JP2001134731A - Icカード - Google Patents

Icカード

Info

Publication number
JP2001134731A
JP2001134731A JP31372899A JP31372899A JP2001134731A JP 2001134731 A JP2001134731 A JP 2001134731A JP 31372899 A JP31372899 A JP 31372899A JP 31372899 A JP31372899 A JP 31372899A JP 2001134731 A JP2001134731 A JP 2001134731A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
card
antenna circuit
chip
light reflecting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP31372899A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4338849B2 (ja
Inventor
Shinya Takemoto
晋也 竹本
Eiji Shibata
栄治 柴田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Plastics Inc
Mitsumura Printing Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Plastics Inc
Mitsumura Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Plastics Inc, Mitsumura Printing Co Ltd filed Critical Mitsubishi Plastics Inc
Priority to JP31372899A priority Critical patent/JP4338849B2/ja
Publication of JP2001134731A publication Critical patent/JP2001134731A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4338849B2 publication Critical patent/JP4338849B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Credit Cards Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可逆性感熱記録材料の記録層に画像の表示お
よび消去が可能なICカードにおけるICチップの情報
読み書き時の電波障害を防止し、またカード表面に形成
されがちな凹凸を防止することである。 【解決手段】 ICチップを内蔵すると共にアンテナ回
路部7を有し、さらに可逆性感熱記録材料からなる記録
層2を有して画像表示および消去が可能なICカードに
おいて、このICカードの記録層2より下層側に光反射
層部8を配置し、この光反射層部8および前記アンテナ
回路部7を同一の金属層Mから形成したICカードとす
る。カードの表裏面から光反射層部8およびアンテナ回
路部7に到達する距離が同じであるため、従来例の問題
であった光反射層8で反射した電波がアンテナ回路部に
取り込まれるといった電波障害がなく、ICチップに正
確に記録できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、非接触でICチ
ップに情報を記録および消去可能であると共に、可逆性
感熱記録材料の記録層に画像の表示および消去が可能な
ICカードに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ICカード類を大別すると、I
Cチップの情報を読み書きする際にカード表面にリーダ
ライタの接点を露出させて設けた「接触式のICカー
ド」と、カードにループコイル形のアンテナ回路とIC
チップを内蔵している「非接触式のICカード」の2種
類に分類できる。
【0003】図5に示すような「非接触式のICカー
ド」(印刷面を有しない中間製品を示す)は、磁界中を
カードが通過するときにループコイル形のアンテナ回路
部7に誘導電流が発生し、この電流によってICチップ
9の情報を読み取ると共にその書き換えを行なえるもの
である。
【0004】このような非接触式のICカードは、情報
の入出力のためにリーダライタに挿入して接点を接続さ
せる必要がなく、例えば装置内外の磁界中にICカード
を通過させるだけでよいので、リーダライタまたはこれ
を搭載した装置に故障や汚損が起こりにくくて装置の補
修作業が軽減化され、またICカードの傷みも少ないと
いう利点を有している。
【0005】非接触式のICカードの将来的な用途とし
