JP2001138799A - 車輌用照明装置 - Google Patents
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Abstract
くなっても補助光源によって十分な照明光を確保する。 【解決手段】 車輌用照明装置1において、各放電灯4
Ai(i=1、2、・・・、N)を同時に点灯制御でき
るように構成された点灯回路2Aを設ける。そして、点
灯回路2Aについての異常が検出された場合には、放電
灯の代替として補助光源4Bi(i=1、2、・・・、
M)を点灯させるための補助点灯回路2Bを設ける。例
えば、すれ違いビーム用光源と走行ビーム用光源のう
ち、一方の光源に放電灯を使用し、他方の光源を補助光
源として用いることで光源の利用率を向上させる。
Description
通の点灯回路で点灯制御するように構成された車輌用照
明装置において、点灯回路の故障時に補助光源を放電灯
の代替光源として使用することで走行安全性を保証する
ための技術に関する。
ドランプ等)を使用する場合において、その点灯回路に
は、直流電源回路、直流−交流変換回路、起動回路(所
謂スタータ回路)を備えた構成が知られている。
には、一般に複数の放電灯についての点灯制御が必要と
され、その際、放電灯毎に点灯回路を装備したのではコ
ストや配置スペースの点で問題があるため、共通の点灯
回路を用いて複数の放電灯を点灯させるように回路設計
が行われる。例えば、自動車用前照灯の光源に放電灯を
使用する場合には、車輌前部の左右にそれぞれ前照灯が
付設される結果、少なくとも2つの放電灯が必要であ
り、両放電灯に共通の点灯回路を要することになる。ま
た、走行ビーム(所謂ハイビーム)とすれ違いビーム
(所謂ロービーム)とを別個の放電灯によってそれぞれ
照射する構成を採用した場合(所謂4灯式照明)には、
左右に2個ずつの放電灯とこれらに共通の点灯回路が必
要である。
放電灯に対して共通に設けられた点灯回路において何等
かの異常が発生して故障に陥った場合には、最悪の場合
に全ての放電灯が消灯状態となってしまう虞があるた
め、このような状況下で車輌の運転を強いられることは
夜間走行の安全性の観点から問題がある。
て放電灯が点灯できなくなっても補助光源によって十分
な照明光を確保できるようにすることを課題とする。
解決するために、複数の放電灯と、該放電灯を同時に点
灯制御することができる点灯回路とを備えた車輌用照明
装置において、点灯回路について異常が検出された場合
に、放電灯の代替として補助光源を点灯させる補助点灯
回路を設けたものである。
路に異常が認められた場合には、補助光源を点灯させる
ことによって運転に必要な照明光を得ることができる。
置の基本構成を示すものであり、車輌用照明装置1は複
数の放電灯に対して共通に使用される点灯回路2Aを有
している(図には1つの点灯回路だけを示すが、複数の
点灯回路を使用しても良い。)。
けて、各放電灯4Ai(i=1、2、・・・、N。但
し、Nは自然数。)の点灯制御を行うものである。この
点灯回路2Aは、各放電灯を同時に点灯制御することが
できる回路として設計されており、例えば、直流電源回
路(スイッチング電源回路等)、直流−交流変換回路、
起動回路を備えた構成が挙げられるが、その如何は問わ
ない。
じたか否か(点灯回路自身の異常や放電灯の点灯不良若
しくは点灯不能等。)を検出するための異常検出回路2
aが設けられており、放電灯の管電圧や管電流の検出信
号あるいは回路内の電流、電圧の検出信号に基づいて異
常発生の有無を判別する。そして、回路について異常が
検出された場合には後述する補助点灯回路にその旨を伝
達するとともに、放電灯への電力供給の遮断等、必要な
安全対策を講じる。
異常検出信号を受けて当該回路の異常が検出されたこと
を知らされたときに、放電灯の代替として補助光源を点
灯させるための回路であり、電源3A又は補助電源3B
(電源3Aの電源供給能力が落ちた場合に有用であ
る。)からの電源入力を受けて一又は複数の補助光源4
Bi(i=1、2、・・・、M。但し、Mは自然数。)
の点灯又は消灯あるいは光量を制御する。尚、この補助
