JP3039712B2 - 情報記録媒体 - Google Patents

情報記録媒体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は偽造を効果的に防止する
と共に、真偽の判別を容易に行ないうる情報記録媒体に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、株券・債券・小切手・通帳・宝ク
ジ・乗車券・回数券・定期券等の証券類の他、IDカー
ド、クレジットカード、キャッシュカード、ギフトカー
ドなどのプラスチックカード、テレホンカードに代表さ
れるプリペイドカードといった金券に変わる証券関連商
品の発展はめざましい物があり、必然的にそれらの偽造
を効果的に防止する方法、および容易にそれらの真偽の
判別をおこなえる技術の重要性が非常に高まっている。
【0003】そのようなセキュリティー性を目的とした
技術として幾つかの方法が提案されている。その一つに
磁気記録技術がある。しかしながら磁気記録された情報
は目視により解読はできないが、一般の磁気読み取り機
械の普及により、故意に記録情報を消去したり、書き換
えが可能なためこれらの危険性が高まっている。
【0004】また、バーコード、OCR、MICR等の
手段をもって、情報を記録する事も行なわれているが、
このような手段ではコードを目視出来、偽造、改竄の対
象になりえるため、その危険性はまぬがれない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】印字された情報を目視
によりその存在が確認できないように隠蔽するために
は、赤外線を透過し、可視領域に吸収を持つ隠蔽層を記
録層上に積層させる必要がある。このため、印字された
コード部分は、可視領域に吸収を持つ層すなわち黒色層
となってしまい、用途的に限られたものになってしまっ
ていた。さらにデザイン的に不自然な黒色のパターンが
あると、赤外線読み取り可能なコードがその下に隠され
ている事を容易に想像させる結果となる為、改造・改竄
のターゲットに成りやすいという欠点もあった。
【0006】以上の理由によりコードをデザイン的に不
自然な黒色にすることなく目視により確認できないもの
にする方法が望まれている。特に、株券・債券・小切手
・通帳・宝クジ・乗車券・回数券・定期券といった証券
類の他、IDカード、クレジットカード、キャッシュカ
ード、ギフトカードなどのプラスチックカード、テレホ
ンカードに代表されるプリペイドカードといった金券に
変わる証券関連商品においては、デザイン的に自然な白
色下地で、しかも不可視な情報を印字でき、かつその不
可視な情報が、改造・改竄に対するセキュリティー性を
より高くするために固定情報ではなく、それぞれの証券
関連商品毎の固有の可変情報である事が望まれている。
【0007】また、一方で基板上に感熱記録層を設け、
さらに赤外線透過性かつ可視領域に吸収をもつ隠蔽層を
積層し情報記録媒体にサーマルヘッドにて情報を印加す
る、不可視な情報記録方式が提案されているが、このよ
うな方式の場合、感熱記録材料として用いられているロ
イコ型、ジアゾ型、低融点金属箔膜型の各材料は印加エ
ネルギーがそれぞれ0.4〜0.5mJ/dot,1.0mJ/dot,
1.5mJ/dot(6dot/mm)であり、感熱印字をおこなう
と、感熱記録層の熱変化のみならず、表面の保護層にも
熱による変形が起きる。この結果、場合によっては保護
層の樹脂が熱によりレベリングし光沢性がましてしま
い、明瞭ではないが印字情報の読み取りが可能となって
しまう欠点がある。
【0008】従って、本発明の目的はデザイン的に自然
な白色下地のままで、しかも不可視な情報を印字でき、
かつ該不可視な情報として証券関連商品毎に固有の可変
情報を印字可能とし、改造・改竄に対するセキュリティ
ー性を高くしうる情報記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は前記課題に
鑑みて鋭意研究の結果、本発明の上記目的は、基板上
に、五二酸化リンを主成分とし、酸化鉄及び/又は酸化
銅を1.0重量%以上含む粉末リン酸塩ガラス及びバイン
ダーからなる赤外線吸収性インキ層、該赤外線吸収性イ
ンキ層上に積層され、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散
された有機低分子物質とから成り、かつ比較的低温で加
熱されることにより赤外線透過率が増大し、比較的高温
で加熱されることにより赤外線透過率が低下して、この
赤外線透過率の差で記録像を構成する感熱記録層、及び
該感熱記録層上に積層され、赤外線を透過すると共に、
記録像の肉眼による識別を不可能とする可視光線遮断
層、を有する情報記録媒体を提供することにより、達成
されることを見出した。
【0010】以下に、本発明を更に詳細に説明する。
【0011】本発明の情報記録媒体は、基体上に赤外線
吸収性インキ層を有しているが、該インキ層に用いられ
る赤外線吸収性インキは粉末リン酸塩ガラス、バインダ
ー及び溶剤から成っている。
【0012】上記赤外線吸収性インキを構成する粉末リ
ン酸塩ガラスは、五二酸化リンを主成分とし、酸化鉄及
び/又は酸化銅を1.0重量%以上含むが、好ましくは五
二酸化リンを、重量パーセントで35.0〜80.0%、酸化鉄
及び酸化銅をそれぞれ0〜3.0%含むことが好ましい。
更に、本発明の赤外線吸収性インキは必要に応じ、以下
の化合物を含有する。
【0013】 Al23 2.0〜10.0 重量% B23 1.0〜30.0 重量% MgO 3.0〜10.0 重量% ZnO 0〜 3.0 重量% K2O 0〜15.0 重量% BaO 0〜10.0 重量% SrO 0〜 1.0 重量% Ni,Co,Se 微量
【0014】粉末リン酸塩ガラスは、上記得られたリン
酸塩ガラスを粉末化したものであり、本発明にはこれを
顔料としてインキ化したものを用いる。
【0015】このような粉末リン酸塩ガラスは溶剤を除
くインキ組成物中に80重量%以下含まれることが好ま
しい。
【0016】本発明の赤外線吸収性インキに含まれるバ
インダーとしては、塩酢酸ビニル系樹脂、飽和ポリエス
テル、ポリウレタンエラストマー等が用いられる。
【0017】上記バインダーは溶剤を除くインキ組成物
中に20重量%以上含まれることが好ましい。
【0018】更に本発明の赤外線吸収性インキには、上
記材料に加え消泡剤、滑剤等を含むこともできる。
【0019】また、上記赤外線吸収性インキに用いられ
る溶剤としては、トルエン、メチルイソブチルケトン、
キシレン、シクロヘキサノール、酢酸イソブチル、シク
ロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、エチレングリ
コールモノブチルエーテル等のグリコール誘導体等、又
はこれらの混合溶媒が挙げられる。
【0020】本発明において上記赤外線吸収インキ層上
には、樹脂母材とこの樹脂母材中に分散された有機低分
子物質とから成り、かつ比較的低温に加熱されることに
より赤外線透過率が増大し、比較的高温に加熱されるこ
とにより赤外線透過率が低下して、この赤外線透過率の
差で記録像を構成する感熱記録層(以下、本発明の感熱
記録層と称す)が設けられる。
【0021】すなわち、本発明の感熱記録層は樹脂母材
とこの樹脂母材中に分散された低分子物質から構成され
る。かかる低分子物質は、樹脂母材中に微粒子状態で存
在して、加熱されることにより溶融し、溶融した後冷却
するとこの低分子物質は固化して結晶を構成する。比較
的低温(t1)に加熱した後冷却すると粒径の小さい多
結晶状態になり、結晶軸方向が異なり従って屈折率が異
なる結晶界面で赤外線を何度も反射散乱するため、赤外
線透過率が低下する。これに対し、比較的高温(t2
に加熱した後冷却すると低分子物質は粒径の大きい結晶
を構成し、結晶界面の数が減少する結果反射散乱が少な
く、従って赤外線透過率が増大する。サーマルヘッドの
発熱素子で比較的高温に加熱する場合も、必要なエネル
ギーは0.3mJ/dot程度の低エネルギーでよい。このた
め、可視光線遮断層の変色を伴うことなく赤外線透過率
の大きい部位と小さい部位を形成して記録像とすること
ができ、しかも一旦記録像を形成した後、高温または低
温に均一に加熱することにより記録像を消去でき、消去
した後の再書込みも可能となる。
【0022】このような低分子物質としては、融点30〜
200℃程度のものが好ましく、例えば、ラウリン酸、ミ
リスチン酸、ペンタデカン酸、バルミチン酸、マルガリ
ン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、オレ
イン酸、エイコ酸、ヘンエイコサン酸、ベヘン酸、リグ
ノセリン酸、ペンタイタコン酸、セロチン酸、ヘプタコ
サン酸、モンタン酸、ノナコサン酸、メリシン酸、2−
ヘキサデカン酸、トランス−3−ヘキサデカン酸、2−
ヘプタデセン酸、トランス−2−オクタデセン酸、シス
−2−オクタデカン酸、トランス−4−オクタデセン
酸、シス−6−オクタデセン酸、エライジン酸、バセニ
ン酸、トランス−コンドイン酸、ニルカ酸、ブラシン
酸、セラコレイン酸、トランス−8,−トランス−10
−オクタデカジエン酸、リノエライジン酸、o−エレオ
ステアリン酸、β−エレオステアリン酸、ブソエレオス
テアリン酸、12,2−o−ヘンエイコサジエン等の高
級脂肪酸を使用することができる。また、ステアリン酸
メチル、ステアリン酸オクタデシル、ラウリン酸オクタ
デシル、パルミチン酸テトラデシル、ベヘン酸ドデシル
等の高級脂肪酸であってもよい。
【0023】また、低分子物質としてマロン酸、マロン
酸−p−ニトロベンジルエステル、マロン酸−S−p−
ブロムベンジルチウロニウム塩、マロン酸ベンジルアン
モニウム塩、マロン酸ジアミド、マロン酸アニリド;コ
ハク酸、コハク酸p−ニトロベンジルエステル、コハク
酸フェナシルエステル、コハク酸S−p−クロルベンジ
ルチウロニウム塩、コハク酸ベンジルアンモニウム塩、
コハク酸モノアミド、コハク酸アニリド、コハク酸ジヒ
ドラジド;グルタル酸、グルタル酸フェナシルエステ
ル、グルタル酸−p−ブロムフェナシルエステル、グル
タル酸−S−p−ブロムベンジルチウロニウム塩、グル
タル酸アニリド;アジピン酸、アジピン酸−p−ニトロ
ベンジルエステル、アジピン酸フェナシルエステル、ア
ジピン酸モノアミド、アジピン酸アニリド;ピメリン
酸、ピメリン酸−p−ブロムフェナシルエステル、ピメ
リン酸アニリド、ピメリン酸ジアニリド、ピメリン酸ジ
ベンザルヒドラジド;スベリン酸、スベリン酸−p−ニ
トロベンジルエステル、スベリン酸フェナシルエステ
ル、スベリン酸モノアミド、スベリン酸アニリド;アゼ
ライン酸、アゼライン酸−p−ブロムフェナシルエステ
ル、アゼライン酸−p−フェニルフェナシルエステル、
アゼライン酸モノアミド;セバシン酸、セバシン酸フェ
ナシルエステル、セバシン酸−p−フェニルフェナシル
エステル、セバシン酸ベンジルアンモニウム塩等のジカ
ルボン酸またはその誘導体も使用できる。
【0024】また、樹脂母材としては、透明な合成樹脂
が使用でき、例えばポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアル
コール三元共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイ
ン酸三元共重合体、塩化ビニル−アクリル酸エステル共
重合体等の塩化ビニル系樹脂;ポリ塩化ビニリデン、塩
化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニル−アク
リロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系樹脂;ポリ
アクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、アク
リル酸エステル−メタクリル酸エステル共重合体等のア
クリル系樹脂;ポリエステル;ポリアミド;シリコーン
樹脂等が使用できる。
【0025】感熱記録層は、これらの低分子物質と樹脂
母材を適当な溶剤に溶解または分散して溶液または分散
液とし、基板上の赤外線吸収性インキ層上に、スクリー
ン印刷法、グラビア印刷法等の方法で塗布乾燥すること
により形成できる。低分子物質が溶剤に溶解している場
合にも、樹脂母材と低分子物質の溶解度の相違に基づい
て、溶剤の乾燥に伴って低分子物質が母材中に析出し、
微細な結晶を構成する。感熱記録層は樹脂母材100重量
部に対して低分子物質50〜1600重量部の混合物から成る
ことが望ましい。
【0026】本発明において可視光線遮断層とは、赤外
線センサーで読み取り可能な程度の赤外線を透過すると
共に、肉眼で記録像の識別が不可能な程度に可視光線を
遮断するものをいい、赤外線の透過率が可視光線の透過
率より大きいものはもちろん、赤外線センサーの感度が
優れていること等から、赤外線の透過率が可視光線の透
過率より小さいものであっても、肉眼で記録像が識別で
きず、赤外線センサーで識別できるものであればよい。
このような可視光線遮断層としては、ゼラチン膜、オラ