ては、交通機関の自動改札機に使用される定期券などや
高速道路の料金徴収システム用カード、テレフォンカー
ド、銀行カード、健康診断用カード、電子マネーなどが
考えられている。
【0006】一方、ICカードに記録された情報は、カ
ードリーダがなければ読取できず、すなわちカードその
ものを見て確認できないので、カードの使用者などが不
便さを感じる場合がある。
【0007】このような不便さを解消するために、目で
識別可能な記録情報を可逆性感熱記録層によって表示で
きる可逆性感熱記録シート(特開昭54−19377号
公報、特開昭55−154198号公報)が知られ、こ
れはカード用材料として利用できるものである。
【0008】上記した可逆性感熱記録材料は、例えば高
分子樹脂母材の中に結晶性の有機低分子物質を分散させ
たものであり、この記録材料を特定温度領域(T1)に加
熱して透明化するステップと、前記特定温度領域以上の
領域(T2)に加熱して白濁化させるステップとを選択的
に用い、層状の記録材料の要所にコントラストの違いを
生じさせて可視画像を表示しまたは消去するようになっ
ている。
【0009】上記以外の可逆性感熱記録材料の例として
は、加熱温度の条件や加熱後の冷却速度によって可逆的
に色調が変化するロイコ染料(ロイコ色素とも呼ばれ
る。)を樹脂母材中に分散させたもの、または熱可塑性
樹脂フィルムの表面にサンドブラスト法やエンボス加工
によって予め微細な凹凸を形成する処理、すなわち粗面
化処理を行なったものが知られており、後者の材料は、
ガラス転移温度(Tg)以上で融点(Tm)以下に加熱
加圧することにより、歪みを保有させた状態で平滑面を
形成させて要所を透明化して画像を形成するものである
(特開平2−223499号公報)。
【0010】このような可逆性感熱記録材料において、
記録画像の視認性を向上させるためには、感熱記録材料
層の裏面側に光反射性の金属(Al、Ni、Snなど)
からなる光反射層を設けることが好ましい。
【0011】光反射層を感熱記録材料層の下層側に設け
ると、感熱記録材料層の透光性部分を通過する光線は光
反射層で反射されて金属色に表示され、かつ感熱記録材
料層の不透明部、すなわち着色部または不透明部の表面
で反射された光は金属色以外の有色に表示され、これら
の透明部の金属色とそれ以外の有色とのコントラストが
高まって感熱記録画像の視認性が向上する。
【0012】非接触式のICカードに感熱記録材料層を
設け、その裏面側に光反射層を設けた場合の積層構造
は、例えば図5に示すようになる。
【0013】同図に示すICカードは、透明なポリエチ
レンテレフタレート(以下、PETと略記する。)など
のシートからなる第1カード基材21の表面に可逆性感
熱記録材料からなる記録層22を重ねて設け、その上に
重ねて透明なPETなどからなる保護層23を設け、さ
らに第1カード基材21の下面には接着層24を介して
アルミニウム箔などからなる光反射層部25を貼り合わ
せて設け、第1積層体A’’を構成している。
【0014】また、ICカードは、PETなどからなる
第2カード基材26の上面に接着層27を介して銅箔を
貼り付け、これをフォトリソ法や印刷法等で形成したレ
ジストパターンをエッチングしてアンテナ回路部(アン
テナコイルパターンとも呼ばれる。)28を形成したも
のを第2積層体B’’としている。そして、ICチップ
9を実装した後、第2積層体B’’のアンテナ回路部2
8と、前記した第1積層体A’’の光反射層部25をホ
ットメルト接着層29を介して加熱加圧により積層一体
化し、その後、保護層23上の所定区域に印刷層10を
設けると共に、それを透明なPETからなる印刷保護層
11で被覆して表示窓12を形成し、また第2カード基
材26の下面には印刷層13を設けたものをICカード
としている。
【0015】このようなICカードは、表示窓12から
透過する光が光反射層部25で反射されるので、適宜に
形成される記録層22の画像のコントラストがハッキリ
として見えやすく、コイル状のアンテナ回路部28およ
びICチップの機能によってリーダライタ等に非接触の
状態で集積回路に情報の読取や書き換えができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ICカードは、金属製のアンテナコイルパターンと光反
射層がそれぞれの目的に応じて2層を形成しているの
で、これら2つの積層位置が異なる金属層のうち、光反
射層に反射した電波がアンテナコイルパターンに取り込
まれる場合があり、これに発生する誘導電流も乱れてI
Cチップの情報の読み取りと書き換えが不正確になると
いう問題点がある。
【0017】また、金属層を部分的に複数層に設けたI
Cカードは、硬質の金属層の重なり部分が他の合成樹脂
からなる部分に比べて盛り上がって、カード表面に凹凸
が形成されやすいという問題点もある。
【0018】そこで、この発明の課題は、上記した問題
点を解決して、非接触でICチップに情報を記録可能で
あると共に、可逆性感熱記録材料の記録層に画像の表示