光源には放電灯や白熱電球等が使用できるがその種類の
如何は問わないし、補助点灯回路2Bについても既知の
回路構成を用いることができるので、如何なる構成でも
構わない。また、放電灯や補助光源の数について、一般
に「M≦N」が成立するが(つまり、「M=N」の場合
には各放電灯に対してそれぞれ1個の補助光源が対応
し、「M<N」の場合には複数組の放電灯に対して共通
化された補助光源が対応する。)、複数の補助光源に対
して1つの点灯回路を共用すると、点灯回路2Aの場合
と同様の問題が生じることになり、点灯回路の故障等に
よって補助光源の点灯が保証できくなるので、より高い
安全性を目指すには補助光源毎に点灯回路を分離して各
別の回路を用意することが好ましい。
けられた異常検出回路2aから補助点灯回路2Bに送出
される信号によって異常発生の有無を示す指示内容を補
助点灯回路2Bに伝えるようになっているが、これに限
らず、例えば、放電灯の点消灯状態をその照射光によっ
て検出するための光検出部(あるいは光検出手段)5を
付設し、該光検出部5から補助点灯回路2Bに送出され
る検出信号によって、放電灯が本来点灯すべきであるに
もかかわらず当該放電灯が消灯していることを知らされ
たときに直ちに補助光源を点灯させる構成を採用しても
良いことは勿論である(つまり、この場合には回路の異
常を放電灯の消灯状態の検出という間接情報から取得し
ている。)。
灯回路2Aの異常によって放電灯4Aiを点灯できなく
なったとしても、補助光源4Biを直ちに点灯すること
によって、十分な照明光を確保することができる。
として必要な数の補助光源を付設することは、確かに走
行安全性の観点からは好ましいが、コストや装置の配置
スペースの点では問題が残るため、これらについての配
慮を要する。
明、特に自動車用照明に適用するにあたっては、例え
ば、下記に示す態様が挙げられる。
光源又はすれ違いビーム用光源)に放電灯を使用し、補
助前照灯(フォグランプやクリアランスランプ、コーナ
ーリングランプ等。)の光源を補助光源として使用する
構成 (b)ヘッドランプ用光源を構成する走行ビーム用光源
及びすれ違いビーム用光源のうち、それらの一方の光源
に放電灯を使用した場合に、他方の光源を補助光源とし
て使用する構成。
電灯に対して、既存設備として車輌に付設された補助前
照灯の光源を補助光源として流用するものである。
含まれる。
いビームの照射時には走行ビーム用光源を点灯させるこ
とがないので、すれ違いビーム照射用の放電灯の代替光
源として走行ビーム用光源を使用することが常に可能で
ある。つまり、この場合には、すれ違いビーム用光源に
放電灯を使用し、かつ当該放電灯に対する補助光源には
走行ビーム用光源(放電灯や白熱電球等)を兼用するこ
とができる。
ームの照射時にすれ違いビーム用光源を同時に点灯させ
ない構成となっている場合には、走行ビーム照射用の放
電灯の代替光源としてすれ違いビーム用光源を使用する
ことが常に可能である。つまり、この場合には、走行ビ
ーム用光源に放電灯を使用し、かつ当該放電灯に対する
補助光源にはすれ違いビーム用光源(放電灯や白熱電球
等)を兼用することができる。
助光源に既存の光源を使用できるので、補助光源を含む
ランプ部のための新たな配置スペースが不要であり、光
源の利用効率を高める点では好ましいが、(a)ではヘ
ッドランプと補助前照灯を同時に点灯させている状況下
では、放電灯の消灯とともにヘッドランプの照射がなく
なるだけ、つまり、補助前照灯の光源が放電灯の代替光
源としての機能を全うできないので、その意味では
(b)の方が望ましいと言える。
には、走行ビーム用光源(又はすれ違いビーム用光源)
として本来用いるはずの放電灯に代わって、すれ違いビ
ーム用光源(又は走行ビーム用光源)を使用するため、
そのままでは配光制御に問題があり、光軸制御が必要と
なる。即ち、(b−1)では、すれ違いビームの照射が
走行ビーム用光源を使って行われることになるので、そ
のままではグレアの発生をもたらす可能性が高まるた
め、道路利用者(対向車の運転者や歩行者等)に眩惑を
