JP2001096998A - 可逆性記録媒体の偽造防止方法及び偽造防止を施した可逆性記録媒体 - Google Patents

可逆性記録媒体の偽造防止方法及び偽造防止を施した可逆性記録媒体

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JP2001096998A
JP2001096998A JP28126799A JP28126799A JP2001096998A JP 2001096998 A JP2001096998 A JP 2001096998A JP 28126799 A JP28126799 A JP 28126799A JP 28126799 A JP28126799 A JP 28126799A JP 2001096998 A JP2001096998 A JP 2001096998A
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Toru Endo
徹 遠藤
Satoshi Gocho
智 牛腸
Hideyuki Yamada
英幸 山田
Noriyuki Ito
則之 伊藤
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】潜像を可逆性記録媒体1に付加して偽造防止効
果を高める際に、真偽判定が多回数可能であり、耐性、
画像の精細さの点で制約されず、その判読に特定の検出
装置を必要としない、偽造か否かの真偽判定を容易に行
うことができる可逆性記録媒体の偽造防止方法、偽造防
止を施した可逆性記録媒体1を提供すること。 【解決手段】潜像を付加した可逆性記録媒体の偽造防止
方法において、支持体10上に光反射層11、可逆性記
録層12、及び潜像形成層13が形成された可逆性記録
媒体1の該潜像形成層13に、裸眼による目視では透明
で偏光フィルム14を用いた目視では可視可能な、配向
された潜像部分23を設けた可逆性記録媒体1を用いた
こと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、会員カード、ID
カード、クレジットカード、キャッシュカード、ICカ
ード、紙カード、通行券等に利用される可逆性記録媒体
に係り、特に、可視情報の記録及び消去を可逆的に行え
る可逆性記録媒体が、偽造か否かの真偽判定を容易に行
うことができる可逆性記録媒体の偽造防止方法及び偽造
防止を施した可逆性記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、会員カード、IDカード、ク
レジットカード、キャッシュカード、ICカード、紙カ
ード、通行券等の情報記録方式としては、例えば、支持
体に磁気記録可能な磁気テープ、或いは磁気記録層が設
けられた情報記録方式、更にはICチップ等が設けられ
たデジタル信号、或いはアナログ信号による情報記録方
式がある。これらカードの情報記録内容を表示、確認す
る場合には、専用のリーダーで記録情報の読み込み処理
を行う必要があり、一般のユーザーが確認する手段はな
い。
【0003】一方、このような情報記録方式に対し、カ
ードの情報記録内容を簡易に表示する要求が高まり、カ
ードに表示機能を付加する目的で、ロイコ発色或いは金
属薄膜層を熱破壊等によって不可逆的に表示する手段が
実用化されている。しかし、このような不可逆的な表示
手段を用いた記録媒体は、記録媒体の使用期間が短い場
合、或いは表示量が少ない場合には特に問題は無いが、
使用期間が長い場合、表示エリアが小さく限られる場
合、或いは表示量が多い場合には対応できるものではな
かった。
【0004】そこで、文字、記号、図形等の可視情報の
記録及び消去を可逆的に行える記録媒体の要求が非常に
高まり、これら可視情報の記録及び消去を熱、或いは熱
と何らかの複合刺激によって可逆的に行える可逆性記録
材料が考案されている。
【0005】例えば、 1)高分子/低分子タイプとして、特開昭54−119
377号公報、特開昭55−154198号公報、特開
平5−85045号公報等に、樹脂マトリクス材と該樹
脂マトリクス材に分散された有機低分子化合物との混合
物から構成された可逆性記録材料が記載されている。こ
の方法は印字消去を熱刺激のみで行うもので、樹脂マト
リクス中に分散された有機低分子化合物が相変化して白
濁または透明になる際のコントラストで可視情報を表示
するものである。
【0006】2)ロイコ化合物タイプとして、特開平6
−340171号公報、特開平10−203016号公
報、特開平10−264521号公報等に、樹脂バイン
ダーと、該樹脂バインダー中に含有された通常無色ない
し淡色のロイコ染料と、発色或いは消色させる顕減色剤
との混合物から構成された可逆性記録材料が記載されて
いる。この方法は印字消去を熱刺激のみで行うもので、
樹脂バインダー中に含有された顕減色剤の作用でロイコ
染料が発色或いは消色することでコントラストが得られ
可視情報を表示するものである。
【0007】3)高分子液晶タイプとして、特開平9−
1963号公報、特開平9−218398号公報等に、
樹脂マトリクスと、該樹脂マトリクス中に存在する液晶
/高分子複合材料との混合物から構成された可逆性記録
材料が記載されている。この方法はスメチック液晶等を
高分子マトリクス中に分散したものであり、印字消去を
熱−電界刺激で液晶の分子が規則配向状態と不規則配向
状態で生じた光透過(透明)と光散乱(白濁)する際の
コントラストで可視情報を表示するものである。
【0008】4)磁気マイクロカプセルタイプとして、
特開平7−104684号公報、特開平7−19210
4号公報、特開平8−118854号公報等に、樹脂バ
インダーと、樹脂バインダー中に磁性粒子とこれを分散
してなる分散媒とを包含するマイクロカプセルとの混合
物から構成される磁気マイクロカプセルの可逆性記録材
料が記載されている。この方法は磁性粒子が水平方向に
配向された場合、磁性粒子の色調が観察され、磁性粒子
が垂直方向に配向された場合、マイクロカプセルの下層
の色調が観察され、この時のコントラストで可視情報を
表示するものである。
【0009】これらは何れも熱、電界、磁界の刺激によ
り、或いは熱/電界(磁界)の複合刺激によって物理的
な変化、或いは化学的な変化を利用して可視情報を可逆
的に表示せしめたものである。そして、これら可逆性記
録媒体は、それぞれの可逆性記録層に対応した外部刺激
で書き替えが可能なものである。
【0010】これまで、これら可逆性記録媒体の真偽判
定は専用リーダーを用いない限り出来ないために、偽造
された可逆性記録媒体であっても表示内容に従って使用
されてしまう恐れがあり、また、これら可逆性記録媒体
へ偽造防止を施すことは困難なものであった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、これら
の可逆性記録媒体は、可視情報の記録及び消去が可逆的
に行え、しかも、表示量が多く、長期間の使用に耐える
ため、有用な記録媒体として使用されているが、本発明
は、これらの可逆性記録媒体に偽造防止効果を付加した
ものである。すなわち、本発明は、潜像を可逆性記録媒