および消去が可能なICカードにおいて、ICチップの
情報読み書き時の電波障害を防止し、また金属層を部分
的に積層した場合にカード表面に形成されやすい凹凸の
形成を防止することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明においては、ICチップを内蔵すると共に
アンテナ回路部を有し、さらに可逆性感熱記録材料から
なる記録層を有して画像表示および消去が可能なICカ
ードにおいて、このICカードの前記記録層より下層側
に光反射層部を配置し、この光反射層部および前記アン
テナ回路部は同一平面を形成するように設けたICカー
ドとしたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】この発明でいうICカードの形態
は、その厚みや大きさを特に限定したものではなく、通
常の名刺サイズのカードの他、タグやラベルまたはシー
トなどの形態を含むものである。
【0021】この発明で記録層の形成材料として用いる
可逆性感熱記録材料は、例えば樹脂母材に結晶性の有機
低分子化合物を分散状態に配合し、前記配合物の透明性
を温度によって可逆的に変化させることにより可視画像
を表示および消去可能な周知の可逆性感熱材料を使用す
ることができる。
【0022】ここでいう母材樹脂は、透明性、成膜性、
高温領域での弾性その他の耐熱性、繰り返し加熱される
条件での耐久性等の点で良好な樹脂が好ましく、例えば
ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩化ビニ
ル−酢酸ビニル−アルコール共重合体、その他の酢酸ビ
ニル化合物、塩化ビニル系共重合体、ポリ塩化ビニリデ
ン、塩化ビニリデン共重合体、ポリエステル、ポリアミ
ド、ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、
またはその共重合体などが適当な樹脂母材として挙げら
れる。
【0023】また、前記樹脂母材に分散状態に配合され
る結晶性の有機低分子化合物は、カルボン酸、ジカルボ
ン酸、ケトン、エーテル、アルコール、エステルおよび
その誘導体などが挙げられ、それらの1種または2種以
上を混合して用いることもできる。
【0024】特に、有機低分子化合物として、例えばパ
ルミチン酸ヘキサデシル、ステアリン酸メチル、ステア
リン酸エチル、ベヘン酸メチル、ベヘン酸エチル、リグ
ノセリン酸メチルなどの炭素数12以上の脂肪酸のアル
キルエステルを採用することは、このものが低融点(m
p)である点で好ましく、このものと共に炭素数10以
上の脂肪族二塩基酸の高融点(mp)のものを併用する
ことも好ましいことである。
【0025】可逆性感熱記録材料として採用するロイコ
染料は、無色または淡色の電子供与性染料前駆体からな
る還元型の色素であり、加熱エネルギーにより、酸性基
による発色作用または塩基性基による消色作用の一方が
優先するので発色と消色の作用がある。このようなロイ
コ染料と、これを発色させる酸性基と、発色したロイコ
染料を消色させる塩基性基とを有する両性化合物とを顕
減色剤として配合された可逆性感熱記録材料は、特開平
2−188293号公報等に記載されているような周知
の材料を利用できる。
【0026】このようなロイコ染料(電子供与性染料前
駆体)の具体例としては、トリフェニルメタンフタリド
系化合物、ジフェニルメタン系化合物、フルオラン系化
合物、フェノチアジン系化合物、ロイコオーラミン系化
合物、インドリノフタリド系化合物などがある。
【0027】トリフェニルメタン系化合物の具体例とし
ては、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−
6−ジメチルアミノフタリド(クリスタルバイオレット
ラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニ
ル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−
3−(1,2−ジメチルインドール−3−イル)フタリ
ドなどが挙げられる。
【0028】ジフェニルメタン系化合物としては、4,
4´−ビス(ジメチルアミノフェニル)ベンズヒドリル
ベンジルエーテル、N−クロロフェニルロイコオーラミ
ン、N−2,4,5−トリクロロフェニルロイコオーラ
ミンなどが挙げられる。
【0029】また、チアジン系化合物として、ベンゾイ
ルロイコメチレンブルー、p−ニトロベンゾイルロイコ
メチレンブルーなどが挙げられる。
【0030】ロイコ染料を発色状態または消色状態にす
るための顕減色剤としては、分子内にロイコ染料を発色
させることができる構造と、分子間の凝集力を制御する
長い脂肪族鎖構造を併有する化合物であり、たとえば、
ドデシルホスホン酸、テトラデシルホスホン酸などの炭
素数12以上の脂肪族基を有する有機リン化合物、また
はα−ヒドロキシデカン酸、α−ヒドロキシテトラデカ