与えないように光軸を下げる制御が必要となる。また、
(b−2)では、走行違いビームの照射がすれ違いビー
ム用光源を使って行われることになるので、光軸をやや
上向きにして遠方視界を確保することが必要となる。
ば、下記に示す方法が挙げられる。
傾動させることによって光軸方向を所望の方向に規定す
る方法 (ii)灯具内の光源又は光学系を構成する光学部材
(例えば、反射鏡あるいはその一部、インナーレンズ、
シェード(遮光部材)等。)の姿勢を制御する方法。
であり、ランプボディ6内には光源4Bと反射鏡7が設
けられており、ランプボディ6の前面開口を覆うレンズ
部材(アウターレンズ)8が設けられている。
おり、当該光軸を含む鉛直面内において光軸の向きを変
化させるための方向制御部9が付設されている。
(ii)を採用する場合に、反射鏡の姿勢制御によって
当該反射鏡を傾動をさせる駆動機構及び駆動源(所謂レ
ベリング調整機構等)が挙げられる。
部9によって、走行ビーム用光源を含む照射部(反射鏡
やレンズ部等を具備する。)の光軸方向が制御されるこ
とになり、放電灯の点灯回路について異常が検出されて
補助光源(つまり、走行ビーム用光源)を点灯させる場
合に、図2に矢印「D」で示すように照射部の光軸(一
点鎖線で示す。)が、変更前の光軸より下方に向けられ
る(あるいは光軸を含む面が水平面に対して前下がりに
傾く。)。
御部9によって、すれ違いビーム用光源を含む照射部
(反射鏡やレンズ部等を具備する。)の光軸方向が制御
されることになり、放電灯の点灯回路について異常が検
出されて補助光源(つまり、すれ違いビーム用光源)を
点灯させる場合に、図2に矢印「U」で示すように照射
部の光軸が、変更前の光軸より上方に向けられる(ある
いは光軸を含む面が水平面に対して前上りに傾く。)。
制御するための調光制御回路10(光源への投入電力や
電流の制御により光量を規定するための回路)を付設す
ることにより、上記光軸の方向制御の代用として又は当
該方向制御ととも光量を変化させるようにしても良い。
例えば、上記(b−1)の場合に、放電灯の点灯回路に
ついて異常が検出されて補助光源である走行ビーム用光
源を点灯させる場合に、当該光源を走行ビーム用光源と
して使用するときより光量を少なくして減光制御を行う
ことが好ましい。
すものであり、上記(b−1)の構成を採用している。
具11LL、11LH、11RL、11RHの配置と、
それらの光源及び点灯回路の接続状態を概略的に示して
いる。尚、灯具11LL、11LHは車輌の進行方向に
関して左側に配置されたヘッドランプであり、「11L
L」がすれ違いビーム(ロービーム)用の灯具、「11
LH」が走行ビーム(ハイビーム)用の灯具とされてい
る。また、灯具11RL、11RHは車輌の進行方向に
関して右側に配置されたヘッドランプであり、「11R
L」がすれ違いビーム(ロービーム)用の灯具、「11
RH」が走行ビーム(ハイビーム)用の灯具とされてい
る。
の点灯回路13は、灯具11LL内の光源12LLと、
灯具11RH内の光源12RHの点灯制御を行うために
設けられており、また、点灯回路13Aは、灯具11L
H内の光源12LHと、灯具11RL内の光源12RL
の点灯制御を行うために設けられている。そして、両点
灯回路は、回路に異常が検出された場合にその旨を互い
に通報し合うために双方向通信を行えるようになってお
り、これによってフェイルセーフの機能が働くように構
成されている。
す通りである。
13を設け、灯具11RL、11RHに対して点灯回路
13Aを設けた場合には、各点灯回路の故障時に車輌の
左側又は右側の灯具が一度に点灯不能な状態に陥ってし
まう虞がある。例えば、点灯回路13の故障時に灯具1
1LL、11LHがともに消灯してしまう。
灯回路13を設け、灯具11LH、11RHに対して点
灯回路13Aを設けた場合には、補助光源としての走行
ビーム用光源が同時に点灯できない状態に陥ってしまう
虞がある。つまり、点灯回路13Aの故障時に灯具11
LHや11RHが点灯できなくなる。
路13に故障が生じたとしても左側灯具の一方11LL
と、右側灯具の一方11RHだけが点灯できない状況で