体に付加して偽造防止効果を高める際に、真偽判定が多
回数可能であり、耐性、画像の精細さの点で制約され
ず、且つ、その判読に特定の検出装置を必要としない、
更に、偽造か否かの真偽判定を容易に行うことができる
可逆性記録媒体の偽造防止方法を提供することを課題と
するものである。また、このような偽造防止を施した可
逆性記録媒体を提供することを課題とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明における第一の発
明は、偽造防止に潜像を付加した可逆性記録媒体の偽造
防止方法において、支持体上に光反射層、可逆性記録
層、及び潜像形成層が形成された可逆性記録媒体の該潜
像形成層に、裸眼による目視では透明で偏光フィルムを
用いた目視では可視可能な、配向された潜像部分を設け
た可逆性記録媒体を用いたことを特徴とする可逆性記録
媒体の偽造防止方法である。
【0013】また、本発明における第二の発明は、偽造
防止に潜像を付加した可逆性記録媒体において、支持体
上に光反射層、可逆性記録層、及び潜像形成層が形成さ
れた可逆性記録媒体の該潜像形成層に、裸眼による目視
では透明で偏光フィルムを用いた目視では可視可能な、
配向された潜像部分を設けたことを特徴とする偽造防止
を施した可逆性記録媒体である。
【0014】また、本発明は、上記発明による偽造防止
を施した可逆性記録媒体において、前記潜像形成層の材
料が、外力によって該配向された潜像部分を設けられる
ことが可能な高分子材料であることを特徴とする偽造防
止を施した可逆性記録媒体である。
【0015】また、本発明は、上記発明による偽造防止
を施した可逆性記録媒体において、前記潜像形成層の材
料が、高分子液晶材料であることを特徴とする偽造防止
を施した可逆性記録媒体である。
【0016】また、本発明は、上記発明による偽造防止
を施した可逆性記録媒体において、前記高分子液晶材料
が、サーモトロピック性を示す高分子液晶材料であり、
前記配向された潜像部分を加熱・加圧により配向させて
設けたことを特徴とする偽造防止を施した可逆性記録媒
体である。
【0017】また、本発明は、上記発明による偽造防止
を施した可逆性記録媒体において、前記潜像形成層上に
保護層を設けたことを特徴とする偽造防止を施した可逆
性記録媒体である。
【0018】また、本発明は、上記発明による偽造防止
を施した可逆性記録媒体において、前記光反射層がOV
D(Optical Variable Devic
e)層であることを特徴とする偽造防止を施した可逆性
記録媒体である。
【0019】また、本発明は、上記発明による偽造防止
を施した可逆性記録媒体において、前記偏光フィルムが
円偏光フィルムであることを特徴とする偽造防止を施し
た可逆性記録媒体である。
【0020】また、本発明は、上記発明による偽造防止
を施した可逆性記録媒体において、前記可逆性記録層
が、樹脂マトリクスと、樹脂マトリクス中に分散された
有機低分子とから成り、熱に依存して透明度が可逆的に
変化する可逆性記録層であることを特徴とする偽造防止
を施した可逆性記録媒体である。
【0021】また、本発明は、上記発明による偽造防止
を施した可逆性記録媒体において、前記可逆性記録層
が、樹脂バインダーと、樹脂バインダー中に含有された
無色ないし淡色のロイコ染料と、発色或いは消色させる
顕減色剤からなり、熱に依存して該ロイコ染料が可逆的
に発色或いは消色する可逆性記録層であることを特徴と
する偽造防止を施した可逆性記録媒体である。
【0022】また、本発明は、上記発明による偽造防止
を施した可逆性記録媒体において、前記可逆性記録層
が、樹脂マトリクスと、樹脂マトリクス中に存在する液
晶/高分子複合材料とからなり、熱と電界に依存して可
逆的に変化する可逆性記録層であることを特徴とする偽
造防止を施した可逆性記録媒体である。
【0023】また、本発明は、上記発明による偽造防止
を施した可逆性記録媒体において、前記可逆性記録層
が、樹脂バインダーと、磁性粒子と分散媒とを包含する
磁気マイクロカプセルとからなり、磁界の配向方向の反
転に依存して可逆的に変化する可逆性記録層であること
を特徴とする偽造防止を施した可逆性記録媒体である。
【0024】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につき説
明する。図1は本発明による偽造防止を施した可逆性記
録媒体の一実施例を示す平面図である。図2は、図1に
おけるX−X’断面で一実施例を示す断面図である。図
1及び図2に示すように、偽造防止を施した可逆性記録
媒体(1)は、支持体(10)上に光反射層(11)、
可逆性記録層(12)、潜像形成層(13)、保護層
(15)が積層して形成されたものである。
【0025】(22)は、可逆性記録層(12)の一部
分であり、可逆性の可視情報が記録された部分である。
この部分は、各種の可逆性記録層に対応した外部刺激に
よって可逆的に可視可能に表示されるものであり、図1
及び図2においては可視可能な状態のものである。図2
において、(23)は、潜像形成層(13)の一部分で
あり、裸眼による目視では透明で偏光フィルムを用いた
目視では可視可能な、配向された潜像部分である。
【0026】この潜像部分(23)は、潜像形成層(1
3)の一部が熱、圧、引っ掻き、摩擦、光、電気、磁気
等の外力によって配向された部分である。図1におい
て、偽造防止を施した可逆性記録媒体(1)は、裸眼に
よる目視では潜像部分(23)が確認できないものであ
る。
【0027】図3は、図1に示す偽造防止を施した可逆
性記録媒体の一実施例の潜像部分(23)を判読する際
の状態を示す平面図である。また、図4は、図3におけ
るX−X’断面で示す潜像部分(23)を判読する際の
状態を示す断面図である。図3及び図4に示すように、
偽造防止を施した可逆性記録媒体(1)の上方に偏光フ
ィルム(14)を重ねて目視することにより、潜像部分
(23)が可視可能な画像(23’)となるものであ
る。
【0028】図5は、本発明による偽造防止を施した可
逆性記録媒体を判読する際の光路の状態を概念的に説明
した図である。図5に示すように、光源(58)からの
白色光(56)は偏光フィルム(14)を透過して直線
偏光となり、潜像形成層の一部分である配向された潜像
部分(23)部を透過して楕円偏光に変わり、光反射層
(11)により反射され、再度偏光フィルム(14)を
透過して反射光(57)となる。
【0029】この反射光(57)は、波長によって光の
強さが異なるため、多彩な色相を有する画像が得られ
る。また、偏光フィルムの配向方向と潜像部分の配向方
向の角度によっても見える色相が異なってくる。潜像形
成層(13)の他の部分である配向されない部分(図示
せず)を透過した直線偏光は、楕円偏光に変わらず光反
射層(11)により反射され、再度偏光フィルム(1
4)を透過して反射光が観察されるものである。
【0030】図6は本発明による偽造防止を施した可逆
性記録媒体の他の例を示す断面図である。この偽造防止
を施した可逆性記録媒体(2)は、支持体(10)上に
光反射層(11)、潜像形成層(13)、可逆性記録層
