JP3206694B2 - 情報記録媒体の透明度検知方法 - Google Patents

情報記録媒体の透明度検知方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、回数券カード、定期
券、身分証明書その他に使用される情報記録媒体につい
て、偽造防止のために利用できる透明度検知方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、回数券カード、磁気回数券、道路
通行券、定期券、身分証明書等において、情報記録媒体
としての磁気カード類の普及には目覚ましいものがあ
る。ここで一番問題となるのは、磁気情報の改ざんやカ
ードの偽造を如何にして防止するかということである。
そこで磁気バーコード、光学バーコード、ホログラム等
様々な不正使用防止策が用いられている。しかしなが
ら、これらの方法はそれぞれ欠点があり、未だ十分とは
言えない。すなわち、情報記録媒体技術に習熟したもの
であれば、情報記録媒体に形成されているパターンを読
み取ることができ、偽造は必ずしも困難ではなく、単独
の不正使用防止技術では対処できない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な実情に鑑みてなされたものであって、情報記録媒体に
持たせた特殊な機能を検知装置により引き出し、確認す
ることによって、偽造防止、不正使用防止に利用するこ
とを目的とするものである。すなわち、本発明の目的
は、従来技術の欠点を克服し、偽造や不正使用が非常に
困難な情報記録媒体の透明度検知方法を提供することに
ある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の情報記録媒体の
透明度検知方法は、基材上に、有機高分子樹脂中に有機
低分子物質を分散してなり、透明度が温度によって透明
状態と白濁状態との間で可逆的に変化する可逆性感熱記
録層を設けてなる情報記録媒体について、加熱前に白濁
状態にある該可逆性感熱記録層を白濁化温度に加熱して
半透明状態とし、その後冷却することによって再び白濁
化せしめる過程において、前記白濁状態と半透明状態に
おける透明度の差を光学的に検知することを特徴とす
る。
【0005】以下、本発明について詳細に説明する。本
発明において使用する情報記録媒体の一例を図1に示
す。図1(a)は平面図、(b)は断面図であり、基材
11上に、磁気ストライプ12および可逆性感熱記録層
よりなる偽造防止パターン13が設けられている。この
情報記録媒体においては、基材の上に設けられた可逆性
感熱記録層は四角形のパターン状の形状を有している。
【0006】まず、本発明において使用する情報記録媒
体を構成する各材料について説明する。本発明における
情報記録媒体の基材としては、合成樹脂フィルムまたは
紙のようなものが使用でき、様々な厚さのものが使用で
きる。また、それらの表面または裏面に着色被覆層を設
けたもの、着色顔料を混練した合成樹脂フィルム等が使
用できる。例えば、カーボンブラックを混練した黒色フ
ィルムがあげられる。さらに、透明な有機高分子樹脂フ
ィルム、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリビ
ニルアセテート、ポリイミド等のフィルム、およびこれ
らに金属蒸着等の反射層を設けたもの等が使用可能であ
る。
【0007】上記の基材上に、情報記録媒体としての機
能を持たせるために、感熱記録層、磁気記録層、光記録
層等を設けることができ、さらにはICカードのような
ものも用いることができる。本発明に使用する情報記録
媒体に上記の層を設ける場合、該層の磨耗を防止するた
めに、該層の表面に耐熱性の被覆層を設けてもよい。そ
の場合、被覆層は、ポリメタクリレート樹脂、シリコー
ン樹脂、アクリル樹脂、アルキッド樹脂等からなる熱可
塑性樹脂または熱硬化性樹脂、或いは、例えば、ウレタ
ン−アクリレート樹脂、エポキシ−アクリレート樹脂等
からなる光硬化性または電子線硬化性樹脂を主成分とす
る層であることが望ましい。
【0008】本発明における情報記録媒体に用いる可逆
性感熱記録層は、例えば、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体のような有機高分子樹脂中に、高級脂肪酸のような
有機低分子物質を微粒子状に分散させた層を基材上に設
けることにより構成することができる。可逆性感熱記録
層の厚さは、1〜40μmの範囲にあることが好まし
く、特に2〜20μmの範囲内にあるものが好ましい。