済む。即ち、車輌の左側又は右側に位置する灯具だけし
か点灯できなくなる状態(例えば、ニ輪車と見間違える
等。)を回避することができ、また、すれ違いビーム用
光源12LLの代用光源として走行ビーム用光源12L
Hを使用すること(あるいは光源12RLの代用光源と
して光源12RHを使用すること)ができる。
の点灯回路については車輌の左側に位置したすれ違いビ
ーム用光源及び車輌の右側に位置した走行ビーム用光源
の点灯制御を行い、他方の点灯回路については車輌の左
側に位置した走行ビーム用光源及び車輌の右側に位置し
たすれ違いビーム用光源の点灯制御を行う構成を用いる
ことで上記の弊害を防止することができる。
LHに対して点灯回路13を設け、灯具11RL、11
RHに対して点灯回路13Aを設けた場合に比べて点灯
回路と光源との配線距離が長くなってしまうため断線の
問題が生じ得るが、点灯回路の出力端子と光源とを接続
する高圧コードに2芯ケーブルを使用し、その一方の芯
線を光源への給電用とし、他方の芯線を断線検出用の接
続線に用いることによって断線検出を行えば良い。
る。尚、点灯回路13と13Aは同様の構成を有してい
るので、回路内の構成については、その一方13のみを
説明する(点灯スイッチやビーム切換スイッチ等、操作
上当然に必要とされる部分については図示及び説明を省
略する。)。
端子電圧が入力フィルタ部15を介して直流電源部16
に供給される。尚、直流電源部16は、2つのDC−D
Cコンバータ16P、16Nから成り、その一方16P
が正極電圧出力用、他方16Nが負極電圧出力用とされ
る。
は、それらの出力電圧を制御するために制御回路17が
設けられており、該制御回路17の発する制御信号が各
コンバータにそれぞれ送出される。
電流の検出信号又はそれらの相当信号、例えば、DC−
DCコンバータ16Pの後段に設けられた電圧・電流検
出部21からの検出信号に基づいて放電灯への電力供給
について制御を行うために設けられている。また、回路
構成としては、例えば、放電灯の管電圧−管電流特性図
における制御曲線に従って、放電灯初期には定格電力を
越える過大な電力を供給した後、供給電力を徐々に低減
して定格電力での定電力制御へと移行させるための信号
を演算増幅器等を使って構成した回路(特開平4−14
1988号公報等)が挙げられる。
流補助回路18が設けられているが、これは、放電灯の
起動時に当該回路内に設けられた容量性負荷に蓄積され
たエネルギーを放電灯に供給することによってグロー放
電からアーク放電への移行が確実に行われるように補助
するものである。
ジ型回路19a及びそのブリッジ駆動回路19bから構
成され、直流−交流変換回路として機能を有する。つま
り、フルブリッジ型回路19a内には、図示しない4つ
の半導体スイッチ素子が設けられており、各スイッチ素
子を2組に分けて相反的にスイッチング制御することで
直流入力電圧を矩形波状電圧に変換する。そのために各
スイッチ素子への制御信号を発生するのがブリッジ駆動
回路19bであり、上記した制御回路17から送られて
くる信号を受けて動作する。
の後段において、2つの放電灯12LL、12RHに対
して共通に設けられている。尚、その構成についての詳
細な説明は省略するが、スイッチ素子の降伏時にコンデ
ンサの放電電流によって発生する電圧がトリガートラン
スによって昇圧されて放電灯に印加される。
た状態から、一方の放電灯12LLだけを点灯させたい
場合には、当該放電灯に対して正極電圧が供給されるよ
うにフルブリッジ型回路19a内の各スイッチ素子のオ
ン/オフ状態を規定し、放電灯12LLへの供給電圧を
DC−DCコンバータ16Pにより必要なレベルまで高
めた上で、起動信号を発生させて放電灯12LLに起動
をかければ良い。また、他方の放電灯12RHだけを点
灯させたい場合には、当該放電灯に対して正極電圧が供
給されるようにフルブリッジ型回路19a内の各スイッ
チ素子のオン/オフ状態を規定し、放電灯12RHへの
供給電圧をDC−DCコンバータ16Pにより必要なレ
ベルまで高めた上で、起動信号を発生させて放電灯12
RHに起動をかければ良い。このような制御方法に従う