ン酸などの脂肪族カルボン酸化合物、またはフェノール
系化合物が挙げられる。
【0031】また、熱可塑性樹脂フィルムの表面にサン
ドブラスト法やエンボス加工によって微細な凹凸を形成
する処理、すなわち粗面化処理を行なった記録層の樹脂
材料としては、周知の熱可塑性樹脂を用いることができ
る。特に、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリメチル
(メタ)アクリレート、ポリカーボネートなどの非晶性
樹脂が取り扱いが容易で好ましいものである。
【0032】粗面化処理は、内部に歪みを有しないよう
に熱に安定なフロストを形成する方法であればよく、例
えばサンドブラスト法、粗面化ロールによるエンボス
法、粗面化した支持体上への流延法、溶剤処理法などを
採用できる。
【0033】フロストの状態としては、表面粗さがJI
S B 0601の10点平均粗さ(Rz)で1〜10
μmの範囲が好ましい。なぜなら、Rzが1μm未満で
は、画像の識別が困難になり、Rzが10μmを越える
とフロスト面の平滑(透明)化のための加圧が過剰にな
り、再加熱してフロスト面に戻すことが難しくなる。
【0034】以上述べたような可逆性感熱記録材料を用
いてICカード内に記録層を形成するには、溶剤コーテ
ィングにより基材となる層(フィルム)に積層するか、
貧溶媒での分散コーティング、無溶剤での押し出しコー
ティングなどによる積層方法や、離型フィルムに予め積
層した可逆性感熱記録材料層を対象物に熱転写して積層
する方法を採用できる。
【0035】この発明に用いる金属を反射材料とする光
反射層は、画像の視認性を向上させる光学的反射面を形
成し、かつ導電性の高い金属層を形成するものであり、
例えばアルミニウム、銅、銀またはこれらを主成分とす
る合金を適用できる。
【0036】光反射層は、上記した金属で形成した箔を
接着するか、金属蒸着、メッキなどの手法で層状に設け
ることができる。金属蒸着の方法としては、真空蒸着
法、スパッタリング、イオンプレーティング、電子ビー
ム蒸着法などの周知の方法を選択的に採用することがで
きる。また、対象面に直接蒸着するばかりでなく、予め
着色または未着色の接着剤層を設けて蒸着してもよく、
アンカーコート層を介して金属蒸着膜を形成することも
できる。
【0037】金属蒸着膜は数百オングストローム(Å)
の膜であるが、感熱記録シートに形成する画像の色、光
沢、製造コスト、強度、平面性などを考慮して光反射層
の厚さは適宜に決定する。
【0038】この発明に用いるカード用基材は、例えば
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
トなどのポリエステル樹脂、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレ
ン、ポリアミド、ポリイミド、ポリ乳酸、ポリサルフォ
ン、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルイミ
ド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルサルフ
ォン、ガラス繊維強化エポキシ樹脂などが挙げられる。
特に、耐熱性、強度、耐溶剤性、機械的強度、汎用性、
コストなどの点でポリエチレンテレフタレートが好まし
い樹脂である。
【0039】また、後述する第1積層体に用いられる第
1カード基材は、透明性の高い特性が望まれる。さらに
第1カード基材1および第2カード基材5の表面に、周
知の易接着処理を行なうことも好ましい。
【0040】この発明のICカードの積層構造および製
造方法の実施形態について、以下に添付図面を参照して
説明する。
【0041】図1および図3に示すように、第1実施形
態のICカードは、予め形成した2つの積層体を張り合
わせて製造されたものである。すなわち、透明なポリエ
チレンテレフタレート(以下、PETと略記する。)の
シートなどからなる第1カード基材1の表面に可逆性感
熱記録材料からなる記録層2を重ねて設け、その上に重
ねて透明なPETなどからなる保護層3を設け、第1カ
ード基材1の裏面側にはガラス転移温度(Tg)が比較
的低くて接着しやすいホットメルト接着剤層4を設けた
ものを第1積層体Aとしている。
【0042】一方、PETやPET−Gなどからなる第
2カード基材5の片面には接着層6を介して銅箔やアル
ミニウム箔などからなる金属層Mを接着一体化し、これ
にフォトリソ法でレジストパターンを形成した後、エッ
チング(ネガまたはポジのいずれの方法であってもよ
い。)して図3に示すアンテナ回路部(アンテナコイル
パターン)7および光反射層部8を区分けして形成し
た。さらにICチップ(図3)9を第2カード基材5の
所定位置に組み込んでアンテナ回路部7と接続し、これ
を第2積層体Bとした。
【0043】そして、第1の積層体と第2の積層体は、
金属層Mとホットメルト接着剤層4を対向させて加熱加
圧して両積層体を張り合わすように接着一体化し、保護