ゾールブラックB−Vやオラゾール2RG等の赤外線透
過性の染料を含む塗料、通常の紫外線硬化型プロセスイ
ンキ等が使用できる。紫外線硬化型プロセスインキとし
ては、東洋インキ製造株式会社製FDOLイエロー、F
DOLマゼンタ、FDOLシアン等が使用できる。プロ
セスインキを使用する場合には、可視領域の全ての波長
の光が充分に遮断されるように、イエロー、マゼンタ、
シアンの三色を混合したグレーまたは黒色のインキを使
用することが望ましい。かかる可視光線遮断層は、例え
ばスクリーン印刷法またはオフセット印刷法により紫外
線硬化型プロセスインキを印刷後、直ちに紫外線を照射
して硬化させて形成することができる。厚さは1μm以
上あればよい。
【0027】また、サーマルヘッドの発熱による可視光
線遮断層の変形により光沢が変化し、この光沢の変化に
より肉眼で記録像が識別可能となることを防止するた
め、可視光線遮断層の上に、更に赤外線透過性で、耐熱
性の保護層を設けても良い。かかる耐熱性保護層とは、
赤外線センサーにより読み取り可能な程度の赤外線を透
過し、しかもサーマルヘッドの0.3mJ/dot程度のエネ
ルギーで変形せず、光沢の変化が生じないものをいう。
かかる耐熱性保護層の素材としては、アクリル樹脂、塩
化ビニル樹脂、ニトロセルロース、ヒドロキシセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、スチレン−マレイン酸共重合体、ポリエステル樹
脂、ABS樹脂等が使用でき、これらをトルエン、キシ
レン等の溶剤に溶解または分散してグラビア法、ロール
コート法等により塗布乾燥して耐熱性保護層を形成する
ことができる。また熱硬化型樹脂、紫外線硬化型樹脂、
電子線硬化型樹脂などの硬化型樹脂を使用してもよい。
サーマルヘッドとこの耐熱性保護層の間の滑り性を向上
してサーマルヘッドのスムーズな走行を確保するため、
耐熱性保護層はワックス等の滑剤を含むものであっても
よい。
【0028】また、本発明に用いる基板には、用途に応
じて種々のものが使用できるが、例えば紙や、PET、
塩ビ等のプラスチック等が用いられる。
【0029】本発明に係る情報記録媒体は、上述のよう
に、サーマルヘッドを走行させながら、その発熱素子を
選択的に発熱させて、感熱記録層に記録像を形成するこ
とにより、情報を記録する。感熱記録層が赤外線透過率
が小さい状態にある時には、サーマルヘッドにより比較
的低温(t1)に加熱して冷却することにより、加熱さ
れた部位の赤外線透過率が大きくなり、この赤外線透過
率が大きい部位が記録像を構成する。こうして記録像を
形成した後、熱ロール等により全面を均一に、あるいは
サーマルヘッドを用いて記録像の部位を比較的高温(t
2)に加熱して冷却することにより再び赤外線透過率が
小さくなり、記録像が消去される。記録像が消去された
後、再度比較的低温(t1)に加熱して冷却すれば別の
記録像を形成することができる。なお、記録像が形成さ
れた情報記録媒体を、記録像を消去することなく、その
まま別の記録像をオーバーライトすることも可能であ
る。
【0030】また、感熱記録層が赤外線透過率が大きい
状態にある時には、サーマルヘッドにより比較的高温
(t2)に加熱して冷却することにより、加熱された部
位の赤外線透過率が小さくなり、この赤外線透過率が小
さい部位が記録像を構成する。記録像の消去と再書込み
やオーバーライトが可能なことは勿論である。
【0031】記録像は可視光線遮断層により被覆されて
いるから、肉眼では識別できず、情報の秘密性が維持さ
れている。記録像を読む際には、波長700nm以上の赤外
線レーザーを照射し、記録像からの反射光線を赤外線セ
ンサーにより感知すればよい。赤外線透過率の小さい部
位では入射した赤外線を反射散乱するが、赤外線透過率
の大きい部位では赤外線吸収性インキ層に入射光線が吸
収されて反射が生じないから、記録像の有無を識別する
ことができる。
【0032】
【作用】本発明の構成、特に本発明の感熱記録層を用い
ることにより、デザイン的に自由度の大きな白色下地上
に、不可視情報を感熱印字でき、また、これに本発明の
赤外線吸収性インキ層を組合わせることにより、赤外線
を利用してその情報をよみとることが可能となる。更
に、感熱記録層上に可視光線遮断層を組合わせることに
より、記録されたパターンの察知を困難にせしめ偽造、
改竄防止をより確実に行なうことができる。
