフラン(TH
F)などを例示することができる。また、R7がエチル
の場合には、エタノールが生成するため、これと共沸す
る溶媒として、へキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼ
ン、トルエン、エチルプロピルエーテル、ジプロピルエ
ーテル、ジイソプロピルエーテルなどを例示することが
できる。該アルコール交換反応において使用する溶媒
は、水、アルコール類、アミン類などの成分の含有量が
極力少ないものであることが好ましい。
【0041】一般式(A2)で示されるブロック共重合
体からなるモノマー(A)の第三の製造方法としてつぎ
の方法がある。反応式(e)に示すように、片末端にSi
H基を有するポリオルガノシロキサン(4)を片末端に
不飽和基を持ち中央部にポリオキシアルキレン基を持つ
不飽和カルボン酸エステル(7)とヒドロシリル化反応
させることによって製造することができる。
【化11】反応式(e) (式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、m、n、X、
Yおよびpは前記と同じであり、X’は炭素数2〜20
のアルケニル基である。) このヒドロシリル化反応(反応式(e))は、その触媒
の種類、形態、溶媒、反応条件など前記反応式(a)と
同様の範囲で行うことができる。
【0042】本発明に係る少なくとも一つの水酸基を有
するビニル系モノマー(B)は、ビニル、アクリロイ
ル、メタクリロイル、スチリルなどの重合性基と水酸基
をひとつの分子の中に持った化合物である。その具体例
としては、アリルアルコール、3−ブテン−1−オール
などのアリルアルコール類;メタクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシブチル、メタク
リル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸グリセロ
ールなどの水酸基含有のメタクリル酸エステル類;アク
リル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキ
シブチル、アクリル酸ポリプロピレングリコール、アク
リル酸2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピルな
どの水酸基含有のアクリル酸エステル類;ヒドロキシエ
チルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテ
ルなどのビニルエーテル類などが挙げられる。
【0043】本発明に係るモノマーとして、前記モノマ
ー(A)、(B)以外につぎのようなビニル系モノマー
(C)を用いることができる。具体的には、アクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、ア
クリル酸2−エチルヘキシルのようなアクリル酸エステ
ル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸n−ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メ
タクリル酸グリシジル、メタクリル酸ジメチルアミノエ
チル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリ
ル、メタクリル酸イソボルニルのようなメタクリル酸エ
ステル類;スチレン、α−メチルスチレン、クロロメチ
ルスチレンのようなスチレン類;メチルビニルエーテ
ル、n−ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニル
エーテルのようなビニルエーテル類;酢酸ビニル、安息
香酸ビニルのようなビニルエステル類;フッ化ビニル、
フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、クロロトリ
フルオロエチレン、フルオロアルキルトリフルオロエチ
レンのようなフルオロオレフィン類;エチレン、プロピ
レンのようなオレフィン類;塩化ビニルのようなハロゲ
ン化ビニル類;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、イタコン酸のような不飽和カルボン酸類;ビニルト
リメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル
トリス(2−メトキシエトキシ)シラン、メチルビニル
ジメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメト
キシシラン、γ−アクリロキシプロピルメチルジメトキ
