JP2001131789A - 電気めっき鋼板の前処理方法および前処理装置 - Google Patents

電気めっき鋼板の前処理方法および前処理装置

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JP2001131789A JP30870299A JP30870299A JP2001131789A JP 2001131789 A JP2001131789 A JP 2001131789A JP 30870299 A JP30870299 A JP 30870299A JP 30870299 A JP30870299 A JP 30870299A JP 2001131789 A JP2001131789 A JP 2001131789A
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Yasushi Araya
泰 荒谷
Junji Iimori
淳二 飯盛
Yoshikazu Miwa
嘉一 三輪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電気めっき鋼板のめっき前処理として実施され
るアルカリ洗浄処理を改良し、製品めっき鋼板の外観品
質を向上安定化する。 【解決手段】このアルカリ洗浄処理は、油分濃度1.0
%以下、鉄分濃度500ppm以下、亜鉛分濃度50p
pm以下に規制されたアルカリ洗浄液を用いて行われ
る。アルカリ洗浄処理部10(電解脱脂槽11及びアル
カリスクラバー槽12を有する)から、洗浄液(S)を
再生処理部20に導入し、油分除去装置21,鉄分除去
装置22,亜鉛分除去装置23による処理を施したう
え、洗浄処理部10に返戻する再生処理を適時反復実施
することにより、洗浄液の汚染濃度を許容値内に維持し
て効率的に所定の前処理を遂行することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気めっき鋼板の
外観品質を向上安定化するための、アルカリ洗浄液によ
る鋼板表面の前処理方法および前処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電気亜鉛めっき鋼板は、めっき密着性,
耐食性等に優れ、家電製品、自動車用鋼板、建材等の多
方面の用途に供されている。これらの用途に供される電
気めっき鋼板は、クロメート処理,有機皮膜処理等を施
された後、そのまま(塗装されることなく)使用される
ことが多い。従って、電気めっき鋼板の外観品質に対す
る要求は厳しく、光沢度や色調(白色度)のムラ・模様
等のない均質・美麗な外観を要求される。電気めっき鋼
板の外観品質は、めっき原板(焼鈍処理された冷延鋼
板)の表面状態が敏感に反映され、特に鋼板表面の汚れ
(防錆油,調質圧延油等の付着)、膜厚の不均一な酸化
皮膜の存在、鋼板表層の部分的な成分偏析,結晶粒度分
布のムラ等に起因して、製品めっき鋼板のめっき表面に
筋状ないし帯状の模様、光沢・色調のムラ等を生じるこ
とが知られている。
【0003】従って、電気めっきに際して、鋼板の表面
の汚れを除去すると共に、均一な表面状態とするための
前処理は、電気めっき鋼板の外観品質にとって重要な工
程である。その前処理は、アルカリ脱脂処理と酸洗処理
の2つの工程に大別される。アルカリ脱脂処理は、鋼帯
表面に付着残留する油脂分(防錆油,調質圧延油等)を
除去する処理であり、アルカリ脱脂処理につづいて行わ
れる酸洗処理は、鋼板表面に極く薄く存在する酸化膜を
除去して鋼板表面を活性化し、電気めっきの電析および
密着性を高めるための処理である。
【0004】上記電気めっき鋼板の外観品質の改善に前
処理に関して、これまでにも種々の工夫が試みられ、例
えば、(イ)亜鉛めっき浴に非イオン性ポリアクリクア
ミドを添加し、高電流密度の電気めっきを行う(特公平
1-36559号公報)、(ロ)めっき原板の前処理である酸
洗工程における処理液として、銅イオン,コバルトイオ
ンの1種ないし2種を一定量添加した液を使用し、鋼板
表面に銅層,コバルト層,もしくは銅とコバルトの混合層
を形成し、その上に電気めっきを形成する(特開平9-20
2993号公報)、(ハ)酸洗工程において、酸洗減量低減
剤として、特定の有機化合物を添加した処理液を使用す
る(特開平10-152792号公報)等の提案がなされてい
る。
【0005】上記(イ)の方法は、電気めっき条件を制
御するものであり、めっき鋼板の前処理の改良に係るも
のではない。(ロ)の方法は、めっき原板の表面に、銅
・コバルト等の金属層を形成し、表面欠陥(不均一性
等)を隠蔽することにより、外観品質に対する悪影響を
遮断するというものであり、前処理の洗浄能力を改善す
るものではない。(ハ)の方法は、酸洗減量低減剤の添
加により、めっき原板表面の酸洗速度の部分的なムラと
それに起因する製品めっき鋼板の外観不良を抑制防止す
るというものであり、従って鋼板の材種や表面の酸化物
の生成状況に応じて、酸洗減量低減剤の剤種・添加濃度
等のきめ細かな選択・調整が必要となり、工程管理の煩
瑣化を余儀なくされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電気めっき
鋼板のめっき外観品質の向上安定化を目的として、めっ
き前処理工程の処理条件について詳細な検討を重ねた結
果、アルカリ洗浄処理における処理液の汚染・組成変動
が、製品鋼板のの外観品質に重大な影響を与えること、
そのアルカリ洗浄液の適切な管理により、めっき外観品
質を向上安定化し得ることを見出し本発明を完成するに
到った。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る電気めっき
鋼板の前処理方法は、連続電気めっきラインにおける鋼
板の前処理工程であるアルカリ電解脱脂処理とアルカリ
スクラバー処理とからなるアルカリ洗浄処理を、油分濃
度1.0%以下、鉄分濃度500ppm以下に維持され
たアルカリ洗浄液を用いて行うものである。アルカリ洗
浄液は、必要に応じて、上記油分および鉄分の濃度規制
と共に、亜鉛分濃度を50ppm以下とする規制が加え
られる。上記洗浄液の汚染物質の濃度はいずれも重量基
準の表示である。
【0008】本発明の電気めっき鋼板の前処理は、連続
電気めっきラインにおいて、アルカリ洗浄処理装置から
アルカリ洗浄液を導出し、導出された洗浄液から油分,
鉄分,亜鉛分の1ないし2以上の汚染物質を分離除去し
たうえ、アルカリ洗浄処理装置に返戻する洗浄液循環再
生処理を適時反復実施しつつ、アルカリ洗浄液の油分,
鉄分,亜鉛分の各濃度を許容値に維持することにより行
われる。
【0009】アルカリ洗浄処理装置は、被処理鋼板に付
着した油分(防錆のための塗油等)が持ち込まれる。こ
のため、アルカリ洗浄液は油分で汚染され、油分濃度は
経時的に増加する。油分濃度がある程度増加しても、鋼
板表面の付着油分を鋼板表面から除去することはでき
る。しかし、極微量であるが、鋼板表面への油分の再付
着が生じるようになり、これが製品めっき鋼板の外観品
質に無視できない悪影響を与える。この油分の再付着
は、油分濃度を1.0%以下に規制することにより回避
することができる。より好ましくは、0.6%以下に規
制される。
【0010】アルカリ洗浄液は、被処理鋼板に付着して
いる鉄分が持ち込まれ、また電解脱脂における陽極側か
らの鉄分の発生、アルカリスクラバーのブラシロールで
鋼板表面が研削されることによる鉄分の発生等のため
に、経時的に鉄分濃度が増加する。鉄分濃度の増加に伴
って鉄分が鋼板表面に不均一に残留するようになり、こ
れは製品めっき鋼板の外観不良を招く原因となる。この
鉄分の不均一残留と製品の外観不良を抑制防止するに
は、液中の鉄分濃度を500ppm以下に規制すること
が必要である。より好ましくは300ppm以下であ
る。
【0011】また、アルカリ洗浄液に亜鉛分が混入する
場合がある。これは、亜鉛めっきされた鋼板に再めっき
を実施することを目的として、そのめっき鋼板を洗浄処
理する場合に生じる。亜鉛は強アルカリに溶解する。洗
浄液中の亜鉛分濃度が高くなると、鋼板表面の均一な洗
浄作用が妨げられる。すなわち、亜鉛分濃度が50pp
mを越えると、電解脱脂における電解電圧は通常状態の
数十倍上昇し、電解洗浄能力が低下することにより、製
品めっき鋼板の外観品質が損なわれる。従って、洗浄液
中の亜鉛分濃度は、50ppm以下に規制されることを
要する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
して説明する。図1において、10はアルカリ洗浄処理
部、20は洗浄液再生処理部である。アルカリ洗浄処理
部(10)は、アルカリ電解脱脂槽(11)とアルカリ
スクラバー槽(12)とからなる。その装置構成はアル
カリ洗浄装置の一般的な構成と特に異なる必要はない。
【0013】すなわち、電解脱脂槽(11)は、被処理
鋼板(P)のパスラインの上下に電極(11)が配置
され、アルカリ洗浄液(S)は、電解脱脂効率を高める
目的で被処理鋼板(P)の移送方向(矢符a)と逆向きの
流動(対向流動)が与えられる。洗浄液(S)の対向流
動は、電解脱脂槽(11)に付属する洗浄液タンク(1
)を介して洗浄液(S)を循環流通させることによ
り行われる。また、アルカリスクラバー槽(12)は、
ブラシロール(12)とバックアップロール(1
)とが被処理鋼板(P)を挟んで対向配置され、ロ
ール間は洗浄液(S)を噴射供給するノズル(12
が設置されている。被処理鋼板(P)に散布された洗浄
液(S)は、洗浄液タンク(12)に回収され、アル
カリスクラバー槽(12)のノズル(12)部に返戻
されることにより循環使用される。
【0014】上記アルカリ洗浄処理部(10)は洗浄液
再生処理部(20)を付帯している。洗浄液再生処理部
(20)は、油分除去装置(21)、鉄分除去装置(2
2)、亜鉛分除去装置(23)等により構成されてい
る。こらの各装置は必ずしもそのすべてを必要とせず、
例えば油分除去装置(21),鉄分除去装置(22)の一方
又は両者を設置し、亜鉛分除去装置(23)は省略される
場合もある。
【0015】油分除去装置(21)は、例えば油分と水
の比重差を利用し遠心力で油分を分離する遠心分離器、
高周波の印加により油滴を凝集させて浮上分離させる高
周波分離器、あるいは油分を吸着捕捉する吸油性フィル
タ等により構成される装置を使用すればよい。鉄分除去
装置(22)は、電磁吸着力で鉄分を吸着捕捉するマグ
ネットセパレータやアモルファスフィルター等が効果的
に使用される。また、亜鉛分除去装置(23)は、例え
ば亜鉛を選択的に吸着するキレート樹脂等で洗浄液を濾
過するように構成された装置が用いられる。
【0016】アルカリ電解脱脂槽(11)に付属する洗
浄液タンク(11)内の洗浄液およびアルカリスクラ
バー槽(12)の洗浄液タンク(12)に貯留された
洗浄液はそれぞれ洗浄液移送用配管であるライン(L
1)を介して再生処理部(20)に導入される。洗浄液
再生処理部(20)に送り込まれた洗浄液は、油分除去
装置(21),鉄分除去装置(22),または亜鉛分除
去装置(23)に導入され、所定の処理を受けた後、洗
浄液返送ライン(L11)を介して電解脱脂槽(11)の
洗浄液タンク(11)に、また洗浄液返送ライン(L
12)を介してアルカリスクラバー槽(12)の洗浄液タ
ンク(12)にそれぞれ返戻される。
【0017】アルカリ洗浄処理部(10)の洗浄液は、
適時その汚染物質(油分,鉄分,亜鉛分)の濃度測定が
行われ、測定結果に基づいて再生処理の実施の要否が判
定される。汚染物質の濃化速度が既知であれば、それに
基づいて再生処理の実施周期を設定しておき、定期的に
再生処理を行うようにすればよい。洗浄液の油分,鉄
分,亜鉛分の濃化速度は一様ではなく、それぞれの濃度
を許容値内に維持するのに必要な除去処理の実施周期は
相互に異なる。従って、洗浄液再生処理部(20)にお
ける油分,鉄分,亜鉛分のそれぞれの除去処理は洗浄液
の汚染状況に応じて適宜実施される。
【0018】例えば、洗浄液の汚染状況が、油分の除去
処理のみ必要とし、鉄分及び亜鉛分の除去処理を要しな
いものである場合は、ライン(L2)を介して油分除去
装置(21)に導入して油分を除去したうえ、アルカリ
洗浄処理部(10)に返戻するようにすればよい。同じ
ように、鉄分除去処理のみを要する場合、または亜鉛分
除去処理のみを要する場合は、ライン(L3)を介して
鉄分除去装置(22)に、またはライン(L4)を介し
て亜鉛分除去装置(23)にそれぞれ導入し所定の処理
を施したうえ、アルカリ洗浄処理部(10)に返送すれ
ばよい。