層3の所定区域に印刷層10を設けると共に、その印刷
層10を透明なPETなどからなる印刷保護層11で被
覆して画像の表示窓12を形成し、また第2カード基材
5の下面には保護印刷層13を設けて第1実施形態のI
Cカードを形成している。
【0044】なお、第1積層体Aと第2積層体Bなどの
張り合わせ方法としては、各層を構成するシート状また
はフィルム状の材料を巻き取ったロールを一定の速度で
繰り出しながら加熱加圧のためのロール対間を通過させ
て連続して張り合わせる方法、または各層を構成する枚
葉シートまたは枚葉フィルムを重ねて加熱加圧してバッ
チ式に積層一体化する方法などを採用できる。
【0045】次に、図2および図3に示すように、第2
実施形態のICカードは、透明なポリエチレンテレフタ
レート(以下、PETと略記する。)のシートなどから
なる第1カード基材1の表面に可逆性感熱記録材料から
なる記録層2を塗布した後、硬化させて設け、その上に
透明なPETなどからなる保護層3を設け、第1カード
基材1の裏面には接着層14を介して銅箔やアルミニウ
ム箔などからなる金属層Mを接着一体化し、これをフォ
トリソ法でレジストパターンを形成した後、エッチング
して図3に示すアンテナ回路部7および光反射層部8を
区分けして形成した。さらにICチップ9を第1カード
基材1に組み込んでアンテナ回路部7と接続したものを
第1積層体A’としている。
【0046】そして、PETやPET−Gなどからなる
第2カード基材5の上面にはホットメルト接着剤層15
を設けたものを第2積層体B’としている。
【0047】第1積層体A’と第2積層体B’は、第1
実施形態の製造工程と同様にして、金属層Mとホットメ
ルト接着剤層15を対向させて加熱加圧してホットメル
ト樹脂を接着させることにより、両積層体を接着一体化
し、保護層3上の所定区域に印刷層10を設けると共
に、その印刷層10を透明なPETなどからなる印刷保
護層11で被覆して画像の表示窓12を形成し、第2カ
ード基材5の下面には保護印刷層13を設けて第2実施
形態のICカードを形成している。
【0048】以上のようにして得られた第1実施形態お
よび第2実施形態のICカードは、アンテナコイルパタ
ーン部および光反射層部が、同一金属層からフォトリソ
法でレジストパターンを形成し、同時にエッチングして
形成されたことにより、同一平面を形成するように一層
に形成されている。このようにアンテナ回路部7および
光反射層部8が配置されていることにより、ICチップ
の情報読み書き時に電波障害が起こらず、感熱記録層に
形成される画像のコントラストが向上するICカードに
なる。
【0049】なお、アンテナ回路部と光反射層部を区分
けして形成する際、図3に示した配置ばかりでなく、図
4に示すようにアンテナ回路部7’と光反射層部8’を
カードの両端方向に離れた位置に形成し、カードの機能
に応じてより正確な読み書きができるように設計するこ
ともできる。
【0050】また図示は省略したが、他の実施形態とし
てアンテナコイルパターン部が光反射層部と同様の機能
を有するようにこれらを配置形成することもできる。い
ずれの態様においても、この発明のICカードは、アン
テナコイルパターン部と光反射層部とを同時に形成する
ことが可能であり、製造効率が極めて良好であった。
【0051】本願の発明の実施態様、またはその他の関
連事項について、以下に項目を分けて列挙する。
【0052】(1) 透明性樹脂からなる第1のフィル
ム基材の片面側に可逆性感熱記録材料からなる記録層を
一体に形成し、前記透明フィルム基材の他の片面側に接
着剤層を一体に形成したものを第1積層体とし、また第
2のフィルム基材にICチップを取り付けると共にこの
フィルム基材の片面にアンテナ回路部および光反射層部
を同一金属層をエッチングすることによって形成したも
のを第2積層体とし、前記アンテナ回路部および光反射
層部と第1のフィルム基材の接着剤層を対向させて接着
させることにより第1積層体および第2積層体を接着一
体化することからなるICカードの製造方法。
【0053】(2) 透明性樹脂からなる第1のフィル
ム基材の片面側に可逆性感熱記録材料からなる記録層を
一体に形成し、前記透明フィルム基材の他の片面側にI
Cチップを取り付けると共にこのフィルム基材の片面に
アンテナ回路部および光反射層部を同一金属層をエッチ
ングすることによって形成したものを第1積層体とし、
また第2のフィルム基材の片面に接着剤層を設けたもの
を第2積層体とし、前記接着剤層と前記アンテナ回路部
および光反射層部を対向させて接着することにより第1
積層体および第2積層体を接着一体化することからなる
ICカードの製造方法。
【0054】
【実施例】下記組成の可逆性感熱記録材料をテトラヒド
ロフランに溶解して188μm厚の透明なPETシート
の表面に塗布し、110℃のオーブン内で5分間加熱乾
燥して溶剤を除去して塗膜を硬化させ10μm厚の記録
層を形成した。この記録層の表面には、紫外線硬化型樹
脂をイソプロピルアルコールで希釈したものを塗布し、