厚さが2μmよりも薄いと可逆性感熱記録層の白濁状態
が十分ではなく、また20μmより厚いと透明状態、半
透明状態が悪くなり好ましくない。
【0009】前記有機低分子物質は、前記有機高分子樹
脂中に粒子状に分散された状態で存在し、その粒径がお
よそび0.5〜2μmの範囲に分布するものが好まし
い。有機低分子物質としては、一般的にワックス、ある
いはロウと呼ばれ、室温においては固体状であるC14〜
C50程度の長鎖アルキル基を含む化合物、例えば、高級
脂肪酸、高級アルコール、長鎖脂肪族基を有する脂肪酸
エステルおよびアミド、および高級脂肪族ケトンから選
択される。具体的には、パルミチン酸、ステアリン酸、
ベヘン酸、モンタン酸のような高級脂肪酸、ステアリル
アルコール、ベヘニルアルコール、C30アルコール、C
50アルコールのような高級アルコール、ステアリン酸ス
テアリル、ステアリン酸ベヘニル、ベヘニン酸ベヘニ
ル、モンタン酸ベヘニル、ステアリン酸C30アルキルエ
ステル、ベヘニン酸C30アルキルエステル、ステアリン
酸C50アルキルエステル、ベヘニン酸C50アルキルエス
テル、エイコサジ酸ジステアリルエステル等の脂肪酸エ
ステル、パルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド、ベ
ヘン酸アミド、オレイン酸アミド、N−ステアリルステ
アリン酸アミド、N−オレイルパルミチン酸アミド、N
−ステアリルエルカ酸アミド、N−ステアリルオレイン
酸アミド等の脂肪酸アミド、ジステアリルケトン、ジベ
ヘニルケトン等の高級脂肪族ケトン等から選択される
が、これらに限定されることはない。さらにこれら長鎖
アルキル基含有化合物は、単独で使用してもよいが、2
種以上を混合して使用することもできる。これらのう
ち、融点70℃以上の有機低分子物質を選択することが
好ましい。そのような有機低分子物質を選ぶことによっ
て、半透明状態を維持する時間を短くすることができ、
情報記録媒体の処理速度をより速くすることができる。
【0010】可逆性感熱記録層に使用される有機高分子
樹脂としては、透明性がよく、機械的強度に優れ、成膜
性の良いものが好ましい。有機高分子樹脂の具体例とし
ては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合
体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体、塩
化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体、塩化
ビニル−アクリレート共重合体、ポリ塩化ビニリデン、
塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン
−アクリロニトリル共重合体、ポリエステル樹脂、ポリ
アミド樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、スチレン
−ブタジエン共重合体、トランスポリイソプレン、無定
形エチレン−プロピレン共重合体、ポリビニルブチラー
ル等が好ましい。
【0011】また、可逆性感熱記録層には、例えば可塑
剤、界面活性剤等の添加剤を必要に応じて添加すること
もできる。例えば可塑剤としては、リン酸トリブチル、
リン酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニ
ル、リン酸トリクレジル、オレイン酸ブチル、フタル酸
ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタ
ル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸
ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタ
ル酸ジオクチルデシル、フタル酸ジイソデシル、フタル
酸ブチルベンジル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ
−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、
アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジブ
チル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ジエチレン
グリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ
−2−エチルブチラート等を例示できる。また、界面活
性剤としては多価アルコール高級脂肪酸エステル、多価
アルコール高級アルキルエーテル、高級アルコール、高
級アルキルフェノール、高級脂肪酸高級アルキルアミ
ン、高級脂肪酸アミド、高級アルキルベンゼンスルフォ
ン酸のNa、Ca、BaまたはMg塩等を例示できる。
しかしながら、上記物質は一例であって、これらに限定
されるものではない。
【0012】以上のような可逆性感熱記録層は、有機高
分子樹脂と、低融点有機低分子物質と、高融点有機低分
子物質とからなる塗料あるいはインキを、情報記録媒体
の基材上に塗布、印刷またはその他で成膜することによ
り設けることができる。あるいは、可逆性感熱記録層を
基材上に設けたものを、別の情報記録媒体上に添付する
こともできる。塗料或いはインキとしては、前記の材料
を溶液にしたものや、有機低分子物質を有機高分子樹脂
溶液中に分散したもの等がある。
【0013】さらに、可逆性感熱記録媒体の上に保護層
を設けてもよい。この保護層に使用する材料は、耐熱性
を有することが好ましい。例えば、ポリメタクリレート
樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、アルキッド樹脂
等の熱可塑性や熱硬化性樹脂、ウレタンアクリレート樹
脂等の光硬化性、または電子線硬化性樹脂を主成分とし
て得ることができる。可逆性感熱記録層と保護層との間
には、中間層を設けることもできる。また、可逆性感熱
記録層の白濁状態と半透明状態とのコントラストを向上
させるため、可逆性感熱記録層を設ける基材として、前
述のごとく金属蒸着等の反射層を設けたものを使用する
こともでき、さらに可逆性感熱記録層と金属蒸着層との
接着性を向上させるため、その間に接着層を設けてもよ
い。
【0014】本発明の情報記録媒体の構成としては、以
下のようなものが例示できる。図5〜8に、その概略を
示した。ここでは情報記録媒体として、磁気記録媒体を
例示するが、他の方式のものでも同様に扱うことが可能
である。図5は、基材51上に磁気記録層52、アルミ
ニウム蒸着層を設けるための接着層53、アルミニウム
蒸着層54を順次設け、その上に可逆性感熱記録層5
5、保護層56を設け、さらに偽造防止用パターンとし
て使用するため窓枠57を残し、絵柄58を印刷したも
のである。図6は、基材61上に磁気記録層62、接着
層63、アルミニウム蒸着層64を順次設け、さらに、
絵柄65と可逆性感熱記録層66をパターン状に印刷
し、さらにその上に保護層67を印刷で設けたものであ
る。図7は、一面に磁気記録層72および被覆層73を
有する磁気記録媒体の基材71の他面に、可逆性感熱記
録層74の表面に保護層75を有し、裏面に粘着層76
を有するシート状物を、パターン状に貼りつけたもので
ある。図8は、透明な基材81上に可逆性感熱記録層8
2を設け、その上および反対側の面に、偽造防止用パタ
ーンとしての窓枠83を開け、絵柄84を印刷したもの
である。なお85は磁気ストライプである。この構成の
場合は、光学濃度の変化を反射でなく透過で検知するも
のである。これらの使用例はあくまで一例であり、用途
によっては様々な構成が考えられる。
【0015】次に、上記情報記録媒体を用いて透明度を
検知する方法について説明する。まず、加熱温度によっ
て透明度が変化する可逆性感熱記録層の作用について詳
しく説明する。図2は、可逆性感熱記録層の光学濃度
と、それに与える熱履歴との関係を示すグラフである。
本発明の可逆性感熱記録層において、半透明状態および
白濁状態は、次のようにして得られる。すなわち、加熱
前の初期の状態が白濁状態および透明状態のいずれの場
合においても、透明化温度T1 〜T2 を越えて温度T3
以上(白濁化温度)に加熱すると、半透明状態Dにな
る。その後、室温TR まで冷却すると、半透明状態Dか
ら白濁状態に変化し、白濁状態Aを得ることができる。
この時の熱履歴は、加熱前に白濁状態の場合は、図2の
A→C→E→D→B→Aを、また加熱前に透明状態の場
合は、F→E→D→B→Aを経る。本発明の透明度検知
方法においては、前者の熱履歴A→C→E→D→B→A
が利用される。
【0016】可逆性感熱記録層の透明状態および白濁状
態は、室温TR において安定に保たれるが、半透明状態
は白濁状態への移行過程であるので、冷却が進むにつれ
透明度が低下し白濁状態となる。以下、可逆性感熱記録
層の持つこのような特性を、温度−光学特性と呼ぶこと
にする。本発明の情報記録媒体に用いる可逆性感熱記録