(12)、保護層(15)が積層して形成されたもので
ある。図1及び図2に示す一実施例と同様に、(22)
は、可逆性記録層(12)の一部分であり、可逆性の可
視情報が記録された部分である。この部分は、各種の可
逆性記録層に対応した外部刺激によって可逆的に可視可
能に表示されるものであり、図6においては可視可能な
状態のものである。(23)は、潜像形成層(13)の
一部分であり、裸眼による目視では透明で偏光フィルム
を用いた目視では可視可能な、配向された潜像部分であ
る。
【0031】図7は、円偏光フィルムの構成を示す断面
図である。偏光フィルムとして用いる円偏光フィルム
(74)は、偏光フィルム(75)に1/4波長位相差
フィルム(76)を重ねたものである。
【0032】図8は、本発明による偽造防止を施した可
逆性記録媒体(1)をカードに用いた一例を示す平面図
である。図9は、図8におけるX−X’断面で一例を示
す断面図である。図8及び図9に示すように、偽造防止
を施した可逆性記録媒体(1)を用いたカード(3)
は、カード基材(91)に可逆性記録媒体(1)が埋め
込まれたもので、接着剤(92)を介して固定されてい
る。(81)は、カード基材(91)上の可逆性記録媒
体(1)以外の部分に設けられた常時に肉眼で可視可能
な印刷層である。
【0033】(22)は、前記のように、可逆性記録層
(12)の一部分であり、可逆性の可視情報が記録され
た部分である。この部分は、各種の可逆性記録層に対応
した外部刺激によって可逆的に可視可能に表示されるも
のであり、図8及び図9においては可視可能な状態のも
のである。(23)は、潜像形成層(13)の一部分で
あり、裸眼による目視では透明で偏光フィルムを用いた
目視では可視可能な、配向された潜像部分である。この
カード(3)の上方に偏光フィルム(図示せず)を重ね
て目視することにより、潜像部分(23)が可視可能な
画像となるものである。
【0034】支持体としては、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニル、ポ
リエステル、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチ
ル、ポリスチレン等の合成樹脂、天然樹脂のフィルム、
紙、合成紙などを単独で又は組合わせた複合体が使用可
能である。また、支持体上には光反射層、可逆性記録
層、潜像形成層、保護層などが積層されるため、その加
工に耐えうる、強度、耐熱性や使用方法に応じた耐性が
要求される。そのため上記の材料に限定されず、加工方
法に応じて適宜選択される。一方、その厚みや形状も商
品形態により異なるため特に制限はない。
【0035】光反射層は、反射性を有するものであれば
特に限定されるものではなく、真空蒸着法、スパッタリ
ング法、イオンプレ−ティング法、ラミネート法等によ
り、膜厚は真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ
−ティング法によって0.03μm〜0.08μm、ラ
ミネート法によって0.5μm〜2μm程度設けること
ができる。薄膜形成法によって適用できる材料として
は、例えばAl、Cr、Sn、Ni、Cu、Ag等が用
いられる。更に、使用する材料を複合的に用いることで
色調を調整することもできる。
【0036】更に、光反射層としてはOVD(Opti
cal Variable Device)効果を示す
光反射層を用いることもでき、OVD層は立体画像の表
現や見る角度により色が変化するカラーシフトを生じる
表示体を形成する層である。その中でホログラムや回折
格子のようなOVDとしては、光の干渉縞を微細な凹凸
パターンとして平面に記録するレリーフ型や体積方向に
干渉縞を記録する体積型がある。また、見る角度により
色の変化(カラーシフト)を生じる多層薄膜のようなO
VDとしては、光学特性の異なるセラミックスや金属の
薄膜を積層したものがある。この他に、光の干渉を利用
した固有の像や色の変化を生じるものであればこれらに
限られるものではない。これらのOVDの中では、量産
性やコストを考慮した場合には、レリーフ型ホログラム
(回折格子)や多層薄膜が好ましいものである。
【0037】可逆性記録層としては、 1)樹脂マトリクス中に分散された有機低分子物質の結
晶状態の変化によって白濁・透明が可逆的に変化する高
分子/低分子タイプ、 2)樹脂バインダーに分散されたロイコ化合物と顕減色
剤との間の可逆的/非可逆的な発色反応を利用した熱発
色性組成物であるロイコ化合物タイプ、 3)スメチック液晶等を高分子マトリクス中に分散し、
液晶の分子が規則配向状態と不規則配向状態で生じた光
透過(透明)と光散乱(白濁)を利用した高分子液晶タ
イプ、 4)樹脂バインダーと、樹脂バインダー中に磁性粒子と
これを分散してなる分散媒とを包含したマイクロカプセ
ルを利用した磁気マイクロカプセルタイプ、などを選択
し使用することができる。
【0038】1)高分子/低分子タイプは、樹脂マトリ
ックス中に分散された有機低分子物質の結晶状態の変化
によって白濁・透明が可逆的に変化するもので、印刷
法、コーティング法等により膜厚4μm〜20μm程度
に設けることができる。この感熱性の可逆性記録層中に
分散される有機低分子物質としては脂肪酸若しくは脂肪
酸誘導体または脂環式有機酸が挙げられ、更に詳しく
は、飽和若しくは不飽和のもの或いはジカルボン酸、ま
たは、これ等のエステル、アミド等を含むものが用いら
れるが、特に制限されるものではない。
【0039】上記飽和脂肪酸の具体例としては、ウンデ
カン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、
パルミチル酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ナノデ
カン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロ
チン酸、モンタン酸、メリシン酸等が挙げられ、また、
不飽和脂肪酸の具体例としては、オレイン酸、エライジ
ン酸、リノ−ル酸、ソルビン酸、ステアロ−ル酸等が挙
げられる。尚、脂肪酸若しくは脂肪酸誘導体又は脂環式
有機酸はこれ等のものに限定される物ではなく、かつ、
これ等の内の一種類または二種類以上を混合させて適用
することも可能である。
【0040】また、用いられる樹脂としては、アクリル
系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロ
−スアセテ−ト系樹脂、ニトロセルロ−ス系樹脂、塩ビ
系樹脂、酢ビ系樹脂の単独、混合或いは共重合物が用い
られる。一方、可逆性感熱記録部の透明化温度範囲を制
御するため、樹脂の可塑剤、高沸点溶剤等を樹脂に対
し、0.1%から20%重量部添加することができる。
更に、可逆性記録層の繰り返し印字消去耐性を向上する
ため、樹脂に対応した三次元架橋する硬化剤、架橋剤等
を樹脂に対し、0.5%から10%重量部添加すること
ができる。
【0041】2)ロイコ化合物タイプは、樹脂バインダ
ーのマトリックス中に分散されたロイコ化合物と顕減色
剤の可逆的な発色反応を利用したもので、印刷法、コー
ティング法等により膜厚4μm〜20μm程度に設ける
ことができる。この感熱性の可逆性記録層中に用いられ
る通常無色ないし淡色のロイコ化合物としては、感圧記
録紙、感熱記録紙、感光感圧紙、通電感熱記録紙、感熱
転写紙等に一般に用いられるものに代表され、ラクト
ン、サルトン、スピロピラン等の部分骨格を有するキサ
ンテン、スピロピラン、ラクトン、フルオラン、サルト
ン系等が用いられるが、特に制限されるものではない。
【0042】具体例としては、3,3−ビス(p−ジメ
チルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリ
ド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−
イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジメチルア
ミノ−6−クロロ−7−メチルフルオラン、3,3−ビ
ス(9−エチルカルバゾール−3−イル−5−ジメチル
アミノフタリド、3−ジメチルアミノ−7−ジベンジル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフ
ルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−ア
ニリノフルオラン、3−(n−エチル−nトリル)アミ
ノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチ
ルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
(n−エチル−n−イソアミル)アミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−(n−エチル−n−テト
ラヒドロフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン等が挙げられ、単独或いは混合して用いられ
る。
【0043】また、顕減色剤は、熱エネルギーの作用に
よりプロトンを可逆的に放出してロイコ化合物に対し顕
色作用と減色作用を併せ持つ化合物である。すなわち、
フェノール性水酸基またはカルボキシル基から成る酸性
基とアミノ基から成る塩基性基の双方を有し、熱エネル
ギーの違いにより酸性または塩基性となって上記ロイコ
化合物を発色・消色させるものである。塩基性基は官能
基として存在していても良く、化合物の一部として存在
していても良い。また、顕減色剤の酸性基、或いは塩基
性基の何れか一方の官能基を有する顕減色剤とすること
で発色作用のみ発現することが可能である。
【0044】酸性基と塩基性基を官能基として有する顕
減色剤としては、例えば、アミノ安息香酸類、ヒドロキ
シアミノ安息香酸類、アミノフェノール類、アミノナフ
トエ酸類、ニコチン酸類等が挙げられる。具体例として
は、m−アミノ安息香酸、o−アミノ安息香酸、4−ア
ミノ−3−メチル安息香酸、3−アミノ−4−メチル安
息香酸、2−アミノ−5−エチル安息香酸、3−アミノ
−4−ブチル安息香酸、4−アミノ−3−メトキシ安息
香酸、3−アミノ−4−エトキシ安息香酸、2−アミノ
−5−クロロ安息香酸、4−アミノ−3−ブロモ安息香
酸、2−アミノ−2−ニトロ安息香酸、4−アミノ−3
−ニトロ安息香酸、3−アミノ−4−ニトリル安息香
酸、アミノサリチル酸、ジアミノ安息香酸、2−メチル
−5−アミノナフトエ酸、3−エチル−4−アミニナフ
トエ酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、2−メチルニコ
チン酸、6−クロロニコチン酸等がある。
【0045】また、塩基性基を塩化合物の一部として有
するものには、フェノール性水酸基またはカルボキシル
基を有する化合物とアミノ基を有する化合物の塩または
錯塩であり、例えば、ヒドロキシ安息香酸類、ヒドロキ
シサリチル酸類、没食子酸類、ビスフェノール酢酸等の
酸と、脂肪族アミン類、フェニルアルキルアミン類、ト
リアリルアルキルアミン類等の塩基との塩または錯塩が
挙げられる。この具体例としては、p−ヒドロキシ安息
香酸−アルキルアミン塩、p−ヒドロキシ安息香酸−フ
ェニルアルキルアミン塩、m−ヒドロキシ安息香酸−ア
ルキルアミン塩、2,4−ジヒドロキシ−アルキルアミ
ン塩、4,5−ジヒドロキシ安息香酸−トリアルキルア
ミン塩、4,5−ジヒドロキシ安息香酸−トリルアルキ
ルアミン塩、p−ヒドロキシ安息香酸メチル−アルキル
アミン塩、p−ヒドロキシ安息香酸ステアリル−アルキ
ルアミン塩、没食子酸−アルキルアミン塩、没食子酸ス
テアリル−アルキルアミン塩、ビスフェノール酢酸−ア
ルキルアミン、ビスフェノール酢酸オクチル−アルキル
アミン塩等が挙げられ、単独或いは混合して用いられ
る。
【0046】尚、ロイコ化合物及び顕減色剤はこれ等の
ものに限定されるものではなく、かつ、これ等の内の一
種類または二種類以上を混合させて適用することも可能
である。また、用いられる樹脂としては、アクリル系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリウ
レア、メラミン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリ
ビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビ
ニル、ポリビニルブチラール等の樹脂の単独、混合或い
は共重合物が用いられる。更に、可逆性記録層の繰り返
し印字消去耐性を向上するため、樹脂に対応した三次元
架橋する硬化剤、架橋剤等を樹脂母材に対し、0.5%
から10%重量部添加することができる。更に、耐性を
向上させるためにロイコ化合物と比較的相溶性の高い紫
外線吸収剤を添加することができる。
【0047】3)高分子液晶タイプは、樹脂マトリクス
中に液晶/高分子複合で存在し、樹脂マトリクスに分散
或いは溶解してなる塗布剤を印刷法、コーティング法等
により膜厚4〜30μm可逆性記録層を設けている。使
用される樹脂としては、例えば、(メタ)アクリル酸、
イタコン酸、シトラコン酸、マレイン酸等の重合性有機
酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アク
リル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)
アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘ
キシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メ
タ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリル酸アミ
ド、(メタ)アクリル酸−N,N−ジメチルアミド、
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリル酸レー
ト等のアクリル化合物、メチルビニルエーテル、エチル
ビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル等のビニル
エーテル類、酢酸ビニル、ピバリン酸ビニル等のビニル
エステル類、酢酸アリル、安息香酸アリル等のアリルエ
ステル類、マレイミド類、スチレン、ビニルトルエン、
ビニルピリジン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレ
ン、プロピレン等の高分子樹脂が使用できる。
【0048】使用される液晶としては、特にスメチック
液晶を使用するのが好ましく、スメチック液晶として
は、例えば、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸ナ
トリウム、安息香酸ナトリウム、エチル−p−アゾキシ
ベンゾエート、p−デシロキシベンジリデン−p’−ア
ミノ−2−メチルブチルシンナメート、p−ヘキシロキ
シベンジリデン−p’−アミノ−2−クロロプロピルシ
ンナメート等が使用でき、更にこれらの混合物が使用で
きる。また、表示のコントラストを上げるため二色性染
料を液晶に含有させることができる。更に、導電層を設
けることで、電界を印可した際の消去性を向上すること
ができる。導電層としては、従来公知の導電性を示す構
成材料であれば何でも良く、例えば、透明導電性イン
キ、不透明導電性インキ、Al等の金属が使用できる。
【0049】4) 磁気カプセルタイプは、板状磁性粒
子等を含むマイクロカプセルを樹脂バインダーに分散し
てなる塗布剤を印刷法、コーティング法等により可逆性
記録層を設けている。マイクロカプセルは、少なくとも
板状磁性粒子と分散媒を主成分とするサスペンジョンの
芯物質を、ポリマー等よりなる殻物質でカプセル化した
構成である。可逆性記録層への可視記録を安定させるた
め、分散媒は常温において固相状態を示す分散媒(例え
ばワックスなど有機化合物)を用いた方が好ましい。更
に常温において液体状態の有機溶媒と常温において固相
状態の分散媒の混合サスペンジョンを用いてもよい。
【0050】板状磁性粒子としては、例えばγ−フェラ
イト、マグネタイト、Mnフェライト、Mn−Znフェ
ライト、Co被着γ−フェライト、等の各種酸化鉄、
鉄、ニッケル、鉄・ニッケル、鉄・ニッケル・クロム等
のステンレススチール、コバルト、コバルト・アルミニ
ウムやサマリウム・コバルト合金等の微粒子等をアトマ
イザーやハンマーミル等で板状(または鱗片状)とした
ものを用いることができる。磁性粒子の保磁力につい
て、特に限定はされないが、保磁力が60Oe以下の場
合では、比較的弱い磁場でも板状磁性粒子を配向させる
ことができる。また板状磁性粒子は有機溶媒等との親和
性を高めるために、高級エステル処理、シランカップリ
ング処理、チタネート系カップリング処理等を施してお
くとよい。本発明における板状磁性粒子の大きさは、マ
イクロカプセル内で磁気印加による回転のしやすさ、画
像コントラスト等を考慮すると粒径が3μmから30μ
m、厚さが0.1μmから3μmの間であることが好ま
しい。
【0051】分散媒としては、常温(約10〜35℃の
範囲)で固体の分散媒(固相状態を示す)として、常温
以上の温度(約40〜100℃の範囲)に加熱されると
流動状態になるものであればよく、例えば、有機化合物
で、パラフィンワックス、カルナバワックスなどの天然
或いは合成ワックス、天然或いは合成樹脂、またはカル
ボン酸エステルなど上記条件を満たす一般に公知である
ものを単独、或いは混合して適宜使用することができ
る。常温で(約10〜35℃の範囲)液体の分散媒とし
て、不活性溶媒、例えばオリーブ油、塩素化ジフェニ
ル、軽油、ドデシルベンゼン等の無極性油ビヒクルを用
いることができる。
【0052】上記した板状磁性粒子、分散媒などを主成
分とする芯物質をポリマー等の殻物質で覆い、マイクロ
カプセル化する。この殻物質として用いられる樹脂に
は、一般に用いられている樹脂、例えば、アクリル系樹
脂、メタクリル系樹脂、ポリスチレン、ポリエステル樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリアミド樹
脂、エポキシ樹脂、天然樹脂等が挙げられ、これらを単
独、あるいは2種以上混合して使用することも可能であ
る。
【0053】上述マイクロカプセルの製造法としては、
ポリマー溶液に分散させた芯物質のまわりにポリマーの
濃厚相を分離させる相分離法、ポリマー溶液中の芯物質
のまわりにポリマーの硬化試験薬等によりポリマーを硬
化させる液中硬化被覆法、芯物質を分散させたエマルジ
ョンの内、あるいは外相のいずれか一方からモノマーや
重合触媒を供給し芯物質の表面をポリマーで覆うインシ
チュー重合法、芯物質を分散させたエマルジョンの内相
と外相の両方からモノマーを供給する界面重合法等のマ
イクロカプセル化技法が好適であるが、これらの方法に
限定されるものではない。
【0054】とくに芯物質を分散媒に均一に分散させた
サスペンジョンの外相からモノマーを供給するインシチ
ュー重合法、あるいは相分離法を用いて製造することに
より、粒径の揃った、かつ板状磁性粒子の移動が容易な
マイクロカプセルを製造することができる。ここで用い
る重合性モノマーは、アクリル酸エステル、メタクリル
酸エステル、スチレンおよびその誘導体、イソシアネー
ト、各種アミン、エポキシ基を有する化合物等が好適で
ある。また、マイクロカプセルを分散する樹脂バインダ
ーとしては、水系バインダー、溶剤系バインダー、エマ
ルション系バインダー等が適宜用いられる。
【0055】潜像形成層としては、全面に同一の配向を
有し全面に同一の偏光性を示す材料、部分的に配向の異
なる材料、或いは、部分的に外力によって配向を変化さ
せ、部分的に異なった偏光性を付与できる材料などが使
用される。例えば、ポリプロプピレン、ポリエチレン、
ポリスチレン、ポリエステル等の高分子材料が使用可能
である。
【0056】また、潜像形成層として、高分子液晶材料
を用いる際には、ポリエステル共重合体、ポリエーテ
ル、ポリカーボネイト、ポリイソシアネート、ポリグル
タミン酸エステル等の高分子液晶材料が使用可能であ
る。また、この高分子液晶材料は、加熱・加圧で容易に
配向させることが可能なサーモトロピック性を有してい
ることが好ましい。そして、配向させる方法として、ホ
ットスタンプ、サーマルヘッド、レーザーによる加熱等
の簡便な方法が挙げられ、これらの方法によって精細な
潜像部分を容易に形成することが可能となる。
【0057】さらに、予め配向せしめ偏光性を有した高
分子材料を微小片化し、ポリエステルやアクリルなどの
高分子樹脂に分散させ、塗布することにより潜像形成層
を形成することも可能である。この場合、任意の画像を
潜像として形成することは難しいが、ランダムな模様と
して潜像が観察されるため、検証機能を付与することは
可能である。
【0058】尚、用いられる材料は上記に限定されるも
のではなく、全面に同一の配向を有し全面に同一の偏光
性を示す材料、部分的に配向の異なる材料、或いは、部
分的に外力によって配向を変化させ、部分的に異なった
偏光性を付与できる材料であれば使用可能である。そし
て、潜像形成層は、これらの材料をグラビア印刷法、ス
クリーン印刷法、ノズルコーター法等の既知の塗布手段
を用いて形成される。或いは、押し出し成型法、二軸延
伸法等のフィル成形技術で得られたフィルムを貼り合わ
せて形成することも可能である。
【0059】保護層は、潜像形成層或いは可逆性記録層
を外傷から保護し、また、画像形成時の熱圧などから画
像形成痕による潜像の視認を防ぐ役割を持つもので、使
用される樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、ウレ
タン系樹脂、塩化ビニル樹脂−酢酸ビニル共重合樹脂、
ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド樹脂等の従来公知
の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、紫外線または電子線硬
化樹脂を単独、或いは、混合物して用いられる。
【0060】更に、サーマルヘッド等による潜像形成時
の印字痕防止のために、樹脂を架橋する硬化剤、ポリエ
チレンワッス、カルナバワックス、シリコンワックス等
のワックス類、或いは炭酸カルシウム、ステアリン酸亜
鉛、シリカ、アルミナ、タルク等の体質顔料、シリコ−
ン油脂等の油脂類を透明性を損なわない範囲で添加する
ことができる。この保護層に用いる樹脂は、例えば、グ
ラビア印刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法、
フレキソ印刷法、ノズルコーター法等の既知の印刷手
段、および、塗布手段により塗工することができる。
【0061】接着剤は、偽造防止を施した可逆性記録媒
体とカード基材を一体化するためのものである。接着剤
は軟化点150℃以下の高分子材料を印刷法、コーティ
ング法により膜厚0.5μm〜10μmに塗布し設けら
れる。高分子材料としては、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸
ビニル、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ポ
リウレタン系樹脂、アクリル系樹脂の単独、混合或いは
共重合物が用いられる。好ましくはポリ塩化ビニル、ポ
リウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂が用られる。
【0062】カード基材は、各種プラスチック材料で構
成され、必要に応じて2層以上貼り合わせて使用され
る。例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフ
タレート等のポリエステル樹脂、ポリエチレンやポリプ
ロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ABS樹脂等の材料が使用できる。厚みとしては1
00μm〜1000μm程度の範囲から選択され、好ま
しくはカードの厚みで180μm〜800μm前後の厚
みが用いられる。
【0063】以上に説明した支持体/光反射層/可逆性
記録層/潜像形成層/保護層を積層した構成は、構成の
一例であり、商品の形態あるいは製造方法により各層の
上に印刷層等を適宜設けることは可能である。また、そ
の積層する順もこれに示したものに限定されず、同一面
から可逆性の可視情報および潜像画像が観察できればそ
の構成は適宜選択され使用できる。また、上記で得られ
た偽造防止を施した可逆性記録媒体をカード基材に接着
する方法としては、熱ロール法、熱ラミネート法、押し
出し成形法、インジェクション成形法等の方法がある。
【0064】偏光フィルムとしては、PVA延伸フィル
ムにヨードを吸収させたPVA−ヨウ素型、二色性染料
型、金属または金属化合物含有型、ポリエン型などの高
分子多結晶型があげられる。特に、PVA−ヨウ素型、
二色性染料型が好ましいものである。
【0065】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する。 <実施例1>
【0066】厚み188μmのポリエチレンテレフタレ
ートから成る支持体に真空蒸着法を用いて膜厚0.05
μmのAl層を形成し光反射層を設けた。この層上に樹
脂中に分散された有機低分子から成る可逆性記録層塗料
をグラビア法を用いて乾燥温度130℃にて、塗布厚9
μmに塗布した。この層上にサーモトロピック液晶から
なる潜像形成層塗料をグラビア法を用いて乾燥温度80
℃にて、塗布厚1μmに塗布した。この層上に保護層塗
料をグラビア法を用いて3μm塗布して、その後、波長
205nmの紫外線を照射し保護層を硬化させた。
【0067】以下に、使用した塗料について示す。 (可逆性記録層塗料) ステアリン酸 … 7部 セバチン酸 … 2部 塩酢ビ共重合体樹脂 … 6部 テトラヒドロフラン …30部 トルエン …10部 (潜像形成層塗料) 高分子液晶(キラコールPLC7003:旭電化工業(株)製)…20部 テトラヒドロフラン …40部 トルエン …40部 (保護層塗料) ウレタンアクリレート …60部 ラジカル重合開始剤 … 3部 メチルエチルケトン …37部
【0068】次に、得られた高分子液晶の潜像形成層に
潜像パターンを形成すべく、「TOPPAN Prin
ting」の文字が凸状に形成された刻印版を用い、1
20℃、0.2秒間ホットスタンプにて熱圧をかけて配
向を行い、潜像画像を設けた。このように得られた偽造
防止を施した可逆性記録媒体は、目視では潜像画像が全
く視認できず、単なる金属光沢部に見えたが、円偏光フ
ィルムを重ねることで潜像画像が鮮明に出現し、潜像を
確認することができた。
【0069】更に、サーマルヘッドを用いて印字及び消
去を行った。印可エネルギー0.5mJ/dotで印字
が可能であった。また、印可エネルギー0.3mJ/d
otで印字は消去できた。この可逆性記録媒体の繰り返
し印字回数は100回以上であり実用性のある偽造防止
効果の高い可逆性記録媒体が得られた。
【0070】<実施例2>厚み188μmのポリエチレ
ンテレフタレートから成る支持体に真空蒸着法を用いて
膜厚0.05μmのAl層を形成し光反射層を設けた。
この層上に樹脂に分散されたロイコ化合物と顕減色剤と
から成る可逆性記録層塗料をグラビア法を用いて乾燥温
度110℃にて、塗布厚10μmに塗布した。この層上
に上記実施例1に使用した潜像形成層塗料をグラビア法
を用いて乾燥温度80℃にて、塗布厚1μmに塗布し
た。この層上に上記実施例1に使用した保護層塗料をグ
ラビア法を用いて3μm塗布して、その後、波長205
nmの紫外線を照射し保護層を硬化させた。
【0071】以下に、使用した塗料について示す。 (可逆性記録層塗料) クリスタルバイオレットラクトン …10部 2−(3,5ジ−tアミル−2−ヒドロ キシフェニル)ベンゾトリアゾール …10部 ビスフェノール酢酸と ステアリルアミンとの塩 …40部 ステアリン酸アミド …40部 メタクリル樹脂 …30部 トルエン …500部
【0072】次に、得られた高分子液晶の潜像形成層に
潜像パターンを形成すべく、「TOPPAN Prin
ting」の文字が凸状に形成された刻印版を用い、1