【0033】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を参照して具体
的に説明する。
【0034】図1は本発明の情報記録媒体の1実施例を
示す断面図である。図1によれば本発明の情報記録媒体
は紙あるいはプラスチックからなる基板(1)上に下記
赤外線吸収性インキ層(2)、さらに下記の本発明の感
熱記録層(3)、その上の下記赤外透過のプロセスイン
キからなる印刷層(4)、その上に感熱保護層として下
記オーバーコート(5)を積層してなる。
【0035】・赤外線吸収性インキ層(2) P25 78.0重量%,Al23 5.2重量%,BaO 9.0
重量%,MgO 5.4重量%,CuO 1.7重量%,SrO
0.05重量%からなる混合物を溶融しガラス化したもの
を粉砕し顔料とした。
【0036】・本発明の感熱記録層(3) 高分子…塩酢ビ共重合体(エスレックC、積水化学社製) 3部 低分子…ベヘン酸(関東化学製) 1部 溶剤…テトラヒドロフラン 15部 を10μの厚みに塗布した。
【0037】・赤外透過のプロセスインキからなる印刷
層 黄色 FDOL 黄 マゼンタ色 FDOL 紅 シアン色 FDOL 藍 を用いて印刷を行
なった。 以上、いずれも東洋インキ製
【0038】・感熱保護層としてオーバーコート(5) EDTC OPニス(東洋インキ製)を2〜5μmの厚
みに塗布した。
【0039】上記得られた記録媒体にサーマルヘッドを
用いてパターンを印字した。印字されたパターンは肉眼
で認識する事は出来なかったがIRスコープ(池上通信
社製)にて印字パターンを認識できた。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、デ
ザイン的に自由度の大きな白色下地上に、不可視情報を
感熱印字でき、しかも赤外線を利用することによりその
情報を読み取る事が可能である。
【0041】記録されたパターンは察知する事が難しい
のみならず、偽造防止のためのパターンの存在を察知さ
れる事がないため、偽造、改竄防止をより確実に行なう
事ができる。
【0042】また記録されるコードなどのパターンはサ
ーマルヘッド等により任意に感熱印字できる。従って本
発明の感熱記録層の変わりに、可視領域から赤外領域ま
で反射する材料を含有したインキをもちいてパターンを
印刷した場合と比較して、印刷した場合は必然的にパタ
ーンは同一種類か、せいぜい数種類に限られたり、数字
に限られてしまうのに対し本発明の感熱記録層を用いた
場合はロイコ感熱色素を用いた場合に問題となる、高い
エネルギー印字に起因した表面のハードコート層のサー
マルヘッドによる印字の形跡も残らず、必要とするパタ
ーンを自由に記録出来るため、非常にフレキシブルな利
用が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の情報記録媒体の一実施例の断面図であ
る。
【主な参照番号】
(1) 基板 (2) 赤外線吸収性インキ層 (3) 本発明の感熱記録層 (4) 赤外透過のプロセスインキからなる印刷層 (5) 感熱保護オーバーコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−278083(JP,A) 特開 平1−204794(JP,A) 実開 平4−126877(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41M 5/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、 五二酸化リンを主成分とし、酸化鉄及び/又は酸化銅を
    1.0重量%以上含む粉末リン酸塩ガラス及びバインダー
    からなる赤外線吸収性インキ層、 該赤外線吸収性インキ層上に積層され、樹脂母材とこの
    樹脂母材中に分散された有機低分子物質とから成り、か
    つ比較的低温で加熱されることにより赤外線透過率が増
    大し、比較的高温で加熱されることにより赤外線透過率
    が低下して、この赤外線透過率の差で記録像を構成する
    感熱記録層、及び該感熱記録層上に積層され、赤外線を
    透過すると共に、記録像の肉眼による識別を不可能とす
    る可視光線遮断層、を有する情報記録媒体。
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