シシラン、γ−アクリロキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルジメチルメトキシシラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−
メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、ビニ
ルトリアセトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピル
トリアセトキシシラン、スチリルエチルトリメトキシシ
ランのようなビニル基含有シラン化合物などが挙げられ
る。
【0044】本発明の水酸基含有シリコーン変性ビニル
系樹脂およびコーティング剤の製造方法における重合方
法としては、溶液重合法が好ましい。すなわち、撹拌装
置、還流冷却器、温度計を備えた反応容器に、反応溶媒
を仕込み、50〜150℃の任意の温度に加熱したとこ
ろに、上記単量体各種を混合したものと重合開始剤をそ
れぞれの滴下槽から撹拌状態にある反応溶媒中に徐々に
滴下し反応させる。滴下時間は2〜6時間程度が実用上
好ましい。滴下終了後、未反応の単量体を重合させるた
めに、滴下時と同温度もしくはそれ以上の温度で数時間
加熱を続けてもよく、さらに重合開始剤を追加補充して
もよい。本発明のコーティング剤は、前記共重合で得ら
れる樹脂溶液をそのまま使用できる。未反応の単量体が
ある樹脂溶液でもコーティング剤として使用可能であ
る。また、必要があればコーティング剤の粘度調節のた
めに新たに溶媒を加えてもよい。
【0045】共重合時のモノマーの好ましいの使用割合
は、全単量体中ブロック共重合体からなるモノマー
(A)が0.1〜80重量%より好ましくは2〜50重
量%、水酸基含有ビニル系モノマー(B)は、0.1〜
80重量%より好ましくは2〜50重量%、(A)、
(B)以外のモノマー(C)が0〜80重量%より好ま
しくは0〜50重量%である。モノマー(A)の使用量
が0.1重量%未満では、コーティング処理後のコーテ
ィング膜の耐汚染性、はっ水性、非粘着性が劣る傾向に
あり、80重量%を越える場合は、共重合が起こりにく
くなる。また、モノマー(A)としてポリオキシアルキ
レン部またはポリオルガノシロキサン部の分子量が異な
るブロック共重合体を2種以上併用して使用しても良
く、また、一般式(A1)で示される反応性ブロックポ
リマーと一般式(A2)で示されるブロック共重合体と
を併用しても良い。
【0046】共重合に用いる重合開始剤としては、ベン
ゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシオクトエ
ート、t−ブチルパーオキシベンゾエートのような有機
過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アソビスジメ
チルバレロニトリルのようなアゾ化合物などラジカル重
合開始剤が好適に使用できる。重合に使用する反応溶媒
としては、メタノール、エタノール、1−プロパノー
ル、イソプロパノール、1−ブタノール、イソブタノー
ル、2−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、
1−ペンタノール、3−ペンタノール、4−メチル−2
−ペンタノール、1−ヘキサノール、シクロヘキサノー
ル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロ
ソルブ、エチルカルビトール、3−メトキシブタノー
ル、3−メチル−3−メトキシブタノール、プロピレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノエチルエーテルのようなアルコール類、トルエン、
キシレン、n−ヘキサン、シクロヘキサンのような炭化
水素類、酢酸エチル、酢酸ブチルのような酢酸エステル
類、セロソルブアセテート、プロピレングリコールメチ
ルエーテルアセテートのようなエーテル類、アセトン、
メチルエチルケトン、アセト酢酸エチル、アセチルアセ
トン、メチルイソブチルケトン、ジアセトンアルコール
のようなケトン類が挙げられ、これらを1種または2種
以上組み合わせて使用することができる。
【0047】本発明のコーティング剤は、本発明に係わ
る水酸基含有シリコーン変性ビニル系樹脂を含有するこ
とが特徴である。
【0048】本発明の塗膜は、本発明のコーティング剤
をロールコーター法、ブレードコーター法、グラビアコ
ーター法、ビートコーター法、カーテンフローコーター
法、浸漬塗布法、スプレー塗布法などで基材の片面また
は両面に塗布することにより得られる。塗布後、常温〜
300℃の任意の温度で硬化させることができるが、溶
剤の揮散促進、架橋反応の促進のためには60〜250
℃の温度で5秒〜60分間加熱乾燥することが好まし
い。硬化温度が高い程、硬化時間は短くでき、硬化触媒
を併用することでさらに硬化時間を短縮できる。また、
架橋反応を促進させるためには塗布乾燥後のコーティン
グ物を30〜120℃の温度で1〜7日間養生処理する
こともできる。
【0049】塗膜の厚みとしては、0.5〜50μmが
好ましい。たとえば、コーティング剤を金属基材に塗布
した場合に、0.5μm未満では塗板に干渉縞が発生す
ることが多く、外観上好ましくない。逆に50μmを越
える場合は、塗布された基材を加工する際に、塗膜に割
れおよび剥がれが発生し易くなり好ましくない。
【0050】塗膜を形成する材料、すなわちコーティン
グ剤を塗布する材料として、金属、無機材料、プラスチ
ックおよび複合材料が挙げられる。金属としては、ステ
ンレス、アルミニウム、ブリキ、トタン、軟鋼板、銅、
真鍮、各種メッキ鋼板、チタンなどが挙げられる。化成
処理、アルマイト処理などの表面処理を施した金属基材
でも好適に使用できる。無機材料としては、ガラス、モ
ルタル、スレート、コンクリート、瓦などが挙げられ
る。プラスチックとしては、表面処理を施したポリプロ
ピレン、ポリエチレン、アクリル樹脂、ポリカーボネー
ト、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイ
ロン、ポリエステル、ゴム、エラストマーなどの成形品
およびこれらをフィルム状に加工した製品などが挙げら
れる。複合材料としては、繊維強化熱硬化性プラスチッ
ク(FRP)、繊維強化熱可塑性プラスチック(FRT
P)、積層板、金属と有機物を圧着したサンドイッチ
材、金属蒸着膜したプラスチックなどが挙げられる。
【0051】本発明のコーティング剤および塗膜は、耐
汚染性、はっ水性、非粘着性、滑り性などに優れてお
り、たとえば、油汚れ、空気中の埃や塵、排ガス、雨水
に混入した汚れ、インキやトナーの付着汚れ、落書き、
貼り紙などの各種汚染物質の防止;着雪、着氷、水中生
物の付着防止に効果がある。具体的な用途としては、台
所用レンジ周辺、収納扉、換気扇、照明カバーなどの油
汚れ防止;コンクリート、タイルなどの外壁の汚れ防
止;道路トンネルや高速道路防音壁などの排ガスによる
汚れ防止;印刷機ロール、電子写真ロール、感光ドラム
などのインキやトナーの付着による汚れ防止;外壁、公
衆電話ボックス、電柱、公衆トイレなどの落書き、貼り
紙などの付着防止;屋根、電線などの着雪、着氷防止;
一般船舶の船底に付着するフジツボなどの付着防止;な
どが挙げられる。
【0052】
【実施例】以下に実施例を挙げて詳細に説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施
例に用いるモノマー(A)は次の例1〜10ようにして
調製した。
【0053】前記反応式(b)により式(A1)で示さ
れるモノマー(例1〜6){R1〜R 5がそれぞれメチ
ル、X=(CH23 、Y=OCH2CH2、Z=(C
22 、R6=CH3に該当する}を調製した。 例1 300ミリリットルの三ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷
却管、温度計を取り付け、末端に水酸基をもち分子鎖に
ポリオキシアルキレン基を有するポリオルガノシロキサ
ン(前記式(2))として、分子量1000のポリジメ
チルシロキサン部分と分子量200のポリオキシエチレ
ン部分を持つブロック共重合体{式(2)において、p
=4、m+n=13}の100 g、2-メタクリロキシ
オキシエチルイソシアネート{式(3)において、Z=
(CH22 、R6=CH3}の13.6 g、重合禁止剤
として2,6-ジ-tert-ブチル4-メチルフェノール(B
HT)の 0.5 gを入れ、反応触媒としてジブチルチ
ンジラウレート5.0 wt%のトルエン溶液を475 ul
投入した。釜温を70 ℃に昇温し6.5時間反応し
た。反応液を冷却後、揮発分を減圧留去し、式(A1
に該当するブロック共重合体からなるモノマー(A)の
111 gを得た。 例2 300ミリリットルの三ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷
却管、温度計を取り付け、分子量5000のポリジメチ
ルシロキサン部分と分子量200のポリオキシエチレン
部分を持つブロック共重合体{式(2)において、p=
4、m+n=67}の100 g、2-メタクリロキシオ
キシエチルイソシアネート の3.8 g、BHT の0.
5 gを入れ、ジブチルチンジラウレート5.0 wt%のト
ルエン溶液を155ul投入した。釜温を70℃に昇温し
24時間反応した。反応液を冷却後、式(A1)に該当
するブロック共重合体からなるモノマー(A)の104
gを得た。
【0054】例3 300ミリリットルの三ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷
却管、温度計を取り付け、分子量10000のポリジメ
チルシロキサン部分と分子量400のポリオキシエチレ
ン部分を持つブロック共重合体{式(2)において、p
=8、m+n=135}の138g、2-メタクリロキシ
オキシエチルイソシアネートの1.8 g、BHT の
0.7gを入れ、ジブチルチンジラウレート5.9 wt%
のトルエン溶液を60 ul投入した。釜温を70℃に昇
温し22時間反応した。反応液を冷却後、式(A1)に
該当するブロック共重合体からなるモノマー(A)の1
40 gを得た。 例4 300ミリリットルの三ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷
却管、温度計を取り付け、分子量5000のポリジメチ
ルシロキサン部分と分子量750のポリオキシエチレン
部分を持つブロック共重合体{式(2)において、p=
16、m+n=67}の100 g、2-メタクリロキシ
オキシエチルイソシアネートの 2.1 g、BHTの
0.5 gを入れ、ジブチルチンジラウレート5.9 wt%
のトルエン溶液を72 ul投入した。釜温を70℃に昇
温し22時間反応した。反応液を冷却後、揮発分を減圧
留去し、式(A1)に該当するブロック共重合体からな
るモノマー(A)の102 gを得た。
【0055】例5 300ミリリットルの三ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷
却管、温度計を取り付け、分子量10000のポリジメ
チルシロキサンと分子量750のポリオキシエチレン部
分を持つブロック共重合体{式(2)において、p=1
6、m+n=135}の100 g、2-メタクリロキシ
オキシエチルイソシアネート の1.6 g、BHTの
0.5 g、トルエン の102 gを入れ、ジブチルチン
ジラウレート5.9 wt%のトルエン溶液を52 ul投入
した。釜温を70 ℃に昇温し18時間反応した。反応
液を冷却後、溶媒と揮発分を減圧留去し、式(A1)に
該当するブロック共重合体からなるモノマー(A)の7
8 gを得た。 例6 300ミリリットルの三ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷
却管、温度計を取り付け、分子量5000のポリジメチ
ルシロキサン部分と分子量400のポリオキシエチレン
部分を持つブロック共重合体{式(2)において、p=
8、m+n=67}の100 g、2-メタクリロキシオ
キシエチルイソシアネートの2.5 g、BHTの0.5
gを入れ、ジブチルチンジラウレート5.9 wt%のトル
エン溶液を87 ul投入した。釜温を70 ℃に昇温し終
夜反応した。反応液を冷却後、溶媒と揮発分を減圧留去
し、式(A1)に該当するブロック共重合体からなるモ
ノマー(A)の102 gを得た。
【0056】前記反応式(C)により式(A2)で示さ
れるモノマー(例7〜10){R1〜R5がそれぞれメチ
ル、X=(CH23 、Y=OCH2CH2、Z=(C
22、R6=CH3に該当する}を調製した。 例7 300ミリリットルの三ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷
却管、温度計を取り付け、分子量5000のポリジメチ
ルシロキサン部分と分子量200のポリオキシエチレン
部分を持つブロック共重合体{前記参照}の120g、
脱水剤としてジシクロヘキシルカルボジイミドの15.
5g、触媒として4−ジメチルアミノピリジンの0.6
9g、BHTの0.24gおよび溶媒としてトルエン7
5gを入れた。この内容物を攪拌しながらメタクリル酸
{式(3’)のR6=CH3}8.1gを該フラスコ中に
滴下し、そのまま室温にて3時間攪拌した。3時間経過
後、攪拌を停止し、メタノール10gをフラスコに投入
した。該フラスコの内容物を再び攪拌した。減圧濾過に
より、該固液混合物中の固形物を除去した後、メタノー
ルで副生物および未反応の原料を抽出する操作を2回繰
り返した。次いで、抽出残さのトルエン層からエバポレ
ーターを用いて溶媒と揮発分を減圧溜去して濾過するこ
とにより、式(A2)に該当するブロック共重合体から