【0019】更に、例えば、油分および鉄分の除去を必
要とする場合は、油分除去装置(21)で油分を除去し
た後、ライン(L5)を介して鉄分除去装置(22)に
導入し鉄分を除去する。亜鉛分の除去をも必要とする場
合は、ライン(L6)を介して亜鉛分除去装置(23)
に送給し亜鉛分を除去する。また、油分の除去と亜鉛分
の除去を行う場合は、油分除去装置(21)からライン
(L7)を介して亜鉛分除去装置(23)に導入するよ
うにすればよい。これらの除去処理の実施順序は任意で
あり、例えば亜鉛分除去,鉄分除去,油分除去の順に実
施してもよい。このような除去処理の選択、複数の除去
処理の連続的実施等は、各装置(21)(22)(2
3)を相互に結ぶ各ラインのバルブの開閉制御により行
われる。
【0020】前記図1は、電解脱脂槽(11)およびア
ルカリスクラバー槽(12)のそれぞれの洗浄液を、1
基の洗浄液再生処理部(20)で処理する例を示してい
るが、これに限定されない。所望により、電解脱脂槽
(11)の洗浄液タンク(11 )と、アルカリスクラ
バー槽(12)の洗浄液タンク(12)とのそれぞれ
に、専用の洗浄液再生処理部(20)を設置し、それぞ
れの洗浄液の再生処理を独立して行うように構成するこ
とも任意である。
【0021】なお、洗浄液の亜鉛分の除去処理は、電解
脱脂処理における電解電圧上昇を回避するのに必要な処
理であって、アルカリスクラバー処理に使用される洗浄
液の亜鉛分濃度の上昇は特に問題とはならない。従っ
て、洗浄液再生処理部(20)を、電解脱脂槽(11)
とアルカリスクラバー槽(12)とに独立して設置する
場合、アルカリスクラバー槽(12)に設置される洗浄
液再生処理部(20)は、亜鉛分除去装置(23)を省
略することができる。本発明のアルカリ洗浄処理に使用
されるアルカリ洗浄液は、従来一般に使用されている洗
浄液であってよく、特別の組成であることを必要としな
い。洗浄効果を高めることを目的として、適宜の界面活
性剤などを含む組成に調製されることも通常のアルカリ
洗浄液と同様である。
【0022】電解脱脂槽(11)およびアルカリスクラ
バー槽(12)を通過することにより所定の処理を施さ
れた鋼板は、その表面に付着残留しているアルカリ洗浄
液を除去するためのアルカリリンス(水洗処理)を受け
た後、酸洗処理セクションに送給され、酸洗処理に付さ
れる。酸洗処理は、常法に従って、例えば塩酸,硫酸,
燐酸,ふっ素酸等を酸成分とし、適宜の酸濃度,液温に
調節された酸洗液を使用して行われる。酸洗液の組成調
整、処理条件等に特別の制限や条件の付加を必要とせ
ず、酸洗処理の一般的条件に従って行えばよい。このよ
うに前処理を施された鋼板は、電気めっきセクションに
移送され、所定の電気めっきが行われる。
【0023】
【実施例】防錆塗油された焼鈍済み冷延鋼板を、連続電
気めっきラインに導入し、アルカリ洗浄処理装置におい
て、油分,鉄分,亜鉛分の除去処理を実施し、またはそ
の処理を省略して電解脱脂および酸洗処理を行った後、
酸洗処理セクションで酸洗処理し、ついで電気亜鉛めっ
きセクションに送給して電気亜鉛めっき鋼板を製造す
る。得られためっき鋼板の外観品質を評価した。
【0024】[1]電気めっき鋼板の製造 (1)めっき原板:焼鈍済冷延鋼板,板厚0.8mm×板幅1219
mm (2)アルカリ洗浄処理 洗浄液組成:苛性ソーダ 3%,pH13 液 温 :60℃ (3)酸洗処理 処理液組成:硫酸水溶液(5%) 液 温 :30℃ (4)電気亜鉛めっき:めっき付着量20g/m
【0025】[2]電気めっき鋼板の外観品質の評価 電気めっき鋼板の各コイルについて、外観品質の良否を
目視観察により判定し下式により外観不良発生率(%)
を算出した(被検コイル総数n=30)。外観不良発生
コイルとは、めっき鋼板表面に明らかに部分的ムラや模
様を発生していることが視認されるコイルである。 外観不良率(%)=(外観不良発生コイル数/被検コイル総
数)×100
【0026】図2は、アルカリ洗浄液の油分濃度とめっ
き鋼板の外観不良発生率(%)との関係を、鉄分濃度を
パラメーターとして示したグラフである(但し,亜鉛分
濃度:10ppm)。図3は、めっき鋼板の外観品質に
及ぼす洗浄液の油分濃度の影響(但し,鉄分:200p
pm,亜鉛分:10ppm)、図4は、めっき鋼板の外
観品質に及ぼす鉄分濃度の影響(但し,油分:0.5%,
亜鉛分:10ppm)、図5は、めっき鋼板の外観品質
に及ぼす亜鉛分濃度の影響(但し,油分:0.5%,鉄
分:200ppm)、をそれぞれ示している(図2〜図
5の各図共、n数=30コイル)。
【0027】図2〜図5に示したように、アルカリ洗浄
液に混入する油分,鉄分,亜鉛分は、その濃度上昇に伴
って、製品めっき鋼板の外観品質に大きな影響を与え
る。こららの汚染物質を本発明に従ってそれぞれの許容
値内に規制することにより、光沢度・色調等のムラのな
い健全なめっき品質が確保される。
【0028】
【発明の効果】本発明によれば、電気めっきされる鋼板
の表面を均一な清浄面とすることができ、その前処理効
果として、製品めっき鋼板における光沢度・色調等のム
ラ、筋状・帯状模様等の発生が防止され、外観品質の高
位安定化を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアルカリ洗浄処理を実施するための装
置構成の例を示す図である。
【図2】アルカリ洗浄液の油分濃度とめっき鋼板の外観
品質との関係を、鉄分濃度をパラメーターとして示すグ
ラフである。
【図3】めっき鋼板の外観品質に及ぼす洗浄液の油分濃
度の影響を示すグラフである。
【図4】めっき鋼板の外観品質に及ぼす鉄分濃度の影響
を示すグラフである。
【図5】めっき鋼板の外観品質に及ぼす亜鉛分濃度の影
響を示すグラフである。
【符号の説明】
10 :アルカリ洗浄処理部 11 :アルカリ電解脱脂槽 11:電極 11:洗浄液タンク 12 :アルカリスクラバー槽 12:ブラシロール 12:バックアップロール 12:洗浄液散布ノズル 12:洗浄液タンク 20 :アルカリ洗浄液再生処理部 21 :油分除去装置 22 :鉄分除去装置 23 :亜鉛分除去装置 S :アルカリ洗浄液 P :被処理鋼板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三輪 嘉一 大阪府堺市石津西町5番地 日新製鋼株式 会社堺製造所内 Fターム(参考) 4K053 PA03 PA12 QA04 RA15 RA17 RA18 RA19 RA22 SA17 TA03 TA04 TA09 TA12 TA15 TA16 XA24 YA03 YA06

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続電気めっきラインにおける鋼板の前
    処理工程であるアルカリ電解脱脂処理とアルカリスクラ
    バー処理とからなるアルカリ洗浄処理を、油分濃度1.
    0%以下、鉄分濃度500ppm以下に維持されたアル
    カリ洗浄液を用いて行う電気めっき鋼板の前処理方法。
  2. 【請求項2】 アルカリ洗浄液は、亜鉛分濃度を50p
    pm以下に維持されている請求項1に記載の電気めっき
    鋼板の前処理方法。
  3. 【請求項3】 アルカリ洗浄処理装置からアルカリ洗浄
    液を導出し、導出された洗浄液から油分,鉄分,亜鉛分
    の1ないし2以上の汚染物質を分離除去したうえ、アル
    カリ洗浄処理装置に返戻する洗浄液循環再生処理を適時
    反復実施することにより、アルカリ洗浄液の油分,鉄
    分,亜鉛分の各濃度を許容値に維持する請求項1又は請
    求項2に記載の電気めっき鋼板の前処理方法。
  4. 【請求項4】 アルカリ電解脱脂処理槽とアルカリスク
    ラバー槽とを備えたアルカリ洗浄処理部、および油分除
    去装置,鉄分除去装置,亜鉛分除去装置の少なくとも1
    つを含む洗浄液再生処理部を有し、アルカリ洗浄処理部
    と洗浄液再生処理部とは、アルカリ洗浄処理部からアル
    カリ洗浄液を洗浄液再生処理部に導入する洗浄液移送ラ
    イン、および再生処理された洗浄液をアルカリ洗浄処理
    部に返送する処理液循環ラインで結ばれてなる、請求項
    3に記載の電気めっき鋼板の前処理に使用される前処理
    装置。
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