シーケンスを採ることにより、上記電流補助回路18に
ついては、これをDC−DCコンバータ16Pの後段に
のみ設けるだけで済む。
21からの検出信号に基づいて回路や放電灯に異常が生
じたか否かを判断して、異常発生時にその旨を点灯回路
13A内の制御回路17Aに通知する。
RLに対する点灯制御を行うために、上記点灯回路13
と同様の構成をしているが、当該点灯回路13A内の制
御回路17Aが上記制御回路17からの異常検出信号を
受けると、放電灯12LHを放電灯12LLの代用光源
として点灯させる。その際、放電灯12LHに対して設
けられた反射鏡の光軸制御によって照射方向が下向きに
変更されることは勿論である。
した場合には当該回路内の制御回路17Aが上記制御回
路17に対してその旨を知らせる異常検出信号を送出す
る。この信号を制御回路17が受けとると、放電灯12
RHを放電灯12RLの代用光源として点灯させ、か
つ、当該放電灯に対して設けられた反射鏡の光軸制御に
よって照射方向が下向きに変更される。
又は無線式(光通信又は電波通信等。)が挙げられる
が、外乱(電磁干渉やノイズ)の影響を受けにくい方式
を採用することが望ましい。
を用いた例を示したが、これを白熱電球(例えば、ハロ
ゲン電球)等に置き換え、放電灯の点灯回路について異
常が検出された場合にリレー等を使った駆動回路により
走行ビーム用光源(放電灯以外の光源)を点灯させる回
路構成を採用しても良いことは勿論である。
灯具11L、22L、11R、22Rの配置と、それら
の光源及び点灯回路の接続状態を概略的に示している。
尚、灯具11Lは車輌の進行方向に関して左側に配置さ
れたすれ違いビーム用のヘッドランプであり、灯具22
Lは走行ビーム用のヘッドランプ又は灯具11Lに対す
る補助光源を具備した補助灯具あるいはフォグランプ等
の既設の灯具である。また、灯具11Rは車輌の進行方
向に関して右側に配置されたすれ違いビーム用ヘッドラ
ンプであり、灯具22Rは走行ビーム用のヘッドランプ
又は灯具11Rに対する補助光源を具備した補助灯具あ
るいはフォグランプ等の既設の灯具である。
3は放電灯点灯回路であり、灯具11L内の光源12L
(放電灯)と、灯具11R内の光源12R(放電灯)の
点灯制御を行うために設けられている。また、他方の補
助点灯回路24は、灯具22L内の光源22Laと、灯
具22R内の光源22Raの点灯制御を行うために設け
られている。そして、放電灯点灯回路23に異常が検出
された場合には、その旨が補助点灯回路24に通報され
ることで放電灯に代わって補助光源が点灯される構成と
なっている。例えば、図4に示す構成において、放電灯
12LL、12RHを、放電灯12L、12Rでそれぞ
れ置換するとともに、放電灯12LH、12RLを、補
助光源22La、22Raでそれぞれ置換して、点灯回
路13Aの代わりに補助点灯回路24を設ける。そし
て、補助点灯回路24については、放電灯点灯回路23
からの異常検出信号を受けて駆動される半導体スイッチ
素子(トランジスタ等)によりリレーが励磁されて動作
し、その接点(a接点)が閉じることによって放電灯に
対応した補助光源への電源供給が行われて当該光源が点
灯するように構成すれば良い。
光源とすれ違いビーム用光源を有するが、これらの光源
が全て点灯し得ない状態に陥ったことを検出した場合に
おいて、補助光源を点灯させることが好ましい。その理
由は以下に示す通りである。
なったときに補助光源を設けていない場合には、車輌の
運転者がその異常を間違いなく認識することができるの
で、光源やその点灯回路の修理、交換を行うことで対処
できる。しなしながら、照明用光源が点灯しなくなった
ときに補助光源を代用光源として点灯させる場合には、
運転者が異常の発生に気付きにくくなる虞があり、修
理、交換等の対処を結果的に怠ってしまうと、例えば、
下記に示す不都合が懸念される。
代替の照明手段が全く無くなってしまうので、夜間にお
いて運転者に暗闇での走行を強いる結果となり危険であ
る。
亘って持続されると、無駄な電力消費に起因する電源へ
の負荷増大や、感電等の危険性が問題となる。
が点灯できる状態では、補助光源をあえて点灯させない
ことによって、運転者に対して光源の交換等を促すこと
が、上記した不都合の回避にとって有効であり、また、
照明用光源の全てが点灯し得ない状態に陥った最悪の場
合にのみ補助光源を点灯させることが好ましい。
ものであり、主光源として2つの放電灯が使用されてお
り、これらがともに点灯できなくなったことを検出して
補助光源を点灯させるように構成したものである。
電灯のうちの第1の放電灯(例えば、左側のすれ違いビ
ーム用ランプの光源)に係る電流検出信号を示し、検出
信号「I2」は第2の放電灯(右側のすれ違いビーム用
ランプの光源)に係る電流検出信号を示しており、下記
に示す回路部を備えている(括弧内の数字は符号を示
す。)。
するための不点灯検出回路(26) ・第2の放電灯について不点灯状態を検出するための不
点灯検出回路(27) ・2入力NAND(否定論理積)回路(28) ・リレー(29)及びリレー駆動用トランジスタ(3
0) ・白熱電球等の補助光源(31、32)。
は、電流検出信号I1を入力として当該放電灯が点灯し
なくなったことを検出した場合にLレベル信号を後段の
NAND回路28に送出するようになっている。つま
り、電流検出信号I1がコンパレータ26aのプラス入
力端子に送られ、ここで所定の基準電圧「Eref」(図
には定電圧源の記号で示す。)と比較されるが、放電灯
が点灯しているときにコンパレータ26aの出力信号が
Hレベルとなり、不点灯時にはコンパレータ26aの出
力信号がLレベルとなるように閾値として基準電圧Ere
fが設定されている。
回路27は、電流検出信号I2を入力として当該放電灯
が点灯しなくなったことを検出した場合にLレベル信号
を後段のNAND回路28に送出する。つまり、電流検
出信号I1がコンパレータ27aのプラス入力端子に送
られ、ここで基準電圧Erefと比較されるが、放電灯が
点灯しているときにはコンパレータ27aの出力信号が
Hレベルとなり、不点灯時にはコンパレータ27aの出
力信号がLレベルとなる。
路28の出力信号は、両放電灯が共に点灯し得ない状態
になったときにのみHベレルとなり、これが後段のNP
Nトランジスタ30のベースに供給される。該トランジ
スタ30はエミッタ接地とされ、そのコレクタがリレー
29のコイル29bを介して電圧「+B」の電源端子に
接続されているので、トランジスタ30がオン状態にな
るとリレー29が作動してそのa接点29aが閉じら
れ、電源端子から補助光源31、32への給電がなされ
る。これによって、第1の放電灯に対して補助光源31
が点灯し、第2の放電灯に対して補助光源32が点灯す
る。
ちの一方が点灯している状態ではNAND回路28の出
力信号がLレベルとなるため、補助光源31、32が点
灯しない構成になっている。
光源が一時的に点灯しないようにするには、電源投入時
から作動する時定数回路やタイマー回路を設け、所定時
間が経過するまでの間は不点灯検出回路の出力信号が無
視されるように構成すれば良い(例えば、電源投入時点
を起点として予定時間が経過するまでの間はLレベル
で、当該時間の経過後にHレベルとなる信号を生成し
て、これと上記NAND回路28の出力信号との間で論
理積をとった信号をトランジスタ30に送出する
等。)。
記に示す態様が挙げられる。
ている場合に、全放電灯を点灯し得なくなったとき ・走行ビーム用光源に放電灯を使用している場合に、全
放電灯を点灯し得なくなったとき ・すれ違いビーム用光源及び走行ビーム用光源に放電灯
を使用している場合に、全放電灯を点灯し得なくなった
とき。
電灯の点灯についての異常を表示手段(インジケータ
等)によって報知することで、運転者に注意を促すこと
が好ましい。つまり、放電灯や点灯回路に異常が発生し
たために放電灯を点灯できなくなったことが検出された
場合には、補助光源を点灯させる際に、そのことを車輌
の運転者に知らせて、放電灯の交換や点灯回路の修理等
を促すように配慮すべきである。
ものである。
異常状態が検出された場合には、その出力信号によって
NPNトランジスタ35がオン状態となる。該トランジ
スタ35のコレクタには補助光源点灯用のリレー29の
コイル29bと発光素子36(例えば、発光ダイオード
や電球等。)が接続されており、これらは互いに並列に
接続されて所定電圧(図には「+B」で示す。)が供給
されているので、トランジスタ35のオンによってリレ
ー29が作動してその接点29aが閉じることで補助光
源31(及び32)が点灯し、これと同時に発光素子3
6が光る。当該発光素子36は運転者にランプの異常を
知らせるインジケータを構成しているので、運転者はこ
れに気づいたとき、異常発生により補助光源が点灯され
たことを直ちに認識することができる。
灯にかかる電圧値や電流値を監視してこれらが許容範囲
内に収まっているか否かを検出したり、回路内部の電流
値の異常や、動作停止の検出、入力電圧の検出等によっ
て異常発生の有無を判断する方法等、各種の方法がこれ
までに知られていること及び本発明において異常検出方
法の如何は問わないので、その詳細な説明は省略する。
ジスタによってリレーコイル及び発光素子の駆動を行う
ようにしたが、それぞれに別個の駆動用トランジスタを
付設しても良いし、また、発光素子を点滅させるための
回路や、警報音の発生回路等を組み合わせるといった各
種の実施形態が可能である。
に、請求項1に係る発明によれば、放電灯の点灯回路に
ついて異常が認められた場合に、放電灯の代替として補
助光源を点灯させることで走行の安全性を保証すること
ができる。
用光源又はすれ違いビーム用光源を補助光源として兼用
することで構成の簡単化及び光源利用率の向上を図るこ
とができる。
用光源を補助光源として用いる場合であっても、その光
軸を下方に向けることにより、道路利用者に対して不用
意に眩惑光が照射されることがない。
ーム用光源又は走行ビーム用光源の一部が点灯しなくな
った状況では補助光源が点灯しないので、運転者が異常
の発生に気付き易いという利点が得られる。
灯についての異常を運転者に報知することで、放電灯や
点灯回路の修理・交換等を促すことができる。
回路ブロック図である。
であり、本図は車輌前部における灯具配置の説明図であ
る。
である。
に補助光源を点灯させるための回路構成例を示す図であ
る。
ための回路構成例を示す図である。
回路、4Ai(i=1,2,・・・,N)…放電灯、4Bi(i=1,2,・
・・,M)…補助光源、4B、7、8…照射部、9…方向制
御部、L−L…光軸
Claims (5)
- 【請求項1】 複数の放電灯と、該放電灯を同時に点灯
制御することができる点灯回路とを備えた車輌用照明装
置において、 上記点灯回路について異常が検出された場合に、放電灯
の代替として補助光源を点灯させる補助点灯回路を設け
たことを特徴とする車輌用照明装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の車輌用照明装置におい
て、 すれ違いビーム用光源と走行ビーム用光源のうち、一方
の光源に放電灯を使用し、他方の光源を補助光源として
用いることを特徴とする車輌用照明装置。 - 【請求項3】 請求項2に記載の車輌用照明装置におい
て、 (イ)走行ビーム用光源を含む照射部の光軸方向を制御
する方向制御部を設けたこと、 (ロ)放電灯の点灯回路について異常が検出されて補助
光源を点灯させる場合には、上記方向制御部によって、
上記照射部の光軸方向が変更前の光軸より下方に向けら
れること、 を特徴とする車輌用照明装置。 - 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載した車輌用
照明装置において、 すれ違いビーム用光源又は走行ビーム用光源が全て点灯
し得ない状態に陥ったことを検出した場合に補助光源を
点灯させることを特徴とする車輌用照明装置。 - 【請求項5】 請求項1、請求項2、請求項3、又は請
求項4に記載した車輌用照明装置において、 補助光源を点灯させるときには、放電灯の点灯について
の異常を表示手段によって報知することを特徴とする車
輌用照明装置。
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