なるモノマー(A)の98gを得た。 例8 300ミリリットルの三ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷
却管、温度計を取り付け、分子量10000のポリジメ
チルシロキサン部分と分子量200{式(2)におい
て、p=4、m+n=135}のポリオキシエチレン部
分を持つブロック共重合体の120g、ジシクロヘキシ
ルカルボジイミドの9.0g、4−ジメチルアミノピリ
ジンの0.40g、BHTの0.24g、およびトルエ
ンの75gを入れた。該フラスコ内容物を攪拌しなが
ら、メタクリル酸4.7gを該フラスコ中に滴下し、そ
のまま室温にて3時間攪拌した。3時間経過後、攪拌を
停止し、メタノール10gをフラスコに投入した。該フ
ラスコの内容物を再び攪拌した。減圧濾過により、該固
液混合物中の固形物を除去した後、メタノールで副生物
および未反応の原料を抽出する操作を2回繰り返した。
次いで、抽出残さのトルエン層からエバポレーターを用
いて溶媒と揮発分を減圧溜去して濾過することにより、
式(A2)に該当するブロック共重合体からなるモノマ
ー(A)の107gを得た。
【0057】例9 300ミリリットルの三ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷
却管、温度計を取り付け、分子量5000のポリジメチ
ルシロキサン部分と分子量400のポリオキシエチレン
部分を持つブロック共重合体{前記参照}の120g、
ジシクロヘキシルカルボジイミドの14.7g、4−ジ
メチルアミノピリジンの0.65g、BHTの0.24
g、およびトルエンの75gを入れた。該フラスコ内容
物を攪拌しながら、メタクリル酸の7.6gを該フラス
コ中に滴下し、そのまま室温にて3時間攪拌した。3時
間経過後、攪拌を停止し、メタノール10gをフラスコ
に投入した。該フラスコの内容物を再び攪拌した。減圧
濾過により、該固液混合物中の固形物を該固液混合物か
ら除去した後、メタノールで副生物および未反応の原料
を抽出する操作を2回繰り返した。次いで、抽出残さの
トルエン層からエバポレーターを用いて溶媒と揮発分を
減圧溜去して濾過することにより、式(A2)に該当す
るブロック共重合体からなるモノマー(A)の105g
を得た。 例10 300ミリリットルの三ツ口フラスコに磁器攪拌子、冷
却管、温度計を取り付け、分子量10000のポリジメ
チルシロキサン部分と分子量400のポリオキシエチレ
ン部分を持つブロック共重合体{前記参照}の120
g、ジシクロヘキシルカルボジイミドの7.4g、4−
ジメチルアミノピリジンの0.33g、BHTの0.2
4g、およびトルエンの75gを入れた。該フラスコ内
容物を攪拌しながら、メタクリル酸の3.8gを該フラ
スコ中に滴下し、そのまま室温にて3時間攪拌した。3
時間経過後、攪拌を停止し、メタノール10gをフラス
コに投入した。該フラスコの内容物を再び攪拌した。減
圧濾過により、該固液混合物中の固形物を該固液混合物
から除去した後、メタノールで副生物および未反応の原
料を抽出する操作を2回繰り返した。次いで、抽出残さ
のトルエン層からエバポレーターを用いて溶媒と揮発分
を減圧溜去して濾過することにより、式(A2)に該当
するブロック共重合体からなるモノマー(A)の111
gを得た。
【0058】塗膜の評価方法 実施例、比較例で得られたコーティング剤はバーコータ
ーNo.16で基材(ガラス板およびアルミ板)に塗布
し、室温で1日乾燥し塗膜を作成した。透明性はガラス
板の塗膜、それ他の物性はアルミ板の塗膜により評価し
た。 (透明性) 塗膜の外観をつぎの基準で評価した。 ○・・・・・・透明のもの △・・・・・・透明だが不均一のもの ×・・・・・・白濁しているもの (接触角)接触角計CA−DT型{協和界面化学(株)
製}によりつぎの4っつの接触角を測定した。単位は
゜である。 接触角(1)塗膜に対する純水の接触角を測定した。数
値が大きいほど撥水性であることを示す。 接触角(2)塗膜に対するとn−デカンの接触角を測定
した。数値が小さいほど親油性であることを示す。 接触角(3)n−ヘキサンに塗膜を一日浸漬した後、塗
膜に対する純水の接触角を測定した。数値が接触角
(1)とほぼ同じことは、撥水性が維持されることを示
す。 接触角(4)n−ヘキサンに塗膜を一日浸漬した後、塗
膜に対するn−デカンの接触角を測定した。数値が接触
角(2)とほぼ同じことは、親油性が維持されることを
示す。 (耐油性)塗膜をn−ヘキサンに一日浸漬した後の状態
を観察し、次の基準で評価した。 ○・・・・・・塗膜がはがれていないもの ×・・・・・・塗膜がはがれたもの (非粘着性)塗膜に貼り付けた市販のセロテープの剥が
し易さを次の基準で評価した。 ○・・・・・・容易にはがれるもの ×・・・・・・容易にはがれないもの
【0059】実施例1 撹拌機を備えた100ミリリットルの三ツ口フラスコ
に、ラジカル重合開始剤としてアゾビスイソブチロニト
リル(AIBN )の0.07gと溶媒としてイソプロ
パノール(IPA)の10.00gを加えて攪拌した。
この溶液にモノマーAとして例1で調製した式(A1
で示されるモノマーの1.50g、モノマー(B)とし
てメタクリル酸2−ヒドロキシエチル(HEMA)の
3.00gとを加え、窒素ガスで1分間バブリングし
た。冷却管を取り付け、65℃のオイルバスで加熱しな
がら、15時間攪拌した。透明な水酸基含有シリコーン
変性ビニル系樹脂溶液が得られた。この溶液をコーティ
ング剤として使用し、ガラス板、アルミ板などに塗膜を
形成した。塗膜の物性を表1に示す。
【0060】実施例2〜5、10 モノマー(A1)の種類を変える以外は実施例と同様に
行った。結果を表1および4に示す。 比較例1、2 一般式(A1)で示されるモノマー(A)の代りにつぎ
の式(D)
【化12】 で示される片末端にビニル重合性基をもち、オキシアル
キレン基Ypを有しないシリコーン{数平均分子量50
00(比較例1)、10000(比較例2)}を用いる
以外は実施例1〜5、10と同様に行った。結果を表
1、2に示す。 比較例3〜7、11 モノマー(B)のHEMAをモノマー(C)の(MM
A)に、溶媒のIPAをトルエンに代える以外は実施例
1〜5と同様に行った。
【0061】実施例6〜9 モノマー(A)として、一般式(A2)に該当するモノ
マー(例7〜10)を用いる以外は実施例1〜4と同様
に行った。結果を表3および4に示す。 比較例8〜10 モノマー(A2)を前記式(D)で示されるシリコーン
{数平均分子量1000(比較例8)、5000(比較
例9)、10000(比較例10)}に、モノマー
(B)のHEMAをモノマーCのMMAに、溶媒のIP
Aをトルエンに代えて、実施例6〜9と同様に行った。
結果を表3に示す。
【0062】実施例11〜13 モノマー(A)として、一般式(A1)に該当するモノ
マー(例6)、モノマー(B)としてHEMA,モノマ
ー(C)としてMMAを表4に示す量使用し、他は実施
例1と同様に行った。結果を表4に示す。
【0063】
【表1】 *2 分子量5000 実施例1〜5、10と比較例1、2の結果を比較する
と、従来の片末端にビニル重合性基をもちオキシエチレ
ン基を有しないシリコーンモノマ−を用いた変性樹脂か
らなる塗膜は透明性がないことが分かる。
【0064】
【表2】 *3 分子量10000 実施例1〜5と比較例3〜7、11を比較すると、モノ
マー(B)が耐油性に効果あることが示される。
【0065】
【表3】 *1 分子量1000、*2と*3の分子量は前記 実施例6〜9と比較例8〜10を比較すると、モノマー
(A2)とモノマー(B)との組み合わせが透明性、耐
油性に効果があることがわかる。
【0066】
【表4】 実施例10〜13はモノマー(A)および(B)に、
(A)、(B)以外のモノマー(C)を含む共重合でも
本発明の効果が得られることを示す。
【0067】
【発明の効果】本発明は、耐汚染性、はっ水性、非粘着
性などの性能を損なうことのない耐油性、透明性の優れ
た塗膜が得られるシリコーン変性ビニル系樹脂のコーテ
ィング剤が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J027 AC02 AC06 AF04 AF05 BA03 BA04 BA05 BA07 BA08 BA09 BA13 BA20 BA21 CB03 CC01 CD08 4J038 CE011 CE051 CG141 CH081 CH121 CH141 DL121 DL151 GA03 GA15 MA14 NA04 NA05 NA07 NA19 PB05 PB06 PC01 PC02 PC08

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオキシアルキレン部分とポリオルガ
    ノシロキサン部分とを有し、片末端にビニル重合性の基
    をもつ数平均分子量が500〜100000のブロック
    共重合体からなるモノマー(A)および少なくとも一つ
    の水酸基を有するビニル系モノマー(B)を含むビニル
    系混合モノマーの重合によるビニル系共重合体であるこ
    とを特徴とする水酸基含有シリコーン変性ビニル系樹
    脂。
  2. 【請求項2】 前記モノマー(A)0.1〜80重量
    %、前記モノマー(B)0.1〜80重量%および前記
    モノマー(A)および(B)以外のビニル系モノマー
    (C)0〜80重量%(合計100重量%)からなるビニ
    ル系混合モノマーの共重合から得られる請求項1記載の
    水酸基含有シリコーン変性ビニル系樹脂。
  3. 【請求項3】 前記モノマー(A)が、つぎの一般式
    (A1) 【化1】 [式中、R1、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ炭素
    数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素
    数4〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜10の
    アリール基であり;R6は炭素数1〜5の直鎖状もしく
    は分岐状のアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキ
    ル基、炭素数6〜10のアリール基または水素原子であ
    り;m、nは0もしくは1以上の整数であり;Xは炭素
    数が2〜20の2価のアルキレン基であり;Yは−OC
    2CH2−、−OCH(CH3)CH2−、または−OC
    2CH(CH3)−であり;pは3以上の整数であり;
    Zは炭素数が1〜20のアルキレン基である]で表わさ
    れるオキシアルキレン−オルガノシロキサンブロック共
    重合体である請求項1および2のいずれか一項に記載の
    水酸基含有シリコーン変性ビニル系樹脂。
  4. 【請求項4】 前記モノマー(A)が次の一般式
    (A2) 【化2】 [式中、R1、R2、R3、R4およびR5はそれぞれ炭素
    数1〜20の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基、炭素
    数4〜10のシクロアルキル基または炭素数6〜10の
    アリール基であり;R6は炭素数1〜5の直鎖状もしく
    は分岐状のアルキル基、炭素数4〜10のシクロアルキ
    ル基、炭素数6〜10のアリール基または水素原子であ
    り;m、nは0もしくは1以上の整数であり;Xは炭素
    数が2〜20のアルキレン基であり;Yは−OCH2
    2−、−OCH(CH3)CH2−、または−OCH2
    H(CH3)−であり;pは3以上の整数でる。]で表
    わされるオキシアルキレン−オルガノシロキサンブロッ
    ク共重合体である請求項1および2のいずれか一項に記
    載の水酸基含有シリコーン変性ビニル系樹脂。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3および4のいずれか一
    項に記載の水酸基含有シリコーン変性ビニル系樹脂を含
    有することからなるコーティング剤。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3および4のいずれか一
    項に記載の水酸基含有シリコーン変性ビニル系樹脂を含
    有することからなる塗膜。
  7. 【請求項7】 ポリオキシアルキレン部分とポリオルガ
    ノシロキサン部分とを有し、片末端にビニル重合性の基
    をもつ数平均分子量が500〜100000のブロック
    共重合体からなるモノマー(A)の0.1〜80重量
    %、少なくとも一つの水酸基を有するビニル系モノマー
    (B)の0.1〜80重量%および前記モノマー
    (A)、(B)以外のビニル系モノマー(C)の0〜8
    0重量%(合計100重量%)を溶媒中でラジカル共重合
    することを特徴とするコーティング剤の製造方法。
  8. 【請求項8】 モノマー(A)が、前記一般式(A1
    で表わされるオキシアルキレン−オルガノシロキサンブ
    ロック共重合体である請求項7に記載のコーティング剤
    の製造方法。
  9. 【請求項9】 モノマー(A)が、前記一般式(A2
    で表わされるオキシアルキレン−オルガノシロキサンブ
    ロック共重合体である請求項7に記載のコーティング剤
    の製造方法。
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