層は、上記透明化温度T1 〜T2 の範囲が広い必要はな
く、むしろ狭い方がよい。この温度−光学特性は、有機
高分子樹脂とそれに分散した有機低分子物質からなる可
逆性感熱記録層そのものによるもので、例えば、可逆性
感熱記録層を着色フィルム上に設けた場合は、可逆性感
熱記録層の厚さにもよるが、温度を変えることによっ
て、見かけ上、白濁状態と着色フィルムの色の間で光学
状態が変化することになる。本発明では、このような温
度−光学特性を有する可逆性感熱記録層を、例えば、磁
気記録媒体のような情報記録媒体の一部あるいは全面に
設けることにより、情報記録媒体の偽造などに対してよ
り高い安全性を付与することができる。
【0017】上記のような情報記録媒体を使用して透明
度を検知する方法にてついて、図1に示すカードを用
い、例えば、カードのリーダ・ライタを用いて情報を入
出力する場合を例にとって説明する。このカードの読取
りに用いるリーダ・ライタの基本構成を図3に示す。ま
た、その使用例のフローチャートを図4に示す。図3に
おいて、31は白濁度検出部、32はホットスタンプ、
33は半透明度検出部、、34は磁気ヘッド、35はカ
ードである。なお、この装置におけるホットスタンプの
代わりに、他の加熱手段を用いてもよく、例えば、感熱
ヘッドやヒートローラ等を用いてもよい。
【0018】まず、カード利用者がリード・ライタにカ
ード35を挿入する。そこで、カードに設けられた可逆
性感熱記録層の四角形のパターン(以下、偽造防止用パ
ターンの白濁地の光学濃度を測定する。次に、偽造防止
用パターンを例えばホットスタンプのような加熱媒体を
用いて白濁化温度に加熱し、偽造防止用パターンが半透
明状態となったところで、その光学濃度を測定する。こ
の時点で、白濁状態の光学濃度のデータと、半透明状態
の光学濃度のデータから、このカードの真偽が判別され
る。もしも、このカードが偽造品であれば、そのまま戻
せばよい。カードが偽造品でなければ磁気ヘッド34で
磁気情報を操作した後、カードを排出して利用者に戻す
が、カードが利用者の手元に戻る頃には、半透明であっ
た偽造防止用パターンは白濁状態になっており、利用者
には偽造防止用パターンの透明度変化は判らない。
【0019】すなわち、本発明によれば、上記情報記録
媒体における一部あるいは全面に可逆性感熱記録層を設
け、その可逆性感熱記録層の「白濁状態→白濁化温度に
加熱→半透明状態→冷却→白濁状態」というプロセスに
おける透明度変化を検知し、媒体の真偽を判定すること
が可能になるのである。この可逆性感熱記録層による偽
造防止用パターンは、非常に特殊なものであることか
ら、偽造は不可能である。上記の偽造防止、不正防止を
判別する方法は一例であって、情報記録媒体およびその
為に使用する装置についても、使用情況、仕様目的等に
よってその構成は様々なものに変更することが可能であ
る。
【0020】
【実施例】以下、実施例によって本発明の情報記録媒体
をより詳しく説明する。なお、実施例中の「部」とは、
「重量部」を示すものである。(実施例)厚さ188μ
mの乳白ポリエチレンテレフタレートフィルムを基材と
し、その上に磁気記録層、アルミニウム蒸着層をあらか
じめ設けたものを用意し、さらにその上に、下記の組成
の可逆性感熱記録層形成用インキを1cm×1cmの範
囲にスクリーン印刷方式にて印刷し、厚さ5μmの可逆
性感熱記録層を偽造防止用パターンとして設け、図8の
ような磁気記録媒体を作製した。モンタン酸ベヘニル2
0部塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体80部トルエン6
0部シクロヘキサノン60部以上のような方法で作製し
たサンンプルカードの偽造防止用パターンの光学濃度を
マクベス濃度計RD−914にて測定した。その結果、
白濁状態で0.30、半透明状態で0.64であった。
【0021】(比較例) 実施例で用い可逆性感熱記録層のインキに代わり、一
般的に使用される白色インキを、1cm×1cmの範囲
で、かつその光学濃度が0.30となるように印刷しサ
ンプルカードを作製した。以上のような方法で作製した
それぞれのカードに磁気情報を書き込み、図3に示す装
置で、書き込んだ磁気情報が読み取れるか否かを実験し
た。実験の結果、実施例のサンプルカードと、比較例の
サンプルカードは、いずれも非常によく似ており、目視
ではその違いを確認できなかった。次に、これを上記の
実験装置で磁気記録を読み取る実験を行ったところ、実
施例のサンプルカードは正常に磁気記録データを読み取
