JP2004338310A - カードの製造方法及びカード - Google Patents

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JP2004338310A
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Eiji Ota
栄治 太田
Shinichi Matsumura
伸一 松村
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Abstract

【課題】カード表面の傷みを目立たせることなく、且つ可逆性記録層へ印字する際の印画濃度の低下を抑制するとともに、印字された文字などを速やかに消去することができるカードの製造方法及びカードを提供することを目的とする。
【解決手段】面内弾性率が350乃至530MPaであり、且つ前記緩衝部材の表面粗さが120nm以下である緩衝部材を介して記録部材に圧力を加えることにより、記録部材の表面に殆ど凹凸を生じさせることがなく、且つ傷や凹凸が記録部材の表面に転写されることを抑制することができることから、外観が良好な状態とされるカードを製造することが可能となる。さらに、接着後の記録部材の表面の表面粗さが、120nm以下であることにより、可逆性記録層に円滑にデータを記録及び消去することができ、可逆性感熱材料によって表示された文字などの情報をユーザが直接確認することができる。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カードの製造方法及びカードに関する。更に詳しくは、例えば、IDカード(身分証明書)、会員証、プリペイドカード、キャッシュカード、定期券等に用いられる情報記録媒体を備えるとともに、電子データの如き記録情報を表示する表示機能を備えるカードの製造方法及びカードに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、個人を識別するIDカードとして、磁気的あるいは光学的に記録情報が読み取られるクレジットカードが広く用いられている。また、このようなクレジットカードの普及にともなって、データの改ざんや偽造カードの使用が頻発しており、クレジットカードのユーザが実際に被害を受けるケースが増大している。このため、近年では、ICチップを内蔵したICカードが注目されている。ICカードは、これまで用いられていたクレジットカードより記憶容量が大きく、さらにセキュリティ性を高めるための暗号化データを記憶することが可能であることから、個人情報の管理及び保護が可能なIDカードとして注目を集めている。
【0003】
ところで、上述したICチップに記憶された情報、及びICカードに形成された磁気記録層に記憶された情報はユーザが目視にて直接確認できる可視情報ではない。このような情報をユーザが確認するためには、専用の読み取り装置でICカードから情報を読み込む処理を行う必要があり、一般のユーザはICカードに記憶された情報を確認するために煩雑な作業を強いられることとなる。例えば、会員カードなどに、会員に与えられたプレミア、及びポイント等に関する情報を記録することがあるが、この会員カードに記録されたプレミア、及びポイント等に関する情報をユーザが確認する際には、別に案内状などによる照会が必要となる。また、定期券に記録された情報を確認する際にも、別にこの情報を確認するための手段が必要となる。したがって、ユーザが簡単に確認できるように、ICカードに記録された情報を簡易的に表示する技術が求められている。
【0004】
上述した実情のもと、目視にて確認できない情報を簡易的に表示することができる技術への要求が高まる中、可逆性記録層をカード表面に設ける技術が開発されている。このような可逆性記録層は、熱エネルギーの制御によって発色或いは消色させることができる可逆表示媒体によって形成され、可逆表示媒体の発色及び消色に応じて当該可逆性記録層への情報の印字及び消去ができる。このような可逆性記録層を有するカードはリライトカードと呼ばれ、情報記録カードとして広く用いられている。
【0005】
上述した可逆性記録層が設けられるカードは、鏡面板、或いは金型を用いて加熱プレスされてカード本体部と可逆性記録層を備える記録部材とが一体となるように接着されて形成される。また、熱供給源とされる熱板によって、カード本体部と記録部材とを加熱プレスすることもできる。記録部材は通常シート形状とされ、カード本体部と記録部材とが加熱プレスされる際には、カード本体部及び記録部材を挟み込む鏡面板、又は金型の少なくとも一方から熱供給が行われて加熱プレスを行う。このようにして形成されたカードは、カード本体部と可逆性記録層を有する記録部材とが積層された状態で熱ラミネートされ、一体として形成される。このとき、可逆性記録層を有する記録部材に予め易接着処理を施しておくか、或いはカード本体部へ易接着処理を施しておくことにより熱ラミネートが容易となる。また、カード本体部を構成する材料として熱可塑性、或いは熱硬化性のプラスチックフィルムを用いてもカード本体部と記録部材との一体化が可能とされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、可逆性記録層を有する記録部材をカード本体部に接着して一体化する際に、熱供給源となる熱板、熱板に設けられた鏡面板、或いは金型を可逆性記録層を有する記録部材に直接接触させた場合、記録部材の表面を鏡面化してしまい、上述した可逆表示媒体で形成される可逆性記録層に繰り返して印字及び消去を行った際の耐久性を損なわせることがあった。また、可逆性記録層を有する記録部材とカード本体部とを熱ラミネートする際に、記録部材と、熱板、鏡面板、或いは金型鏡面板との間に混入したゴミや、ゴミを巻き込んだことで熱板、鏡面板、或いは金型に発生した僅かな傷や凹凸が記録部材の表面に転写され、カード表面の外観を損ねてしまう問題点があった。
【0007】
このような問題点を改善するために、熱板、鏡面板、又は金型に剥離性のプラスチックフィルムを配し、このプラスチックフィルムによって熱板、鏡面板、又は金型等の凹凸を緩衝することで記録部材の表面における凹凸の発生を低減する試みが行われている。
【0008】
しかしながら、剥離性のプラスチックフィルムとして2軸延伸ポリエチレンテレフタレートを使用した場合には、記録部材の表面は鏡面に成り易い。記録部材の表面が過剰に鏡面化された場合には、熱エネルギーを制御することで上述した可逆性記録層に繰り返して印字及び消去を行った際には、可逆性記録層に印字するためのサーモヘッドと記録部材との間、或いは印字された情報を消去するためのイレーズバーと記録部材との間で摩擦力が増大し、記録部材の表面を傷めるとともに印字及び消去耐久性を損なわせることとなる。また、カード表面に形成された僅かな傷でも目立たせてしまうこととなる。
【0009】
さらに、剥離性のプラスチックフィルムとして2軸延伸ポリエステルを用いた場合、ICモジュールを内包したカード本体部の凹凸に追従しきれず、記録部材に接触する熱板、鏡面板、又は金型と当たりムラを生じさせ、カード本体部に接着された記録部材の表面に凹凸を生じさせることとなる。
【0010】
また、表面の粗面化によってマット調とされた2軸延伸ポリエチレンテレフタレートなどを用いた場合には、シート形状とされる記録部材表面への傷つき等が目立たなくなる。しかしながら、カード本体部と記録部材とを接着する際に2軸延伸ポリエチレンテレフタレートの表面に形成された凹凸が記録部材の表面に転写されてしまう場合がある。記録部材の表面に転写された凹凸は、サーモヘッド及びイレーズバーを記録部材の表面で走査した際に、サーモヘッド及びイレーズバーと可逆性記録層との間に過剰なスペースが生じさせることとなり、可逆性記録層の印画濃度の低下、及び可逆性記録層で表示された文字などの情報の消去が不十分とされる不具合に繋がる。
【0011】
このように、可逆性記録層を有する記録部材は、カード本体部の表面形状に追従して凹凸を生じやすいうえ、記録部材の表面は、熱板、鏡面板、又は金型などの表面形状の影響を受け易い。よって、記録部材をカード本体部に接着して一体化する際に、記録部材をカード本体部の表面形状に追従させずに略平坦な形状にし、且つ傷やゴミに起因する凹凸を転写しない技術が重要となる。さらに、可逆性記録層によって表示される文字の印画濃度の濃度低下を抑制し、且つ表示された文字の消去が不十分とされない程度にカード本体部に接着された後の記録部材の表面を粗面化する技術が求められている。
【0012】
よって、本発明は上述の問題点を鑑みてなされたものであり、カード外観に優れ、且つ可逆性記録層へ印字する際の印画濃度の低下を抑制するとともに、印字された文字などを速やかに消去することができるカードの製造方法及びカードを提供することを目的とする。さらに、データを繰り返し記録及び消去した際に表面の傷みが少なく、優れた耐久性を有するカードの製造方法及びカードを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかるカードの製造方法は、カード本体部に記録部材を接着する加圧手段と前記記録部材との間に、面内弾性率が350乃至530MPaであり、且つ前記緩衝部材の表面粗さが120nm以下である緩衝部材を配し、前記緩衝部材を介して前記加圧手段から前記記録部材に圧力を加えることを特徴とする。上述した面内弾性率は、緩衝部材の面内で直交するそれぞれの方向の弾性率の平均であり、本願発明者等が行った実施結果から面内弾性率が350乃至530MPaであり、且つ表面粗さが120nm以下の場合に、記録部材の表面に殆ど凹凸を生じさせることがなく、且つ傷や凹凸が記録部材の表面に転写されることを抑制することが可能であり、さらに外観が良好なカードを製造することができることがわかった。よって、接着された後の記録部材の表面が過剰に鏡面化されず、記録部材にデータを記録する場合や記録された情報を消去する場合のカード表面における摩擦力を低減することができる。したがって、カード表面の傷みを低減することができ、表面の耐久性が高められたカードを製造することが可能となる。
【0014】
本発明にかかるカードの製造方法においては、緩衝部材の厚みを30乃至60μmにすることが望ましい。30乃至60μmの厚みを有する緩衝部材を用いることにより、重ね置かれた緩衝部材を一枚ずつ剥離する際に当該緩衝部材に加わる静電吸着力に対して緩衝部材は十分な剛性を有することとなり、カードの製造工程における緩衝部材の搬送性を低下させることがない。さらに、加圧手段によって記録部材及びカード本体部を加熱しながら接着する際には、上述の厚みを有する緩衝部材を用いることにより十分な熱伝導を確保することができ、カードの製造効率を殆ど低下させることがなく、記録部材の表面が平坦化されるように記録部材とカード本体部とを接着することができる。
【0015】
本発明にかかるカードの製造方法においては、緩衝部材として、オレフィン系の有機高分子材料で形成されるフィルムを用いても良い。このような緩衝部材は、ハロゲン化合物を含まないことから環境に対しても好ましいうえ、カードを製造する際に通常用いられる他の有機高分子材料を用いたフィルムに比べて安価であることから、カードの製造コストを低減することもできる。
【0016】
本発明にかかるカードの製造方法は、面内弾性率が350乃至530MPaであり、且つ前記緩衝部材の表面粗さが120nm以下である緩衝部材を記録部材の表面に接触させ、前記記録部材と、前記記録部材と積層されるカード本体部とに前記緩衝部材を介して圧力を加えることを特徴とする。上述の如き緩衝部材は適度な面内弾性率を有することから、記録部材の表面に緩衝部材を接触させて圧力を加えることにより、記録部材の表面に殆ど凹凸を生じさせることがなく、且つ傷や凹凸が記録部材の表面に転写されることを抑制することができる。したがって、外観が良好な状態とされるカードを製造することが可能となる。さらに、緩衝部材の表面粗さが適度に設定されていることにより、接着された後の記録部材の表面が過剰に鏡面化されず、記録部材にデータを記録する場合や記録された情報を消去する場合のカード表面における摩擦力を低減することができる。したがって、カード表面の傷みを低減することができ、表面の耐久性が高められたカードを製造することが可能となる。
【0017】
本発明にかかるカードは、カード本体部と、前記カード本体部に接着される記録部材とを備え、前記記録部材に圧力を加える加圧手段と前記記録部材との間に、面内弾性率が350乃至530MPaであり、且つ表面粗さが120nm以下である緩衝部材を前記記録部材に配し、前記緩衝部材を介して前記加圧手段から前記記録部材に圧力が加えられて形成されることを特徴とする。上述の如き緩衝部材は適度な面内弾性率を有することから、記録部材に凹凸が殆ど形成されない。さらに、接着された後の記録部材の表面が過剰に鏡面化されないことから、記録部材にデータを記録する場合や情報を消去する場合のカード表面における摩擦力が低減され、傷みが少なく耐久性に優れた表面を有するカードとされる。
【0018】
本発明にかかるカードにおいては、前記カード本体部に接着された後の前記記録部材の表面粗さが、70乃至130nmであることを特徴とする。このような表面粗さによれば、データを記録及び消去する際の記録部材の表面における摩擦力を低減することもでき、記録部材にデータを記録及び消去する際の耐久性を高めることが可能となる。
【0019】
本発明にかかるカードにおいては、記録部材はデータの記録及び消去が自在とされる可逆性記録層を備えることができる。このような可逆性記録層は、データの記録及び消去が自在であることから、カードに記録されるデータを逐次更新することができる。また、記録部材の表面は適度な表面粗さとされていることから、可逆性記録層にデータを記録及び消去する際の記録部材の表面の傷みを低減することもできるとともに、これらデータの記録及び消去を円滑に行うことができる。
【0020】
このようなカードにおいては、可逆性記録層を可逆性感熱材料で形成しておくこともできる。上述した記録部材の表面は適度な表面粗さを有していることから、データを記録するためのサーマルヘッドやデータを消去するためのイレーズバーを記録部材の表面に接触させて走査させた際に、サーマルヘッド、又はイレーズバーと可逆記録像との距離が適度な距離とされ、データの記録及び消去するための熱を可逆性記録層に十分に伝えることができる。さらに、サーマルヘッド及びイレーズバーと記録部材の表面との摩擦力も低減することができ、記録部材の表面が損傷を受けることも殆どない。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるカードの製造方法及びカードについて図面を参照しながら説明する。
【0022】
[第1の実施の形態]
図1乃至図3は、本発明にかかるカードの製造方法の一実施形態を示す図である。図1に示すように、カード本体部3と記録部材2とを加圧装置1,4で挟み込んで加熱、加圧及び冷却することにより接着して一体とされる成型体6を形成する。なお、後述するように、本実施形態においては、記録部材2を構成する可逆性記録層2bは可逆性感熱材料で形成された可逆表示層であり、可逆性記録層2bに供給される熱エネルギーを制御することにより、可逆性記録層2bを発色及び消色させて各種情報を表示することができる。成型体6から所定のカード形状に打ち抜いて形成されるカードは、情報の記録及び消去が自在とされるリライトカードとされる。
【0023】
加圧装置1,4は、それぞれ記録部材2の上側、及びカード本体部3の下側に配され、記録部材2及びカード本体部3を挟み込んで加熱、プレス及び冷却を行う加圧手段の一例であり、記録部材2及びカード本体部3とを接着して一体とされる成型体6を形成する。加圧装置1,4は、熱板1a,4a、鏡面板1c,4c、及び熱板1a,4aと鏡面板1c,4cとの間に配置されて熱板1a,4aから鏡面板1c,4cへの圧力を緩和する鏡面板用クッション材1b,4bから構成される。なお、加圧装置1,4として、表面が鏡面化された熱板のみを用いることもできる。また、記録部材2及びカード本体部3を挟み込む加圧装置1,4のうち少なくとも一方の加圧装置に熱板を有していても良い。さらにまた、加圧装置1,4として金型を用い、この金型で記録部材2及びカード本体部3を挟み込んで圧力を加えることもでき、加圧装置1,4は本実施形態のものに限定されるものではなく、記録部材2及びカード本体部3を挟み込んで一体に成型することができるものであれば如何なる物でも良い。
【0024】
鏡面板1c,4cの表面にはそれぞれ剥離フィルム5a,5bが配され、加圧装置1は剥離フィルム5aを記録部材2に接触させて押圧することにより、剥離フィルム5aを介して記録部材2に圧力を加える。剥離フィルム5a,5bは、加圧装置1,4がそれぞれ記録部材2、又はカード本体部3に臨む面に貼付けられている。また、剥離フィルム5a,5bは、記録部材2、或いはカード本体部3の表面に仮接着された状態で重ね置かれていても良い。カード本体部3の下側に配される加圧装置4は、剥離フィルム5bを介してカード本体部3を押圧する。記録部材2及びカード本体部3は、剥離フィルム5a,5bを介して加圧装置1,4によって挟みこまれて押圧されることで一体となるように接着される。なお、カード本体部3に接する剥離フィルム5bを配することなく、記録部材2に接する剥離フィルム5aのみを記録部材2に接触させて記録部材2及びカード本体部3を加圧装置1,4で挟み込んでも良い。
【0025】
図2は、加圧装置1,4によって記録部材2及びカード本体部3を押圧して一体となるように接着する工程を示す図である。記録部材2及びカード本体部3は、加圧装置1,4によって略均一に押圧されて一体となるように接着される。このとき、熱板1a,4aによって記録部材2及びカード本体部3が加熱されることで記録部材2及びカード本体部3が熱ラミネートされる。
【0026】
図3は、剥離フィルム5a,5bを成型体6から剥離する工程を示す図である。図3に示すように、記録部材2及びカード本体部3が接着されて一体とされた状態で記録部材2及びカード本体部3からそれぞれ剥離フィルム5a,5bを剥離し、片刃、又はオス−メスの金型による打ち抜きで成型体6をカード形状に打ち抜いてカードを形成する。
【0027】
成型体6をカード形状に打ち抜いた後には、エンボッサにより浮き文字をエンボスし、その文字の上に熱転写箔によりティッピングして色付けすることができる。また、成型体6に磁気記録層が形成されている場合には、磁気ストライプに磁気情報をエンコードすることも可能であり、打ち抜かれた成型体6に顔写真やバーコード等を転写してカードを仕上げる。また、文字、絵柄が印刷された印刷層が摩耗等で劣化しないように、この印刷層の耐久性を向上させる目的で新たに保護層を設けることもできる。更には、接触式ICチップを設けるために、カードの表面を凹状に切削加工した後、接着剤を用いてICチップを埋め込むこともできる。また、非接触式IC及び接触式ICの両方を有するカード、或いは他の電子モジュールを搭載したハイブリッドなカードを製造することも可能である。