加熱乾燥後、UVランプにより紫外線を照射して層厚2
μmの保護層を形成した。
【0055】次に前記PETシートの裏面にはガラス転
移温度(Tg)が−14℃で融点が62℃の厚さ300
μmのEVA樹脂からなるホットメルト接着剤層を設け
たものを第1積層体とした。
【0056】一方、片面に銅箔が貼り合わされたポリエ
ステルフィルムの銅箔部にフォトリソ法にてレジストパ
ターンを形成し、次いでエッチングして図3に示すよう
なアンテナ回路部7と光反射層部8を区分けして形成し
た。そして、ICチップを第2カード基材の所定位置に
組み込んでアンテナ回路部7と接続したものを第2積層
体とした。
【0057】第1積層体と第2積層体は、エッチングさ
れた銅箔からなる金属層とホットメルト接着剤層を対向
させて100℃、5kg/cm2 で加熱加圧して両積層
体を貼り合わせて接着一体化した。最後に、前記保護層
の上にオフセット印刷法により印刷層と印刷保護層を設
けると共に画像の表示窓を形成し、また第2積層体側に
も印刷層を設けてICカードを形成した。
【0058】 <可逆性感熱記録材料の組成> 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 100重量部 12−トリコサン(C1123COC1123,TmB68℃) 44重量部 エイコサン二酸(HO2 CC1836CO2 H,TmC126℃) 4重量部 得られたICカードの表面には、外観や触感でわかるよ
うな凹凸はなく、また電磁誘導電流を利用して非接触で
ICチップの情報読み書きを行なう時に電波障害による
誤まった情報は記録されることなく、正確な記録ができ
るICカードであった。
【0059】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように、IC
チップ、アンテナ回路部および可逆性感熱記録層を有す
るICカードにおいて、その光反射層部およびアンテナ
回路部を同一金属層から形成したので、電磁誘導電流を
利用して非接触でICチップの情報読み書きを行なう時
にカード内で反射した電波がアンテナ回路部に取り込ま
れるといった電波障害がなく、ICチップに情報を正確
に記録できるという利点がある。
【0060】また、この発明のICカードは、光反射層
部およびアンテナ回路部が同一平面を形成するように同
一金属層からなるので、金属層同士が層厚方向に重なっ
て配置されることがなく、カード表面には凹凸が形成さ
れないという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態であるICカードの層構成を示す
断面図
【図2】第2実施形態であるICカードの層構成を示す
断面図
【図3】第1実施形態または第2実施形態のICカード
の印刷層のない中間製品の平面図
【図4】他の実施形態のICカードの印刷層のない中間
製品の平面図
【図5】従来例のICカードの層構成を示す断面図
【符号の説明】
1、21 第1カード基材 2、22 記録層 3、23 保護層 4、15、29 ホットメルト接着剤層 5、26 第2カード基材 6、14、24、27 接着層 7、7’、28 アンテナ回路部 8、8’、25 光反射層部 9 ICチップ 10、13 印刷層 11 印刷保護層 12 表示窓 M 金属層 A、A’ 第1積層体 B、B’ 第2積層体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 栄治 埼玉県草加市松江町759番地 光村印刷株 式会社草加工場内 Fターム(参考) 2C005 MA23 MA24 MB01 MB07 MB08 NA08 PA27 QB03 5B035 BA03 BB03 BB09 CA01 CA23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ICチップを内蔵すると共にアンテナ回
    路部を有し、さらに可逆性感熱記録材料からなる記録層
    を有して画像表示および消去が可能なICカードにおい
    て、 このICカードの前記記録層より下層側に光反射層部を
    配置し、この光反射層部および前記アンテナ回路部は同
    一平面を形成するように設けたことを特徴とするICカ
    ード。
  2. 【請求項2】 光反射層部およびアンテナ回路部が、同
    一金属で形成されたものである請求項1記載のICカー
    ド。
  3. 【請求項3】 光反射層部およびアンテナ回路部が、同
    一金属層から同時に形成されたものである請求項1また
    は2に記載のICカード。
JP31372899A 1999-11-04 1999-11-04 Icカード Expired - Fee Related JP4338849B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31372899A JP4338849B2 (ja) 1999-11-04 1999-11-04 Icカード