ることができた。しかも、可逆性感熱記録層に使用した
有機低分子物質を融点80℃のものを使用しているた
め、その偽造防止用パターンはカードの排出時には既に
白濁化が完了しており、挿入時と何ら違いは見られなか
った。一方、比較例のサンプルカードは磁気記録が読み
取れなかった。
【0022】
【発明の効果】本発明は、上記のように、基材上に、有
機高分子樹脂中に有機低分子物質を分散し、透明度が温
度によって透明状態と白濁状態との間で可逆的に変化す
る可逆性感熱記録層を設けてなる情報記録媒体を用い、
該感熱記録層を所定の温度に加熱することにより生じる
半透明状態における透明度変化を光学的に検知するもの
であるから、情報記録媒体の真偽を簡単かつ正確に判定
することが可能であり、したがって、情報記録媒体の不
正使用および偽造防止に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の情報記録媒体の一例で、(a)は平
面図、(b)はA−B線断面図である。
【図2】 可逆性感熱記録層の光学濃度と、それに与え
る熱履歴との関係を示すグラフである。
【図3】 カードの読取りに用いるリーダ・ライタの基
本構成図である。
【図4】 本発明の情報記録媒体の使用例のフローチャ
ートである。
【図5】 本発明の情報記録媒体の一実施例で(a)は
平面図、(b)はA−B線断面図である。
【図6】 本発明の情報記録媒体の他の実施例で(a)
は平面図、(b)はA−B線断面図である。
【図7】 本発明の情報記録媒体の実施例で(a)は平
面図、(b)はA−B線断面図である。
【図8】 本発明の情報記録媒体の実施例で(a)は平
面図、(b)はA−B線断面図である。
【符号の説明】 11…基材、12…磁気ストライプ、13…偽造防止パ
ターン、31…白濁度検出部、32…ホットスタンプ、
33…半透明度検出部、34……磁気ヘッド、35…カ
ード、51…基材、52…磁気記録層、53…接着層、
54…アルミニウム蒸着層、55…可逆性感熱記録層、
56…保護層、57…窓枠、58…絵柄、61…基材、
62…磁気記録層、63…接着層、64…アルミニウム
蒸着層、65…絵柄、66…可逆性感熱記録層、67…
保護層、71…基材、72…磁気記録層、73…被覆
層、74…可逆性感熱記録層、75…保護層、76…粘
着層、81…透明な基材、82…可逆性感熱記録層、8
3…窓枠、84…絵柄、85…磁気ストライプ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 武 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会 社巴川製紙所情報メディア事業部内 (72)発明者 高橋 真一 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会 社巴川製紙所情報メディア事業部内 (72)発明者 東 健策 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会 社巴川製紙所情報メディア事業部内 (56)参考文献 特開 平4−122699(JP,A) 特開 平4−6469(JP,A) 特開 平5−2667(JP,A) 特開 平5−177933(JP,A) 特開 平5−48855(JP,A) 特開 平5−139055(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/59 G07F 7/08 B42D 15/10 501

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に、有機高分子樹脂中に有機低分子
    物質を分散して含有し、透明度が温度によって透明状態
    と白濁状態との間で可逆的に変化する可逆性感熱記録層
    を設けてなる情報記録媒体について、加熱前に白濁状態
    にある可逆性感熱記録層を白濁化温度に加熱して半透明
    状態とし、その後冷却することによって再び白濁化せし
    める過程において、前記白濁状態と半透明状態における
    透明度の差を光学的に検知することを特徴とする情報記
    録媒体の透明度検知方法。
  2. 【請求項2】 前記有機低分子物質として、融点が70
    ℃以上のアルキル基含有化合物を含む可逆性感熱記録層
    を設けた情報記録媒体を使用することを特徴とする請求
    項1記載の透明度検知方法。
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