【0028】
続いて、図1乃至図3を参照しながら、剥離フィルム5aについて詳細に説明する。なお、カード本体部3に加わる圧力を緩和する剥離フィルム5bは、記録部材2に加わる圧力を緩和する剥離フィルム5aと略同様であることから、本実施形態における以下の説明では、剥離フィルム5aについて詳細に説明する。
【0029】
剥離フィルム5aには、カード本体部3及び記録部材2に加わる圧力を緩和する緩衝部材であり、オレフィン系の有機高分子材料をフィルム形状に加工したものを用いることができる。このような剥離フィルム5aは、加圧装置1の表面に付着したゴミ、又は加圧装置1の表面に形成された傷による凹凸が可逆性記録層2bを保護する保護層2aに転写されることを低減することができ、且つ保護層2aの表面が可逆性記録層2bの凹凸に追従しない程度の剛性を有している。さらに、剥離フィルム5aは、ハロゲン化合物を含まないことから環境に対しても好ましいうえ、カードを製造する際に通常用いられる他の有機高分子材料を用いたフィルムに比べて安価であり、カードの製造コストを低減することもできる。
【0030】
剥離フィルム5aの面内弾性率は、350乃至530MPaとされ、さらに好ましくは350乃至410MPaとされる。このような面内弾性率を有する剥離フィルム5aよれば、加圧装置1によって記録部材2に剥離フィルム5aが押し付けられた場合でも、記録部材2の表面の形状に追従することが殆どない。剥離フィルム5aの面内弾性率は、剥離フィルム5aの面内で直交する各方向における弾性率の平均値であり、例えば剥離フィルム5aを延伸して形成する際の延伸方向の弾性率をMD、延伸方向と直交する方向の弾性率をTDとした場合、面内弾性率は、MDとTDの平均値((MD+TD)/2)で表される。また、面内弾性率は剥離フィルム5aの面内で互いに直交するそれぞれの方向の弾性率の平均であれば良く、剥離フィルム5aの延伸方向とこの延伸方向に直交する方向の弾性率との平均値に限定されるものではない。
【0031】
また、剥離フィルム5aの厚みは30乃至60μmとされる。このような厚みを有する剥離フィルム5aは、重ね置かれた状態で一枚ずつ剥離される際に剥離フィルム5aに加わる静電吸着力に対して十分な剛性を有しており、加圧装置1と記録部材2との間に剥離フィルム5aを配する際の剥離フィルム5aの搬送性を低下させることがなく、カードの製造効率を高めることができる。
【0032】
剥離フィルム5aの表面粗さは、120nm以下であり、さらに好ましくは30乃至120nmとされる。このような表面粗さを有する剥離フィルム5aによれば、カード本体部3に接着された後の記録部材2の表面が過剰に鏡面化されないことから、記録部材2にデータを記録、及び消去する際のヘッドと記録部材2の表面との摩擦力を低減することができる。よって、可逆性記録層2bにデータの記録及び消去を行う際に記録部材2の表面を傷めることが殆どなく、カード表面の耐久性を高めることが可能となる。
【0033】
記録部材2とカード本体部3とが接着された後の記録部材2の表面の表面粗さ、すなわち保護層2aの表面粗さは70乃至130μmとされる。保護層2aの表面粗さが70μm以下である場合には、可逆性記録層2bへの印字及び印字された文字を消去する際の保護層2aの表面とサーモヘッド及びイレーズバーとの間の摩擦力が大きくなり、保護層2aの表面を傷めることとなる。さらに、保護層2aが鏡面化しすぎることで、カード表面の傷を目立たせてしまう。また、保護層2a表面の表面粗さが130μmより大きい場合には、可逆性記録層2bとサーモヘッド及びイレーズバーとの間の距離が大きくなり、可逆性記録層2bに十分に熱を伝えることが困難となることから、印画濃度の低下及び印画された像の消去が不十分となる場合がある。よって、保護層2aの表面粗さを70乃至130μmにすることにより、上述した問題点を解決することができ、文字の印字及び印字された文字の消去を繰り返し行った際の耐久性に優れ、且つカード表面の傷を目立たせることがないカードを形成することができる。保護層2aの表面粗さを70乃至130μmにするためには、剥離フィルム5aを介して加圧装置から記録部材に圧力を加えれば良い。
【0034】
次に、図1乃至図3を参照しながら、記録部材2及びカード本体部3の構成について詳細に説明する。
【0035】
記録部材2は、シート形状とされる基材2cに可逆性記録層2bが形成され、さらに可逆性記録層2bを保護する保護層2aが順次形成された多層構造を有する。また、基材2cの裏面側には接着層2dが形成されている。
【0036】
可逆性記録層2bは、データの記録及び消去が可能であり、例えば、プラスチックシート等で形成される基材2cの表面に可逆性感熱材料を印刷法、コーティング法等により膜厚3μm〜20μm程度に塗布して形成される。保護層2aの表面でサーモヘッド、及びイレーズバーの如きヘッドを走査して可逆性感熱材料を発色及び消色させることにより、可逆性記録層2bに対する印字及び印字された文字などの消去を行うことが可能となり、データの記録及び消去を自在に行うことができる。
【0037】
このような可逆性記録層2bは、樹脂バインダ中に有機低分子を分散させ、白濁−透明のコントラストにより表示を行う高分子/低分子タイプの可逆性感熱材料や、樹脂バインダ中にロイコ化合物とこれに作用する顕減色剤を分散させ、熱エネルギーの制御によりロイコ化合物が発色/消色をする可逆性感熱材料のいずれかを選択して形成することができる。
【0038】
高分子/低分子タイプの可逆性感熱材料は、樹脂母材(マトリクス)に分散された有機低分子物質の結晶状態の変化によって白濁・透明が可逆的に変化するものである。高分子/低分子タイプの可逆性感熱材料中に分散される有機低分子物質としては、脂肪酸、脂肪酸誘導体または脂環式有機酸が挙げられ、更に詳しくは、飽和または不飽和のもの、あるいはジカルボン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチル酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ナノデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸、メリシン酸等が挙げられる。不飽和脂肪酸の具体例としては、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、ソルビン酸、ステアロール酸等が挙げられる。なお、脂肪酸、脂肪酸誘導体または脂環式有機酸はこれらのものに限定されるものではなく、かつ、これらの内の一種類または二種類以上を混合させて適用することも可能である。また、可逆性感熱材料を構成する樹脂母材としては、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、セルロールアセテート系樹脂、ニトロセルロース系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢ビ系樹脂の単独、混合あるいは共重合物を用いることができる。また、可逆性記録層2bの透明化温度範囲を制御するため、樹脂の可逆剤、高沸点溶剤等を樹脂母材に対して0.1%から20%重量部添加することができる。更に、可逆性記録層2bに対して行われる繰り返し印字及び印字された文字などの消去に対する耐久性を向上させるために、樹脂母材に対応した三次元架橋する硬化剤、架橋剤等を樹脂母材に対し、0.5%から10%重量部添加することができる。
【0039】
ロイコ化合物タイプの可逆性感熱材料は、樹脂母材に分散された電子供与呈色性化合物と電子受容性化合物との間の可逆的な発色反応を利用した熱発色性組成物である。ロイコ化合物タイプの可逆性感熱材料は、樹脂母材中に分散されたロイコ化合物と顕減色剤の可逆的な発色反応を利用した熱発色性組成物であり、印刷法、コーティング法などにより基材2cの表面に膜厚4μm〜20μm程度に形成される。可逆性記録層2b中に用いられるロイコ化合物は、通常無色ないし淡色であり、一般的に感圧記録紙、感熱記録紙、感光記録紙、通電感熱記録紙、感熱転写紙等に用いられるものに代表されるラクトン、サルトン、スピロピラン等の部分骨格を有するキサンテン、スピロピラン、ラクトン、フルオラン、サルトン系等が用いられるが、特にこれらに制限されるものではない。ロイコ化合物の具体例としては、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−ジメチルアミノ−6−クロロ−7−メチルフロオラン、3,3−ビス(9−エチルカルバゾール−3−イル−5)−ジメチルアミノフタリド、3−ジメチルアミノ−7−ジベンジルアミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(n−エチル−n−ニトリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(n−エチル−n−テトラヒドロフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等が挙げられ、単独または混合して用いられる。
【0040】
また、顕減色剤は、熱エネルギーの作用によりプロトンを可逆的に放出してロイコ化合物に対する発色作用と消色作用とを併せ持つ化合物である。このような顕減色剤は、フェノール性水酸基、またはカルボキシル基から成る酸性基とアミノ基から成る塩基性基の双方を有し、供給される熱エネルギーの違いにより酸性または塩基性となってロイコ化合物を発色、消色させるものである。塩基性基は官能基として存在していても良いし、化合物の一部として存在していてもよい。また、顕減色剤の酸性基、あるいは塩基性基の何れか一方の官能基を有する顕減色剤としては、例えば、アミノ安息香酸、o−アミノ安息香酸、4−アミノ−3−メチル安息香酸、3−アミノ−4−メチル安息香酸、2−アミノ−5−エチル安息香酸、3−アミノ−4−ブチル安息香酸、4−アミノ−3−メトキシ安息香酸、3−アミノ−4−エトキシ安息香酸、2−アミノ−5−クロロ安息香酸、4−アミノ−3−ブロモ安息香酸、2−アミノ−2−ニトロ安息香酸、4−アミノ−3−ニトロ安息香酸、3−アミノ−4−ニトリル安息香酸、アミノサリチル酸、ジアミノ安息香酸、2−メチル−5−アミノナフトエ酸、3−エチル−4−アミノナフトエ酸、ニコチン酸、イソニコチン酸、2−メチルニコチン酸、6−クロロニコチン酸等がある。また、塩基性基を塩化合物の一部として有するものには、フェノール性水酸基またはカルボキシル基を有する化合物とアミノ基を有する化合物の塩または錯塩があり、例えば、ヒドロキシ安息香酸類、ヒドロキシサリチル酸類、没食子酸類、ビスフェノール酢酸等の酸と、脂肪族アミン類、フェニルアルキルアミン類、トリアリルアルキルアミン類等の塩基との塩または錯塩が挙げられる。これら塩又は錯塩の具体例としては、p−ヒドロキシ安息香酸−アルキルアミン塩、p−ヒドロキシ安息香酸−フェニルアルキルアミン塩、m−ヒドロキシ安息香酸−アルキルアミン塩、p−ヒドロキシ安息香酸メチル−アルキルアミン塩、p−ヒドロキシ安息香酸ステアリル−アルキルアミン塩化ビニルスフェノール酢酸−アルキルアミン、ビスフェノール酢酸オクチル−アルキルアミン塩等が挙げられ、これらは単独または混合して用いられる。なお、ロイコ化合物及び顕減色剤はこれらのものに限定されるものではなく、これらの内の一種類又は二種類以上を混合させて用いることも可能である。
【0041】
樹脂母材としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリウレア、メラミン、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルブチラール等の樹脂の単独、混合または共重合体が用いられる。更に、可逆性記録層2bに対して行われる繰り返し印字及び印字された文字などの消去に対する耐久性を向上させるために、樹脂母材に対応した三次元架橋する硬化剤、架橋剤などを樹脂母材に対し0.5%から10%重量部添加することができる。更に、耐性を向上させるためにロイコ化合物と比較的相溶性の高い紫外線吸収剤を添加することができる。
【0042】
カード本体部3は、コア層3bと、コア層3bの表裏にそれぞれ形成される印刷シート3a,3cから構成される。コア層3bには、例えば、結晶化度5%以下の低結晶性の熱可塑性樹脂を用いることができる。結晶化度5%以下の低結晶性の熱可塑性樹脂の具体例としては、テレフタル酸とシクロヘキサンジメタノール及びエチレングリコールとの共重合体(PETG)、又はその共重合体とポリカーボネート(PC)とのアロイや、テレフタル酸とイソフタル酸及びエチレングリコールとの共重合体、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリアクリル酸メチル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の非晶性樹脂の単体又はこれらの混合物などを用いることができる。
【0043】
コア層3bを形成する熱可塑性樹脂は、加工温度や流動性が著しく異なると成形し難くなることから、可能な限り同一種類の材料であることが望ましい。また、加工温度、及びコア層3bを構成する材料の流動性に支障が生じない条件の範囲内で、コア層3bを構成する材料としてICモジュールを挟んだ少なくとも2枚以上のシート材(例えば、PETG:PC=5:5〜3:7の成分比の材料)を用いて耐熱性不足に起因するカード変形を抑制し、可逆性記録層2bの印画性の劣化を抑えることが可能となる。更には、コア層3bを複数のシート材で形成する場合には、耐熱性不足に起因するカード変形を抑制するために、全てのシート材をPETG:PC=5:5〜3:7の成分比を有する材料にすることが望ましい。上述した熱可塑性樹脂は、使用後の焼却廃棄においても、焼却炉や環境に多大な影響を与えるとされる塩化水素等のハロゲン系ガスを発生させないため、廃棄後の処理がし易く、環境負荷の低減を図ることもできる。また、上述した熱可塑性樹脂は非晶性樹脂であり、これら非晶質樹脂の代わりに、両面非晶性シートでコア層3bを形成することができ、このような両面非晶性シートは、非晶性樹脂と結晶性樹脂とを用いて共押し出し法により形成することが可能である。このような低結晶性ポリエステル樹脂や他の樹脂に対して、重量比で50%以下、好ましくは15%以下の各種添加剤やポリマー等の物質を添加してもよい。
【0044】
印刷シート3a,3cは、上述した非晶性樹脂の他に、ポリイミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類、プロピレンなどのポリオレフィン類、セルローストリアセテート、セルロールジアセテートなどのセルロール類、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸メチル、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル酸エチル、ポリエチルメタクリレート、酢酸ビニル、ポリビニルアルコールなどのビニル系樹脂、ポリカーボネート類などの単体、又は混合物などを用いることが可能である。また、印刷シート3a,3cには、オフセット印刷法、スクリーン印刷法、グラビア印刷法等の公知の印刷法で文字あるいは絵柄を印刷することができる。さらに、熱溶融による接着性を向上させるために、印刷シート3a,3cに接着層を付加することも可能である。
【0045】
印刷シート3a,3cに形成される接着層として好適な材料としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸メチル、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル酸エチル、ポリエチルメタクリレート、酢酸ビニル、ポリビニルアルコールなどのビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ樹脂などの単体、又はこれらの混合体、或いは複合体を用いることができる。
【0046】
また、上述したカードの製造方法に限定されず、記録部材を押圧して圧力を加える加圧手段としてロールを用いることもできる。図4は、本実施形態にかかるカードの製造方法の別の例を示す図であり、ロール7を加圧手段とした場合のカードの製造方法を示す図である。図4に示すように、ロール7は略円柱形状を有し、台部10の表面でカード本体部9bに重ねて配置された記録部材9aを押圧して接着する。記録部材9aの表面には、緩衝部材とされる剥離フィルム8が配され、剥離フィルム8の表面にロール7を当接させて回転移動させることにより記録部材9aが押圧され、記録部材9aとカード本体部9bとが接着されて成型体9が形成される。このあと、成型体9をカード形状に打ち抜いてカードが形成される。また、ロール7を回転移動させるとともに記録部材9a及びカード本体部9bを加熱しても良い。さらに、記録部材9a及びカード本体部9bをロールで挟みこんで押圧して接着することもできる。なお、剥離フィルム8、記録部材9a、及びカード本体部9bは図1乃至図3で説明した剥離フィルム5a、記録部材2、及びカード本体部3と略同様の構成とされるため、詳細な説明は省略する。このように、ロール7を用いて記録部材9a及びカード本体部9bを接着した場合でも、図1乃至図3を参照して説明したカードと同様のカードを製造することができる。
【0047】
次に、本実施形態にかかるカードの製造方法のさらに別の例を説明する。本例にかかるカードの製造方法は、カード本体部の両面に記録部材を接着することを特徴とする。図5は、カード本体部13の両面に記録部材12,16を接着するカードの製造工程を示す図である。加圧装置11,14は、熱板11a,14a、鏡面板用クッション材11b,14b、鏡面板11c,14cからそれぞれ構成される。記録部材12,16は、保護層12a,16a、可逆性記録層12b,16b、基材12c,16c、及び接着層12d,16dからそれぞれ構成される。また、カード本体部13は、印刷シート13a,13c、及びコア層13bから構成される。なお、加圧装置11,14、記録部材12,16、カード本体部13、及び剥離フィルム15a,15bは、すでに説明した加圧装置1,4、記録部材2、カード本体部3、及び剥離フィルム5a,5bと同様の構成を有することから詳細な説明は省略する。本例にかかるカードの製造方法では、カード本体部13の両側に記録部材12,16が配され、それぞれの記録部材12,16を剥離フィルム15a,15bを介して押圧することにより、記録部材12,16とカード本体部13とを接着して成型体17を形成する。このあと、剥離フィルム15a,15bを記録部材12,16から剥離し、成型体17をカード形状に打ち抜いてカードを形成する。カード本体部13の一方の表面に記録部材を接着してカードを形成することに限定されず、このようにカード本体部13の両面に記録部材12、16がそれぞれ接着されたカードを形成することもできる。
【0048】
[第2の実施の形態]
本実施形態にかかるカードの製造方法及びカードは、カード本体部の表面に記録部材とともに磁気記録層が形成されたカードの製造方法及びカードである。図6は、カード本体部23の一方の表面に記録部材22とともに磁気記録層26を形成する工程を示す図である。
【0049】
図6に示すように、記録部材22はカード本体部23の一方の表面に配され、緩衝部材とされる剥離フィルム25a,25bを介して記録部材22、カード本体部23及び磁気記録層26が加熱、プレスされて成型体28を形成する。このあと、剥離フィルム25a,25bを剥離して、成型体28をカード形状に打ち抜いてカードを形成する。
【0050】
加圧装置21,24は、熱板21a,24a、鏡面板用クッション材21b,24b、鏡面板21c,24cからそれぞれ構成される。記録部材22は、保護層22a、可逆性記録層22b、基材22c、及び接着層22dからそれぞれ構成される。また、カード本体部23は、印刷シート23a,23c、及びコア層23bから構成される。なお、加圧装置21,24、剥離フィルム25a,25b、記録部材22、及びカード本体部23は、第1の実施の形態で説明した加圧装置1、剥離フィルム5a、記録部材2、及びカード本体部3と略同様の構成を有している。
【0051】
カード本体部23の記録部材22が接着される表面には、磁気記録層26が接着層27を介して接着される。磁気記録層26は剥離フィルム25aによって加圧装置21から保護されながらカード本体部23に押し付けられて接着される。したがって、磁気記録層26を傷めることなく、カード本体部23に接着することができる。
【0052】
剥離フィルム25aの面内弾性率は350乃至530MPaであり、さらに好ましくは350乃至410MPaとされる。このような面内弾性率を有する剥離フィルム25aは磁気記録層26と記録部材22とによる凹凸に追従することなく、磁気記録層26及び記録部材22とに略均一な圧力を加えることができる。また、剥離フィルム25aの表面粗さは120nm以下であることから、剥離フィルムを介して記録部材22の最外層とされる保護層22aを押圧することで保護層22aの表面粗さを70乃至130nmにすることができる。このような表面粗さを有する保護層22aによれば、サーモヘッド、及びイレーズバーを保護層22aの表面に走査した際に可逆性記録層22bに十分に熱を伝導させることが可能となる。よって、可逆性感熱材料で形成される可逆性記録層22bを十分に発色させることができ、可逆性記録層22bの印画濃度を高めることができるとともに、発色させた可逆性記録層22bをイレーズバーで速やかに消色させることも可能となる。また、保護層22aの表面が過剰に鏡面化されないように、剥離フィルム25aの表面粗さは、30乃至120nmであることが望ましく、保護層の表面の表面粗さが70乃至130nmであることによりカード表面が過剰に鏡面化されることがなく、表面の傷が殆ど目立たないカードを形成することができる。
【0053】
このように、本実施形態にかかるカードの製造方法は、可逆性記録層22bを有する記録部材22とともに磁気記録層26を備えるカードを製造する際に好適な方法とされる。
【0054】
図7は、本実施形態にかかるカードの製造方法の別の例を示す図である。カード本体部33の上側に記録部材32を配するとともに、カード本体部33の下側に磁気記録層36を配する。記録部材32、カード本体部33及び磁気記録層36を、剥離フィルム35a,35bを介して加圧装置31,34で加熱、プレスして成型体38を形成する。このあと、剥離フィルム35a,35bを剥離し、成型体38をカード形状に打ち抜いてカードを形成する。本例にかかるカードの製造方法によれば、カード本体部33の一方の表面に記録部材32を接着し、カード本体部33の他方の表面に磁気記録層36を接着することができる。また、本例にかかるカードの製造方法によれば、磁気記録層36をカード本体部33の両面に接着することもでき、さらに記録部材及び磁気記録層をカード本体部の両面に接着することもできる。
【0055】
加圧装置31,34は、熱板31a,34a、鏡面板用クッション材31b,34b、鏡面板31c,34cからそれぞれ構成される。記録部材32は、保護層32a、可逆性記録層32b、基材32c、及び接着層32dから構成される。また、カード本体部33は、印刷シート33a,33c、及びコア層23bから構成される。なお、加圧装置31,34、剥離フィルム35a,35b、記録部材32、及びカード本体部33は、第1の実施の形態で説明した加圧装置1、剥離フィルム5a、記録部材2、及びカード本体部3と略同様の構成を有している。磁気記録層36は、カード本体部33に臨む面に接着層37が形成されており、加圧装置34によって加熱、プレスを行うことでカード本体部33に接着される。
【0056】
[第3の実施の形態]
本実施形態にかかるカードの製造方法は、ICモジュールを備えるカードの製造方法である。図8は、本実施形態にかかるカードの製造方法の一例を示す図であり、非接触式ICモジュールを備えるカード本体部で構成されるカードの製造工程を示す図である。なお、本実施形態にかかるカードの製造方法は、ICモジュールの如き電子モジュールを有するカードの製造方法に限定されず、他の電子モジュールを有するカードを製造する場合にも好適とされる。
【0057】
図8に示すように、非接触式ICモジュール43dを内包するカード本体部43の上側に記録部材42を配し、カード本体部43と記録部材42とを加圧装置41,44で挟み込んで加熱、プレス、さらに冷却することで成型体48を形成する。加圧装置41と記録部材42との間には剥離フィルム45aが配され、さらにカード本体部43と加圧装置44との間にも剥離フィルム45bが配されている。記録部材42及びカード本体部43は、剥離フィルム45a,45bを介して加熱、プレスされることで接着されて成型体48を形成する。この後、剥離フィルム45a,45bを剥離して、成型体48をカード形状に打ち抜いてカードを形成する。また、加圧装置41と記録部材42との間にのみ剥離フィルム45aを配して記録部材42及びカード本体部43を加熱、プレスして成型体48を形成することもできる。なお、加圧装置41,44は、熱板41a,44a、鏡面板用クッション材41b,44b、鏡面板41c,44cからそれぞれ構成される。記録部材42は、保護層42a、可逆性記録層42b、基材42c、及び接着層42dから構成される。また、カード本体部43は、印刷シート43a,43c、及びコア層43bから構成される。なお、加圧装置41,44、剥離フィルム45a,45b、及び記録部材42は、第1の実施の形態で説明した加圧装置1、剥離フィルム5a、及び記録部材2と略同様の構成を有している。
【0058】
図9は、非接触式ICモジュール43dの基本的な回路構成図である。非接触式ICモジュール43dは、アンテナコイル50と同調用コンデンサ54とからなる共振回路に、整流用ダイオード51、平滑用コンデンサ53、ICチップ52が接続された構成とされる。アンテナコイル50はICチップ52と別に形成された後、非接触式ICモジュールに組み込まれるが、同調用コンデンサ54、整流用ダイオード51及び平滑用コンデンサ53は、ICチップ52内に搭載される場合もある。
【0059】
図10は、カード本体部43に好適な非接触式ICモジュール60を実装面側から見た平面図である。非接触式ICモジュール60は、ICチップ63、絶縁基板61及びアンテナコイル62から構成される。なお、非接触式ICモジュール60は、整流用ダイオード、平滑用コンデンサ及び同調用コンデンサも備えるが、図10には図示していない。アンテナコイル62、及びその他の導体パターンは、銅、アルミニウム、金、銀の如き高い電気伝導率を有する金属の薄膜や線状体で形成される。また、アンテナコイル62、その他導電パターンは、上述した金属を蒸着やめっきなどの薄膜形成方法を用いて絶縁基板61に成膜するとともに、パターンエッチング処理することで形成される。
【0060】
絶縁基板61は、アンテナフィルムで形成されている。絶縁基板61の構成材料としては、ポリイミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類、プロピレンなどのポリオレフィン類、セルローストリアセテート、セルロースジアセテートなどのセルロース類、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸メチル、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル酸エチル、ポリエチルメタクリレート、酢酸ビニル、ポリビニルアルコールなどのビニル系樹脂、ポリカーボネート類などの単体、又は混合物を用いることができる。さらに、これらの構成材料に限定されず、絶縁性の有機高分子材料であれば如何なるものも使用可能である。また、絶縁基板61の厚みは、20μm以上100μm以下であることが好ましく、さらに絶縁基板61の弾性率は300N/m以上であることが望ましい。
【0061】
非接触式ICモジュール60を構成するアンテナコイル62、ICチップ63、同調用コンデンサ、整流用ダイオード、平滑用コンデンサを絶縁基板61に固定するためには、高分子有機物、又は低分子有機物、或いはこれらの複合体を用いることができる。
【0062】
上述した高分子有機物、又は低分子有機物として使用可能な樹脂としては、ポリエステルポリウレタン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸メチル、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル酸エチル、ポリエチルメタクリレート、酢酸ビニル、ポリビニルアルコールなどのビニル系樹脂、ポリカーボネート類などの熱可塑性樹脂の単体、又は混合物を用いることができる。更に、高分子有機物、又は低分子有機物として使用可能な樹脂として、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの熱硬化性樹脂などの結合剤樹脂を用いることもできる。また、低分子有機物として使用可能な樹脂として、反応性の有機低分子剤としては、イソシアネート(NCO)を少なくとも1分子中に2つ以上有する化合物、又はエポキシ系官能基を有する化合物などを用いることができ、さらに、これら反応性官能基を有する化合物と反応性を有する官能基、例えば水酸基、アミノ基などを有する化合物を混合して使用することもできる。
【0063】
図11は、非接触式ICモジュール43dに好適とされる非接触式ICモジュールの一例を示す断面図である。非接触式ICモジュール70は、絶縁基板75、ICチップ72、ICチップ72を封止する封止部73と、封止部73を介してICチップ72の直上に設けられる補強板71、ICチップが接続されるIC実装用電極回路76、IC実装用電極回路76とICチップ72とを電気的に接続するバンプ78、ICチップ72をIC実装用電極回路76に固定するための接着部74、及び導体付加パターン77から構成される。また、絶縁基板75に対してICチップ72が実装されていない側の封止部73にも補強板71を設けることができる。
【0064】
導体付加パターン77は、例えば絶縁基板75に形成されたアンテナコイルである。ICチップ72と導体付加パターン77とを接続する際には、突起電極とされるバンプ78と導体付加パターン77とを接着部74を介して接続することができる。接着部74は異方性導電材料を含む接着剤で形成されている。このように、接着部74でバンプ78と導体付加パターン77とを電気的に接続する接続方法はフェイスダウン方式と呼ばれる。接着部74は、接着剤とされる樹脂中に導電性粒子が分散されて形成されており、厚み方向にのみ電気導電性を有する。
【0065】
上述した異方性導電材料を含む接着剤としては、ポリウレタン樹脂、ポリエステルポリウレタン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアクリル酸メチル、ポリメチルメタクリレート、ポリアクリル酸エチル、ポリエチルメタクリレート、酢酸ビニル、ポリビニルアルコールなどのビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、エポキシ樹脂などの単体、又はそれらの混合体及び複合体とされる樹脂を用いることができる。
【0066】
また、このような接着剤に分散させる導電性粒子としては、例えばAu、Ni、Al、Snの如き金属粒子、又は非導電性とされる粒子、中空粒子、或いは箔片の表面に導電性処理を施した導電性粒子を用いることができる。このような導電性処理は、非導電性とされる粒子、中空粒子、及び箔片にAu、Ni、Al、Snなどの金属を物理的、又は化学的に処理して行うことができ、例えば非導電性とされる粒子、中空粒子、及び箔片に上記金属をめっきして導電性を付与することができる。これらの導電性粒子は、その表面に有機物などで非導電性処理を施した状態で接着剤中に分散されていても良い。非導電性処理を施した導電性粒子は、ICチップの実装時に、ICチップを加圧、さらには加熱保持することで、導電性粒子表面の非導電性処理層が破壊されて内部の導体表面が露出し、ICチップとアンテナパターンとを電気的に接続することができる。
【0067】
ICチップ72を被覆する封止部73は、絶縁基板75に実装されたICチップ72の周囲に樹脂を流し込んで形成されている。封止部73を形成する樹脂としては、エポキシ系、シリコン系、フェノール系などの熱硬化性の樹脂を用いることができる。封止部73には、熱硬化反応により体積収縮が生じてICチップ72に応力が加わるのを抑制するために、フィラー、中空粒子、又は箔片を単体、或いは複合化させたものが分散されている。フィラー、中空粒子、又は箔片は、封止部73の収縮による応力が生じることを抑制するために、大きさ、粒度、又はこれらフィラー、中空粒子、又は箔片の混合割合が適度に調整されたものが用いられる。
【0068】
補強板71は、十分な機械的な強度を得るためにビッカース硬度が200以上、且つ580未満の材料で形成されることが好ましい。ビッカース硬度が200以上、且つ580未満の材料で補強板71を形成する材料として用いることができるものは、例えば、非鉄金属材料、ニッケル・合金材料、ニッケル・鉄合金系材料、チタン・モリブデン・ステンレス系材料、炭素鋼などが挙げられる。具体的には、非鉄金属材料とされるCu−Sn−P、Ni−Cu−Zn、Cu−Be−Ni−Co−Fe、ニッケル・合金系材料とされるNi−Co、Ni−Cr、Ni−Mo−Cu、ニッケル・鉄合金系材料とされるNi−Fe、チタン・モリブデン・ステンレス系とされるSUS304、SUS301、SUS316、SUS631、ASL350、SUS430、SUS420、炭素鋼とされるSK材などが挙げられる。また、これらの材料に熱処理を施し、更に硬度を高めたものを用いることも可能である。補強板71の厚さは30μm以上が好ましく、さらに50μm以上とされることが望ましい。また、補強板71の厚さの上限は、カードの厚みがISO規格範囲内に収まる程度の寸法とされることが望ましく、例えば100μm以下とされる。補強板71の形状、及び大きさは、ICチップ72の長尺寸法値を直径とした円以上の大きさの円形、或いは略円形状とされる。
【0069】
なお、非接触式ICモジュール70は、ICチップを封止する封止部73を挟み込むように補強板71が設けられていることから外力に対する抗折性が高められ、これにより非接触式ICモジュール70を内包するカードの信頼性が高められている。補強板71のビッカース硬度は、JIS−Z2244の測定方法によって得られる。補強板71のビッカース硬度を測定するためには、JIS−B7725基準に基づいてビッカース硬さ試験機が使用される。
【0070】
次に、本実施形態にかかるカードの製造方法の別の例について説明する。図12は、本例にかかるカードの製造工程を示す図であり、非接触式ICモジュール83dを含むカード本体部83に接触式ICモジュール87が搭載されたカードの製造工程を示す工程図である。
【0071】
カード本体部83は、非接触式ICモジュール83dを内包するコア層83b、コア層83bの両面に接着される印刷シート83a,83c、及び印刷シート83cが接着されるコア層83bの表面に設けられる接触式ICモジュール87から構成される。また、本実施形態にかかるカードの製造方法によれば、非接触式ICモジュール、又は接触式ICモジュールに限定されず、他の電子モジュールを備えるカードを形成可能であることは勿論である。
【0072】
記録部材82は、基材82cに可逆性記録層82b及び保護層82aが順次積層された構造を有するとともに、基材82cの裏面に接着層82dが形成されている。
【0073】
これらカード本体部83と記録部材82とを加圧装置81,84で挟み込んで加熱、プレス、さらに冷却することで成型体88を形成する。成型体88を形成する際には、加圧装置81と記録部材82との間に剥離フィルム85aを配し、さらにカード本体部83と加圧手段との間にも剥離フィルム85bが配する。記録部材82及びカード本体部83は、剥離フィルム85a,85bを介して加熱、プレスされることで接着されて成型体88を形成する。この後、成型体88から剥離フィルム85a,85bを剥離し、成型体88をカード形状に打ち抜き、カードを形成する。また、加圧装置81と記録部材82との間にのみ剥離フィルム85aを配して記録部材82及びカード本体部83を加熱、プレスして成型体48を形成することもできる。
【0074】
また、加圧装置81,84は、熱板81a,84a、鏡面板用クッション材81b,84b、鏡面板81c,84cからそれぞれ構成される。記録部材82は、保護層82a、可逆性記録層82b、基材82c、及び接着層82dから構成される。カード本体部83は、印刷シート43a,43c、コア層43b、及び接触式ICモジュール87から構成される。なお、加圧装置81,84、剥離フィルム85a,85b、及び記録部材82は、第1の実施の形態で説明した加圧装置1、剥離フィルム5a、及び記録部材2と略同様の構成とされ、さらに同様の材料を用いて形成されていることから、詳細な説明は省略する。
【0075】
実施例
次に、本発明にかかるカードの性能について確認を行った実施例について説明する。なお、以下の実施例1〜11、比較例1では具体的な数値を挙げて説明しているが、本発明の範囲内であれば、これら数値は便宜変更可能であることは勿論である。実施例1〜11で用いられる試料は、主として、第3の実施の形態で説明した非接触式ICモジュールを備えるカードと同様の構成を有するカードである。以下、試料とされるカードの詳細な構成を説明し、続いて、評価結果を示す表1を参照しながら実施例1〜11及び比較例1について説明を行う。
【0076】
先ず、実施例1で用いた試料の作成方法、評価方法について説明する。なお、実施例2〜11で用いた試料も基本的に実施例1で用いた試料と同様の作成方法で作成したものであり、図8に示した非接触式ICモジュールを備えるカードと略同様の構成を有するカードである。また、比較例11で用いた試料は剥離フィルムを用いないで作成した試料を用いた。
【0077】
< 非接触式ICモジュール>
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートからなる絶縁基板上にポリエステルポリウレタン樹脂溶液を塗布・乾燥させて、厚さ5μmの接着層を設けた。そして、この接着層にアルミニウム箔を貼り付け、その上にレジストを塗布した後、露光・現像処理を施してアンテナ回路のレジストパターンを形成し、その後エッチング処理によってアルミニウムからなるアンテナパターンを形成した。このアンテナパターンを含む絶縁基板の厚さは100μmであった。次いで、絶縁基板のIC実装部に異方性導電膜を介してICチップ(4mm×4mm)を実装した。そして、絶縁基板のIC実装面およびIC非実装面にエポキシ系の封止樹脂を塗布し、更に、SUS304H製の補強板(直径7mm、厚さ50μm)を配備して、120℃にて硬化させて非接触式ICモジュールを作成した。
【0078】
< コア層 >
コア層は複数のコアシートを積層して構成され、内コアシートおよびその外側に配置される外コアシートとして、市販されている白色のフィラー(酸化チタン)を混合したPET−G(テレフタル酸とシクロヘキサンジメタノール及びエチレングリコールとの共重合体)シートを用いた。非接触式ICモジュールを挟み込む内コアシートは各々180μm、その外側に配置された外コアシートは各々100μmとした。
【0079】
< 印刷シート >
印刷シートは、コア層とともにカード本体部を構成するものであり、カード本体部の最外層とされる。印刷シートは、PETを用いた基材及び印刷層から構成される。また、基材の裏面側には、ポリエステル系樹脂を塗布して接着層が形成されている。印刷シートを構成する基材、印刷層、及び接着層の厚みは、順に50μm、3〜8μm、5μmとされる。
【0080】
< 記録部材 >
記録部材は、シート形状の基材に可逆性記録層を形成し、その上に保護層を形成してなるものである。可逆性記録層はロイコ発色型の可逆性感熱材料を用いて形成されており、PETを用いた基材の裏面側にはポリエステル系樹脂により接着層が形成されている。基材、可逆性記録層、保護層及び接着層の厚みは、順に50μm、11μm、5μm、5μmとされる。
【0081】
< ICカードの作成方法 >
内コアシート間にICモジュールを挟み込み、超音波溶着にて仮固定した。この仮固定したシート群の外側に外コアシートを積層し、可逆性記録層を有するシートと、その反対面に印刷シートを各々接着層がコアシート側へ向くように積層した。これらを挟み込むようにして、面内弾性率が350MPaである2軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム(30μm)を介して、厚さ3mmのステンレス製鏡面板で狭み込み、加熱溶融プレスにより温度150℃、プレス圧0.98MPa(10kg/cm)の条件にて圧着した。冷却固化した後、OPPフィルムを剥離して、ICモジュールを内包するシートを製作し、カード成形体を取り出し、カード形状に打ち抜いて、可逆性感熱記録層を有する実施例1のICカードを作成した。
【0082】
< 評価方法 >
▲1▼面内弾性率
剥離フィルムの面内弾性率をISO−527に基づいて測定した。剥離フィルムの延伸方向(MD)と、面内で延伸方向と直交する方向(TD)について測定を行い、((TD+MD)/2)にて剥離フィルムの面内弾性率を算出した。
▲2▼厚み
剥離フィルムの厚みをTESA製のマイクロメーターにより測定した。
▲3▼表面粗さ
剥離フィルム及びICカードの表面粗さを、Zygo社の粗さ計(商品名:New View5020)を用いて測定した。測定範囲を、0.7×0.53mmとして測定を行った。
▲4▼印画濃度
ICカードを構成する可逆性感熱記録層の印画濃度の測定には、パナソニックコミュニケーションズ社製の感熱記録プリンターを用いてφ7mmの範囲の可逆性記録層に印画し、グレタグマクベス社製の濃度計(商品名:RD−19)により印画濃度を測定した。
▲5▼ICカード表面の外観の評価
ICカード表面の外観は目視により判断した。表1中の○は、内包したICモジュールの凹凸が明確に視認されなかった状態を示し、×は内包したICモジュールの凹凸が明確に視認された状態を示す。
▲6▼60回印字・消去繰り返し後の外観
パナソニックコミュニケーションズ社製の感熱記録プリンターを用い、可逆性記録層のφ7mmの範囲に印字し、ICカードを温度25℃・湿度55%の環境に1分間放置して再度消去・印字を行い、再び温度25℃・湿度55%に1分間放置する作業を印字が60回繰り返されるまで繰り返した。その後、ICカードの試験後の外観を、次の基準で判断した。
○:印字部分、未印字部分において記録層までのキズ、剥がれが発生していない。
×:印字部分、未印字部分において記録層までのキズ、剥がれの発生が確認できる。
▲7▼加工時の搬送性
ICカード加工時にカード本体部とされるコア層を構成するコアシートと、可逆性記録層を有する記録部材を積層した外側に剥離性のプラスチックフィルムを積層し、丁合いする際の搬送性を評価した。搬送性の評価基準は、次の基準で判断した。
○:搬送可能
△:ときおり剥離性のプラスチックフィルムを吸着搬送させることが出来ない。
×:プラスチックフィルム同士の吸着が強く、1枚ずつ吸着・搬送することが出来ない。
【0083】
< 実施結果 >
表1に実施例1〜11及び比較例1の評価結果を示す。
【表1】
Figure 2004338310
【0084】
実施例1〜11を比較すると、剥離フィルムの面内弾性率が350乃至410MPaであり、且つICカードの表面粗さ(Ra)が30乃至120nmである場合に、可逆性記録層の印画濃度が1.05以上であった。ユーザが目視にて可逆性記録層によって表示された文字などを明確に確認するためには印画濃度は1.0以上が望ましいことから、実施例1〜実施例11における印画濃度は十分に高濃度であることがわかった。さらに、実施例1〜実施例11におけるICカードの外観については、ICモジュールの表面に凹凸が確認されず、可逆性記録層に印字及び消去を60回行った場合でも耐久性に優れていることがわかった。
【0085】
実施例7においては、剥離フィルムの面内弾性率が350MPa未満であり、可逆性記録層の発色濃度が低下した。これは、ICカード表面粗さが145nmと大きく、可逆性記録層とサーマルヘッドとの間に過剰なスペースが生じることによりサーマルヘッドから可逆性記録層に充分に熱が伝わらなかったためと考えられる。また、実施例9においては、剥離フィルムの面内弾性率が410MPaよりも高く、可逆性記録層の印画濃度は1.24であり十分な値とされるが、ICカードの外観により凹凸が明確に確認されるとともに60回印字・消去を繰り返した際の耐久性が損なわれた。これはICカードの表面が過剰に鏡面化されたためと考えられる。
【0086】
比較例1は、剥離フィルムを使用せずに鏡面板だけでICカードを加工した実施例である。比較例1によれば、カード表面は鏡面化され、印画濃度は1.26であり十分高い値とされる。しかしながら、カード外観におけるICモジュールの浮き出しに起因する凹凸が明確に確認され、60回の印字−消去繰り返し耐久性が損なわれた。また、鏡面板に一部に形成された傷やヘアライン模様も転写され、必ずしも外観が良好な状態ではなかった。
【0087】
実施例11において、剥離フィルムに表面粗度が120nmよりも粗面であるものを使用した場合には印画濃度が0.92であり、十分な印画濃度が得られなかった。これは、ICカードの表面が適度に鏡面化されなかったためと考えられる。
【0088】
上述した評価結果によれば、カード本体部と記録部材とを積層して一体化する際には、鏡面板と記録部材との間に面内弾性率が350〜410MPaであり、且つ表面粗さ(Ra)が30〜120nmである剥離フィルムを用いることが望ましいことがわかった。このような剥離フィルムによれば、十分な印画濃度を有し、カード外観におけるICモジュールの凹凸も確認されず、60回の印字−消去繰り返し耐久性に優れた可逆性記録層を備えるICカードを提供できることがわかった。また、剥離フィルムの厚みは30μm以上であることが好ましく、ICカードの製造工程における搬送性に優れ、印画濃度にも優れるICカードを提供できることがわかった。
【0089】
本発明の技術的思想の範囲内で種々の形態に便宜適用可能であることは勿論である。本発明にかかるカードの製造方法及びカードは、例えば、実施例で挙げたICカードでは、カード本体部の表面にICチップが実装されない状態で当該カード本体部の一方の表面にのみ記録部材を接着した例を挙げて説明したが、勿論このような構成を有するカードに限定されず、IC実装面とされるカード本体部の表面にリライトシートの如き記録部材を設けることもできる。さらに、カード本体部の両面に記録部材を接着しても良い。また、カード本体部の一方の表面に記録部材を設け、他方の表面に接触式ICモジュールすることもでき、さらに、磁気記録層が形成されていても良い。さらにまた、接触式ICモジュール、非接触式ICモジュール、及び磁気記録層を複数有するカードにも本発明は適用可能であり、本発明にかかるカードの製造方法によれば、可逆性記録層の印画濃度を十分な値とすることができ、且つ、カード外観や繰り返し印字・消去を行った際の耐久性が高いカードを提供することができる。また、本発明にかかるカードの製造方法及びカードは、上述した実施形態及び実施例に限定されることなく、本発明を逸脱しない範囲で便宜変更可能であることは勿論である。
【0090】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかるカードの製造方法及びカードによれば、カード本体部と可逆性記録層を有する記録部材とを積層して一体化する際に、カード本体部及び記録部材に対して所定の面内弾性率を備える剥離フィルムの如き緩衝部材を介して押圧することにより、熱板に設けられた鏡面板の付着したゴミや鏡面板に形成された傷による凹凸が記録部材の表面に転写されることが殆どなくなる。したがって、記録部材の表面が略平坦面とされるとともに、カードの外観を損なうことがない。さらに、所定の表面粗さを備える剥離フィルムの如き緩衝部材を用いることにより、カード本体部に接着された後の記録部材の表面粗さが適度な値とされる。これにより、記録部材にデータを印字・消去した場合の印画濃度を高めることができるため、ユーザがカードに表示された表示を確認することが容易となる。さらにまた、可逆性記録層に繰り返し印字・消去を行った場合の耐久性を高めることができる。また、剥離フィルムの如き緩衝部材が所定の厚みを有することにより、カードの製造工程における緩衝部材の搬送性を高めることができ、カードの製造効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態にかかるカードの製造方法を示す工程図であり、加圧装置の間にカード本体部及び記録部材が配された状態を示す断面図である。
【図2】加圧装置によって記録部材及びカード本体部を接着する工程を示す断面図である。
【図3】剥離フィルムを剥離する工程を示す断面図である。
【図4】第1の実施形態にかかるカードの製造方法の別の例を示す工程図であり、ロールでカード本体部及び記録部材を接着する工程を示す断面図である。
【図5】第1の実施の形態にかかるカードの製造方法の別の例を示す工程図であり、カード本体部、記録部材を接着する工程を示す断面図である。
【図6】第2の実施の形態にかかるカードの製造方法を示す工程図であり、カード本体部、記録部材及び磁気記録層を接着する工程を示す断面図である。
【図7】第2の実施の形態にかかるカードの製造方法の別の例を示す工程図であり、カード本体部、記録部材及び磁気記録層を接着する工程を示す断面図である。
【図8】第3の実施の形態にかかるカードの製造方法を示す工程図であり、カード本体部、記録部材接着する工程を示す断面図である。
【図9】非接触式ICモジュールの基本的な回路構成を示す回路構成図である。
【図10】非接触式ICモジュールの構成を示す平面図である。
【図11】非接触式ICモジュールの構成を示す断面図である。
【図12】第3の実施の形態にかかるカードの製造方法の別の例を示す工程図であり、カード本体部、記録部材、及び接触式ICモジュールを接着する工程を示す工程図である。
【符号の説明】
1,4,11,14,21,24,31,34,41,44,81,84 加圧装置、1c,4c,11c,14c,21c,24c,31c,34c,41c,44c,81c,84c 鏡面板、1b,4b,11b,14b,21b,24b,31b,34b,41b,44b,81b,84b 鏡面板用クッション材、1a,4a,11a,14a,21a,24a,31a,34a,41a,44a,81a,84a 熱板、2b,12b,16b,22b,32b,42b,82b 可逆性記録層、2c,12c,16c,22c,32c,42c,82c 基材、2,9b,12,16,22,32,42,82 記録部材、2d,12d,16d,22d,27,32d,37,42d,82d 接着層、2a,12a,16a,22a,32a,42a,82a 保護層、3,9a,13,23,33,43,83 カード本体部、3b,13b,23b,43b,83b コア層、3a,3c,13a,13c,23a,23c,33a,33c,43a,43c,83a,83c 印刷シート、5a,5b,8,15a,15b,25a,25b,35a,35b,45a,45b,85a,85b剥離フィルム、6,9,17,28,38,48,88 成型体、7 ロール、10 台部、26,36 磁気記録層、50 アンテナコイル、51 整流用ダイオード、53 平滑用コンデンサ、54 同調用コンデンサ、61 絶縁基板、62 アンテナコイル、71 補強板、72 ICチップ、73 封止部、74 接着部、75 絶縁基板、76 実装用電極回路、77 導体付加パターン、78 バンプ

Claims (16)

  1. カード本体部に記録部材を接着する加圧手段と前記記録部材との間に、面内弾性率が350乃至530MPaであり、且つ前記緩衝部材の表面粗さが120nm以下である緩衝部材を配し、
    前記緩衝部材を介して前記加圧手段から前記記録部材に圧力を加えること
    を特徴とするカードの製造方法。
  2. 前記緩衝部材の厚みは、30乃至60μmであること
    を特徴とする請求項1記載のカードの製造方法。
  3. 前記緩衝部材は、オレフィン系の有機高分子材料で形成されるフィルムであること
    を特徴とする請求項1記載のカードの製造方法。
  4. 前記加圧手段は、前記記録部材及び前記カード本体部を加熱すること
    を特徴とする請求項1記載のカードの製造方法。
  5. 前記加圧手段は略円柱形状を有し、
    前記加圧手段の周面を前記緩衝部材に当接させながら前記加圧手段を前記緩衝部材の面内で回転移動させて圧力を加えること
    を特徴とする請求項1記載のカードの製造方法。
  6. 前記記録部材はデータの記録及び消去が自在とされる可逆性記録層を備えること
    を特徴とする請求項1記載のカードの製造方法。
  7. 前記カード本体部の表面に磁気記録層を形成し、
    前記緩衝部材で前記磁気記録層を保護しながら前記カード本体部と前記記録部材とを接着すること
    を特徴とする請求項1記載のカードの製造方法。
  8. 前記カード本体部は、電子モジュールを備えること
    を特徴とする請求項1記載のカードの製造方法。
  9. 前記電子モジュールは、接触式ICチップ、又非接触式ICチップを備えること
    を特徴とする請求項8記載のカードの製造方法。
  10. 面内弾性率が350乃至530MPaであり、且つ前記緩衝部材の表面粗さが120nm以下である緩衝部材を記録部材の表面に接触させ、
    前記記録部材と、前記記録部材と積層されるカード本体部とに前記緩衝部材を介して圧力を加えること
    を特徴とするカードの製造方法。
  11. カード本体部と、
    前記カード本体部に接着される記録部材とを備え、
    前記記録部材に圧力を加える加圧手段と前記記録部材との間に、面内弾性率が350乃至530MPaであり、且つ表面粗さが120nm以下である緩衝部材を前記記録部材に配し、前記緩衝部材を介して前記加圧手段から前記記録部材に圧力が加えられて形成されること
    を特徴とするカード。
  12. 前記カード本体部に接着された後の前記記録部材の表面粗さが、70乃至130nmであること
    を特徴とする請求項11記載のカード。
  13. 前記記録部材は、データの記録及び消去が自在とされる可逆性記録層を備えること
    を特徴とする請求項11記載のカード。
  14. 前記可逆性記録層は、可逆性感熱材料で形成されていること
    を特徴とする請求項13記載のカード。
  15. 前記可逆性記録層の印画濃度が、1以上であること
    を特徴とする請求項13記載のカード。
  16. 前記カード本体部は、磁気記録層を備えること
    を特徴とする請求項11記載のカード。
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KR20180031270A (ko) * 2016-09-19 2018-03-28 주식회사 인터벡스테크놀로지 휴대용 전자기기용 곡면 글라스 커버와, 곡면 강화 글라스의 에지 단면에 보호필름을 부착하는 방법 및 이를 위한 보호필름 성형장치

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