20℃、0.2秒間ホットスタンプにて熱圧をかけて配
向を行い、潜像画像を設けた。このように得られた可逆
性記録媒体は、目視では潜像画像が全く視認できず、単
なる金属光沢部に見えたが、円偏光フィルムを重ねるこ
とで潜像画像が鮮明に出現し、潜像を確認することがで
きた。
【0073】更に、サーマルヘッドを用いて、印可エネ
ルギー0.7mJ/dotで印字が可能であった。ま
た、ホットスタンプを用いて、印可温度、時間を100
℃、3秒で印字は消去できた。この可逆性記録媒体の繰
り返し印字回数は100回以上であり実用性のある偽造
防止効果の高い可逆性記録媒体が得られた。
【0074】<実施例3>厚み188μmのポリエチレ
ンテレフタレートから成る支持体に樹脂に溶解したスメ
チック液晶と二色性染料とから成る可逆性記録層塗料を
グラビア法を用いて乾燥温度110℃にて、塗布厚10
μmに塗布した。この層上の一部に真空蒸着法を用いて
膜厚0.05μmのAl層を形成し、光反射層を部分的
に設けた。この層上に上記実施例1に使用した潜像形成
層塗料をグラビア法を用いて乾燥温度80℃にて、塗布
厚1μmに塗布した。この層上に上記実施例1に使用し
た保護層塗料をグラビア法を用いて3μm塗布して、そ
の後、波長205nmの紫外線を照射し保護層を硬化さ
せた。
【0075】以下に、使用した塗料について示す。 (可逆性記録層塗料) 4−アルコキシ−4’−シアノビフェニル …40部 二色性染料(S−428:三井東圧化学製)…0.8部 ポリジイソプロピルフマレート …40部 トルエン …300部
【0076】次に、得られた高分子液晶の潜像形成層に
潜像パターンを形成すべく、「TOPPAN Prin
ting」の文字が凸状に形成された刻印版を用い、1
20℃、0.2秒間ホットスタンプにて熱圧をかけて配
向を行い、潜像画像を設けた。このように得られた可逆
性記録媒体は、目視では潜像画像が全く視認できず、単
なる金属光沢部に見えたが、円偏光フィルムを重ねるこ
とで潜像画像が鮮明に出現し、潜像を確認することがで
きた。
【0077】更に、サーマルヘッドを用いて、印可エネ
ルギー0.7mJ/dotで印字が可能であった。ま
た、コロナ電圧7kVでコロナ放電することで印字は消
去できた。この可逆性記録媒体の繰り返し印字回数は1
00回以上であり実用性のある偽造防止効果の高い可逆
性記録媒体が得られた。
【0078】<実施例4>厚み188μmのポリエチレ
ンテレフタレートから成る支持体に樹脂に下記製法によ
って調製されたマイクロカプセルを分散した可逆性記録
層塗料をスクリーン印刷法を用いて乾燥温度80℃に
て、塗布厚100μmに塗布した。この層上の一部に真
空蒸着法を用いて膜厚0.05μmのAl層を形成し光
反射層を部分的に設けた。この層上に上記実施例1に使
用した潜像形成層塗料をグラビア法を用いて乾燥温度8
0℃にて、塗布厚1μmに塗布した。この層上に上記実
施例1に使用した保護層塗料をグラビア法を用いて3μ
m塗布して、その後、波長205nmの紫外線を照射し
保護層を硬化させた。
【0079】(マイクロカプセルの調製)シランカップ
リング処理を施した板状のニッケル粒子(保磁力45O
e)を、60℃に加熱し融解した融点60℃のパラフィ
ンワックスに均一に分散し、この分散液を60℃に加熱
した10%ゼラチン水溶液に、ホモジナイザーを用い
て、回転数3000rpmで平均粒径50μmとなるよ
うに約5分間分散させた。得られた分散液に10%アラ
ビアゴム水溶液を混合し、さらに水を添加し、40℃に
保ち、10%酢酸水溶液を滴下し、pHを4に調節し
た。その後、液温を5℃に冷却し、30%ホルマリン水
溶液を加え、10%水酸化ナトリウム水溶液を滴下しp
Hを9に調節し、ゼラチン−アラビアゴム壁のマイクロ
カプセルを調製した。
【0080】(製造に使用した材料) 板状ニッケル磁性粒子 …60部 パラフィンワックス …80部 10%ゼラチン水溶液 …200部 10%アラビアゴム水溶液 …200部 水 …1000部 10%酢酸水溶液 …適量 30%ホルマリン水溶液 …10部 10%水酸化ナトリウム水溶液 …適量
【0081】以下に、本実施例に使用した塗料について
示す。 (可逆性記録層塗料) マイクロカプセル …10部 アクリルエマルション … 5部 水 …25部 IPA …10部
【0082】次に、得られた高分子液晶の潜像形成層に
潜像パターンを形成すべく、「TOPPAN Prin
ting」の文字が凸状に形成された刻印版を用い、1
20℃、0.2秒間ホットスタンプにて熱圧をかけて配
向を行い、潜像画像を設けた。このように得られた可逆
性記録媒体は、目視では潜像画像が全く視認できず、単
なる金属光沢部に見えたが、円偏光フィルムを重ねるこ
とで潜像画像が鮮明に出現し、潜像を確認することがで
きた。
【0083】更に、垂直磁場を印可しながらサーマルヘ
ッドを用いて、印可エネルギー0.7mJ/dotで印
字が可能であった。水平磁場を印可しながら温度100
℃のホットスタンプを印可することで磁性粒子色が得ら
れ印字は消去できた。この可逆性記録媒体の繰り返し印
字回数は100回以上であり実用性のある偽造防止効果
の高い可逆性記録媒体が得られた。
【0084】<実施例5>厚み25μmのポリエチレン
テレフタレートから成る支持体に真空蒸着法を用いて膜
厚0.05μmのAl層を形成し光反射層を設けた。こ
の層上に上記実施例1に使用した可逆性記録層塗料を乾
燥温度130℃にて、塗布厚9μmに塗布した。この層
上に上記実施例1に使用した潜像形成層塗料をグラビア
法を用いて乾燥温度80℃にて、塗布厚1μmに塗布し
た。この層上に上記実施例1に使用した保護層塗料をグ
ラビア法を用いて3μm塗布して、その後、波長205
nmの紫外線を照射し保護層を硬化させた。更に、支持
体の裏面に接着剤塗料をグラビア法を用いて3μm塗布
した。得られた可逆性記録媒体を予め用意された3層構
成のトータル厚み760μmの白色塩ビシートから成る
カード基材に熱プレス法によって温度120℃、プレス
圧力100Kg/cm2 の条件により一体化して可逆性
記録媒体を用いたカードを得た。
【0085】以下に、使用した塗料について示す。 (接着剤塗料) ポリエステル系樹脂 …40部 トルエン …40部 メチルエチルケトン …40部
【0086】次に、得られた高分子液晶の潜像形成層に
潜像パターンを形成すべく、「TOPPAN Prin
ting」の文字が凸状に形成された刻印版を用い、1
20℃、0.2秒間ホットスタンプにて熱圧をかけて配
向を行い、潜像画像を設けた。このように得られたカー
ドの可逆性記録媒体は、目視では潜像画像が全く視認で
きず、単なる金属光沢部に見えたが、円偏光フィルムを
重ねることで潜像画像が鮮明に出現し、潜像を確認する
ことができた。
【0087】更に、サーマルヘッドを用いて、印可エネ
ルギー0.5mJ/dotで印字が可能であった。ま
た、ホットスタンプを用いて、印可温度、時間を100
℃、3秒で印字は消去できた。この可逆性記録媒体の繰
り返し印字回数は100回以上であり実用性のある偽造
防止効果の高い可逆性記録媒体を用いたカードが得られ
た。
【0088】
【発明の効果】本発明における第一の発明は、偽造防止
に潜像を付加した可逆性記録媒体の偽造防止方法におい
て、支持体上に光反射層、可逆性記録層、及び潜像形成
層が形成された可逆性記録媒体の該潜像形成層に、裸眼
による目視では透明で偏光フィルムを用いた目視では可
視可能な、配向された潜像部分を設けた可逆性記録媒体
を用いたので、真偽判定が多回数可能であり、耐性、画
像の精細さの点で制約されず、且つ、その判読に特定の
検出装置を必要としない、更に、偽造か否かの真偽判定
を容易に行うことができる可逆性記録媒体の偽造防止方
法となる。
【0089】また、本発明における第二の発明は、偽造
防止に潜像を付加した可逆性記録媒体において、支持体
上に光反射層、可逆性記録層、及び潜像形成層が形成さ
れた可逆性記録媒体の該潜像形成層に、裸眼による目視
では透明で偏光フィルムを用いた目視では可視可能な、
配向された潜像部分を設けたので、真偽判定が多回数可
能であり、耐性、画像の精細さの点で制約されず、且
つ、その判読に特定の検出装置を必要としない、更に、
偽造か否かの真偽判定を容易に行うことができる可逆性
記録媒体となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による偽造防止を施した可逆性記録媒体
の一実施例を示す平面図である。
【図2】図1におけるX−X’断面で一実施例を示す断
面図である。
【図3】図1に示す偽造防止を施した可逆性記録媒体の
一実施例の潜像部分を判読する際の状態を示す平面図で
ある。
【図4】図3におけるX−X’断面で示す潜像部分を判
読する際の状態を示す断面図である。
【図5】本発明による偽造防止を施した可逆性記録媒体
を判読する際の光路の状態を概念的に説明した図であ
る。
【図6】本発明による偽造防止を施した可逆性記録媒体
の他の例を示す断面図である。
【図7】円偏光フィルムの構成を示す断面図である。
【図8】本発明による偽造防止を施した可逆性記録媒体
をカードに用いた一例を示す平面図である。
【図9】図8におけるX−X’断面で一例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1、2‥‥偽造防止を施した可逆性記録媒体 10‥‥支持体 11‥‥光反射層 12‥‥可逆性記録層 13‥‥潜像形成層 14、74‥‥偏光フィルム 15‥‥保護層 22‥‥可視情報が記録された部分 23‥‥配向された潜像部分 23’‥‥可視可能な画像 56‥‥白色光 57‥‥反射光 58‥‥光源 74‥‥円偏光フィルム 76‥‥1/4波長位相差フィルム 81‥‥可視可能な印刷層 91‥‥カード基材 92‥‥接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 則之 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 Fターム(参考) 2H026 AA01 AA07 AA09 AA26 AA28 BB02 BB21 DD32 DD43 DD48 FF05 FF11 FF15 FF24 FF25 2H088 EA62 GA01 GA06 GA10 HA18 MA20

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】偽造防止に潜像を付加した可逆性記録媒体
    の偽造防止方法において、支持体上に光反射層、可逆性
    記録層、及び潜像形成層が形成された可逆性記録媒体の
    該潜像形成層に、裸眼による目視では透明で偏光フィル
    ムを用いた目視では可視可能な、配向された潜像部分を
    設けた可逆性記録媒体を用いたことを特徴とする可逆性
    記録媒体の偽造防止方法。
  2. 【請求項2】偽造防止に潜像を付加した可逆性記録媒体
    において、支持体上に光反射層、可逆性記録層、及び潜
    像形成層が形成された可逆性記録媒体の該潜像形成層
    に、裸眼による目視では透明で偏光フィルムを用いた目
    視では可視可能な、配向された潜像部分を設けたことを
    特徴とする偽造防止を施した可逆性記録媒体。
  3. 【請求項3】前記潜像形成層の材料が、外力によって該
    配向された潜像部分を設けられることが可能な高分子材
    料であることを特徴とする請求項2記載の偽造防止を施
    した可逆性記録媒体。
  4. 【請求項4】前記潜像形成層の材料が、高分子液晶材料
    であることを特徴とする請求項2記載の偽造防止を施し
    た可逆性記録媒体。
  5. 【請求項5】前記高分子液晶材料が、サーモトロピック
    性を示す高分子液晶材料であり、前記配向された潜像部
    分を加熱・加圧により配向させて設けたことを特徴とす
    る請求項4記載の偽造防止を施した可逆性記録媒体。
  6. 【請求項6】前記潜像形成層上に保護層を設けたことを
    特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の偽造防
    止を施した可逆性記録媒体。
  7. 【請求項7】前記光反射層がOVD(Optical
    Variable Device)層であることを特徴
    とする請求項2〜6のいずれか1項に記載の偽造防止を
    施した可逆性記録媒体。
  8. 【請求項8】前記偏光フィルムが円偏光フィルムである
    ことを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載の
    偽造防止を施した可逆性記録媒体。
  9. 【請求項9】前記可逆性記録層が、樹脂マトリクスと、
    樹脂マトリクス中に分散された有機低分子とから成り、
    熱に依存して透明度が可逆的に変化する可逆性記録層で
    あることを特徴とする請求項2〜8のいずれか1項に記
    載の偽造防止を施した可逆性記録媒体。
  10. 【請求項10】前記可逆性記録層が、樹脂バインダー
    と、樹脂バインダー中に含有された無色ないし淡色のロ
    イコ染料と、発色或いは消色させる顕減色剤からなり、
    熱に依存して該ロイコ染料が可逆的に発色或いは消色す
    る可逆性記録層であることを特徴とする請求項2〜8の
    いずれか1項に記載の偽造防止を施した可逆性記録媒
    体。
  11. 【請求項11】前記可逆性記録層が、樹脂マトリクス
    と、樹脂マトリクス中に存在する液晶/高分子複合材料
    とからなり、熱と電界に依存して可逆的に変化する可逆
    性記録層であることを特徴とする請求項2〜8のいずれ
    か1項に記載の偽造防止を施した可逆性記録媒体。
  12. 【請求項12】前記可逆性記録層が、樹脂バインダー
    と、磁性粒子と分散媒とを包含する磁気マイクロカプセ
    ルとからなり、磁界の配向方向の反転に依存して可逆的
    に変化する可逆性記録層であることを特徴とする請求項
    2〜8のいずれか1項に記載の偽造防止を施した可逆性
    記録媒体。
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