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31372899A JP4338849B2 (ja) 1999-11-04 1999-11-04 Icカード

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001134731A true JP2001134731A (ja) 2001-05-18
JP4338849B2 JP4338849B2 (ja) 2009-10-07

Family

ID=18044814

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31372899A Expired - Fee Related JP4338849B2 (ja) 1999-11-04 1999-11-04 Icカード

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4338849B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002230496A (ja) * 2000-11-30 2002-08-16 Tokyo Magnetic Printing Co Ltd 書き換え可能な情報表示部を有する非接触icカード
CN1302431C (zh) * 2001-06-19 2007-02-28 日本电石工业株式会社 后向反射式封入集成电路的制品
JP2011103000A (ja) * 2002-11-26 2011-05-26 E Ink Corp 可撓性電子回路およびディスプレイ
JP2013045346A (ja) * 2011-08-25 2013-03-04 Dainippon Printing Co Ltd カード、カードの製造方法
WO2022138019A1 (ja) * 2020-12-24 2022-06-30 サトーホールディングス株式会社 Rfidラベル及び被着体

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002230496A (ja) * 2000-11-30 2002-08-16 Tokyo Magnetic Printing Co Ltd 書き換え可能な情報表示部を有する非接触icカード
JP4619551B2 (ja) * 2000-11-30 2011-01-26 株式会社トッパンTdkレーベル 書き換え可能な情報表示部を有する非接触icカード
CN1302431C (zh) * 2001-06-19 2007-02-28 日本电石工业株式会社 后向反射式封入集成电路的制品
JP2011103000A (ja) * 2002-11-26 2011-05-26 E Ink Corp 可撓性電子回路およびディスプレイ
JP2013045346A (ja) * 2011-08-25 2013-03-04 Dainippon Printing Co Ltd カード、カードの製造方法
US9104949B2 (en) 2011-08-25 2015-08-11 Dai Nippon Printing Co., Ltd Card and card manufacturing method
WO2022138019A1 (ja) * 2020-12-24 2022-06-30 サトーホールディングス株式会社 Rfidラベル及び被着体

Also Published As

Publication number Publication date
JP4338849B2 (ja) 2009-10-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4873776B2 (ja) 非接触icカード
JP2004185208A (ja) Icカード
JP4338849B2 (ja) Icカード
JP2002293034A (ja) 転写媒体及びこれを用いた情報記録媒体の製造方法並びに情報記録媒体
JP2001341427A (ja) 可逆性記録シート及び可逆性記録媒体
JP2002331798A (ja) 情報記録媒体及びこれの作製に用いる転写シート並びにこの転写シートを用いた情報記録媒体の作製方法
EP1031433B1 (en) Thermosensitive recording card, image forming method, and apparatus for making the card
JP2002103654A (ja) 可逆性感熱記録装置および可逆性感熱記録カード
JPH10287072A (ja) Icカードおよびその製造方法
JP3146503B2 (ja) 感熱情報記録媒体
JP2000137782A (ja) 情報記録カード
JP4023529B2 (ja) 可逆性感熱記録媒体の製造方法
JP2004192568A (ja) Icカード
JP3111527B2 (ja) コードマーク表示体
JP3671467B2 (ja) 情報記録媒体
JP2000094866A (ja) 可逆性感熱記録シートおよびそれを用いた情報記録媒体
JP2000113141A (ja) 非接触式icカード
JP3047529B2 (ja) 感熱記録体
JP2004338310A (ja) カードの製造方法及びカード
JP2001096998A (ja) 可逆性記録媒体の偽造防止方法及び偽造防止を施した可逆性記録媒体
JP2628574B2 (ja) 感熱磁気記録方法
JP3764268B2 (ja) リライト型非接触式icカード
JP2002059681A (ja) 情報表示部付き情報記録媒体
JP3489773B2 (ja) 感熱記録カード
JP2002056421A (ja) カード状表示媒体および定期券

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060406

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090318

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090616

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090701

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120710

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130710

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees